JP5781211B1 - 有機金化合物の新規製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような有機金ペーストの代表的な用途としては、ファクシミリー等のプリンターヘッドとして使用されているサーマルプリンターヘッドの電極作成が挙げられる。
このような従来の有機金ペーストは、800℃以上の高温で焼成するため、基板としては、セラミックス等の高温に耐える材料しか使用することができず。耐熱性フィルムとして知られるポリアミドフイルム等の機能性樹脂のフィルムおよび基板へ適用することは不可能であった。また焼成炉として高温対応の物を使用しているためエネルギーコストがかかる問題もあった。
なお、本発明で使用している金塩の溶液以外の金塩で合成をした場合、反応せず原料が残ってしまったり、別の化合物が生じたりする為、合成が出来ない。今回原料に選んだ、亜硫酸金ナトリウム溶液、亜硫酸金カリウム溶液、亜硫酸金アンモニウム溶液から選ばれる一種又は二種以上である金塩の溶液のように、1価の金塩であり、配位子が交換し易く、かつ、水溶性の化合物でなければ目的物質である有機金化合物を合成する事が叶わない。
(1)亜硫酸金ナトリウム溶液、亜硫酸金カリウム溶液、亜硫酸金アンモニウム溶液から選ばれる一種又は二種以上である金塩の溶液および、1−エタンチオール、1−プロパンチオール、1−ブタンチオール、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオールから選ばれるアルカンチオールをpH7.0〜14.0に調整した水溶液中で温度を0℃〜100℃で反応させることを特徴とする金イオンにアルカンチオールが配位した下記一般式(1)で表される有機金化合物の新規製造方法。
一般式(1)
(式中、nは1〜5である)
亜硫酸金ナトリウム溶液、亜硫酸金カリウム溶液及び亜硫酸金アンモニウム溶液から選ばれる一種又は二種以上である金塩の溶液を純水で希釈して攪拌する。この時、pHは7.0〜14.0の間におさまっている。この溶液を攪拌しながら0℃〜100℃好ましくは30℃〜50℃に加温して維持する。そこに、アルカンチオールを純水で希釈した溶液を添加する。
上記のアルカンチオールとしては、1−エタンチオール、1−プロパンチオール、1−ブタンチオール、1−ペンタンチオール及び1−ヘキサンチオール等が挙げられる。
反応系を攪拌しながら0℃〜100℃好ましくは30℃〜50℃に維持して1〜15分間反応を促進する。
結晶が析出したら反応系を30℃以下に冷却し、濾別して析出した結晶を得る。得られた結晶を120℃以下で乾燥して有機金化合物の結晶を得る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
添加直後、直ぐに結晶が生じるが、反応を完全に終了させる為、添加終了後、そのまま40℃に維持して10分間、攪拌を継続して反応を促進する。
反応終了後、反応系を30℃以下に冷却する。次いで、析出した結晶を濾過、純水で洗浄した後、更にエタノールで追加洗浄をする。得られた結晶は、100℃で乾燥する事により、68.2gの淡黄色粉末状の結晶を得た。(収率:98.7%)
得られた結晶の分析結果は下記の如くであった。
Au:72.3%(計算値:72.4%)、S:11.7%(計算値:11.8%)
添加直後、直ぐに結晶が生じるが、反応を完全に終了させる為、添加終了後、そのまま40℃に維持して10分間、攪拌を継続して反応を促進する。
反応終了後、反応系を30℃以下に冷却する。次いで、析出した結晶を濾過、純水で洗浄した後、更にエタノールで追加洗浄をする。得られた結晶は、100℃で乾燥する事により、67.7gの淡黄色粉末状の結晶を得た。(収率:98.0%)
得られた結晶の分析結果は下記の如くであった。
Au:72.2%(計算値:72.4%)、S:11.7%(計算値:11.8%)
添加直後、直ぐに結晶が生じるが、反応を完全に終了させる為、添加終了後、そのまま40℃に維持して10分間、攪拌を継続して反応を促進する。
反応終了後、反応系を30℃以下に冷却する。次いで、析出した結晶を濾過、純水で洗浄した後、更にエタノールで追加洗浄をする。得られた結晶は、100℃で乾燥する事により、67.1gの淡黄色粉末状の結晶を得た。(収率:97.1%)
得られた結晶の分析結果は下記の如くであった。
Au:72.3%(計算値:72.4%)、S:11.7%(計算値:11.8%)
(比較例1)
得られた塩化第一金59.0g(Au:50.0g)に純水500mlを添加・攪拌して希釈する。この溶液を攪拌しながら40℃に加温して維持する。そこに、1−プロパンチオール20.3gを添加する。
反応系を40℃に保ったまま攪拌を維持して反応を促進したが、添加して暫くすると、塩化第一金が不均化反応を起こして分解してしまい、目的物質を得る事が出来なかった。
(比較例2)
反応系を40℃に保ったまま攪拌を維持して反応を促進したが反応が進行せず、目的物質を得る事が出来なかった。
(比較例3)
(比較例4)
なお、本発明の製造条件より高温または長時間、若しくは、その両方の製造条件で合成した場合、原料の1つであるアルカンチオール2分子が反応してジスルフィドを形成する際に放出する電子により、原料となる金塩が還元されてしまう。つまり、原料の1つであるアルカンチオールが還元剤として作用してしまう為、目的物質である有機金化合物を合成する事が出来ない。
Claims (1)
- 亜硫酸金ナトリウム溶液、亜硫酸金カリウム溶液及び亜硫酸金アンモニウム溶液から選ばれる一種又は二種以上である金塩の溶液と、1−エタンチオール、1−プロパンチオール、1−ブタンチオール、1−ペンタンチオール及び1−ヘキサンチオールから選ばれるアルカンチオールをpH7.0〜14.0に調整した水溶液中で温度を0℃〜100℃で反応させることを特徴とする金イオンにアルカンチオールが配位した下記一般式(1)で表される有機金化合物の新規製造方法。
一般式(1)
(式中、nは1〜5である)
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JP2014244102A JP5781211B1 (ja) | 2014-12-02 | 2014-12-02 | 有機金化合物の新規製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JP5916834B1 (ja) * | 2014-12-04 | 2016-05-11 | 小島化学薬品株式会社 | 有機金化合物結晶の新規製造方法 |
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2014
- 2014-12-02 JP JP2014244102A patent/JP5781211B1/ja active Active
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JP5916834B1 (ja) * | 2014-12-04 | 2016-05-11 | 小島化学薬品株式会社 | 有機金化合物結晶の新規製造方法 |
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