JPWO2016132945A1 - 反応方法および反応装置 - Google Patents

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Abstract

反応方法は、ピペットノズルに装着されたピペットチップと、凹部および前記凹部の開口を封止しているシールを有する反応チップとを使用して、反応チップ内において2以上の物質を反応させる。まず、反応チップのシールをピペットチップで突き破る(第1工程)。そして、第1工程の後、ピペットチップの先端の位置情報を取得する(第2工程)。第2工程の後、ピペットチップの先端の位置情報に基づいてピペットチップを操作して、反応チップ内において2以上の物質を反応させる(第3工程)。

Description

本発明は、ピペットノズルに装着されたピペットチップと、凹部および前記凹部の開口を封止しているシールを有する反応チップとを使用して、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応方法および反応装置に関する。
臨床検査などにおいて、タンパク質やDNAなどの微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出できれば、患者の状態を迅速に把握して治療を行うことが可能となる。このため、微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出できる方法および装置が求められている。
被検出物質を高感度に検出できる方法として、表面プラズモン共鳴(Surface plasmon resonance:以下「SPR」ともいう)を利用する検出方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の検出方法では、誘電体からなるプリズムと、プリズム上に配置された金属膜と、金属膜上に配置され、液体流路を構成する流路部材とを有する検出チップを使用する。金属膜上には、被検出物質を捕捉するための捕捉体が配置されている。流路部材は、被検出物質を含む検体などの液体を液体流路内に注入するための注入部と、液体を液体流路内から排出するための排出部とを有する。注入部の注入口および排出部の排出口は、ピペットチップの先端に対して相補的な形状に形成されている。したがって、ピペットチップの先端部を注入口または排出口に挿入させると、ピペットチップの先端部と、注入口または排出口とが嵌合する。これにより、液体流路の底面に対して、ピペットチップの先端が一定の位置に配置され、液体流路内の液体の量を高精度に制御することができる。
特許文献1に記載の検出方法では、液体流路の金属膜上に被検出物質を含む検体を提供すると、被検出物質は、捕捉体に捕捉される。この状態で、表面プラズモン共鳴が生じるように、プリズムを介して金属膜に対して入射光を照射する。そして、入射光の反射光を検出部で検出することで、被検出物質を検出している。
特開2008−232951号公報
一般的に、検出チップ(反応チップ)内で2種類の液体(例えば、試薬および検体)を混合する場合、ピペットチップの先端を検出チップ内の流路またはウェルの底面近傍に配置し、ピペットチップ内への液体の吸入およびピペットチップ外への液体の排出を繰り返すことにより行う。この場合、攪拌効果を安定させる観点から、液体流路またはウェルの底面と、ピペットチップの先端との位置関係を精度よく制御する必要がある。また、検出チップ(反応チップ)内で液体の除去工程を含む複数の反応工程を行う場合、検出結果の精度を向上させるとともに反応効率を安定化させる観点から、液体の除去工程における液体流路またはウェル内の液体残量を最小限に、かつ一定にする必要がある。この場合も、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御する必要がある。
特許文献1に記載の検出方法では、ピペットチップの先端と注入口または排出口とを嵌合させるため、検出チップ内におけるピペットチップの先端の位置を精度よく制御することができる。しかしながら、特許文献1に記載の検出方法では、ピペットチップの先端と注入口または排出口とを嵌合させる必要があるため、ピペットチップおよび検出チップを高精度に作製する必要があり、これらの製造コストが高くなるという問題があった。また、ピペットチップを軸方向(z方向)だけでなく、当該軸方向に直交する方向(x方向およびy方向)にも高精度に移動させる必要があり、検出装置の製造コストも高くなるという問題があった。
一方、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御するために、ピペットチップを操作する前にピペットチップの先端の位置を検出することが考えられる。このようにピペットチップの先端の位置を検出することで、ピペットチップおよび検出チップの製造コストを増大させることなく、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御することが可能となる。
このようなピペットチップの先端の位置情報を検出する方法として、歪みゲージやロードセルを使用することが考えられる。たとえば、歪みゲージを使用する方法では、ピペットチップを装着するピペットノズルとピペットの駆動部との間に歪みゲージを配置する。そして、ピペットチップを装着したピペットを、ピペットチップの先端の位置決め基準となる基準部に接触させたときの歪みゲージの出力に基づいて、ピペットチップの先端の位置情報を取得する。
また、ピペットチップの先端部の位置情報を取得する別の方法として、感圧センサーを用いることも考えられる。この方法では、ピペットチップの先端を感圧センサーに接触させたときの感圧センサーの出力に基づいて、ピペットチップの先端の位置情報を取得する。
ところで、微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出するために、また汚染防止の観点から、注入口や排出口がシールによって封止されている検出チップを使用する場合がある。この検出チップは、ピペットチップでシールを突き破って使用されることがある。
しかしながら、前述した歪みゲージや感圧センサーなどを用いてピペットチップの先端の位置を検出する場合、ピペットチップの先端の位置を検出しても、シールを突き破るときにピペットチップの先端の位置がずれてしまうため、ピペットチップの先端の位置を高精度に制御することができないおそれがある。
そこで、本発明の目的は、反応チップのシールをピペットチップにより突き破る場合であっても、ピペットチップおよび反応チップの製造コストを増大させることなく、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御して、反応チップ内において2以上の物質を適切に反応させることができる反応方法および反応装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る反応方法は、ピペットノズルに装着されたピペットチップと、凹部および前記凹部の開口を封止しているシールを有する反応チップとを使用して、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応方法であって、前記反応チップの前記シールを前記ピペットチップで突き破る第1工程と、前記第1工程の後、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する第2工程と、前記第2工程の後、前記ピペットチップの先端の位置情報に基づいて前記ピペットチップを操作して、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる第3工程と、を有する。
また、上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る反応装置は、凹部および前記凹部の開口を封止しているシールを有する反応チップを使用し、ピペットチップで前記シールを突き破った後に前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応装置であって、前記反応チップを保持するチップホルダーと、前記ピペットチップを着脱可能なピペットノズルを有するピペットと、前記ピペットを移動させるピペット移動部と、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する位置情報取得部と、を有し、前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部により移動させられた前記ピペットチップが前記シールを1回または2回以上突き破った後に、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得し、前記ピペット移動部は、前記位置情報取得部が前記ピペットチップの先端の位置情報を取得した後に、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させるために前記ピペットチップの先端の位置情報に基づいて1回または2回以上前記ピペットを移動させる。
本発明によれば、反応チップのシールをピペットチップにより突き破る場合であっても、ピペットチップおよび反応チップの製造コストを増大させることなく、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御して、反応チップ内において2以上の物質を適切に反応させることができる。たとえば、本発明によれば、被検出物質の存在または量を高い精度で検出することができる。
図1は、実施の形態1に係るSPFS装置の構成を示す模式図である。 図2A〜Cは、検出チップの構成を示す図である。 図3は、検出チップの他の形態の断面模式図である。 図4は、実施の形態1に係るSPFS装置の動作を示すフローチャートである。 図5は、ピペットチップの先端の位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。 図6Aは、注入口を塞いでいるシールを突き破る工程を説明するための図であり、図6Bは、凹部を塞いでいるシールを突き破る工程を説明するための図であり、図6Cは、凹部から液体を吸引する工程を説明するための図である。 図7Aは、実施の形態2に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図7Bは、ピペットチップの先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。 図8Aは、実施の形態3に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図8Bは、ピペットチップの先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。 図9Aは、実施の形態4に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図9Bは、ピペットチップの先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。 図10Aは、実施の形態5に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図10Bは、ピペットチップの先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。 図11Aは、実施の形態6に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図11Bは、ピペットチップの先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る反応装置を含み、検体に含まれる被検出物質の存在または量を検出する表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)100の構成を示す模式図である。
図1に示されるように、SPFS装置(検出装置)100は、ピペット111およびピペット移動部112を含む送液部110と、チップホルダー121を含む搬送部120と、位置情報取得部130と、光照射部140と、光検出部150と、制御部160とを有する。SPFS装置100は、チップホルダー121に検出チップ(反応チップ)10を装着した状態で使用される。そこで、検出チップ10について先に説明し、その後にSPFS装置100の各構成部材について説明する。
(検出チップの構成)
図2は、検出チップ10の構成を示す図である。図2Aは、検出チップ10の平面図であり、図2Bは、図2Aに示されるA−A線の断面図であり、図2Cは、図2Aに示されるB−B線の断面図である。図3は、検出チップ10の他の形態を示す断面模式図である。
図2A〜Cに示されるように、検出チップ10は、入射面21、成膜面22および出射面23を含むプリズム20と、金属膜30と、反応領域41および試薬貯留領域42を含む流路蓋40と、シール50とを有する。金属膜30および流路蓋40は、プリズム20の成膜面22上に配置されている。プリズム20、金属膜30および流路蓋40により、液体が流れる流路60が形成される。流路60は、プリズム20の成膜面22上に直接または金属膜30を介して配置されている。検出チップ10は、再利用可能なチップであってもよいし、使い捨てのチップであってもよい。本実施の形態では、検出チップ10は、使い捨てのチップである。また、流路を流れる液体の例には、被検出物質を含む検体(例えば、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液など)や、蛍光物質で標識された捕捉体を含む標識液、洗浄液などが含まれる。
プリズム20は、励起光αに対して透明な絶縁体からなる。前述したように、プリズム20は、入射面21、成膜面22および出射面23を有する。入射面21は、光照射部140からの励起光αをプリズム20の内部に入射させる。成膜面22上には、金属膜30が配置されている。本実施の形態では、プリズム20の内部に入射した励起光αは、被検出物質が捕捉される金属膜30に照射される。励起光αは、金属膜30の裏面で反射して反射光βとなる。より具体的には、励起光αは、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)で反射して反射光βとなる。出射面23は、反射光βをプリズム20の外部に出射させる。
プリズム20の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、プリズム20の形状は、底面が台形の柱体である。台形の一方の底辺に対応する面が成膜面22であり、一方の脚に対応する面が入射面21であり、他方の脚に対応する面が出射面23である。底面となる台形は、等脚台形であることが好ましい。これにより、入射面21と出射面23とが対称になり、励起光αのS波成分がプリズム20内に滞留しにくくなる。
入射面21は、励起光αが光照射部140に戻らないように形成される。励起光αの光源がレーザーダイオード(以下「LD」ともいう)である場合、励起光αがLDに戻ると、LDの励起状態が乱れてしまい、励起光αの波長や出力が変動してしまう。そこで、増強角を中心とする走査範囲において、励起光αが入射面21に垂直に入射しないように、入射面21の角度が設定される。ここで「増強角」とは、金属膜30に対する励起光αの入射角を走査した場合に、検出チップ10の上方に放出される励起光αと同一波長の散乱光(以下「プラズモン散乱光」という)γの光量が最大となるときの入射角を意味する。本実施の形態では、入射面21と成膜面22との角度および成膜面22と出射面23との角度は、いずれも約80°である。
なお、検出チップ10の設計により、増強角が概ね決まる。設計要素は、プリズム20の屈折率や、金属膜30の屈折率、金属膜30の膜厚、金属膜30の消衰係数、励起光αの波長などである。金属膜30上に捕捉された被検出物質によって増強角がシフトするが、その量は数度未満である。
一方で、プリズム20は、複屈折特性を少なからず有する。プリズム20の材料の例には、絶縁性の樹脂およびガラスが含まれる。プリズム20の材料は、好ましくは、屈折率が1.4〜1.6であり、かつ複屈折が小さい樹脂である。
金属膜30は、プリズム20の成膜面22上の流路60の少なくとも一部に露出するように配置されている。金属膜30により、成膜面22に全反射条件で入射した励起光αの光子と、金属膜30中の自由電子との間で相互作用(SPR)が生じ、金属膜30の表面上に局在場光(一般に「エバネッセント光」または「近接場光」とも呼ばれる)を生じさせることができる。
金属膜30の材料は、SPRを生じさせることができる金属であれば特に限定されない。金属膜30の材料の例には、金、銀、銅、アルミ、これらの合金が含まれる。本実施の形態では、金属膜30は、金薄膜である。金属膜30の形成方法は、特に限定されない。金属膜30の形成方法の例には、スパッタリング、蒸着、メッキが含まれる。金属膜30の厚みは、特に限定されないが、30〜70nmの範囲内であることが好ましい。
また、特に図示しないが、金属膜30の表面には、被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定されている。金属膜30に捕捉体を固定することで、被検出物質を選択的に検出することが可能となる。本実施の形態では、金属膜30上の所定の領域に、捕捉体が均一に固定されている。捕捉体が固定されている領域は、後述する1次反応および2次反応が起こる反応場となる。金属膜30に固定されている捕捉体は、流路60内に露出している。捕捉体の種類は、被検出物質を捕捉することができれば特に限定されない。本実施の形態では、捕捉体は、被検出物質に特異的に結合可能な抗体またはその断片である。
流路蓋40は、成膜面22上に配置されている。前述したように、流路蓋40は、反応領域41および試薬貯留領域42を有する。反応領域41は、後述する1次反応や2次反応を行うための領域である。また、試薬貯留領域42は、2次反応に使用する標識液や、各反応後の洗浄に使用される洗浄液などが貯留される領域である。流路蓋40における反応領域41の裏面には、流路60となる流路溝43が形成されている。また、反応領域41の表面と裏面とには、注入部70となる第1貫通孔44と、貯留部80となる第2貫通孔45とがそれぞれ開口している。流路溝43の両端は、第1貫通孔44および第2貫通孔45にそれぞれ接続されている。試薬貯留領域42には、表面に開口した凹部46が形成されている。凹部46の数は、特に限定されない。本実施の形態では、凹部46の数は、2個である。凹部46には、2次反応に使用する標識液や、洗浄液などが貯留されている。流路溝43、第1貫通孔44および第2貫通孔45は、プリズム20、金属膜30および流路蓋40をこの順に積層することでそれぞれ流路60、注入部70および貯留部80となる。注入部70、貯留部80および4個の凹部46の開口は、それぞれシール50で封止されている。
流路蓋40は、金属膜30上から放出される蛍光δおよびプラズモン散乱光γに対して透明な材料からなることが好ましい。流路蓋40の材料の例には、樹脂が含まれる。流路蓋40は、蛍光δおよびプラズモン散乱光γを外部に取り出す部分が蛍光δおよびプラズモン散乱光γに対して透明であれば、他の部分は不透明な材料で形成されていてもよい。流路蓋40は、例えば、両面テープや接着剤などによる接着や、レーザー溶着、超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着などによりプリズム20または金属膜30に接合されている。
シール50は、注入部70、貯留部80および4個の凹部46の全ての開口を塞いでいる。シール50の材料は、注入部70、貯留部80および凹部46の開口をそれぞれ封止し、かつ注入部70および凹部46の開口をそれぞれ封止するシール50についてはピペットチップ170で突き破ることができれば特に限定されない。シール50の材料の例には、アルミニウム箔、アルミ蒸着フィルム、低密度ポリエチレン、ポリウレタン等のエラストマー材料などが含まれる。また、シール50は、複数の材料が積層された積層シールであってもよい。本実施の形態では、シール50の材料は低密度ポリエチレンである。また、シール50は、ピペットチップ170で突き破るために必要な力が10N以下となるように構成されることが好ましい。ピペットチップ170で突き破るために必要な力は、シール50の材料、凹部46、注入部70の開口、貯留部80の開口の面積、ピペットチップ170の先端の形状などによって変化する。ピペットチップ170で突き破るために必要な力は、プッシュプルゲージなどを使用して測定することができる。たとえば、シール50の材料が低密度ポリエチレンであり、凹部46の開口の面積が12mmであり、ピペットチップ170の先端の外径が1mm(面取り加工なし)である場合、ピペットチップ170で突き破るために必要な力は、7N程度である。なお、注入部70、貯留部80および凹部46の開口のうち、いずれかの開口は、シール50によって塞がれていなくてもよい。
なお、図3に示されるように、検出チップ10’は、流路60に代えてウェル60’を有していてもよい。この検出チップ10’では、ウェル60’の開口がシール50によって封止されている。また、ウェル60’の開口から液体を注入したり、除去したりする。
図1に示されるように、励起光αは、入射面21でプリズム20内に入射する。プリズム20内に入射した励起光αは、金属膜30に全反射角度(SPRが生じる角度)で照射される。このように金属膜30に対して励起光αをSPRが生じる角度で照射することで、金属膜30上に局在場光を発生させることができる。この局在場光により、金属膜30上に存在する被検出物質を標識する蛍光物質が励起され、蛍光δが放出される。SPFS装置100は、蛍光物質から放出された蛍光δの光量を測定することで、被検出物質の存在または量を検出する。
(SPFS装置の構成)
次に、本実施の形態に係るSPFS装置100の各構成部材について説明する。前述のとおり、SPFS装置100は、送液部110、搬送部120、位置情報取得部130、光照射部140、光検出部150および制御部160を有する。検出チップ10は、搬送部120のチップホルダー121に保持されうる。
送液部110は、ピペット111、ピペット移動部112および送液ポンプ駆動機構113を有する。送液部110は、チップホルダー121に保持された検出チップ10の流路60内に検体を注入したり、検出チップ10の試薬貯留領域42に貯留された標識液や洗浄液などの液体を反応領域41の流路60内に移動させたりする。また、送液部110は、流路60から液体を排出したり、流路60内の液体を攪拌したりもする。送液部110は、ピペット111のピペットノズル116にピペットチップ170を装着した状態で使用される。なお、不純物の混入などを防止する観点から、ピペットチップ170は、交換可能であることが好ましい。
ピペット111は、流路60に液体を注入したり、流路60から液体を除去したりする際に液体を吸入する。ピペット111は、シリンジ114と、シリンジ114内を往復動作可能なプランジャー115と、シリンジ114に接続されたピペットノズル116とを有する。また、ピペット111は、プランジャー115の往復運動によって、液体の吸入および排出を定量的に行うことができる。これによりピペット111は、流路60に液体を注入したり、流路60から液体を除去したりすることができる。また、ピペット111は、液体の吸引および排出を繰り返すことで、流路60内の液体を攪拌することができる。
ピペット移動部112は、ピペットチップ170内への液体の吸入、ピペットチップ170内からの液体の排出、またはシール50を突き破るために、ピペットノズル116を移動させる。ピペット移動部112は、例えば、ピペットノズル116をピペットノズル116の軸方向(例えば垂直方向)に自在に動かす。ピペット移動部112は、例えば、ソレノイドアクチュエーターおよびステッピングモーターを含む。
ピペットチップ170でシール50を突き破る場合、ピペット移動部112は、搬送部120によって検出チップ10の突き破るべきシール50をピペットノズル116の直下に移動させた後、ピペットノズル116(ピペットチップ170)をシール50に向かって移動させて、ピペットチップ170でシール50を突き破る。このとき、シール50と流路60の底面との間の距離(図6A;d1参照)、シール50と凹部46の底面との間の距離(図6B;d3参照)および凹部46に貯留された液体の深さ(図6B;d4参照)は、予め記録されているため、ピペットチップ170の先端が、流路60内の金属膜30や、凹部46に貯留された液体に接触することがない。
送液ポンプ駆動機構113は、プランジャー115を移動させて、外部の液体をピペットチップ170内に吸入させたり、ピペット111内の液体を外部に排出させたりする。送液ポンプ駆動機構113は、ステッピングモーターなどのプランジャー115を往復運動させるための装置を含む。ステッピングモーターは、ピペット111の送液量や送液速度を管理できるため、検出チップ10の残液量を管理する観点から好ましい。なお、送液ポンプ駆動機構113は、ピペットチップ170がシール50を突き破る工程中には駆動しないことが好ましい。
前述のとおり、送液部110は、凹部46より各種液体を吸引し、検出チップ10の流路60内に注入する。このとき、ピペットチップ170の先端が流路60内において流路の底面と近接した状態で、シリンジ114に対するプランジャー115の往復動作を繰り返すことで、検出チップ10中の流路60内を液体が往復し、流路60内の液体が攪拌される。これにより、液体の濃度の均一化や、流路60内における反応(例えば、1次反応および2次反応)の促進などを実現することができる。
流路60内の液体は、再びピペット111で吸引され、図外の廃液タンクなどに排出される。これらの動作の繰り返しにより、各種液体による反応や洗浄などを実施し、流路60内の反応場に、蛍光物質で標識された被検出物質を配置することができる。
搬送部120は、検出チップ10を検出位置または送液位置に搬送するとともに、検出チップ10を保持する。ここで「検出位置」とは、光照射部140が検出チップ10に励起光αを照射し、それに伴い発生する蛍光δまたはプラズモン散乱光γを光検出部150が検出する位置である。また、「送液位置」とは、送液部110が検出チップ10の流路60内に液体を注入するか、または検出チップ10の流路60内の液体を除去する位置である。搬送部120は、チップホルダー121および搬送ステージ122を含む。
チップホルダー121は、搬送ステージ122に固定されており、検出チップ10を着脱可能に保持する。チップホルダー121の形状は、検出チップ10を保持することが可能であり、かつ励起光α、蛍光δおよびプラズモン散乱光γの光路を妨げなければ特に限定されない。本実施の形態では、チップホルダー121の形状は、流路蓋40を挟み込んで検出チップ10を保持できるように構成されている。
搬送ステージ122は、チップホルダー121を一方向およびその逆方向(図1の紙面における左右方向)に移動させる。搬送ステージ122も、励起光α、蛍光δおよびプラズモン散乱光γの光路を妨げない形状である。搬送ステージ122は、例えば、ステッピングモーターなどで駆動される。
位置情報取得部130は、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。位置情報取得部130の構成は、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得することができれば特に限定されない。位置情報取得部130の例には、歪みセンサーや、空気圧センサー131や、静電容量センサーや、電源および電流計や、感圧センサーなどが含まれる。本実施の形態では、位置情報取得部130は、空気圧センサー131を含んでいる。空気圧センサー131は、ピペットノズル116とシリンジ114との間に接続されている。
本実施の形態では、ピペットチップ170の先端の位置情報は、ピペットチップ170の先端と基準部180(図6A参照)との間隔を変えつつ、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の空気圧の変化を空気圧センサー131により測定することで取得される。ここで「基準部」とは、ピペットチップ170の先端の基準位置となるものを意味する。基準部180は、その位置が高精度に特定されていれば特に限定されず、検出チップ10の一部であってもよいし、SPFS装置100の一部であってもよい。検出チップ10に含まれる基準部180の例には、流路蓋40やシール50、プリズム20などが含まれる。一方、SPFS装置100に含まれる基準部180の例には、搬送ステージ122や、チップホルダー121、搬送部120において搬送ステージ122を支持する基台(ピペットノズル116の下方に位置する部分)などであってもよい。ピペットチップ170の先端における気体の吸引または排出は、連続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよい。
光照射部140は、チップホルダー121に保持された検出チップ10の入射面21に向かって励起光αを照射する。蛍光δまたはプラズモン散乱光γの測定時には、光照射部140は、金属膜30に対する入射角がSPRを生じさせる角度となるように、金属膜30に対するP波のみを入射面21に向けて出射する。ここで「励起光」とは、蛍光物質を直接または間接的に励起させる光である。たとえば、励起光αは、プリズム20を介して金属膜30にSPRが生じる角度で照射されたときに、蛍光物質を励起させる局在場光を金属膜30の表面上に生じさせる光である。光照射部140は、光源ユニット141、角度調整機構142および光源制御部143を含む。
光源ユニット141は、コリメートされ、かつ波長および光量が一定の励起光αを、金属膜30の裏面における照射スポットの形状が略円形となるように出射する。光源ユニット141は、例えば、励起光αの光源、ビーム整形光学系、APC機構および温度調整機構(いずれも不図示)を含む。
光源の種類は、特に限定されず、例えばレーザーダイオード(LD)である。光源の他の例には、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザー光源が含まれる。光源から出射される光がビームでない場合は、光源から出射される光は、レンズや鏡、スリットなどによりビームに変換される。また、光源から出射される光が単色光でない場合は、光源から出射される光は、回折格子などにより単色光に変換される。さらに、光源から出射される光が直線偏光でない場合は、光源から出射される光は、偏光子などにより直線偏光の光に変換される。
ビーム整形光学系は、例えば、コリメーターやバンドパスフィルター、直線偏光フィルター、半波長板、スリット、ズーム手段などを含む。ビーム整形光学系は、これらのすべてを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。コリメーターは、光源から出射された励起光αをコリメートする。バンドパスフィルターは、光源から出射された励起光αを中心波長のみの狭帯域光にする。光源からの励起光αは、若干の波長分布幅を有しているためである。直線偏光フィルターは、光源から出射された励起光αを完全な直線偏光の光にする。半波長板は、金属膜30にP波成分が入射するように励起光αの偏光方向を調整する。スリットおよびズーム手段は、金属膜30の裏面における照射スポットの形状が所定サイズの円形となるように、励起光αのビーム径や輪郭形状などを調整する。APC機構は、光源の出力が一定となるように光源を制御する。より具体的には、APC機構は、励起光αから分岐させた光の光量を不図示のフォトダイオードなどで検出する。そして、APC機構は、回帰回路で投入エネルギーを制御することで、光源の出力を一定に制御する。
角度調整機構142は、金属膜30(プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22))に対する励起光αの入射角を調整する。角度調整機構142は、プリズム20を介して金属膜30の所定の位置に向けて所定の入射角で励起光αを照射するために、励起光αの光軸とチップホルダー121とを相対的に回転させる。
たとえば、角度調整機構142は、光源ユニット141を励起光αの光軸と直交する軸(図1の紙面に対して垂直な軸)を中心として回動させる。このとき、入射角を走査しても金属膜30上での照射スポットの位置がほとんど変化しないように、回転軸の位置を設定する。回転中心の位置を、入射角の走査範囲の両端における2つの励起光αの光軸の交点近傍(成膜面22上の照射位置と入射面21との間)に設定することで、照射位置のズレを極小化できる。
前述のとおり、金属膜30に対する励起光αの入射角のうち、プラズモン散乱光γの光量が最大となる角度が増強角である。励起光αの入射角を増強角またはその近傍の角度に設定することで、高強度の蛍光δを測定することが可能となる。検出チップ10のプリズム20の材料および形状、金属膜30の膜厚、流路60内の液体の屈折率などにより、励起光αの基本的な入射条件が決まるが、流路60内の蛍光物質の種類および量、プリズム20の形状誤差などにより、最適な入射条件はわずかに変動する。このため、測定ごとに最適な増強角を求めることが好ましい。
光源制御部143は、光源ユニット141に含まれる各種機器を制御して、光源ユニット141からの励起光αの出射を制御する。光源制御部143は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
光検出部150は、光照射部140が検出チップ10の金属膜30に励起光αを照射したときに、金属膜30の流路60側の面の近傍から放出される蛍光δの光量を検出する。また、必要に応じて、光検出部150は、金属膜30への励起光αの照射によって生じたプラズモン散乱光γも検出する。光検出部150は、受光ユニット151、位置切り替え機構152およびセンサー制御部153を含む。
受光ユニット151は、検出チップ10の金属膜30の表面に対する法線方向に配置される。受光ユニット151は、第1レンズ154、光学フィルター155、第2レンズ156および受光センサー157を含む。
第1レンズ154は、例えば、集光レンズであり、金属膜30上から出射される光を集光する。第2レンズ156は、例えば、結像レンズであり、第1レンズ154で集光された光を受光センサー157の受光面に結像させる。第1レンズ154および第2レンズ156の間の光路は、略平行になっている。
光学フィルター155は、第1レンズ154および第2レンズ156の間に配置されている。光学フィルター155は、蛍光成分のみを受光センサー157に導き、高いS/N比で蛍光δを検出するために、励起光成分(プラズモン散乱光γ)を除去する。光学フィルター155の例には、励起光反射フィルター、短波長カットフィルターおよびバンドパスフィルターが含まれる。光学フィルター155は、例えば、所定の光成分を反射する多層膜を含むフィルター、または所定の光成分を吸収する色ガラスフィルターである。
受光センサー157は、蛍光δおよびプラズモン散乱光γを検出する。受光センサー157は、微量の被検出物質からの微弱な蛍光δを検出することが可能な高い感度を有する。受光センサー157は、例えば、光電子増倍管(PMT)やアバランシェフォトダイオード(APD)などである。
位置切り替え機構152は、光学フィルター155の位置を、受光ユニット151における光路上または光路外に切り替える。具体的には、受光センサー157が蛍光δを検出する時には、光学フィルター155を受光ユニット151の光路上に配置し、受光センサー157がプラズモン散乱光γを検出する時には、光学フィルター155を受光ユニット151の光路外に配置する。
センサー制御部153は、受光センサー157の出力値の検出や、検出した出力値による受光センサー157の感度の管理、適切な出力値を得るための受光センサー157の感度の変更、などを制御する。センサー制御部153は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
制御部160は、送液ポンプ駆動機構113、搬送ステージ122、角度調整機構142、光源制御部143、位置切り替え機構152、およびセンサー制御部153を制御する。制御部160は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
(検出装置の検出動作)
次に、実施の形態1に係る反応方法を含むSPFS装置100の検出動作について説明する。図4は、SPFS装置100の動作手順の一例を示すフローチャートである。図5は、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程(図4における工程S120)の内容を示すフローチャートである。図6Aは、注入部70を塞いでいるシール50を突き破る工程を説明するための図であり、図6Bは、凹部46を塞いでいるシール50を突き破る工程を説明するための図であり、図6Cは、凹部46から液体を吸引する工程を説明するための図である。この例では、捕捉体として1次抗体が金属膜30上に固定化されている。また、蛍光標識に使用する捕捉体として、蛍光物質で標識された2次抗体を使用している。また、注入部70、貯留部80、凹部46は、それぞれシール50によって塞がれている。さらに、基準部180は、流路60の底面とした。
まず、測定の準備をする(工程S110)。具体的には、検出チップ10を準備して、検出チップ10のセット位置においてチップホルダー121に検出チップ10を設置する。また、ピペットノズル116の先端部にピペットチップ170を装着する。
次いで、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する(工程S120)。まず、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破る(工程S121)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検出チップ10を送液位置に移動させる。そして、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破る。なお、本実施の形態では、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50は、注入部70の開口を塞いでいるシール50である。前述したように、シール50の裏面と流路60の底面との間の距離d1は、予め記憶されている(図6A)。したがって、ピペット移動部112は、ピペットチップ170の先端が流路60の底面に接することがないように制御する。
また、前述したように、シール50と凹部46の底面との間の距離(図6B;d3参照)、凹部46に貯留された液体の深さ(図6B;d4参照)は、予め記憶されている。よって、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50が凹部46の開口を塞いでいるシール50である場合、ピペット移動部112は、ピペットチップ170の先端が凹部46に貯留された液体に接しないように制御する。
次いで、ピペットチップ170内の空気圧を測定する(工程S122)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(基準部180)に向かって移動させる。このとき、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させる。すなわち、制御部160は、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、ピペットチップ170の先端を基準部180に近づける。ピペットチップ170の先端を基準部180に近づけると、ピペットチップ170の先端から空気がはき出されにくくなるため、空気圧センサー131の検出値が上昇する。これにより、制御部160は、空気圧センサー131が空気圧を検出することで、基準部180に対するピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。
なお、ピペットチップ170の先端から空気を間欠的にはき出しながら、ピペットチップ170の先端を基準部180に近づけてもよい。また、ピペットチップ170の先端から空気を連続的にまたは間欠的に吸引しながら、ピペットチップ170の先端を基準部180に近づけてもよい。これらの場合であっても基準部180に対するピペットチップ170の先端の位置情報を高精度に取得できる。
また、シール50を突き破る工程(工程S121)は、SPFS装置100の検出動作(反応方法)に含まれる全工程においてピペットチップ170の位置精度が最も求められる操作を行う前までに行われることが好ましい。この場合は、ピペットチップ170の位置精度が最も求められる操作を行う前までにピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破るようにしてもよい。本実施の形態では、ピペットチップ170の位置精度が最も求められる操作は、1次反応において、流路60内から検体を除去する工程であり、当該操作までに突き破るべきシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50は、注入部70の開口を塞いでいるシール50である。したがって、本実施の形態では、1次反応(工程S140)の前にピペットチップの先端の位置情報を取得する工程(工程S120)を行っている。
なお、検出チップ10の金属膜30上に保湿剤が存在する場合は、1次抗体が適切に被検出物質を捕捉できるように、金属膜30上を洗浄して保湿剤を除去する必要がある。この場合は、金属膜30を洗浄した後に金属膜30上から洗浄液を除去する操作においてもピペットチップ170の位置精度が求められる。したがって、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程(工程S120)は、洗浄液を金属膜30上から除去する前までに行ってもよい。
また、工程S121では、複数のシール50を突き破ってもよい。このとき、突き破るために必要な力が最大であるシール50を突き破った後に、その他のシール50を突き破ってもよいし、その他のシール50を突き破った後に、突き破るために必要な力が最大であるシール50を突き破ってもよい。このように、シール50を1回または2回以上突き破った後に、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。
次いで、励起光αの入射角を決定する(工程S130)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検出チップ10を検出位置に移動させる。そして、制御部160は、角度調整機構142を駆動して励起光αの入射角を走査しながら、センサー制御部153を駆動して受光センサー157によりプラズモン散乱光γを検出する。そして、プラズモン散乱光γの光量が最大となる角度を励起光αの入射角(増強角)とする。
なお、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程(工程S120)と励起光αの入射角を決定する工程(工程S130)との順番は、これに限定されない。励起光αの入射角を決定する工程(工程S130)を行った後に、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程(工程S120)を行ってもよい。
次いで、検体中の被検出物質と1次抗体とを反応させる(1次反応;工程S140)。制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検体が貯留されている容器をピペットチップ170の直下に移動させる。そして、ピペットチップ170の先端を検体が貯留されている容器に向かって移動させて、ピペットチップ170内に検体を吸入させる。制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検出チップ10を送液位置に移動させる。そして、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に検体を注入する。このとき、ピペットチップ170の位置が高精度に特定されているため、ピペットチップ170の先端と流路60の底面との間の距離(図6A;d2参照)を高精度に制御できる。したがって、ピペットチップ170の先端と流路60の底面との間の距離を離しすぎて、検体が注入部70の側壁に付着することも、ピペットチップ170の先端と流路60の底面との間の距離を近づけすぎて、流路60の底面(金属膜30)に傷を付けてしまうこともない。検体中に被検出物質が存在する場合は、被検出物質の少なくとも一部は1次抗体に結合する。1次反応後、検体を流路60内から除去する。この場合、ピペットチップ170の先端の位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近接させる。そして、ピペットチップ170内に検体を吸入することで流路60から検体を除去する。
なお、検体が貯留されている容器は、検出チップ10に配置してもよい。この場合、検出チップ10の流路蓋40には、当該容器を収容するための収容穴が形成される。
なお、検体および被検出物質の種類は、特に限定されない。検体の例には、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液などの体液およびその希釈液が含まれる。また、被検出物質の例には、核酸(DNAやRNAなど)、タンパク質(ポリペプチドやオリゴペプチドなど)、アミノ酸、糖質、脂質およびこれらの修飾分子が含まれる。
また、1次反応(工程S140)において、検体を流路60内で往復動作させてもよい。この場合、流路60内への検体を注入する工程と同様に、ピペットチップ170の先端の位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近接させる。そして、ピペットチップ170の先端の位置を固定した状態で、プランジャー115を往復動作させる。これにより、ピペットチップ170で検体の吸入および排出を繰り返すことで、流路60内で検体を往復させることができる。流路60内で検体を往復させた後、ピペットチップ170内に検体を吸入することで流路60から検体を除去する。
そして、金属膜30上を緩衝液などの洗浄液で洗浄する。制御部160は、ピペットチップ170の先端を凹部46内の洗浄液に向かって移動させて、ピペットチップ170内に洗浄液を吸入させる。このとき、ピペットチップ170の位置情報が高精度に特定されているため、ピペットチップ170の先端と洗浄液の表面との間の距離(図6C;d5参照)およびピペットチップ170の先端と凹部46の底面との間の距離(図6C;d6参照)も高精度に制御できる。したがって、ピペットチップ170内に洗浄液を適切に吸入できる。そして、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に洗浄液を注入する。
次いで、流路60内から1次抗体に結合しなかった物質を含む洗浄液を除去する。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70に移動させる。そして、前述したピペットチップ170の先端の位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近づけて、流路60から洗浄液を除去する。このとき、ピペットチップ170の先端を前述したピペットチップ170の先端の位置情報に基づいて、プリズム20(金属膜30)に近づけているため、流路60内に残留する液量を最小限とすることができる。洗浄液を除去するときのピペットチップ170の先端の位置は、流路60内から検体を除去する工程におけるピペットチップ170の先端の位置と同じであることが好ましい。これにより、流路60内に残留する液量を一定にできる。
次いで、金属膜30上に捕捉されている被検出物質を蛍光物質で標識する(2次反応;工程S150)。具体的には、制御部160は、ピペットチップ170の先端を蛍光物質で標識された捕捉体を含む液体(標識液)が貯留された凹部46に向かって移動させて、ピペットチップ170内に標識液を吸入させる。このとき、ピペットチップ170の位置情報が高精度に特定されているため、ピペットチップ170の先端と標識液の表面との間の距離(図6Cのd5参照)およびピペットチップ170の先端と凹部46の底面との間の距離(図6Cのd6参照)も高精度に制御できる。したがって、ピペットチップ170内に標識液を適切に吸入できる。そして、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に標識液を注入する。流路60内では、抗原抗体反応によって、金属膜30上に捕捉されている被検出物質が蛍光物質で標識される。この後、流路60内の標識液は除去され、流路60内は洗浄液で洗浄される。流路60内の標識液を除去するときのピペットチップ170の先端の位置は、前述したピペットチップ170の先端の位置情報に基づいて位置決めされる。これにより、流路60内に残留する液量を最小に、かつ一定にすることができる。
なお、1次反応(工程S140)と2次反応(工程S150)との順番は、これに限定されない。たとえば、第1被検出物質を第1の2次抗体に結合させるとともに、第2被検出物質を第2の2次抗体に結合させた後に、これらの複合体を含む液体を金属膜30上に提供してもよい。また、金属膜30上に検体と標識液を同時に提供してもよい。このように、検出チップ10内において2以上の物質を反応させるためにピペットチップ170の先端の位置情報に基づいて1回または2回以上ピペット111を移動させる。
次いで、被検出物質を検出する(工程S160)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検出チップ10を検出位置に移動させる。そして、光源制御部143を駆動して励起光αを工程S130で決定した入射角(増強角)で金属膜30の所定の位置に照射させながら、センサー制御部153を駆動して金属膜30(金属膜30表面およびその近傍)上から放出される蛍光δの強度を検出するように受光センサー157を制御する。
なお、制御部160は、2次反応(工程S150)の前にブランク値を測定してもよい。この場合、増強角で励起光αを金属膜30に照射し、受光センサー157の検出値をブランク値とする。そして、被検出物質を検出する工程(工程S160)では、蛍光δの検出値からブランク値を引くことで、検体中の被検出物質の量を示す蛍光δの量を算出する。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係るSPFS装置100は、ピペットチップ170でシール50を突き破った後に、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得しているため、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得した後にピペットチップ170の先端の位置がずれることなく、高精度にピペットチップ170の先端の位置を制御することができる。また、これにより、流路60内の残液量を一定にすることで、検出結果の精度を向上させることができる。
[実施の形態2]
実施の形態2に係るSPFS装置は、位置情報取得部230の構成が異なる点において、実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図7Aは、実施の形態2に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図7Aに示されるように、実施の形態2に係る位置情報取得部230は、歪みセンサー231を有している。歪みセンサー231は、ピペットノズル116に配置されている。ピペットチップ170の先端の位置情報の取得は、ピペットチップ170の先端と、基準部180とが接触したときのピペットノズル116の歪みを歪みセンサー231により測定することで行う。ピペットチップ170の先端と基準部180とが接触すると、ピペットチップ170およびピペットチップ170が装着されているピペットノズル116が歪む。このピペットノズル116の歪みを歪みセンサー231で検出することで、ピペットチップ170の先端と基準部180との接触を検出することができる。よって、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得できる。
(検出装置の検出動作)
次に、実施の形態2に係る反応方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図7Bは、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。
図7Bに示されるように、実施の形態2におけるピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程では、まず、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破る(工程S121)。
次いで、ピペットノズル116の歪みを測定する(工程S222)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を操作して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(基準部180)に向かって移動させる。ピペットチップ170の先端と基準部180とが接触すると、ピペットチップ170およびピペットチップ170が装着されているピペットノズル116が歪む。これにより、ピペットノズル116に配置されている歪みセンサー231によって、ピペットチップ170の先端と基準部180との接触を検出することで、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態2に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態3]
実施の形態3に係るSPFS装置100は、位置情報取得部330の構成が異なる点において、実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
(SPFS装置の構成)
図8Aは、実施の形態3に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図8Aに示されるように、実施の形態3に係る位置情報取得部330は、静電容量センサー331を有している。静電容量センサー331が配置される位置は、特に限定されない。本実施の形態では、静電容量センサー331は、搬送ステージ122に配置されている。ピペットチップ170の先端の位置情報の取得は、ピペットチップ170の先端と、基準部180(静電容量センサー331の検出面)とを近づけたときの、ピペットチップ170の先端と基準部180との間の静電容量の変化を静電容量センサー331により測定することで行う。
(検出装置の検出動作)
次に、実施の形態3に係る反応方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図8Bは、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。
図8Bに示されるように、実施の形態3におけるピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程では、まず、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破る(工程S121)。
次いで、ピペットチップ170の先端と基準部との間の静電容量の変化を測定する(工程S322)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を操作して、ピペットチップ170の先端を静電容量センサー331の検出面(基準部180)に向かって移動させる。ピペットチップ170の先端と基準部180とを近づけると、ピペットチップ170の先端と基準部180との間の静電容量が変化する。このときの静電容量の変化を静電容量センサー331により測定することでピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態3に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態4]
実施の形態4に係るSPFS装置は、位置情報取得部430の構成が異なる点において、実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図9Aは、実施の形態4に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図9Aに示されるように、実施の形態4に係る位置情報取得部430は、電源431および電流計432を有している。電源431および電流計432は、ピペットチップ170の先端と基準部180とにそれぞれ接続されている。この場合、ピペットチップ170は、カーボンなどが含有されている電導性のピペットチップを使用する。ピペットチップ170の先端の位置情報の取得は、電源431によりピペットチップ170の先端と基準部180(金属膜30)との間に電圧を印加して、電流計432によりピペットチップ170の先端と基準部180(金属膜30)との間のインピーダンス特性を測定することで行う。
(検出装置の検出動作)
次に、実施の形態4に係る反応方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図9Bは、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。
図9Bに示されるように、実施の形態4におけるピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程では、まず、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破る(工程S121)。
次いで、ピペットチップ170の先端と基準部180との間のインピーダンスを測定する(工程S422)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を操作して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(基準部180)に向かって移動させる。ピペットチップ170の先端と基準部180とを近づけた状態で、電源431によりピペットチップ170の先端と基準部180(金属膜30)との間に電圧を印加して、電流計432によりピペットチップ170の先端と基準部180(金属膜30)との間のインピーダンス特性を測定することでピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態4に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態5]
実施の形態5に係るSPFS装置は、位置情報取得部530の構成が異なる点において、実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図10Aは、実施の形態5に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図10Aに示されるように、実施の形態5に係る位置情報取得部530は、感圧センサー531を有している。感圧センサー531が配置される位置は、特に限定されない。本実施の形態では、感圧センサー531は、搬送ステージ122に配置されている。ピペットチップ170の先端の位置情報の取得は、ピペットチップ170の先端と、基準部180(感圧センサー531の検出面)とが接触したときの圧力を感圧センサー531により測定することで行う。ピペットチップ170の先端と基準部180とが接触すると、感圧センサー531が所定の圧力を検出する。これにより、ピペットチップ170の先端と基準部180との接触を検出することができる。
(検出装置の検出動作)
次に、実施の形態5に係る反応方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図10Bは、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。
図10Bに示されるように、実施の形態2におけるピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程では、まず、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破る(工程S121)。
次いで、ピペットチップ170の先端と基準部180との接触圧を測定する(工程S522)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を操作して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(基準部180)に向かって移動させる。ピペットチップ170の先端と基準部180とが接触すると、感圧センサー531がそのときの圧力を検出する。このとき、感圧センサー531が所定の圧力を検出することでピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態5に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態6]
実施の形態6に係るSPFS装置は、位置情報取得部630の構成が異なる点において、実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図11Aは、実施の形態6に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図11Aに示されるように、実施の形態6に係る位置情報取得部630は、光センサー631を有している。光センサー631は、光学的にピペットチップ170の先端の位置情報を取得することができれば特に限定されない。光センサー631の例には、発光素子と受光素子との間のレーザー光の受け渡しの有無で検出する方式であってもよいし、CCDカメラで撮像して検出する方式であってもよい。本実施の形態では、光センサー631は、CCDカメラで撮像して検出する方式である。光センサー631が配置される位置は、特に限定されない。本実施の形態では、光センサー631は、支持部材を介して搬送ステージ122に固定されている。ピペットチップ170の先端の位置情報の取得は、ピペットチップ170の先端が光センサー631の撮像領域に進入した場合に撮像することで行う。ピペットチップ170の先端が光センサー631の撮像領域に進入すると、光センサー631は、ピペットチップ170の先端を検知して撮像する。これにより、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得できる。
(検出装置の検出動作)
次に、実施の形態6に係る反応方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図11Bは、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程を示すフローチャートである。
図11Bに示されるように、実施の形態6におけるピペットチップ170の先端の位置情報を取得する工程では、まず、ピペットチップ170が突き破るべき複数のシール50のうち、突き破るために必要な力が最大であるシール50をピペットチップ170で突き破る(工程S121)。
次いで、ピペットチップ170の先端位置を検出する(工程S622)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を操作して、ピペットチップ170の先端を光センサー631の撮像領域に向かって移動させる。光センサー631は、光センサー631の撮像領域にピペットチップ170の先端が浸入するのを検知して、ピペットチップ170の先端を撮像してピペットチップ170の先端の位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態6に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
なお、実施の形態1〜6では、SPFS装置の検出動作において、ピペットチップ170の先端の位置情報を取得した後に、標識液や洗浄液をピペットチップ170に吸入したが、実施の形態2〜4および6においては、標識液や洗浄液をピペットチップ170に吸入した状態でピペットチップ170の先端の位置情報を取得してもよい。また、実施の形態2および4においては、ピペットチップ170の先端の位置情報の取得と、流路60内への標識液や洗浄液の注入操作とを同時に行うことができ、検出時間を短縮できる。さらに、実施の形態1〜4および6では、SPFS装置を汚染することがない。
また、実施の形態1〜6では、本発明に係る反応装置を含む検出装置について説明したが、被検出物質を検出するための構成(例えば、搬送部120、光照射部140、光検出部150)などを含んでいなくてもよい。また、検出方法においても、検出工程(工程S160)を含んでいなくてもよい。
なお、実施の形態1〜6においては、反応装置を含む検出装置としてSPRを利用したSPFS装置100に適用した例を示したが、SPRを利用したSPR装置(反射光βを検出)に適用してもよい。この場合も実施の形態1〜6と同様の効果を得られる。また、金属膜30を配置していない分析チップを用いる検出系に適用してもよい。この場合は、SPRを利用せずに全反射測定(ATR)法などにより測定する検出装置となるが、実施の形態1〜6と同様の効果を得られる。
本出願は、2015年2月20日出願の特願2015−031689に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明に係る反応方法および反応装置は、被検出物質を高い信頼性で測定することができる。よって、非常に簡易な定量免疫測定システムの開発、普及および発展に寄与することも期待される。
10、10’ 検出チップ
20 プリズム
21 入射面
22 成膜面
23 出射面
30 金属膜
40 流路蓋
41 反応領域
42 試薬貯留領域
43 流路溝
44 第1貫通孔
45 第2貫通孔
46 凹部
50 シール
60 流路
60’ ウェル
70 注入部
80 貯留部
100 SPFS装置
110 送液部
111 ピペット
112 ピペット移動部
113 送液ポンプ移動機構
114 シリンジ
115 プランジャー
116 ピペットノズル
120 搬送部
121 チップホルダー
122 搬送ステージ
130、230、330、430、530、630 位置情報取得部
131 空気圧センサー
140 光照射部
141 光源ユニット
142 角度調整機構
143 光源制御部
150 光検出部
151 受光ユニット
152 位置切り替え機構
153 センサー制御部
154 第1レンズ
155 光学フィルター
156 第2レンズ
157 受光センサー
160 制御部
170 ピペットチップ
180 基準部
231 歪みセンサー
331 静電容量センサー
431 電源
432 電流計
531 感圧センサー
631 光センサー
α 励起光
β 反射光
γ プラズモン散乱光
δ 蛍光

Claims (20)

  1. ピペットノズルに装着されたピペットチップと、凹部および前記凹部の開口を封止しているシールを有する反応チップとを使用して、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応方法であって、
    前記反応チップの前記シールを前記ピペットチップで突き破る第1工程と、
    前記第1工程の後、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する第2工程と、
    前記第2工程の後、前記ピペットチップの先端の位置情報に基づいて前記ピペットチップを操作して、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる第3工程と、を有する、
    反応方法。
  2. 前記反応チップは、前記シールにより封止されている複数の前記凹部を有し、
    前記第1工程では、前記ピペットチップが突き破るべき複数の前記シールのうち、突き破るために必要な力が最大である前記シールを前記ピペットチップで突き破る、
    請求項1に記載の反応方法。
  3. 前記反応チップは、前記シールにより封止されている複数の前記凹部を有し、
    前記第2工程は、前記反応方法に含まれる全工程において前記ピペットチップの位置精度が最も求められる操作を行う前までに行われ、
    前記第1工程では、前記ピペットチップの位置精度が最も求められる操作までに前記ピペットチップが突き破るべき複数の前記シールのうち、突き破るために必要な力が最大である前記シールを突き破る、
    請求項1に記載の反応方法。
  4. 前記ピペットノズルには、前記ピペットノズルの歪みを検出する歪みセンサーが配置されており、
    前記第2工程では、前記ピペットチップの先端と、前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部とが接触したときの前記ピペットノズルの歪みを前記歪みセンサーにより測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応方法。
  5. 前記ピペットノズルには、前記ピペットチップ内の空気圧を測定する空気圧センサーが接続されており、
    前記第2工程では、前記ピペットチップの先端と前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部との間隔を変えつつ、前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の空気圧の変化を前記空気圧センサーにより測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応方法。
  6. 前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部には、静電容量センサーが配置されており、
    前記第2工程では、前記ピペットチップの先端と前記基準部とを近づけたときの、前記ピペットチップの先端と前記基準部との間の静電容量の変化を前記静電容量センサーにより測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応方法。
  7. 前記ピペットチップの先端と前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部とには、電源および電流計がそれぞれ接続されており、
    前記第2工程では、前記ピペットチップの先端と前記基準部との間に前記電源により電圧を印加した状態で、前記ピペットチップの先端と前記基準部とを近づけたときの、前記ピペットチップの先端と前記基準部との間のインピーダンスを前記電流計により測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応方法。
  8. 前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部には、感圧センサーが配置されており、
    前記第2工程では、前記ピペットチップの先端と前記感圧センサーとの接触を前記感圧センサーにより検出することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応方法。
  9. 前記第2工程では、前記ピペットチップの先端を光センサーにより検出することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応方法。
  10. 前記反応チップは、使い捨てであり、
    前記基準部は、前記反応チップに含まれる、
    請求項4〜7のいずれか一項に記載の反応方法。
  11. 凹部および前記凹部の開口を封止しているシールを有する反応チップを使用し、ピペットチップで前記シールを突き破った後に前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応装置であって、
    前記反応チップを保持するチップホルダーと、
    前記ピペットチップを着脱可能なピペットノズルを有するピペットと、
    前記ピペットを移動させるピペット移動部と、
    前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する位置情報取得部と、を有し、
    前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部により移動させられた前記ピペットチップが前記シールを1回または2回以上突き破った後に、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得し、
    前記ピペット移動部は、前記位置情報取得部が前記ピペットチップの先端の位置情報を取得した後に、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させるために前記ピペットチップの先端の位置情報に基づいて1回または2回以上前記ピペットを移動させる、
    反応装置。
  12. 前記反応チップは、前記シールにより封止されている複数の前記凹部を有し、
    前記位置情報取得部は、前記ピペットチップが突き破るべき複数の前記シールのうち、突き破るために必要な力が最大である前記シールを前記ピペットチップが突き破った後に、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項11に記載の反応装置。
  13. 前記反応チップは、前記シールにより封止されている複数の前記凹部を有し、
    前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が前記ピペットを移動させる全操作において前記ピペットチップの位置精度が最も求められる操作を行う前であって、かつ当該操作までに前記ピペットチップが突き破るべき複数の前記シールのうち、突き破るために必要な力が最大である前記シールを前記ピペットチップが突き破った後に、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項11に記載の反応装置。
  14. 前記位置情報取得部は、前記ピペットノズルの歪みを検出する歪みセンサーを含み、
    前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が、前記ピペットチップの先端と、前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部とを接触させたときの前記ピペットノズルの歪みを前記歪みセンサーが測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載の反応装置。
  15. 前記位置情報取得部は、前記ピペットチップ内の空気圧を測定する空気圧センサーを含み、
    前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が、前記ピペットチップの先端と、前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部との間隔を変えつつ、前記ピペットが前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の空気圧の変化を前記空気圧センサーが測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載の反応装置。
  16. 前記位置情報取得部は、前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部に配置された静電容量センサーを含み、
    前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が前記ピペットチップの先端と前記基準部とを近づけたときの前記ピペットチップの先端と前記基準部との間の静電容量の変化を前記静電容量センサーが測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載の反応装置。
  17. 前記位置情報取得部は、前記ピペットチップの先端と前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部とにそれぞれ接続された電源および電流計を含み、
    前記位置情報取得部は、前記電源が前記ピペットチップの先端と前記基準部との間に電圧を印加した状態で、前記ピペット移動部が前記ピペットチップの先端と前記基準部とを近づけたときの、前記ピペットチップの先端と前記基準部との間のインピーダンスを前記電流計が測定することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載の反応装置。
  18. 前記位置情報取得部は、前記ピペットチップの先端の基準位置となる基準部に配置された感圧センサーを含み、
    前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が前記ピペットチップの先端と前記基準部とを接触させたときの前記ピペットチップと前記感圧センサーとの接触を前記感圧センサーが検出することで、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載の反応装置。
  19. 前記位置情報取得部は、前記ピペットチップの先端の位置を検出できる光センサーを含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載の反応装置。
  20. 前記反応チップは、使い捨てであり、
    前記基準部は、前記反応チップに含まれる、
    請求項14〜17のいずれか一項に記載の反応装置。
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