JP3595259B2 - ロータリ耕耘機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耕耘軸で耕耘爪を回転することにより土壌を耕耘するロータリ耕耘機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロータリ耕耘機のなかには、特許第3015821号公報「農作業機」に示されるように、機体本体の前後端にそれぞれ前輪及び後輪を備え、前輪と後輪との間にロータリ耕耘装置を備えたものがある。同公報のロータリ耕耘機を次図に示し、その技術について詳しく説明する。
【0003】
図11は従来のロータリ耕耘機の側面図である。ロータリ耕耘機100は、ミッションケース101の後端102に駆動用の車輪(「後輪」という)105を備え、ミッションケース101の前端103にロータリ装置106を備え、ミッションケース101の前端103から揺動アーム107を前方に延ばし、揺動アーム107の先端に昇降車輪(「前輪」という)108を備え、ミッションケース101の上端104にエンジン109を備える。
【0004】
揺動アーム107を支持ピン110を軸にして下方に揺動することで、前輪108を走行位置(図に示す状態)まで下降する。これにより、ロータリ装置106の耕耘爪106a・・・(・・・は複数個を示す)を耕地112の上方に浮かすことができ、後輪105及び前輪108で走行することが可能になる。
【0005】
一方、ロータリ耕耘機100で耕地112を耕耘する際には、揺動アーム107を支持ピン110を軸にして矢印aの如く上方に揺動する。これにより、ロータリ装置106の耕耘爪106a・・・を耕地112まで下降して、耕耘爪106aで耕地112を耕耘することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ロータリ装置106の前方に前輪108を備えたので、耕地112を耕耘する際に前輪108とロータリ装置106との間の領域S1がデッドスペースとなる。よって、前輪108が耕地112の仕切り(以下、「畦」という)に到達すると、ロータリ耕耘機100はそれ以上前進することができなくなり、ロータリ装置106で領域S1を耕耘することができない。このため、ロータリ耕耘機100で耕耘作業を効率よく行うことは難しい。
【0007】
また、耕地112を耕耘する際に、耕耘により発生する反力R1でロータリ装置106や前輪108が浮いてしまい、ロータリ装置106の耕深を好適に保つことは難しい。
加えて、ロータリ装置106の前方に前輪108を備えたので、前輪108が浮いてしまった場合でも、ロータリ耕耘機100の後方から作業者が前輪108の浮きを認識することは難しい。
【0008】
さらに、ロータリ装置106の前方に前輪108を備えたので、ロータリ耕耘機100の全長L1が増す。加えて耕耘の際に、ロータリ装置106や前輪108が耕地112から浮くことを防ぐために、ロータリ耕耘機100の重量を増す必要がある。このように、ロータリ耕耘機100の全長L1や重量が増すことにより、ロータリ耕耘機100を操作する際に作業者の負担が大きくなる。
このため、操作性に優れ、かつ耕耘作業性に優れたロータリ耕耘機の実用化が望まれていた。
【0009】
そこで、本発明の目的は、耕耘作業性や操作性を高めて使い勝手のよいロータリ耕耘機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、駆動源の駆動力を前後方向に延びるケーシング内の動力伝達機構を介して走行軸及び耕耘軸に伝え、この走行軸で走行輪を回転するとともに耕耘軸で耕耘爪を回転するロータリ耕耘機において、前記ケーシングを側面視で略へ字形に形成し、ケーシングの前端に前記耕耘軸を取付け、ケーシングの後端に前記走行軸を取付け、ケーシングの上端でかつ走行軸の上方に前記駆動源を取付け、ケーシングの後端に耕耘深さを調整するための耕深調整手段を取付けたことを特徴とする。
【0011】
ケーシングの前端に耕耘軸を取付けることで、耕耘爪を車体先端に備えることができる。よって、耕耘爪で耕地を耕耘する際に、例えば耕地と耕地とを仕切る畦の近傍まで簡単に耕耘することができるので、耕耘作業性を高めることができる。
【0012】
また、ケーシング後端に耕深調整手段を備えることにより、耕耘爪で耕地を耕耘する際に発生する反力を耕深調整手段で効率よく受けることができる。よって、耕耘爪が浮き上がることを防ぐことができるので、耕深を好適な状態に維持することが簡単にできる。
【0013】
さらに、従来技術のように、耕耘爪の前方に車輪を備えない構成にしたので、ロータリ耕耘機の全長を短くすることができる。加えて走行軸の上方に駆動源を取付けたので、駆動源の自重を走行輪で支えることができる。よって、駆動源の自重でハンドルが浮き上がることを抑えることができる。従って、ハンドルの操作性を良好に保つことができる。
【0014】
また、請求項において、耕深調整手段は、ケーシングに第1支承軸を介して回転自在に取付けた揺動ブラケットと、この揺動ブラケットから突出させたピンと、この揺動ブラケットに取付けた抵抗棒と、前記第1支承軸下方の第2支承軸でケーシングにスイング可能に取付けるとともに、下辺に前記ピンに噛み合う係合凹部を備え、上辺に前記ピンを載せる受け面を備え、前記ピンに干渉せぬ待機位置及び前記ピンに干渉する使用位置に第2支承軸を中心にスイング可能なカム板と、前記カム板をリターンスプリングのばね力で下向きに付勢し、カム板のストッパ部を前記揺動ブラケットのボスに当てることで、カム板を前記使用位置に保持する保持手段と、このカム板から延ばし、前記リターンスプリングのばね力に抗してカム板を前記使用位置から前記待機位置まで上方にスイング移動するスイングレバーと、を備え、前記使用位置に前記カム板を配置した状態において、前記ピンに前記係合凹部を噛み合わせることで前記抵抗棒を耕深調整可能な耕深調整位置に保持し、あるいは前記ピンを前記受け面に載せることで前記抵抗棒を走行可能な走行位置に保持するように構成したことを特徴とする。
【0015】
スイングレバーでカム板を待機位置することにより、抵抗棒を耕深調整位置と走行位置とに移動することができ、加えてカム板を使用位置に保持した状態で、カム板の係合凹部で抵抗棒を耕深調整位置に保持し、カム板の受け面で抵抗棒を走行位置に保持することができる。このため、抵抗棒を耕深調整位置と走行位置とに簡単に配置することができる。
【0016】
さらに、カム板に係合凹部と受け面とを備えることで、抵抗棒を耕深調整位置と走行位置とに配置可能とした。このため、耕深調整手段の構成を簡素にすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は作業者から見た方向に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るロータリ耕耘機の側面図であり、ロータリ耕耘機10の耕耘状態を示す。
ロータリ耕耘機10は、ケーシング11の前端12にロータリ装置16の耕耘軸17を取付け、ケーシング11の後端13に走行軸20を取付け、ケーシング11の上端でかつ走行軸20の上方にエンジン(駆動源)23を取付け、ケーシング11にハンドル30を取付け、このハンドル30を後方に延ばし、ケーシング11の後端13に耕耘深さH(以下、「耕深」という)を調整するための耕深調整手段40を備える。
【0018】
ロータリ耕耘機10によれば、耕深調整手段40の抵抗棒41を耕地35内に差込み、リコイルスタータ24(図2に示す)でエンジン23を作動させた後、ハンドル30のグリップ部31を握り、クラッチレバー32を操作することにより、テンションプーリ25をベルト26に強く押し付ける。
これにより、エンジン23の駆動力が第1プーリ27を介してベルト26に伝わり、ベルト26が回転することで第2プーリ28に回転力が伝わる。第2プーリ28の回転力がケーシング11内の動力伝達機構(図示しない)を介して走行軸20及び耕耘軸17に伝わる。
【0019】
よって、走行軸20で走行輪21を回転するとともに耕耘軸17で耕耘爪18・・・を回転することにより、走行輪21で走行しながら耕耘爪18・・・で耕地35を耕耘する。この際に、耕深調整手段40の抵抗棒41で耕深Hを調整する。なお、作業者はグリップ部31(図2も参照)を握りながらロータリ耕耘機10に追従するように歩行する。
【0020】
図2は本発明に係るロータリ耕耘機の平面図であり、耕耘爪18・・・の上方に土砂の飛散を防止するカバー19を備え、左右の走行輪21,21の輪距W1を耕耘爪18・・・の耕耘幅W2と略同じ幅に取付けた状態を示す。これにより、耕耘爪18・・・で耕耘した耕地35を左右の走行輪21で踏み固めることを防ぐことができる。
なお、37はガバナコントロールレバー、38は前行進切換えスイッチである。
【0021】
図3は本発明に係るロータリ耕耘機の要部拡大図であり、ケーシング11を側面視で略へ字形に形成し、ケーシング11の前端12に耕耘軸17を取付け、ケーシング11の後端13に走行軸20を取付け、ケーシング11の上端14でかつ走行軸20の上方にエンジン23を取付け、ケーシング11の後端フランジ部15に耕耘深さを調整するための耕深調整手段40を備えた状態を示す。
【0022】
耕深調整手段40は、ケーシング11の後端フランジ部15に第1、第2の支承軸43,44を介して取付けたものである。抵抗棒41を耕地35中に差込むことで、耕耘爪18・・・が回転しながら耕地35を耕耘する際に、ケーシング11の後端13側に矢印の如く反力Rがかかる。この反力Rを抵抗棒41で受けることができる。よって、耕耘爪18・・・が浮き上がることを防ぐことができる。
【0023】
このため、従来技術のように、エンジン23をケーシング11の前端12側に寄せることでエンジン23の自重を耕耘軸17に作用させて耕耘軸17の浮き上がりを防ぐ必要がない。よって、エンジン23を走行軸20の略上方に設けることができる。
従って、エンジン23の自重を走行軸20を介して左右の走行輪21,21で受けることができるので、エンジン23の自重でグリップ部31(図2に示す)が浮き上がりやすくなることを抑えることができる。この結果、作業者はグリップ部31を比較的簡単に耕耘位置に保つことができる。
【0024】
図4(a),(b)は本発明に係るロータリ耕耘機の耕耘状態を説明する図であり、(a)は従来技術の項で説明したロータリ耕耘機100を「比較例」として示し、(b)は実施形態で説明したロータリ耕耘機10を「実施例」として示す。
【0025】
(a)において、ロータリ耕耘機100の前方に前輪108を備えたので、耕地112を耕耘する際に前輪108とロータリ耕耘機100との間の領域S1がデッドスペースとなる。よって、例えば耕地と耕地とを仕切る畦113に前輪108が当接するとロータリ装置106の耕耘爪106a・・・で領域S1を耕耘することはできない。
【0026】
また、耕地112を耕耘する際に、ロータリ装置106に作用する反力R1でロータリ装置106や前輪108が浮いてしまい、ロータリ装置106の耕深H1を好適に調整することは難しい。
加えて、ロータリ耕耘機100の前方に前輪108を備えたので、前輪108が浮いてしまった場合に、ロータリ耕耘機100の後方から作業者が前輪108の浮きを認識することが難しい。
【0027】
さらに、ロータリ耕耘機100の前方に前輪108を備えたので、ロータリ耕耘機100の全長L1が増す。加えて耕耘の際に、耕地35から浮くことを防ぐためにロータリ耕耘機100の重量を増す必要がある。ロータリ耕耘機100の全長L1や重量が増すと取扱い性を良好に保つことが難しい。
【0028】
(b)において、ロータリ装置16の前方に前輪を備えない構成としたので、耕地35を耕耘する際に、例えば耕地と耕地とを仕切る畦36の近傍まで簡単に耕耘することができる。
【0029】
また、抵抗棒41を走行輪21の後方に備え、この抵抗棒41を耕地35中に差込む。これにより、ロータリ装置16の耕耘爪18・・・で耕地35を耕耘する際に、ロータリ装置16に矢印の如く反力Rがかかっても、この反力Rを抵抗棒41で受けることができる。よって、耕耘爪18・・・、すなわちロータリ装置16が浮き上がることを防ぐことができる。
この結果、ロータリ装置16の耕深Hを好適に調整することが簡単にできる。
【0030】
加えて、抵抗棒41を走行輪21の後方に備えることで、抵抗棒41を作業者から見やすい位置に配置することができる。このため、抵抗棒41の耕地35への進入状態を確認することができるので、作業者は抵抗棒41を見ながら簡単に耕深Hを調整することができる。
【0031】
さらに、ロータリ装置16の前方に前輪を備えない構成にしたので、ロータリ耕耘機10の全長Lを短くすることができる。
加えて耕耘の際に、抵抗棒41でロータリ装置16の浮きを防ぐことができるので、従来技術のようにエンジン23をケーシング11の前端12側に寄せてエンジン23の自重を利用してロータリ装置16の浮き上がりを防ぐ必要がない。
【0032】
従って、エンジン23を走行軸20の略上方に設けることができる。このため、エンジン23の自重を走行輪21で支えることができるので、エンジン23の自重でグリップ部31が浮き上がることを抑えることができる。従って、作業者はグリップ部31を比較的簡単に耕耘位置に保つことができる。この結果、取扱い性を良好に保つことができる。
【0033】
図5は本発明に係る耕深調整手段の分解斜視図である。
耕深調整手段40は、ケーシング11に第1支承軸(支承ボルト)43を介して揺動ブラケット45を回転自在に取付け、この揺動ブラケット45に抵抗棒41を取付けることで、この抵抗棒41を耕深調整位置P1(図1に示す)と走行位置P2(図6に示す)とに移動可能とし、この抵抗棒41を耕深調整位置P1と走行位置P2とに保持可能なカム板55をケーシング11に第2支承軸(支承ピン)44を介して揺動自在に取付け、このカム板55を使用位置P3(図1に示す)に保持する保持手段67を備え、この保持手段67でカム板55を使用位置P3に保持した状態で、カム板55の係合凹部56を揺動ブラケット45のピン48に係合させることで抵抗棒41を耕深調整位置P1に保持し、カム板55の受け面57にピン48を載せることで抵抗棒41を走行位置P2に保持し、保持手段67に抗してカム板55を待機位置P4(図7に示す)に揺動するスイングレバー65をカム板55に取付け、このスイングレバー65でカム板55を待機位置P4に保持した状態で、抵抗棒41を耕深調整位置P1と走行位置P2とに移動する手段である。
【0034】
揺動ブラケット45は、略U字形に折曲げた部材であって、左右側壁46,47の上端にそれぞれ左右取付孔46a,47a(46aは図示しない)を開け、左側壁46に左取付孔46aと同軸上にボス49を備え、左右側壁46,47をケーシング11の後端フランジ部15に嵌め込み、ボス49の取付孔49a、左取付孔46a、後端フランジ部15の上取付孔15a及び右取付孔47aに支承ボルト43を差込む。差込んだ支承ボルト43にワッシャ50aを差込み支承ボルト43にナット50bを捩じ込む。これにより、ケーシング11の後端フランジ部15に揺動ブラケット45をスイング自在に取付けることができる。
【0035】
揺動ブラケット45の折曲げ部51にはチューブ52を溶接し、チューブ52に抵抗棒41を差込み、折曲げ部51、チューブ52及び抵抗棒41に固定ピン53を差込み、この固定ピン53にロックピン54を取付けることで固定ピン53の抜けを防止する。
なお、抵抗棒41の上端部41aに複数の取付孔42・・・(1個のみ図示する)を形成し、これらの取付孔42・・・に固定ピン53を差込むことにより抵抗棒41の高さを調整する。
【0036】
カム板55は、略矩形状プレートの上下辺を湾曲状に除去した部材であって、下端部55aにカムボス61を備え、カムボス61及びカム板55の取付孔61aに支承ピン44を差込み、この支承ピン44にリターンスプリング62を取付け、支承ピン44を後端フランジ部15の下取付孔15bに差込む。差込んだ支承ピン44にワッシャ63aを差込みロックピン63bを孔44aに差込む。
【0037】
これにより、ケーシング11の後端フランジ部15にカム板55をスイング自在に取付けることができ、かつリターンスプリング62の一端62aを後端フランジ部15に当て、他端62bをカム板55の差込孔55cに差込むことで、リターンスプリング62のばね力でカム板55を使用位置P3に付勢することができる。
【0038】
保持手段67は、リターンスプリング62、揺動ブラケット45のボス49、及びカム板55のストッパ部58からなる。以下、図3に戻って保持手段67の作用を説明する。カム板55及びスイングレバー65はリターンスプリング62(図5に示す)のばね力で矢印の如く下向きに付勢され、カム板55のストッパ部58が揺動ブラケット45のボス49に当たる。これにより、カム板55及びスイングレバー65を使用位置P3(図1に示す)に保持することができる。
【0039】
そして、作業者がスイングレバー65を掴んで白抜き矢印の如く持上げ力をかけることにより、カム板55及びスイングレバー65をリターンスプリング62のばね力に抗して矢印の如く待機位置P4(図7に示す)まで、支承ピン44を軸にして上方にスイング移動することができる。
【0040】
図5に戻って、耕深調整手段40は、抵抗棒41をスイング可能にケーシング11に連結する揺動ブラケット45と、この揺動ブラケット45から突出させたピン48と、揺動ブラケット45のスイング中心(支承ボルト43)と異なる位置に設けた回転中心(支承ピン44)でケーシング11にスイング可能に取付けるとともに、下辺55aにピン48に噛み合う係合凹部56を備え、上辺55bにピン48を載せる受け面57を備え、ピン48に干渉せぬところの待機位置P4及びピン48に干渉する使用位置P3に回転中心を中心にスイングさせることのできるカム板55と、このカム板55から延ばしたスイングレバー65とからなる。
【0041】
図6は本発明に係るロータリ耕耘機の側面図であり、ロータリ耕耘機10の走行状態を示す。
ロータリ耕耘機10は、耕深調整手段40の抵抗棒41を走行位置P2に保持した状態で、グリップ部31を押し下げることにより走行軸20を中心にしてケーシング11が反時計回り方向にスイングする。よって、ロータリ装置16を上方に持ち上げて、耕耘爪18・・・を耕地35の表面35aから上方に浮かすことができる。これにより、走行輪21で耕地35の表面35aを容易に走行することができる。
【0042】
ここで、ケーシング11を走行軸20を中心にして反時計回り方向にスイングすることで、エンジン23は走行軸20により近づく。従って、耕耘時の状態と比較して、エンジン23の自重を走行輪21でより効率よく受けることができる。
このため、エンジン23の自重でグリップ部31が浮き上がることを抑えることができる。よって、作業者はグリップ部31を比較的簡単に走行位置に保つことができる。この結果、取扱い性を良好に保つことができる。
【0043】
次に、ロータリ耕耘機10の作用を説明する。
図7(a),(b)は本発明に係るロータリ耕耘機の第1作用説明図である。
(a)において、抵抗棒41を耕深調整位置P1に保持した状態を示す。この状態で耕耘作業を行うことにより、抵抗棒41に矢印Fの抵抗力が作用する。よって、抵抗棒41は支承ボルト43を中心にして後方にスイングしようとする。
しかし、カム板55の係合凹部56を揺動ブラケット45のピン48に係合させることで、耕耘中に抵抗棒41が後方にスイングすることを防ぐことができる。
【0044】
すなわち、カム板55の支承ピン44は支承ボルト43から下方にオフセットされている。よって、揺動ブラケット45とカム板55との揺動軌跡がことなり、揺動ブラケット45とカム板55とは一体的に移動することはできない。このため、ピン48に係合凹部56を係止させた状態おいて、ピン48から係合凹部56に力F1が作用しても、カム板55は静止状態を保つことができる。
従って、耕耘中に係合凹部56からピン48が外れて抵抗棒41が上昇することを防ぐことができる。
【0045】
そして、抵抗棒41を耕深調整位置P1から走行位置P2に移動する場合には、先ず作業者がスイングレバー65を握り、スイングレバー65をリターンスプリング62(図5に示す)のばね力に抗して支承ピン44を軸にして使用位置P3から矢印▲1▼の如く上方にスイング(以下、「持ち上げる」という)する。
【0046】
(b)において、作業者がスイングレバー65を握った状態で、スイングレバー65を待機位置P4に保持する。この状態で抵抗棒41を支承ボルト43を軸にして耕耘位置P1から矢印▲2▼の如く持ち上げる。
【0047】
図8(a),(b)は本発明に係るロータリ耕耘機の第2作用説明図である。
(a)において、抵抗棒41を走行位置P2より僅かに高い位置P5まで移動した後、スイングレバー65を待機位置P4から矢印▲3▼の如く下方にスイング(以下「下げる」という)する。
ここで、抵抗棒41を走行位置P2より僅かに高い位置P5まで移動することで、カム板55がピン48に干渉することを防ぐことができる。
【0048】
(b)において、スイングレバー65を使用位置P3に戻す。リターンスプリング62(図5に示す)のばね力でカム板55のストッパ部58がボス49に当たり、スイングレバー65を使用位置P3に保持する。この状態で抵抗棒41を位置P5から走行位置P2まで矢印▲4▼の如く下げる。
【0049】
図9(a),(b)は本発明に係るロータリ耕耘機の第3作用説明図である。
(a)において、抵抗棒41を走行位置P2まで下げた際に、揺動ブラケット45のピン48をカム板55の受け面57に載せる。これにより、抵抗棒41を走行位置P2に保持することができる。この状態は、図6と同じ状態であり、抵抗棒41を走行位置P2に保持することで、ロータリ装置16を浮かせながら走行輪21で走行することができる。
【0050】
次に、抵抗棒41を走行位置P2から耕深調整位置P1に移動する場合には、先ず抵抗棒41を走行位置P2より僅かに高い位置P5まで矢印▲5▼の如く持ち上げる。
(b)において、作業者がスイングレバー65を握り、スイングレバー65をリターンスプリング62(図5に示す)のばね力に抗して支承ピン44を軸にして使用位置P3から矢印▲6▼の如く持ち上げる。
ここで、抵抗棒41を走行位置P2より僅かに高い位置P5まで移動することで、カム板55がピン48に干渉することを防ぐことができる。
【0051】
図10(a),(b)は本発明に係るロータリ耕耘機の第4作用説明図である。
(a)において、作業者がスイングレバー65を握った状態で、スイングレバー65を待機位置P4に保持する。この状態で抵抗棒41を支承ボルト43を軸にして、走行位置P2より僅かに高い位置P5から矢印丸数字7の如く下げる。
【0052】
(b)において、抵抗棒41を耕深調整位置P1まで下げた後、スイングレバー65を待機位置P4から矢印▲8▼の如く下げる。これにより、図7(a)の状態になる。すなわち、揺動ブラケット45のピン48にカム板55の係合凹部56が係合する。カム板55をリターンスプリング62(図5に示す)のばね力で使用位置に保持することで、係合凹部56がピン48から外れることを防ぐことができる。
【0053】
図7〜図10で説明したように耕深調整手段40によれば、カム板55を待機位置P4に配置した際には、カム板55にピン48を干渉させずに抵抗棒41を耕深調整位置P1と走行位置P2とに移動することができる。加えて、カム板55を使用位置P3に配置した際には、カム板55の係合凹部56で抵抗棒41を耕深調整位置P1に保持し、カム板55の受け面57で抵抗棒41を走行位置P2に保持することができる。
このため、抵抗棒41を耕深調整位置P1と走行位置P2とに簡単に保持することができるので操作性を簡単にして、使い勝手を向上することができる。
【0054】
加えて、カム板55に係合凹部56と受け面57とを備えることで、抵抗棒41をカム板55のみで耕深調整位置P1と走行位置P2とに配置可能とした。このため、耕深調整手段40の構成を簡素にすることができるので、コストを抑えることができる。
【0055】
なお、前記実施の形態では、保持手段67をリターンスプリング62で構成した例について説明したが、その他の弾性部材を使用することも可能である。
加えて、カム板55を略矩形状プレートの上下辺を湾曲状に除去した部材とした例について説明したが、カム板55の形状は任意に設定してもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、ケーシングの前端に耕耘軸を取付けることで、耕耘爪を車体の先端に配置することが可能になる。よって、耕耘爪で耕地を耕耘する際に、例えば耕地と耕地とを仕切る畦の近傍まで簡単に耕耘することができるので、耕耘作業性を高めることができる。
【0057】
また、ケーシング後端に耕深調整手段を備えることにより、耕耘爪で耕地を耕耘する際に発生する反力を耕深調整手段で効率よく受けることができる。よって、耕耘爪が浮き上がることを防ぐことができるので、耕深を好適な状態に維持することが簡単にできる。
【0058】
さらに、従来技術のように、耕耘爪の前方に車輪を備えない構成にしたので、ロータリ耕耘機の全長を短くすることができる。加えて走行軸の上方に駆動源を取付けたので、駆動源の自重を走行輪で支えることができる。よって、駆動源の自重でハンドルが浮き上がることを抑えることができる。従って、ハンドルの操作性を良好に保つことができる。
【0059】
このように、耕耘作業を簡単にすることができ、また耕深を好適に保つことができ、さらにハンドルの操作性を良好に保つことができるので、ロータリ耕耘機の使い勝手を高めることができる。
【0060】
また、請求項は、スイングレバーでカム板を待機位置することにより、抵抗棒を耕深調整位置と走行位置とに移動することができ、加えてカム板を使用位置に保持した状態で、カム板の係合凹部で抵抗棒を耕深調整位置に保持し、カム板の受け面で抵抗棒を走行位置に保持することができる。このため、抵抗棒を耕深調整位置と走行位置とに簡単に配置することができる。従って、取扱いを簡単にすることができるので、使い勝手が向上する。
【0061】
さらに、カム板に係合凹部と受け面とを備えることで、抵抗棒を耕深調整位置と走行位置とに配置可能とした。このため、耕深調整手段の構成を簡素にすることができるので、コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリ耕耘機の側面図
【図2】本発明に係るロータリ耕耘機の平面図
【図3】本発明に係るロータリ耕耘機の要部拡大図
【図4】本発明に係るロータリ耕耘機の耕耘状態を説明する図
【図5】本発明に係る耕深調整手段の分解斜視図
【図6】本発明に係るロータリ耕耘機の側面図
【図7】本発明に係るロータリ耕耘機の第1作用説明図
【図8】本発明に係るロータリ耕耘機の第2作用説明図
【図9】本発明に係るロータリ耕耘機の第3作用説明図
【図10】本発明に係るロータリ耕耘機の第4作用説明図
【図11】従来のロータリ耕耘機の側面図
【符号の説明】
10…ロータリ耕耘機、11…ケーシング、12…ケーシングの前端、13…ケーシングの後端、14…ケーシングの上端、15…後端フランジ部、16…ロータリ装置、17…耕耘軸、18…耕耘爪、20…走行軸、21…走行輪、23…エンジン(駆動源)、40…耕深調整手段、41…抵抗棒、43…支承ボルト(第1支承軸)、44…支承ピン(第2支承軸)、45…揺動ブラケット、48…ピン、49…ボス、55…カム板、56…係合凹部、57…受け面、58…ストッパ部、62…リターンスプリング、65…スイングレバー、67…保持手段、P1…耕深調整位置、P2…走行位置、P3…使用位置、P4…待機位置。

Claims (1)

  1. 駆動源の駆動力を前後方向に延びるケーシング内の動力伝達機構を介して走行軸及び耕耘軸に伝え、この走行軸で走行輪を回転するとともに耕耘軸で耕耘爪を回転するロータリ耕耘機において、
    前記ケーシングを側面視で略へ字形に形成し、ケーシングの前端に前記耕耘軸を取付け、ケーシングの後端に前記走行軸を取付け、ケーシングの上端でかつ走行軸の上方に前記駆動源を取付け、ケーシングの後端に耕耘深さを調整するための耕深調整手段を取付けたロータリ耕耘機であって、
    前記耕深調整手段は、
    前記ケーシングに第1支承軸を介して回転自在に取付けた揺動ブラケットと、
    この揺動ブラケットから突出させたピンと、
    この揺動ブラケットに取付けた抵抗棒と、
    前記第1支承軸下方の第2支承軸でケーシングにスイング可能に取付けるとともに、下辺に前記ピンに噛み合う係合凹部を備え、上辺に前記ピンを載せる受け面を備え、前記ピンに干渉せぬ待機位置及び前記ピンに干渉する使用位置に第2支承軸を中心にスイング可能なカム板と、
    前記カム板をリターンスプリングのばね力で下向きに付勢し、カム板のストッパ部を前記揺動ブラケットのボスに当てることで、カム板を前記使用位置に保持する保持手段と、
    このカム板から延ばし、前記リターンスプリングのばね力に抗してカム板を前記使用位置から前記待機位置まで上方にスイング移動するスイングレバーと、
    を備え、
    前記使用位置に前記カム板を配置した状態において、前記ピンに前記係合凹部を噛み合わせることで前記抵抗棒を耕深調整可能な耕深調整位置に保持し、あるいは前記ピンを前記受け面に載せることで前記抵抗棒を走行可能な走行位置に保持するように構成したことを特徴とするロータリ耕耘機。
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