JP5795962B2 - 排気ガスターボチャージャのコンプレッサ - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前提部分による排気ガスターボチャージャのコンプレッサに関する。

前記タイプのコンプレッサは、欧州特許第０ ５４５ ９５３号明細書から公知である。前記コンプレッサは、特性分布安定化（ｃｈａｒａｃｔｅｒｉｓｔｉｃ ｍａｐ ｓｔａｂｉｌｉｚａｔｉｏｎ）のための装置を設けられ、その装置は、接続開口によって吸気口領域の主流れに接続され、ロータ吸気口とロータ排出口との間の、外形に合わせた壁内の接続開口によって主流れに接続された循環チャンバを有する。

国際公開第２００８／０７０６４９号パンフレットも、そのコンプレッサ吸気口に排気ガス混合装置を有するコンプレッサを開示し、この排気ガス混合装置を用いて、低圧排気ガスを再循環させることができる。

本発明の目的は、請求項１の前提部分に記載したタイプのコンプレッサを開発することであり、そのコンプレッサにより、特性分布安定化手段の利点を低圧排気ガスの再循環の利点と結びつけることが可能であり、特に、排気ガスと未使用空気の良好な完全混合物を得ること、さらに、設置空間をあまり必要としない、空力的に効率のよい混合機構を得ることが可能である。

前記目的は、請求項１の特徴によって達成される。

排気ガス再循環装置の導入路が、特性分布安定化のための装置の循環ダクトに開放されることで、非常に単純な設計、設置空間の大幅な縮小、および再循環された排気ガスとコンプレッサホイールによって吸い込まれた未使用空気との全く完全な混合、といった利点がもたらされる。

この場合に、導入路は、供給される排気ガスの流れ方向で見て、第１の接続開口のすぐ上流か、前記接続開口の領域か、または接続開口の下流で循環チャンバに開放され得る。

従属請求項は、本発明の有益な改良に関する。

請求項２および請求項３による有益な改良により、主に渦を発生させることで完全混合をさらに改善することができ、特に、コンプレッサハウジングの長手軸の方向に傾けることによって、流動損失を小さくすることができる。

循環チャンバの第１の接続開口の上流に、すなわち、吸気口領域と第１の接続開口との間にリングを設けることによって、騒音を最小限にすることも可能である。

本発明のさらなる細部、利点、および特徴が、図面に基づいた、以下の例示的な実施形態の説明から明らかになる。

本発明によるコンプレッサを使用できる、本発明による排気ガスターボチャージャの断面斜視図を示している。 本発明によるコンプレッサの断面図を示している。 図２によるコンプレッサを９０°回転させた平面図を示している。 本発明によるコンプレッサの第２の実施形態の、図２に対応する図を示している。

図１は、後に続く図２〜４に基づいて詳細に説明されるコンプレッサを使用できる、本発明による排気ガスターボチャージャ１を示している。本発明によるコンプレッサの細部は、選択された断面図からして、図１では見ることができないので、その結果、図１は、前記タイプの排気ガスターボチャージャの基本的な構成要素のみを示している。

よって、排気ガスターボチャージャＡＴＬは、コンプレッサ１と、タービンホイール１６が配置されたタービン１５とを有する。タービンホイール１６は、ロータ１７を用いてコンプレッサ１のコンプレッサホイール３に連結され、そのコンプレッサホイール３は、コンプレッサハウジング２内に配置されている。概略的にきわめて単純化した形態で、外形に合わせたリング５が、流れ方向で見てコンプレッサホイール３の上流で、コンプレッサハウジング２内に図示されており、この外形に合わせたリング５は、図２〜４に基づいて下記に詳細に説明される。

図１による排気ガスターボチャージャはまた、自明なこととして、従来の排気ガスターボチャージャの他の部品をすべて有するが、それらの他の部品は、本発明を説明するのに必要ないことから、それらについてはここでは説明しない。

図２および図３は、本発明によるコンプレッサ１の第１の実施形態を示している。コンプレッサ１は、コンプレッサホイール３が配置され、誘導された空気が流入する吸気口領域４があるコンプレッサハウジング２を有する。

外形に合わせたリング５はコンプレッサハウジング２内に配置され、外形に合わせたリング５をコンプレッサハウジング２に固定する留め具は、通常３本の支柱で構成されるが、選択された図面からして見ることができない。

外形に合わせたリング５は、吸気口領域４とコンプレッサホイール３との間で、図示した例ではコンプレッサホイール３のすぐ上流に配置され、コンプレッサハウジング２の隣接する壁７と共に循環チャンバ６を画定する。循環チャンバ６は、吸気口領域４の方を向いた第１の接続開口８を有するので、図２および図３による実施形態では、循環チャンバ６は、吸気口領域４の方向に開いている。

さらに、第２の接続開口９が設けられ、図２に示すように、この第２の接続開口は、コンプレッサホイール３に隣接して配置されている。コンプレッサハウジング２の内部空間への供給流れおよび戻し流れが、第１の接続開口８および第２の接続開口９を介して可能である。

本発明によるコンプレッサ１はまた、図２および図３に矢印１１により概略的にきわめて単純化した形態で示された排気ガス再循環装置を有する。前記排気ガス再循環装置１１は、コンプレッサハウジング２に配置された導入路１０を有する。特に図２から分かるように、前記導入路１０は、循環チャンバ６に開放されている。すでに導入部で説明したように、導入路１０は、図２に示すように、流れ方向で第１の接続開口８のすぐ上流か、前記第１の接続開口８の領域か、あるいは直接的に循環チャンバ６に開放することができ、これは、図２に抜粋した図において、導入路１０が、示した位置に対して、長手軸Ｌの方向にさらに右にずれて配置することもできることを意味する。

図２はまた、導入路１０の軸Ａが、長手軸Ｌに対して、または図２に示す座標系Ｋの座標方向Ｘに対して角度αで傾斜できることを示している。この角度αは、４５±１５°の範囲にあるのが好ましい。

９０°回転させた図３のコンプレッサ１の図には、座標方向Ｚに対する軸Ａの別の角度βが示されており、この角度βは、渦生成のための、したがって、円周方向に均一化するための接線成分に一致する。前記角度βは、１５°〜４５°の範囲にあるのが好ましい。この場合に、示した水平方向Ｚは、コンプレッサハウジング２の吸気パイプ１２に対する接線に相当する。

図４による実施形態は、図２のものと実質的に同じであるので、対応する部品のすべてに対して同じ参照符号が使用されており、適宜、上記の説明を参照することができる。

図４の特に好ましい実施形態は、さらなる特徴として、騒音を減衰させるリング１３を有し、このリングは、図４に詳細に示すように、吸気口領域４と第１の接続開口８との間に配置されるので、吸気口領域４の方を向いた前記導入開口のその端部側領域が、リング１３によって覆われる。循環チャンバ６への流入は、長手軸Ｌの方を向いた環状開口１４を通じて適宜行われる。

本発明の上記の開示に加えて、図１〜４の概略図が本明細書で明示的に参照される。

１ コンプレッサ
２ コンプレッサハウジング
３ コンプレッサホイール
４ 吸気口領域
５ 外形に合わせたリング
６ 循環チャンバ
７ コンプレッサハウジング２の壁
８ 第１の接続開口
９ 第２の接続開口
１０ 導入路
１１ 排気ガス再循環装置
１２ 吸気パイプ
１３ リング
１４ 環状開口
１５ タービン
１６ タービンホイール
１７ ロータ
Ｋ 座標系
Ｌ コンプレッサハウジング２の長手軸
Ａ 導入路１０の軸
Ｚ 座標方向
α、β 傾斜角

Claims (4)

1. 排気ガスターボチャージャ（ＡＴＬ）のコンプレッサ（１）であって、
   −コンプレッサハウジング（２）を有し、
   そのハウジング内には、コンプレッサホイール（３）が配置され、
   そのハウジングは吸気口領域（４）を有し、
   −外形に合わせたリング（５）を有し、
   外形に合わせたリングは、前記吸気口領域（４）と前記コンプレッサホイール（３）との間で、前記コンプレッサハウジング（２）内に配置され、
   外形に合わせたリングは、前記コンプレッサハウジング（２）の隣接する壁（７）と共に、前記吸気口領域（４）の方を向いた第１の接続開口（８）と、前記コンプレッサホイール（３）に隣接する第２の接続開口（９）とを有する循環チャンバ（６）を画定し、
   −前記コンプレッサハウジング（２）内に配置され、前記循環チャンバ（６）に開放された導入路（１０）を有する排気ガス再循環装置（１１）を特徴とするコンプレッサ。
2. 前記導入路（１０）は、前記コンプレッサハウジング（２）の長手軸（Ｒ）に対して傾斜するように配置される、請求項１に記載のコンプレッサ。
3. 前記導入路（１０）は、前記コンプレッサハウジング（２）の吸気パイプ（１２）への接線に対して傾斜するように配置される、請求項１または請求項２に記載のコンプレッサ。
4. リング（１３）が、前記コンプレッサハウジング（２）内で、前記第１の接続開口（８）から離間して、それの上流に配置される、請求項１〜３のいずれか一項に記載のコンプレッサ。

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