JP5799118B2 - 軸物ワーク回転装置 - Google Patents

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Description

本発明は、機械加工を施すなどの際に、軸物ワークを円滑に回転させる技術に関する。
車両に搭載される連続可変トランスミッション(Continuously Variable Transmission、以下CVTと略記する。)には、CVTシャフトが組込まれている。このCVTシャフトは、軸部に鍔状の円盤部を有し、この円盤部の一面がテーパ状のシーブ面となっている。CVTシャフトは鍛造品を機械加工することで製造され、その製造方法が提案されている(例えば、特許文献1(図1、図4)参照。)。
特許文献1の図4に示されるように、ワーク(11)(括弧付き数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)は、心押し台(34)で主軸台(33)へ押され、この状態で主軸台(33)に内蔵される電動モータで回されつつ、回転砥石(55)で研削される。
ところで、特許文献1の図1に示されるシーブ面(23)に、金属ベルトの金属駒が常時摺接する。シーブ面(23)の摩耗を防ぐために、熱処理を施して表面硬度を高めることが推奨される。
熱処理を施すと、不可避的に熱処理歪が発生し、僅かではあるが、ワーク(11)が変形する。この変形を是正し、製品寸法を維持するために、仕上げ加工を施す。
すなわち、熱処理を施さないワークでは、素材を機械加工することで製品が得られる。一方、熱処理を施す場合は、素材を機械加工(第1次機械加工)し、熱処理を施し、得られた熱処理品に再度機械加工(第2次機械加工)を施す。
特許文献1の図1に示される形態の熱処理品であれば、長く延びる軸部(符号無し)が僅かに湾曲する。すると、ワークの重心が回転軸からオフセットする。
回転軸が水平である場合、重心が回転軸より上にある状態から下へ回転するときは重力作用で増速され、重心が回転軸より下にある状態から上へ回転するときは重力作用で減速される。結果、1回転中で、回転速度が波を打つように変化する。回転軸が鉛直である場合は重量作用が軽減されるが、1回転中で、回転速度が変化する現象は発生する。
若干早い回転速度と若干遅い回転速度が混在するワークを工具で機械加工すると、早い部位では研削が促され、遅い部位では研削が小さくなり、研削むらが発生しやすい。
製品の精度向上が求められる中、ワークを極力等速で回転させることができる技術が求められる。
特開2004−345057公報
本発明は、軸物ワークを極力等速で回転させることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、両端にセンター穴を有する軸物ワークを回す軸物ワーク回転装置であって、前記センター穴に挿入するセンターピンと、このセンターピンで位置決めされた前記軸物ワークの中間部をチャックするワークチャック機構と、このワークチャック機構を回転させるワーク回転機構とからなり、前記ワークチャック機構は、前記軸物ワークの質量の少なくとも5倍の質量を有するフライホイールであり、前記センターピンは、前記センター穴を浚う工具を兼ねていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、工具は、砥石であることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、ワークチャック機構は、非回転部材である支持筒と、この支持筒内に第1軸受を介して回転自在に取付けられる内筒と、この内筒の一端に支持ピンを介して取付けられるロック爪と、支持筒外に第2軸受を介して回転自在に取付けられるワーク回転機構で回される外筒と、この外筒の一端に設けられロック爪に係合している駆動ピンとからなり、ロック爪は、少なくとも3個が等ピッチで配置され、駆動ピンでロック爪を回し、ロック爪の先端を内筒の中心へ進め、ロック爪の先端で軸物ワークをチャックするようにしたことを特徴とする。
請求項4に係る発明では、支持ピンの軸直角方向へロック爪が移動可能となるように、ロック爪に設けた穴の径を、支持ピンの外径より大きくして所定の隙間を確保したことを特徴とする。
請求項5に係る発明では、ワーク回転機構は、外筒の軸にモータ軸が平行に配置される電動モータと、モータ軸と外筒に渡したベルトとからなることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、軸物ワークは、熱処理され軸部が湾曲し、センター穴がセンターピンに対して傾いている熱処理品であることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、軸物ワークは、CVTシャフトであることを特徴とする。
請求項8に係る発明では、ロック爪の先端は、軸物ワークの中間部に接するカム形状を呈していることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ワークチャック機構で軸物ワークの中間部をチャックするようにすると共にワークチャック機構に軸物ワークの5倍以上の質量を確保してフライホイール効果を発揮させるようにした。軸物ワークが湾曲していても重いワークチャック機構の作用で、軸物ワークは等速回転する。
すなわち、本発明によれば、軸物ワークを極力等速で回転させることができる技術が提供される。
また本発明では、軸物ワークは、両端にセンター穴を有しているため、両端を各々センターピンで支えることができ、軸物ワークを安定的に回転させることができる。
さらに本係る発明では、センターピンは、センター穴を浚う工具を兼ねている。センターピンが支持部材と工具を兼ねているため、別途工具を準備する必要がない。
請求項2に係る発明では、工具は、砥石である。工具はドリルやエンドミルも使用可能であるが、ドリルやエンドミルよりも砥石の方が、研削面の粗度が小さくなり、良好なセンター穴が得られる。
請求項3に係る発明では、ワークチャック機構は、支持筒と、内筒と、この内筒で支持されるロック爪と、外筒と、この外筒に設けられロック爪を駆動する駆動ピンとからなり、外筒を回すだけでロック爪で軸物ワークをチャックすることができる。すなわち、ロック爪をシリンダなどで往復や揺動させる必要が無く、ロック爪駆動用のシリンダなどを省くことができる。
請求項4に係る発明では、支持ピンの軸直角方向へロック爪を移動可能とした。
センターピンの軸が回転軸を規定するため、軸物ワークが湾曲しているとワークチャック機構を軸直角方向に移動させる必要がでてくる。仮に、ワークチャック機構を全体的に移動可能にすると、ワークチャック機構の中心が回転軸から外れて、ワークチャック機構も不等速回転の発生源となる可能性がある。
この点、本発明では、ロック爪だけを軸直角方向へ移動可能にしたので、ワークチャック機構の中心は回転軸に維持され、等速回転に寄与する。
請求項5に係る発明では、ワーク回転機構は、外筒の軸にモータ軸が平行に配置される電動モータと、モータ軸と外筒に渡したベルトとからなる。ベルトにより、ワークチャック機構から離れた部位に電動モータを配置することができ、電動モータとワークチャック機構の干渉を容易に解消することができる。
請求項6に係る発明では、軸物ワークは、熱処理され軸部が湾曲し、センター穴がセンターピンに対して傾いている熱処理品である。本発明は熱処理歪により湾曲した熱処理品に好適である。
請求項7に係る発明では、軸物ワークは、CVTシャフトである。すなわち、本発明は、熱処理を要するCVTシャフトに好適であって、材料歩留まりがよいため、CVTシャフトの材料コスト及び加工コストを下げることができ、安価なCVTシャフトが提供可能となる。
請求項8に係る発明では、ロック爪の先端は、軸物ワークの中間部に接するカム形状を呈している。カムであるため、ロック爪の傾きを変えることで、異なる径の中間部に当てることができる。結果、サイズ違いの軸物ワークをチャックすることができ、生産性の多様化を図ることができる。
軸物ワークの製造工程を説明する図である。 軸物ワークとしてのCVTシャフトの断面図である。 センター穴修正工程を説明する図である。 軸物ワークの加工装置平面図(概念図)である。 ワーク移動手段の正面図である。 修正加工ステージの正面図である。 本発明に係る軸物ワーク回転装置の断面図である。 ワークチャック機構の要部底面図である。 ワークチャック機構の作用説明図である。 第1・第2ブラシの正面図兼作用説明図である。 検査ステージの要部正面図である。 検査ステージに配置されるバーコードリーダの作用図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、請求項に係る発明は、図7〜図9で詳しく説明するが、関連技術を図1〜図6で説明する。
図1に示すように、鉄鋼素材を鍛造することで、軸状の鍛造品を得る(ST01)。この鍛造品を工作機械にセットするために、先ず、鍛造品にセンター穴を開ける(ST02)。これで、センター穴を有する軸物ワークが得られる。
得られた軸物ワークに、機械加工を施し、製品に近似した形状とする(ST03)。これで、半製品を得ることができる(第1次機械加工工程)。
半製品を熱処理炉に入れて、浸炭焼き入れなどの熱処理を施す(ST04)。これで熱処理品が得られる。なお、熱処理は、窒化、ガス軟窒化、真空浸炭の何れでもよい。熱処理により、表面の硬度が高まる。
後に仕上げ加工としての第2次機械加工を施す。この第2次機械加工に必要であるため、センター穴を修正する(ST05)。修正工程の詳細は後述するが、センター穴が修正された修正品が得られる(センター穴修正工程)。
修正されたセンター穴を用いて、修正品に仕上げ加工としての第2次機械加工を施す(ST06(第2次機械加工工程))。この第2次機械加工工程では、スプライン加工、ねじ加工、シーブ面の仕上げなどを行う。これで、完成品が得られる。
完成品の一形態を次に説明する。
図2に示すように、完成品は、CVTシャフト10である。CVTシャフト10は、センター穴11、12を有する軸部13と、この軸部13の途中から軸直角方向へ鍔状に張り出す円盤部14とからなる。円盤部14の一面にテーパ状のシーブ面15が備えられる。
軸部13には、第2次機械加工工程で仕上げられたスプライン16、雄ねじ17が備えられている。スプライン16、雄ねじ17、シーブ面15などを仕上げるときに、軸物ワーク(修正品)が振れながら回転することは、完成品の寸法精度向上の点から避けなければならない。
その対策を次に説明する。
図3(a)に示す熱処理品21は、熱処理歪みのため全体的に湾曲し、結果、センター穴12Aの中心軸22が、水平軸23に対してθだけ傾斜している。このままではすりこぎ運動と称する回転振れが発生する。
対策として、図3(b)に示すように、水平軸23に沿って移動しながら回転する工具(後述の第2工具67)で、センター穴12Aを浚う。すなわち、拡径しつつ、センター穴12Aの傾きを修正する。なお、工具は三角円錐や三角円錐台形状の砥石、エンドミル、ドリルの何れでもよいが、砥石が好適である。
結果、図3(c)に示すように、想像線で示す角(かど)が実線で示すように修正され、修正されたセンター穴12が出現する。この修正されたセンター穴12の中心軸22は水平軸23と重なっている。すなわち、熱処理品21は湾曲しているものの、センター穴12は傾きが修正された。
この修正されたセンター穴12を用いて第2次機械加工を実施すると、回転振れが無く、円滑な切削や研削が行え、寸法精度が良好な完成品を得ることができる。
すなわち、本発明方法は、センター穴を有する軸物ワークに機械加工を施して半製品を得る第1次機械加工工程(図1、ST03)と、前記半製品に熱処理を施し熱処理品を得る熱処理工程(図1、ST04)と、前記熱処理品における前記センター穴を修正して修正品を得るセンター穴修正工程(図1、ST05)と、修正された修正済センター穴を用いて前記修正品に機械加工を施して完成品を得る第2次機械加工工程(図1、ST06)とからなり、
前記センター穴修正工程(図1、ST05)では、前記熱処理品における前記センター穴を拡径しつつ前記センター穴の傾きだけを修正することを特徴とする。
熱処理前の半製品における中心軸と、熱処理品における中心軸は同じではない。熱処理歪で僅かではあるがオフセットしている。このオフセットを解消するにはセンター穴を開け直することが理想である。
仮に、熱処理品にセンター穴を開け直すとすれば、中心軸を改めて決める工程と、センター穴開け直し工程が必要となり、工数が嵩む。
この点、本発明方法では、傾いたセンター穴に対して、傾きを修正するだけであるから、工数は嵩まない。
傾きを修正したセンター穴を用いて、修正品に機械加工を施して得られた完成品であっても、要求される品質が確保できた。すなわち、センター穴が修正されているため、第2次機械加工工程で、削り代は少なくて済む。
よって、本発明によれば、軸物ワークに熱処理を施しても、材料歩留まりを上げることができる。
図1に示すセンター穴修正加工工程(ST05)を実施するに際し、好適な加工装置を以下に説明する。
図4に示すように、軸物ワークの加工装置30は、搬入されてきた熱処理品21を受け取るプレ・ステージ31と、このプレ・ステージ31の隣に設けられセンター穴に修正を施す修正加工ステージ32と、この修正加工ステージ32の隣に設けられ修正品の良否を判定する検査ステージ33と、プレ・ステージ31から修正加工ステージ32へ熱処理品を移動し修正加工ステージ32から検査ステージ33と修正品を移動するワーク移動手段34とを備えている。
好ましくは、修正加工ステージ32は、熱処理品21に粗加工を施す粗加工ステージ32Aと、粗加工された熱処理品に仕上げ加工を施す仕上げ加工ステージ32Bとからなる。粗加工と仕上げ加工を順に行うことで、効果的にセンター穴を修正することができる。なお、粗加工ステージ32Aと仕上げ加工ステージ32Bは、工具のみが異なり、その他は共通であるため、以降、区別することなく修正加工ステージ32の呼称で構造を説明する。
好ましくは、プレ・ステージ31へ熱処理品21を搬入し、プレ・ステージ31から修正品を搬出する搬入・搬出兼用のロボット36をプレ・ステージ31(含む近傍)に備える。ロボット36に、ダブルハンド(搬入用ハンドと搬出用ハンド)を備えることで、兼用が促される。
搬入ロボットと搬出ロボットを個別に設けることは差し支えない。しかし、搬入ロボットと搬出ロボットを個別に設けるよりも、1台のロボット36で搬入と搬出とを行わせる方が、設備費用及び保守費用を大幅に低減できる。
検査ステージ33に、この検査ステージ33で良と判断された良品を良品排出部38へ排出し、否と判断された不良品を不良品排出部39へ排出するように搬出ロボット37を制御するロボット制御部41が更に備えられている。
好ましくは、ロボット制御部41は、検査ステージ33で否と判定されたときに警報を発する警報発生部42を備えている。この警報発生部42は、ブザー、サイレン、赤色灯の1つ又は組み合わせが推奨される。
図5に示すように、ワーク移動手段34は、ベース44と、このベース44に回転可能に支持されるポスト45と、このポスト45を所定角度(この例では90°)で停止、回転を繰り返すインデックスモータ機構46と、ポスト45の上端に固定されるテーブル47と、このテーブル47に立てられる仕切壁48とからなるターンテーブルである。
なお、ポスト45は、ベース44ではなく、インデックスモータ機構46の出力軸に取付けてもよい。
図4に示すように、テーブル47は仕切壁48で4つに仕切られ、仕切られた1区画毎にワーク受け49が設けられている。回転の結果、プレ・ステージ31に到達したワーク受け49にロボット36で熱処理品21が搬入される。
テーブル47が図面時計回りに90°ずつ回転するため、粗加工ステージ32Aでセンター穴が粗加工され、仕上げ加工ステージ32Bでセンター穴が仕上げ
加工され、検査ステージ33で検査され、プレ・ステージ31で修正品がロボット36で排出される。
なお、ワーク移動手段34は、直線テーブルであってもよい。この場合は、各ステージ31〜33は、直線上に直列に配置される。
図6に示すように、修正加工ステージ32は、床に立てた支柱51と、この支柱51に張ったレール52に沿って昇降し第1工具回転機構53を支える第1スライダ54と、支柱51に設けられ第1スライダ54を上下移動させる第1移動機構55と、第1工具回転機構53にて高速で逆転される第1センターピンとしての第1工具56と、レール52に沿って昇降する第2スライダ58と、支柱51に設けられ第2スライダ58を上下移動させる第2移動機構59と、第2スライダ58に取付けられ熱処理品21を軸回りに回転可能に支持するワークチャック機構61と、このワークチャック機構61を低速で正転させるワーク回転機構62と、第2スライダ58に縦向きに取付けられるサブレール63と、このサブレール63に沿って昇降し第2工具回転機構64を支える第3スライダ65(便宜上、分離したが正しくは一体部品)と、第2スライダ58に設けられ第3スライダ65を上下移動させる第3移動機構66と、第2工具回転機構64にて高速で逆転される第2センターピンとしての第2工具67と、テーブル47の上下に配置される第1ブラシ68及び第2ブラシ69とを備え、第2工具67は、第1工具56と同じ鉛直の回転軸71上に配置されている。
すなわち、本発明に係る軸物ワーク回転装置60は、ワークチャック機構61と、このワークチャック機構61を低速で正転させるワーク回転機構62とからなる。
第1ブラシ68及び第2ブラシ69の移動を矢印で示したが、正しくは第1ブラシ68及び第2ブラシ69は、図面表裏方向に移動する。
第2工具67は、想像線で示すように、ワークチャック機構61内へ収まっている。図では、第2工具67を見せるために、第3スライダ65を分離して、ワークチャック機構61より上に示した。
また、第1〜第3移動機構55、59、66は、エアシリンダが好適である。
修正加工ステージ32は、いわゆる縦型(竪型)装置である。回転軸71が鉛直軸であるため、縦長にすることができ、修正加工ステージ32の床面積を小さくすることができる。なお、床面積に余裕があるときは、修正加工ステージ32は横型でも差し支えない。
ワークチャック機構61の構造の詳細を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、ワークチャック機構61は、第2スライダ58の水平部58aから下へ延びている支持筒72と、この支持筒72内に第1軸受73、73を介して回転可能に取付けられる内筒74と、この内筒74の下部から下へ延びる支持ピン75、75と、これらの支持ピン75、75で支持され水平に延びるロック爪76、76と、支持筒72外に第2軸受77、77を介して回転可能に取付けられる外筒78と、外筒78の下部から下へ延びる駆動ピン79、79とからなる。
軸物ワークとしての熱処理品21の質量は5〜10kgである。一方、ワークチャック機構61の回転部分の質量は50kgである。よって、ワークチャック機構61は、軸物ワーク21の質量の5〜10倍の質量を有する。
内筒74は、図6で想像線で示すように、第2工具67が進入するため、中空構造になっている。並行して、図7にて、第2スライダ58の水平部58aを下げると、熱処理品21の中間部24に、ロック爪76の高さ位置が合致する。この時点で第2スライダ58の下降を停止する。
ワーク回転機構62は、第2スライダ58の水平部58aに取付けられる電動モータ81と、この電動モータ81のモータ軸82に取付けられるプーリ83と、このプーリ83と外筒78に巻掛けられる伝動手段としてのベルト84とからなる。伝動手段はベルト84の他、ギヤ、チェーン、ピニオン・ラックであってもよい。
電動モータ81を駆動源として、外筒78が低速で正転される。支持筒72は回転しない。内筒74は、回転可能であるが、駆動源を有していない。
図8は、図7の底面図に相当し、ロック爪76は、熱処理品の中間部24から離れている。外筒78を、図面反時計方向へ低速で回すと、ロック爪76は駆動ピン79で一端が押され、支持ピン75を中心に反時計方向へ回転し始める。回転により、ロック爪76の先端が中間部24に近づく。
ロック爪76は、熱処理品の中間部24に接する先端部がカム形状をなし、ワークを良好にチャックできる。
図9に示すように、ロック爪76が一定角度回転すると先端が中間部24に当たる。ロック爪76は120°ピッチで3個設けられているため、3個のロック爪76でチャックする。以降、内筒74は、外筒78と同じ回転数で回転(正転)する。
ロック爪76の先端がカム形状であるため、ロック爪76の傾きを変えることで、異なる径の中間部に先端部を当てることができる。結果、サイズ違いの軸物ワーク(熱処理品)をチャックすることができ、生産性の多様化を図ることができる。
軸物ワークが熱処理により僅かに湾曲している場合、回転中心に対して重心点がオフセットする。すると、軸物ワークのみであれば1回転中に、若干早い回転速度と若干遅い回転速度が混在する。早い部位では研削が促され、遅い部位では研削が小さくなり、研削むらが発生しやすい。
この点、本発明では、質量が少なくとも5倍のワークチャック機構61と軸物ワークとが一緒に回転する。ワークチャック機構61は十分にフライホイール作用を発揮し、軸物ワークに存在するオフセットの影響を弱め、軸物ワークは等速で回転する。結果、研削むらが発生しないか、発生したとしても僅かとなる。
すなわち、図7に示したワークチャック機構61とワーク回転機構62により、熱処理品21のチャックと低速正転とを連続して行うことができる。
なお、チャック後に、熱処理品21へ軸直角方向の力が加わった場合には、図6に示すように、支持ピン75の外径よりロック爪76側の穴85の径が若干大径とされているため、熱処理品21が軸直角方向へ移動し得る。
第1・第2工具56、67で挟まれ且つワーク受け49から数ミリ程度浮かされた状態で、熱処理品21は、ワークチャック機構61によりチャックされる。よって、熱処理品21はワーク受け49に接することなく、回転(正転)される。
第1・第2工具56、67で挟まれ且つワーク受け49から数ミリ程度浮かされた熱処理品21は低速で正転される。このときに、第1・第2工具56、67は熱処理品21の回転速度より遥かに早い速度で逆転回転される。
結果、図3で説明したように、センター穴12Aが修正され修正されたセンター穴12となる。
修正の際にワークから切削屑(又は研削屑)が発生すると共に砥石から砥粒が脱落する。切削屑や砥粒の大部分は落下するが、一部が第1・第2工具56、67に付着する形態で残留する。付着した切削屑や砥粒を放置すると第1・第2工具56、67の寿命が短くなると共に切削面が荒れる。
対策として、図10に示す第1ブラシ68で第1工具56を清掃する。この際に、第1給液手段86で切削液87を第1ブラシ68へ注ぐ。切削液87を用いることで、切削屑や砥粒を洗い流すことができると共に第1工具56や第1ブラシ68を冷却することができ、第1工具56及び第1ブラシ68の寿命を延ばすことができる。
切削液87を直接第1工具56へ噴射する場合に比べ、本発明のように、第1ブラシ68に注ぐと、切削液87の注入量が格段に小さくなる。
第2工具67、第2ブラシ69、第2給液手段88についても同様であるため、説明を省略する。
第1・第2工具56、67の清掃は、センター穴修正工程と次のセンター穴修正工程との間、具体的にはテーブル47が回転している間に実施する。清掃を行っても生産性を低下させる心配がない。
次に、検査ステージ33での構成及び作用を説明する。
図11に示すように、検査ステージ33には、センター穴が修正された修正品89を支える下部センター軸91と上部センター軸92と径測定具93とシーブ面測定具94とが備えられている。
下部センター軸91に回転手段が設けられており、修正品89を所定回転速度で回す。白抜き矢印のように移動した外径測定具93で例えば中間部24の半径R1を測定する。また、白抜き矢印のように移動したシーブ面測定具94でシーブ面15の座標を測定する。座標からシーブ面15のテーパ角度を幾何学的に算出する。
加えて、図12(a)に示すように、検査ステージ33に、バーコードリーダ95と、バーコード有無検知センサ96とが備えられている。下部センター軸91を回転手段で回すことにより、修正品89を回す。円盤部14の下面に付設されているバーコード97をバーコード有無検知センサ96で検知したら、回転を止める。
図12(b)に示すように、バーコードリーダ95でバーコード97を読み取る。
バーコード97をイメージセンサ(カメラ)で読み取り、画像を解析して判読することは差し支えないが、イメージセンサ及び画像処理装置が高価である。
この点、バーコードリーダ95及びバーコード有無検知センサ96は、共に単機能品であるため、極めて安価である。
バーコードリーダ95でワークを個別識別し、検査結果をデータサーバーに累積(蓄積)し、製造履歴を監視し、最終製品の品質向上に役立てている。
尚、軸物ワークは、CVTシャフトの他、熱処理後に第2次機械加工を施して仕上げる機械部品であれば、種類は問わない。すなわち、実施例では移動機器のトランスミッションパーツの加工工程について述べたが、この技術を応用可能なワークの作業に関するものであれば、業種やワークの材質・サイズ・製造工程に関係なく、適用可能である。
さらには、本発明の実施形態は上記の詳細な説明及び図面に示した実施例に限定されず、要旨変更に当たらない範囲で変更可能である。
本発明は、CVTシャフトの製造・加工に好適である。
10…軸物ワーク(CVTシャフト)、12…修正されたセンター穴、12A…修正前のセンター穴、56…第1センターピン(第1工具)、60…ワーク回転機構、61…ワークチャック機構、62…ワーク回転機構、67…第2センターピン(第2工具)、71…回転軸、72…支持筒、73…第1軸受、74…内筒、75…支持ピン、76…ロック爪、77…第2軸受、78…外筒、79…駆動ピン、81…電動モータ、82…モータ軸、84…ベルト、85…支持ピンより大径の穴。

Claims (8)

  1. 両端にセンター穴を有する軸物ワークを回す軸物ワーク回転装置であって、
    前記両端のセンター穴の各々に挿入するセンターピンと、このセンターピンで位置決めされた前記軸物ワークの中間部をチャックするワークチャック機構と、このワークチャック機構を回転させるワーク回転機構とからなり、
    前記ワークチャック機構は、前記軸物ワークの質量の少なくとも5倍の質量を有するフライホイールであり、
    前記センターピンは、前記センター穴を浚う工具を兼ねている、
    ことを特徴とする軸物ワーク回転装置。
  2. 前記工具は、砥石であることを特徴とする請求項1記載の軸物ワーク回転装置。
  3. 前記ワークチャック機構は、非回転部材である支持筒と、この支持筒内に第1軸受を介して回転自在に取付けられる内筒と、この内筒の一端に支持ピンを介して取付けられるロック爪と、支持筒外に第2軸受を介して回転自在に取付けられる前記ワーク回転機構で回される外筒と、この外筒の一端に設けられ前記ロック爪に係合している駆動ピンとからなり、
    前記ロック爪は、少なくとも3個が等ピッチで配置され、
    前記駆動ピンで前記ロック爪を回し、前記ロック爪の先端を前記内筒の中心へ進め、前記ロック爪の先端で前記軸物ワークをチャックするようにしたことを特徴とする請求項1記載の軸物ワーク回転装置。
  4. 前記支持ピンの軸直角方向へ前記ロック爪が移動可能となるように、前記ロック爪に設けた穴の径を、前記支持ピンの外径より大きくして所定の隙間を確保したことを特徴とする請求項3記載の軸物ワーク回転装置。
  5. 前記ワーク回転機構は、前記外筒の軸にモータ軸が平行に配置される電動モータと、前記モータ軸と前記外筒に渡したベルトとからなることを特徴とする請求項3記載の軸物ワーク回転装置。
  6. 前記軸物ワークは、熱処理され軸部が湾曲し、前記センター穴が前記センターピンに対して傾いている熱処理品であることを特徴とする請求項1記載の軸物ワーク回転装置。
  7. 前記軸物ワークは、CVTシャフトであることを特徴とする請求項6記載の軸物ワーク回転装置。
  8. 前記ロック爪の先端は、前記軸物ワークの前記中間部に接するカム形状を呈していることを特徴とする請求項3記載の軸物ワーク回転装置。
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