JP5793783B2 - 光学部材用粘着剤組成物並びにそれを使用した粘着シート、粘着剤層付き光学部材及びフラットパネルディスプレイ - Google Patents

光学部材用粘着剤組成物並びにそれを使用した粘着シート、粘着剤層付き光学部材及びフラットパネルディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は、寸法安定性および湿熱耐久性に優れ、高温高湿環境下での光漏れや剥がれを有効に防ぐことのできる光学部材用粘着剤組成物並びにそれを使用した粘着シート、粘着剤層付き光学部材及びフラットパネルディスプレイに関する。
フラットパネルディスプレイ(FPD)分野向けの粘着剤について、ディスプレイの大型化やLED方式普及に伴い、高画質・高耐久性等の高品質への要求がますます高まっている。
例えばFPDに分類される液晶ディスプレイ(LCD)は液晶パネル、バックライト及び周辺回路から形成されている。この液晶パネルは典型的には、偏光板、透明電極を有するガラス基板、カラーフィルタ等の各層から構成され、前記ガラス基板が液晶を挟持した構成を取っている。
前記偏光板は、異種材料の多層構造で構成されており、各材料はそれぞれ異なる物理・化学的特性を有している。そのため、特にFPDの製造においては高温・高湿の環境で実施される工程があるが、そのような環境下では、収縮や膨潤による各層の寸法変化の度合いが異なり、またその異なる程度も大きい。このため、偏光板は全体として寸法安定性に乏しい。
そしてこの寸法変化により、偏光板全体としての、光漏れや耐久性に代表される諸性能に様々な影響が生じる。また、偏光板等の光学フィルム同士の接着やガラス基板と偏光板との接着に使用される粘着剤種によっても、前記光漏れや耐久性に影響が生じることが知られている。
ここで、前記粘着剤種については、偏光板の寸法変化によって生じる光漏れ、高温高湿環境下での剥がれを解決するため、粘着剤を構成するポリマーのハード特性等の種々の特性に着目し、良好な光漏れ防止性能発現と高耐久性確保等を実現するための検討がなされている。
例えば、ハード特性に着目した粘着剤は、湿熱環境下においても変形しにくく発泡等も起こしにくいので、偏光板収縮時の耐応力性及び耐久性に優れ、比較的良好な光漏れ特性や耐久性が得られやすかった。しかし、FPDが大型化すると、以前のサイズでは問題とならなかったような光漏れやわずかな発泡等も大きく目立つようになるため、問題となる。そのためこのような要求特性の高度化に対しては、従来の粘着剤では十分に対応できていない。
特にディスプレイの薄型化に関しては、湿熱環境下における偏光板の収縮時の寸法変化に伴い、液晶セルに使用されている薄いガラス基板の反り(Bending)が発生することが知られている。このガラス基板の反りによる光漏れの発生や画面の歪みも、ディスプレイを薄型化していく上での問題として取り上げられている。
これらの諸問題に対して粘着剤系のポリマー特性に着目し、問題解決のための検討がなされてきている。
例えば特許文献1には、偏光板、位相差板、反射防止フィルムなどの貼り合わせのために用いる粘着剤として、96.5〜99.9質量部の炭素数1〜16のアルキル基を有するモノマーと、0.1〜1質量部のカルボキシル基を有するモノマーとが少なくとも共重合されてなる共重合体ポリマーと、前記共重合体ポリマー100質量部に対して、0.05〜1質量部の金属キレート系硬化剤と、前記共重合体ポリマー100質量部に対して、0.05〜1質量部のイソシアネート系硬化剤とが少なくとも含有されてなることを特徴とする粘着剤組成物が開示されている。
前記アルキル基を有するモノマーの例としては、n−ブチル(メタ)アクリレートやt−ブチル(メタ)アクリレートが挙げられ、さらに特許文献1には、前記共重合体ポリマーの構成モノマーとして、2質量部以下の水酸基を有するモノマー(例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)を使用してもよい旨の記載がある。
特開2009−132752号公報
本発明は、寸法安定性に優れ、湿熱環境下においても優れた光漏れ防止性能や耐久性を発揮し、特にディスプレイの薄型化におけるこれらの要求物性をも満足してガラス基板の反り(Bending)を有効に防止することのできる光学部材用粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らはポリマーのハード特性等に着目して検討を行ったところ、特定の(メタ)アクリル酸エステル、t−ブチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを所定割合で含むモノマー混合物を共重合して得られる(メタ)アクリル系コポリマーを、所定の組み合わせの架橋剤で架橋することによって、粘着剤組成物において優れたハード特性及び若干の応力緩和性を同時に達成し、例えばこの組成物を偏光板の貼り合わせに使用することで、湿熱環境下の偏光板収縮に伴うガラス基板の反りを有効に抑制し、良好な光漏れ防止特性及び耐久性が得られることを見出し、本発明を完成するにいたった。
すなわち本発明は、(A):下記(a−1)〜(a−3)を下記割合で含むモノマー混合物を共重合して得られる(メタ)アクリル系コポリマーと;
(a−1)官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステル(ただし、t−ブチル(メタ)アクリレートを除く)55〜94重量部
(a−2)t−ブチル(メタ)アクリレート5〜40重量部
(a−3)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマー1〜5重量部
(ただし、(a−1)〜(a−3)の合計は100重量部である)
(B):イソシアネート系架橋剤、及びイソシアネート系架橋剤以外の架橋剤の組み合わせとを含むことを特徴とする光学部材用粘着剤組成物である。
前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)においては、カルボキシル基を有するモノマーに由来する構造単位の含有量が好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満である。
さらには、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、ヒドロキシル基以外には実質的に官能基を含まないことが好ましい。
また、前記(B)は金属キレート系架橋剤を含むことが好ましく、特に(B)として、キシリレンジイソシアネート系化合物及びアルミニウムキレート系化合物を含むことがより好ましい。また、前記(B)は本発明の光学部材用粘着剤組成物において、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)100重量部に対して通常0.05〜0.5重量部含まれている。
本発明の光学部材用粘着剤組成物は、さらにシランカップリング剤を、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)100重量部に対して0.01〜0.3重量部含むことが好ましい。
本発明の光学部材用粘着剤組成物を粘着剤層の成分として使用して、基材フィルム上に粘着剤層が形成されてなる粘着シートを得ることができる。
また、光学部材の少なくとも片面に粘着剤層が形成された粘着剤層付き光学部材であって、前記粘着剤層が本発明の光学部材用粘着剤組成物を含むことを特徴とする粘着剤層付き光学部材も、本発明の範囲に含まれる。
本発明のフラットパネルディスプレイは、前記粘着剤層付き光学部材を有することを特徴としている。
本発明によれば、寸法安定性に優れ、湿熱環境下においても優れた光漏れ防止性能や耐久性を発揮し、特にディスプレイの薄型化におけるこれらの要求物性をも満足してガラス基板の反り(Bending)を有効に防止することのできる光学部材用粘着剤組成物が提供される。
実施例におけるBending特性測定の測定点を示す模式図である。 実施例における光漏れサイズの測定における、光漏れ発生部分の角からの距離dを示す模式図である。
以下、本発明の光学部材用粘着剤組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう)並びにそれを使用した粘着シート、粘着剤層付き光学部材及びフラットパネルディスプレイについて、順に詳細に説明する。なお、本明細書において、(メタ)アクリルとはメタクリルまたはアクリルを意味し、(メタ)アクリレートとはメタクリレートまたはアクリレートを意味する。
[光学部材用粘着剤組成物]
〔(A)(メタ)アクリル系コポリマー〕
本発明の組成物の構成成分である(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、前述の通り特定のモノマー成分(a−1)〜(a−3)を特定の割合で含むモノマー混合物を共重合することによって得られる。以下、これら各モノマーについて説明する。
<(a−1)官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステル(ただし、t−ブチル(メタ)アクリレートを除く)>
本発明に使用される(メタ)アクリル酸エステル(a−1)は、t−ブチル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリル酸エステルであって、官能基を有していない。本明細書において官能基とは、後述する架橋剤の組み合わせ(B)における架橋剤と反応性を有する基であって、その例としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、3級アミノ基等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル(a−1)を、このように架橋剤の組み合わせ(B)と架橋反応を起こさないように設計し、(メタ)アクリル系コポリマー(A)の架橋点を原則として後述する(メタ)アクリル系モノマー(a−3)に由来する構造単位に限定することによって、過度の架橋反応が起こることを防ぎ、これにより本発明の組成物にハード特性とともに若干の応力緩和性が付与される。
次に、本発明に使用される(メタ)アクリル酸エステル(a−1)については、通常そのホモポリマーのガラス転移温度(以下、Tgと表記することもある)は−60℃以上である。
本明細書において前記Tgは、特に断らない限り、Tgを測定する試験片(ホモポリマー)をN雰囲気下、−60℃から180℃の範囲にて、10℃/分の割合で昇温させ、DSC(示差走査熱量計DSC8230)にて熱量測定することで求められたガラス転移温度である。また測定は、JISK7121(プラスチックの転移温度測定方法)に準拠して行う。
また、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg(℃))については、「POLYMERHANDBOOK 第3版」(John Wiley & Sons, Inc.発行)に記載された各種単独重合体(ホモポリマー)のガラス転移温度(Tg(K))を参照してもよい。
このようにTgが一定温度以上の(メタ)アクリル酸エステル(a−1)及び後述するt−ブチル(メタ)アクリレートを組み合わせて使用して(メタ)アクリル系コポリマー(A)を得ると、コポリマー(A)により良好なハード特性が付与されるので好ましい。これは、本発明の組成物における優れた寸法安定性及び湿熱耐久性に寄与する。
このような(メタ)アクリル酸エステル(a−1)としては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレートなどの分枝アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレートなどの脂環基を有する(メタ)アクリル酸エステル;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ナフトエチル(メタ)アクリレート、2−(4−メトキシ−1−ナフトキシ)エチル(メタ)アクリレートなどの芳香族環基を有する(メタ)アクリル酸エステル;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、エトキシエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルコキシエステル;
を使用することができる。
これらの中でも、ハード特性の観点からは、直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、分枝アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び芳香族環基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、n−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートが特に好ましい。
以上説明した(メタ)アクリル酸エステル(a−1)は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<(a−2)t−ブチル(メタ)アクリレート>
t−ブチル(メタ)アクリレート(a−2)及び前述の(メタ)アクリル酸エステル(a−1)を共重合モノマーとして組み合わせて使用して(メタ)アクリル系コポリマー(A)の構造単位とすることによって、コポリマー(A)に良好なハード特性が付与される。これが本発明の組成物における優れた寸法安定性及び湿熱耐久性に寄与する。
なお、本発明においては、t−ブチルアクリレート又はt−ブチルメタクリレートの一方を使用してもよいし、両方を使用してもよい。
<(a−3)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマー>
本発明において使用される(メタ)アクリル系モノマー(a−3)はヒドロキシル基を一つないし複数有し、通常その他の官能基を有していない。
このモノマー(a−3)が(メタ)アクリル系コポリマー(A)に取り込まれることで、コポリマー(A)がヒドロキシル基を有し、このヒドロキシル基が後述する架橋剤の組み合わせ(B)と架橋反応を起こし、これによってハード特性がさらに高まり、かつ若干の応力緩和性が付与されると予測される。これによって、本発明の組成物について優れた寸法安定性、湿熱耐久性及び耐応力性が実現され、この組成物を使用することで、ガラス基板の反り(Bending)を有効に防止して良好な光漏れ防止特性が得られる。
このような(メタ)アクリル系モノマー(a−3)としては、例えば下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
式(1)において、Rは水素又はメチル基であり、Rはヒドロキシル基を有していてもよい直鎖もしくは分岐の炭素数1〜14のアルキレン基、(CHCHO)(mは1以上の整数である)、(CHCH(CH)O)(nは1以上の整数である)又はシクロヘキシレン基である。
一般式(1)で表される(メタ)アクリル系モノマー(a−3)の具体的な例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、優れた寸法安定性、湿熱耐久性及び耐応力性を達成する観点からは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
以上説明した(メタ)アクリル系モノマー(a−3)は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<(a−4)その他のモノマー>
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の特性の調整のために、上記モノマー成分(a−1)〜(a−3)以外のその他のモノマー(a−4)に由来する構造単位を、(メタ)アクリル系コポリマー(A)に含ませることができる。
そのようなその他のモノマー(a−4)の例としては、(メタ)アクリル酸、β−カルボキシルエチル(メタ)アクリレートなどのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマー;アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基を有する(メタ)アクリル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどのアミド基を有する(メタ)アクリル系モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有する(メタ)アクリル系モノマー;
スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
これらの中でも、優れた寸法安定性及び湿熱耐久性を達成する観点からは、官能基を有さないモノマーが好ましい。
<(メタ)アクリル系コポリマー(A)の製造方法>
(モノマー混合物における割合)
本発明の光学部材用粘着剤組成物の構成成分である(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、以上説明した各モノマー成分(a−1)〜(a−3)、及び必要に応じてその他のモノマー(a−4)を以下に説明する特定の割合で含むモノマー混合物を共重合することによって得られる。
前記「モノマー混合物を共重合する」とは、例えば、前記モノマー成分(a−1)〜(a−3)及び任意にその他のモノマー(a−4)を含む混合物を、適当な反応系で各モノマー成分が共重合する条件に付すことや、反応系中にこれらモノマー成分を適宜添加することで、モノマー成分が前記反応系中に共存している状態でモノマー成分の共重合反応を実施することを意味する。
上記(メタ)アクリル酸エステル(a−1)のモノマー混合物における割合((メタ)アクリル系コポリマー(A)における共重合割合)は、ハード特性及び湿熱耐久性の観点から55〜94重量部であり、好ましくは60〜90重量部である。
上記t−ブチル(メタ)アクリレート(a−2)のモノマー混合物における割合((メタ)アクリル系コポリマー(A)における共重合割合)は、ハード特性及び湿熱耐久性の観点から5〜40重量部であり、好ましくは8〜37重量部である。
上記(メタ)アクリル系モノマー(a−3)のモノマー混合物における割合((メタ)アクリル系コポリマー(A)における共重合割合)は、架橋剤の組み合わせ(B)との架橋性並びにそれにより達成されるハード特性及び応力緩和性の観点から、1〜5重量部であり、好ましくは1.5〜4.5重量部である。
なお、各モノマー成分(a−1)〜(a−3)の割合の合計は、100重量部である。
さらに、前記その他のモノマー(a−4)の割合は、モノマー(a−1)〜(a−3)の合計100重量部に対して通常0 〜5重量部である。
((メタ)アクリル系コポリマー(A)の製造方法)
(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、各モノマー成分(a−1)〜(a−3)、及び必要に応じてその他のモノマー(a−4)を、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法、懸濁重合法等の従来公知の重合法により重合させることで製造することができる。これらの方法の中でも、ポリマーの分子量の調整が容易であり、反応系への不純物の混入が少ないため、溶液重合法を採用することが好ましい。
溶液重合法においては、有機溶媒を反応溶媒として、この反応溶媒中に上記(メタ)アクリル系コポリマー(A)を形成する各モノマー成分の混合物を溶解もしくは分散させて、攪拌下に重合開始剤を添加することで、共重合反応を実施する。
前記有機溶媒としては、たとえば酢酸エチルなどのエステル系溶媒;メチルエチルケトン、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドなどのケトン系溶媒;ジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;トルエン及びキシレンなどの芳香族系溶媒;シクロヘキサンなどの脂環族系溶媒;並びにヘキサン及びオクタンなどの脂肪族系溶媒が挙げられる。
これらの溶媒は1種単独で用いても、2種以上の混合溶媒としてもよい。
また、前記重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリルなどのアゾ化合物;イソブチリルパーオキサイド、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ビス(4−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド及びtert−ブチル-オキシ-2-エチルヘキサノエートなどを挙げることができる。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
溶液重合法において、これら反応溶媒及び重合開始剤を用いた共重合反応の反応温度は、通常は50〜90℃、好ましくは60〜85℃の範囲内にあり、反応時間は、通常は1〜10時間、好ましくは2〜8時間であり、反応圧力は通常常圧〜0.1MPaである。
<(A)(メタ)アクリル系コポリマー>
(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、後述する架橋剤の組み合わせ(B)を使用して架橋させることによって、ハード特性に優れ、一定の応力緩和性を有する架橋体を形成すると考えられ、本発明の光学部材用粘着剤組成物を使用すると、優れた湿熱環境下における耐久性及び優れたBending防止性能に基づく光漏れ防止性能を達成することができる。
このような優れた特性は、(メタ)アクリル系コポリマー(A)中のヒドロキシル基と後述する架橋剤の組み合わせ(B)とが架橋することによって達成され、その他の官能基と前記(B)成分との架橋反応によっては、前記特性は達成されない傾向がある。
好ましくは、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)において、カルボキシル基を有するモノマーに由来する構造単位の含有量は、コポリマー(A)100重量%中1重量%未満であり、より好ましくは0.1重量%未満である。このようにカルボキシル基を有するモノマーの含有量が小さいと、より高いレベルでBending防止性能、光漏れ防止性能及び湿熱耐久性を達成することができる。
さらに好ましくは、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、ヒドロキシル基以外の官能基を実質的に含まない。
なお、「実質的に含まない」とは、(メタ)アクリル系コポリマー(A)の製造にあたって意図して、または積極的にヒドロキシル基以外の官能基を有するモノマーをモノマー混合物に配合しないことを意味し、具体的には、(メタ)アクリル系コポリマー(A)におけるヒドロキシル基以外の官能基を有するモノマー成分に由来する構造単位の含有量が、全モノマー成分100重量%に対して、1重量%未満であり、好ましくは0.1重量%未満、さらに好ましくは0.01重量%未満である。ヒドロキシル基以外の官能基を有するモノマー、たとえば、カルボキシル基含有モノマー由来の構造単位がコポリマー(A)に含まれる場合には、カルボキシル基自体が(メタ)アクリル系コポリマー(A)の架橋点になること及び架橋反応促進効果も併せ持つため、架橋度が高くなりやすくなり、本発明の組成物のBending防止性能が低下して結果的には光漏れ性能が低下したり、耐久性が悪化しやすくなる場合がある。またアミノ基および/またはアミド基含有モノマー由来の構造単位がコポリマー(A)に含まれる場合には、アミノ基、アミド基特有の架橋反応促進効果により架橋度が高くなりやすくなるため、本発明の組成物のBending防止性能の低下つまりは光漏れ性能の低下が生じたり、耐久性悪化も起こりやすくなったりする傾向にある。
このように(メタ)アクリル系コポリマー(A)において(B)成分と反応する部位を実質的にヒドロキシル基のみに限定することによって、さらにBending防止性能、光漏れ防止性能及び湿熱耐久性に優れた光学部材用粘着剤組成物を得ることができる。
また、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は、通常50万〜200万であり、好ましくは80万〜180万であり、優れた粘着性能を発現出来る。
また、その多分散性指数(PDI)は通常5〜15である。
また、(メタ)アクリル系コポリマー(A)のTgは−70〜15℃の範囲内であることが好ましく、−70〜0℃の範囲内であることがより好ましく、−50〜−5℃の範囲内が特に好ましい。(メタ)アクリル系コポリマー(A)のTgが−70℃より低いと、(メタ)アクリル系コポリマー(A)のハード特性が低下して、光漏れの発生や湿熱耐久性試験での剥がれ発生などの不具合が生じる場合があり、一方15℃よりも高いと、得られる光学部材用粘着剤組成物の基材への密着性や粘着剤層の可撓性が低下し、基材からのハガレや浮きが生じる場合があり、好ましくない。なお、本明細書において(メタ)アクリル系コポリマー(A)のTgは、下記のFOXの式によって算出される値である。
(FOXの式)
1/Tg=Wa/Tga+Wb/Tgb+・・・
Tg:(メタ)アクリル系コポリマー(A)のガラス転移温度
Tga,Tgb,・・:単量体a,単量体b,・・・のそれぞれのホモポリマーのガラス転移温度
Wa,Wb,・・・・:単量体a,単量体b,・・・のそれぞれに由来する構造単位の(メタ)アクリル系コポリマー(A)における重量分率
*(メタ)アクリル系モノマー(a−1)〜(a−3)及びその他のモノマー(a−4)は、単量体a,単量体b,・・・に任意に割り当てることができる。
前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、上記各モノマー成分のランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であってもよい。
また本発明において(メタ)アクリル系コポリマー(A)は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔(B)イソシアネート系架橋剤、及びイソシアネート系架橋剤以外の架橋剤の組み合わせ〕
本発明の光学部材用粘着剤組成物は、以上説明した(メタ)アクリル系コポリマー(A)とともに、イソシアネート系架橋剤、及びイソシアネート系架橋剤以外の架橋剤の組み合わせ(B)を含んでいる。
このように2種類以上の異なる特定の架橋剤を組み合わせて架橋を実施することによって、優れたハード特性と、同時に若干の応力緩和性を達成している。これによって、本発明の組成物において、優れたBending防止性能、光漏れ防止性能及び湿熱耐久性が達成される。
前記イソシアネート系架橋剤以外の架橋剤としては、例えば金属キレート系架橋剤及びエポキシ系架橋剤を使用することができる。Bending防止性能、光漏れ防止性能及び湿熱耐久性の観点からは、金属キレート系架橋剤が好ましい。イソシアネート系架橋剤とヒドロキシル基の反応により共有結合が形成され、金属キレート系架橋剤とヒドロキシル基の反応により共有結合及び配位結合が形成されることから、前者の反応により良好なハード特性が、後者の反応により若干の応力緩和性が付与される。
前記イソシアネート系架橋剤の具体例としては、キシリレンジイソシアネート等のキシリレンジイソシアネート系化合物;トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートモノマー;これらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパンなどに付加したイソシアネート化合物;イソシアヌレート化物;ビュレット型化合物;さらには公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなどと付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネートを挙げることができる。
前記金属キレート系架橋剤としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム又はジルコニウム等の多価金属に、イソプロピルアルコール、アセチルアセトン又はアセト酢酸エチル等が配位した化合物等が挙げられる。
その具体例としては、アルミニウムイソプロピレート及びアルミニウムトリエチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート系化合物、並びにジイソプロポキシビスアセチルアセトンチタネートが挙げられる。
前記エポキシ系架橋剤の具体例としては、エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、m−N,N−ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルトルイジン及びN,N−ジグリシジルアニリンを挙げることができる。
以上説明した架橋剤の組み合わせ(B)は、イソシアネート系架橋剤と該架橋剤以外の架橋剤を組み合わせて使用する限り特に限定されないが、キシリレンジイソシアネート系化合物及びアルミニウムキレート系化合物を組み合わせて使用することが好ましい。
このような架橋剤の組み合わせ(B)は本発明の光学部材用粘着剤組成物において、(メタ)アクリル系コポリマー(A)100重量部に対して通常0.05〜0.5重量部含まれている。
このように架橋剤の組み合わせ(B)を含有させて特定の(メタ)アクリル系コポリマー(A)と架橋させることで、優れた粘着性、寸法安定性、湿熱環境下におけるBending防止性能、光漏れ防止性能及び耐久性を実現することができる。このような観点からは、前記架橋剤(B)の含有量は、好ましくは(メタ)アクリル系コポリマー(A)100重量部に対して0.05〜0.35重量部である。
〔その他の成分〕
本発明の光学部材用粘着剤組成物には、必要に応じてシランカップリング剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、染料、粘着付与樹脂、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、老化防止剤、光安定剤、光開始剤、重合禁止剤、充填剤、有機粒子、無機粒子又は可塑剤などのその他の成分を含有させてもよい。さらに本発明の組成物は、(メタ)アクリル系コポリマー(A)の製造に使用した溶媒その他の溶媒を含有してもよい。以下においては、前記シランカップリング剤について説明する。
<シランカップリング剤>
前記シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン及びメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性不飽和基含有ケイ素化合物;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ構造を有するケイ素化合物;3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基含有ケイ素化合物;並びに3−クロロプロピルトリメトキシシラン;オリゴマー型シランカップリング剤等が挙げられる。
これらのうち、(メタ)アクリル系コポリマー(A)中に含まれる官能基と反応する官能基を有しているシランカップリング剤を使用すると、湿熱環境下でハガレを生じさせにくいという点で好ましい。
本発明の光学部材用粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の配合量は、(メタ)アクリル系コポリマー(A)100重量部に対して、通常0.01〜0.3重量部であり、好ましくは0.05〜0.25重量部である。またシランカップリング剤は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
〔光学部材用粘着剤組成物〕
本発明の光学部材用粘着剤組成物は、以上説明した(メタ)アクリル系コポリマー(A)及び架橋剤の組み合わせ(B)を必須成分とし、任意に上記その他の成分を含んでもよい。
そして前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)においては、特定のモノマー成分(a−1)及び(a−2)が特定の割合で共重合されていることにより、ハード特性が上昇し、かつ架橋剤の組み合わせ(B)と架橋反応を起こす特定の官能基を有する(メタ)アクリル系モノマー(a−3)も共重合されているので、これによってハード特性が強化されるだけでなく、同時に応力緩和性も付与されると予測され、湿熱環境における優れた寸法安定性及び耐応力性が達成されている。
本発明の組成物は湿熱環境下における寸法安定性や耐久性に優れているので、湿熱環境におかれても変形が非常に少なく、それゆえ光漏れが発生しにくく、また発泡等の製品価値を落とす現象も非常に起こりにくい。
そして、特に薄型ディスプレイで問題となる偏光板熱収縮に伴うガラス基板の反り(Bending)については、偏光板熱収縮時には粘着剤層が偏光板の変形に追従するが、この時に粘着剤層は変形の作用と自身のハード特性に基づく非変形の作用(耐応力性)を示す。粘着剤層の特性にもよるが、一般的には非変形の作用よりも変形の作用の方が強く、偏光板が収縮変形するのに伴って粘着剤層も変形し、被着体のガラス基板に偏光板の変形の作用が粘着剤層を介して伝わって、偏光板の収縮にガラス基板がつられて引っ張られて変形することとなる。その結果光漏れが発生する。
本発明の組成物はハード特性及び応力緩和性に優れるために寸法安定性に優れるので、偏光板の熱収縮時において高い非変形の作用を示す。これにより、偏光板の変形に対する耐応力性が高まり、偏光板の変形の作用がガラス基板に伝わりにくくなり、ガラス基板の反り(Bending)量は極力少ない状態となり、Bendingが有効に防止される。とりわけ、本発明の組成物を厚さが500μm以下(特に300μm以下)のガラス基板に貼付し、その後偏光板が熱収縮したときにおいて、公知の光学部材用粘着剤組成物を使用した場合に比べたガラス基板の反り(Bending)量の違いが顕著に現れる。
特に本発明の組成物が架橋剤の組み合わせ(B)としてイソシアネート系架橋剤及び金属キレート系架橋剤を含む場合には、当該組成物のハード特性及び応力緩和性のバランスが優れ、本発明の組成物から得られる粘着剤層において浮きや剥がれが有効に防止され、湿熱環境下における光漏れも有効に防止されていると推測される。
このような本発明の組成物を、その貼り合わせ用途に使用することのできる偏光板としては、代表的にはTAC(トリアセチルセルロース)−PVA(ポリビニルアルコール)−TACのような層構成の偏光板が挙げられるが、TACに位相差層などのハードコート層が設けられていても問題は無い。また、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルムやアクリルフィルムがTACの代わりに用いられる場合でも使用可能である。
[粘着シート]
本発明の光学部材用粘着剤組成物を粘着剤として使用する場合、基材フィルム上に粘着剤層を形成して粘着シートとすると、取り扱いが簡便で便利である。
前記基材フィルムは、前記粘着シートをフラットパネルディスプレイの製造工程において使用する場合等の取扱い性を考慮すると、剥離フィルムであることが好ましく、その材質としては、例えばポリエステル、ポリオレフィン、ポリエーテル等が挙げられる。
本発明の粘着シートは、例えば基材フィルム上に本発明の光学部材用粘着剤組成物を含む塗工液を塗布・乾燥して塗工液に含まれる溶媒などを気化させ、所望の厚みの粘着剤層を形成することによって作製することができる。前記粘着剤層の厚さは特に限定されないが、5〜100μmの範囲が好ましく、10〜50μmの範囲がより好ましい。この粘着剤層の厚さが5μm未満であると所定の性能(湿熱耐久性など)を発揮できない場合があり、100μmを超えると粘着シートを断裁する際に粘着剤のはみ出しが生じやすくなり加工適性が低下する場合がある。
また、本発明の粘着シートにおいては、前記粘着剤層の前記基材フィルム面と接していない面を剥離フィルムで被覆し、使用時に前記剥離フィルムをはがしてもよい。
[粘着剤層付き光学部材]
本発明の光学部材用粘着剤組成物を含有する粘着剤層を光学部材の少なくとも片面に形成することにより、前述のように湿熱環境下においても優れた光漏れ防止性能及び耐久性を達成した粘着剤層付き光学部材が得られる。
本発明における光学部材としては、特に限定されることなく、フラットパネルディスプレイに好適に用いられる光学フィルム、例えば、偏光板、位相差板、楕円偏光板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、赤外線/電磁波カットフィルム、前面用反射防止フィルム、表面保護フィルムさらにはこれらが積層されているもの等が挙げられる。
そしてこれらの中でも特に偏光板は、湿熱環境下における構成層の変形の程度が異なるために、光学的な歪みや物理的な歪みが生じることで複屈折が発生する。この複屈折が光漏れ発生の原因となり大きな問題となる。
本発明の組成物は、ハード特性にて偏光板の変形を抑制し、光学的な歪みの発生つまりは光漏れの抑制が可能であり、ハガレ抑制などの耐久性にも優れる。
<粘着剤層付き光学部材の作製方法>
本発明の粘着剤層付き光学部材は、たとえば、以下の(1)〜(3)の方法により作製される。
(1)本発明の光学部材用粘着剤組成物を含む塗工液を公知の方法(ダイコート法、ナイフコート法など)で剥離フィルムの剥離層に塗布し、熱乾燥より塗工液に含まれる溶媒などを気化させ、所望の厚さを有する粘着剤層を形成し、この粘着剤層を光学部材と貼り合わせる。
(2)本発明の光学部材用粘着剤組成物を含む塗工液を公知の方法(ダイコート法、ナイフコート法など)で光学部材に塗布し、熱乾燥により塗工液に含まれる溶媒などを気化させ、所望の厚さを有する粘着剤層を形成し、この粘着剤層を剥離フィルムの剥離層と貼り合わせる。
(3)本発明の光学部材用粘着剤組成物を含む塗工液を公知の方法(ダイコート法、ナイフコート法など)で第1の剥離フィルムの剥離層に塗布し、熱乾燥により塗工液に含まれる溶媒などを気化させ、所望の厚さを有する粘着剤層を形成し、この粘着剤層を第2の剥離フィルムの剥離層(通常、第1の剥離フィルムより剥離力が低い)と貼り合わせて、ノンキャリア粘着フィルムを作製する。その後、第2の剥離フィルムを剥がして前記粘着剤層を光学部材と貼り合わせる。
本発明の光学部材用粘着剤組成物は、上記粘着剤層の形成後、室温下(23℃50%RH)では3〜7日、加熱促進下(40℃90%RH)では、2〜5日程度で架橋がなされ、後述するフラットパネルディスプレイへ貼付することができる。
また、得られる粘着剤層付き光学部材における粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、5〜100μmの範囲が好ましく、10〜50μmの範囲がより好ましい。この粘着剤層の厚さが5μm未満であると所定の性能(湿熱耐久性など)を発揮できない場合があり、100μmを超えると粘着剤層付き光学部材を断裁する際に粘着剤のはみ出しが生じやすくなり加工適性が低下する場合がある。
[フラットパネルディスプレイ]
例えば本発明の光学部材用粘着剤組成物を使用して偏光板とガラス基板等とを貼り合わせることで、前述のように湿熱環境下においても優れたBending防止性能に基づく光漏れ防止性能及び耐久性が達成される。
このような偏光板等の種々の光学部材及び本発明の組成物を使用してフラットパネルディスプレイを製造することが可能であり、そのようにして製造されたFPDもまた、本発明の範囲に含まれる。
FPDとしては、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)及び電界放出型ディスプレイ(FED)等が挙げられる。
LCDは一般的に、液晶層が透明電極を有するガラス基板によって挟まれ、そのガラス基板と液晶層との間に配向膜やカラーフィルタが設けられ、さらにガラス基板の液晶層に近い面とは反対の面上に偏光板が設けられた積層体構造を有する構成となっている。
PDPは一般的に、対向するガラス基板の間に蛍光体層が存在し、前記ガラス基板の前記蛍光体層に近い面上に種々の誘電体層や電極、その他の機能層が設けられた積層体構造を有する構成となっている。
FEDは一般的に、ガラス基板、当該基板上に形成されたアノード電極(陽極)、当該電極上に形成された蛍光体層、真空のスペース、及び、該スペースを挟んで蛍光体層に対向する、カソード電極(陰極)が設けられたガラス基板の積層体構造を有する構成となっている。
本発明の粘着剤層付き光学部材は、これらのFPDの構成層の一部を構成する。また、本発明の粘着シートを使用して、FPDの構成層の少なくとも一部を順次積層していくことも可能である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
<実施例1〜7及び比較例1〜10に使用した(メタ)アクリル系コポリマーの製造例>
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、下記表1〜4に示す(メタ)アクリル系モノマー(a−1)〜(a−3)及びその他のモノマー(a−4)を、表1〜4に示された配合比率(重量部)に従って仕込み、次に酢酸エチルをモノマー濃度が50wt%になる配合量にて仕込んだ。
次いで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を加え、反応装置内の空気を窒素ガスで置換しながら攪拌を行い60℃に昇温した後、常圧で4時間反応させた。反応終了後、得られたコポリマーを酢酸エチルで希釈し、(メタ)アクリル系コポリマー溶液を得た。
<評価用粘着加工偏光板の作製>
製造例により得られた(メタ)アクリル系コポリマー溶液を用いて、下記表1〜4の配合にて各成分を添加して粘着剤組成物の溶液を得た。この粘着剤組成物の溶液を剥離処理したポリエステルフィルムの表面に塗布して乾燥させることにより、厚さ25μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。この粘着シートを、TAC−PVA−TACの層構成の偏光フィルムの片面に貼り付けた後に23℃/50%RH暗所の条件で7日間熟成させて、評価用粘着加工偏光板を得た。
各評価用粘着加工偏光板について下記表1〜4に示すBending、光漏れ及び湿熱耐久性(発泡及び剥がれ)について評価を行った。
*表1〜4における略号等の内容は以下の通りである。
BA:n−ブチルアクリレート
t−BA:t−ブチルアクリレート
2−HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
iBOA:イソボルニルアクリレート
iBMA:イソブチルメタクリレート
LA: ラウリルアクリレート
AA:アクリル酸
AM:アクリルアミド
XDI:キシリレンジイソシアネート化合物
Alキレート:アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)
Epoxy:N,N,N‘,N’−テトラグリシジルm−キシレンジアミン
KBM−403:3−グリシドキプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製)
測定不可:光漏れ評価の際の熱環境下にて粘着剤層から剥がれや発泡等の不具合が発生したため、光漏れの評価を実施することが不可能であったことを示す。
[Tg測定]
表1〜4に示された(メタ)アクリル系モノマー(a−1)〜(a−4)のホモポリマーのTgの測定を、以下の通り行った。
溶液重合にて下記表5に示すホモポリマーを作成し、試験片とした。
試験片をN雰囲気下、−60℃から180℃の範囲にて、10℃/分の割合で昇温させ、DSC(示差走査熱量計DSC8283)にて熱量測定した。測定はJISK7121(プラスチックの転移温度測定方法)に準拠して行った。
[Mw、PDI測定]
製造例で調製した(メタ)アクリル系コポリマーについて、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を下記GPC測定条件に従って測定し、多分散性指数(PDI=Mw/Mn)を求めた。
<GPC測定条件>
測定装置:HLC−8120GPC(東ソー社製)
GPCカラム構成:以下の5連カラム(すべて東ソー社製)
(1)TSK−GEL HXL−H (ガードカラム)
(2)TSK−GEL G7000HXL
(3)TSK−GEL GMHXL
(4)TSK−GEL GMHXL
(5)TSK−GEL G2500HXL
サンプル濃度:1.0mg/cmとなるように、テトラヒドロフランで希釈
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流量: 1ml/min
カラム温度:40℃
[各評価方法]
表1〜4に示された各種評価は、以下に示す方法によって行った。
<Bending>
厚さ0.3mm、Size150mm×220mmのホウケイ酸塩系ガラス基板に、Size140mm×210mmにカットし、剥離処理されたポリエステルフィルムを剥がした評価用粘着加工偏光板を、粘着剤層が前記ガラス基板に接し、かつ前記偏光板とガラス基板とがクロスニコルになるように貼り合わせて、オートクレーブ処理(50℃、5atm)を行った。
オートクレーブ処理後に70℃雰囲気下で72hr、次に23℃/50%RH雰囲気下で2hr放置した。
その後、図1に示す9点の反りの程度をスチール製定規を用いて測定し、Bending結果とした。9点のBending結果の平均値を算出し、下記評価基準にて評価を行った。Bending量が0に近づく程、反りがない事を意味し、Bending性が良好である。なお、図1において、まるで囲まれた4〜6の点は、図1に示される長方形の長辺の垂直二等分線上に存在し、まるで囲まれた2,5および8の点は、前記長方形の短辺の垂直二等分線上に存在し、まるで囲まれた1〜3の点又は7〜9の点を結ぶと、前記短辺と平行な直線が得られる。
◎:0.3mm以下
○:0.3mmより大きく、0.6mm以下
△:0.6mmより大きく、1.2mm以下
×:1.2mmを超えている
<光漏れ>
19インチサイズの液晶パネルに、剥離処理されたポリエステルフィルムを剥がした評価用粘着加工偏光板を、粘着剤層が前記ガラス基板に接し、かつ前記偏光板と液晶パネルとがクロスニコルになるように貼り合わせて、80℃雰囲気下240時間放置した後、23℃/50%RH雰囲気下で2時間放置した。
その後、前記偏光板を貼り合わせた液晶パネルを暗室でパソコンに接続し全画面黒表示にした。この全画面黒表示のディスプレイモニタについて、各コーナー付近の直径1cmの領域における輝度(La,Lb,Lc,Ld)およびモニタ中央部分の直径1cmの領域における輝度(Lcenter)を輝度計(ハイランド社製 RISA−COLOR/CD8)を用いて測定し、下記式により光漏れ性(ΔL)を求めた。ΔLが小さいほど(バックライトからの)光漏れが少ないことを意味し、通常2.0未満であれば液晶表示用パネルとしての使用が可能である。
ΔL=(La+Lb+Lc+Ld)/4−Lcenter
光漏れサイズは、上記全画面黒表示の状態で、目視にて光漏れの発生している部分を確認し、図2のように光漏れ発生部分の角からの距離dを測定した。距離30mm以下であれば、液晶表示用パネルとしての使用が可能である。
なお、比較例1、4〜8及び10については、80℃雰囲気下240時間放置後にディスプレイモニタを確認したところ、発泡、剥がれ等の粘着剤層由来の外観不良が発生しており、光漏れ試験の測定が不可能であった。
<湿熱耐久性>
剥離処理されたポリエステルフィルムを剥がした評価用粘着加工偏光板を15インチサイズ(233mm×309mm)に裁断し、厚さ0.5mmの無アルカリガラス板の片面に、粘着剤層が前記ガラス板に接するようにして、ラミネータロールを用いて貼り付けた。貼付後、オートクレーブ(栗原製作所製)にて0.5MPa、50℃、20分の条件で加圧処理して試験用プレートを得た。
こうして得られた試験用プレートを60℃/90%RHの条件下に500時間放置した。試験終了後、試験環境より取り出し、23℃/50%RH雰囲気下で2時間静置した後、粘着剤層における剥がれ、浮きを目視にて観察して下記評価基準にて評価した。
発泡-サイズ
○:発泡が全く見られない
△:発泡の直径が1mm以下
×:発泡の直径が1mmより大きい
発泡-発生量
○:発泡が全く見られない
△:発泡の個数が10コ以下
×:発泡の個数が10コより多い
剥がれ-サイズ
○:剥がれが全く見られない
△:剥がれの面積が試験用プレートにおける貼り合わせ部分全体(100%)に対して5%以下
×:剥がれの面積が試験用プレートにおける貼り合わせ部分全体(100%)に対して5%以上
剥がれ-位置
○:欠点(剥がれ)が全くない
△:端部から0.5mm未満の位置のみに欠点がある
×:端部から0.5mm以上の位置に欠点がある。
なお、剥がれ−位置の評価における「端部」とは、剥がれの生じた位置から、試験用プレートの各辺に垂線を下ろしたときの、最も短い垂線と試験用プレートの辺との交点を指す。

Claims (10)

  1. (A):下記(a−1)〜(a−3)を下記割合で含むモノマー混合物を共重合して得られる(メタ)アクリル系コポリマーと;
    (a−1)官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステル(ただし、t−ブチル(メタ)アクリレートを除く)55〜94重量部
    (a−2)t−ブチル(メタ)アクリレート5〜37重量部
    (a−3)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマー1〜5重量部
    (ただし、(a−1)〜(a−3)の合計は100重量部である)
    (B):イソシアネート系架橋剤、及び金属キレート系架橋剤の組み合わせと
    を含むことを特徴とする光学部材用粘着剤組成物。
  2. 前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)において、カルボキシル基を有するモノマーに由来する構造単位の含有量が1重量%未満であることを特徴とする請求項1に記載の光学部材用粘着剤組成物。
  3. 前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)において、カルボキシル基を有するモノマーに由来する構造単位の含有量が0.1重量%未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部材用粘着剤組成物。
  4. 前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)が、ヒドロキシル基以外には実質的に官能基を含まないことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物。
  5. 前記(B)が、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)100重量部に対して0.05〜0.5重量部含まれていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物。
  6. 前記(B)として、キシリレンジイソシアネート系化合物及びアルミニウムキレート系化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物。
  7. さらにシランカップリング剤を、前記(メタ)アクリル系コポリマー(A)100重量部に対して0.01〜0.3重量部含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物。
  8. 基材フィルム上に請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物を含む粘着剤層が形成されてなる粘着シート。
  9. 光学部材の少なくとも片面に粘着剤層が形成された粘着剤層付き光学部材であって、前記粘着剤層が請求項1〜のいずれかに記載の光学部材用粘着剤組成物を含むことを特徴とする粘着剤層付き光学部材。
  10. 請求項に記載の粘着剤層付き光学部材を有することを特徴とするフラットパネルディスプレイ。
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