JP5786338B2 - 車両用ドア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ドア構造に関し、さらに詳しくは、ドア内に、温調空気が流れる空気流路が構成された車両用ドア構造に関する。
自動車に適用される車両用ドア構造として、特許文献1には、フロントドア及びリヤドアのドアトリムの上部にダクトを取り付けた構造が示されている。この構造では、ダクトには冷風を通すことで、後部座席に冷風を送風することが可能とされている。
ところで、ダクトをドア内に単に配置すると、空調装置(エアコンディショナー等)で温度等が調整された空気(「温調空気」という)がダクト内を流れるとき、ドア内におけるダクト周囲の空気と熱移動してしまう。特に、ドア内で空気の対流(循環)が生じると、ダクト内の温調空気と、ダクト外部の対流空気との間で移動する熱量が多くなり、ダクト内の温調空気の温度を維持することが難しい。
実開平6−36909号公報
本発明は上記事実を考慮し、ドア内の空気流路を流れる温調空気の温度変化を抑制可能な車両用ドア構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、車両のドア内に配置され、内部を温調空気が流れる空気流路を構成するダクト部材と、前記ドアを構成し車幅方向外側に位置するドアアウターパネルと、前記ドアを構成し前記ドアアウターパネルよりも車幅方向内側に位置するドアインナーパネルと、前記ドアインナーパネルに構成された孔部と、前記孔部を覆うカバー部材と、一部が前記ドア内で前記カバー部材に設けられ、前記空気流路の周囲の少なくとも一部の空間を、ドア内の他の空間から隔離し断熱空気層とする隔離部材と、を有する。
この車両用ドア構造では、ドア内において、ダクト部材によって構成された空気流路を温調空気が流れる。
この車両用ドア構造では、ドアアウターパネルと、ドアインナーパネルと、ドアインナーパネルの孔部を覆うカバー部材と、を有する。そして、隔離部材の一部が、カバー部材に設けられている。隔離部材は、空気流路の周囲の少なくとも一部の空間を、ドア内の他の空間と隔離する、隔離された空間は、断熱空気層となる。すなわち、ドア内で空気の対流が生じても、この対流空気は断熱空気層には対流しない。したがって、ダクト部材が断熱空気層と接している部分では、空気流路の温調空気と、断熱空気層の空気とで移動する熱量が少なくなる。このため、このような断熱空気層がない構成と比較して、空気流路を流れる温調空気の温度変化を抑制できる。
隔離部材の一部は、カバー部材に設けられているので、隔離部材をドア構成部品と別体であらたに設けたものと比較して、部品点数を少なくすることができる。
しかも、ドアインナーパネルに構成された孔部(たとえばサービスホール等)を、カバー部材(たとえばサービスホールカバー等)で覆うことができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記隔離部材の一部が、前記ダクト部材に設けられている。
このように、隔離部材の一部をダクト部材に設けることで、隔離部材の全部をダクト部材と別体で設けたものと比較して、部品点数を少なくすることができる。
なお、請求項1に記載の発明と請求項2に記載の発明の双方を満たした発明とすることも可能である。すなわち、隔離部材の一部をカバー部材に設け、他の一部をダクト部材に設ける構成としてもよい。また、隔離部材の一部を、カバー部材及びダクト部材と一体化してもよい。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記ドアを構成し車室内側において車両の内装の一部を成す内装材を備え、前記空気流路が前記ダクト部材と前記内装材とで構成されている。
このように、空気流路を、ダクト部材と内装材とで構成すると、空気流路をダクト部材のみで構成したものと比較して、ダクト部材の一部が不要となるので、低コスト化及び軽量化を図ることが可能になる。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記断熱空気層が、前記ダクト部材の長手方向と直交する断面で見て前記空気流路よりも少なくとも車室に対し外側に構成されている。
このように、断熱空気層を空気流路よりも少なくとも車室に対し外側に構成することで、空気流路と車両外部(外気)との熱移動を効果的に抑制できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記断熱空気層が、前記ダクト部材の長手方向と直交する断面で見て前記空気流路を取り囲むように構成されている。
このように、断熱空気層を、空気流路を取り囲むように構成することで、空気流路の周囲の全体で熱移動を効果的に抑制できる。
本発明は上記構成としたので、ドア内の空気流路を流れる温調空気の温度変化を抑制できる。
本発明の第1参考例の車両用ドア構造が適用されたフロントドアを示す概略側面図である。 本発明の第1参考例の車両用ドア構造を図1の2−2線断面で示す断面図である。 本発明の第1参考例の車両用ドア構造を図1の3−3線断面で示す断面図である。 本発明の第2参考例の車両用ドア構造が適用されたフロントドアを示す概略側面図である。 本発明の第2参考例の車両用ドア構造を図4の5−5線断面で示す断面図である。 本発明の第1実施形態の車両用ドア構造を図2と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第2実施形態の車両用ドア構造を図2と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第3参考例の車両用ドア構造を車幅方向の断面で示す断面図である。
図1には、本発明の第1参考例の車両用ドア構造12が適用された車両のフロントドア14が側面視にて示されている。また、図2及び図3には、このフロントドア14が図1における2−2線断面、3−3線断面でそれぞれ示されている。各図面において、車両前方を矢印FRで、車両上方を矢印UPで、車幅方向外側を矢印OUTでそれぞれ示している。
図2及び図3に示すように、フロントドア14は、車幅方向外側に位置するドアアウターパネル16と、このドアアウターパネル16よりも車幅方向内側に位置するドアインナーパネル18とを有している。ドアアウターパネル16とドアインナーパネル18とは、たとえば互いの外周部分で接合されており、ドアアウターパネル16とドアインナーパネル18との間に所定の空間が構成されている。この空間には、ウインドウガラス20を昇降可能に支持するための、図示しないウインドウレギュレータが配置されている。
ドアインナーパネル18よりもさらに車幅方向内側には、車両の内装を構成する内装材としてのドアトリム22が配置され、図示しない留め具等の固定部材により、ドアインナーパネル18に固定されている。ドアインナーパネル18とドアトリム22との間にも、所定の空間が構成されている。
ドアトリム22の上部には、インナーウエザーストリップ24が取り付けられている。インナーウエザーストリップ24の先端24Tは、車両前後方向の全域にわたってウインドウガラス20に接触しており、フロントドア14の内部への埃等の異物の進入を抑制している。同様に、ドアアウターパネル16の上部にもアウターウエザーストリップ26が取り付けられており、その先端26Tがウインドウガラス20に接触することで、フロントドア14の内部への異物や雨水の進入を抑制している。
図1に示すように、ドアインナーパネル18を車幅方向に見たときの略中央には、サービスホール28が形成されている。サービスホール28は、通常はサービスホールカバー30によって閉塞されているが、サービスホールカバー30を取り外すことで、サービスホール28を通じてドアインナーパネル18とドアアウターパネル16の間の空間にアクセス可能となる。
ドアインナーパネル18とドアトリム22の間の空間の上部には、車両前後方向に沿ってダクト部材32が配置されている。第1参考例では、ダクト部材32は筒状に形成されており、内部が空気流路34とされている。
ダクト部材32の車両前後方向の前端は前開口部32Fとされており、ドアインナーパネル18の前壁部18Fに開口している。また、ダクト部材32の車両前後方向の後端は後開口部32Rとされており、ドアインナーパネル18の後壁部18Rにそれぞれ開口している。図示しない空調装置から送られた温調空気が、図示しないインストルメントパネル内のダクトを経て、前開口部32Fからダクト部材32の内部(空気流路34)に導入される。さらにこの温調空気は、ダクト部材32内の空気流路34を通り、後開口部32Rから排出される。排出された温調空気は、さらに、車体のピラー等に設けられた空気流路を通り、リヤドアの空気流路等に送られる。
ダクト部材32及びドアトリム22には、必要に応じて、図1に示すように車室内に向けてレジスタ孔36が設けられている。ダクト部材32内の空気流路34を流れる温調空気の一部を、このレジスタ孔36から車室内に供給することができる。
ダクト部材32の上部からは、斜め上方に向けて取付片38が延出され、ダクト部材32の下部からも、斜め下方に向けて取付片38が延出されている。取付片38には取付ネジ40が挿通され、さらにこの取付ネジ40が、ドアトリム22から延出された取付片の取付孔22Hに螺合されることで、ダクト部材32がドアトリム22に取り付けられている。なお、取付片38は、図1に示すように、車両前後方向には間隔をあけて複数設けられており、ダクト部材32は車両前後方向の複数箇所でドアトリム22に取り付けられている。
ダクト部材32の下方には、サービスホール28よりも上方の位置(本参考例では、サービスホール28の上縁と略同じ高さ)に、本発明における「隔離部材」の一部を構成するシール部材42が配置されている。図1から分かるように、シール部材42は略長尺状に形成されており、車両前後方向に延在されている。
シール部材42の前部及び後部は、ドアインナーパネル18の前壁部18Fに達している。同様に、シール部材42の車両後方側端部は、ドアインナーパネル18の後壁部18Rに達している。特に本参考例では、図2から分かるように、シール部材42の前部及び後部は、ドアインナーパネル18の前壁部18F及び後壁部18Rの縁部に沿って上方に立ち上げられている。そして、図3から分かるように、この立ち上げ片42Sが、ドアトリム22とドアインナーパネル18との隙間D1を塞いでいる(図3では車両後方側のみ示しているが、車両前方側も略同様である)。なお、このような隙間D1を塞ぐための部材があらかじめ設けられている車両の場合には、立ち上げ片42Sを形成する必要はない。
また、図2から分かるように、シール部材42の車幅方向両端部は、ドアインナーパネル18又はドアトリム22にそれぞれ密着されており、接着等によって密着性が維持されている。
シール部材42としては、所定の弾性を有するゴムや樹脂材料を用いることができる。たとえば、エチレンプロピレンゴムは、ドアインナーパネル18やドアトリム22に対する高い密着性を確保でき、対候性や耐熱性にも優れるので、好ましい。
図2から分かるように、さらにインナーウエザーストリップ24には、シール部44が形成されている。シール部44は、インナーウエザーストリップ24の車両前後方向の全域において、ドアインナーパネル18に接触している。インナーウエザーストリップ24は、ドア構成部品の一例であり、このドア構成部品であるインナーウエザーストリップ24に、隔離部材の一部をなすシール部44が設けられていることになる。
シール部44は、上記したシール部材42と共に、本発明における「隔離部材」を構成している。すなわち、図2に示す断面において、フロントドア14の内部の空間(特に、ドアインナーパネル18とドアトリム22の間の空間)のうち、ダクト部材32の周囲の空間が、シール部材42及びシール部44によって他の空間から隔離されている。そして、ダクト部材32の周囲に、本発明における断熱空気層46が構成されている。断熱空気層46の内部は、フロントドア14内の他の空間において矢印C1で示すように空気が対流しても、この対流空気が流れ込まない構造である。
次に、本参考例の車両用ドア構造12の作用を説明する。
図示しない空調装置で生成された温調空気は、同じく図示しないインストルメントパネル内のダクトから、ダクト部材32の前開口部32Fを通じて、ダクト部材32の内部(空気流路34)に導入される。そして、空気流路34を車両後方側に向かって流れ、後開口部32Rから排出されて、車体のピラー等に設けられた空気流路から、リヤドアの空気流路等に送られる。なお、レジスタ孔36が設けられている場合には、ダクト部材32内の温調空気の一部が、レジスタ孔36を通って車室内にも供給される。
図2から分かるように、本参考例の車両用ドア構造12では、ドアインナーパネル18とドアトリム22の間に構成される空間を、特にダクト部材32の周囲において、シール部材42及びシール部44によってシールすることで断熱空気層46を構成している。断熱空気層46では、フロントドア14内の他の空間で生じた対流空気(矢印C1)が流れ込まない。すなわち、ダクト部材32の内部を流れる温調空気の温度が、ダクト部材32の周辺の空気の温度の影響を受け難くなる。換言すれば、断熱空気層46がない構成の車両用ドア構造であれば、ドア内の対流によって空気流路34の周囲の空気が入れ代わるため、ダクト部材32の内部と外部との熱移動が多くなるが、これと比較して、本実施形態では、空気流路34の周囲(断熱空気層46)の空気の断熱効果により、ダクト部材32の内部の温調空気と、ダクト部材32の外側の空気との熱移動が少なくなる。このため、ダクト部材32内(空気流路34)を流れる温調空気の温度変化を抑制することが可能になる。
図4には、本発明の第2参考例の車両用ドア構造62が示されている。また、図5には、第2参考例の車両用ドア構造62が、図4の5−5線断面図で示されている。第2参考例において、第1参考例と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2参考例の車両用ドア構造12は、ダクト部材32とシール部材42とが、ダクト部材32から下方に延出された連続部64によって連結されている。すなわち、本発明の隔離部材の一部であるシール部材42が、ダクト部材32に設けられて、これらが一体化されている。なお、第2参考例では、シール部材42を中空状としている。
特に、本参考例では、図4に示すように、連続部64が、車両前後方向で、取付片38と同位置に設定されている。
このような構成とされた第2参考例の車両用ドア構造62においても、第1参考例の車両用ドア構造12と同様の作用効果を奏する。さらに、第2参考例の車両用ドア構造62では、ダクト部材32とシール部材42とが一体化されていることで、第1参考例の車両用ドア構造12と比較して、部品点数が少なくなる。
また、ダクト部材32をフロントドア14内に所定位置に配置すれば、シール部材42も所定位置に配置できるので、組み付けや位置あわせの作業が容易になる。
特に、図3に示した例では、取付片38と連続部64とを車両前後方向の同位置に設定しているので、ダクト部材32にシール部材42の荷重が作用することによるダクト部材32の撓みを抑制できる。もちろん、連続部64が、取付片38と異なる位置に設けられていてもよい。
なお、隔離部材をダクト部材32に設けて一体化する構成としては、上記の他にも、たとえば、ダクト部材32の周囲にさらに筒状部材を配置して(二重筒状になる)、この外側の筒状部材とダクト部材32とを、1又は複数の連続部で連続させて一体化した構造でもよい。この構造では、ダクト部材32と筒状部材の間の空間が、断熱空気層46として作用する。
図6には、本発明の第1実施形態の車両用ドア構造72が、図2及び図5と同様の断面にて示されている。第1実施形態においても、第1参考例の車両用ドア構造12と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第1実施形態の車両用ドア構造72では、シール部材74が、サービスホールカバー30の上縁部分を車幅方向内側へ延出することにより構成されている。シール部材74の先端(車幅方向内側の端部)は車両前後方向の全域にわたってドアトリム22に達しており、接着剤76等により接着されている。さらに、シール部材74は、サービスホールカバー30よりも車両前方側及び車両後方側へも延出されており、実質的に、車両幅方向に見たときには、第1参考例のシール部材42と略同形状とされている。サービスホールカバー30は、本発明のカバー部材であり、フロントドア14の構成部品の一部でもある。このサービスホールカバー30に、隔離部材の一部であるシール部材74が設けられている。
このような構成とされた第1実施形態の車両用ドア構造72においても、第1参考例の車両用ドア構造12や第2参考例の車両用ドア構造62と同様の作用効果を奏する。さらに第1実施形態の車両用ドア構造72では、サービスホールカバー30とシール部材74とが一体化されていることで、第1参考例の車両用ドア構造12と比較して、部品点数が少なくなる。
また、サービスホールカバー30をドアインナーパネル18に対し所定位置(サービスホール28を閉塞する位置)に配置すれば、シール部材74も所定位置に配置できるので、組み付けや位置あわせの作業が容易になる。
図7には、本発明の第2実施形態の車両用ドア構造82が示されている。第1実施形態においても、第1参考例の車両用ドア構造12と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態の車両用ドア構造82では、第1実施形態の車両用ドア構造72と同様に、サービスホールカバー30の上縁部分からシール部材74が延出されており、ドアトリム22に車両前後方向の全域で接触しているが、さらに、この接触部分から、ダクト部材84が延出されている。
ダクト部材84は、車幅方向外側へと折り返された折り返し部84Aと、この折り返し部84Aから上方に延出された縦壁部84B、さらに縦壁部84Bからドアトリム22へと斜め上方に延出されてドアトリム22に接合される接合部84Cを有している。このような全体形状とされたダクト部材84と、内装材であるドアトリム22との間に、第1参考例のダクト部材32と同様に空気流路34が構成されている。
また、この空気流路34よりも車幅方向外側には、シール部材74、ドアインナーパネル18、ダクト部材84及びドアトリム22の間に、断熱空気層46が構成されている。特に、折り返し部84Aとシール部材74との間に隙間46Pが構成されており、この隙間も断熱空気層46となっている。
このような構成とされた第2実施形態の車両用ドア構造82では、図示しない空調装置からの温調空気が、ダクト部材84とドアトリム22との間に構成された空気流路34を流れる。空気流路34よりも車幅方向外側には断熱空気層46が構成されているので、このような断熱空気層46が無いものと比較して、空気流路34を流れる温調空気の温度変化を抑制することができる。
さらに、第2実施形態の車両用ドア構造82では、サービスホールカバー30、シール部材74及びダクト部材84が一体化されているので、第2参考例の車両用ドア構造62や第1実施形態の車両用ドア構造72と比較して、さらに部品点数が少なくなり、低コスト化、軽量化を図ることができる。
また、サービスホールカバー30をドアインナーパネル18に対し所定位置(サービスホール28を閉塞する位置)に配置すれば、シール部材74及びダクト部材84も所定位置に配置できるので、組み付けや位置あわせの作業が容易になる。
加えて、ダクト部材84とシール部材74及びサービスホールカバー30を一体化したことで、これらの部材の干渉に伴う異音の発生を防止できる。しかも、干渉防止のためにあらかじめ隙間を設定しておく必要がなくなるので、スペース効率が高くなる。
第2実施形態の車両用ドア構造82は、上記説明から分かるように、空気流路34に対し、車幅方向外側に断熱空気層46が位置している例である。断熱空気層としては、空気流路34の周囲の少なくとも一部に設けられていれば、断熱空気層がない構造と比較して断熱効果は高くなる。ただし、空気流路34に対し、車幅方向内側よりも車幅方向外側のほうが外気に近いので、熱の移動が生じやすい。したがって、断熱空気層46は、空気流路34の車幅方向外側を含む位置に設定すること(第2実施形態はその例である)が好ましく、さらには、空気流路34を全周で取り囲むように構成すること(第1〜第1実施形態及び後述する第3参考例はその例である)が、より好ましい。
第2参考例、第1実施形態及び第2実施形態では、シール部材42、74(隔離部材)を、ダクト部材32あるいはサービスホールカバー30に設けて一体化した例を挙げているが、他のドア構成部品、たとえばドアインナーパネル18やドアトリム22に隔離部材を設けてもよい。
同様に、シール部44も、インナーウエザーストリップ24ではなく、ドアインナーパネル18やドアトリム22に設けて、これらの間を塞ぐようにしてもよい。
図8には、本発明の第3参考例の車両用ドア構造92が示されている。第3参考例においても、第1参考例の車両用ドア構造12と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第3参考例の車両用ドア構造92では、第1参考例第2実施形態の車両用ドア構造と異なり、ダクト部材94が、フロントドア14内の下方に設けられている。すなわち、ドアトリム22の下部には、車幅方向内側に向かう膨出部22Bが構成されており、この膨出部22Bとドアインナーパネル18の間の空間に、ダクト部材94が配置されている。
なお、この空間には、フロントドア14を構成する他部材96(たとえば外部から衝撃が作用した場合に衝撃のエネルギーを吸収するエネルギー吸収部材等)が配置されることがある。ダクト部材32は、このような他部材96を回避した位置(他部材96の作動に影響しない位置)に設けられる。
膨出部22Bの上部及び下部には、ドアトリム22とドアインナーパネル18の間にシール部材98が配置されており、空気流路34(ダクト部材94の内部)の周囲を取り囲む断熱空気層46が構成されている。
このように、ダクト部材32(空気流路34)位置は特に限定されない。断熱空気層46としても、空気流路34の位置に合わせて、その周囲の少なくとも一部の空間を、フロントドア14内の他の空間から隔離するように構成されていればよい。
上記では、車両のフロントドア14に本発明の車両用ドア構造を適用した例を挙げたが、たとえば、リヤドアやバックドアに適用することも可能である。
12 車両用ドア構造
14 フロントドア
16 ドアアウターパネル(ドア構成部品)
18 ドアインナーパネル(ドア構成部品)
22 ドアトリム(内装材)
24 インナーウエザーストリップ(ドア構成部品)
26 アウターウエザーストリップ(ドア構成部品)
28 サービスホール(孔部)
30 サービスホールカバー(カバー部材)
32 ダクト部材
34 空気流路
42 シール部材(隔離部材)
44 シール部(隔離部材)
46 断熱空気層
62 車両用ドア構造
72 車両用ドア構造
74 シール部材(隔離部材)
82 車両用ドア構造
84 ダクト部材
92 車両用ドア構造
94 ダクト部材
98 シール部材(隔離部材)

Claims (5)

  1. 車両のドア内に配置され、内部を温調空気が流れる空気流路を構成するダクト部材と、
    前記ドアを構成し車幅方向外側に位置するドアアウターパネルと、
    前記ドアを構成し前記ドアアウターパネルよりも車幅方向内側に位置するドアインナーパネルと、
    前記ドアインナーパネルに構成された孔部と、
    前記孔部を覆うカバー部材と、
    一部が前記ドア内で前記カバー部材に設けられ、前記空気流路の周囲の少なくとも一部の空間を、ドア内の他の空間から隔離し断熱空気層とする隔離部材と、
    を有する車両用ドア構造。
  2. 前記隔離部材の一部が、前記ダクト部材に設けられている請求項1に記載の車両用ドア構造。
  3. 前記ドアを構成し車室内側において車両の内装の一部を成す内装材を備え、
    前記空気流路が前記ダクト部材と前記内装材とで構成されている請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア構造。
  4. 前記断熱空気層が、前記ダクト部材の長手方向と直交する断面で見て前記空気流路よりも少なくとも車室に対し外側に構成されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用ドア構造。
  5. 前記断熱空気層が、前記ダクト部材の長手方向と直交する断面で見て前記空気流路を取り囲むように構成されている請求項1に記載の車両用ドア構造。
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