JP5803675B2 - カルバメート化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カーボネート化合物とアミン化合物とを反応させて、カルバメート化合物を製造する方法に関する。
一般的にカルバメート化合物は、医農薬品や有機材料又は原料及び中間体として、様々な分野で有用な化合物である。特に、カルバメート化合物は、例えば、イソシアネート化合物を製造するための原料として有用である。従来、毒性のあるホスゲンを使用しないカルバメート化合物の製造方法として、金属塩等の固体触媒を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。
ホスゲンの代わりとしてハロホルメート化合物を用いてアミン化合物と反応させ、カルバメート化合物を製造する方法が知られている(例えば、非特許文献1)。
また、アミン化合物と炭酸ジアルキルをアルカリ金属化合物存在下にて反応させ、カルバメート化合物を製造する方法が知られている(例えば、非特許文献2、3)。
更に、有機アミン化合物の存在下、炭酸ジアルキルを反応させ、カルバメート化合物を製造する方法が知られている(例えば、非特許文献4)。
上記の非特許文献1の方法では、反応後に生成するハロゲン化合物残渣がカルバメート化合物に混入し、これを電気・電子材料に用いると、材料特性に影響を与えるため非常に問題が多い。
また、上記の非特許文献2及び3の方法では、アルカリ金属化合物残渣が混入し、これも電気・電子材料とした時に問題となる。
更に、上記の非特許文献4の方法では、カルバメート化合物にアミン臭が混入することが製品に不快感を与える問題点がある。
従って、これらの残渣の除去、混入の防止に対して、現在もなお、反応方法の検討、製造工程の変更等、様々な取り組みが行われている。
一方、近年、酵素を用いた合成反応は、穏和な条件化で立体選択的に反応を行うことができるという利点から、様々な合成例が報告されている。加水分解酵素を用いてカルバメート化合物を得る方法としては、加水分解酵素の存在下、及びピリジンとテトラヒドロフラン混合溶媒存在下で、3’,5’−ジアミノヌクレオシド(アミン化合物)とジエチルカーボネートとの反応によるカルバメートの合成方法が知られている(例えば、非特許文献5)。しかし、基質に対する酵素量が多く、反応に長時間を有し、生成物の収率も低く、工業的に満足する製造方法とはいい難い。
また、加水分解酵素を用いて、ラセミアミンとカーボネートとの反応によるカルバメート化反応を利用して、光学分割を行っている報告例があるが、いずれも基質に対する酵素量が多くまた、反応時間も長い(例えば、非特許文献6、7)。
ジアミンとアリルカーボネートを、加水分解酵素存在下、1,4−ジオキサン溶媒中で反応させて、酵素的非対称化による光学活性アミンを合成している例があるが、この場合も触媒量が多く、反応時間も長い。更に溶媒に毒性のある1,4−ジオキサンを利用している点で工業的に好ましい方法ではない(例えば、非特許文献8)。さらに、非特許文献8の方法では、酵素の立体選択性により、2つの等価な環境のアミノ基を有するジアミン化合物を使用したとしても、一方のアミノ基のみしかカルバメート化されないモノカルバメート化合物しか得ることが出来ないという問題がある。
このように、加水分解酵素触媒存在下、アミン化合物とカーボネート化合物によるカルバメートの合成例は知られているが、いずれも原料であるアミン化合物及びカーボネート化合物に対する触媒量が多く、反応時間も長く、かつ生成物の収率が低く、効率的な合成例はこれまで報告されていない。
特開昭54−88201号公報 特開2004−262892号公報
Synthetic Communications, 2006, Vol.36 p.3537−3548 Synthetic Communications, 2005, Vol.35,p.2099−2105 Synthetic Communications, 1994, Vol.24,p.2441−2448 Can.J.Chem., 1991, Vol.69,p.2059−2063 J.Org.Chem.,2004,Vol.69,1748−1751 Tetrahedron,1993,Vol.49,4321−4326 Tetrahedron,2000,Vol.56,1387−1391 J.Org.Chem.,2009,Vol.74,2571−2574
本発明は、アミン化合物とカーボネート化合物とから、カルバメート化合物を収率良く製造することができる、簡便かつ工業的にも好適な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、加水分解酵素触媒の存在下、アミン化合物とカーボネート化合物とを、環状飽和炭化水素類、環状不飽和炭化水素、及び非環状エーテル類より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒中で反応させることにより、目的とするカルバメート化合物を収率良く、工業的にも好適に製造出来る方法を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、飽和環状炭化水素類、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下、加水分解酵素を用いて、1分子中に1つ以上のアミノ基を有する、脂環式基又は芳香族基で置換されていても良いか、脂環式基又は芳香族基で中断されていても良い脂肪族アミン、及び脂肪族基で置換されていても良い脂環式アミンからなる群より選択されるアミン化合物とカーボネート化合物とを反応させる工程を含む、カルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、有機溶媒が、非置換のシクロアルキル類、芳香族系炭化水素類、及びジアルキルエーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、加水分解酵素が、担体に固定化されている前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
加水分解酵素が、固定床として反応容器に内装されている、担体に固定化されている加水分解酵素であり、反応が、アミン化合物とカーボネート化合物とを該反応容器に流通させる工程を含む反応である、前記に記載のカルバメートの製造方法に関する。
本発明は、加水分解酵素が、リパーゼである、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、アミン化合物が、一般式(1):
Figure 0005803675
(式中、
は、置換基を有していても良い、炭素原子数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基、炭素原子数2〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキニル基、炭素原子数4〜24のシクロアルキルアルキル基、炭素原子数7〜21のアラルキル基、又は炭素原子数3〜20のシクロアルキル基であり、
nは、0又は1である)
で示されるモノアミン化合物である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、アミン化合物が、一般式(4):
Figure 0005803675
(式中、
は、置換基を有していても良い、炭素原子数1〜30の直鎖状又は分岐鎖のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数6〜20のアリーレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基、又は炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基であり、
m及びpは、互いに独立して、0又は1である)
で示されるジアミン化合物である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、ジアミン化合物が、1,3−ビス(アミノメチルシクロヘキサン)、1,4−ビス(アミノメチルシクロヘキサン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、及び1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、アミン化合物が、一般式(4a):
Figure 0005803675
(式中、
Zは、置換基を有していてもよい、主鎖の炭素原子数が6以上である、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である)
で示されるジアミン化合物である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、Zが、主鎖の炭素原子数が6〜18であって、総炭素原子数が6〜22である直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、一般式(4a)で示されるジアミン化合物が、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のジアミン化合物である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明は、反応温度が55〜90℃である、前記に記載のカルバメート化合物の製造方法に関する。
本発明により、穏和な条件下、簡便かつ工業的に好適な方法により、アミン化合物とカーボネート化合物から、収率、選択性良くカルバメート化合物を製造することが出来る。
また、本発明のカルバメート化合物の製造方法は、加水分解酵素を使用するため、従来の製造方法において起こり得る、製品への金属塩、又はハロゲン化物等の不純物の混入の可能性が極めて低い、化学的により安全な製品を提供できる。
発明においては、飽和環状炭化水素類、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下、加水分解酵素を用いて、1分子中に少なくとも1つのアミノ基を有する、脂環式基又は芳香族基で置換されていても良いか、脂環式基又は芳香族基で中断されていても良い脂肪族アミン、及び脂肪族基で置換されていても良い脂環式アミンからなる群より選択されるアミン化合物と、カーボネート化合物とを反応させることにより、カルバメート化合物が得られる。
本発明の原料である、1分子中に1つ以上のアミノ基を有する有機化合物(以下「アミン化合物」という)は、第1級アミノ基(NH基)を1つ以上有するアミノ基含有有機化合物であって、脂環式基又は芳香族基で置換されていても良いか、脂環式基又は芳香族基で中断されていても良い脂肪族アミン、及び脂肪族基で置換されていても良い脂環式アミンからなる群より選択されるアミン化合物からなる群より選択される。
本発明において、脂肪族アミンとは、脂肪族炭化水素基の炭素原子に直接結合する第1級アミノ基を1つ以上有する化合物であり、脂肪族炭化水素基は、脂環式基又は芳香族基で置換されていても良く、脂環式基又は芳香族基で中断されていても良い。
脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状であり、不飽和結合を有していても良い、炭化水素基であり、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、又は炭素原子数2〜20のアルキニル基が挙げられる。
脂環式基で置換された脂肪族アミンは、上記で定義された脂肪族アミンの炭化水素基が脂環式基で置換された化合物である。脂環式基は、環構造を含む炭化水素基であり、総炭素数3〜20の飽和又は不飽和の、単環又は多環(例えば、2〜4環)式の炭化水素基であり、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数3〜20のシクロアルケニル基等が挙げられる。よって、脂環式基で置換された脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基が挙げられる。
芳香族基で置換された脂肪族アミンは、上記で定義された脂肪族アミンの炭化水素基が、芳香族基で置換された化合物であり、芳香脂肪族ともいう。芳香族基は、炭素原子数6〜20の、単環又は多環の、ベンゼン環又はナフタレン環等の芳香環構造を有する炭化水素基であり、例えば、炭素原子数6〜20のアリール基が挙げられる。よって、芳香族基で置換された脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素原子数6〜20のアリール基で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基が挙げられる。
脂環式基で中断された脂肪族アミンは、上記で定義された脂肪族アミンの炭化水素基の炭素−炭素結合が、2価の脂環式基で中断された化合物である。2価の脂環式基としては、上記で定義された脂環式基から水素原子を1つ除いた2価の基が挙げられ、例えば、炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基、炭素原子数3〜20のシクロアルケニレン基等が挙げられる。よって、脂環式基で中断された脂肪族基としては、例えば、炭素原子数1〜15のアルキル−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン−炭素原子数1〜15のアルキレン基が挙げられる。
芳香族基で中断された脂肪族アミンとは、上記で定義された脂肪族アミンの炭化水素基の炭素−炭素結合が、2価の芳香族基で中断された化合物である。2価の芳香族基としては、上記で定義された芳香族基から水素原子を1つ除いた2価の基が挙げられ、例えば、炭素原子数6〜20のアリーレン基が挙げられる。芳香族基で中断された脂肪族基としては、例えば、炭素原子数1〜15のアルキル−炭素原子数6〜20のアリーレン−炭素原子数1〜15のアルキレン基が挙げられる。
本発明において、脂環式アミンとは、単環又は多環式である脂環式基の環上の炭素原子に直接結合する第1級アミノ基を1つ以上有する化合物であり、該脂環式基は、脂肪族基で置換されていても良い。脂環式アミンにおける、脂環式基としては、上記で定義された脂環式基と同様の基が挙げられる。脂肪族基で置換された脂環式アミンとは、上記で定義された脂環式アミンの脂環式基が、脂肪族炭化水素基で置換された化合物である。脂肪族炭化水素基としては、上記で定義された脂肪族炭化水素基が挙げられる。脂肪族基で置換された脂環式アミンとしては、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基で置換された炭素原子数3〜20のシクロアルキル基が挙げられる。
本発明において、脂肪族基で置換された脂環式アミンであって、脂肪族基の炭素原子に直接結合する第1級アミノ基を有する脂環式アミンは、脂環式アミンに含むものとする。
なお、アミン化合物は、例えば、エーテル結合、チオエーテル結合等の安定な結合をその分子骨格中に含んでいても良く、ハロゲン原子、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、ニトロ基及びアセチル基、芳香環炭素原子に直接結合するアミノ基等の安定な置換基で置換されていても良い。
本発明において、アミン化合物は、第1級アミノ基を1つ又は2つ有する化合物であることが好ましい。第1級アミノ基を1つ又は2つ有するアミン化合物として、例えば、一般式(1):
Figure 0005803675
(式中、R及びnは、上記で定義されたとおりである)
で示される分子中に1つの第1級アミノ基を有するモノアミン化合物(以下、「モノアミン化合物」という)、又は一般式(4):
Figure 0005803675
(式中、R、m及びpは、上記で定義されたとおりである)
で示される分子中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物(以下、「ジアミン化合物」という)が挙げられる。
における炭素原子数1〜20(C〜C20)の直鎖状又は分岐鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、等が挙げられる。炭素原子数1〜12(C〜C12)の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ドデシル基、イソプロピル基及びt−ブチル基がより好ましい。
における炭素原子数2〜20(C〜C20)の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基としては、アリル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、イソプロパニル基等が挙げられる。炭素原子数2〜12(C〜C12)の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基が好ましく、アリル基がより好ましい。
における炭素原子数2〜20(C〜C20)の直鎖状又は分岐鎖状のアルキニル基としては、エチニル基、プロパルギル基、ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基等が挙げられる。炭素原子数2〜12(C〜C12)の直鎖状又は分岐鎖状のアルキニル基が好ましく、エチニル基、プロパルギル基がより好ましい。
における炭素原子数3〜20(C〜C20)のシクロアルキル基は、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキル基で置換されていても良い、単環又は多環の脂環式炭化水素基であり、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等が挙げられる。炭素原子数3〜12(C〜C12)のシクロアルキル基が好ましく、シクロヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基がより好ましい。ここで、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキル基とは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が挙げられる。
における炭素原子数4〜24(C〜C24)のシクロアルキルアルキル基は、上記で定義された炭素原子数3〜20シクロアルキル基で置換された炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキル基であり、例えばシクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、トリメチルシクロヘキシルメチル基、ノルボルニルメチル基等が挙げられる。炭素原子数3〜10のシクロアルキル基で置換された−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキル基である、炭素原子数4〜14のシクロアルキルアルキル基が好ましく、シクロヘキシルメチル基がより好ましい。
における炭素原子数7〜21(C〜C21)のアラルキル基は、炭素原子数6〜20のアリール基で置換されたアルキル基が挙げられる。炭素原子数6〜20のアリール基は、単環又は多環の芳香環構造を有する基であり、フェニル基、ナフチル基、ビフェニルイル基、ターフェニルイル基(例えば、p−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基)等が挙げられる。また、アルキル基の炭素原子数は、アラルキル基の炭素原子数から、アリール基の炭素原子数を減じた数である。よって、炭素原子数7〜21(C〜C21)のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、m−ターフェニル−3−イル−メチル基等が挙げられ、炭素原子数7〜13のアラルキル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。
なお、Rとして挙げられた基は各種異性体を含む。
前記Rとして挙げられた基は、さらなる置換基を有していても良い。Rにおけるさらなる置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等の炭素原子数1〜6のアルキル基で二置換されたジアルキルアミノ基、シアノ基、ニトロ基及びアセチル基、及びRがアラルキル基である場合のベンゼン環に直接結合するアミノ基等が挙げられる。
上記より、Rとして、好ましくは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ドデシル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、シアノメチル基、ニトロメチル基、フルオロエチル基、トリフルオロエチル基、トリクロロエチル基、シアノエチル基、ニトロエチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、t−ブトキシエチル基等の置換基を有していても良い、炭素原子数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、炭素原子数4〜14のシクロアルキルアルキル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、ヨードベンジル基、メトキシベンジル基、ジメトキシベンジル基、ニトロベンジル基、ジニトロベンジル基、シアノベンジル基及びアミノベンジル基等の置換基を有していても良い、炭素原子数7〜13のアラルキル基であり;特に好ましくは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ドデシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、及びベンジル基である。
以上より、一般式(1)で示されるモノアミン化合物として、n−ヘキシルアミン、n−ドデシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ベンジルアミンが特に好ましい。
における炭素原子数1〜30の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン(ペンタメチレン)基、n−へキシレン(ヘキサメチレン)基、n−ヘプチレン(ヘプタメチレン)基、n−オクチレン(オクタメチレン)基、n−ノニレン(ノナメチレン)基、n−デシレン(デカメチレン)基、n−ドデシレン(ドデカメチレン)基等の直鎖状アルキレン基、及び2−メチルプロピレン基、2−メチルへキシレン基、テトラメチルエチレン基等の分岐鎖状アルキレン基が挙げられる。炭素原子数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、炭素原子数1〜20の直鎖状のアルキレン基がより好ましく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基がさらに好ましい。
における炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基は、単環又は多環の炭化水素基であり、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキル基で置換されていてもよく、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,6−ジイル基が挙げられる。炭素原子数3〜12のシクロアルキレン基が好ましく、シクロへキシレン基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,6−ジイル基がより好ましい。
の炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基における、炭素原子数1〜4の直鎖状アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基としては、メチレン−シクロペンチレン−メチレン基、エチレン−シクロペンチレン−エチレン基、メチレン−シクロへキシレン−メチレン基等が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖状アルキレン−炭素原子数3〜12のシクロヘキシレン−炭素原子数1〜4の直鎖状アルキレン基が好ましく、メチレン−シクロヘキシレン−メチレン基がより好ましい。
における、炭素原子数1〜4の直鎖状アルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基としては、炭素原子数1〜4の直鎖状アルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキル基で置換されている炭素原子数3〜12のシクロアルキレン基が好ましく、メチレン−トリメチルシクロヘキシレン基がより好ましい。
における、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数6〜20アリーレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基としては、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−フェニレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基が好ましく、キシリレン基がより好ましい。
なお、これらの基は各種異性体を含む。
における炭化水素基は、置換基を有していても良い。Rにおける置換基としては、Rにおける炭化水素基の置換基と同様の基が挙げられる。また、Rが、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数6〜20アリーレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基である場合、Rにおける置換基として、アリーレン基の芳香族炭素原子に直接結合する第1級アミノ基が挙げられる。
以上より、Rとして、好ましくは炭素原子数1〜30の直鎖状又は分岐鎖のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数6〜20のアリーレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基、又は炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基であり;より好ましくは、炭素原子数1〜30の直鎖状又は分岐鎖のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜12のシクロアルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−フェニレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数3〜12のシクロアルキレン基、及び炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状アルキル基で置換されている炭素原子数3〜12のシクロアルキレン基であり;特に好ましくは、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキシレン基、メチレン−トリメチルシクロヘキシレン基、シクロヘキシレンジメチレン基、キシリレン基である。
また、本発明において、酵素触媒の、直鎖状ジアミン化合物に対する基質特異性に関して、m及びpがいずれも1であり、Rが主鎖の炭素原子数が6以上である直鎖状または分岐状のアルキレン基である化合物が、カーボネート化合物との反応性が著しく向上することから特に好ましい。
よって、本発明において、アミン化合物が一般式(4a):
Figure 0005803675
(式中、Zは、上記で定義されたとおりである)
で示されるジアミン化合物が特に好ましい。
一般式(4a)で示されるジアミン化合物は、同一分子中に2つのアミノメチル基(NHCH基)を有し、該アミノメチル基が主鎖の炭素原子数が6以上である直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基の両末端に結合したアミノ基含有有機化合物である。ジアミン化合物は、単独で用いてもよく、又は複数のジアミン化合物を混合物として用いてもよい。本発明において、主鎖とは、2つのアミノメチル基を最短で結ぶ炭素鎖をいう。
本発明において、Zは、主鎖の炭素原子数が6以上である、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である。主鎖の炭素原子数が6以上である、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基としては、非置換又は1以上の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基で置換された、炭素原子数6以上の直鎖状のアルキレン基であり、例えば非置換又は炭素原子数1〜16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基で置換された、炭素原子数6以上の直鎖状のアルキレン基が挙げられる。
炭素原子数6以上の直鎖状のアルキレン基としては、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、エイコサメチレン基等が挙げられる。
炭素原子数1〜16の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
本発明において、少ない酵素の量で、かつより短い反応時間で、収率よくジカルバメート化合物が得られることから、主鎖の炭素原子数は、6〜18が好ましく、6〜12がより好ましく、7〜10がさらに好ましい。
よって、一般式(4a)で示されるジアミン化合物において、Zは、主鎖の炭素原子数が6〜18であって、総炭素原子数が6〜22の直鎖状又は分岐鎖のアルキレン基が好ましく、主鎖の炭素原子数が6〜12であって、総炭素原子数が6〜16の直鎖状又は分岐鎖のアルキレン基がより好ましく、主鎖の炭素原子数が7〜10であって、総炭素原子数が7〜14である直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基がさらに好ましく、オクタメチレン基、デカメチレン基がさらに特に好ましい。
本発明において、Zは、置換基を有していてもよい。Zにおける置換基としては、R1における炭化水素基の置換基と同様の基が挙げられる。
よって、一般式(4a)で示されるジアミン化合物として、特に好ましくは、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選択される少なくとも1以上のジアミン化合物である。
本発明の原料であるアミン化合物において、ジイソシアネートの原料となるビスカルバメート化合物が得られるジアミン化合物が好ましい。本発明において、ジアミン化合物は、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチルシクロヘキサン)、1,4−ビス(アミノメチルシクロヘキサン)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキサンアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
本発明において、アミン化合物がモノアミン化合物である場合は、本発明のカルバメート化合物の製造方法は、下記反応式〔I〕で示される。反応式〔I〕において、一般式(3)で示されるモノカルバメート化合物は、飽和環状炭化水素類、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下、加水分解酵素を用いて、一般式(1)で示されるモノアミン化合物と一般式(2)で示されるカーボネート化合物とを反応させることにより得られる。
Figure 0005803675
(式中、
、R及びnは、上記で定義されたとおりである)
一般式(2)において、Rの置換基を有していても良い一価の炭化水素基は、一般式(1)で定義されたRと同義の基が挙げられる。Rにおける炭化水素基として、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等の炭素原子数1〜20、より好ましくは炭素原子数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であり、特に好ましい基は、メチル基又はエチル基である。
前記Rにおける炭化水素基は、置換基を有していても良い。Rにおける炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基等の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等の炭素原子数1〜4のアルキル基で二置換されたジアルキルアミノ基、シアノ基及びニトロ基が挙げられる。
以上より、一般式(2)で示されるカーボネート化合物として、好ましくはジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートである。
〔反応式II〕
本発明において、アミン化合物がジアミン化合物である場合は、本発明のカルバメート化合物の製造方法は、下記反応式〔II〕で示される。反応式〔II〕において、一般式(6)で示されるビスカルバメート化合物は、飽和環状炭化水素類、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下、加水分解酵素を用いて、一般式(4)で示されるジアミン化合物と一般式(2)で示されるカーボネート化合物とを反応させることにより得られる。
Figure 0005803675
(式中、
、R3、m及びpは、上記で定義されたとおりである)
また、本発明において、ジアミン化合物が、一般式(4a)で示されるジアミン化合物である場合のカルバメート化合物の製造方法は、下記反応式〔IIa〕で示される。反応式〔IIa〕において、一般式(6a)で示されるジカルバメート化合物は、加水分解酵素を用いて、一般式(4a)で示されるジアミン化合物と一般式(2)で示されるカーボネート化合物とを反応させることにより得られる。
Figure 0005803675
(式中、
Z及びRは、上記で定義されたとおりである)
反応式〔I〕において、一般式(1)で示されるモノアミン化合物1モルに対して、一般式(2)で示されるカーボネート化合物の量は、1〜100モル、好ましくは1〜50モル、より好ましくは2〜20モル、更に好ましくは2〜15モル、特に好ましくは2〜10モルである。
反応式〔II〕及び〔IIa〕において、一般式(4)及び一般式(4a)で示されるジアミン化合物1モルに対して、一般式(2)で示されるカーボネート化合物の量は、2〜200モル、好ましくは2〜100モル、より好ましくは4〜40モル、更に好ましくは4〜30モル、特に好ましくは4〜20モルである。
本発明で使用される加水分解酵素としては、例えば、プロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼ等が挙げられるが、好ましくは豚肝臓由来のエステラーゼ(PLE)、豚肝臓由来のリパーゼ(PPL)、酵母又は細菌から単離可能な微生物のリパーゼ;更に好ましくはバルクホルデリア・セパシア(シュードモナス・セパシア)(Burkholderia cepacia (Pseudomonas cepacia))を起源とするリパーゼ(例えば、Amano PS(アマノエンザイム社製)等)、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)を起源とするリパーゼ(例えば、Novozym 435(ノボザイム社製)等)、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor Miehei)を起源とするリパーゼ(例えば、Lipozyme RM IM(ノボザイム社製)等)、サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)を起源とするリパーゼ(Lipase TL)、ムコール・ミエヘイ(Mucor Miehei)を起源とするリパーゼ(Lipase MM)、特に好ましくはCandida antarcticaを起源とするリパーゼが使用される。なお、これらの加水分解酵素は、天然の形又は固定化酵素として市販品をそのまま使用することが出来、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記の加水分解酵素は、天然の形又は固定化酵素として市販されているものを、化学的処理又は物理的処理を行った後に使用することも出来る。本発明において、加水分解酵素は、担体に固定化されているものが好ましく、加水分解酵素が、固定床として反応容器に内装されている、担体に固定化されている加水分解酵素であるものがより好ましい。
前記化学的処理又は物理的処理方法としては、例えば、加水分解酵素を緩衝液に溶解させ(必要に応じて有機溶媒を存在させても良い)、これをそのまま、又は攪拌した後、凍結乾燥する等の方法が挙げられる。なお、ここでの凍結乾燥とは、例えば、J.Am.Chem.Soc.,122(8),1565−1571(2000)記載の水溶液又は水分を含む物質を急速に氷点以下の温度で凍結させ、その凍結物の水蒸気圧以下に減圧して水を昇華させて除去し、物質を乾燥させる方法である。なお、当該処理によって、触媒活性(反応性や選択性等)を向上させることができる。
前記加水分解酵素の使用量は、反応式〔I〕の場合、一般式(1)で示されるモノアミン化合物1gに対して、好ましくは0.1〜1000mg、より好ましくは、1〜200mg、特に好ましくは10〜100mgである。
反応式〔II〕又は反応式〔IIa〕の場合、一般式(4)又は一般式(4a)で示されるジアミン化合物1gに対して、好ましくは0.1〜1000mg、より好ましくは、1〜200mg、特に好ましくは10〜100mgである。
本発明の反応は、一般式(1)で示されるモノアミン化合物又は一般式(4)若しくは一般式(4a)で示されるジアミン化合物と、一般式(2)で示されるカーボネート化合物とを、飽和環状炭化水素、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下で行う。これらの有機溶媒を用いることで、収率よくカルバメート化合物を得ることができる。
本発明の反応において使用される飽和環状炭化水素、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒は、酵素を失活させない有機溶媒であれば特に限定されない。
飽和環状炭化水素類としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、イソプロピルシクロヘキサン等の、炭素原子数5〜10の非置換のシクロアルカン類溶媒;クロロシクロペンタン、クロロシクロヘキサン等のハロゲンで置換された炭素原子数5〜10のシクロアルカン類溶媒;等が挙げられる。好ましくは、炭素原子数5〜10の非置換のシクロアルカン類溶媒であり、より好ましくは、シクロヘキサンである。
不飽和環状炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン及びメシチレン等の芳香族炭化水素類;シクロペンテン、シクロヘキセン等の炭素原子数5〜10のシクロアルケン類溶媒;等が挙げられる。好ましくは、芳香族系炭化水素類であり、より好ましくは、トルエン、キシレンである。
非環状エーテルは、脂肪族エーテル類、例えばジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等の炭素原子数2〜8のジアルキルエーテル類、及びシクロペンチルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル等の炭素原子数5〜18のシクロアルキルアルキルエーテル類;ベンジルフェニルエーテル、ベンジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジ(p−トリル)エーテル、ジベンジルエーテル等の炭素原子数7〜18の芳香族エーテル類;等が挙げられる。好ましくは、脂肪族エーテル類であり、より好ましくはジイソプロピルエーテルである。
これらの有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記飽和環状炭化水素、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の使用量は、一般式(1)で示されるモノアミン化合物又は一般式(4)若しくは一般式(4a)で示されるジアミン化合物1gに対して、好ましくは2〜200mL、より好ましくは〜50mL、特に好ましくは〜20mLである。
本発明の反応は、例えば、一般式(1)で示されるモノアミン化合物又は一般式(4)若しくは一般式(4a)で示されるジアミン化合物、一般式(2)で示されるカーボネート化合物、飽和環状炭化水素、不飽和環状炭化水素類、及び非環状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒及び加水分解酵素を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。
本発明の反応における反応温度は、酵素が失活しない温度であれば特に制限されないが、収率良く、所望のカルバメート化合物を得るために、55℃〜90℃が好ましく、60℃〜90℃がより好ましく、65℃〜90℃が特に好ましい。また、反応圧力は、特に制限されないが、常圧下又は減圧下で行なうことが好ましい。
本発明の反応は、使用するそれぞれの酵素の特性に合わせ、これが失活しない範囲にて行うことが望ましい。反応溶液のpHは特に限定されないが、好ましくは、pH値5〜9、より好ましくは、pH値6〜8.5、特に好ましくは、pH値6.5〜8である。
また、本発明では、本発明の反応が一般に均一系であり、触媒再利用が可能かつ後処理が簡便であるが可能であるという点で有利である。即ち、反応終了時にろ過により触媒を取り除き、得られたろ液を濃縮することにより生成物が取得できる。また得られたろ液からの晶析操作によっても生成物を得ることができる。
本発明の反応のために用いられる製造装置は、特に制限されず、例えば、反応容器、加熱(冷却)装置等、一般的な製造装置が挙げられる。本発明において、加水分解酵素が担体に固定化されており、固定床として反応容器に内装されている装置が好ましい。よって、本発明の反応は、一般式(1)で示されるモノアミン化合物又は一般式(4)若しくは一般式(4a)で示されるジアミン化合物と、一般式(2)で示されるカーボネート化合物とを、該反応容器に流通させる工程を含む反応であるのが好ましい。
更に、本発明の製造方法によって得られた、一般式(3)で示されるモノカルバメート化合物又は一般式(6)若しくは一般式(6a)で示されるビスカルバメート化合物は、蒸留、分液、抽出、晶析、再結晶及びカラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって、更に精製することも出来る。
本発明の製造方法にて得られる、一般式(3)で示されるモノカルバメート化合物又は一般式(6)若しくは一般式(6a)で示されるビスカルバメート化合物は、加水分解酵素を使用して製造されている。このため、従来のカルバメート化合物の製造方法において起こりうる、製品への金属塩又はハロゲン化物等の不純物混入の可能性は極めて低く、化学的により安全な製品が得られる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定され
るものではない。
得られた目的物は、IR、NMRスペクトル分析等で構造確認を行った。このほか、高速液体クロマトグラフィーを用いて純度の測定を行った。
実施例1(n−ヘキシルモノメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン500mg(4.94mmol)、炭酸ジメチル2.67g(29.65mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて24時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体としてn−ヘキシルモノメチルカルバメート747mgを得た(n−ヘキシルアミン基準の単離収率;95%)。
得られたn−ヘキシルモノメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);159[M]。
CI−MS(m/z);160[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.94(3H,t,J=7.32Hz)、1.40(2H,tq,J=7.32,Hz)、1.66(2H,tt,J=6.59,Hz)、3.78(3H,s)、4.14(2H,t,J=6.59Hz)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));14.0、22.6、26.4、30.0、31.5、41.2、52.0、157.2。
IR(液膜法、cm−1);640、688、726、780、936、1017、1043、1113、1147、1193、1254、1343、1379、1466、1539、1704、2860、2931、2957、3338。
EA;Calcd:C,60.35%;H,10.76%;N,8.80%
Found:C,59.54%;H,10.30%;N,8.63%
実施例2(n−ドデシルモノメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、n−ドデシルアミン500mg(2.70mmol)、炭酸ジメチル1.46g(16.19mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて5時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体としてn−ドデシルモノメチルカルバメート637mgを得た(n−ドデシルアミン基準の単離収率;97%)。
得られたn−ドデシルモノメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);243[M]。
CI−MS(m/z);244[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.94(3H,t,J=7.32Hz)、1.40(2H,tq,J=7.32,Hz)、1.66(2H,tt,J=6.59,Hz)、3.78(3H,s)、4.14(2H,t,J=6.59Hz)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));14.1、22.7、26.8、29.3、29.4、29.56、29.60、29.64、29.7、30.0、31.9、41.1、52.0、157.1。
IR(KBr法、cm−1);556、610、659、724、764、783、888、936、991、1005、1022、1046、1130、1145、1199、1229、1250、1270、1294、1320、1343、1372、1464、1479、1533、1692、2851、2922、2955、3351。
EA;Calcd:C,69.09%;H,12.01%;N,5.75%
Found:C,68.78%;H,11.65%;N,5.74%。
実施例3(シクロヘキシルモノメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、シクロヘキシルアミン500mg(5.04mmol)、炭酸ジメチル2.73g(30.25mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ100mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて60時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体としてシクロヘキシルモノメチルカルバメート769mgを得た(シクロヘキシルアミン基準の単離収率;97%)。
得られたシクロヘキシルモノメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);157[M]。
CI−MS(m/z);158[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));3.68(3H,s)、4.35(2H、d、J=4.35Hz)、5.11(1H,s)、7.23−7.36(5H,m)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));45.1、52.2、125.8、127.5、128.7、138.6、157.1。
IR(KBr、cm−1);456、544、609、699、737、779、819、877、915、994、1029、1043、1081、1143、1195、1262、1342、1365、1434、1455、1497、1532、1605、1705、2843、2950、2995、3031、3065、3088、3333。
EA;Calcd:C,61.12%;H,9.62%;N,8.91%
Found:C,61.09%;H,9.35%;N,8.82%。
実施例4(シクロヘキシルメチルモノメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、シクロヘキシルメチルアミン500mg(4.42mmol)、炭酸ジメチル2.23g(26.50mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて15時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体としてシクロヘキシルメチルモノメチルカルバメート741mgを得た(シクロヘキシルメチルアミン基準の単離収率;98%)。
得られたシクロヘキシルメチルモノメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);171[M]。
CI−MS(m/z);172[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.85−1.74(11H,m)、2.99−3.03(2H,m)、3.66(3H,m)、4.80(1H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));25.8、26.4、30.7、38.3、47.4、52.0、157.3。
IR(KBr、cm−1);455、536、570、655、708、784、845、892、941、973、1031、1057、1081、1144、1195、1225、1250、1264、1281、1301、1317、1341、1370、1380、1445、1464、1480、1546、1654、1687、1707、2789、2850、2895、2919、3020、3066、3312。
EA;Calcd:C,63.13%;H,10.01%;N,8.18%
Found:C,63.08%;H, 9.67%;N,8.17%。
実施例5(ベンジルモノメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、ベンジルアミン500mg(4.67mmol)、炭酸ジメチル2.36g(28.00mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて15時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、淡黄色液体としてベンジルモノメチルカルバメート763mgを得た(ベンジルアミン基準の単離収率;99%)。
得られたベンジルモノメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);165[M]。
CI−MS(m/z);166[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.94(3H,t,J=7.32Hz)、1.40(2H,tq,J=7.32,Hz)、1.66(2H,tt,J=6.59,Hz)、3.78(3H,s)、4.14(2H,t,J=6.59Hz)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));13.7、18.9、30.7、54.6、68.0、155.9。
IR(液膜法、cm−1);794、957、1013、1103、1168、1200、1269、1363、1388、1443、1747、2866、2956。
EA;Calcd:C,65.44%;H,6.71%;N,8.48%
Found:C,64.41%;H,6.44%;N,8.17%。
実施例6(1,6−ヘキサメチレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約100mlのガラス製容器に、1,6−ヘキサメチレンジアミン2.32g(19.97mmol)、炭酸ジメチル10.81g(119.79mmol)、トルエン46.0g及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ120mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて88時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体として1,6−ヘキサメチレンジメチルカルバメート4.45gを得た(1,6−ヘキサメチレンジアミン基準の単離収率;96%)。
得られた1,6−ヘキサメチレンジメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);232[M]。
CI−MS(m/z);233[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.94(3H,t,J=7.32Hz)、1.40(2H,tq,J=7.32,Hz)、1.66(2H,tt,J=6.59,Hz)、3.78(3H,s)、4.14(2H,t,J=6.59Hz)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));26.2、29.9、40.8、52.0、157.1。
IR(KBr、cm−1);424、566、627、704、735、781、804、934、1009、1053、1141、1194、1224、1265、1341、1436、1480、1538、1691、2777、2871、2914、2944、3047、3339。
EA;Calcd:C,51.71%;H,8.68%;N,12.06%
Found:C,51.77%;H,8.27%;N,12.02%。
実施例7(1,9−ノナメチレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,9−ノナンジアミン250mg(1.58mmol)、炭酸ジメチル854mg(9.48mmol)、トルエン2.5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ13mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体として1,9−ノナメチレンジメチルカルバメート425mgを得た(1,9−ノナンジアミン基準の単離収率;98%)。
得られた1,9−ノナメチレンジメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);274[M]。
CI−MS(m/z);275[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));1.29(10H,s(br))、1.48(4H,tq,J=6.59Hz)、3.16(4H,tt,J=6.59Hz)、3.66(6H,s)、4.73(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));26.7、29.1、29.4、30.0、41.1、52.0、157.1。
IR(KBr法、cm−1);464、563,612,668,705,724,746,784,881,931,980,1021,1056,1142,1201,1254,1288,1328,1352,1370,1479,1531,1693,2852,2921,3348。
EA;Calcd:C,56.91%;H,9.55%;N,10.21%
Found:C,57.17%;H,9.45%;N,10.18%。
実施例8(1,12−ドデカメチレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,12−ドデカンジアミン500mg(2.50mmol)、炭酸ジメチル1.35g(14.97mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて19時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体として1,12−ドデカメチレンジメチルカルバメート774mgを得た(1,12−ドデカンジアミン基準の単離収率;98%)。
得られた1,12−ドデカメチレンジメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);316[M]。
CI−MS(m/z);317[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));1.26−1.29(16H,m)、1.48(4H,tq,J=6.59Hz)、3.16(4H,tt,J=6.59Hz)、3.66(6H,s)、4.71(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));26.7、29.3、29.5、30.0、41.1、52.0、157.1。
IR(KBr法、cm−1);442、485、559、619、708、724、767、785、933、983、1011、1033、1057、1097、1143、1197、1244、1273、1317、1355、1435、1466、1479、1532、1689、2852、2872、2923、2941、3044、3346。
EA;Calcd:C,60.73%;H,10.19%;N,8.85%
Found:C,60.43%;H, 9.90%;N,8.81%。
実施例9(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて42時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体として1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン872mgを得た(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の単離収率;96%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
実施例10(m−キシリレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、m−キシリレンジアミン500mg(3.67mmol)、炭酸ジメチル1.98g(22.03mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて60時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をキシレンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体としてm−キシリレンジメチルカルバメート908mgを得た(m−キシリレンジアミン基準の単離収率;98%)。
得られたm−キシリレンジメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);252[M]。
CI−MS(m/z);253[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.94(3H,t,J=7.32Hz)、1.40(2H,tq,J=7.32,Hz)、1.66(2H,tt,J=6.59,Hz)、3.78(3H,s)、4.14(2H,t,J=6.59Hz)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));45.0、52.3、126.6、129.0、139.1、157.1。
IR(KBr法、cm−1);434、542、558、579、671、689、789、895、917、941、1006、1048、1089、1140、1170、1197、1255、1299、1314、1353、1371、1448、1463、1494、1529、1548、1612、1695、2789、2846、2878、2948、3038、3066、3324。
EA;Calcd:C,57.03%;H,6.39%;N,11.10%
Found:C,57.22%;H,6.20%;N,11.09%。
実施例11(イソホロンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、イソホロンジアミン500mg(3.67mmol)、炭酸ジメチル1.98g(22.03mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて120時間反応させた。更にカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ75mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃にて400時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体としてイソホロンジメチルカルバメート807mgを得た(イソホロンジアミン基準の単離収率;96%)。
得られたイソホロンジメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);286[M]。
CI−MS(m/z);287[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.81−1.22(13H,m)、1.67−1.75(2H,m)、2.91(1H,s)、2.94(1H,s)、3.65−3.66(6H,m)、3.79(1H,s)、4.61(1H,s)、4.90(1H,s)
IR(液膜法、cm−1);668,738,779,866,893,954,1017,1043,1069,1139,1154,1193,1251,1311,1343,1365,1387,1463,1542,1696,2848,2922,2954,3069,3333、
実施例12(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン899mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;99%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
実施例13(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら65℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン899mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;99%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
実施例14(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら60℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン772mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;85%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
実施例15(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、シクロヘキサン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン899mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;99%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
実施例16(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、ジイソプロピルエーテル5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン899mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;99%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
実施例17((1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成))
カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)7.30gをトルエンで膨潤させ、マイクロセラムポンプ(山善製 MSP−101−00型)を繋いだジャケット付きガラス中圧カラム(300m/m)に充填した。同固定化酵素充填後、ガラスカラムのジャケット内に70℃温水を送液し、内部を70℃に保ったまま、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン91.1g、炭酸ジメチル345.6g、トルエン908gを混合した溶液をガラスカラム上部から24ml毎時の速度で送液し、ガラスカラム内を通った反応液をガラスカラム下部から回収した。回収後、反応液を濃縮し、白色固体の生成物を得た(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;95%(高速液体クロマトグラフィーによる定量))。また、固定床流通系における初期のSTY(Space Time Yield)は81.5(g/L-cat/h)であった。反応を進行していくにあたり、基質溶液は初期と同様の比率になるように随時追加した。60時間送液を行った時点では、STY80.8、収率94.2%であった。
実施例18(1,8−オクタメチレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,8−オクタンジアミン500mg(3.47mmol)、炭酸ジメチル1.87g(20.80mmol)、トルエン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾物をトルエンを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体として1,8−オクタメチレンジメチルカルバメート785mgを得た(1,8−オクタンジアミン基準の単離収率;87%)。
得られた1,8−オクタメチレンジメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);260[M]
CI−MS(m/z);261[M+1]
H−NMR(CDCl,δ(ppm));1.30(6H,m)、1.48(4H,tt,J=6.35,6.35Hz)、3.12−3.19(4H,m)、3.66(6H,s)、4.77(2H,s)
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));26.6、29.1、30.0、41.0、52.0、157.1
IR(KBr法、cm−1);488、548、624、708、730、759、785、938、986、1037、1062、1080、1142、1197、1211、1260、1308、1363、1436、1464、1479、1531、1688、2854、2873、2924、2942、3044、3342
元素分析;Calcd:C,55.36%;H,9.29%;N,10.76%
Found:C,55.30%;H,9.12%;N,10.72%
実施例19〜23(ジカルバメート化合物の合成)
実施例18と同じジアミン化合物のモル数とし、ジアミン化合物の種類及び反応時間を変えたこと以外は、実施例18と同様にして反応を行った。その結果を表1に示した。
Figure 0005803675
実施例24(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン400mg(2.81mmol)、炭酸ジメチル3.04g(33.75mmol)、トルエン4mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ20mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて22時間反応させた。22時間後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより生成物の定量(内部標準法)を行ったところ、1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンが697mg含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の定量収率;96%)。
実施例25(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン400mg(2.81mmol)、炭酸ジメチル2.53g(28.12mmol)、トルエン4mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ8mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。48時間後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより生成物の定量(内部標準法)を行ったところ、1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンが712mg含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の定量収率;98%)。
実施例26(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル2.67g(29.67mmol)、トルエン2.5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて15.5時間反応させた。22時間後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより生成物の定量(内部標準法)を行ったところ、1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンが863mg含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の定量収率;95%)。
実施例27(m−キシリレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、m−キシリレンジアミン500mg(3.67mmol)、炭酸ジメチル3.31g(36.71mmol)、トルエン3.5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて42時間反応させた。42時間後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより生成物の定量(内部標準法)を行ったところ、m−キシリレンジメチルカルバメートが868mg含まれていた(m−キシリレンジアミン基準の定量収率;94%)。
得られたm−キシリレンジメチルカルバメートの物性値は、実施例10で示したものと同様であった。
実施例28(m−キシリレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約300mlのガラス製容器に、m−キシリレンジアミン10.00g(73.43mmol)、炭酸ジメチル39.69g(440.56mmol)、キシレン150mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ250mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、メタノールを50mL加えた後に濾過し、濾物をメタノールを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体としてm−キシリレンジメチルカルバメート17.62gを得た(m−キシリレンジアミン基準の単離収率;95%)。
得られたm−キシリレンジメチルカルバメートの物性値は、実施例10で示したものと同様であった。
実施例29(1,10−デカメチレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約100mlのガラス製容器に、1,10−デカンジアミン4.0g(23.21mmol)、炭酸ジメチル12.55g(139.28mmol)、トルエン40mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ100mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、メタノールを40mL加えた後に濾過し、濾物をメタノールを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体として1,10−デカメチレンジメチルカルバメート6.43gを得た(1,10−デカンジアミン基準の単離収率;96%)。
得られた1,10−デカメチレンジメチルカルバメートの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);288[M]。
CI−MS(m/z);289[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));1.27(10H,m)、1.48(4H,tt,J=6.84,6.84Hz)、3.13−3.19(4H,m)、3.66(6H,s)、4.71(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));26.7、29.2、29.4、30.0、41.1、52.0、157.1。
IR(KBr法、cm−1);484、556、623、709、727、781、937、988、1011、1049、1064、1090、1142、1201、1249、1284、1339、1371、1435、1464、1479、1527、1690、2853、2873、2924、2943、3042、3346。
EA;Calcd:C,58.31%;H,9.79%;N,9.71%
Found:C,58.15%;H,9.53%;N,9.56%。
実施例30(1,12−ドデカメチレンジメチルカルバメートの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約300mlのガラス製容器に、1,12−ドデカンジアミン10g(49.91mmol)、炭酸ジメチル26.98g(299.46mmol)、トルエン100mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ250mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて48時間反応させた。反応終了後、メタノールを100mL加えた後に濾過し、濾物をメタノールを用いて洗浄した。濾液を濃縮し、白色固体として1,12−ドデカメチレンジメチルカルバメート15.48gを得た(1,12−ドデカンジアミン基準の単離収率;98%)。
得られた1,12−ドデカメチレンジメチルカルバメートの物性値は、実施例8で示したものと同様であった。
比較例1 (1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、n−ヘキサン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて72時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン209mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;23%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
比較例2 (1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、n−ヘプタン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて72時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン245mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;27%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
比較例3 (1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、テトラヒドロフラン5mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら70℃にて72時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン554mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;61%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
比較例4(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの合成)
攪拌装置、温度調節及び上部冷却装置を備えた内容積約19mlのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン500mg(3.52mmol)、炭酸ジメチル1.90g(21.09mmol)、及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ25mg(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を混合し、攪拌しながら50℃にて48時間反応させた。反応終了後、反応液を一部採取して、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量(内部標準法)を行った結果、反応液中に生成物である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン191mgが含まれていた(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準の収率;21%)。
得られた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの物性値は、以下の通りであった。
EI−MS(m/z);258[M]。
CI−MS(m/z);259[M+1]。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.52−1.83(10H,m)、3.00−3.14(4H,m)、3.66(6H,s)、4.99(2H,s)。
13C−NMR(CDCl,δ(ppm));20.7、25.2、29.2、30.4、31.9、33.2、34.6、38.0、45.0、47.3、52.0、157.3、157.4。
IR(KBr法、cm−1);664、781、837、891、910、925、1008、1034、1053、1083、1095、1150、1192、1261、1312、1450、1543、1701、2856、2922、2940、3068、3359。
EA;Calcd:C,55.80%;H,8.58%;N,10.84%
Found:C,55.53%;H,8.28%;N,10.75%。
本発明は、アミン化合物とカーボネート化合物からカルバメート化合物を得る方法に関する。本発明の製造方法によって得られるカルバメート化合物は、例えば、毒性のあるホスゲンを使用しないイソシアネートの製造原料として有用である。

Claims (8)

  1. トルエン、キシレン及びシクロヘキサンからなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下、加水分解酵素を用いて、ジアミン化合物とカーボネート化合物とを反応させる工程を含む、ビスカルバメート化合物の製造方法であって、
    ジアミン化合物は、一般式(4):
    Figure 0005803675

    (式中、
    は、置換基を有していても良い、炭素原子数1〜30の直鎖状又は分岐鎖のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数6〜20のアリーレン−炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基、炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基、又は炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン−炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基であり、
    m及びpは、互いに独立して、0又は1である)
    で示され、
    加水分解酵素は、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)を起源とするリパーゼである、
    ビスカルバメート化合物の製造方法
  2. 加水分解酵素が、担体に固定化されている請求項記載のビスカルバメート化合物の製造方法。
  3. 加水分解酵素が、固定床として反応容器に内装されている、担体に固定化されている加水分解酵素であり、反応が、アミン化合物とカーボネート化合物とを該反応容器に流通させる工程を含む反応である、請求項に記載のビスカルバメート化合物の製造方法。
  4. ジアミン化合物が、1,3−ビス(アミノメチルシクロヘキサン)、1,4−ビス(アミノメチルシクロヘキサン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、及び1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載のビスカルバメート化合物の製造方法。
  5. アミン化合物が、一般式(4a):
    Figure 0005803675

    (式中、
    Zは、置換基を有していてもよい、主鎖の炭素原子数が6以上である、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である)
    で示される、請求項1〜のいずれか1項に記載のビスカルバメート化合物の製造方法。
  6. Zが、主鎖の炭素原子数が6〜18であって、総炭素原子数が6〜22である直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である、請求項記載のビスカルバメート化合物の製造方法。
  7. 一般式(4a)で示されるジアミン化合物が、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のジアミン化合物である、請求項又は記載のビスカルバメート化合物の製造方法。
  8. 反応温度が55〜90℃である、請求項1〜のいずれか1項記載のビスカルバメート化合物の製造方法。
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