JP5802028B2 - 農用管理機 - Google Patents

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Description

本発明は、走行車輪を有する機体の後方にロータリを配置した農用管理機に係り、詳しくは、ロータリカバーに尾輪体又は作業機を取付ける取付け装置に関する。
従来、歩行型管理機において、前記ロータリの上部を覆うロータリカバーの下部に配置され、該ロータリカバーを取付けるためのブラケットを機体に一体に設け、該ブラケットにピンを植設して、前記ピンによって尾ソリを上下移動自在に案内支持する農用管理機が知られており(特許文献1参照)、該農用管理機は、前記ロータリカバーに、尾ソリ及び抵抗棒を調節自在に設けている。
特許第3623389号公報
前記農用管理機は、尾ソリ取付け部に、尾ソリに代えて尾輪体を取付けることが可能であるが、培土器や畝立て器等の作業機を前記尾ソリ取付け部に取付けるのは困難である。また、前記ロータリカバーの上面に尾ソリ取付け部を備え、該尾ソリ取付け部に作業機取付け部材を溶接等により追加して、作業機を取付けるものがあるが、作業機毎の取付け部材を別個に前記尾ソリ取付け部に設ける必要がある。
このため、様々な作業機を取付ける為に、従来はそれら作業機毎の取付け部材を取付けなくてはならず、コストダウンの妨げになっていると共に、該取付け部材を個別に追加しているため、各種の作業機を必要に応じて取付けることができない。
そこで、本発明は、作業機等を必要に応じて交換可能に取付け得る取付け部材をロータリカバーに設け、作業機毎の取付け部材の共通化を図って、上記課題を解決した農用管理機を提供することを目的とするものである。
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、走行車輪(5)を有する機体(6)の後方にロータリ(3)を配置し、エンジン(8)からの回転を前記走行車輪(5)及び前記ロータリ(3)に伝達してなる、農用管理機(1)において、
前記ロータリ(3)の上方を覆うロータリカバー(14)を、前記機体(6)に固定して配置し
該ロータリカバー(14)に、尾ソリ調節部(26)及び作業機調節部(27)を有する取付け部材(23)を着脱自在に取付け
前記取付け部材(23)は、前記ロータリカバー(14)に沿って形成され、前記ロータリカバー(14)に着脱自在に支持される取付け面(23a)と、
前記取付け面(23a)に固定され、断面コ字状に折曲されて前記ロータリカバー(14)との間で中空部(A)を形成する板状部材(23b)と、
前記中空部(A)を、前記作業機調節部(27)が断面矩形状からなるように前記尾ソリ調節部(26)と前記作業機調節部(27)に仕切る補強板(25)と、を有することを特徴とする。
なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照するものであるが、何ら本発明の構成を限定するものではない。
請求項1に係る本発明によると、ロータリカバーに、尾ソリ調節部及び作業機調節部を有する取付け部材を取付けたので、同じ取付け部材により、尾ソリの外に、必要に応じて尾輪体又は各種作業機を装着することが可能となる。また、前記取付け部材を取外し可能な構成にしたため、既存の農用管理機にも装着可能である。
また、前記取付け部材は、板状部材により形成された中空部を、補強板により前記尾ソリ調節部と前記作業機調節部に仕切るので、簡単な構造で容易に形成できると共に、堅牢に構成でき、また前記作業機調節部が断面矩形状からなるので、尾輪体又は作業機の支持部の形状が断面丸形や矩形等に拘らずに対応でき、各種の作業機が装着可能である。
本発明の実施の形態の農用管理機の斜視図である。 ロータリカバーの斜視図である。 取付け部材の斜視図である。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態例について説明する。図1は、本発明の実施の形態の農用管理機1の斜視図であり、農用管理機1は、走行部2とロータリ3とが該ロータリ3を後方側に配置して一体的に構成されている。走行部2は、左右に延設された車軸4に軸架された一対の走行車輪5を備え、該走行車輪5に支持された機体6は、ミッションケース7を有し、かつ動力源としてのエンジン8及び燃料タンク9、が搭載され、側部にベルト伝動装置10が配置されている。
また、機体6上部後端からは、機体6の走行方向を操作する平面視でループ状をなすハンドルフレーム11が後ろ上方に延在するように配設されており、該ハンドルフレーム11に配置された不図示のスロットルレバーにより上記エンジン8の回転数が調整され、エンジン8の出力が上記ベルト伝動装置10及びミッションケース7内のミッションを介して車軸4に伝達されて回転駆動される。
一方、上記ロータリ3は、ミッションケース7から左右方向に延設されたロータリ軸12と、ロータリ軸12に固定されて圃場を耕すロータリ爪13と、を有し、該ロータリ爪13は、上記ロータリ軸12の周囲に多数装着され一体に回転する。ロータリ軸12及びロータリ爪13は、ミッションを介して伝動されるエンジン8の出力により回転駆動される。
図1に示すように、前記ロータリ3の上方を覆うように、ロータリカバー14が前記機体6に固定されて配置されている。該ロータリカバー14は、機体6に固設されている中央部14aと、該中央部14aとヒンジ15で連結され自在に開閉する両側部14bと、で構成される。両側部14bの後部下端には、一対の主にゴム板からなる後方カバー16,16がそれぞれ備えられている。該後方カバー16,16は、中央側がそれぞれ下方に向いて幅広となるように台形状からなり、ロータリカバー14の中央部14aの下部で重なるように配設されている。
図2及び図3に示すように、該中央部14aには、鉛直方向に細長のプレート17が接合され、該プレート17にはノブボルト18が回転自在に支持されている。上記両側部14bには、同形状の2枚の弧状プレート19,19の一端がビス20,20でそれぞれ支持され、該弧状プレート19,19のその他端側には複数の凹部を持つ長孔19a,19aが設けられている。上記ビス20,20から最も遠い長孔の凹部19b,19bが重なるように2枚の弧状プレート19,19が交差し、該凹部19b,19bにノブボルト18が嵌挿され、それが上記両側部14bの閉状態となる。両側部14bを開状態にしたい時には、弧状プレート19,19を耕耘軸方向に略水平移動し、長孔19a,19aにおいてノブボルト18が当接する凹部を変更した上で、該ノブボルト18で固定する。
上記中央部14a後方には、尾ソリ21及び尾輪体22の取付け部材23が、その取付け面23aと4つのボルト24・・・によって着脱自在に支持されており、ロータリカバー14の両側部14bの開閉に干渉されることなく配置されている。上記取付け部材23は、断面コ字状に折曲された板状部材23bを有し、該板状部材23bの先端が前記取付け面23aに固着されて、中空部Aを形成している。該中空部Aは、補強板25により前部及び後部に仕切られており、前部が尾ソリ調節部26、後部が作業機調節部27をそれぞれ形成している。本実施の形態例においては該作業機調節部27に尾輪体22が嵌挿されているが、用途によって尾輪体22の代わりに培土器や畝立て器等の作業機を嵌挿し取付けても良い。
上記尾ソリ21は、後端面に位置決め用の多数の凹部21aを有する棒部21bと、該棒部21bの下端に固定されたソリ部21cで構成され、上記尾ソリ調節部26に嵌挿され、前後左右方向の移動が規制されるように案内されている。また、上記棒部21bの上端には蝶ナットで固定されるハンドル28がロータリ軸方向に延設されている。
上記尾ソリ調節部26は、図3に示すように、上記取付け部材23の前方両側面にL字状長孔23c,23cがロータリ軸方向に平行してそれぞれ設けられ、該一方の長孔23cを囲むようにコ字状のブラケット29が上記取付け部材23に溶接等で固着されている。また、上記ブラケット29にはピン30が鉛直方向に嵌合されており、該ピン30には、レバー31が上下方向に所定量移動自在及び水平方向に回転自在に嵌挿され、該レバー31は上記取付け部材23のL字状長孔23c,23cを貫通しピン30の反対側面に延びて握り31aが設けられている。
レバー31の握り31a側にはコイルバネ32の一端が係止されており、他端は取付け部材23の上記取付け面23aに係止されている。上記レバー31は、コイルバネ32により上記L字状の長孔23cの一端に向けて付勢されており、上記尾ソリ21の凹部21aのいずれか一つに当接して尾ソリ21の上下方向の位置が決められる。
上記取付け部材23の作業機調節部27は、図2及び図3に示すように、該板状部材23bの後方片側面に孔23dが設けられ、同様に孔33aの開いたコ字状ブラケット33が、該孔23d及び33aが耕耘軸方向に一直線になるように取付け部材23に固着されている。上記孔23及び33aの両孔にはレバー34が嵌挿され、該レバー34にはコイルバネ35が装着されると共に、スナップリング36と上記ブラケット33の間に上記コイルバネ35が縮設されている。
また、上記中空部Aに設けられた上記補強板25は、仕切り板部25aと、仕切り板部25aの両端から屈曲され前方に延びる補強部25b,25bで構成され、該取付け部材23の内部に、該仕切り板部25aが取付け部材23の後背面23eと平行かつ後背面23eから所定量離れるように嵌入固着され、平面視矩形状の断面を有する空間Bが形成されている。更に、上記後背面23eにはボルト37が、板状部材23bの上記レバー34の反対側面には不図示のボルトが、それぞれ嵌合され、それらボルトの締め付けによって上記空間Bは、該空間Bに嵌挿される円形や矩形などの支持部分を有する各種の作業機の前後左右方向の移動を規制するように形成されており、本実施の形態例では上記尾輪体22が嵌挿されている。
図2に示すように、尾輪体22は円筒状で先が屈曲しているパイプ状の支持部22aと、回動部22bと、尾輪22cと、で構成されている。また、支持部22aの一方側部には、尾輪体22の位置決め用の穴22dが複数設けられており、該穴22dにレバー34が嵌入され尾輪体22が位置決めされる。該尾輪22cは、回動部22bを支点として回動自在であり、該尾輪22cを地面に接地させない非作用姿勢と、該尾輪22cを地面に接地させる作用姿勢とを容易に切換えることができる。
上記構造に基づき、農用管理機1は、エンジン8の出力により走行車輪5及びロータリ爪13が回転して走行すると共に、土を耕耘して膨軟にする。この際、予め尾ソリ21の上下方向の位置を、作業者の身長、土壌の質等により多数の凹部21aの一個を選択してレバー31で固定することにより設定して耕耘深さが調節される。
耕耘時には、上記尾輪22cを非作用姿勢にして、後方カバー16,16が、ロータリ爪13が草や土等を後方に飛散してもそれをガードして作業者に直接当たることがないようにすると共に、土の上を滑って移動して膨軟になった土を均平にすることができる。圃場外のコンクリート路やアスファルト路上を路面移動する場合には、尾輪22cを作用姿勢にすることで、作業者がハンドルフレーム11を持ち上げたりしなくてもロータリ爪13を路面から離して走行することができるので、作業者の負担が軽減されると共に、路面との接触によるロータリ爪13の損傷や騒音を防止することができる。
上記尾ソリ21の上下方向の位置を変更する際には、上記レバー31を、ピン30を中心にして水平方向に回転させ凹部21aから離脱させ、L字状長孔23cの曲がり部分に当接して一時的に固定する。更に、上記ハンドル28を操作して尾ソリ21を上方または下方に摺動して適宜位置決めし、上記コイルバネ32の初期位置にレバー31を戻し凹部21aと当接させて、尾ソリ21を固定する。このようにすることによって、レバー31とハンドル28を同時に操作する必要がなく、容易に尾ソリ21の高さを変更し耕深調整することができる。
また、上記尾輪体22の上下方向の位置変更をする際には、レバー34をコイルバネ35の付勢力に抗してロータリ軸方向に水平移動し上記位置決め用の穴22dから離脱させ、該尾輪体22を摺動し適宜位置決めする。次いで、該レバー34から手を離すことでレバー34がコイルバネ35の付勢力によって尾輪体22の位置決め用の穴22dに嵌入固定される。これにより容易に尾輪体22の高さ調節が可能であると共に、該レバー34と一体となって移動する上記スナップリング36が孔33aの位置で軸方向に移動不能となるため、レバー34を紛失しにくくなる。なお、作業機調節部27に尾輪体22を装着した実施の形態を説明したが、該尾輪体22に代えて、作業機調節部27に、培土器や畝立て器等の作業機を同様に装着することもできる。
上記取付け部材23は、4つのボルト24・・・によって着脱自在に支持されて取付け取外しが容易であると共に、例えば尾ソリや抵抗棒を支持していた支持部材から取付け部材23に換装し尾ソリ21及び尾輪体22を案内支持することができる。
1 農用管理機
3 ロータリ
5 走行車輪
6 機体
8 エンジン
14 ロータリカバー
21 尾ソリ
23 取付け部材
25 補強板
26 尾ソリ調節部
27 作業機調節部
A 中空部

Claims (1)

  1. 走行車輪を有する機体の後方にロータリを配置し、エンジンからの回転を前記走行車輪及び前記ロータリに伝達してなる、農用管理機において、
    前記ロータリの上方を覆うロータリカバーを、前記機体に固定して配置し、
    該ロータリカバーに、尾ソリ調節部及び作業機調節部を有する取付け部材を着脱自在に取付け、
    前記取付け部材は、前記ロータリカバーに沿って形成され、前記ロータリカバーに着脱自在に支持される取付け面と、
    前記取付け面に固定され、断面コ字状に折曲されて前記ロータリカバーとの間で中空部を形成する板状部材と、
    前記中空部を、前記作業機調節部が断面矩形状からなるように前記尾ソリ調節部と前記作業機調節部に仕切る補強板と、を有する、
    ことを特徴とする農用管理機。
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