JP5797427B2 - 検出方法および検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料液中の被検出物質を検出する検出方法および検出装置に関するものである。
バイオ測定等において、蛍光法は高感度かつ容易な測定法として広く用いられている。蛍光法とは、特定波長の光に励起されて蛍光を発する被検出物質を含むと考えられる試料に、上記特定波長の励起光を照射し、このとき発せられる蛍光を検出することによって定性的または定量的に被検出物質の存在を確認する方法である。また、被検出物質自身が蛍光材料ではない場合、この被検出物質を有機蛍光色素等の蛍光標識で標識し、その後同様にして蛍光を検出することにより、その標識の存在をもって被検出物質の存在を確認する方法である。
上記蛍光法において、試料を流しながら特定の被検出物質のみを効率よく検出できる等の理由から、以下に示す2つの方法により被検出物質をセンサ部表面に固定し、その後蛍光検出を行う手法が一般的である。このような手法の1つは、例えば被検出物質が抗原である場合に、センサ部表面に固定された1次抗体に、抗原を特異的に結合させ、次いで、蛍光標識が付与された、抗原と特異的に結合する2次抗体を、さらに上記抗原に結合させることにより、1次抗体―抗原―2次抗体という結合状態を形成し、2次抗体に付与されている蛍光標識からの蛍光を検出する、所謂サンドイッチ法である。また、もう1つは、例えば被検出物質が抗原である場合に、センサ部表面に固定された1次抗体に、抗原と蛍光標識が付与された2次抗体(前述の2次抗体と異なり、1次抗体と特異的に結合する)とを、競合的に1次抗体と結合させ、競合的に結合した2次抗体に付与されている蛍光標識からの蛍光を検出する、所謂競合法である。
また、蛍光検出においてS/N比を向上できる等の理由から、上記のような方法によって間接的にセンサ部に固定された蛍光標識を、エバネッセント光により励起するエバネッセント蛍光法が提案されている。エバネッセント蛍光法は、励起光をセンサ部裏面から入射し、センサ部表面に染み出すエバネッセント光により蛍光標識を励起して、その蛍光標識から生じる蛍光を検出するものである。
一方、エバネッセント蛍光法において、感度を向上させるため、プラズモン共鳴による光電場増強の効果を利用する方法が、特許文献1、非特許文献1などに提案されている。この表面プラズモン増強蛍光法は、プラズモン共鳴を生じさせるため、センサ部に金属層を設け、この金属層に表面プラズモンを生じさせ、その光電場増強作用によって、蛍光信号を増大させてS/N比を向上させるものである。
また、エバネッセント蛍光法において、表面プラズモン増強蛍光法と同様に、センサ部の光電場を増強する効果を有する方法として、光導波モードによる光電場増強効果を利用する方法が非特許文献2に提案されている。この光導波モード増強蛍光分光法(OWF:Optical waveguide mode enhanced fluorescence spectroscopy)は、センサ部に金属層と、誘電体などからなる光導波層とを順次形成し、この光導波層に光導波モードを生じさせ、その光電場増強効果によって、蛍光信号を増強させるものである。
また、特許文献2および非特許文献3には、上記に示した蛍光法のように蛍光標識からの蛍光を検出するのではなく、その蛍光が金属層に新たに表面プラズモンを誘起することによって生じる放射光(SPCE: Surface Plasmon-Coupled Emission)を検出する方法が提案されている。
以上のように、バイオ測定等における測定方法としては、種々の方法が提案されている。
特開平10−307141号公報 米国特許出願公開第2005/0053974号明細書
W.Knoll他、Analytical Chemistry 77(2005), p.2426-2431 2007年春季 応用物理学会 予稿集 No.3,P.1378 Thorsten Liebermann Wolfgang Knoll, "Surface-plasmon field-enhanced fluorescence spectroscopy" Colloids and Surfaces A 171(2000)115-130
ところで、エバネッセント蛍光法の感度や、表面プラズモン共鳴や光導波モードによる光電場増強の効果は、測定面から離れるに従って急激に減衰するため、この測定面から蛍光標識までの距離が僅かに変化するだけで、信号に差が生じ、信号のばらつきが生じてしまうという問題がある。
例えば、表面プラズモン共鳴による光電場増強効果による蛍光を検出する装置のセンサ部近傍の模式図を図14に示す。プリズム(基板)101の表面に金膜102が設けられており、この金膜102上に1次抗体B1が固定されている。サンドイッチアッセイを行う場合、前述のように、1次抗体B1−抗原A−標識2次抗体B2の結合状態を形成する。ここで、標識2次抗体B2は、蛍光標識(ここでは、蛍光色素分子f)が付与された2次抗体である。そして、プリズム101と金膜102との界面に全反射角度以上の角度で励起光を入射することにより、金膜表面に表面プラズモンを励起して金膜表面の光電場を増強する。この結果、蛍光標識fは、増強された光電場において励起され、蛍光を発する。
図14中のグラフは、光電場強度のセンサ部表面(金膜表面)からの距離依存性を示している。グラフに示すように、光電場強度は表面から離れるにつれ急激に減衰する。このとき、センサ部表面から標識2次抗体B2の蛍光標識fまでの距離は、最大で50nm程度も離れることがあり、このような場合には、蛍光強度は30%以上減衰してしまう。また、1次抗体B1は、常にセンサ部表面に直立に固定されるものではなく、液の流れや立体障害等により表面に沿って倒れる場合もある。したがって、これに応じて蛍光標識fの表面からの距離にばらつきが生じ、このばらつきが信号強度のばらつきに繋がる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、蛍光標識の励起に起因して生じる光を検出する検出方法および装置において、検出信号強度のばらつきを抑え、安定した測定を行うことが可能な検出方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の検出方法は、センサチップの誘電体プレートの一面に形成されたセンサ部上に、被検出物質を含む試料液を接触させることにより、試料液に含有される被検出物質の量に応じた量の蛍光標識結合物質をセンサ部上に結合させ、センサ部に全反射条件が得られる入射角度で励起光を照射することにより、センサ部上に光電場を発生せしめ、光電場により蛍光標識結合物質の蛍光標識を励起し、励起に起因して生じる光の量に基づいて、被検出物質の量を検出する検出方法において、試料液を通してセンサ部に超音波を照射することにより、試料液中の被検出物質および蛍光標識結合物質をセンサ部上に近接させた状態で、被検出物質の量を検出することを特徴とするものである。
ここで「試料液を通してセンサ部に超音波を照射することにより、試料液中の被検出物質および蛍光標識結合物質をセンサ部上に近接させた状態で、被検出物質の量を検出する」とは、センサ部に超音波を照射している状態で被検出物質の量を検出する態様に限らず、検出を行う直前にセンサ部に超音波を照射して被検出物質および蛍光標識結合物質をセンサ部上に近接させ、検出時には超音波の照射を停止しているものも含むものである。
本発明の検出方法においては、センサチップとして、センサ部が、誘電体プレートに隣接する金属層を含む積層構造からなるものを用い、励起光の照射により金属層にプラズモンを励起して、プラズモンによって増強した光電場を発生せしめ、蛍光標識の励起に起因して生じる光として、励起によって蛍光標識から生じる蛍光を検出するようにしてもよい。
プラズモン増強を利用した検出の場合には、試料中の蛍光標識結合物質と金属層とが接近し過ぎていると、蛍光標識結合物質内で励起されたエネルギーが蛍光を発生させる前に金属層へ遷移してしまい、蛍光が生じないという現象(いわゆる金属消光)が起こり得る。
このような問題を解消するため、蛍光標識結合物質として、消光防止性物質を用いたり、センサチップとして、センサ部が、消光防止層を含む積層構造からなるものを用いることが好ましい。
また、センサチップとして、センサ部が、超音波整合層および/または超音波吸収層を含む積層構造からなるものを用いるようにしてもよい。
本発明の検出装置は、上記に記載の検出方法に用いられる検出装置であって、センサチップを収容するための収容部と、収容部に収容されるセンサチップのセンサ部の位置に励起光を照射する励起光照射光学系と、光電場による蛍光標識の励起に起因して生じる光の量を検出する光検出手段と、収容部に収容されるセンサチップのセンサ部上の試料液の位置に超音波を照射する超音波照射手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明の検出装置においては、光検出手段が、収容部に収容されるセンサチップのセンサ部の位置の上方に配置され、超音波照射手段が、センサ部の上方であって光検出手段の側方において、センサ部に向けて超音波を照射できるように配置されたものとしてもよい。
また、超音波照射手段が光に対して透過性を有するものであり、超音波照射手段が、光検出手段と収容部に収容されるセンサチップのセンサ部との間に配置されたものとしてもよい。
本発明の検出方法および検出装置によれば、センサチップの誘電体プレートの一面に形成されたセンサ部上に、被検出物質を含む試料液を接触させることにより、試料液に含有される被検出物質の量に応じた量の蛍光標識結合物質をセンサ部上に結合させ、センサ部に全反射条件が得られる入射角度で励起光を照射することにより、センサ部上に光電場を発生せしめ、光電場により蛍光標識結合物質の蛍光標識を励起し、励起に起因して生じる光の量に基づいて、被検出物質の量を検出する場合において、試料液を通してセンサ部に超音波を照射することにより、検出時における被検出物質や蛍光標識結合物質の位置を、検出感度が高いセンサ部近傍に安定的に位置させた状態で、被検出物質の量を検出するようにしたので、検出信号強度のばらつきを抑えるとともに、検出感度が高い状態で安定した測定を行うことが可能となる。
また、センサチップとして、センサ部が、誘電体プレートに隣接する金属層を含む積層構造からなるものを用い、励起光の照射により金属層にプラズモンを励起して、プラズモンによって増強した光電場を発生せしめ、蛍光標識の励起に起因して生じる光として、励起によって蛍光標識から生じる蛍光を検出するようにすれば、プラズモンの光電場増強作用によって、蛍光信号を増大させてS/N比を向上させることができる。
プラズモン増強を利用した検出の場合には、試料中の蛍光標識結合物質と金属層とが接近し過ぎていると、蛍光標識結合物質内で励起されたエネルギーが蛍光を発生させる前に金属層へ遷移してしまい、蛍光が生じないという現象(いわゆる金属消光)が起こり得るため、蛍光標識結合物質として、消光防止性物質を用いたり、センサチップとして、センサ部が、消光防止層を含む積層構造からなるものを用いれば、金属消光の問題を解消することができる。
また、センサチップとして、センサ部が、超音波整合層および/または超音波吸収層を含む積層構造からなるものを用いるようすれば、超音波を照射した際に、試料液中の被検出物質および蛍光標識結合物質をセンサ部上に近接させる方向とは逆方向の超音波反射波の発生を抑えることができるので、効率よく被検出物質および蛍光標識結合物質をセンサ部上に近接させることができる。
本発明の第1の実施の形態の蛍光検出装置の模式図 上記蛍光検出装置のブロック図 上記蛍光検出装置に用いられる分析チップの一例を示す模式図 図2の検体処理手段によりノズルチップを用いて検体が検体容器から抽出される様子を示す模式図 図2の検体処理手段によりノズルチップ内の検体が試薬セルに注入・撹拌される様子を示す模式図 図2の光照射手段、超音波照射手段および蛍光検出手段の一例を示す模式図 図3の分析チップの他の例を示す模式図 図2のデータ分析手段においてレート法により定量的または定性的な分析が行われる様子を示すグラフ 本発明の第2の実施の形態の蛍光検出装置の模式図 上記蛍光検出装置の変形例を示す模式図 本発明の蛍光検出装置における分析チップの他の例を示す模式図 本発明の蛍光検出装置における分析チップの他の例を示す模式図 本発明の蛍光検出装置における分析チップの他の例を示す模式図 従来例における検出方法を示す概念図
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の蛍光検出装置の模式図、図2は上記蛍光検出装置のブロック図、図3は上記蛍光検出装置に用いられる分析チップの一例を示す模式図、図4は図2の検体処理手段によりノズルチップを用いて検体が検体容器から抽出される様子を示す模式図、図5は図2の検体処理手段によりノズルチップ内の検体が試薬セルに注入・撹拌される様子を示す模式図、図6は図2の光照射手段、超音波照射手段および蛍光検出手段の一例を示す模式図、図7は図3の分析チップの他の例を示す模式図、図8は図2のデータ分析手段においてレート法により定量的または定性的な分析が行われる様子を示すグラフである。
この蛍光検出装置1は、表面プラズモン共鳴を利用した免疫解析装置である。蛍光検出装置1により分析を行う際、図1に示す検体が収容された検体容器CBと、検体および試薬を抽出する際に用いられるノズルチップNCとが装填され、試薬セルおよびマイクロ流路が形成された分析チップ10が蛍光検出装置1の収容部に収容される。なお、検体容器CB、ノズルチップNCおよび分析チップ10はいずれも一度使用したら破棄される使い捨てのものである。そして、蛍光検出装置1は検体を分析チップ10のマイクロ流路15に流しながら検体内の被検物質について定量的もしくは定性的な分析を行う。
図2に示すように、この蛍光検出装置1は、検体処理手段20、光照射手段30、超音波照射手段40、蛍光検出手段50、データ分析手段60等を備えている。
検体処理手段20は、ノズルチップNCを用いて検体を収容した検体容器CB内から検体を抽出し、抽出した検体を試薬と混合撹拌した検体溶液を生成するものである。
図3に示すように、分析チップ10は、光透過性の樹脂からなる本体11に注入口12、排出口13、試料セル14a、14b、流路15が形成された構造を有している。注入口12は流路15を介して排出口13に連通しており、排出口13から負圧をかけることにより検体は注入口12から注入されて流路15内に流れ排出口13から排出される。試料セル14a、14bは検体容器CB内の検体に混合する蛍光試薬(第2抗体)を収容する容器である。なお、試料セル14a、14bの開口部はシール部材により封止されており、検体と蛍光試薬とを混合する際にシール部材が穿孔されるようになっている。
また、流路15内には検体内の被検物質を検出するためのテスト領域TRおよびテスト領域TRの下流側に設けられたコントロール領域CRが形成されている。このテスト領域TR上には第1抗体が固定されており、いわゆるサンドイッチ方式により標識化された抗体を捕捉する。また、コントロール領域CRには参照抗体が固定されており、コントロール領域CR上に検体溶液が流れることにより参照抗体が蛍光物質を捕捉する。なお、コントロール領域CRは2つ形成されており、非特異吸着を検出するためのいわゆるネガ型のコントロール領域CRと、検体差による反応性の違いを検出するためのいわゆるポジ型のコントロール領域CRとが形成されている。
そして、分析の開始が指示された際、検体処理手段20は図4に示すようにノズルチップNCを用いて検体容器CBから検体を吸引する。その後、検体処理手段20は図5に示すように試料セル14aのシール部材を穿孔し試料セル14a内の試薬に検体を混合・撹拌させた後、検体溶液を再びノズルチップNCを用いて吸引する。この動作を試料セル14bについても同様に行う。その結果、蛍光標識物質F(正確には蛍光標識物質Fの表面に修飾された第2抗体B2)と被検物質(抗原)Aとが結合した検体溶液SFが生成される。そして、検体処理手段20は、検体溶液SFを収容したノズルチップNCを注入口12上に設置し、排出口13からの負圧によりノズルチップNC内の検体溶液が流路15内に流入する。
なお、検体処理手段20が検体と試薬とを混合した検体溶液SFを流路15内に供給する場合について例示しているが、流路15内に予め試薬を充填させておき、検体処理手段20が注入口12から検体のみを流入させるようにしてもよい。
次に図6を用いて光照射手段30、超音波照射手段40および蛍光検出手段50について説明する。なお、図6においてはテスト領域TRに着目して説明するが、コントロール領域CRについても同様に励起光Lが照射されるものである。
光照射手段30は、分析チップ10の側面側から励起光Lを全反射条件となる入射角度でプリズムを介してテスト領域TRの誘電体プレート11aと金属層16との界面に照射するものである。
超音波照射手段40は、圧電素子の厚み振動モードを利用したものであり、一般的には圧電セラミックが用いられるが、これに限定されるものではない。この超音波照射手段40は、超音波の放射圧により検体溶液SF中の蛍光標識物質Fを金属層16上に押し付けるものである。なお、圧電素子の共振周波数については、一例として7MHzが挙げられるが、これに限らず分析チップ10の構造や検体溶液SFの特性に応じて適宜選択することができる。
なお、プラズモン増強を利用した検出において、このように検体溶液SF中の蛍光標識物質Fを金属層16上に押し付けた場合、金属消光が発生して感度が低下するおそれがあるため、図7に示すように金属層16上に、例えばシリカ層やポリスチレン層等からなる消光防止層17を設けるようにすれば、このような問題を解消することができる。
また、蛍光標識物質Fについて、例えば、蛍光色素をポリスチレン粒子やシリカ粒子に内包したものや、金コロイド表面をポリスチレンでコーティングしたもの等といった、消光防止性物質としても、金属消光の問題を解消することができる。
蛍光検出手段50は、例えばフォトダイオード、CCD、CMOS等からなり、光照射手段30の励起光Lの照射によりテスト領域TRから生じる蛍光を蛍光信号FSとして検出するものである。
蛍光検出手段50は、テスト領域TRから生じる蛍光を効率よく検出するために金属層16の真上に配置することが好ましい。そのため、超音波照射手段40は、蛍光検出手段50における蛍光検出を妨げないように、蛍光検出手段50の側方において、金属層16に向けて傾いたスペーサー45を介して分析チップ10に接触される。なお、上記とは逆に、超音波照射手段40を金属層16の真上に、蛍光検出手段50を超音波照射手段40の側方に配置するようにしてもよい。
検出時には、超音波照射手段40により超音波Sが検体溶液SF中に照射されることにより、検体溶液SF中の蛍光標識物質Fが金属層16上に押し付けられ、この状態で、光照射手段30により励起光Lが誘電体プレート17と金属層16との界面に対して全反射角以上の特定の入射角度で入射されることにより、金属層16上の検体溶液SF中にエバネッセント波Ewが滲み出し、このエバネッセント波Ewによって金属層16中に表面プラズモンが励起される。この表面プラズモンにより金属層16表面に電界分布が生じ、光電場増強領域が形成される。すると、結合した蛍光標識物質Fはエバネッセント波Ewにより励起され増強された蛍光を発生する。
図2のデータ分析手段60は、蛍光検出手段50により検出された蛍光信号FSの経時変化に基づいて被検物質の分析を行うものである。具体的には、蛍光強度は蛍光標識物質Fの結合した量によって変化するため、図8に示すように時間経過とともに蛍光強度は変化する。データ分析手段60は、複数の蛍光信号FSを所定期間(例えば5分間)において所定のサンプリング周期(例えば5秒周期)で取得し、蛍光強度の時間変化率を解析することにより検体内の被検物質について定量的な分析を行う(レート法)。そして分析結果は、モニタやプリンタ等からなる情報出力手段4から出力される。
上記のような態様として、検出時における蛍光標識物質Fの位置を、検出感度が高い金属層16近傍に安定的に位置させた状態で、被検出物質の量を検出することにより、検出信号強度のばらつきを抑えるとともに、検出感度が高い状態で安定した測定を行うことが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図9は本発明の第2の実施の形態の蛍光検出装置の模式図、図10は上記蛍光検出装置の変形例を示す模式図である。
上記第1の実施の形態の蛍光検出装置が表面プラズモン増強蛍光法に対応したものであるのに対し、本実施の形態の蛍光検出装置は表面プラズモンによる光電場増強を行わないエバネッセント蛍光法に対応したものである。これ以外の点は上記第1の実施の形態と同様であるため、同様の点についての説明は省略する。
図9に示すように、エバネッセント蛍光法に対応した蛍光検出装置は、金属層が不要である以外は、主に図6を用いて説明した第1の実施の形態の蛍光検出装置と同様の構成とすることができる。
また、エバネッセント蛍光法では、金属層が不要であるため、図10に示すように、分析チップ10の下方に光照射手段30を配置することもできる。その場合は、超音波照射手段40を検出領域の真上に配置することができるため、検体溶液SF中の蛍光標識物質Fを効率よく検出領域に押し付けることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、図6や図9、10に示す上記実施の形態において、超音波照射手段40をPVDF(Polyvinylidene fluoride)等の検出光に対して透過性を有するものとした場合には、超音波照射手段40上に蛍光検出手段50を配置することも可能である。この場合には超音波照射手段40および蛍光検出手段50を検出領域の真上に配置することにより、超音波照射と蛍光検出の両方を効率よく行うことができる。
また、図11に示すように、誘電体プレート11a上に超音波吸収層18を設けてもよく、このような態様とすれば、超音波を照射した際に、試料液中の被検出物質および蛍光標識結合物質をセンサ部上に近接させる方向とは逆方向の超音波反射波の発生を抑えることができるので、効率よく被検出物質および蛍光標識結合物質をセンサ部上に近接させることができる。この超音波吸収層18の材質としては、ゴム、ウレタン、シリコンゴム等、超音波吸収体として一般的に知られているものを用いることができる。
なお、超音波吸収層18を設けたとしても超音波吸収層18表面での超音波反射波の発生を完全に抑えることは難しいため、図12に示すように、超音波吸収層18と液体試料との音響インピーダンスを整合させる超音波整合層19を超音波吸収層18上に設けるようにすれば、超音波を照射した際に、超音波吸収層18表面での超音波反射波の発生を低く抑えることができる。この超音波整合層19についても、超音波整合体として一般的に知られているものを用いることができる。
また、図13に示すように、流路壁11bと液体試料との音響インピーダンスを整合させる超音波整合層19を流路壁11bの下面にも設けるようにすれば、流路壁11b下面での超音波反射波の発生を抑え、効率よく液体試料に超音波を照射することができる。この超音波整合層19についても、超音波整合体として一般的に知られているものを用いることができる。
なお、図11、12、13はいずれもエバネッセント蛍光法に対応した蛍光検出装置の例であるが、表面プラズモン増強蛍光法に対応した蛍光検出装置の場合には、金属層の上に超音波吸収層18を設ければよい。
また、本発明の蛍光検出装置は、表面プラズモン増強蛍光法やエバネッセント蛍光法以外にも、光導波モード増強蛍光分光法等、種々の方式に対応させることが可能である。
さらに、上記以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行なってもよいのは勿論である。
1 蛍光検出装置
10 分析チップ
20 検体処理手段
30 光照射手段
40 超音波照射手段
50 蛍光検出手段
60 データ分析手段
CR コントロール領域
FS 蛍光信号
L 励起光
S 超音波
TR テスト領域

Claims (9)

  1. センサチップの誘電体プレートの一面に形成されたセンサ部上に、被検出物質を含む試料液を接触させることにより、該試料液に含有される被検出物質の量に応じた量の蛍光標識結合物質を前記センサ部上に結合させ、
    前記センサ部に全反射条件が得られる入射角度で励起光を照射することにより、該センサ部上に光電場を発生せしめ、
    該光電場により前記蛍光標識結合物質の蛍光標識を励起し、該励起に起因して生じる光の量に基づいて、前記被検出物質の量を検出する検出方法において、
    前記試料液を通して前記センサ部に超音波を照射することにより、前記センサ部上に結合している被検出物質および蛍光標識結合物質を前記センサ部近傍に安定的に位置させた状態で、前記被検出物質の量を検出することを特徴とする検出方法。
  2. 前記センサチップとして、前記センサ部が、前記誘電体プレートに隣接する金属層を含む積層構造からなるものを用い、
    前記励起光の照射により前記金属層にプラズモンを励起して、該プラズモンによって増強した光電場を発生せしめ、
    前記蛍光標識の励起に起因して生じる前記光として、該励起によって該蛍光標識から生じる蛍光を検出することを特徴とする請求項1記載の検出方法。
  3. 前記蛍光標識結合物質として、消光防止性物質を用いることを特徴とする請求項2記載の検出方法。
  4. 前記センサチップとして、前記センサ部が、消光防止層を含む積層構造からなるものを用いることを特徴とする請求項2または3記載の検出方法。
  5. 前記センサチップとして、前記センサ部が、超音波整合層を含む積層構造からなるものを用いることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の検出方法。
  6. 前記センサチップとして、前記センサ部が、超音波吸収層を含む積層構造からなるものを用いることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の検出方法。
  7. 請求項1から6いずれかに記載の検出方法に用いられる検出装置であって、
    前記センサチップを収容するための収容部と、
    該収容部に収容される前記センサチップの前記センサ部の位置に前記励起光を照射する励起光照射光学系と、
    前記光電場による前記蛍光標識の励起に起因して生じる前記光の量を検出する光検出手段と、
    前記収容部に収容される前記センサチップの前記センサ部上の前記試料液の位置に前記超音波を照射する超音波照射手段とを備えることを特徴とする検出装置。
  8. 前記光検出手段が、前記収容部に収容される前記センサチップの前記センサ部の位置の上方に配置され、
    前記超音波照射手段が、前記センサ部の上方であって前記光検出手段の側方において、前記センサ部に向けて超音波を照射できるように配置されていることを特徴とする請求項7記載の検出装置。
  9. 前記超音波照射手段が前記光に対して透過性を有するものであり、
    該超音波照射手段が、前記光検出手段と前記収容部に収容される前記センサチップの前記センサ部との間に配置されていることを特徴とする請求項7記載の検出装置。
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