JP5792060B2 - A型インフルエンザウイルスサブタイプh1に対するホモサブタイプ交差中和特性を有するモノクローナル抗体 - Google Patents

A型インフルエンザウイルスサブタイプh1に対するホモサブタイプ交差中和特性を有するモノクローナル抗体 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、免疫学の分野に関する。
より詳細には、本発明は、A型インフルエンザウイルスのH1サブタイプHA(血球凝集素)抗原に対するモノクローナル抗体であって、ヒトから単離された株および動物から単離された株の両方を認識し、中和することができる抗体に関する。
インフルエンザウイルスは、特に、数種類のトリ、ブタおよび同等の種間で、異なる動物種に感染することができる。これらのウイルスのうちのごくわずかが、ヒトに適応すること、すなわち、ヒトに感染し、特に、ヒトからヒトに自分自身を広めることに成功した。この適応を可能とする主な要因は、ウイルスの最も重要な表面タンパク質、血球凝集素に関するものである。特に、16種類のサブタイプ(H1〜H16)がこのタンパク質の抗原の特徴に基づいて区別され、これらのうちわずか3種類(H1、H2およびH3)がヒトに完全に適応することに成功し、過去100年のうちの3回の大規模なインフルエンザのパンデミックに関連している。現在、季節のインフルエンザ流行を引き起こすヒトを循環する2種類のサブタイプ、サブタイプH1およびサブタイプH3が存在する。H1サブタイプは、本発明の目的である抗体により認識され、1918年にヒトにおいて出現し、最初に報告されたヨーロッパの国にちなんで「スペイン風邪」と呼ばれる悲惨なパンデミックを引き起こした。近年の研究では、「スペイン風邪」に関与したウイルスが、数個の変異の結果として、ヒトに感染し、それ自身ヒトからヒトに広がる能力を生じた、トリに感染したトリウイルスであることが示された。1918年の分離株は、ヒトおよびブタなどの他の動物で見出される全てのH1サブタイプウイルスの共通の祖先である。H1サブタイプウイルスは、1957年まで毎年ヒトインフルエンザ流行に関連し、それらは、その年の間に、いわゆる「アジア」パンデミックに関与したH2サブタイプ血球凝集素を有するウイルスにより取って代わられた。H1サブタイプにより引き起こされたケースは、いくつかのH1分離株がいまだ完全に理解されていない理由により増大した年の1977年まで報告されなかった。それゆえ、今日において、H1サブタイプウイルスは、1967年からヒトに出現したH3サブタイプウイルスを伴って、いまだ循環している。例えば、2007年から2008年のインフルエンザ時期の間、2007年の40週目および2008年の16週目までの間に含まれる期間内のヨーロッパにおける告知は、分離株の30%近くがH1サブタイプ血球凝集素に関連したことを証明している(European Influenza Surveillance Scheme- Weekly Electronic Bulletin- April 28, 2008)。
毎年のインフルエンザウイルス流行は、公共医療サービスおよびそれに付随するコストに大きな影響を与える。アメリカ合衆国のみにおいて、200000人より多くの人々がインフルエンザウイルスに関連する症状のために毎年入院し、それに多かれ少なかれ直接関連して約40000人が死亡していると見積もられている(Thompson et al., JAMA, 2003, 289:179-186)。これらのデータに対して、我々は、程度の差はあれ長い期間働かない感染患者の著しく大きな数値において就業日の損失により必然として経済的に影響を与える全ケースを加えなければならない。最近の報告では(Molinari et al., Vaccine, 2007, 25: 5086-5096)、1年あたり104億USドルの毎年のインフルエンザ流行に関する医療コストが見積もられており、さらに就業できないことによる所得の損失に関して163億USドルが追加されなければならない。計算上、感染した対象の死亡に関する経済的損失の収益化などのその他の項目を考慮すると、その総額は、1年あたり871億USドルの信じ難い数字まで上昇する。
現在、毎年のインフルエンザ流行に立ち向かうための利用可能なツールは、恐らく次のインフルエンザ時期の流行に関連するであろう(B型分離株に加えて)H1−およびH3−サブタイプウイルス分離株の抗原を含む不活性化された三価ワクチンのみである。この種の予測は、いくかの先行する地理上の区域における初期の分離株に関する疫学データに基づいており、必ずしも正確であるとは限らない。それゆえ、あるインフルエンザ時期に開発した三価ワクチンが実質的に無効であるという少しも無視できないリスクが毎年存在する。
この場合、新しいパンデミックの場合と同様に、わずかな利用可能な予防/治療補助は、抗ウイルス剤の2つの利用可能なクラス:M2タンパク質阻害剤(アマンタジンおよびリマンタジン)およびノイラミニダーゼ阻害剤(オセルタミビルおよびザナミビル)を用いることのみであろう。しかしながら、この場合においても、感染の非常に早い時期に抗ウイルスを投与する必要性、および耐性ウイルス分離株のすでに起きてしまった急な出現の両方に関連する一連の問題が予想されうる。
代替的な有効な戦略は、重要なウイルスタンパク質に対する中和抗体調製物であって、インフルエンザウイルスの異なる分離株間で共有されるごときタンパク質の部分を認識できるものに基づくものでありうる。
抗体の受動投与に基づくアプローチの可能性をより理解するために、インフルエンザの主要な構造特徴に言及することが有用である。インフルエンザウイルスは、オルトミクソ科ファミリーに属し、約500個のスパイクが存在する感染した細胞膜に由来し、突起(projection)とも呼ばれる外被の存在により特徴付けられる。かかる突起は、2つの重要なウイルス表面タンパク質に由来する三量体および四量体、すなわち、前記血球凝集素(HA)およびノイラミニダーゼ(NA)からなり、A型ウイルスの細分類にも用いられる。内在性膜タンパク質(M2)はまた、外被表面上で見出され、血球凝集素およびノイラミニダーゼと比較して非常に少ない数で存在し、四量体で組織されている。
インフルエンザウイルスは、さらに、8個の一本鎖RNAフラグメントからなるセグメント化されたゲノムのコア内における存在により特徴付けられる。3つの公知のインフルエンザウイルス型は、ビリオン内のいくつかのタンパク質(NPおよびM1):A型、B型、およびC型の特徴に基づいて認識することができる。毎年の流行に関連するものは、A型およびB型ウイルスである。あるいは、C型ウイルスは、ほとんど重篤でない症状に関するものである。
表面タンパク質の役割は、ウイルス複製サイクルに必須である。特に、血球凝集素は、ウイルスをいずれかの細胞の表面に存在するシアル酸を認識し、それらに感染することを可能にするタンパク質である。あるいは、ノイラミニダーゼは、ウイルス複製サイクルの終結時、すなわち、感染した細胞から新しいウイルス粒子の遊離時に作用する。その機能は、それらを産生した細胞の表面上に存在するシアル酸から新たに形成されたビリオンの血球凝集素の遊離を促進することである。これらの2つのタンパク質により果たされた重要な役割、ならびにウイルス表面上のそれらの提示は、それらが免疫応答の主な標的を示す理由、およびそれらが変異の高速度に感受性である理由を説明する。実際に、毎年の流行は、前年のものと多かれ少なかれ異なり、それによりそれらが刺激された免疫応答を多かれ少なかれ効率的に逃れることができるウイルスによって引き起こされる。言い換えれば、血球凝集素(大部分)およびノイラミニダーゼ(副次的)における点変異の進行性蓄積は、全体的には非効率的な進行で以前の流行の過程において産生された防御抗体を作り出す。
抗インフルエンザ免疫反応内の主な防御の役割は、液性成分により果たされる。抗体は、主に血球凝集素のシアル酸への結合を妨げ、それにより細胞の感染を防ぐというそれらの防御の役割を発揮する。かかる選択圧は、血球凝集素における高い頻度の変異を決定する。しかしながら、かかる高い変異率において、タンパク質の機能における必要な役割の指標としていくつかの不変なアミノ酸残基が見出された。これらの血球凝集素の部分は、交差中和反応に対する可能性のある標的であることを示す。しかしながら、かかる領域は、イムノサイレント(immunosilent)領域におけるかかる標的の潜伏が、ウイルスにとってまさに好ましい進化段階を確実に示すという点で、大半の患者において有効な抗体反応を生じることができないと予想できる。
予防および治療の態様を考慮しても、あるサブタイプ内のかかる共通の領域を認識することができる抗体分子を提供することは極めて有用である。かかる抗体は、同じサブタイプであるが、進化的に互いに異なる広い範囲のウイルスを認識することができ、それゆえ、動物からヒトに広がる能力を獲得する可能性のある新しいウイルスを含む、かかるサブタイプに属するほとんどのウイルスから保護できる可能性があることから、実際に、リスクのある対象に投与される場合に有用な予防ツールを示す。この免疫タイプは、循環する分離株が前年より高い頻度の変異を示す場合に失われ、ホモサブタイプ抗インフルエンザ免疫(HOMOSUBTYPE ANTI-INFLUENZA IMMUNITY)として知られている。
本発明者らは、今回、前記の所望される特徴を有するモノクローナル抗体を取得することに成功した。
それゆえ、本発明の第1の態様は、A型インフルエンザウイルスに対するモノクローナル抗体であって、H1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスのヒトおよび動物の両方の複数の分離株に結合することができる抗体である。
本発明の第2の態様は、H1サブタイプA型インフルエンザウイルスのヒトおよび動物の分離株に対して中和活性を有することを特徴とするA型インフルエンザウイルスに対するモノクローナル抗体である。好ましくは、かかる中和モノクローナル抗体は、抗原としてH1サブタイプA型インフルエンザウイルスの血球凝集素(HA)を認識する。
本発明のモノクローナル抗体は、好ましくは、ヒトまたはヒト化である。
かかる抗体は、リスクのある患者に投与される場合に有益な予防ツールを表す。
さらに、ヒト患者に対するヒトまたはヒト化モノクローナル抗体の使用は、ヒトまたはヒト化抗体が十分に許容される点でさらに有利な点を有する。
加えて、このウイルスに対するヒト抗体反応の一部を表すことにより、本発明のモノクローナル抗体は、現在用いられるワクチンによって誘導されるよりもH1サブタイプウイルスに対して極めてより有効で、防御的で、広範囲である免疫を誘導することができる革新的なワクチンの設計に関する重要な因子を構成する。
本発明のモノクローナル抗体を獲得するステップは、下記の実験セクションに詳細に記載されており、それはまた、その結合および中和特性についても示す。この実験セクションに詳細に記載される方法により得られるモノクローナル抗体は、ヒト抗体である。
ヒト化抗体の調製は、それ自体公知な方法、例えば、Baca et al, 1997 J. Biol. Chem 272:10678-84またはCarter et al, 1992, Proc.Natl. Acad. Sci 89:4285に記載のごとく行われうる。かかる参考文献は、例示のために排他的に提供されるものであって、限定するためのものではない。実際に、ヒト化抗体の調製のためのその他の方法は当該技術分野で知られており、本発明の範囲内で用いることができる。
H1サブタイプA型インフルエンザウイルスに由来する複数のヒトおよび動物分離株に結合するインビトロにおける能力を有するFabフラグメントの形態でモノクローナル抗体を産生することができる(INF49と称される)1つのクローンの獲得は、実験セクションに詳細に記載される。
(Fab49と称される)クローンINF49により産生されるモノクローナル抗体は、これらの抗体がH1サブタイプA型インフルエンザウイルスに由来するヒトおよび動物分離株に対する中和活性を示すことを本発明者が実験的に証明したため、本発明の1の好ましい態様を表す。簡便のために、H1サブタイプA型インフルエンザウイルスに由来するヒトおよび動物分離株を中和する能力に関するかかる免疫学的特性は、以下の本明細書において「サブタイプH1に対するホモサブタイプ交差中和活性」とも称される。
配列表は、本発明のFab49の重鎖可変ドメイン(配列番号:1)および軽鎖可変ドメイン(配列番号:2)のアミノ酸配列を示す。さらに、それは、それらの各コーディングヌクレオチド配列を示し、それぞれ配列番号:3および配列番号:4と称される。
特に、実験セクションは、FabフラグメントとしてのFab49モノクローナル抗体の製造を記載する。しかしながら、モノクローナル抗体は、例えば、免疫グロブリン全体のごときその他の形態において、あるいは、例えば、F(ab’)フラグメントまたはFabより小さい抗体フラグメント(例えば、単鎖抗体、単一ドメイン抗体)などの抗体フラグメントのその他のタイプの形態において、ならびにFabと同一の免疫学的特性を有する少なくとも8アミノ酸の長さのペプチドの形態においても製造し、用いることができると理解される。
単鎖抗体は、出典明示により本明細書に含まれるLadnerらによる米国特許第4946778号に記載の方法により構築することができる。単鎖抗体は、可擣性(flexible)リンカーにより連結された軽鎖および重鎖可変領域を含む。単一ドメイン抗体と呼ばれる抗体フラグメントは、1つの単離されたVHドメインのみを含むことから、単鎖抗体よりも小さい。抗体全体と同一の結合能を少なくとも部分的に有する単一ドメイン抗体を取得するための技術は、過去の技術文献に記載されている。Ward, et al., in "Binding Activities of a Repertoire of Single Immunoglobulin Variable Domains Secreted from Escheria coli," Nature 341:644-646は、単離された形態で標的エピトープに結合するのに十分な親和性を有する抗体の重鎖の可変領域(VH単一ドメイン抗体)を取得するためのスクリーニング方法を開示する。
図1から3は、本研究で用いたH1N1サブタイプインフルエンザウイルス分離株上で行われた異なる中和セッションにおいて、クローンINF49により産生されたFab49を用いて得られた結果の概要である。
特に、図1は、異なるFab濃度によるウイルスA/Puerto Rico/8/34の中和パーセンテージを示す図である。ヒトe509抗HCVFabを用いて得られた結果を陰性コントロールとして示す。 図2は、異なるFab49濃度によるA/Wilson-Smith/33分離株の中和パーセンテージを示す図である。ヒトe509抗HCVFabを用いて得られた結果を陰性コントロールとして示す。 図3は、異なるFab49濃度による本明細書で用いられるフィールドブタ分離株SW1の中和パーセンテージを示す。ヒトe509抗HCV Fabを用いて得られた結果を陰性コントロールとして示す。
下記の明細書において、用語「抗体」は、免疫グロブリン全体、Fabフラグメントまたはその他の抗体フラグメントタイプ、単鎖抗体、単一ドメイン抗体などを含む、上記の全ての態様を意味するのに用いられる。
本発明のモノクローナル抗体は、遊離形態または担体が抱合された形態で作成され、用いられてもよい。担体は、抗体と抱合し、それを免疫原性とし、あるいはその免疫原性を増加させることができるいずれの分子または化学的もしくは生物学的物質である。担体の非限定的な例は、KLH(キーホールリンペットヘモシアニン)、エデスチン、サイログロブリン、ウシ血清アルブミン(BSA)またはヒト血清アルブミン(HSA)などのアルブミン、ヒツジ赤血球(SRBC)などの赤血球、テタナスアナトキシン、コレラアナトキシンのごときタンパク質、例えば、ポリ(D−リジン:D−グルタミン酸)のごときポリアミノ酸などである。抗体の担体への結合を容易にするために、抗体C末端またはN末端は、例えば、さらなるアミノ酸残基、例えば、ジスルフィド架橋を形成することができる1つまたはそれ以上のシステイン残基の挿入により修飾されてもよい。
Fab49に関する以下の実験セクションに詳細が示されるその特性により、本発明のモノクローナル抗体は、医薬上の適用、特に、H1サブタイプA型インフルエンザウイルス感染の広い範囲の予防用または治療用の処置のための医薬の製造における使用に特に適する。
それゆえ、例えば、インフルエンザ症候群のごときH1サブタイプA型インフルエンザウイルスにより引き起こされる症状の予防用または治療用の処置のための医薬を製造するための本発明のモノクローナル抗体の使用は、本発明の範囲内である。
さらに、これに関して、用語「Fab49抗体」は、Fabフラグメントのみではなく、抗体が調製されうるいずれか他の形態、例えば、免疫グロブリン全体、その他の種類の抗体フラグメント、単鎖抗体などを含む。
実験セクションに詳細に記載されるように、本発明のモノクローナル抗体は、ヒト交差反応性モノクローナル抗体を産生することができるEBV形質転換ヒトリンパ球から開始する分子生物学的技術により取得されており、それゆえ、H1サブタイプ血球凝集素を発現する以下の明細書に記載されるごときA型インフルエンザウイルスの数種類のヒト対照分離株:A/Puerto Rico/8/34(ATCC (登録商標) no.VR-1469TM);A/Wilson-Smith/33(ATCC (登録商標) no.VR-1520);A/Malaya/302/54(ATCC (登録商標) no.VR-98)で感染されたMDCK(メイディン・ダービー・イヌ腎臓)(ATCC (登録商標) no.CCL-34TM)細胞溶解物を認識することができる。本発明の抗体はまた、発現されるH1サブタイプ血球凝集素のHA2フラグメントの配列(配列番号:5)により示されるごとく、動物由来、特に、ブタ由来(SW1)の「フィールド(field)」分離株で感染されたNSK(新生ブタ腎臓)(ブレシア動物予防試験所(Istituto Zooprofilattico di Brescia))細胞溶解物を認識できることとなった。
本発明のモノクローナル抗体のさらなる特に有益な特性は、最近、WHOにより「新型インフルエンザ」と正式に称され、いわゆる「ブタインフルエンザ」に関する分離株の1つとして同定されたA/California/04/2009インフルエンザウイルス分離株に由来する組み換えHAタンパク質に結合する能力である。
A/California/04/2009分離株に由来する組み換えHAタンパク質、および陽性コントロールとして用いたA/PR/08/1934分離株に由来する組み換えHAタンパク質により実施した結合アッセイは、以下の実験セクションに記載される。このアッセイは、本発明のモノクローナル抗体Fab49が組み換えHAタンパク質の両方に結合することができることを証明する。
実施したアッセイは、さらに、モノクローナル抗体Fab49が上記インフルエンザウイルス分離株の両方に由来するHAタンパク質シュード粒子(pseudo-particle)を中和できることを示す。
形質転換されたB細胞株を患者の末梢血から作成するのに用いられる特定の方法は、下記の実験セクションに記載される。
本発明のFab49抗体の重鎖および軽鎖のFd部分をコードする遺伝子をクローン化するのに用いられる方法、ならびに単一ペプチドおよびFabフラグメントの両方として組み換え的にそれらを産生するための方法もまた記載される。
H1サブタイプA型インフルエンザウイルスに由来する異なるヒトおよび動物分離株で感染された細胞と反応する本発明のモノクローナル抗体の能力は、ELISAおよび免疫蛍光染色法で確認される。さらに、中和アッセイは、本抗体のインビトロ生物学的活性を確認するために行われた。このアッセイにおいて、Fab49抗体は、上記に示されるごときヒトおよび動物A型ならびにサブタイプH1ウイルス分離株に対するホモサブタイプ交差中和活性を示した。
得られたデータは、本発明の抗体が、記載される形態の1つで投与される対象に、H1サブタイプA型インフルエンザウイルスに対する受動免疫を付与するのに潜在的に有効であること、ならびに例えば、インフルエンザ症候群のごときH1サブタイプA型インフルエンザウイルスによる感染により引き起こされる症状の広い範囲の予防および治療におけるその有効性を示す。
それゆえ、本発明のさらなる態様は、活性成分として本発明のモノクローナル抗体の有効な量ならびに医薬上許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物である。有効な量は、前記組成物が投与される対象において所望される効果を誘導する、例えば、H1サブタイプA型インフルエンザウイルスを中和することができる量である。
これに関して、用語「対象」は、ヒトを含む、組成物が投与され得る動物宿主のいずれかを称する。
本発明の医薬組成物で用いることができる医薬上許容される担体または希釈剤の非限定的な例は、SPGAなどの安定化剤、炭水化物(例えば、ソルビトール、マンニトール、デンプン、スクロース、グルコース、デキストラン)、アルブミンもしくはカゼインなどのタンパク質、ウシ血清もしくは脱脂粉乳などのタンパク質含有薬剤、ならびに緩衝液(例えば、リン酸緩衝液)を含む。
本発明のモノクローナル抗体はまた、(例えば、血清、血漿、血液試料またはいずれか他の適当な生物学的材料などの)患者から過去に得られた生物学的試料において、同一または同様の中和特性を有する抗H1サブタイプA型インフルエンザウイルス抗体検出のためのインビトロ方法において診断試薬として有利に用いることができる。
「同一または同様の中和特性を有する抗A型インフルエンザウイルス抗体」は、ヒトもしくは動物H1サブタイプA型インフルエンザウイルスに対してホモサブタイプ交差中和活性を示す抗体である。これらの抗体は、A型インフルエンザウイルスに対する以前の曝露の結果として、あるいは患者が、治療用もしくは予防用または研究目的のために本発明のモノクローナル抗体で以前に投与されたことから、患者(もしくは動物)に由来する生物学的試料において見出されうる。
それゆえ、患者もしくは動物宿主から以前に得られた生物学的試料において、H1サブタイプに対するホモサブタイプ交差中和活性を有する抗A型インフルエンザウイルス抗体の存在を検出するためのアッセイ方法であって、前記生物学的試料と、特異的なアッセイ試薬として本発明のモノクローナル抗体とを接触させることを含む方法は、本発明の範囲に含まれる。
前記アッセイは、定性的もしくは定量的でありうる。ホモサブタイプ交差中和活性を有する抗H1サブタイプA型インフルエンザウイルス抗体の検出もしくは定量は、例えば、競合ELISAアッセイにより行われてもよい。それゆえ、特異的な試薬として本発明によるモノクローナル抗体を含む診断キットはまた、本発明の範囲内であり、前記キットは、特に、患者もしくは動物宿主から以前に得られた生物学的試料においてH1サブタイプ型インフルエンザウイルスに対するホモサブタイプ交差中和活性を有する抗A型インフルエンザウイルス抗体の検出もしくは定量のために設計される。
同様に、本発明のモノクローナル抗体は、以前製造された免疫原性もしくはワクチン組成物において、かかる組成物が投与された患者にて、本発明のモノクローナル抗体と同一または同様の中和特性、すなわち、H1サブタイプA型インフルエンザウイルスに対するホモサブタイプ交差中和活性を有する抗H1サブタイプA型インフルエンザウイルス抗体を誘導することができるエピトープを検出もしくは定量するためのアッセイ方法において特異的な試薬として用いることができる。
かかる方法は、本発明のモノクローナル抗体による認識が、免疫原性調製物および/またはワクチンにおいて、例えば、H1サブタイプA型インフルエンザウイルスに対するホモサブタイプ免疫を誘導できるエピトープなどの有益なエピトープを認識できる抗体クローンの産生を活性化できる1つまたはそれ以上のエピトープの存在の指標であり得るため、ワクチンもしくは免疫原性調製物として用いられるいずれかの調製の評価に有用であることが予想される。
最終的に、本発明のモノクローナル抗体は、それ自体公知な方法により抗イディオタイプ抗体を調製するために用いられてもよい。抗イディオタイプ抗体は、それらを調製するのに用いられる広範囲の中和抗体のイディオタイプに対する特異的な抗体であり、それらが認識する重要なエピトープを模倣することができる。
それゆえ、本発明のモノクローナル抗体に対する抗イディオタイプ抗体は、本発明の範囲に含まれる。
以下の実験セクションは、単に例示のために提供されるものであって、限定のためのものではない。
実験セクション
患者の選択
研究に参加した患者を、異なるインフルエンザ分離株を認識し、潜在的に中和することができる抗体である交差反応性抗インフルエンザ抗体をそこからクローニングする機会を増やすために選んだ。特に、何人かの個人は、インフルエンザウイルスへの継続的な曝露にもかかわらず(時々、医者、小児科医、幼稚園および学校で働いている人々などの職業上の理由のため)、病気にかからないことを注記する。このため、かれらを、ヒトモノクローナル抗体を作成するのに最も適する候補者であると考えた。特に、以下の選定基準に従った:
−年齢25から55歳の間;
−臨床的インフルエンザ症候群に対して陰性である研究より前の最近10年間の病理学的な病歴;
−研究前5年間の毎年の流行に関するH1N1サブタイプウイルス分離株に対する1:1000より高い抗体力価;
−2種類のヒト対照H1N1サブタイプA型ウイルス分離株(A/Puerto Rico/8/34;A/Malaya/302/54)に対して検出できる中和力価(IC50>=1:20)
−過去に抗インフルエンザワクチン接種経験がないこと
−抗インフルエンザワクチン接種を受容するための適合性
ワクチン接種時、およびワクチン接種後約3週間後に、約20mlの血液を各患者からヘパリン添加試験管に採取した。
対照ウイルス分離株の培養
MDCK(メイディン・ダービー・イヌ腎臓)(ATCC (登録商標) no.CCL-34TM)を、10%不活性化(56℃で30分間処理)ウシ胎児血清(FBS)(EuroClone)、50μg/ml ペニシリン、100μg/ml ストレプトマイシン(GIBCO)および2mM L−グルタミン(EuroClone)を補充した改変イーグル培地(MEM)(GIBCO)中で増殖させ、細胞株として用いた。(本願に関連するHA2領域配列により明確に特徴付けられる)フィールド(field)ブタ分離株SW1に関して、NSK(新生ブタ腎臓)細胞(Is-tituto Zooprofilattico di Brescia)を代わりに用いて、同様に処理した。前記細胞を5% CO雰囲気にて37℃でインキュベートし、1週間に2回、1:3の割合で継代した。本願に記載される実験において、下記のH1N1サブタイプインフルエンザウイルス分離株を用いた:A/Puerto Rico/8/34株(ATCC (登録商標) no. VR-1469TM);A/Wilson-Smith/33株(ATCC (登録商標) no. VR-1520)、およびA/Malaya/302/54株(ATCC (登録商標) no. VR-98)。H1N1サブタイプに関して、血球凝集素HA2部分の配列(配列番号:5)に基づいて特徴付けられたブタ由来の分離株(SW1)も用いた。2種類はA型サブタイプH3N2(A/Port Chalmers/1/73-ATCC (登録商標) no. VR-810およびA/Aichi/2/68-ATCC (登録商標) no. VR-547)に属し、1種類はB型(B/Lee/40-ATCC (登録商標) no. VR-101)に属する3種類の他の対照分離株もまた用いた。ウイルスを増殖させるための培養用培地として、1μg/ml 血清を含まないトリプシン(SIGMA)で補充したMEMを用いた。ウイルスストックを、細胞外ウイルスとして培養上澄み液から得た。簡単に説明すると、細胞を感染させた後、単層を毎日観察して細胞変性効果の出現をモニターした。一般に、感染4日後、上澄み液を収集し、1000RCF(相対遠心力)で10分間遠心分離して細胞残屑を取り除き、次いで0.22μmフィルター(MILLIPORE)でろ過した。次に、上澄み液を、細胞を含まないウイルスとして一定分量にし、−80℃で保存した。
末梢血Bリンパ球由来のモノクローナル抗インフルエンザウイルス抗体の選択
患者に由来するモノクローナル抗体の産生を、Cole et al, 1984 Cancer Research 22:2750-2753により記載される、エプスタイン・バーウイルス(EBV)による感染を介する形質転換法を用いることにより行った。取得した異なるクローンに由来する上澄み液を、ELISAにより抗体の存在について測定した。次いで、上記3種類のヒト分離株およびH1N1サブタイプブタ分離株SW1で感染させた細胞株に対してELISAにおいて反応できるが、2種類のH3N2サブタイプ分離株およびB分離株で感染させたものに対しては反応できない上澄み液でIgG抗体を産生できるクローンを、後の特徴付けについて選択した。特に、MDCK細胞を前記分離株にて高い感染多重度において感染させた。感染の約48時間後に、細胞をフラスコから剥離し、PBSで2回洗浄した。次いで、細胞沈殿物を、300μlの溶解水溶液(100mM NaCl、100mM Tris pH8および0.5% Triton−X)で懸濁させ、氷上で20分間保存した。細胞残屑を、10000gにて5分間遠心分離して取り除き、上澄み液を、タンパク質抽出物として20℃で保存した。コントロール抗原の調製物に関しては、非感染細胞を同じ方法で処理した。上澄みタンパク質濃縮物を、BCA(登録商標)タンパク質アッセイキット(Pierce)を用いて2回調べた。簡単に説明すると、試料タンパク質用量を、ウシ血清アルブミン(BSA)の一連の公知の濃度希釈物により得られた検量線を参照することにより決定した。全ての試料の吸光度を、分光光度計にて540nmの波長で測定した。そうして得られた溶解物を、ELISAプレート(COSTAR)上に載せ(1ウェルあたり300ng)、4℃で一晩インキュベートした。次の日、プレートを蒸留水で洗浄し、PBS/BSA(Sigma)で37℃にて45分間ブロックした。次いで、各クローンからの上澄み液の40μlを、各ウェルに添加し、37℃で1時間インキュベートした。PBS/0.5% Tween−20(Sigma)による5回より多い洗浄(WASHER ETI-SYSTEM, DiaSorin)後、TMBペルオキシダーゼ基質(Pierce)の40μlを各ウェルに添加した。約15分後、酵素活性を40μlのHSOを添加することにより阻害し、分光光度計セットで450nmにてシグナルを測定した。特に、(cINF49と名付けた)1つのクローンは、動物分離株を含む、異なるH1N1サブタイプ分離株で感染させた細胞から得られる全ての溶解物を特定の方法で認識できる抗体を産生することができることが証明された。一方、2種類のH3N2サブタイプウイルスおよびB分離株で感染させた培養物においてシグナルを検出できなかった。
クローンcINF49に由来するFabフラグメントの調製
Fab49鎖をコードする遺伝子を原核生物の発現ベクターにクローン化した。これにより、モノクローナル抗体である分子、ならびに抗体自体の量の増加を有するために、抗体産生細胞クローンの不安定性の問題を回避し、分子的観点からコードする遺伝子をより特徴付けることが可能となる。
メッセンジャーRNA(mRNA)を培養したcINF49クローンから抽出し、それ自身公知な方法によりオリゴ−dTを用いて逆転写させた。軽鎖およびFdフラグメント(すなわち、Fabフラグメント内に存在する重鎖可変部分および定常部分の一部)をコードするcDNAを、記載された方法(CSH press, Phage display manual, ed. D.R.Burton, p. A1.6)により増幅させた。次に、得られたcDNAを、それ自体公知である発現ベクターにクローン化し、RBCafと名付けた(Burioni et al, J. Imm. Meth, 1988)。簡潔には、重鎖Fd部分をコードする遺伝子(増幅させたDNA)を制限酵素XhoIおよびSpeI(Roche)を用いて37℃で1.5時間消化させ、次いで重鎖をベクターのクローニング部位に挿入し、同じ酵素で消化させた。一方、軽鎖(増幅させたDNA)を酵素SacIおよびXbaI(Roche)で消化させ、同様に消化させたベクターにクローン化した。
そうして得られた組み換え構築物を用いて、(グリセロールで氷冷洗浄することによりコンピテントにした)大腸菌株XL1Blueを、0.2cmキュベットを使用する一般的なプロトコル(電圧:2500V;電気容量(Capacitance):25μF;抵抗:200Ω)に従って電気的に形質転換させた(electro-transform)。平行して、軽鎖可変部分および重鎖可変部分のDNA配列を解析した。配列を配列表に記載されるものである。変異パターンの分子解析は、抗原で誘導される体細胞プロセスに起因する図を示した。
Fab49構築物で形質転換させた40個の組み換え細菌クローンを、培養して熱ショックを施したことにより得た粗溶解物を用いてELISAにより解析した。特に、構築物で形質転換した細菌のクローンを、アンピシリンおよびテトラサイクリンをそれぞれ50μg/mlおよび10μg/mlの濃度で含むSB培地の10mlに植菌し、O.D.600=1に達するまで37℃で振蘯しながら増殖させた。その後、特定の誘導剤(IPTG−イソプロピルβ−D−チオガラクトピラノシド)を1mMの最終濃度で添加し、30℃で一晩振蘯しながら培養した。細胞を熱ショックにより溶解し(−80℃と37℃でそれぞれ凍結/融解を3回繰り返した)、次いで遠心分離して細胞残屑をFab含有上澄み液から分離した。得られた可溶性FabをELISAによりアッセイした。96ウェルマイクロタイタープレート(Nunc)を、上記ウイルス分離株で感染させた細胞からの溶解物でコートした。感染していない細胞から得られた溶解物を、陰性コントロールとして用いた。次いで、記載のとおり得られた溶解物の300ngでコートしたELISAプレートを、4℃で一晩置いた。次の日、結合しなかった抗原を取り除いた後、プレートをPBSで5回洗浄し、非特異的な結合部位を、PBS中の3%アルブミンにて37℃で1時間ブロックした。ブロッキング溶液の除去後、上記のとおりに処理し、可溶性Fabを含む細胞培養物の上澄み液を、それに添加した。この後、37℃で2時間インキュベーションした。PBS/0.05% Tween20による10回の洗浄サイクル後、PBS/1% BSA中のダイコンペルオキシダーゼ抱合ヤギ抗ヒトFab免疫グロブリン(Sigma)のポリクローナル調製物の1:700希釈の40μlを、そこに添加した。37℃で1時間のインキュベーション、さらに10回の一連の洗浄後、基質(OPD−o−フェニレンジアミン)をウェルに添加した。次いで、プレートを暗中にて室温で30分間インキュベートした。反応を1N 硫酸で止め、吸光度を、分光光度計で450nmを読み取ることにより測定した。全てのアッセイしたクローンは、H1N1サブタイプウイルスで感染させた細胞から得られた全ての溶解物に対する特異的な反応性を示した。それゆえ、Fab49の軽鎖および重鎖Fdフラグメントの遺伝子を含む発現ベクターで形質転換した1つの細菌クローンを選択した。選択した細菌クローンをINF49と名付けた。
Fab49の精製および感染させた細胞溶解物におけるELISAによる同じものの評価
クローンINF49から産生されたFab(以下、「クローン」と「Fab」を区別せずに記載する)を、ヒトFabに結合することができるヤギ抗体のポリクローナル調製物(PIERCE, Illinois)が共有結合したプロテインG(〜2mg/ml)を含むセファロース樹脂からなるカラムを用いて免疫アフィニティーにより精製した。簡潔には、クローンINF49の1つのコロニーを、アンピシリンとテトラサイクリンをそれぞれ50μg/mlと10μg/mlの濃度で含むSB培地の10mlに植菌した。37℃で一晩増殖させた培養物を、先ほどと同じ濃度の抗生物質を添加したSBの500mlのフラスコにサブ植菌(sub-inoculated)した。細胞を1mM IPTGにより誘導し、30℃で一晩振蘯した。培養物を5000rpmで25分間遠心分離し、PBSで再懸濁したペレットを超音波で分解した。18000rpmで25分間のさらなる遠心分離は、細胞残屑を取り除くために必要である。上澄み液をろ過し、次いで上記のセファロースカラムをゆっくり通した。その後、この樹脂を10PBS体積で洗浄し、結合したFabを酸性溶液(溶出緩衝液−HO/HCl pH2.2)で溶出した。採取した様々なフラクションを適当な溶液(1M Tris pH9)で中和し、限外ろ過(Centricon, Millipore)により濃縮した。精製したFabの純度を、12%ポリアクリルアミド/ドデシル硫酸ナトリウムゲル(SDS−PAGE)において1のアリコートを流すことにより評価した。最終的に、精製したFabの連続希釈を、記載されるごときELISAによりアッセイした。HCV E2糖タンパク質に対するモノクローナルFabの調製物を陰性コントロールとして含めた。この実験結果は、細菌溶解物で得られたものを確認し、H1N1サブタイプウイルスで感染させた細胞に対するクローンの特異的な反応性を立証した。
RBCafにクローニングすることにより得られたFab49の免疫蛍光測定
ELISAにより行われたデータを確認するために、Fab49を免疫蛍光測定によっても解析した。簡単に説明すると、全ての記載される対照ウイルスで感染させた培養物に由来する細胞をトリプシン処理し、PBSで2回洗浄した後、血球計数器を搭載する顕微鏡にてカウントした。それゆえ、細胞懸濁物を、細胞収集装置(Cytospin 4, Shandon Southern Products)における90gで3分間の遠心分離によるスライドの調製に用いた。調製したスライドは、それぞれ合計2x10個の細胞を含有した。コントロールのスライドを、感染していない細胞を用いて同様に調製した。次いで、細胞を、(−20℃の温度で使用した)メタノール−アセトン溶液を用いて室温で10分間固定し、透過処理した。PBSで3回洗浄後、細胞をFab49(100μg/ml)と一緒に湿度チャンバーにて37℃で30分間インキュベートし、次いでPBSで3回洗浄した。
次いで、細胞を、エバンスブルーにて1:200に希釈した蛍光イソチオシアン酸抱合ヤギFab(Sigma)とともに、暗中の湿度チャンバーにて37℃で30分間インキュベートした。スライドを蛍光顕微鏡(Olympus)にて検視した。市販されているM1インフルエンザウイルスタンパク質に特異的なマウスモノクローナル(Argene)を陽性コントロールとして用いた。C型肝炎ウイルスのE2糖タンパク質に対する抗体(e509;Burioni et al., Hepatology, 1998)を陰性コントロールとして使用した。Fab49は、免疫蛍光により、ヒトH1N1サブタイプ分離株、すなわち、A/Puerto Rico/8/34分離株、A/Wilson-Smith/33分離株およびA/Malaya/302/54分離株で感染させた全ての細胞に対して特異的な反応性を示した。同様の結果を、本研究で用いたブタ分離株SW1により感染させた細胞を用いて得た。示された蛍光パターンは、明らかな細胞質型パターンであった。あるいは、蛍光は、感染させなかった細胞、H3N2サブタイプウイルスで感染させた細胞、およびB型分離株または陰性コントロール抗体で感染させた細胞において観察されなかった。
中和アッセイ
選択したクローンのインビトロにおける生物学的活性を特徴付けるために、中和アッセイを、本研究で用いられるいくつかの対照ウイルス分離株について設計した。簡潔には、MDCK細胞(ブタ分離株SW1の場合にはNSK)を、96ウェルプレートにてMEM−10%FBSに撒いた(2x10細胞/ウェル)。上記のとおりに得られたウイルスストックの連続希釈物(10−1から10−8まで)を維持培地(2%FBSを含むMEM)で調製した。各希釈を6回繰り返した。培養した細胞がコンフルエントとなった時、増殖培地を取り除き、ウイルス希釈物の各々100μlを各ウェルに添加した。37℃で1時間後、接種菌物を取り除き、1μg/ml トリプシンを添加したMEM培地の200μlを各ウェルに置いた。ウイルス力価を、TCID50(細胞培養物の50%を感染させるための用量)で表し、リード−ミュンヒの(Reed−Muench’)式:
Figure 0005792060
を適用することにより算出した。
得られたデータを考慮して、ウイルスストックを、中和実験で約0.01の感染多重度(M.O.I)(100個の細胞あたり1ウイルス粒子)を用いるために希釈した。実際の中和アッセイにおいて、細胞を、各ウェルに滅菌スライドを含む24ウェルプレートに播いた。中和実験を80%〜90%コンフルエントな細胞、すなわち、それを撒いて約48時間後に行った。次いで、1μg/ml、5μg/ml、10μg/mlおよび20μg/mlの最終濃度になるように、精製されたFab49の希釈物を調製した。e509抗HCV抗体の対応する希釈を、陰性コントールとして調製した。次いで、様々なFab濃度を、希釈したウイルスストック(M.O.I:0.01)の同一体積にて37℃で1時間インキュベートした。次に、ウイルス−Fab混合物の250μlを、細胞を含むウェルに添加した。感染に対する陽性コントロールを、ウイルスストックに培地のみを添加することにより調製した。プレートを、中和されなかったウイルスを吸着させるために、37℃で1時間インキュベートした。次いで、接種菌物を取り除き、細胞をPBSで2回洗浄した。1μg/ml トリプシンを含有する血清を含まない培地の1.5mlを各ウェルに添加した。37℃で6時間のインキュベーション後、細胞の単層をPBSで洗浄し、氷冷メタノール−アセトン溶液(1:2比率にて−20℃で保存した)で室温にて10分間固定した。固定された細胞を洗浄し、市販されているモノクローナル抗M1抗体(Argene)の250μと一緒に、湿度チャンバーにて37℃で30分間インキュベートした。細胞をPBSで洗浄し、最終的に、エバンスブルーで希釈したフルオレセイン抱合ヤギ抗マウス抗体と一緒に、暗室の湿度チャンバーにて37℃で30分間インキュベートした。PBSで3回洗浄後、スライドを蛍光顕微鏡で検視した。Fab49の中和活性を、単一の陽性細胞をカウントし、ウイルスのみで感染させた陽性コントロールと比較して感染細胞数のパーセンテージ減少を算出することにより調べた。中和アッセイを、中和アッセイに用いられる分離株の各々に対する別々のセッションにて実施した(図1〜3参照)。各実験において、異なるFab49希釈物を、同様に、感染の陰性(Fab e509抗E2/HCV)および陽性(ウイルスおよびFabを含まない培地)コントロールに対して3回繰り返した。
クローンINF49により産生されたFabは、ヒトおよび動物H1N1サブタイプウイルスA分離株に対するホモタイプ交差中和活性を示した。一方、本研究で使用した2種類のH3N2サブタイプウイルスおよびB型ウイルスの感染能力の減少を検出できず、このことは、サブタイプH1N1において観察されるホモサブタイプ中和活性の特異性を立証する。特に、クローンINF49により産生されるFab(Fab49と呼ぶ)は、アッセイされたH1N1サブタイプ分離株の各々に対して5μg/mlより低いIC50(アッセイされたウイルス分離株による感染の50%を阻害するFab濃度)、すなわち、Fabが免疫グロブリン形態全体に変換される時に観察される中和する生物学的活性における通常の大きな増加を考慮さえすることなく、問題となっている分子のインビボ投与により得られる濃度を示し、本発明の範囲内に含まれる可能性のある医薬製剤の1つである。
Fab49により認識される抗原の特徴付け:感染細胞由来の溶解物におけるウェスタンブロット
上述のごとく調製したA/Puerto Rico/8/34で感染させた細胞溶解物の10μgを、10% ポリアクリルアミドゲルにおいて元々の条件下で流した。このため、試料を、適当な冷蔵タンク(BIORAD)にて100Vで1時間流した。その後、ゲルを電気泳動装置から回収し、試薬残渣を取り除くために、トランスファー緩衝液(トリスベース(Tris base)3g;グリシン14.41g、dHO 800ml、メタノール 200ml)中で10分間インキュベートした。次いで、ニトロセルロース膜(Hybond-ECL; Amersham Biosciences)上でトランスファーを、30Vと90mAで一晩行った。次いで、膜を、1XPBSに溶解させた5% 乾燥ミルクで1時間ブロックし、その後、1XPBS−0.1%Tweenで3回洗浄した。各洗浄中、膜をスイングプラットフォームにて10分間振蘯させた。その後、5%乾燥ミルクを含有するPBSで希釈した異なるFabを5μg/mlの濃度で添加した。Fab49以外に、下記のコントロールを添加した:陰性コントロールとしてe509;市販されているマウス抗HA全IgG1(COVANCE);市販されているマウス抗M1全IgG1(ARGENE);マウス抗M2全IgG1(ABCAM);1:200で希釈したヒト血清。各抗体を室温にて1時間振蘯させた。その後、膜を上述のごとくPBSで再度洗浄した。次いで、ELISAアッセイにて記載したものと同一の二次マウス(1:1000)またはヒト(1:2000)抗体を、検出される抗体の供給源に応じて添加した。シグナルを検出するために、ワーキング(working)溶液を、2つの基質(SuperSignal (登録商標) West Pico Chemiluminescent Substrate Pierce)を1:1の割合で混合させることにより、特に光源に曝露しないように注意しながら調製した。ニトロセルロース膜をワーキング溶液で5分間インキュベートし、次いで取り除き、HyperCassette(AMERSHAM)にマウントした。これを、必要な露出時間後に暗室にてKodakフィルム上に現像した。記載のアッセイを2つの異なるセッションにて行い、それらの各々において、Fab49でインキュベートした膜の一部は、ウイルス血球凝集素の未成熟形態(HA0)の重さと一致する80kDよりわずかに低い重さを示すバンドの存在を示した。このことを、抗血球凝集素コントロール抗体とインキュベートした条片(strip)上に示された同一のバンドによっても確認した。他よりもより強い類似バンドを、ヒト血清でインキュベートした膜の一部においても検出した。この実験の結果より、この抗体は、血球凝集素がヒト中和反応の主な標的であることが知られていることから、中和データと完全に一致してインフルエンザウイルス血球凝集素に対して指向性を有することを示す。
サブタイプA型インフルエンザ(H1N1)(ブタインフルエンザ)由来のHAに対する結合および中和アッセイ
インフルエンザウイルスA/PR/08/1934およびA/California/04/2009のHA部分を、それぞれ感染させたMDCK細胞の上澄み液から増幅するか、またはインビトロで合成し(ドイツ、レーゼンバーグのGenART)、pcDNA3.1発現ベクター(Invitrogen)にクローン化し、それにより1つの構築物H1 HA(A/RP/08/1934)および1つの構築物H1 HA(A/California/04/2009)を得た。
2つの上記分離株のHAタンパク質のcDNAおよびアミノ酸配列を、それぞれ配列番号:6(A/PR/08/1934に由来するHAタンパク質のcDNA配列)、配列番号:7(A/PR/08/1934に由来するHAタンパク質のアミノ酸配列)、配列番号:8(A/California/04/2009に由来するHAタンパク質のcDNA配列)および配列番号:9(A/California/04/2009に由来するHAタンパク質のアミノ酸配列)として配列表にて示す。
ヒト上皮腎臓(HEK)293T細胞を、構築物H1 HA(A/RP/08/1934)または構築物H1 HA(A/California/04/2009)を含む組み換えベクターpcDNA3.1の3μgでトランスフェクトした。遠心分離および固定の後、トランスフェクトされた細胞を、Fab49(10μg/ml)と一緒にインキュベートした。さらなる洗浄後、細胞を、FITC抱合ヒト抗Fabモノクローナル抗体と一緒にインキュベートし、FACSによりアッセイした。データを、Perotti et al., J Virology, 2008 Jan;82(2):1047-52により記載されるごとく解析した。実験は、Fab49が組み換えベクターのいずれかでトランスフェクトされた293T細胞を認識することを示した。
中和アッセイにおいては、レポーター遺伝子Lucを含むペリキャプシド(pericapside)(シュードタイピング)におけるインフルエンザHAタンパク質を発現させるように改変したレトロウイルスベクターを、FuGene6(Roche)および下記のプラスミド:Lucシステム(5μg pCMVΔR8.2および5.5μg pHR’CMV-Luc)と構築物H1 HA(A/PR/08/1934)またはH1 HA(A/California/04/2009)の3μgで共トランスフェクトした293T細胞から産生した。上澄み液をトランスフェクションの48時間後に採取し、0.45μm 低タンパク質結合フィルターを通してろ過し、すぐに使用するか、または−80℃で凍結させた。HAシュードタイプの力価を293TおよびMDCK細胞において測定した。簡単に説明すると、異なる希釈においてレンチウイルスLuc HA-シュードタイプベクター(HA−Luc)の100μlによる細胞の感染48時間後に、96ウェルプレート中の細胞を、製造業者の説明書に従ってLuc細胞溶解緩衝液(ルシフェラーゼアッセイ試薬、Promega)中で溶解させた。シュードタイプの力価を相対蛍光単位(RLU/ml)として表した。
Fab49の中和活性を、インフルエンザシュード粒子に基づく中和アッセイを用いることにより試験した。この方法は、Fab49が、約2μg/mlの[IC50]をもって、2種類のH1N1サブタイプ分離株(A/PR/08/1934およびH1 HA (A/California/04/2009)で作成した全てのインフルエンザウイルスシュード粒子に対して強力な中和活性を有することを示した。

Claims (17)

  1. 血球凝集素を抗原として認識し、複数のH1サブタイプA型インフルエンザウイルス分離株に対する中和活性を有し、前記複数のH1サブタイプA型インフルエンザウイルス分離株が少なくとも以下の分離株:A/Puerto Rico/8/34、A/Wilson-Smith/33、A/Malaya/302/54およびA/California/04/2009を含むことを特徴とする、A型インフルエンザウイルスに対するヒトモノクローナル抗体であって、配列番号:1のアミノ酸配列を有する少なくとも1つの重鎖可変ドメインおよび配列番号:2のアミノ酸配列を有する少なくとも1つの軽鎖可変ドメインを含む、前記ヒトモノクローナル抗体。
  2. 配列番号:3のヌクレオチド配列によりコードされる少なくとも1つの重鎖可変ドメインおよび配列番号:4のヌクレオチド配列によりコードされる少なくとも1つの軽鎖可変ドメインを含む、請求項1記載のヒトモノクローナル抗体。
  3. 少なくとも1つの重鎖可変ドメインおよび少なくとも1つの軽鎖可変ドメインを含む免疫グロブリン全体および免疫グロブリンのフラグメントからなる群から選択されるものである、請求項1または2に記載のヒトモノクローナル抗体。
  4. 前記免疫グロブリンのフラグメントが、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)フラグメント、Fvフラグメント、単鎖抗体(scFv)を含む群から選択されるものである、請求項3記載のヒトモノクローナル抗体。
  5. 配列番号:1および配列番号:2から選択される単離されたポリペプチド
  6. 請求項1から4のいずれか記載のモノクローナル抗体のイディオタイプに対して特異的である、抗イディオタイプ抗体。
  7. 配列番号:3および配列番号:4から選択されるヌクレオチド配列からなる単離された核酸。
  8. 配列番号:3のヌクレオチド配列、または配列番号:4のヌクレオチド配列、あるいは配列番号:3のヌクレオチド配列および配列番号:4のヌクレオチド配列の両方を含む、発現ベクター。
  9. 請求項記載の発現ベクターで形質転換された宿主細胞。
  10. 有効量の請求項1から4または6のいずれか記載の少なくとも1つの抗体ならびに医薬上許容される担体および/または希釈剤を含む、医薬組成物。
  11. H1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスによる感染により直接または間接的に引き起こされる症状を処置するための予防用または治療用の医薬として使用するための、請求項1から4または6のいずれか記載の抗体
  12. H1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスによる感染により引き起こされる症状を処置するための予防用または治療用の医薬を製造するための、請求項1から4または6のいずれか記載の抗体の使用。
  13. H1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスによる感染により引き起こされる症状が、インフルエンザ症候群である、請求項12記載の使用。
  14. 前記症状が、ブタインフルエンザウイルスまたは新型インフルエンザウイルスとも称されるH1N1 A型インフルエンザウイルスによる感染により引き起こされるものである、請求項13記載の使用。
  15. 患者に由来する生物学的試料において、H1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスに対するホモサブタイプ交差中和特性を有する抗インフルエンザウイルス抗体の存在を検出するためのアッセイ方法であって、前記生物学的試料と、特異的なアッセイ試薬としての請求項1から4のいずれか記載のモノクローナル抗体とを接触させることを含む方法。
  16. 免疫原性またはワクチン組成物において、H1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスに対するホモサブタイプ交差中和特性を有する抗A型インフルエンザウイルス抗体を誘導することができるH1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスに由来するエピトープの存在を検出するためのインビトロアッセイ方法であって、該組成物が投与される対象において、前記組成物と、特異的なアッセイ試薬としての請求項1から4のいずれか記載のモノクローナル抗体とを接触させることを含む方法。
  17. 患者から得られた生物学的試料または免疫原性もしくはワクチン組成物において、H1サブタイプ血球凝集素を発現するA型インフルエンザウイルスに対するホモサブタイプ交差中和特性を有する抗A型インフルエンザウイルス抗体を検出または定量するためのキットであって、特異的な試薬として請求項1から4のいずれか記載のモノクローナル抗体を含むキット。
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