JP5801223B2 - 電極板の液受装置ならびに液受容器の液体及び固形物の排出方法 - Google Patents

電極板の液受装置ならびに液受容器の液体及び固形物の排出方法 Download PDF

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Description

本発明は、電極板の液受装置ならびに液受容器の液体及び固形物の排出方法に関する。
銅の電解精錬では、粗銅をアノード、銅種板をカソードとして一般電解槽の電解液に装入し、電解液に通電することにより、粗銅から銅を溶出させて銅種板に電着させ、製品電気銅を生産する。アノード、カソード(総じて電極板という。)の移動、交換には、一般電解槽から電極板を吊り上げる懸吊機構と、吊り上げた電極板を懸吊機構ごと搬送する走行台車と、を備えたクレーン装置が用いられている。このようなクレーン装置は、電極板を吊り上げた際に滴下する電解液を受け止める液受装置を備えている。例えば、特許文献1の電解クレーン用雫受装置は、電極板を垂下支持する電極板ビームに上端が軸着された揺動アームの下端に雫受皿を備え、揺動アームを揺動して、雫受皿の電極板下方への設置と上方への退避を行う。また、特許文献2には、被処理物を引き上げた際に受樋を傾動し、被処理物の下方に位置して被処理物からの液雫を受け止め、被処理物を液槽内に浸漬する際に受樋を立ち上げる装置が示されている。
特開昭61−149500号公報 実公昭61−368号公報
ところで、銅の電解精錬工程において、粗銅から余剰分のCuとともに、As,Sb,Bi等の不純物が電解液に溶出する。これらの不純物を一般電解槽から除去するために、一部の電解液を抜き取り、電解液を浄化する浄液工程に送る。浄液工程では脱銅電解槽において液中の銅を減量し、続いて、清浄電解槽において不純物を除去して、一般電解槽へ戻すことが行われている。この清浄電解槽においても、一般電解槽で用いられているものと同様のクレーン装置により、電極板の移動、交換が行われる。清浄電解槽から吊り上げられた電極板からは電解液が滴下するため、電解液を受ける液受が必要であり、一般電解槽において用いられているものと同等の液受により滴下する電解液を受け止めることが可能である。
ところが、上記の通り、清浄電解槽は、一般電解槽において粗銅から溶出する不純物を除去する電解槽であるため、電極板に多くの不純物が付着する。このため、電極板を吊り上げた際に電解液とともに多くの不純物が液受に落下する。したがって、電極板の移動、交換の度に、液受に固形物が堆積することとなる。
従来から用いられている一般電解槽の液受の底面には、通常、栓がされた液抜き用の排出口が設けられており、底面の栓を抜くことにより、液受容器内に溜まった電解液を排出する。しかしながら、上記のとおり、清浄電解槽の液受には固形物が堆積するため、一般電解槽の液受を適用した場合、同様の排出口から排出する場合、流動性の低い固形物が排出口まで流れないことが考えられる。また、排出口まで固形物がたどり着いても、固形物が排出口に詰まり、溜まった電解液や固形物の排出を妨げることが考えられる。
そこで、本発明は、銅電解精錬工程における清浄電解槽から吊り上げられた電極板の液受容器から容易に固形物を排出する電極板の液受装置ならびに液受容器の液体及び固形物の排出方法を提供することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の電極板の液受装置は、銅電解精錬工程における電解槽から吊り上げられた電極板から滴下する、電解液、及び/又は前記電解液中に含まれる固形物を前記電解槽の上で受け止める液受容器と、前記液受容器を、前記吊り上げの方向に対して垂直な方向である水平方向において、前記電極板を昇降させる場合に前記液受容器を前記昇降の妨げにならない位置に移動させ、前記電極板が吊り上げられた場合に前記液受容器を前記電極板の真下に移動させる水平移動装置と、前記液受容器を傾転する傾転装置と、を備えたことを特徴とする。この電極板の液受装置によると、液受容器を傾転することにより、液受容器に堆積した固形物を容易に排出することができる。
この電極板の液受装置において、前記電解槽は銅電解精錬工程の清浄電解槽としてもよい。特に、清浄電解槽では、電極板に多くの不純物が付着するため、液受容器に多くの不純物が落下し堆積する。この発明の構成のように、液受容器を傾転することは、多量の堆積物を排出するために効果的である。また、前記電解槽は銅電解製錬工程の脱銅電解槽であってもよい。
この電極板の液受装置において、前記傾転装置は、前記電解液及び前記固形物の受け止め時に前記液受容器を水平に維持し、前記電解液及び前記固形物の排出時に前記液受容器を傾転することとしてもよい。液受装置は、液受容器の傾転する動作により、液受容器に堆積した固形物を排出することができる。
この電極板の液受装置において、前記傾転装置は、傾転時に前記液受容器を45〜85°まで傾斜させてもよい。さらに、傾転時の傾斜角を50°とすることが好ましい。このような角度で液受容器を傾斜することにより、固形物の排出を容易にするとともに安全に作業することができる。
この電極板の液受装置は、前記液受容器の傾転時に、前記液受容器を洗浄する洗浄装置を備えてもよい。また、前記洗浄装置は、前記液受容器の傾斜時に、傾斜面に洗浄水を流すこととしてもよい。このような電極板の液受装置によると、洗浄することにより、固形物を容易に排出することができる。
また、本発明の液受容器の液体及び固形物の排出方法は、銅電解精錬工程における電解槽から電極板を吊り上げ、前記吊り上げの方向に対して垂直な方向である水平方向において、前記電極板を昇降させる場合に液受容器を前記昇降の妨げにならない位置に移動させ、前記電極板が吊り上げられた場合に前記液受容器を前記電極板の真下に移動させることにより、前記電極板から滴下する、電解液、及び/又は前記電解液中に含まれる固形物を前記液受容器により前記電解槽の上で受け止め、前記液受容器を傾斜することを特徴とする。この液受容器の液体及び固形物の排出方法によると、液受容器に堆積した固形物を容易に排出することができる。
この液受容器の液体及び固形物の排出方法において、前記電解槽は銅電解精錬工程の清浄電解槽としてもよい。特に、清浄電解槽の液受容器には、多くの固形物が落下し堆積する。この発明の構成のように、液受容器を傾転することは、多量の堆積物を排出するために効果的である。また、前記電解槽は銅電解製錬工程の脱銅電解槽であってもよい。
この液受容器の液体及び固形物の排出方法において、前記液受容器の傾斜時に、前記液受容器の傾斜面へ洗浄水を流すこととしてもよい。この液受容器の液体及び固形物の排出方法によると、洗浄水を流すことにより、固形物を容易に排出することができる。
本発明の電極板の液受装置ならびに液受容器の液体及び固形物の排出方法によると、液受容器に堆積した固形物を容易に排出することができる。
銅の電解精練工程における一部の電解液の移動の様子を示した図である。 実施の形態における懸吊装置の平面図である。 実施の形態における懸吊装置の正面図である。 実施の形態における懸吊装置の側面図である。 図3における懸吊機構と液受装置を拡大した図である。 水平移動装置を示した説明図である。 水平移動装置により液受容器が移動する様子を説明した図であって、(a)は、懸吊機構の真下に液受容器が位置している様子を示し、(b)は、懸吊機構の真下から走行方向に液受容器が移動した様子を示している。 液受容器が傾転した状態を示した図である。 実施例と異なる形態の傾転装置の模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。図1は銅の電解精練工程における一部の電解液の移動の様子を示した図である。図2から図4は本実施の形態の懸吊装置1の構成図である。図2は懸吊装置1の平面図であり、図3は懸吊装置1の正面図である。図4は懸吊装置1の側面図である。
銅の電解精錬工程では、粗銅をアノード、銅種板をカソードとして通電した一般電解槽2において、余剰分のCuと、As,Sb,Bi等の不純物が電解液に溶出する。図1に示すように、一般電解槽2内の一部の電解液は、脱銅電解槽3へ送られて、液中の銅が減らされた後、清浄電解槽4へ送られる。清浄電解槽4では、不溶性のアノード等の電極板5を装入して通電し、電解液に含まれる不純物が除去される。不純物の除去された電解液は、再び一般電解槽2へ戻される。
本実施の形態の懸吊装置1は、上記の清浄電解槽4において、電極板5の移動、交換を行うクレーン装置である。図2から図4に示すように、懸吊装置1は、懸吊機構10、走行台車20、液受装置30を備えている。懸吊機構10は、清浄電解槽4の上方から電極板5を昇降自在に懸吊する機構を備えた装置である。懸吊機構10は、2台のクレーン11と、走行台車20の上を移動する横行台車13とを備えている。クレーン11は、4t荷重用のホイストクレーンであり、横行方向(図2、図3紙面における矢示a方向)に並べて配置されている。クレーン11にはフック12が懸架されている。フック12は、電極板5を架けるハンガーフック(図示しない)を懸架可能である。クレーン11の常用の揚程は7650mmである。横行台車13は4台の横行サドル14を組み合わせて構成されている。横行サドル14は、横行車輪15と、横行車輪15を駆動する横行モータ16と、を備えている。横行台車13は、2台のクレーン11を搭載し、後述する走行台車20のガーダレール25上を横行方向に移動する。このような懸吊機構10は、横行方向に3500〜4000mm、走行方向(図2紙面における矢示b方向)に1800〜2200mmであって、重量が2200kgである。
走行台車20は、懸吊機構10、及び液受装置30を搭載し、平行に並んだ2本の走行レール29上を水平方向へ移動するクレーンガーダである。走行台車20は、走行サドル21、ガーダビーム24、歩道26を備えている。なお、走行レール29間のスパンsは10000mmである。
走行サドル21は走行車輪22と、走行車輪22を駆動する走行モータ23と、を備えている。走行サドル21は走行レール29上に搭載されている。2本のガーダビーム24は、2本の走行レール29上の走行サドル21間に、横行方向に平行に架け渡されている。ガーダビーム24上にはガーダレール25が形成されており、ガーダレール25間のレールゲージgは2000mmである。歩道26は、連結した走行サドル21間に架け渡されており、作業員が安全に清浄電極槽4の上を渡れるように柵27を備えて構成されている。走行台車の全長は10200〜10600mm、走行方向幅が4400〜4800mmである。
走行台車20の上には前述の懸吊機構10が搭載される。走行台車20は走行レール29上を走行方向に移動することができ、懸吊機構10は横行台車13により、ガーダレール25上を横行方向に移動することができる。このため、懸吊機構10は、水平方向を自在に移動することができる。なお、懸吊機構10、走行台車20は、ここで説明した構成に限られず、清浄電解槽4から電極板5を吊り上げ、電極板5を移動することができる構成であれば、いかなる構成であってもよい。
図5は図3における懸吊機構10と液受装置30を拡大した図である。図4、図5に示すように、液受装置30は、液受容器31、水平移動装置32、傾転装置33を備えている。これらの液受容器31、水平移動装置32、傾転装置33は、フレーム34により支持されている。フレーム34は、横行台車13に接合されて懸吊されている。したがって、液受装置30は、懸吊機構10とともに水平方向へ移動する。また、フレーム34の走行方向の中心は、懸吊機構10のクレーン11の真下から走行方向に距離を設けて位置している。フレーム34は、ステンレス鋼(例えば、SUS304)の梁を縦、横、高さ方向に組み合わせて構成されている。これにより、液受装置30は吊り上げた電極板5から滴下する電解液の跳ねによる錆を防止している。また、フレーム34は走行方向に2800〜3400mm、横行方向に3600〜4000mm、鉛直方向に1700〜1900mmの大きさである。フレーム34の重量は370kgである。
液受容器31は、清浄電解槽4から吊り上げられた電極板5から滴下する、電解液、及び電解液中に含まれる固形物を清浄電解槽4の上で受け止める容器である。液受容器31には傾転時の支点となる軸部311、傾転装置33との取り合い部分であるハンガー部312を備えている。軸部311は液受容器31の傾転動作の支点となるため、液受容器31の端部31aに設けられている。ハンガー部312は液受容器31の走行方向中心に設けられている。軸部311、ハンガー部312は、横行方向の両側に一箇所ずつ設けられている。このような液受容器31は、厚さ3.2mmのステンレス鋼SUS316Lにより形成されている。液受容器31の大きさは、奥行2850mm、横幅1560mm、深さ150mmである。液受容器31の容量は、水比重に換算して667kg、液受容器31の自重は160kgである。なお、液受容器31の傾転時の支点は、液受容器31の回転半径が傾転動作を小さくするような位置にあれば、液受容器31の近傍に設けることとしてもよい。
水平移動装置32は、液受容器31を走行方向に水平移動する機構である。図6は、水平移動装置32の駆動部を示した説明図である。図7は、水平移動装置32により液受容器31が移動する様子を説明した図である。図7(a)は、懸吊機構10の真下に液受容器31が位置している様子を示し、図7(b)は、懸吊機構10の真下から走行方向に液受容器31が移動した様子を示している。図6に示すように、水平移動装置32は、チェーン321、チェーン321が架けられたスプロケット322,323、ギヤモータ324、ギヤモータ324の回転をスプロケット323へ伝達するチェーン325を備えている。チェーン321はスプロケット323が回転するとスプロケット323の回転に合わせてスプロケット322,323回りを回転する。チェーン321の一部に液受容器31の傾転動作しない台座部分が連結されており、チェーン321が回転することにより、液受容器31が走行方向に移動する構成となっている。ギヤモータ324は正回転と逆回転が可能で、液受容器31の移動方向に合わせて回転を変更する。また、水平移動装置32には液受容器の台座部分の移動範囲を制限するため、リミットスイッチ326,327を備えている。リミットスイッチ326,327の位置へチェーン321の特定の部位が移動すると、スイッチが入り、チェーン321が回転していた方向にそれ以上回らないようにギヤモータ324が停止する。これにより、液受容器31がフレーム34の外へ移動することを防いでいる。このような水平移動装置32は、電解液の跳ねを受けることを考慮して、錆を防止するために、ステンレス鋼(例えばSUS304)で形成することとしてもよい。また、水平移動装置32は上記説明した構成以外であってもよい。水平移動装置32は、液受容器31を水平方向に移動可能に支持し、電極板を吊り上げた際に液受容器31を懸吊機構10の真下へ移動するものであれば、その駆動手段や構成は問わない。電極板5から滴下する液を受ける場合には、液受容器31を図7(a)の位置にする。また、電極板5を昇降する場合には、液受容器31を図7(b)の位置にする。このように、水平移動装置32を備えたことにより、電極板5の吊り上げ時の妨げとならないように液受容器31を移動することができる。
傾転装置33は、液受容器31を傾転する装置である。図4に示すように、傾転装置33は、チェーンブロック331、走行方向に架けられているトロリ走行レール332、トロリ走行レール332に沿って移動するトロリ333を備えている。チェーンブロック331、トロリ走行レール332、トロリ333は、横行方向両側に1つずつ設けられている。チェーンブロック331は、チェーンで吊り下げたフック334を備えており、フック334は、液受容器31のハンガー部312に連結されている。
次に、傾転装置33の動作を説明する。図8は液受容器31が傾転した状態を示した図である。また、図8には、液受容器31に溜まった電解液と固形物とを排出する排出槽50を示している。図8に示すように、チェーンブロック331がフック334を吊り上げることにより、液受容器31が軸部311を中心に傾転する。傾転時のハンガー部312の移動軌跡は、円弧状になるので、チェーンブロック331がフック334を吊り上げる動作に連動してトロリ333が軸部311方向に水平移動する。チェーンブロック331による吊り上げ動作とトロリ333による水平方向の移動動作は、チェーンブロック331が備える制御回路によって管理されている。
液受容器31の傾転角度は、電解液に含まれる固形物の内容、乾燥具合により調整することができる。液受容器31の傾転角度の一例を説明すると、固形物の重量の半分よりも大きな力が落下する方向に働く45°以上としてもよい。また、液受容器31の傾転角度は、傾転した液受容器31を支持する安全面を考慮して、傾転する角度を85°以下とすることとしてもよい。なお、急な角度とすると、電極液や固形物の跳ね返りが多くなるため、本実施例では、跳ね返りを減少することを考慮して、50°を採用する。
傾転装置33のチェーンブロック331とトロリ333は、基本的に、左右両方を同時に動作し、同時に停止する。左右両方の動作特性の違いにより、傾転動作中の液受容器31が軸部311を回転中心とする回転方向以外に傾くことが想定されるが、その対応策として起し端、伏せ端に設けたリミットスイッチにより動作限界を設定している。また、チェーンブロック331、トロリ333は片側のみ単独で動作することもできる。この場合、チェーンブロック331が備える制御回路の設定を変更する。なお、チェーンブロック331に用いられるチェーンは、φ7.1のものを採用した場合、強度のある無電解ニッケルメッキチェーンを採用することが好ましい。また、トロリ走行レール332は電解液の跳ねを考慮して錆に強いI型ステンレス鋼(例えば、SUS304)とすることが好ましい。
また、液受装置30は、液受容器31を洗浄するための洗浄液を蓄えるタンクとタンク内の洗浄液を液受容器31へ放水する放水用ノズルとを有する洗浄装置を備えていてもよい。タンクに蓄える洗浄液は工業用水でもよいし、堆積、または析出した固形物を溶解する液でもよい。また、液受装置30は液受容器31の重量を計測する重量計を備えていてもよい。重量計の計測値により液受容器31内の電解液、及び固形物の量を検出し、検出した液受容器31内の電解液、及び固形物の量に基づいて、液受容器31からの電解液、及び固形物の排出作業を実施してもよい。
このような液受装置30は、電解槽の上方から電極板を昇降自在に懸吊する懸吊機構と、懸吊機構を搭載して水平方向へ移動する走行台車を備えた従来から用いられている懸吊装置に組み込むことができる。すなわち、既存の懸吊装置に対して、液受装置30を導入することができる。このような既存の装置に組み込むことにより、新規に液受装置を備えた懸吊装置を導入するよりも費用を抑えることができる。
(実施例)
次に、清浄電解槽4において上記の実施の形態の懸吊装置1による電解液に装入する電極板5の移動、交換作業について説明する。初めに、移動、または交換の対象となっている電極板5の真上にクレーン11が位置するように、横行台車13と走行台車20とを移動する。横行台車13と走行台車20の移動が完了したら、次に、液受装置30の液受容器31をギヤモータ324側に移動する(図7(b)の状態)。液受装置30を移動することにより、液受装置30は、清浄電解槽4の液面まで下降するフック12の下降の邪魔にならない。液受容器31の移動が完了したら、フック12を降ろして電極板を把持し、クレーン11を巻き上げて電極板を吊り上げる。電極板の下端が液受容器31の上方になるまで電極板を吊り上げたら、液受容器31を電極板の真下へ移動する(図7(a)の状態)。この状態で、横行台車13による横行方向への移動、及び走行台車20による走行方向への移動により、電極板を移動する。
このような電極板の移動、交換の作業において、清浄電解槽4に装入されている電極板を吊り上げ、移動することにより、電極板に付着した電解液が液受容器31に滴下して溜まる。電解液中に含まれた不純物、固形物が含まれているため、液受容器31の底へ堆積、または析出する。析出する固形物は電解液の主成分である硫酸銅や、銅、または電解液に含まれる不純物、例えば、As,Sb,Bi等が挙げられる。
液受容器31に電解液が所定量蓄積すると、溜まった電解液と固形物の排出作業を行う。排出作業をする際に、クレーン11が電極板5を懸吊している場合には、電極板を目的地へ運んだ後、排出作業を行う。排出作業は、以下の手順で進める。初めに、懸吊装置1を排出槽50の位置まで移動する。排出槽50には、シュート部51と分離槽52とが設けられており、シュート部51の開口部の真上に液受容器31の端部31aが位置するように移動する。懸吊装置1の移動が完了したら、傾転装置33により、液受容器31を50°傾転する(図8の状態)。液受容器31が傾転すると、液受容器31内に蓄積した電解液、及び固形物が排出槽50のシュート部51へ流れ落ちる。液受容器31の傾転角度が50°まで到達した際に固形物が排出されない場合は、傾転する角度をさらに上げるようにしてもよい。シュート部51へ流れ落ちた電解液と固形物は、その下の分離槽52へ落下する。分離槽52では固形物が下部へ堆積し、固形物の上側に電解液が溜まる。なお、液受容器31の傾転角度は、析出した固形物の成分に応じて変更してもよい。
上記の通り、実施例で説明した液受装置30は、銅電解精錬工程における清浄電解槽4から吊り上げられた電極板5から滴下する、電解液、及び電解液中に含まれる固形物を清浄電解槽4の上で受け止める液受容器31と、液受容器31を水平方向へ移動する水平移動装置32と、液受容器31を傾転する傾転装置33と、を備える。液受装置30は、液受容器31を傾転することにより、液受容器31に堆積した固形物を、重力を利用して容易に排出することができる。また、液受装置30は排出用の穴や流路を有していないため、排出する固形物が詰まることがない。このため、詰まり除去のための作業が必要なく、作業員の負担を軽減する。
(その他の実施形態)
上記実施の形態では傾転装置33は、チェーンブロック331とトロリ333を利用して液受容器31を傾転することを説明したが、本発明において、傾転装置は上記形態に限定されない。以下では、シリンダを利用する傾転装置について説明する。
図9は傾転装置130の模式図である。傾転装置130は、液受容器31とシリンダ132とを備えている。図9(a)は液受容器31の水平時の状態を示し、図9(b)は液受容器31の傾転時の状態を示している。シリンダ132の基端部は、液受容器31の軸部311の上方に設けられた支点133に回転自在に連結している。シリンダ132の先端は、液受容器31の軸部311が設けられた端部31aとは反対側の端部31bに、回転自在に連結している。液受容器31が水平の状態にあるとき、シリンダ132は伸長している。シリンダ132を縮小させることにより、液受容器31が傾転する。シリンダ132は電動式、油圧式、その他駆動方式はいかなるものでも構わない。
さらに、本実施の形態では、懸吊装置1は、銅の電解精錬工程の清浄電解槽4における電極板5の移動、交換を行う装置であることを説明したが、銅の電解製錬工程の一般電解槽や脱銅電解槽において本実施の形態の懸吊装置1を用いてもよい。特に、液受装置30を銅の電解製錬工程の一般電解槽や脱銅電解槽に用いることとしてもよい。また、銅以外の金属の電解精錬工程における清浄電解槽において、本実施の形態の懸吊装置1を利用してもよい。また、銅以外の金属の電解精錬工程における一般電解槽や脱銅電解槽において、本実施の形態の懸吊装置1を利用してもよい。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 懸吊装置
4 清浄電解槽
5 電極板
10 懸吊機構
20 走行台車
30 液受装置
31 液受容器
32 水平移動装置
33 傾転装置
35 洗浄装置
36 振動装置
311 軸部(支点)

Claims (9)

  1. 銅電解精錬工程における電解槽から吊り上げられた電極板から滴下する、電解液、及び/又は前記電解液中に含まれる固形物を前記電解槽の上で受け止める液受容器と、
    前記液受容器を、前記吊り上げの方向に対して垂直な方向である水平方向において、前記電極板を昇降させる場合に前記液受容器を前記昇降の妨げにならない位置に移動させ、前記電極板が吊り上げられた場合に前記液受容器を前記電極板の真下に移動させる水平移動装置と、
    前記液受容器を傾転する傾転装置と、
    を備えることを特徴とする電極板の液受装置。
  2. 前記電解槽は銅電解精錬工程の清浄電解槽であることを特徴とする請求項1記載の電極板の液受装置。
  3. 前記傾転装置は、前記電解液及び前記固形物の受け止め時に前記液受容器を水平に維持し、前記電解液及び前記固形物の排出時に前記液受容器を傾転することを特徴とする請求項1または2に記載の電極板の液受装置。
  4. 前記傾転装置は、傾転時に前記液受容器を45〜85°まで傾斜させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電極板の液受装置。
  5. 前記液受容器の傾転時に、前記液受容器を洗浄する洗浄装置を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電極板の液受装置。
  6. 前記洗浄装置は、前記液受容器の傾斜時に、傾斜面に洗浄水を流すことを特徴とする請求項5記載の電極板の液受装置。
  7. 銅電解精錬工程における電解槽から電極板を吊り上げ、
    前記吊り上げの方向に対して垂直な方向である水平方向において、前記電極板を昇降させる場合に液受容器を前記昇降の妨げにならない位置に移動させ、前記電極板が吊り上げられた場合に前記液受容器を前記電極板の真下に移動させることにより、前記電極板から滴下する、電解液、及び/又は前記電解液中に含まれる固形物を前記液受容器により前記電解槽の上で受け止め
    前記液受容器を傾斜することを特徴とする液受容器の液体及び固形物の排出方法。
  8. 前記電解槽は銅電解精錬工程の清浄電解槽であることを特徴とする請求項7記載の液受容器の液体及び固形物の排出方法。
  9. 前記液受容器の傾斜時に、前記液受容器の傾斜面へ洗浄水を流すことを特徴とする請求項7または8に記載の液受容器の液体及び固形物の排出方法。
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