JP5788398B2 - エンテカビルの新規な製造方法及びこれに使用される中間体 - Google Patents
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Description
(a)前記化学式(2)のα−エクソメチレン誘導体を加水分解し、下記化学式(3)の化合物を合成するステップと、
(b)前記化学式(3)の化合物を下記化学式(4)のプリン誘導体とミツノブ反応(Mitsunobu reaction)させ、下記化学式(5)のヌクレオシド化合物を製造するステップと、
(c)前記化学式(5)の化合物をテトラブチルアンモニウムフルオリドと反応させ、下記化学式(6)の化合物を製造するステップと、
(d)前記化学式(6)の化合物を加水分解反応させるステップと
を含む、下記化学式(1)のエンテカビルの製造方法を提供する。
R1及びR2は、それぞれ独立に、ヒドロキシ保護基であるか、またはR1及びR2とも環状ヒドロキシ保護基を形成することができ、
R3は、ベンゾイル又はアリールベンゾイルであり、好ましくはベンゾイル又は4−フェニルベンゾイルであり、
Tfは、トリフルオロメタンスルホニルであり、
Xは、ハロゲン又はベンジルオキシである。
化学式(11)の化合物を、塩基の存在下でトリフレート化剤と反応させて、化学式(10)のトリフルオロメタンスルホン酸のエノラート誘導体を製造する。
前記ステップ1で製造された化学式(10)のトリフルオロメタンスルホン酸のエノラート誘導体を、金属触媒の存在下で、アルキルシリルメチルマグネシウムクロリド又はアリールシリルメチルマグネシウムクロリドと反応させて化学式(9)のシクロアルケン化合物が製造される。
前記ステップ2で製造された化学式(9)のシクロアルケン化合物を過酸化物と反応させて、化学式(8)のエポキシド化合物を製造する。
前記ステップ3で製造された化学式(8)のエポキシド誘導体を加水分解反応させて、化学式(7)のβ−エクソメチレン誘導体を製造する。
前記ステップ4で製造された化学式(7)のβ−エクソメチレン誘導体をトリフェニルホスフィン及びジ(C1−6アルキル)アゾジカルボン酸とミツノブ反応させて、化学式(2)のα−エクソメチレン誘導体を製造する。
前記ステップ5で製造された化学式(2)の化合物を塩基性溶液中で加水分解反応させて、化学式(2)の化合物におけるベンゾイル基を除去することによって、化学式(3)の化合物を製造する。
前記ステップ6で製造された化学式(3)の化合物を化学式(4)のプリン誘導体とミツノブ反応させて、下記化学式(5)のヌクレオシド化合物を製造する。
前記ステップ7で製造された化学式(5)の化合物をテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)と反応させて、保護基R2を脱保護することによって、下記化学式(6)の化合物を製造する。
前記ステップ8で製造された化学式(6)の化合物を加水分解反応させて、化学式(1)のエンテカビル化合物を製造する。
3−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−2−トリチルオキシメチル−シクロペンタノン31g(50.7mmol)を無水テトラヒドロフラン310mlに溶解し、−78℃に冷却した。そこに、ヘキサメチルジシラザンリチウム17.0g(101.5mmol)を添加し、−78℃で1時間攪拌した。得られた混合物にN−フェニルトリフルイミド(N−phenyltriflimide)23.6g(66mmol)を添加して室温に昇温し、室温で一晩中攪拌した。反応が完結した後、飽和重炭酸ナトリウム溶液310mLを添加した。得られた溶液を、酢酸エチル310mLで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた物質をカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物33.5g(収率:88.9%)を得た。
実施例1−2:t−ブチル−ジフェニル−(3−トリメチルシリルメチル−2−トリチルオキシメチル−シクロペンテン−3−イルオキシ)−シラン(化学式(9)の化合物)の製造
前記実施例1−1で得られた化学式(10)の化合物33.5g(45.1mmol)を、ジエチルエーテル335mLに溶解した。そこに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム2.6g(2.25mmol)を室温で添加し、0℃に冷却した。得られた混合物に、1Mトリメチルシリルマグネシウムクロリド90.2mL(90.2mmol)を滴加した後、室温で1時間攪拌した。反応が完結した後、混合物を0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液335mLを滴加してクエンチし、セライト濾過した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた物質を、カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物26.99g(収率:87.4%)を得た。
実施例1−3:3−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−1−トリメチルシラニルメチル−2−トリチルオキシメチル−6−オキサ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン(化学式(8)の化合物)の製造
前記実施例1−2で得られた化学式(9)の化合物708g(1.03mol)を、イソプロピルアルコール16Lに溶解して0℃に冷却した。得られた溶液にリン酸ナトリウム2214g(15.59mol)を添加し、次いで77%メタクロロペルオキシ安息香酸699g(3.11mol)を添加した。得られた混合物を0℃で2時間攪拌した。固体を濾過して、標題化合物とリン酸ナトリウムとの混合固体724gを得た。
実施例1−4:1−(S)−4−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−2−メチレン−3−トリチルオキシメチルシクロペンタノール(化学式(7)の化合物)の製造
前記実施例1−3で得られた化学式(8)の化合物とリン酸ナトリウムとの混合固体724gに、メタノール10Lを入れて室温で攪拌した。77%メタクロロペルオキシ安息香酸350g(1.56mol)及びメチレンクロリド5Lを添加して、反応を完結させた。得られた反応物に、20%硫酸水素ナトリウム水溶液1.5Lと12%炭酸水素ナトリウム溶液1.5Lとの混合溶液を滴加してクエンチした。得られた反応混合物を、メチレンクロリド1.6Lで2回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過した後、減圧濃縮して標題化合物494g(化学式(11)の化合物からの収率:60.5%)を得た。
実施例1−5:1−ベンゾイル−4−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−2−メチレン−3−トリチルオキシメチル−シクロペンタン化合物(化学式(2)の化合物)の製造
トリフェニルホスフィン311g(1.18mol)をテトラヒドロフラン4.9Lに溶解し、0℃に冷却した。その溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)233mL(1.18mol)を滴加し、0℃で1時間攪拌して懸濁液を得た。前記実施例1−4で得られた化学式(7)の化合物494g(0.79mol)と安息香酸145g(1.18mol)との混合物にテトラヒドロフラン4.9Lを添加した。トリフェニルホスフィンとアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)との懸濁液を0℃で滴加し、同じ温度で0.5時間攪拌した。こうして得られた反応物を減圧濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチル4.9Lを添加し、0.5N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した。得られた物質に硫酸ナトリウムを添加し、濾過し、減圧濃縮した。メタノール4.9Lを添加して結晶化し、濾過して固体状の標題化合物369g(収率:68.6%)を得た。
実施例1−6:1−(R)−4−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−2−メチレン−3−トリチルオキシメチルシクロペンタノール化合物(化学式(3)の化合物)の製造
前記実施例1−5で得られた化学式(2)の化合物367g(0.5mol)に1%水酸化ナトリウムメタノール溶液7.34Lとメチレンクロリド3.7Lとを添加し、室温で5時間反応させた。反応が完結した後、得られた反応混合物に水7.3Lを添加して水層を分離した。分離された水層は、メチレンクロリド7.3Lで抽出した。得られた物質に硫酸ナトリウムを添加し、乾燥及び濾過して標題化合物404g(収率:>100%)を得た。
トリフェニルホスフィン13.37g(50.88mmol)をテトラヒドロフラン240mLに溶解し、0℃に冷却した。アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)8.3mL(50.88mmol)を添加し、0℃で1時間攪拌して懸濁液を得た。前記実施例1−6で得られた化学式(3)の化合物15.93g(25.44mmol)と2−アミノ−6−クロロプリン8.64g(50.88mmol)との混合物にテトラヒドロフラン160mLを添加し、次いでトリフェニルホスフィンとアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)との懸濁液を0℃で滴加して、同じ温度で1時間攪拌した。反応が完了した後、酢酸エチル400mLを添加し、0℃で0.5N水酸化ナトリウム水溶液400mLで3回洗浄した。得られた物質を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後、減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製して標題化合物12.8g(収率:64.7%)を得た。
前記実施例1−7で得られた化学式(5)の化合物3.2g(4.12mmol)を無水テトラヒドロフラン32mLに溶解した。得られた溶液に、1Mテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液8.24mL(8.24mmol)を添加し、室温で13時間攪拌した。反応が完結した後、得られた混合物に蒸留水30mLを加えてクエンチした。こうして得られた溶液を、酢酸エチル30mLで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に濾過し、濃縮させ、メタノール32mL中で攪拌して標題化合物1.6g(収率:71.6%)を得た。
実施例1−9:2−アミノ−9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2−メチレン−シクロペンチル)−1,9−ジヒドロ−プリン−6−オン(化学式(1)のエンテカビル)の製造
前記実施例1−8で得られた化学式(6)の化合物1.38g(2.56mmol)にアセトニトリル30mLと2N塩酸水溶液23.3mLとを添加し、82℃に加熱して12時間攪拌した。反応が完結し後、得られた混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで洗浄してトリチルカルビノールを除去した。こうして得られた物質を3N水酸化ナトリウム水溶液13.6mLでpH6.8に中和した後、90℃で1時間攪拌した。こうして得られた溶液を徐々に室温に冷却しつつ攪拌し、室温で1時間さらに攪拌して結晶を得た。得られた物質を6℃に冷却し、1時間攪拌して固体状の標題化合物0.554g(収率:73.1%)を得た。
前記実施例1−9で得られた化合物1gに、N,N−ジメチルホルムアミド5mLを添加し、室温で2時間攪拌し、0℃で1時間攪拌した。得られた溶液を濾過して、白色固体状の標題化合物0.95g(収率:85.6%)を得た。
前記実施例1−10で得られた化学式(14)の化合物1.1gに蒸留水16.5mLを加え、95℃で1時間攪拌した。得られた溶液を室温に徐々に冷却して結晶化し、10℃で1時間攪拌した。得られた固体を濾過し、窒素雰囲気下で乾燥して、白色固体状の標題化合物0.9g(収率:96.9%)を99.8%以上の高純度で得た。
窒素気流下で、2M BH3DMSテトラヒドロフラン溶液210mL(0.924mol)と無水テトラヒドロフラン300mLとを反応器に入れ、5℃に冷却した。(−)−α−ピネン155mL(0.924mol)を0.5時間滴加した。生成された(+)−Ipc2BHの固相を35℃に昇温し、化学式(2)の化合物であるt−ブチル−ジフェニル−(2−トリチルオキシメチル−シクロ−2−ペンテニルオキシ)シラン100gを加えた。得られた混合物を3時間攪拌した後、反応温度を0〜10℃に維持して3N水酸化ナトリウム水溶液196mLを1時間滴加した。得られた混合物に、過酸化水素105mLを1時間以上滴加し、1時間攪拌した。得られた反応混合物に、10%NaHSO3 250mLと8%NaHCO3 250mLとの混合溶液を滴加して、過剰の過酸化水素を除去した。得られた物質にヘプタン500mLを加えて抽出し、有機層を分離した。分離された有機層を、水とメタノールとの混合物で、その重量比を1:1、1:1.5、1:2、1:2.5及び1:3の重量比に変化させながら5回洗浄して、イソピノカンフェオールを除去した。得られた溶液を減圧濃縮し、ヘプタン300mLに結晶化した後、0℃で濾過して結晶質固体で標題化合物67g(収率:65%)を得た。
m.p.:95.6℃−97℃。
前記実施例2−1で得られた化学式(13)の化合物60g(97.9mmol)をDMSO 36mLとメチレンクロリド300mLと混合した。得られた溶液を0℃に冷却し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)59.7mL(0.343mol)を加え、ピリジン・SO3錯体31.2g、ピリジン15.9mL、DMSO 36mLの混合溶液を加えた。得られた混合物を30分間攪拌した。反応の完結後、得られた有機層を、飽和塩化アンモニウム水溶液、2M HCl、炭酸水素ナトリウム溶液、塩水それぞれ300mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過及び減圧濃縮して、標題化合物60g(収率:99%)を得た。
1Mヘキサメチルジシラザンリチウムテトラヒドロフラン溶液2.62L(2.62mol)を、反応器内で0℃に冷却した。前記溶液にN−フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)608.4g(1.70mol)と無水テトラヒドロフラン2.4Lとの混合溶液を1時間添加し、前記実施例2−2で得られた化学式(11)の化合物800g(1.31mol)と無水テトラヒドロフラン2.4Lとの混合溶液を、1〜1.5時間添加した。得られた混合物を、0℃で1時間攪拌した。反応が完結した後、3%炭酸水素ナトリウム溶液8Lを添加し、酢酸エチル8Lで抽出した。こうして分離された有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過及び減圧濃縮した。得られた残渣にヘプタン6Lとセライト(Celite)800gとを加え、室温で2時間攪拌した。得られた混合物をセライト濾過して異物を除去した。こうして得られた有機層をメタノールと水の6:1の混合溶液(重量比)5.6Lで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過及び減圧濃縮して、標題化合物892gを得た。
削り屑状(turning)マグネシウム33g(5.22mol)を無水テトラヒドロフラン2Lと混合した。そこに、1,2−ジブロモエタン8mLを加えて15分間攪拌した。得られた溶液に、クロロメチルトリメチルシラン364mL(2.61mol)と無水テトラヒドロフラン0.6Lの混合溶液とを10分間にわたって滴加した。得られた混合溶液を40℃に加熱し、徐々に冷却して、トリメチルシリルメチルマグネシウムクロリドを沈殿させた。得られた溶液に、前記実施例2−3で製造された化学式(10)の化合物892gとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム37.7g(0.033mmol)と無水テトラヒドロフラン4.5Lとの混合溶液を20分間滴加し、室温で1〜2時間攪拌した。反応の完結後、0℃に冷却し、3%重曹水溶液8Lを添加した。混合液をセライト(Celite)濾過した後、酢酸エチル4Lで洗浄した。有機層を分離し、減圧濃縮した。残渣にヘプタン6Lとセライト(Celite)400gとを入れて2時間攪拌した後、濾過し、ヘプタン2Lで洗浄した。得られた有機層をメタノールと水との6:1混合溶液(重量比)5.6Lで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥及び濾過した後、減圧濃縮した。残渣をイソプロピルアルコールと水との混合物で結晶化して、結晶質固体として標題化合物786gを得た。
m.p.:57.8℃−59.0℃。
前記実施例2−4で得られた化学式(9)の化合物786g(1.14mol)をイソプロピルアルコール12Lに溶解して0℃に冷却した。リン酸ナトリウム2.78kg(19.58mol)を添加し、次いで77%メタクロロペルオキシ安息香酸292.5g(1.31mol)を添加し、2.5時間攪拌した。こうして得られた固体を濾過して標題化合物とリン酸ナトリウムとの混合固体3.25kgを得た。
前記実施例2−5で得られた化学式(13)の化合物とリン酸ナトリウムとの混合固体3.25kgに、メタノール8Lとメチレンクロリド4Lとを加えた。ここに77%メタクロロペルオキシ安息香酸292.5gを加え、1〜1.5時間攪拌した。反応が完結した後、得られた混合物を濾過してリン酸ナトリウムを除去し、メチレンクロリド4Lで固体を洗浄した。得られた物質に、20%硫酸水素ナトリウム水溶液2.4Lと6%重曹溶液4.8Lとの混合溶液を滴加して急冷した。有機層を分離した後、水層をメチレンクロリド4Lで抽出した。分離された有機層を組み合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後、減圧濃縮して標題化合物587.3g(化学式(3)の化合物から得られた化学式(7)の化合物の収率:72%)を得た。
テトラヒドロフラン10Lに、前記実施例3−6で得られた化学式(7)の化合物500g(0.8mol)、トリフェニルホスフィン314.8g(1.2mol)及び安息香酸146.7g(1.2mol)を加え、0℃に冷却した。ここにアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)242.7mL(1.2mol)を滴加し、0℃で1時間攪拌した。反応の完結後、得られた混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。酢酸エチル5Lを添加した後、0.5N水酸化ナトリウム水溶液5Lで洗浄した。こうして分離された有機層に硫酸ナトリウムを添加して乾燥、濾過及び濃縮した。得られた物質を酢酸エチル1Lに溶解し、メタノール4Lを添加して結晶化した。得られた固体を濾過して固体状の標題化合物408.3g(収率:70.0%)を得た。
m.p.:142.3℃−144℃。
反応器に水酸化ナトリウム80g(2mol)及びメタノール4.0Lを順に入れた。実施例2−7で得られた化学式(2)の化合物400g(0.5487mol)とメチレンクロリド2.0Lと、そこに添加し、室温で5時間反応させた。反応が完結した後、得られた混合物を水2Lで洗浄した。こうして分離された有機層に硫酸ナトリウムを添加し、乾燥及び濾過して標題化合物341g(収率:99%)を得た。
トリフェニルホスフィン216g(0.823mol)をテトラヒドロフラン3.43Lに溶解し、0℃に冷却した。アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)130mL(0.823mol)を添加し、0℃で1時間攪拌して懸濁液を得た。前記実施例2−8で得られた化学式(3)の化合物341g(0.5487mol)と2−アミノ−6−クロロプリン140g(0.823mol)を含むテトラヒドロフラン3.43Lとの混合物に、懸濁液を0℃で添加し、同じ温度で1時間攪拌した。反応が完了した後、得られた混合物に酢酸エチル3.43Lを添加し、0℃で0.5N水酸化ナトリウム水溶液3.43Lで洗浄した。得られた物質を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後、減圧濃縮して標題化合物426g(収率:99%)を得た。
前記実施例2−9で得られた化学式(5)の化合物426g(0.5487mol)を無水テトラヒドロフラン4Lに溶解して調製した溶液に、1Mテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液1.1L(1.10mol)を添加した後、室温で13時間攪拌した。反応が完結した後、反応混合物に蒸留水2.0Lを加え、酢酸エチル2.0Lで2回抽出した。こうして分離された有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過及び濃縮し、メタノール4.0L中で攪拌して標題化合物212.6g(収率:72%)を得た。
前記実施例2−10で得られた化学式(6)の化合物200g(0.372mol)にアセトニトリル3Lと2N塩酸水溶液3Lとを混合し、82℃に加熱して12時間攪拌した。反応が完結した後、得られた溶液を室温に冷却し、酢酸エチル3Lで洗浄してトリチルカルビノールを除去した。得られた物質を3N水酸化ナトリウム水溶液1.2Lを用いてpH7に中和した後、90℃で1時間攪拌して溶液を得た。溶液を攪拌しつつ徐々に室温に冷却し、室温で1時間攪拌して結晶化させた。得られた物質を6℃に冷却し、1時間攪拌して固体状の標題化合物80.2g(収率:73%)を得た。
Claims (22)
- (1)下記化学式(2)のα−エクソメチレン誘導体を加水分解し、下記化学式(3)
の化合物を得るステップと、
(2)前記化学式(3)の化合物を下記化学式(4)のプリン誘導体とミツノブ反応さ
せ、下記化学式(5)のヌクレオシド化合物を得るステップと、
(3)前記化学式(5)のヌクレオシド化合物をテトラブチルアンモニウムフルオリド
と反応させ、下記化学式(6)の化合物を得るステップと、
(4)前記化学式(6)の化合物を加水分解するステップと
を含む、下記化学式(1)のエンテカビルの製造方法。
R1はトリチル基であって、R2は、t−ブチル−ジフェニル−シラニル基であり、
R3は、ベンゾイル又はアリールベンゾイルであり、
Xは、ハロゲン又はベンジルオキシである。 - 前記化学式(4)のプリン誘導体のXが、クロロ又はベンジルオキシであることを特徴
とする、請求項1記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記ミツノブ反応が、トリフェニルホスフィン及びアゾジカルボン酸−ジ−(C1−6
アルキル)の存在下で行われることを特徴とする、請求項1記載の化学式(1)のエンテ
カビルの製造方法。 - 前記ミツノブ反応が、前記化学式(7)のβ−エクソメチレン誘導体をトリフェニルホ
スフィン及びアゾジカルボン酸−ジ−(C1−6アルキル)と反応させて行われることを
特徴とする、請求項4記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記過酸化物が、メタクロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素、t−ブチルヒドロぺル
オキシド、四酸化オスミウム、過ヨウ素酸ナトリウム及びこれらの混合物からなる群から
選ばれることを特徴とする、請求項7記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記化学式(9)の化合物が、結晶性固体であることを特徴とする、請求項7記載の化
学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記金属触媒が、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムであることを特徴
とする、請求項10記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記反応が20〜−29℃の温度範囲で行われることを特徴とする、請求項12記載の
化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記塩基が、ヘキサメチルジシラザンリチウム、ヘキサメチルジシラザンカリウム、ヘ
キサメチルジシラザンナトリウム、リチウムジイソプロピルアミド、n−(C1−6アル
キル)リチウム、リチウムテトラメチルピペリジド、カリウムブトキシド、カリウムペン
トキシド、カリウムアミレート及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴と
する、請求項12記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記トリフレート化剤が、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、C1−6アルキル又はC6−18アリールN−置換基を有するトリフリミド、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項12記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。
- 前記化学式(11)の化合物が、
下記化学式(12)のシクロペンテン化合物を(+)−ジイソピノカンフェイルボラン
及びH2O2と反応させた後、反応物を炭化水素系溶媒で抽出して有機層を収得し、分離された有機層を水とアルコールとの混合物で洗浄し、結晶化助剤として溶媒を添加して結
晶化して下記化学式(13)の化合物を結晶性固体に製造するステップと、
前記化学式(13)のシクロペンタノール化合物を、ピリジン・SO3錯体、トリアル
キルアミン及びジメチルスルホキシドの混合物と酸化反応させるステップと、
を含む製造方法によって製造されることを特徴とする、請求項14記載の化学式(1)の
エンテカビルの製造方法。
- 前記洗浄プロセスが、1:1〜1:3の範囲の混合重量比で混合された水とアルコール
の混合物を使用することにより3回以上行われることを特徴とする、請求項16記載の化
学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 前記洗浄プロセスが、1:1、1:1.5、1:2、1:2.5及び1:3の混合重量
比を有する水とアルコールとの混合物の何れかを使用することにより5回行われることを
特徴とする、請求項16記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 結晶化助剤として使用される溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、水、及びこれらの混合物からなる群から選ばれるこ
とを特徴とする、請求項16記載の化学式(1)のエンテカビルの製造方法。 - 化学式(1)のエンテカビル化合物をジメチルホルムアミドを含む溶媒に溶解するステ
ップと、それから化学式(14)の化合物を結晶化するステップとを含む、請求項21の
結晶性エンテカビルジメチルホルムアミドの溶媒和物の製造方法。
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