JP5788014B2 - 組成物及びそれからなる膜 - Google Patents
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Description
シラン原子に結合した水酸基、シラン原子に結合したアルコキシ基、およびシラン原子に結合したハロゲン原子からなる群より選ばれる基または原子を合計2個以上有するシラン化合物(ii)
を含み、
前記重合体(i)が、下記一般式(1)で表される構成単位と下記一般式(2)で表される構成単位を有する重合体である組成物:
R 1 およびR 2 は独立して水素原子またはメチル基を表し、
Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表し、
ユニット比a/b=99.9/0.1〜40/60であり、
A 1 は、(Q1) f (P1)で表され、
Q1は−COO−、−CONH−、置換基を有していても良いフェニレン基から選ばれ、
P1は単結合または、エーテル構造を有していても良く且つ炭素数1〜15である2価以上の、炭化水素基からなる群より選ばれ、
fは0又は1であり、hは1〜5であり、
A 2 は、(Q2) g (P2)で表され、
Q2は-COO-、炭素数1〜5の2価以上の炭化水素基、置換基を有していても良いフェニレン基、−O−から選ばれ、
P2は、単結合、−X−P3−、−P4−Y−、−P5−からなる群より選ばれ、
P3〜P5は、それぞれ独立して、エーテル構造を有していても良く且つ炭素数1〜15である2価以上の、炭化水素基を表し、
Xは酸素、硫黄または-COO-を表し、
Yは酸素又は硫黄を表し、
gは0または1であり、kは1〜5であり、
gが1でQ2が−O−または-COO-のとき、P2は−X−P3−ではない。)。
前記一般式(2)において、A2が、単結合,-CH2-,-C6H4-,-O-,-CH2-O-,-CH2-O-CH2-,-C6H4-O-,-C6H4-O-CH2-,-COO-,-COOCH2-,-C6H4-COO-,または-C6H4-COO-CH2-で表される
前記[1]記載の組成物。
X1およびX2は、それぞれ独立して、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子を表し、
R3〜R6は、それぞれ独立して、水酸基、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、フェニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子を表し、
mは0〜10000の整数を表す。)。
請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物を硬化させて得られ、
−SO3M基(Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表す。)と、Si−O−Si構造またはSi−O−C構造とを有する膜であって、当該膜の外表面のSO3M基濃度(Sa)と、該基材に接する界面と前記外表面との中間地点におけるSO3M基濃度(Da)の比(Sa/Da)が、2〜1000である膜。
本発明では、本発明に係る組成物を構成する第1の成分として、−SO3Mで表される基(本発明において、単に「−SO3M基」と称する場合がある。)とエポキシ基を有し、該Mが水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表される重合体(i)が用いられる。ただ、本明細書において、説明の都合上、このような重合体(i)を「スルホン酸基とエポキシ基を有する重合体(i)」と呼ぶこともある。また、本明細書において「スルホン酸基」という語は、別途の記載がない限り「−SO3M基」を指すものとして用いられることがある。
ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、スチリル基、α−メチルスチリル基などの重合性官能基が炭素原子と水素原子のみで構成される炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基(下記のエーテル構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基、カーボネート構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基、エステル構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基、アミド構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基を除く)、
ビニルエーテル基、アリルエーテル基、アリルチオエーテル基などのエーテル構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基、
ビニルカーボネート基、アリルカーボネート基、アリルチオカーボネート基などのカーボネート構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基、
(メタ)アクリレート基、チオ(メタ)アクリレート基などのエステル構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基、
(メタ)アクリルアミド基などのアミド構造と炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基
が挙げられる。
一方、炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基を重合反応させることにより重合体(i)を形成する場合、その側鎖にはスルホン酸基とエポキシ基、より正確には、−SO3Mで表される基(Mは、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表す。)とエポキシ基を少なくとも重合体(i)の1分子中に平均して1個ずつ含むのが通常であるが、その他に如何なる構造の側鎖が含まれても良い。例えば、スルホン酸基またはエポキシ基以外に水酸基を有する側鎖、カルボキシル基を有する側鎖、アルキル基を有する側鎖、アリール基を有する側鎖、エポキシ基が水で開環したヒドロキシ基を2固有する側鎖、エポキシ基がアルコールで開環したアルコキシ基とヒドロキシ基有する側鎖等が重合体(i)に結合されていても良い。
R1およびR2は独立して水素原子またはメチル基を表し、
Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表し、
構成単位(ユニット)比a/b=1000/1〜1/1000であり、
A1は、(Q1)f(P1)で表され、
Q1は−COO−、−CONH−、置換基を有しても良いフェニレン基から選ばれ、
P1は単結合または、エーテル構造を有していても良く且つ炭素数1〜15である2価以上の、炭化水素基からなる群より選ばれ、
fは0又は1であり、hは1〜5であり、
A2は、(Q2)g(P2)で表され、
Q2は-COO-、炭素数1〜5の2価以上の炭化水素基、置換基を有していても良いフェニレン基、−O−から選ばれ、
P2は、単結合、−X−P3−、−P4−Y−、−P5−からなる群より選ばれ、
P3〜P5は、それぞれ独立して、エーテル構造を有していても良く且つ炭素数1〜15である2価以上の炭化水素基をあらわし、
Xは酸素、硫黄または-COO-を表し、
Yは酸素又は硫黄を表し、
gは0または1であり、kは1〜5であり、
gが1でQ2が−O−または-COO-のとき、P2は−X−P3−ではない。)
P1における、「エーテル構造を有していても良く且つ炭素数1〜15である2価以上の、炭化水素基」とは、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基のいずれでも良く、さらに直鎖状でも分岐状であってもよい。また例えばポリオキシエチレン鎖のように、エーテル構造を有する炭化水素基であっても良い。炭素数は1−15であるが、1−12であることがより好ましい。エーテル構造を含まない場合は炭素数1−10であることが好ましい。
また炭化水素の価数は2以上であればよいが、通常2−6価、好ましくは2−4価、さらに好ましくは2−3価である。さらにP1においては、炭化水素基は置換基を有していても良い。特に置換基に制限はなく、水酸基、ハロゲン基(フルオロ基、クロロ基等)など用いることができる。
(1−1)R1が水素またはメチルであり、Q1が-COO-であり、f=1である(メタ)アクリレート構造を有するスルホン酸由来の構造;
(1−2)R1が水素またはメチルであり、Q1が-CONH-であり、f=1である(メタ)アクリルアミド構造を有するスルホン酸由来の構造;
(1−3)R1が水素またはメチルであり、Q1が置換基を有していても良いフェニレン基であり、f=1である、スチリル基またはα−メチルスチリル基を有するスルホン酸由来の構造;
(1−4)R1が水素であり、f=0であるビニル基を有するスルホン酸由来の構造。
(2−1)R2が水素またはメチルであり、Q2が-COO-であり、g=1である(メタ)アクリレートを有するエポキシ化合物由来の構造;
(2−2)R2が水素またはメチルであり、Q2が置換基を有していても良いフェニレン基であり、g=1である、スチリル基またはα−メチルスチリル基を有するエポキシ化合物由来の構造;
(2−3)R2が水素であり、Q2が−O−であり、g=1であるビニルエーテル基を有するエポキシ化合物由来の構造;
(2−4)R2が水素であり、g=0であるビニル基を有するエポキシ化合物由来の構造;
(2−5)R2が水素であり、Q2がメチレン基であり、g=1である、アリル基を有するエポキシ化合物由来の構造。
Mは、水素原子;リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;並びに、テトラヒドロアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、メチルトリヒドロアンモニウムイオン、エチルトリヒドロアンモニウムイオン、シクロヘキシルトリヒドロアンモニウムイオン、フェニルトリヒドロアンモニウムイオン、ジメチル−フェニル−ヒドロ−アンモニウムイオン等のアンモニウムイオンから選ばれるものであることが好ましい。これらの中では、上記SO3Mで表される基が、遊離酸型の形態ではなくて、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオン等のカウンターカチオンで中和された形態であることが好ましい。
Mが水素原子である本発明のポリマーをスムーズに得る方法としては、上記のような水素原子によるエポキシ基の開環が生じないような条件で重合反応を行うことができる限り特に限定はされないものの、例えば、上記炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びスルホン酸基を有する化合物を構成するスルホン基をカウンターカチオンで中和して対応するスルホン酸塩とした後、このスルホン酸塩を、後述する一般式(2)で表される構成単位に対応する炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びエポキシ基を有する化合物とともに共重合し、得られたスルホン酸カウンターカチオン塩基とエポキシ基を有する重合体(i)を、塩酸、硫酸等の酸で処理して(反応させて)フリーのスルホン酸基に変換する方法が挙げられる。
重合体(i)の製造に用いられる炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びエポキシ基を有する化合物の中では、(メタ)アクリレート基を有するエポキシ化合物、アリルエーテル基を有するエポキシ化合物、スチリル基を有するエポキシ化合物が好ましい。例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、4−グリシジルオキシスチレンなどが挙げられる。
本発明の重合体(i)において、このような第3の構成単位(ユニット)を導入する場合、凡そ以下の配合比で行われる。
また、本発明の重合体(i)のMw/Mnは通常1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4である。この場合、組成物での溶解性または分散性、硬化膜の透明性または平滑性等に優れる傾向にある。
上述したように、一般式(1)で表される構成単位と一般式(2)で表される構成単位を有する本発明の重合体(i)は、上記一般式(1')で表される構造を有する炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びスルホン酸基を有する化合物と、上記一般式(2')で表される構造を有する炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びエポキシ基を有する化合物に、反応溶剤および重合開始剤を加えて加熱攪拌下で共重合させることによって得られる。このとき、必要により、上述の「第3の構成単位前駆化合物」を、上記一般式(1')で表される構造を有する炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びスルホン酸基を有する化合物、並びに、上記一般式(2')で表される構造を有する炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びエポキシ基を有する化合物とともに共重合させることができる。
アゾビスイソブチロニトリル等のニトリル類;
メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;
イソブチリルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;
トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、t−ブチルクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類;
2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;
α−クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,4,4−トリメチルペンチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート等のアルキルパーエステル類;
ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジエチレングリコールビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)等のパーカボネート類
等が挙げられる。
一般式(1')で表される炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びスルホン酸基を有する化合物と、一般式(2')で表される炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びエポキシ基を有する化合物と、所要により用いられる上記「第3の構成単位前駆化合物」を、共重合させる際に用いられる溶剤は、重合反応を阻害する等の不具合を起こさない溶剤であれば特に限定されない。好ましくは、モノマーとして用いられる、一般式(1')で表される炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びスルホン酸基を有する化合物、一般式(2')で表される炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びエポキシ基を有する化合物、並びに、所要により用いられる上記「第3の構成単位前駆化合物」の溶解性が高くなる高極性溶剤が良い傾向にあり、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)、1−プロパノール、1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類、アセトニトリル、スルホラン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)等の非プロトン性極性溶剤、および水、さらにはそれらの混合溶剤等が挙げられる。
一般式(1')で表される炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びスルホン酸基を有する化合物と、一般式(2')で表される炭素−炭素二重結合を有する重合性官能基及びエポキシ基を有する化合物と、所要により用いられる上記「第3の構成単位前駆化合物」を、共重合させる場合の反応温度は、主に重合開始剤の10時間半減期温度で設定されるが、凡そ室温〜200℃の範囲、好ましくは30〜120℃の範囲、さらに好ましくは40〜100℃の範囲である。
こうして生成した本発明の重合体(i)は、通常、スルホン酸基を多数有する高分子量体であり、水にしか溶解しないような性質を有することも多い。従って、この場合反応溶剤として、水を大量に用いなければ、反応の進行とともに反応系外へ析出してくるため、反応終了後、濾過して乾燥するだけで目的の重合体が得られる。一方、スルホン酸基の数が少なく析出しにくい重合体の場合は、貧溶剤に入れて析出させるか、エバポレーター等で溶剤を留去した後、貧溶剤でスラッジングし、濾過して乾燥する方法が比較的に好ましい。
シラン化合物(ii)
本発明に係る組成物を構成する第2の成分として、シラン原子に結合した水酸基、シラン原子に結合したアルコキシ基、およびシラン原子に結合したハロゲン原子からなる群より選ばれる基または原子を合計2個以上有するシラン化合物(ii)が用いられる。シラン原子に結合したヒドロキシ基は、通常、シラン原子に結合したアルコキシ基またはシラン原子に結合したハロゲン原子を加水分解して得られ、シラン原子に結合したアルコキシ基は、一般的に、シラン原子に結合したハロゲン原子にアルコールを反応させることによって得られる。本発明のシラン化合物(ii)は、少なくともケイ素原子に結合した水酸基、ケイ素原子に結合したアルコキシ基、およびケイ素原子に結合したハロゲン原子からなる群より選ばれる基または原子を合計2個以上有すれば如何なる構造であってもよく、例えばシラン原子に結合した水酸基、アルコキシ基、またはハロゲン原子を2個以上有していても良い。それらの中で好ましい構造として下記一般式(3)が挙げられる。
X1およびX2は、それぞれ独立して、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子を表し、
R3〜R6は、それぞれ独立して、水酸基、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、フェニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子を表し、
mは0〜10000の整数を表す。)
mは、通常、0〜10000の範囲であるが、好ましくは0〜100の範囲、さらに好ましくは0〜10の範囲である。
このように本発明のシラン化合物(ii)は、上記の特性を活かして、通常、ポリアルコキシシランまたはポリハロゲン化シランに水加えて加水分解し、加熱することによって、容易に重合硬化できるため、本発明に係る組成物の必須成分として用いられる。本発明において、好ましく用いられるポリアルコキシシランまたはポリハロゲン化シランを挙げるならば、例えば以下の通りである。
(B)ヒドロトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン類
(C)ジメチルジメトキシシラン、ジヒドロジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ヒドロフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ヒドロビニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、フェニルビニルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン類
(D)テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラヨードシランなどのテトラハロゲン化シラン類
(E)ヒドロトリブロモシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリブロモシラン、ビニルトリヨードシラン等のトリハロゲン化シラン類
(F)ジヒドロジブロモシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジブロモシラン、ジメチルジヨードシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、ヒドロフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ヒドロビニルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、フェニルビニルジクロロシラン等のジハロゲン化シラン類
上記(A)〜(F)の加水分解反応の速度を向上させる目的等で、通常、酸性物質または塩基性物質が縮重合触媒として添加される。
ここで、重合体(i)とシラン化合物(ii)との換算重量比は、重合体(i)の重量と、シラン化合物(ii)に対応するシリカまたはその類似体に換算した重量との比として求めることができる。ここで、「シラン化合物(ii)に対応するシリカまたはその類似体に換算した重量」は、例えば、一般式(3)の場合は、以下の計算式によって算出される。
R3〜R6の総数であるR3+R4+mR5+mR6のうちで、w個だけR10で置換された場合(R10は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはフェニル基を表し、wは、0以上の数を表す。)、縮重合後の「シラン化合物(ii)に対応するシリカまたはその類似体に換算した重量」は、「シラン化合物(ii)に対応するシリカまたはその類似体」が以下の式(100)で表されるとして計算される。
重合体(i)のスルホン酸基は硬化膜に高い親水性を付与し、シラン化合物(ii)は縮合重合し架橋することによって強固な硬化膜を与えるとともに、無機物の特徴である優れた耐候性も付与する。重合体(i)のエポキシ基はこのシラン化合物(ii)のシラノール基と反応する(反応式を一般式(4)で掲載)ことにより、重合体(i)をシラン化合物(ii)のネットワークに組み込ませる効果を生む。
・ スルホン酸基を有する化合物とエポキシ基を有する化合物が反応しない
・ スルホン酸基を有する化合物がシラン化合物(ii)と反応しない
ことにより、ネットワーク化されにくく、ネットワークに欠陥も生成しやすいため、本発明の重合体(i)を使用した場合と比較して、硬度および靭性の低下により耐磨耗性が低下し易い。また、
・エポキシ基を有する化合物は、本発明の重合体(i)よりも比較的低分子で極性が低い傾向にある
ため、疎水性のエポキシ基を有する化合物が表面へ移動し易くなるため、高い親水性が得られにくくなる。
基材と反対方向にある外表面におけるスルホン酸基濃度をSaとし、基材に接する界面と外表面との中間地点におけるスルホン酸基濃度をDaとした場合、スルホン酸基を有する本発明の重合体(i)の傾斜度は、スルホン酸基の濃度比(Sa/Da)で表される。すなわち、スルホン酸基の濃度比(Sa/Da)が大きいことは、多くのスルホン酸基が硬化膜の外表面に集中していることを示している。このことは、スルホン酸基の濃度比(Sa/Da)が大きいほど硬化膜の親水性が高く、本発明の膜を親水性膜として用いる上でより有利であることを意味する。ここで、上記Daについて、「基材に接する界面と外表面との中間地点」は、通常、基材に接する界面に向かって、外表面からの深さが膜厚の1/2の地点(本明細書においては、この地点を「膜厚1/2の地点」とも呼ぶ。)である。なお、SaおよびDaの説明において、「スルホン酸基」および「スルホン酸基濃度」なる語句は、それぞれ、「−SO3M基」および「−SO3M基の濃度」を意味する。
本発明に係る組成物は、スルホン酸基により高親水化された重合体(i)、および、重合体(i)と反応するシラン化合物(ii)を必須成分として含む重合性組成物であり、通常、スルホン酸基により高親水化された重合体(i)、重合体(i)と反応するシラン化合物(ii)、触媒、硬化材、およびそれらを均一または分散化させる溶剤からなる。
(1)1mol当たりの蒸発潜熱 Hb=21×(273+Tb)〔単位:cal/mol〕,Tb:溶剤の沸点(℃)
(2)25℃での1mol当たりの蒸発潜熱 H25=Hb×{1+0.175×(Tb−25)/100}〔単位:cal/mol〕,Tb:溶剤の沸点(℃)
(3)分子間結合エネルギー E=H25−596〔単位:cal/mol〕
(4)溶剤1ml(cm3)当たりの分子間結合エネルギー E1=E×D/Mw〔単位:cal/cm3〕,D:密度(g/cm3),Mw:溶剤の分子量
(5)SP値: 溶解パラメーター σ=(E1)1/2 〔単位:(cal/cm3 )1/2〕
このようなSP値(溶解パラメーターσ)(cal/cm3)1/2 が9.4以上の溶剤を用いることにより、重合体(i)に由来する親水性のスルホン酸基と一定の相互作用を有するため、この混合物を基材に塗布して、その混合物から溶剤を除去する際に、塗布された混合物の外気に接する表面に溶剤と同伴して親水性のスルホン酸基を有する重合体(i)が移動して、その表面に親水性のスルホン酸基が濃縮されることになり、本発明で得られる硬化膜外表面に親水基のスルホン酸基が集中した傾斜構造が形成される。
メタノール、エタノール、1−プロパノール、IPA(イソプロパノール)、1−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、シクロヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコールモノアセテート、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1.2−プロピレングリコールなどのアルコール;
シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、アセトンなどのケトン;
蟻酸、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸;
酢酸メチル、エチレングリコールジアセテートなどのカルボン酸エステル;
ジオキサン、アニソール、THF(テトラヒドロフラン)などのエーテル;
DMF(N,N’−ジメチルホルムアミド)、DMAC(N,N’−ジメチルアセトアミド)などのアミド;
アセトニトリルなどのニトリル;及び
水
等が挙げられる。
溶解パラメーターが9.4以上同士の混合溶剤であっても、できるだけ溶解パラメーターの高い(高極性)の溶剤を用いた方が良い。さらに高沸点側の溶剤の溶解パラメーターσ(cal/cm3)1/2 が、低沸点側の溶剤よりも高い方が傾斜化され易く、好ましい。
2種以上の溶剤を含む混合溶剤の混合比は、溶解パラメーターが最も高い溶剤/それ以外の溶剤の重量比が、好ましくは99.9/0.1〜1/99、より好ましくは99/1〜10/90、さらに好ましくは98/2〜30/70の範囲である。
但し、水との混合溶剤の場合、水以外の溶剤が水と分離するような低極性溶剤であったり、水の添加量が多かったり、水よりも蒸発速度が必要以上に速い(低沸点)溶剤を混合すると、溶剤乾燥工程において、塗布された本発明の組成物が水滴状になりやすく、レベリング性の低下等により透明で平滑な膜が得られなくなる場合がある。従って、水との混合溶剤を選択する場合は、先ず、水と馴染みやすい高極性の溶剤を用いることにより本発明の組成物が均一溶液または均一分散液になるようにすることが肝要であるが、それ以外に、平滑性で透明な硬化膜を得るには、水/水以外の溶剤の重量混合比が、80/20〜1/99に範囲が比較的に好ましく、70/20〜5/95の範囲がより好ましく、60/40〜10/90の範囲であればさらに好ましい。
尚、本発明において、蒸発速度比Rは以下の簡易計算式(A)〜(B)によって計算される。
(A) 蒸発速度=乾燥温度での飽和蒸気圧(mmHg)×√(分子量)
(B) 水に対する蒸発速度比R=水以外の溶剤の蒸発速度/水の蒸発速度
例えば、50℃における水の蒸発速度は92.6と計算され、50℃で溶剤乾燥を行う場合の代表的な溶剤の蒸発速度比Rは、およそ以下の通り計算される。例えば、
メタノール=4.3、
エタノール=2.4、
IPA(2−プロパノール)=1.8、
1−プロパノール=1.0、
1−ブタノール=0.4、
EGM(メトキシエタノール)=0.4、
EGE(エトキシエタノール)=0.3
である。
一方、本発明の別の態様として、基材上に形成され、−SO3M基(Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表す。)と、Si−O−Si構造またはSi−O−C構造を有する膜であって、当該膜の外表面におけるSO3M基濃度(Sa)と、基材に接する界面と前記外表面との中間地点におけるSO3M基濃度(Da)の比(Sa/Da)が、2〜1000である膜を挙げることができる。因みに、Si−O−Si構造は、IRによって1090〜1010 cm-1で検出され、同様にSi−O−C構造は凡そ1100〜1200cm-1および800〜810cm-1付近で検出することができる。
硬化後に得られる親水性膜の物性を改良する目的で、本発明の組成物に公知の添加剤および公知の改質材等の様々な公知化合物を添加してもよい。例えば、さらなる耐候性向上のための紫外線吸収剤およびHALS(光安定剤)、耐熱性向上または劣化防止のための酸化防止剤並びにラジカル補足剤、磨耗性向上または靭性付与などのためのシリカ粒子、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ガラス繊維等の有機および無機フィラー(充填材)、着色のための顔料および染料、補色のためのブルーイング剤等の色補正剤、高屈折率化のための酸化チタン等の金属酸化物およびチオエポキシ化合物などの硫黄化合物、臭気改善等のための香料、塗工性向上のためのレベリング剤およぶタレ防止材、硬化膜の改質を目的とした多価アミン、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリオール、ポリチオール、酸無水物、ポリ(メタ)アクリレート化合物、重合体(i)以外のエポキシ化合物、およびシランシランカップリング剤などの官能基を有する有機・無機材料などが挙げられる。
特に光学系基材に積層される膜の場合、ポリマーの構成は、上記一般式(1)で表される構成単位と上記一般式(2)で表される構成単位とのユニット比a/b(本明細書において、単に「ユニット比(1)/(2)」と称する場合がある。)が99/1〜55/45であることが好ましい。またポリマー(i)とシラン化合物(ii)との換算重量比は(i)/(ii)が99/1〜30/70であることが好ましい。
これらの基材と本発明の膜との密着性が低い場合、予め基材表面をコロナ処理、プラズマ処理、グロー放電処理、フレーム処理、およびイトロ処理等の公知の表面処理方法で処理した、表面処理基材としてもよい。
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスコート剤、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体ラテックスコート剤、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体ラテックスコート剤、クロロプレンラテックスコート剤、ポリブタジェンラテックスのゴム系ラテックスコート剤、ポリアクリル酸エステルラテックスコート剤、ポリ塩化ビニリデンラテックスコート剤、ポリブタジエンラテックスコート剤、あるいはこれらラテックスコート剤に含まれる樹脂のカルボン酸変性物ラテックスもしくはディスパージョンからなるコート剤が好ましい。
本発明の組成物を基材に塗布する方法としては、例えば、刷毛塗り法、スプレーコーティング法、ワイヤーバー法、バーコーター法、ブレード法、ロールコーティング法、スピンコート法、ディッピング法、その他公知のコーティング方法が挙げられる。
本発明に係る膜は、通常、スルホン酸基とエポキシ基を有する重合体(i)とシラン化合物(ii)を必須成分として含む本発明の組成物を硬化することによって得られる。このときの硬化方法として、加熱による硬化が好適に挙げられる。
本発明の組成物を加熱または放射線等で硬化する場合の雰囲気は、窒素等の不活性ガス雰囲気でもよいが、大気雰囲気が好ましい。また、雰囲気の湿度については、高湿度下では硬化膜表面が不均一になり易いためできるだけ低湿度の方が好ましいが、凡そ20〜70%RHの範囲が好ましく、30〜60%RHの範囲であればより好ましく、40〜60%RHの範囲であればさらに好ましい。
基材表面に、上記の親水性硬化物を膜形成したものは、基材と膜とを含む積層体として用いることができる。例えば、上記膜が防曇被膜、防汚被膜、または帯電防止被膜である場合には、防曇被膜、防汚被膜または帯電防止被膜で基材が被覆された積層体が得られる。
さらに、本発明のスルホン酸基とエポキシ基を有する重合体(i)とシラン化合物(ii)を含む単量体組成物、または上記重合体(i)、シラン化合物(ii)、および(i)(ii)以外に必要に応じて添加された有機および無機化合物を含む単量体組成物は、種々の形状の鋳型内で重合させることにより、種々の形状を有する硬化物、例えば膜、成形体などを得ることもできる。
スルホン酸基を有するユニット(1)とエポキシ基を有するユニット(2)のユニット比(1)/(2)は13C−NMRにより分析した。
* 装置: ブルカー・バイオスピン製 AVANCE III cryo−500型核磁気共鳴装置
* 測定核: 13C(125MHz)
* 測定モード: シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング
* パルス幅: 45°(5.0μ秒)
* ポイント数: 64K
* 測定範囲: −25〜225ppm
* 積算回数: 1000回
* 測定溶剤: D2O
* 測定温度: 室温
* 試料濃度: 40mg/0.6ml−D2O
ユニット比(1)/(2)の解析
下記式(200)のf炭素のピーク(57〜59ppm付近)と下記式(300)のk炭素のピーク(51〜52ppm付近)の積分強度比で算出した。
即ち、
ユニット比(1)/(2)=f炭素ピークの積分強度/k炭素ピークの積分強度
とした。
* 装置: 日本分光(株) GPC−900
* カラム: 昭和電工(株) Shodex Asahipac「GF−7M HQ」,Φ7.5mm×300mm
* 測定温度: 40℃
* 溶離液: 水/メタノール/NaHPO4/NaHPO4・2H2O=850.0/150.0/2.7/7.3(重量比)
* 流速: 0.5ml/min.
なお、本発明において被膜の物性評価は、下記のようにして行った。
協和界面科学社製の水接触角測定装置CA−V型を用いて、1サンプルについて3箇所測定し、これら値の平均値を水接触角の値とした。
日本電色工業社製のヘーズメーターNDH2000を用いて、1サンプルについて4箇所測定し、これら値の平均値をヘーズの値とした。
スチールウール#0000を用いて、ある一定の荷重をかけて10往復擦る。傷が入らなかった場合を〇、1〜5本の傷が入った場合を△、6本〜無数に傷が入った場合を×とした。
測定機器: ロータリーアブレージョンテスター ,(株)東洋精機製作所
磨耗輪: C180 OXF
荷重: 500g(250g+250g)×2
<密着性の評価(JIS K 7204)>
碁盤目テープ剥離試験により評価した。
呼気により曇らなかった場合を〇、曇った場合を×とした。
ゼブラ(株)製の油性マーカー「マッキー極細」(黒,品番MO-120-MC-BK)でマークし、その上に水滴を垂らして30秒間放置し、テッシュペーパーでふき取る。マークがふき取れた場合を〇、ふき取れずに残った場合を×とした。
図2に示す試料調製の通り、基材10の上にコート層20を形成してなるサンプルを斜めに切断し、飛行時間型2次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)を用いて、
外表面におけるスルホン酸濃度(Sa)と、
基材10に接する界面と前記外表面との中間地点におけるスルホン酸濃度(Da)と
を測定し、その値から外気に接する膜の外表面と膜の内表面と外表面との中間地点のスルホン濃度比で表される傾斜度(Sa/Da)を求めた。
TOF−SIMS; ION・TOF社製 TOF−SIMS 5
1次イオン; Bi3 2+ (加速電圧25kV)
測定面積; 300〜340μm角
測定には帯電補正用電子銃を使用
試料調製等
図2に示す通りに、基材10の表面にコート層20が設けられたサンプルを切削方向30に向かって、精密斜め切削を行った後、10×10mm2程度の大きさに切り出し、測定面にメッシュを当て、サンプルホルダーに固定し、外気と接するコート層表面40および膜の内部であるコート層内部50(膜厚1/2の地点、基材10に接するコート層の内表面)で飛行時間型2次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)を用いてスルホン酸濃度を測定した。
評価は以下の計算式で行った。尚、各測定点のイオン濃度は、相対強度(トータル検出イオンに対する)を用いた。
(ATBS−K/GMA系ポリマーの製造)
[製造例1:CH110831ポリマーの製造]
減圧下で脱ガスされたメタノール434.08gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.57g(0.236モル)を徐々に加えて完溶させた。次にアクリルアミド−t−ブチルスルホン酸(以下ATBSと略す。)50.00g(0.241モル)を分割装入して中和(PH=7.8)を行い、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸カリウム塩(以下ATBS−Kと略す。)を生成させた。
[製造例2:F1021ポリマーの製造]
反応フラスコに、減圧下で脱ガスされたメタノール98.6gと3−スルホプロピルアクリレートカリウム塩(以下SPA−Kと略す。)23.23g(0.10モル)を装入して加熱還流(内温64℃)下で混合溶解した後、GMA 2.84g(0.02モル)とアゾビスイソブチロニトリル(AIBNと略す。)0.02gを装入し、加熱還流下(内温64〜65℃)で4時間混合攪拌し重合を行った。
製造例1のポリマー「CH110831」1.00gに水4.11gを加えて混合溶解し、次いで2−メトキシエタノール(以下EGMと略す。)4.01g、テトラエトキシシラン(以下TEOSと略す。)3.02g、5wt%−硫酸0.50gを加えて1時間混合攪拌し、最後に平均孔径0.5μmのフィルターを通して無色透明なコーティング用組成物を得た。このコーティング用組成物中の、ポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は1/0.9 (53/47)である。ここで、実施例1を含む各実施例において、TEOSの重量について「as SiO2」とあるのは、(TEOSの重量×SiO2の分子量/TEOSの分子量)としてSiO2に換算した重量であることを意味する。
製造例1のポリマーおよび水を使用せず、実施例1と同様にガラス表面に約5μmのコーティング膜を形成した。結果を表1に掲載する。
製造例1のポリマー「CH110831」1.0gに水75.0gを加えて混合溶解し、次いでエタノール58.0g、TEOS 17.4g、2N−塩酸(7.3wt%)0.9gを加えて1時間混合攪拌し、最後に平均孔径0.5μmのフィルターを通して無色透明なコーティング用組成物を得た。このコーティング用組成物中の、ポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は1/5 (17/83)である。
製造例1のポリマーの代わりに分子量MW=40〜60万のポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩(以下PSS−Naと略す。)の21wt%水溶液を4.8g、水量を75.0gから71.2gに変更した以外は実施例2と同様に試験した。結果を表2に掲載する。
メチルトリメトキシシラン51.7gに0.036wt%塩酸20.5gを加えて30分間激しく攪拌した。攪拌終了後、2−クロロエタノール8.3g、イソプロパノール16.5g、および酢酸3.0gを加えて混合溶解し、メチルトリメトキシシランの加水分解液100g(25.5g as シリカ)を得た。ここで、メチルトリメトキシシランの重量について「as シリカ」とあるのは、メチルトリメトキシシランに対応するシリカ類似体、すなわち、Me-Si(O)1.5に換算した重量を表す。
比較例2のコーティング用組成物をバーコーター#60(膜厚約4μm as dry)で塗布した以外は比較例2と同様に試験した。擦傷性試験およびテーバー磨耗試験の結果を表3に掲載する。
<コーティング溶液の調製>
イルガキュアー127(チバ・ジャパン(株))0.3gにメタノール2.0gを加えて混合溶解し、次にナイロスタッブS−EED(クラリアント・ジャパン(株))0.01g、3−スルホプロピルアクリレート0.12g、および2−メトキシエタノール6.0gを加えて混合溶解した。
得られた固形分NV50wt%のコーティング溶液を、バーコーター#06で基材(タキロン(株)製,ポリカーボネート板,縦100mm×横100mm×厚さ2mm)に塗布し、直ちに40〜50℃の温風乾燥機に2〜3分間装入して溶剤を蒸発させ、最後にUVコンベアー(フュージョンUVシステムズ・ジャパン(株)製,無電極放電ランプ Hバルブ,コンベアー速度6m/分,積算光量900mJ/cm2)を通過させて、基材表面に膜厚約4μmの透明な膜を形成した。最後に表面を流水で洗浄しエアガンで乾燥した後、耐擦傷性試験およびテーバー磨耗試験後のヘーズ測定を行った。
製造例2で得られたF1021ポリマーを用いて、バーコーター#60で塗布を行い、実施例1と同様に試験を行った。ガラス板の表面に約4μmの親水性膜が形成されたコーティング板について、キセノン耐候性試験を行った。
キセノン耐候試験条件
光源:キセノンランプ,放射強度:60W/m2(300〜400nm)
BPT:63℃
降雨:18/120分
フィルター:内/外= ボロシリゲートS/ボロシリゲートS
(SEMA−Na/GMA系ポリマーの製造)
[製造例3:F1022ポリマーの製造]
SPA−K23.23g(0.10モル)の代わりに2−スルホエチルメタクリレートナトリウム塩(以下SEMA−Naと略す。)21.62g(0.10モル)を用いたことを除いては、製造例2と同様に合成を行った。
得られたF1022ポリマーのGPCによる重量平均分子量MW=182,000、Mw/Mn=3.6、NMRによる共重合ポリマーの共重合比率はSEMA−Naユニット/GMAユニット=83.0/17.0であった。
[製造例4:CH120924ポリマーの製造]
減圧下で脱ガスされたメタノール559.0gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク9.0g(0.136モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 28.9g(0.136モル)を分割装入して中和(pH=7.6)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール606.0gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.0g(0.227モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 48.2g(0.227モル)を分割装入して中和(PH=7.5)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール535.5gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク23.6g(0.357モル)を徐々に加えて完溶させた。次にATBS 75.7g(0.357モル)を分割装入して中和(PH=7.5)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール411.7gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.7g(0.238モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 50.0g(0.236モル)を分割装入して中和(PH=7.5)を行い、ATBS−Kを生成させた。
次に、この中和マスを加熱還流(内温63℃)し、GMA 2.86g(0.020モル)と重合開始剤としてパーブチル−O 0.08gの混合液を2時間かけて3分割して装入し、その後加熱還流下で4時間混合攪拌し重合を行った。
[製造例8:CH120217ポリマーの製造]
減圧下で脱ガスされたメタノール797.9gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク46.3g(0.701モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 150.0g(0.708モル)を分割装入して中和(PH=7.7)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール415.8gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.6g(0.237モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 50.0g(0.236モル)を分割装入して中和(PH=7.3)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール412.8gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.6g(0.236モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 50.0g(0.236モル)を分割装入して中和(PH=7.3)を行い、ATBS−Kを生成させた。
[製造例11:CH120125ポリマーの製造]
減圧下で脱ガスされたメタノール410gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.7g(0.237モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 50.0g(0.236モル)を分割装入して中和(PH=7.5)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール409.3gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.7g(0.237モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 50.0g(0.236モル)を分割装入して中和(PH=7.5)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール406.2gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.6g(0.236モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 50.0g(0.236モル)を分割装入して中和(PH=7.5)を行い、ATBS−Kを生成させた。
減圧下で脱ガスされたメタノール415.7gを反応フラスコに装入し、攪拌しながら純度85wt%のKOHフレーク15.8g(0.239モル)を徐々に加えて完溶させた。次に純度97.8wt%のATBS 50.5g(0.238モル)を分割装入して中和(pH=7.6)を行い、ATBS−Kを生成させた。
[実施例4]
製造例6で得られたCH110901ポリマー(ユニット比(スルホン酸/エポキシ)=87/13,MW=163,000,Mw/Mn=3.4)5gに水28gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)35g、TEOS(テトラエトキシシラン)26g、および5wt%硫酸6gを加えて30分混合攪拌し、平均孔径0.5μmのフィルターを通して無色透明なコーティング用組成物を得た。この組成物中のポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は1/1.5 (40/60)である。
CH110901ポリマー(ユニット比(スルホン酸/エポキシ)=87/13,MW=163,000,Mw/Mn=3.4)の代わりに分子量40〜60万のPSS−Na(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩,21wt%水溶液)24gを用い、水を28gから9gに変更した以外は実施例4と同様に試験した。
CH110901ポリマー(ユニット比(スルホン酸/エポキシ)=87/13,MW=163,000,Mw/Mn=3.4)の代わりにエポキシ化合物であるグリセリントリグリシジルエーテル(ナガセケムテック(株),デナコールEX−314)24gを用いた以外は実施例4と同様に試験した。
CH110901ポリマー(ユニット比(スルホン酸/エポキシ)=87/13,MW=163,000,Mw/Mn=3.4)の代わりに、分子量40〜60万のポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩(21wt%水溶液)20.7gおよびグリセリントリグリシジルエーテル(ナガセケムテック(株),デナコールEX−314)0.2gを用い、水を28gから12.1gに変更した以外は実施例4と同様に試験した。
CH110901ポリマーを使用せずに、実施例4と同様に試験した。
製造例1〜14で得られたポリマー6.3gに水35.2gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)31.3g、TEOS(テトラエトキシシラン)21.7g、および5wt%硫酸5.6gを加えて30分混合し、平均孔径0.5μmのフィルターを通過させて固形分(ポリマー+SiO2)12.6wt%の無色透明なコーティング用組成物を得た。
製造例6で得られたCH110901ポリマー1.0gに水5.0gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)47.3g、TEOS(テトラエトキシシラン)2.6g、および5wt%硫酸2.5gを加えて30分混合し、平均孔径0.5μmのフィルターを通過させて固形分3.0wt%(ポリマー+TEOS(as SiO2))の無色透明なコーティング用組成物を得た。
測定機種: 日立製作所製,紫外可視近赤外分光光度計「U−4100」
測定方法: 透過法、正反射法(入射角5°,絶対反射率)
測定波長領域: 400〜800nm
スキャンスピード: 300nm/分
サンプリング間隔: 1nm
スプリット幅: 6nm
上記実施例22で使用した基材は、透過光の内部損失(散乱等)が殆ど無い高透明の材料(ガラス)を使用し、加えて、AR(反射防止)層により表面の光の反射を低減した構造を有している。この反射防止層の上に、一般用途と同様にミクロンオーダー以上の膜を積層すると、積層された膜表面での反射により透明性が大幅に低下することが予想される。
光学系基材の作製
三井化学製MR−8ATM 50.6g、MR−8B1TM 23.9g、MR−8B2TM 25.5g、ジブチルチンジクロリド0.035g、紫外線吸収剤(共同薬品社製、商品名バイオソーブ583)1.5g、内部離型剤(三井化学社製、商品名MR用内部離型剤)0.1gを混合溶解し、均一溶液とした。
製造例1で得られたCH110831ポリマー 0.63gに水3.52gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)218.0g、TEOS(テトラエトキシシラン)1.63g、および5wt%硫酸0.43gを加えて30分混合し、平均孔径0.5μmのフィルターを通過させて固形分0.5wt%(ポリマー+TEOS(as SiO2))の無色透明なコーティング用組成物を得た。この組成物中のポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は4/3(57/43)である。
AR層(反射防止層)を有するMR−8TM眼鏡レンズの表面(AR層)上に、上記で得られたコーティング用組成物をスピンコーター(回転数4000rpm)で塗布し、80℃のオーブンで3時間加熱して硬化させた。室温まで冷却後、コーティング面を水で洗浄し、40℃温風乾燥機で乾燥した後、室温で膜の評価を行った。電子顕微鏡(SEM)による観察から、AR層上に約40〜50nmの親水性コーティング膜が形成されていた。
比較のため、現在市販されている防曇眼鏡レンズ(定期的にメーカー指定販売の界面活性剤を塗布して使用する眼鏡レンズ)について、メーカー指定の界面活性剤を塗布した後、実施例23と同様に評価を行った。
比較のため、製造例1で得られた表面に反射防止層を有するMR−8TMプラスチックレンズについて、コーティング用組成物によるコーティング膜の形成を行わない以外は実施例23と同様に評価を行った。
プライマー組成物の調製
三井化学社製 タケラックA315 20.0g、溶剤 2−ペンタノン 175.0g、および三井化学製 タケネートA10 2.5gを混合溶解し、NV=11wt%のプライマー溶液197.5gを調製した。
製造例6で得られたCH110901ポリマー{ユニット比(ATBS−Kユニット/GMAユニット)a/b=86.9/13.1,MW=163,000,Mw/Mn=3.4} 6.7gに水40gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)50g、TEOS(テトラエトキシシラン)46.7g、および5wt%塩酸9gを加えて、室温で30分混合攪拌し、平均孔径0.5μmのフィルターを通過させて、固形分NV=13wt%の無色透明なコーティング用組成物150gを得た。この組成物中のポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は1/2 (33/67)である。
タキロン社製ポリカーボネート板表面に、上記のプライマー組成物をスプレーで塗布し、120℃のオーブンに10分間保持し、プライマー層を硬化させた。
コーティング用組成物の調製
製造例6で得られたCH110901ポリマー 6.0gに水29.0gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)37.0g、TEOS(テトラエトキシシラン)22.0g、および5wt%硫酸6.0gを加えて、室温で30分混合攪拌し、平均孔径0.5μmのフィルターを通過させて、NV=13wt%の無色透明なコーティング用組成物99gを得た。この組成物中のポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は1/1 (50/50)である。
良く洗浄されたガラス板表面(水接触角 <8°)に、上記のコーティング用組成物をバーコーター#12で塗布し、50℃で5分間予備乾燥した後、150℃オーブンに1時間保持してガラス板表面上に約1.5μmのコーティング膜を形成した。室温まで冷却後、コーティング面を水で洗浄し、膜の評価を行った。
[実施例26:傾斜度の測定−2]
コーティング用組成物の調製
製造例6で得られたCH110901ポリマー 3.0gに水14.5gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)68.5g、TEOS(テトラエトキシシラン)11.0g、および5wt%硫酸3.0gを加えて、室温で30分混合攪拌し、平均孔径0.5μmのフィルターを通過させて、NV=6wt%の無色透明なコーティング用組成物99gを得た。この組成物中のポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は1/1 (50/50)である。
良く洗浄されたガラス板表面(水接触角 <8°)に、上記のコーティング用組成物をバーコーター#24で塗布し、50℃で5分間予備乾燥した後、150℃オーブンに1時間保持してガラス板表面上に約1.5μmのコーティング膜を形成した。室温まで冷却後、コーティング面を水で洗浄し、膜の評価を行った。
[実施例27:傾斜度の測定−3,プライマー上]
プライマー組成物の調製
実施例24と同様に、三井化学社製 タケラックA315 2.5g、溶剤 2−ペンタノン 97.2g、および三井化学製 タケネートA10 0.3gを混合溶解し、NV=2.8wt%のプライマー溶液100.0gを調製した。
実施例26で得られたコーティング用組成物を用いた。
良く洗浄されたガラス板表面(水接触角 <8°)に、上記のプライマー組成物をバーコーター#2で塗布し、150℃のオーブンに10分間保持し、ガラス板表面上に約0.06μmプライマー層を形成させた。
** TOF−SIMS分析による、親水性膜の膜厚1/2の地点内部におけるスルホン酸(SO3−)強度
因みに、実施例25〜27において、親水性膜のIR分析を行ったところ、Si−O−Si構造またはSi−O−Cに由来する1040〜1060cm-1のピークが検出された。
コーティング用組成物の調製
製造例6で得られたCH110901ポリマー 6.0gに水29.0gを加えて混合溶解し、次いでEGM(2−メトキシエタノール)37.0g、TEOS(テトラエトキシシラン)22.0g、および5wt%硫酸6.0gを加えて、室温で30分混合攪拌した。次いで、多官能アクリレートであるデナコールアクリレートDX−314(ナガセケムテック(株)) 1.2g{10wt%/(CH110901ポリマー+TEOS as SiO2)}とUV重合開始剤であるダロキュアー1173(BASF Japan Ltd.)0.06gを加えてに5分間混合した後、平均孔径0.5μmのフィルターを通過させて、NV=13wt%の無色透明なコーティング用組成物100.0gを得た。この組成物中のポリマー/TEOS(as SiO2)重量比は1/1 (50/50)である。
良く洗浄されたガラス板表面(水接触角 <8°)に、上記のコーティング用組成物をバーコーター#12で塗布し、50℃で5分間予備乾燥した後、UV照射し(無電極放電ランプ Hバルブ,照度800mW/cm2,積算光量390mJ/cm2)、次いで150℃オーブンに1時間保持してガラス板表面上に約1.5μmのコーティング膜を形成した。室温まで冷却後、コーティング面を水で洗浄し、膜の評価を行った。
20: コート層
30: 切削方向
40: コート層表面
50: コート層内部
Claims (13)
- −SO3M基とエポキシ基を有し、該Mが水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表される重合体(i)と、
シラン原子に結合した水酸基、シラン原子に結合したアルコキシ基、およびシラン原子に結合したハロゲン原子からなる群より選ばれる基または原子を合計2個以上有するシラン化合物(ii)
を含み、
前記重合体(i)が、下記一般式(1)で表される構成単位と下記一般式(2)で表される構成単位を有する重合体である組成物:
R 1 およびR 2 は独立して水素原子またはメチル基を表し、
Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表し、
ユニット比a/b=99.9/0.1〜40/60であり、
A 1 は、(Q1) f (P1)で表され、
Q1は−COO−、−CONH−、置換基を有していても良いフェニレン基から選ばれ、
P1は単結合または、エーテル構造を有していても良く且つ炭素数1〜15である2価以上の、炭化水素基からなる群より選ばれ、
fは0又は1であり、hは1〜5であり、
A 2 は、(Q2) g (P2)で表され、
Q2は-COO-、炭素数1〜5の2価以上の炭化水素基、置換基を有していても良いフェニレン基、−O−から選ばれ、
P2は、単結合、−X−P3−、−P4−Y−、−P5−からなる群より選ばれ、
P3〜P5は、それぞれ独立して、エーテル構造を有していても良く且つ炭素数1〜15である2価以上の、炭化水素基を表し、
Xは酸素、硫黄または-COO-を表し、
Yは酸素又は硫黄を表し、
gは0または1であり、kは1〜5であり、
gが1でQ2が−O−または-COO-のとき、P2は−X−P3−ではない。)。 - 前記一般式(1)において、A1が、単結合,-CH2-,-C6H4-,-COOCH2-,-COOCH2CH2-,-COOCH2CH2CH2-,-CONH-C(CH3)2-CH2-,-CONH-CH(CH3)-CH2-,-CONH-CH2-,-CONH-CH2CH2-,または-CONH-CH2CH2CH2-で表され、且つ、
前記一般式(2)において、A2が、単結合,-CH2-,-C6H4-,-O-,-CH2-O-,-CH2-O-CH2-,-C6H4-O-,-C6H4-O-CH2-,-COO-,-COOCH2-,-C6H4-COO-,または-C6H4-COO-CH2-で表される
請求項1記載の組成物。 - 前記重合体(i)の、GPCにより測定した重量平均分子量が300〜3,000,000である請求項1記載の組成物。
- 前記重合体(i)と前記シラン化合物(ii)との換算重量比が99.9/0.1〜0.1/99.9の範囲にある請求項1記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物を硬化させて得られた膜。
- 基材上に形成されたものである請求項6記載の膜。
- 外表面におけるスルホン酸濃度(Sa)と、前記基材に接する界面と前記外表面との中間地点におけるスルホン酸濃度(Da)との比(Sa/Da)が2〜1000である請求項7記載の膜。
- 表面の水接触角が30°以下である請求項6〜8のいずれかに記載の膜。
- 基材上に形成され、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物を硬化させて得られ、
−SO3M基(Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウムイオンを表す。)と、Si−O−Si構造またはSi−O−C構造とを有する膜であって、当該膜の外表面におけるSO3M基濃度(Sa)と、該基材に接する界面と前記外表面との中間地点におけるSO3M基濃度(Da)の比(Sa/Da)が、2〜1000である膜。 - 前記比(Sa/Da)が、10〜1000である請求項10記載の膜。
- 表面の水接触角が30°以下である請求項10または11に記載の膜。
- 請求項6〜12のいずれかに記載の膜を基材に積層してなる積層体。
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