JP5804271B2 - エンジン用磁石発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転子及び固定子の下部がエンジンオイル中に浸漬されるエンジン用磁石発電機に関するものである。
エンジン(内燃機関)に取り付けられる発電機として磁石発電機が多く用いられている。図7及び図8は特許文献1に示された従来の磁石発電機の構造を示したもので、図7は要部の縦断面図、図8は要部の正面図である。図7において、1は図示しないエンジンのシリンダブロックの下部に設けられたクランクケース、2はクランクケース1の前端部に形成された開口部を閉じるように設けられてボルト3によりクランクケース1に固定されたエンジンカバーであり、クランクケース1とエンジンカバー2とによりエンジンのケースが構成されている。4は水平方向に延びるように設けられてクランクケース内で回転自在に支持されたクランク軸で、クランク軸4は、その先端がクランクケース1の開口端を越えてエンジンカバー2内に達するように設けられている。
図7及び図8において、10はエンジンにより駆動される磁石発電機である。図示の磁石発電機は、エンジンのクランク軸4に取り付けられた磁石回転子11と、エンジンカバー2に固定された固定子12とからなっている。
磁石回転子11は、カップ状の回転子ヨーク11aと、該回転子ヨークの内周に取り付けられた永久磁石11bとにより構成されている。磁石回転子11は、その回転子ヨーク11aの開口部をエンジンカバー2側に向けた状態で配置され、回転子ヨーク11aの中心部に設けられたボス部11a1の内側に形成されたテーパ孔に、クランク軸4の先端に形成されたテーパ部が嵌合されている。クランク軸4の先端部の軸心部に設けられたネジ孔にボルト13が螺合され、このボルト13によりボス部11a1がクランク軸4のテーパ部に対して締め付けられることにより、磁石回転子11がクランク軸4に締結されている。
固定子12は、環状の継鉄部Yの外周部から多数(図示の例では18個)の歯部T1ないしT18を放射状に突出させた環状星形の電機子鉄心12aと、電機子鉄心12aの歯部T1ないしT18にそれぞれ巻回されたコイルW1ないしW18とからなっていて、磁石回転子11の内側に、該磁石回転子11と中心軸線を共有した状態で配置されている。
図示の例では、電機子鉄心12aの環状の継鉄部Yの内周部がエンジンカバー2の内側に形成された環状の固定子位置決め部2aの外周に嵌合されることにより、固定子12が磁石回転子11と軸線を共有するように位置決めされ、電機子鉄心12aの継鉄部Yがボルト14でエンジンカバー2に締結されることにより、固定子12がエンジンに取り付けられている。
電機子鉄心12aの歯部T1ないしT18にそれぞれ巻回されたコイルW1ないしW18がスター結線又はデルタ結線されることにより所定の相数の発電コイル12bが構成されている。電機子鉄心12aの一方の軸線方向端面の外周寄りにリード線引出位置A(図8参照)が設定され、このリード線引出位置Aの近傍に発電コイル12bの複数の端末部(図示せず。)が引き出されている。リード線引出位置Aの近傍に引き出された発電コイル12bの複数の端末部にはそれぞれ絶縁被覆電線からなる複数のリード線20の芯線の先端が半田付け等により接続されている。
発電コイル12bの複数の端末部と複数のリード線20,20,…の芯線の先端とのそれぞれの接続部は、絶縁部材21により覆われて互いに絶縁された状態で固定子12に対して支持されている。
図9は、発電コイル12bの端末部とリード線の芯線との接続部の構造を示したもので、この例では、発電コイルの各端末部28とリード線20とがそれぞれの先端を同じ方向に向けた状態で添わせて配置され、端末部28の先端とリード線20の芯線20aの先端とが半田付けされることにより、発電コイルの各端末部28とリード線の芯線20aとの接続部が構成されている。発電コイルの各端末部とリード線の芯線との接続部は、絶縁チューブからなる絶縁部材21内に挿入されて絶縁されている。
発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線との接続部と、それぞれの接続部を絶縁する絶縁部材21とによりリード線引出部22が構成され、このリード線引出部22は、リード線引出位置Aの近傍に配置された電機子鉄心12aの1つの歯部T1に巻回されたコイルW1の外周面上に配置されて、糸23によりコイルW1に緊縛されている。
またリード線引出部22から引出された複数のリード線20,20,…が保護チューブ24内に一括して収容されることによりワイヤハーネス25が構成されている。ワイヤーハーネス25はエンジンのケースから外部に導出され、エンジンのケース外に導出されたワイヤーハーネスのリード線20の端部には、ワイヤーハーネス25を他のワイヤーハーネスに接続するためのコネクタの半部を構成するカプラ27が取り付けられている。
磁石回転子11及び固定子12は、それぞれの下部がエンジンのケース内に収容されたエンジンオイル5中に浸漬された状態で配置され、磁石回転子11により掻き上げられたエンジンオイル5が固定子12のコイルW1ないしW18に振りかけられることにより、コイルW1ないしW18が冷却されるようになっている。
実用新案登録第3163301号公報
上記のように、磁石回転子11及び固定子12の下部をエンジンのケース内に収容されたエンジンオイル5中に浸漬して、磁石回転子11により掻き上げたエンジンオイルを固定子12のコイルW1ないしW18に振りかけることによりコイルを冷却するようにしたエンジン用磁石発電機10においては、磁石回転子11により掻き上げられたエンジンオイルが発電コイルの端末部とリード線との接続部を絶縁する絶縁部材21内に侵入することがある。絶縁部材21内にオイルが侵入すると、該オイルが更にリード線20の内側に侵入して、毛細管現象により、リード線20の芯線内又はリード線20の芯線と絶縁被覆との間を通して移動するため、オイルがカプラ27に達して外部に漏れることがある。
図7及び図8に示された従来例では、エンジンオイルの漏れを防ぐためにはリード線引出部22をエンジンオイル5からできるだけ離れた位置に配置すればよいとの考えに基づいて、エンジンオイル5から最も離れた位置である固定子12の最上部に臨む位置にリード線引出位置Aが設定されるように固定子12を配置して、このリード線引出位置にリード線引出部22を配置しているが、このようにリード線引出部22を配置しても、カプラ27から外部にオイルが漏れるのを防ぐことができなかった。図8に示したように、固定子の最上部にリード線引出部22を配置してもオイル漏れを防ぐことができないのは、下記の理由によると考えられる。
エンジンのケース内ではエンジンオイルがミスト状になっているため、図8に示されたように、リード線引出部22を固定子の最上部に臨む位置に配置しても、オイルが絶縁チューブ21内に侵入するのを防ぐことはできない。
また、リード線引出部22を固定子の最上部に配置した場合には、必然的に、発電コイルの端末部とリード線の芯線との接続部を絶縁する絶縁部材21内の空所が水平方向に向いた状態で配置されることになるため、絶縁部材21内にオイルが溜りやすくなる。絶縁部材内に溜まったオイルはやがてリード線20内に侵入するため、リード線20内を通してオイルが漏れるのを防ぐことができない。
また、図8に示されたように、ワイヤーハーネス25を構成するリード線20の芯線の先端(発電コイルの端末部に接続される端部)を、磁石回転子11の回転方向Rの後方側に向けて配置した場合には、磁石回転子11により掻き上げられたエンジンオイルが、絶縁部材21内を通してリード線内に直接侵入する確率が高くなるため、オイルが外部に漏れやすくなる。
本発明の目的は、磁石回転子及び固定子の下部がエンジンオイル中に浸漬され、発電コイルの端末部に接続されたリード線がワイヤハーネスを構成して外部に引き出されるエンジン用磁石発電機において、リード線の内部を通してエンジンオイルが外部に漏れるのを防ぐことにある。
本発明は、水平方向に延びるエンジンのクランク軸の先端に取り付けられたカップ状の回転子ヨークの内周に永久磁石を取り付けてなる磁石回転子と、周方向に並ぶ複数の歯部が外周部に形成された環状の電機子鉄心と該電機子鉄心の複数の歯部にそれぞれ巻回されたコイルにより構成された発電コイルとを有して磁石回転子の内側に配置された固定子とを備えて、磁石回転子及び固定子がエンジンのケース内に収容されるエンジン用磁石発電機を対象とする。
本発明が対象とする磁石発電機においては、電機子鉄心の一方の軸線方向端面の外周寄りにリード線引出位置が設定されて該リード線引出位置の近傍に発電コイルの複数の端末部が引き出され、絶縁被覆電線からなる複数のリード線の芯線の先端が発電コイルの複数の端末部にそれぞれ接続されている。発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部は、絶縁部材により覆われて相互に絶縁された状態で固定子に対して固定され、複数のリード線が保護チューブ内に一括して収容されることによりワイヤハーネスが構成されて該ワイヤーハーネスがエンジンの外部に導出されている。また磁石回転子及び固定子のそれぞれの下部がエンジンのケース内に収容されたエンジンオイル中に浸漬され、磁石回転子により掻き上げられたエンジンオイルが固定子のコイルに振りかけられることにより、該コイルが冷却される。
本発明においては、リード線引出位置が固定子の最上部に臨む位置よりも磁石回転子の回転方向の前方側に寄った位置に設定され、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部が、すべてのリード線の先端を磁石回転子の回転方向の前方側に向け、かつすべてのリード線の芯線の先端を真下又は斜め下方に向けた状態でリード線引出位置に配置されている。
上記のように、固定子の最上部に臨む位置よりも磁石回転子の回転方向の前方側に寄った位置にリード線引出位置を設定して、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部を、すべてのリード線の先端を磁石回転子の回転方向の前方側に向け、かつすべてのリード線の芯線の先端を真下又は斜め下方に向けた状態でリード線引出位置に配置すると、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線との接続部を相互に絶縁している絶縁部材の内部にオイルが侵入するのを抑制することができる。また上記のように構成すると、すべてのリード線の先端が真下又は斜め下方に向いた状態で配置されるため、万一絶縁部材の内部にエンジンオイルが侵入したとしても、絶縁部材の内部にオイルが溜まるのを防ぐことができ、リード線の内部にオイルが侵入して該リード線内を通してオイルが外部に漏れるのを防ぐことができる。
上記リード線引出位置は、固定子の中心軸線に対して直角な平面上で該リード線引出位置と固定子の中心とを結ぶ直線が固定子の中心を通る鉛直線に対してなす角度αが、10°≦α≦100°の範囲の値をとる位置に設定することが好ましい。
発電コイルの複数の端末部と前記複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部を絶縁する絶縁部材は、発電コイルの各端末部と各リード線の芯線との接続部を被覆する絶縁チューブにより構成することができる。
また上記絶縁部材は、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部を受入れて保持する複数の空所を内部に有する絶縁ケースからなっていてもよい。
本発明によれば、固定子の最上部に臨む位置よりも磁石回転子の回転方向の前方側に寄った位置にリード線引出位置を設定して、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部を、すべてのリード線の先端を磁石回転子の回転方向の前方側に向け、かつすべてのリード線の芯線の先端を真下又は斜め下方に向けた状態でリード線引出位置に配置したので、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線との接続部を相互に絶縁している絶縁部材の内部にオイルが侵入するのを抑制することができる。またすべてのリード線の先端が真下又は斜め下方に向いた状態で配置されるため、万一絶縁部材の内部にエンジンオイルが侵入したとしても、絶縁部材の内部にオイルが溜まるのを防ぐことができ、リード線の内部にオイルが侵入して該リード線内を通してオイルが外部に漏れるのを防ぐことができる。
本発明の第1の実施形態の要部の構成を示した正面図である。 本発明の第2の実施形態の要部の構成を示した正面図である。 本発明の第3の実施形態の要部の構成を示した正面図である。 本発明の第4の実施形態の要部の構成を示した正面図である。 本発明の第5の実施形態の要部の構成を示した正面図である。 (A)ないし(C)はそれぞれ第5の実施形態で用いる絶縁ケースの正面図、平面図及び底面図である。 従来のエンジン用磁石発電機の要部の縦断面図である。 従来のエンジン用磁石発電機の要部の正面図である。 エンジン用磁石発電機の発電コイルの端末部とリード線との接続部の構造の一例を示した断面図である。
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に示す各実施形態に係る磁石発電機の構成は、ワイヤーハーネスの引出し構造が異なる点を除き、図7及び図8に示した従来の磁石発電機と同様である。従って、各実施形態を示す図において、図7及び図8に示した従来例の各部と同等の部分には、図7及び図8に記載した符号と同一の符号を付してある。
図1は本発明の第1の実施形態を示したものである。同図において、10はエンジンのクランク軸4に取り付けられた磁石回転子11と固定子12とからなる磁石発電機である。磁石回転子11は、強磁性材料からなるカップ状の回転子ヨーク11aと、該回転子ヨークの内周に取り付けられた永久磁石11bとにより構成され、永久磁石11bの所定の領域が回転子ヨーク11aの径方向に着磁されることにより、回転子ヨーク11aの周方向に並ぶ偶数極の回転子磁極が構成されている。
図7及び図8に示された例と同様に、磁石回転子11は、その回転子ヨーク11aの開口部をエンジンカバー2側に向けた状態で配置され、回転子ヨーク11aの中心部に設けられたボス部11a1の内側に形成されたテーパ孔に、クランク軸4の先端に形成されたテーパ部が嵌合されている。クランク軸4の先端部の軸心部に設けられたネジ孔に螺合されたボルトによりボス部11a1がクランク軸4のテーパ部に対して締め付けられることにより、磁石回転子11がクランク軸4に締結されている。
固定子12は、環状の継鉄部Yの外周から多数(図示の例では18個)の歯部T1ないしT18を放射状に突出させることにより、周方向に並ぶ多数の歯部を外周部に形成した環状星形の電機子鉄心12aと、電機子鉄心12aの歯部T1ないしT18にそれぞれ巻回されたコイルW1ないしW18とを有している。
固定子12は、磁石回転子11の内側に、磁石回転子11と中心軸線を共有した状態で配置されて、その電機子鉄心12aがエンジンカバーに固定され、電機子鉄心12aの歯部T1ないしT18の先端に形成された磁極面が磁石回転子11の永久磁石11bの内周に形成された磁極面に所定のギャップを介して対向させられている。
本実施形態に係る磁石発電機においては、電機子鉄心12aの歯部T1ないしT18にそれぞれ巻回されたコイルW1ないしW18がスター結線又はデルタ結線されることにより所定の相数(本実施形態では3相)の発電コイル12bが構成される。
電機子鉄心12aの一方の軸線方向端面の外周寄りの位置にリード線引出位置Aが設定される。本実施形態では、電機子鉄心の歯部T1の位置にリード線引出位置Aが設定され、このリード線引出位置の近傍に発電コイル12bの複数の(本実施形態では3つの)端末部が引き出される。リード線引出位置Aに引き出された発電コイル12bの3つの端末部にはそれぞれ絶縁被覆電線からなる複数本の(本実施形態では3本の)リード線20の芯線の先端が半田付け又は圧着により接続されている。
本発明に係る磁石発電機では、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部が絶縁部材21により互いに絶縁され、該接続部と絶縁部材21とによりリード線引出部22が構成される。
本実施形態では、図9に示されたように、発電コイルの各端末部28と各リード線20とがそれぞれの先端を同じ方向に向けた状態で添わせて配置され、各端末部28の先端とリード線20の芯線20aの先端とが半田付けされることにより、発電コイルの各端末部28と各リード線の芯線20aとの接続部が構成されている。また発電コイル12bの3つの端末部28と3本のリード線20の芯線の先端とのそれぞれの接続部は、絶縁チューブからなる3個の絶縁部材21内にそれぞれ挿入されて相互に絶縁されている。
本実施形態では、発電コイル12bの3つの端末部28と3本のリード線20の芯線とのそれぞれの接続部と、これらの接続部を絶縁する絶縁部材21とによりリード線引出部22が構成されている。このリード線引出部22は、リード線引出位置Aに配置された電機子鉄心12aの1つの歯部T1に巻回されたコイルW1の外周面上に、3つの絶縁部材21を電機子鉄心のほぼ接線方向に向けて整列配置した状態で配置されて、十字掛けされた糸23によりコイルW1に緊縛されている。
発電コイル12bの複数の端末部にそれぞれ接続された3本のリード線20が一つの保護チューブ24内に一括して収容されることによりワイヤハーネス25が構成されている。ワイヤーハーネス25のリード線引出部22側の端部が、リード線引出部22が緊縛されたコイルW1とは異なる他のコイルW4に糸26により緊縛され、これにより、ワイヤーハーネス25のリード線引出部22側の端部が固定子12に対して固定されている。
ワイヤハーネス25は、エンジンのケース外に導出され、エンジンのケース外に導出されたワイヤーハーネスのリード線20の端部には、ワイヤーハーネス25を他のワイヤーハーネスに接続するためのコネクタの半部を構成するカプラ27が取り付けられている。
磁石回転子11及び固定子12は、それぞれの下部がエンジンのケース内に収容されたエンジンオイル5中に浸漬された状態で配置され、磁石回転子11により掻き上げられたエンジンオイル5が固定子12のコイルW1ないしW18に振りかけられることにより、コイルW1ないしW18が冷却される。
本発明においては、リード線引出位置Aが、固定子12の最上部に臨む位置よりも磁石回転子11の回転方向の前方側に寄った位置に設定されるように固定子12が配置され、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部(リード線引出部22)が、すべてのリード線20の先端を磁石回転子の回転方向の前方側に向け、かつすべてのリード線の芯線の先端を真下又は斜め下方に向けた状態でリード線引出位置Aに配置される。図1に示した例では、エンジンのクランク軸の前方から(正面から)磁石発電機10を見たときに、磁石回転子11が反時計方向に回転するようにエンジンの回転方向が設定されているため、磁石発電機10を見たときに固定子の最上部よりも左側にリード線引出部22が配置される。
図1に示された実施形態では、固定子12の中心軸線と直交する平面上でリード線引出位置Aと固定子12の中心とを結ぶ直線Lが固定子の中心を通る鉛直線Vに対してなす角度αが90度に等しくなるようにリード線引出位置Aが設定されて、すべてのリード線20の芯線の先端が真下に向けられている。
このように構成すると、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線との接続部を相互に絶縁している絶縁部材21の内部にオイルが侵入するのを抑制することができる。またすべてのリード線20の先端が真下に向いた状態で配置されるため、万一絶縁部材21の内部にエンジンオイルが侵入したとしても、絶縁部材の内部にオイルが溜まるのを防ぐことができ、リード線20の内部にオイルが侵入して該リード線内を通してオイルがカプラ27から外部に漏れるのを防ぐことができる。
図2は、本発明の第2の実施形態を示したもので、この実施形態では、磁石発電機を正面から見たときに、磁石回転子11が時計方向に回転するようにエンジンの回転方向Rが設定されている。そのため、この例では、リード線引出部22が図1に示した位置とは反対側の位置に配置されている。その他の構成は図1に示された実施形態と同様である。
図3は本発明の第3の実施形態を示したもので、この実施形態では、磁石回転子11の回転方向が反時計方向に設定され、リード線引出位置Aが、固定子12の最上部に臨む位置よりも磁石回転子11の回転方向の前方側に寄った位置に設定されるように固定子12が配置されている。また固定子12の中心軸線と直交する平面上でリード線引出位置Aと固定子12の中心とを結ぶ直線Lが固定子の中心を通る鉛直線Vに対してなす角度αが45度に等しくなるようにリード線引出位置Aが設定されて、すべてのリード線20の芯線の先端が斜め下方に向けられている。
このように構成した場合にも、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線との接続部を相互に絶縁している絶縁部材21の内部にオイルが侵入するのを抑制することができ、またすべてのリード線20の先端が斜め下方に向いた状態で配置されていることにより、万一絶縁部材21の内部にエンジンオイルが侵入したとしても、絶縁部材の内部にオイルが溜まるのを防ぐことができるため、リード線20の内部にオイルが侵入して該リード線内を通してオイルがカプラ27から外部に漏れるのを防ぐことができる。
図4は本発明の第4の実施形態を示したもので、本実施形態では、磁石回転子11の回転方向が時計方向に設定され、固定子12の最上部位置よりも磁石回転子11の回転方向の前方側に45度傾いた位置に設定されたリード線引出位置Aにリード線引出部22が配置されている。その他の構成は図3に示された実施形態と同様である。
図5は、本発明の第5の実施形態を示したもので、本実施形態では、発電コイルの端末部とリード線20との接続部を絶縁する絶縁部材として、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部を受入れて保持する複数の空所を内部に有する絶縁ケース30が用いられている。この絶縁ケースは、図6(A)ないし(C)に示されているように、絶縁樹脂からなる板状の本体30aの内部に、発電コイルの3つの端末部と3本のリード線20とのそれぞれの接続部を挿入する3つの袋状の穴30bを並べて設けて、3つの穴30bを本体30aの一端面に開口させたものである。図示の例では、本体30aの下面に、該本体を固定する発電コイルW1を嵌合させる浅い凹部30cが形成され、本体30aの上面に、この絶縁ケースを発電コイルW1に緊縛するために用いる糸を挿入する十字形の溝30d1を有する突起30dが形成されている。
図5に示した例では、発電コイルの3つの端末部と3本のリード線20とのそれぞれの接続部が絶縁ケース30の3つの穴30b内に挿入されることにより相互に絶縁され、発電コイルの3つの端末部と3本のリード線との接続部と絶縁ケース30とによりリード線引出部22が構成されている。リード線引出部22は、絶縁ケース30の底部の凹部30cをリード線引出位置Aに配置された発電コイルW1の外周に嵌合させた状態で配置されて、糸23により発電コイルW1に緊縛されている。その他の構成は図1に示した実施形態と同様である。
図5に示したように発電コイルの端末部とリード線の芯線との接続部を絶縁する絶縁部材として絶縁ケース30を用いると、リード線引出部22の固定を容易にすることができる。また絶縁ケース30の穴30b内に発電コイルの端末部とリード線の芯線との接続部を挿入した後、穴30b内に熱硬化性樹脂を充填してシールすることにより、オイル漏れを防止する効果を高めることができる。
リード線20内を通してエンジンオイルが漏れるのを防ぐためには、極力エンジンオイルが絶縁部材の内部に侵入することがないようにすること、及び万一絶縁部材内にエンジンオイルが侵入した場合でも、該オイルを速やかに絶縁部材内から流出させて、オイルがリード線内に侵入するのを抑制することが必要である。そのためには、図1、図2及び図5に示した実施形態のように、固定子の中心軸線と直交する平面上でリード線引出位置Aと固定子12の中心とを結ぶ直線Lが固定子の中心を通る鉛直線Vに対してなす角度αを90°に設定して、固定子の最上部に臨む位置よりも磁石回転子の回転方向の前方側に寄った位置で、すべてのリード線の芯線の先端を真下に向けることが最も好ましい。また図3及び図4に示した実施形態のようにαを45°に設定した場合にも、オイル漏れを効果的に防止できることが確認されている。しかしながら、リード線内を通してオイルが漏れるのを抑止するために適した角度αの大きさは、90°や45°に限定されるものではない。本発明者は、上記角度αを種々変えて実験を行った結果から、角度αが100°を超えると、リード線引出部22がオイル5に近づき過ぎてオイルの飛沫が絶縁部材21の先端にかかるようになり、リード線20内を通してオイルが漏れるのを防止する効果を高めることが難しくなることを見出した。また角度αが10°未満になると、絶縁部材内にオイルが侵入した場合に該オイルが絶縁部材内に残留し易くなることを見出した。従って、オイル漏れを効果的に防ぐためには、上記角度αを10°以上、100°以下の範囲に設定するのが好ましい。
上記の各実施形態では、磁石回転子の回転子ヨーク11aの開口部をエンジンカバー側に向けた状態で磁石回転子11をクランク軸4に取り付け、固定子12をエンジンカバーに固定するようにしたが、磁石回転子の回転子ヨーク11aの開口部をエンジンカバーと反対側に向けた状態で磁石回転子11をクランク軸4に取り付け、固定子12をクランクケース側に固定するようにしてもよい。
上記の各実施形態では、発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部を絶縁部材により覆うことによって構成したリード線引出部22、及び複数のリード線20を保護チューブ24内に収容することにより構成したワイヤハーネス25を、固定子12の何れかの発電コイルに糸により緊縛することにより、固定子に対して固定するようにしたが、リード線引出部22及びワイヤハーネス25は適宜の手段により固定子12に対して固定すればよく、両者を固定子に対して固定する手段は上記の実施形態に示したものに限定されない。例えば、リード線引出部22及びワイヤハーネス25のそれぞれの一部を抱え込んだ状態で保持する(クランプする)クランプ金具を電機子鉄心にビス止めやリベット止め等により固定して、該クランプ金具によりリード線引出部22及びワイヤハーネス25をクランプすることにより、リード線引出部22及びワイヤハーネス25を固定子に対して固定するようにしてもよい。
5 エンジンオイル
10 磁石発電機
11 磁石回転子
11a 回転子ヨーク
11b 永久磁石
12 固定子
12a 電機子鉄心
12b 発電コイル
T1〜T18 電機子鉄心の歯部
W1〜W18 コイル
20 リード線
21 絶縁部材
22 リード線引出部
24 保護チューブ
25 ワイヤハーネス
27 カプラ
30 絶縁ケース

Claims (4)

  1. 水平方向に延びるエンジンのクランク軸の先端に取り付けられたカップ状の回転子ヨークの内周に永久磁石を取り付けてなる磁石回転子と、周方向に並ぶ複数の歯部が外周部に形成された環状の電機子鉄心と該電機子鉄心の複数の歯部にそれぞれ巻回されたコイルにより構成された発電コイルとを有して前記磁石回転子の内側に配置された固定子とを備えて、前記磁石回転子及び固定子がエンジンのケース内に収容され、前記電機子鉄心の一方の軸線方向端面の外周寄りにリード線引出位置が設定されて該リード線引出位置の近傍に前記発電コイルの複数の端末部が引き出され、絶縁被覆電線からなる複数のリード線の芯線の先端が前記発電コイルの複数の端末部にそれぞれ接続されて、前記発電コイルの複数の端末部と前記複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部が絶縁部材により覆われて相互に絶縁された状態で前記固定子に対して固定され、前記複数のリード線が保護チューブ内に一括して収容されることによりワイヤハーネスが構成されて該ワイヤーハーネスが前記エンジンの外部に導出され、前記磁石回転子及び固定子のそれぞれの下部が前記エンジンのケース内に収容されたエンジンオイル中に浸漬されているエンジン用磁石発電機において、
    前記リード線引出位置は、前記固定子の最上部に臨む位置よりも前記磁石回転子の回転方向の前方側に寄った位置に設定され、
    前記発電コイルの複数の端末部と前記複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部は、すべてのリード線の先端を前記磁石回転子の回転方向の前方側に向け、かつすべてのリード線の芯線の先端を真下又は斜め下方に向けた状態で前記リード線引出位置に配置されていること、
    を特徴とするエンジン用磁石発電機。
  2. 前記リード線引出位置は、前記固定子の中心軸線と直交する平面上で前記リード線引出位置と前記固定子の中心とを結ぶ直線が前記固定子の中心を通る鉛直線に対してなす角度αが、10°≦α≦100°の範囲の値をとる位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用磁石発電機。
  3. 前記絶縁部材は、発電コイルの各端末部と各リード線の芯線との接続部を被覆する絶縁チューブからなっている請求項1又は2に記載のエンジン用磁石発電機。
  4. 前記絶縁部材は、前記発電コイルの複数の端末部と複数のリード線の芯線とのそれぞれの接続部を受入れて保持する複数の空所を内部に有する絶縁ケースからなっている請求項1又は2に記載のエンジン用磁石発電機。
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