JP5790079B2 - 放電抵抗固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、放電抵抗を樹脂基板に固定した放電抵抗固定構造に関する。
従来から、電子機器内のコンデンサに並列接続され、該コンデンサに蓄えた電荷を放電する際に用いる放電抵抗が知られている。放電抵抗は大きな抵抗値を持つため、コンデンサの放電電流を、放電抵抗を介して流すことにより、瞬間的に大きな放電電流が流れることを防止できる。これにより、放電電流が流れる経路上に存在するリレー等が溶着する不具合を防止している。
放電抵抗は、他の電子部品と同様に、電子機器内に固定する必要がある。放電抵抗を固定するための構造として、図16に示すものが従来から知られている(下記特許文献1参照)。この放電抵抗固定構造91では、金属製の固定用ブラケット94を用いて、放電抵抗92をケース93に固定している。
同図に示すごとく、固定用ブラケット94は、板状の本体部940と、該本体部940からケース93の反対側に突出した固定壁部920とを備える。本体部940には、本体部940の板厚方向(Z方向)に貫通した貫通孔95が形成されている。放電抵抗92は、固定壁部920に嵌合している。
また、ケース93には螺子孔96が形成されている。本体部940の貫通孔95にボルト90を挿通し、螺子孔96に螺合することにより、放電抵抗92を固定用ブラケット94と共にケース93に固定している。
特開2010−124523号公報
しかしながら、コンデンサの放電電流が流れる際に放電抵抗92が発熱するため、ケース93の材料には、熱に耐えられるように金属を用いる必要があった。そのため、樹脂のように安価であるが耐熱性が低い材料をケース93に用いることができないという問題があった。そのため、電子機器の製造コストを低減しにくいという問題があった。
また、放電抵抗92を固定するにはボルト90や固定用ブラケット94等の部品が必要となる。これらの部品も、電子機器の製造コストを上昇させる原因となっていた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、製造コストを低減できる放電抵抗固定構造を提供しようとするものである。
本発明は、コンデンサの放電電流が流れる放電抵抗と、
該放電抵抗を固定する樹脂基板とを備え、
上記放電抵抗は、上記放電電流が流れた場合における単位体積あたりの発熱量が最も大きい最大発熱部を少なくとも含む部分が上記樹脂基板と離隔しており、
上記放電抵抗における上記樹脂基板に固定される被固定部は、上記最大発熱部を除く部位に形成されており、
上記放電抵抗は、直流電力と交流電力との間で電力変換を行う車載電力変換装置に用いられ、
上記樹脂基板には、上記最大発熱部に対向する全ての領域を、上記樹脂基板の法線方向に貫通した貫通穴が形成されており、
上記被固定部は少なくとも一対設けられ、それぞれの上記被固定部と上記樹脂基板との間にボスが介在していることを特徴とする放電抵抗固定構造にある(請求項1)。
上記放電抵抗固定構造においては、放電抵抗のうち、最大発熱部を少なくとも含む部分を、樹脂基板から離隔させた。そして、最大発熱部を除く部位に被固定部を形成した。このようにすると、放電抵抗のうち温度が最も高くなる部分(最大発熱部)を樹脂基板に接触せずに、放電抵抗を樹脂基板に固定することができる。そのため、放電抵抗から発生した熱の影響を樹脂基板があまり受けなくなる。これにより、耐熱性の低い樹脂製の基板でも、充分、使用に耐え得るようになる。樹脂基板は金属と比べて安価であるため、樹脂基板を使用することにより、放電抵抗固定構造の製造コストを低減することができる。
以上のごとく、本発明によれば、製造コストを低減できる放電抵抗固定構造を提供することができる。
参考例1における、放電抵抗固定構造の平面図。 図1のA−A断面図。 参考例1における、放電抵抗固定構造の製造工程説明図。 参考例1における、放電抵抗が大きく反った状態での、放電抵抗固定構造の断面図。 参考例1における、放電抵抗が僅かに反った状態での、放電抵抗固定構造の断面図。 参考例1における、電力変換装置の平面図。 参考例1における、半導体モジュールと冷媒流路を一体化した例。 実施例における、放電抵抗固定構造の断面図。 参考例2における、放電抵抗の拡大斜視図。 参考例2における、放電抵抗の拡大断面図。 参考例3における、固定する前の状態での、放電抵抗の拡大平面図。 参考例3における、固定した後の状態での、放電抵抗の拡大平面図。 参考例4における、放電抵抗の拡大斜視図。 比較例における、放電抵抗が大きく反った状態での、放電抵抗固定構造の断面図。 比較例における、放電抵抗が僅かに反った状態での、放電抵抗固定構造の断面図。 従来例における、放電抵抗固定構造の断面図。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記放電抵抗固定構造は、例えば、電気自動車やハイブリッド車に搭載され、直流電力と交流電力との間で電力変換を行う電力変換装置に用いることができる。
上記放電抵抗固定構造において、上記樹脂基板には、少なくとも上記最大発熱部に対向する位置に、該樹脂基板の法線方向に貫通した貫通穴が形成されている。
この場合には、樹脂基板に上記貫通穴を設けたため、最大発熱部の近くに樹脂材料が配置されることを防止できる。そのため、放電抵抗から発せられる熱による、樹脂基板への影響を低減しやすくなる。
また、上記被固定部は少なくとも一対設けられ、それぞれの上記被固定部と上記樹脂基板との間にボスが介在している。
そのため、放電抵抗と樹脂基板との固定部に、少なくとも一対のボスが介在するため、放電抵抗を樹脂基板から確実に離隔させることができる。そのため、放電抵抗から発生した熱の影響を、樹脂基板が受けにくくなる。
また、上記放電抵抗の上記被固定部には、上記樹脂基板の法線方向に貫通した固定用貫通孔が形成され、上記樹脂基板は、上記法線方向に突出した固定ピンを有し、該固定ピンは上記固定用貫通孔に挿入され、上記固定ピンの先端は、上記固定用貫通孔の内径よりもその外径が大きくなるように熱を加えて溶融変形させた熱かしめ部となっており、該熱かしめ部と上記樹脂基板との間で上記放電抵抗を挟持して上記法線方向に固定するよう構成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、上記固定ピンと熱かしめ部とによって、放電抵抗を樹脂基板にしっかりと固定することができる。すなわち、固定ピンによって、樹脂基板に平行な方向における放電抵抗の位置規制を行うことができると共に、熱かしめ部によって、上記法線方向における放電抵抗の位置規制を行うことができる。これにより、放電抵抗を樹脂基板に固定するための部品(ボルト等)が不要となり、放電抵抗固定構造の製造コストを低減することが可能になる。
また、被固定部と樹脂基板との間に上記ボスを介在させ、さらに熱かしめ部を形成すると、後述するように、熱かしめ部の外径形状を均一にできるという効果も生じる。
また、上記放電抵抗の表面のうち上記熱かしめ部と接触する接触部には、上記表面から凹んだ溝部が形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、固定ピンの先端に熱を加えて固定ピンを溶融変形し、上記熱かしめ部を形成した場合に、熱かしめ部を構成する樹脂の一部が溝部に流入する。そして、この状態で熱かしめ部が固化する。そのため、熱かしめ部に対して、樹脂基板に平行な方向に何らかの力が加わった場合でも、溝部と、該溝部内に流入した樹脂とが引っ掛かり、熱かしめ部の位置ずれを防止することが可能になる。
また、上記溝部は、上記接触部から上記固定用貫通孔の径方向に向かって、上記表面のうち上記熱かしめ部に接触しない非接触部まで延びていることが好ましい(請求項)。
この場合には、熱かしめ部の外観形状を一定にすることができる。すなわち、熱かしめ部を形成する際には、凹部を有する加締用具(図3参照)を加熱して、固定ピンの先端に押し当て、上記凹部内において先端を溶融変形させる。そして、冷却した後、加締用具を取り外す。これにより、凹部に嵌合する形状の熱かしめ部を形成する。
ここで、例えば製造ばらつきにより、固定ピンの先端の長さが長くなりすぎ、全ての樹脂が凹部に入りきれないことがある。しかし、この場合でも、溝部を上記非接触部まで延ばしておけば、凹部に入りきれなかった樹脂は、凹部(接触部)において溝部に流れ込み、非接触部に形成した溝部まで流れ出る。そのため、凹部に入る樹脂の量を一定にでき、熱かしめ部の外観形状を一定にすることができる。
また、上記放電抵抗の表面のうち上記熱かしめ部と接触する接触部には、上記表面から上記法線方向に突出したリブ部が形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、熱かしめ部に対して、樹脂基板に平行な方向へ何らかの力が加わった場合でも、熱かしめ部を構成する樹脂がリブ部に引っ掛かるため、熱かしめ部の位置ずれを防止できる。また、溝部を形成した場合と比較して、放電抵抗の厚さが薄くならないため、放電抵抗の強度を上げることができる。
参考例1)
本発明の参考例に係る放電抵抗固定構造につき、図1〜図7を用いて説明する。図1、図2に示すごとく、本例の放電抵抗固定構造1は、放電抵抗2と、樹脂基板3とを備える。放電抵抗2には、コンデンサ(図示しない)の放電電流が流れる。樹脂基板3は、放電抵抗2を固定している。
図2に示すごとく、放電抵抗2は、放電電流が流れた場合における単位体積あたりの発熱量が最も大きい最大発熱部20を少なくとも含む部分が樹脂基板3と離隔している。
放電抵抗2は、被固定部21において樹脂基板3に固定されている。被固定部21は、放電抵抗2における最大発熱部20を除く部位に形成されている。
図1に示すごとく、放電抵抗2は、凹部250を有するセラミック製の枠体200と、凹部250内に収納された電気抵抗体(図示しない)と、該電気抵抗体を凹部250内に封止する封止材260(セメント)とを備える。放電電流を流すと、凹部250内に封止した電気抵抗体が発熱する。枠体200の外縁には、一対の長辺L1,L2と、一対の短辺L3,L4とがある。枠体200の一方の長辺L1からは、電気抵抗体に接続した一対の接続端子28,29が突出している。一対の接続端子28,29は互いに平行であり、樹脂基板3の法線方向(Z方向:図2参照)に直交する方向(X方向)に突出している。
枠体200には、一対の被固定部21(21a,21b)が形成されている。被固定部21は、Z方向から見た形状が略半円状である。被固定部21は、枠体200から、上記X方向と、上記Z方向との双方に直交する方向(Y方向)に突出している。一方の被固定部21aは、枠体200の一方の短辺L3における、接続端子28,29を形成した側の端部205から、Y方向に突出している。他方の被固定部21bは、枠体200の他方の短辺L4における、接続端子28,29を形成した側とは反対側の端部206から、一方の被固定部21aとは反対方向に突出している。これら一対の被固定部21a,21bにおいて、放電抵抗2を樹脂基板3に固定している。
図2に示すごとく、樹脂基板3と放電抵抗2との間には、一対のボス31が介在している。一対のボス31を介在させることにより、最大発熱部20と樹脂基板3との間に隙間d1ができるようにしてある。
上述したように、放電電流を流すと、凹部250に封止した電気抵抗体が発熱する。放電抵抗2のうち、発熱する部分(電気抵抗体を設けた部分)は全て、樹脂基板3から離隔している。すなわち、本例では、Z方向から見た場合に、電気抵抗体から外れた位置に、ボス31を設けてある。ボス31は、樹脂基板3と一体に形成され、樹脂基板3から被固定部21へ向かってZ方向に突出している。ボス31は、略円柱状である。
なお、本例では、ボス31を樹脂基板3と一体に形成しているが、放電抵抗2の被固定部21a、21bと一体に形成してもよい。また、ボス31を、樹脂基板3または放電抵抗2とは別部材としてもよい。
また、ボス31の中心から固定ピン32が、Z方向に突出している。固定ピン32はボス31と一体に形成されており、樹脂材料からなる。放電抵抗2の被固定部34には、Z方向に貫通した固定用貫通孔34が形成されている。固定ピン32は固定用貫通孔34に挿入されている。固定ピン32の外周面329と、固定用貫通孔34の内周面349との間には、隙間d2がある。
固定ピン32の先端320は、放電抵抗2における樹脂基板3とは反対側の表面201から突出している。この先端320は、固定用貫通孔34の内径よりもその外径が大きくなるように熱を加えて溶融変形させた熱かしめ部33となっている。熱かしめ部33と樹脂基板3との間で放電抵抗2を挟持してZ方向に固定している。
ボス31の外径は、固定用貫通孔34の内径よりも大きい。ボス31は、固定用貫通孔34の開口周縁部340において、放電抵抗2を支持している。
放電抵抗固定構造1を製造する際には、図3に示すごとく、ボス31と、固定ピン32とを予め形成した樹脂基板3を用意し、この固定ピン32に、放電抵抗2の固定用貫通孔34を嵌合させる。固定ピン32のZ方向における長さHは、放電抵抗2の板厚Dよりも長くしておく。このようにすると、放電抵抗2をボス31上に載置した場合に、固定ピン32の先端320が放電抵抗2の表面201から突出する。そして、半円球状の凹部40を有する加締用具4を加熱して、固定ピン32の先端320に押し当てることにより、凹部40内において先端320を溶融変形させる。先端320を構成する樹脂材料が冷却して固化した後、加締用具4を取り除く。これにより、半円球状の熱かしめ部33(図2参照)を形成する。
本例の放電抵抗固定構造1は、電気自動車やハイブリッド車に搭載され、直流電力と交流電力との間で電力変換を行う電力変換装置に使用される。図6に示すごとく、電力変換装置100は、スイッチング素子を内蔵した複数の半導体モジュール51と、該半導体モジュール51を冷却する冷却管50とを積層した積層体500を備える。冷却管50の内部には、冷媒が流れる冷媒流路505が形成されている。個々の半導体モジュール51は複数のパワー端子52を備える。パワー端子52には、正電圧が加わる正極端子52aと、負電圧が加わる負極端子52bと、交流負荷に接続される交流端子52cとがある。
正極端子52aには正極バスバー54が接続し、負極端子52bには負極バスバー55が接続している。これら正極バスバー54と負極バスバー55とは、それぞれ金属板からなる。正極バスバー54と負極バスバー55とは、パワー端子52の突出方向(Z方向)に重なり合うように配置されている。正極バスバー54と負極バスバー55との間には絶縁樹脂が介在している。本例では、この絶縁樹脂の一部をバスバー54,55の間から引き出して、放電抵抗2を固定するための樹脂基板3として利用している。
正極バスバー54と負極バスバー55は、L字状に屈曲した抵抗接続端子60,61を備える。この抵抗接続用端子60,61に、放電抵抗2の接続端子28,29が接続している。
積層体500を構成する複数の冷却管50のうち、積層体500の積層方向(X方向)における一方の端部に位置する冷却管50aには、冷媒を冷媒流路505に導入するための導入パイプ57と、冷媒流路505から冷媒が導出する導出パイプ58とが接続している。導入パイプ57から冷媒を導入すると、冷媒は、全ての冷却管50内を分配して流れ、導出パイプ58から導出する。これにより、半導体モジュール51を冷却している。
また、電力変換装置100は、積層体500を固定するための金属製のフレーム5を備える。本例の樹脂基板3は、ボルト68によって、フレーム5に締結されている。
フレーム5の、X方向に直交する2つの内面63,64のうち、一方の内面63(パイプ57,58を設けた側の内面63)と、積層体500との間には、ばね部材62が設けられている。このばね部材62を使って積層体500をX方向に押圧し、フレーム5の他方の内面64に押し当てている。これにより、積層体500をフレーム5内に固定している。
フレーム5は、コンデンサ56を収容するための収容凹部560を備える。この収容凹部560に、コンデンサ素子(図示しない)及び、該コンデンサ素子を封止する封止部材(図示しない)が収納されている。これらコンデンサ素子と封止部材とによって、コンデンサ56が構成されている。コンデンサ素子の電極には、正極バスバー54および負極バスバー55が接続している。
なお、本例では、フレーム5の一方の内面63と積層体500との間にばね部材62を配置したが、他方の内面64と積層体500との間にばね部材62を配置してもよい。この場合、積層体は、一方の内面63に向けて押圧される。
また、本例では、冷媒流路505を内部に有する複数の冷却管50と、複数の半導体モジュール51とを積層して積層体500を構成したが、図7に示すごとく、半導体素子を内蔵した半導体モジュール51の本体部510を、積層方向(X方向)に直交する方向から間に空間を設けつつ囲むと共に、本体部510よりも積層方向(X方向)の幅の大きい枠部70を本体部510と一体に備えた冷却器一体型半導体モジュール7を積層することで、半導体モジュール51と冷媒流路505とが積層される構造にしてもよい。
本例の作用効果について説明する。
図2に示すごとく、本例においては、放電抵抗2のうち、最大発熱部20を少なくとも含む部分を、樹脂基板3から離隔させた。そして、最大発熱部20を除く部位に被固定部21を形成した。このようにすると、放電抵抗2のうち温度が最も高くなる部分(最大発熱部20)を樹脂基板3に接触させずに、放電抵抗を樹脂基板に固定することができる。そのため、放電抵抗2から発生した熱の影響を樹脂基板3があまり受けなくなる。これにより、耐熱性の低い樹脂製の基板3でも、充分、使用に耐え得るようになる。樹脂基板3は金属と比べて安価であるため、樹脂基板3を使用することにより、放電抵抗固定構造1の製造コストを低減することができる。
また、図2に示すごとく、本例の放電抵抗2は一対の被固定部21を有する。そして、それぞれの被固定部21と樹脂基板3との間にボス31が介在している。
このようにすると、放電抵抗2と樹脂基板3との固定部に、少なくとも一対のボス31が介在するため、放電抵抗2を樹脂基板3から確実に離隔させることができる。そのため、放電抵抗2から発生した熱の影響を、樹脂基板3が受けにくくなる。
また、本例では、樹脂基板3に形成した固定ピン32を、放電抵抗2に形成した固定用貫通孔34に挿入し、固定ピン32の先端320に熱を加えて溶融変形させることにより熱かしめ部33を形成した。そして、熱かしめ部33と樹脂基板3との間で放電抵抗2を挟持してZ方向に固定するよう構成した。
この場合には、固定ピン32と熱かしめ部33とによって、放電抵抗2を樹脂基板3にしっかりと固定することができる。すなわち、固定ピン32によって、X方向およびY方向における放電抵抗2の位置規制を行うことができると共に、熱かしめ部33によって、Z方向における放電抵抗2の位置規制を行うことができる。これにより、放電抵抗2を樹脂基板3に固定するための部品(ボルト等)が不要となり、放電抵抗固定構造1の製造コストを低減することが可能になる。
また、被固定部21と樹脂基板3との間にボス31を設けると、熱かしめ部33の形状を一定にしやすくなる。すなわち、図4、図5に示すごとく、放電抵抗2は、熱かしめ部33を形成する前の段階において反っていることがある。放電抵抗2の反りはばらつきがあり、大きく反る場合(図4参照)と、僅かに反る場合(図5参照)とがある。
図4、図5に示すごとく、放電抵抗2の固定用貫通孔34に固定ピン32を挿入すると、固定用貫通孔34の開口縁345から、固定ピン32の先端320が突出する。
ここで仮に、図14、図15に示すごとく、ボス31を設けなかったとすると、放電抵抗2の中央部分(最大発熱部20)が樹脂基板3に接触することとなる。そのため、本発明の効果を発揮できない。仮に、耐熱性が高い樹脂基板3を使うことにより、樹脂基板3と最大発熱部20との接触を許容できたとしても、放電抵抗2と樹脂基板3との接触部80から上記開口縁345までの、Y方向における距離Lyが長いため、放電抵抗2が大きく反った場合(図14参照)と僅かに反った場合(図15参照)とで、接触部80から開口縁345までの、Z方向における長さLzが大きく変動することになる。そのため、開口縁345からZ方向に突出する先端320の長さhも大きく変動する。したがって、先端320に熱を加えて熱かしめ部33を形成した場合、加締用具4(図3参照)の凹部40内に入る樹脂の量が大きくばらつき、熱かしめ部33の外径がばらつきやすくなる。
これに対して本例は、図4、図5に示すごとく、ボス31を設けたため、ボス31の外縁部310において放電抵抗2を支持することになる。この外縁部310と、上記開口縁345との、Y方向における距離Lyは短いため、放電抵抗2が大きく反った場合(図4参照)でも、僅かに反った場合(図5参照)でも、外縁部310から開口縁345までの、Z方向における長さLzは大きく変動しない。そのため、開口縁345からZ方向に突出する先端320の長さhも大きく変動しない。したがって、先端320に熱を加えて熱かしめ部33を形成した場合、加締用具4(図3参照)の凹部40内に入る樹脂の量が、放電抵抗2の反り量に関わらず一定になり、熱かしめ部33の外径がばらつきにくくなる。
以上のごとく、本例によれば、製造コストを低減できる放電抵抗固定構造を提供することができる。
(実施例
本例は、樹脂基板4の形状を変更した例である。図8に示すごとく、本例では、樹脂基板3の、少なくとも最大発熱部20に対向する位置に、該樹脂基板3の法線方向(Y方向)に貫通した貫通穴30を形成した。
その他、参考例1と同様の構成を備える。
本例の効果について説明する。本例では、樹脂基板3に貫通穴30を設けたため、最大発熱部20の近くに樹脂材料が配置されることを防止できる。そのため、放電抵抗2から発せられる熱による、樹脂基板3への影響を低減しやすくなる。
その他、参考例1と同様の作用効果を備える。
参考例2
本例は、放電抵抗の形状を変更した例である。図9、図10に示すごとく、本例では、放電抵抗2の表面のうち熱かしめ部33と接触する接触部23に、表面から凹んだ溝部25を形成した。本例では、固定用貫通孔34の周囲に4本の溝部25を放射状に形成した。個々の溝部25は、固定用貫通孔34に繋がっている。
その他、参考例1と同様の構成を備える。
本例の作用効果について説明する。上記構成にすると、固定ピン32(図3参照)の先端320に熱を加えて固定ピン32を溶融変形し、熱かしめ部33を形成した場合に、熱かしめ部33を構成する樹脂の一部が溝部25に流入する。そして、この状態で熱かしめ部33が固化する。そのため、熱かしめ部33に対して、樹脂基板3に平行な方向(X方向、Y方向)に何らかの力が加わった場合でも、溝部25と、該溝部25内に流入した樹脂とが引っ掛かり、熱かしめ部33の位置ずれを防止することが可能になる。
その他、参考例1と同様の作用効果を備える。
参考例3
本例は、溝部25の長さを変更した例である。図11、図12に示すごとく、本例の溝部25は、接触部23から固定用貫通孔34の径方向に向かって延びている。溝部25は、放電抵抗2の表面のうち熱かしめ部33に接触しない非接触部24まで延びている。本例では、4本の溝部25を放射状に形成した。個々の溝部25は、固定用貫通孔34に繋がっている。
その他、参考例1と同様の構成を備える。
本例の作用効果について説明する。上記構成にすると、熱かしめ部33の外観形状を一定にすることができる。すなわち、熱かしめ部33を形成する際には、凹部40を有する加締用具4(図3参照)を加熱して、固定ピン32の先端320に押し当て、凹部40内において先端320を溶融変形させる。そして、冷却した後、加締用具4を取り外す。これにより、凹部40に嵌合する形状の熱かしめ部を形成する。
ここで、例えば製造ばらつきにより、固定ピン32の先端320の長さが長くなりすぎ、全ての樹脂が凹部40に入りきれないことがある。しかし、この場合でも、溝部25を非接触部24まで延ばしておけば、凹部40に入りきれなかった樹脂は、凹部40(接触部23)において溝部25に流れ込み、図12に示すごとく、非接触部24に形成した溝部25まで流れ出る。そのため、凹部40に入る樹脂の量を一定にでき、熱かしめ部33の外観形状を一定にすることができる。
参考例4
本例は、放電抵抗2の形状を変更した例である。図13に示すごとく、本例では、放電抵抗2の表面のうち熱かしめ部33と接触する接触部23に、表面からZ方向に突出したリブ部26を形成した。リブ部26は、固定用貫通孔34の開口周縁部からZ方向に突出した円筒状部分26aと、該円筒状部分26aから放射状に延びた4本の放射状部26bとからなる。放射状部26bの、Z方向における高さは、固定用貫通孔34から離れるほど次第に低くなっている。
その他、参考例1と同様の構成を備える。
本例の作用効果について説明する。
放電抵抗2の接触部23にリブ部26を形成すると、熱かしめ部33に対して、樹脂基板3に平行な方向(X方向、Y方向)へ何らかの力が加わった場合でも、熱かしめ部33を構成する樹脂がリブ部26に引っ掛かるため、熱かしめ部33の位置ずれを防止できる。また、溝部25(図9、図10参照)を形成した場合と比較して、放電抵抗2のZ方向の厚さが薄くならないため、放電抵抗2の強度を上げることが可能になる。
その他、参考例1と同様の作用効果を備える。
1 放電抵抗固定構造
2 放電抵抗
20 最大発熱部
21 被固定部
3 樹脂基板
30 貫通穴
34 固定用貫通孔

Claims (5)

  1. コンデンサの放電電流が流れる放電抵抗と、
    該放電抵抗を固定する樹脂基板とを備え、
    上記放電抵抗は、上記放電電流が流れた場合における単位体積あたりの発熱量が最も大きい最大発熱部を少なくとも含む部分が上記樹脂基板と離隔しており、
    上記放電抵抗における上記樹脂基板に固定される被固定部は、上記最大発熱部を除く部位に形成されており、
    上記放電抵抗は、直流電力と交流電力との間で電力変換を行う車載電力変換装置に用いられ、
    上記樹脂基板には、上記最大発熱部に対向する全ての領域を、上記樹脂基板の法線方向に貫通した貫通穴が形成されており、
    上記被固定部は少なくとも一対設けられ、それぞれの上記被固定部と上記樹脂基板との間にボスが介在していることを特徴とする放電抵抗固定構造。
  2. 請求項に記載の放電抵抗固定構造において、上記放電抵抗の上記被固定部には、上記樹脂基板の法線方向に貫通した固定用貫通孔が形成され、上記樹脂基板は、上記法線方向に突出した固定ピンを有し、該固定ピンは上記固定用貫通孔に挿入され、上記固定ピンの先端は、上記固定用貫通孔の内径よりもその外径が大きくなるように熱を加えて溶融変形させた熱かしめ部となっており、該熱かしめ部と上記樹脂基板との間で上記放電抵抗を挟持して上記法線方向に固定するよう構成されていることを特徴とする放電抵抗固定構造。
  3. 請求項に記載の放電抵抗固定構造において、上記放電抵抗の表面のうち上記熱かしめ部と接触する接触部には、上記表面から凹んだ溝部が形成されていることを特徴とする放電抵抗固定構造。
  4. 請求項に記載の放電抵抗固定構造において、上記溝部は、上記接触部から上記固定用貫通孔の径方向に向かって、上記表面のうち上記熱かしめ部に接触しない非接触部まで延びていることを特徴とする放電抵抗固定構造。
  5. 請求項に記載の放電抵抗固定構造において、上記放電抵抗の表面のうち上記熱かしめ部と接触する接触部には、上記表面から上記法線方向に突出したリブ部が形成されていることを特徴とする放電抵抗固定構造。
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