JP2016069721A - 金レジネートの製造方法 - Google Patents

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龍一 入波平
Ryuichi Niyuuhahei
龍一 入波平
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Abstract

【課題】金レジネートペーストの高温焼成における難点を改良して250℃以下の低温焼成によってもシート抵抗を有する金皮膜を形成できる金レジネートペーストに適した金レジネートの製造方法を提供する。【解決手段】塩化金酸から合成される塩化第一金と塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩および、アルカンチオール類を純水中に加えて混合液とし、この混合液にアルゴンガス又は窒素ガス等の不活性ガスをバブリングしながらpH7.0〜13.5に調整、反応系を10℃〜90℃に数時間保つことにより金レジネートが得られる。この製造方法によれば、塩化第一金、アルカリ金属塩化物および、アルカンチオール類を予め混合溶液としておき反応を進めるだけでよく、出発原料の添加速度、反応速度、反応温度等詳細な調整が不要となる。【選択図】なし

Description

本発明は、金レジネートの製造方法に関し、さらに詳しくは、ポリアミドフイルム、プリント配線基板、セラミックICパッケージ、ウエハ等の電子部品へ金膜導電回路形成用などの導電性ペーストに用いられる金レジネートの製造方法に関する。
従来、基板上に膜状電極等の導電性パターンを形成するため導電性ペーストとして金レジネートペーストが知られている。
このような金レジネートペーストの代表的な用途としては、ファクシミリー等のプリンターヘッドとして使用されているサーマルプリンターヘッドの電極作成が挙げられる。
この出願に関連する先行技術としては、金レジネートとして、α―ピネン、α―ターピネオール、イソボルネオールのメルカプタン金、またはサルフィド金、アベチエン酸金、ネオデカン酸金、2−エチルヘキサン酸金、ナフテン酸金等の1種又は2種以上を用い、これにロジウム化合物、ビスマス化合物、クロム化合物、鉛化合物、ケイ素化合物、有機樹脂、有機溶媒を配合した金レジネートペーストを用い、セラミック基板にスクリーン印刷した後、800〜850℃で焼成し、金薄膜を得ることが知られている(例えば、特許文献1)。
このような従来の金レジネートペーストは、800℃以上の高温で焼成するため、基板としては、セラミックス等の高温に耐える材料しか使用することができず。耐熱性フィルムとして知られるポリアミドフイルム等の機能性樹脂のフィルムおよび基板へ適用することは不可能であった。また焼成炉として高温対応の物を使用しているためエネルギーコストがかかる問題もあった。
特開平5−144318号公報
本発明は、このような従来の金レジネートペーストの高温焼成における難点を改良して250℃以下の低温焼成によってもシート抵抗を有する金皮膜を形成できる金レジネートペーストに適した金レジネートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため、低温で焼成することによりシート抵抗を有する金皮膜がえられる金レジネートの製造方法について鋭意検討した結果、金塩とアルカンチオール類とを不活性ガスの存在下に還元剤を含有する水溶液中で温度0℃〜75℃反応させ、反応終了後、反応溶液を濃縮、晶析することにより得られた金レジネートは金レジネートペーストとし、ポリアミドフイルムにスクリーン印刷、250℃で焼成した結果、シート抵抗に優れた金成膜が得られることを知見し、特願2013−196741として既に特許出願している。
しかしながら、上記の特許の製造方法では、水酸化金等の金塩の懸濁溶液に不活性ガスをバブリングしながら還元剤と配位子であるアルカンチオール類を反応の様子を確認しながらゆっくり添加して反応を進行させる必要があった。その為、添加速度の調節が非常に難しく、反応速度と添加速度および合成系の温度のバランスが崩れてしまうと、反応の進行が止まってしまったり、分解が生じてしまったり、副生成物が生じたりと目的としている金レジネートを得ることが困難であった。つまり、この合成の熟練者でないと上手に合成が出来ないという問題があった。
本発明者は、上記の問題点を改良すべく更に研究を進めた結果、塩化金酸から合成される塩化第一金と塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩および、アルカンチオール類を純水中に加えて混合液とし、この混合液にアルゴンガス又は窒素ガス等の不活性ガスをバブリングしながらpH7.0〜13.5に調整、反応系を10℃〜90℃に数時間保つことにより金レジネートが得られることを知見して本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下の内容をその発明の要旨とするものである。
(1)塩化第一金、アルカリ金属塩化物およびアルカンチオール類を不活性ガスの存在下pH7.0〜13.5に調整した水溶液中で温度を10℃〜90℃で反応させることを特徴とする金イオンにアルカンチオール類が配位した下記一般式(1)で表される金レジネートの製造方法。

一般式(1)
(1)
(式中、nは1〜5である)

(2)アルカンチオール類が1−プロパンチオール、1−ブタンチオール、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオールおよび1−エタンチオールから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の金レジネートの製造方法。
(3)アルカリ金属塩化物が塩化ナトリウム又は塩化カリウムである請求項1又は請求項2のいずれかに記載の金レジネートの製造方法。
本発明の金レジネートの製造方法によれば、塩化第一金、アルカリ金属塩化物およびアルカンチオール類を予め混合溶液としておき反応を進めることにより目的とする反応生成物を得ることができる。そのため、出発原料の添加速度、反応速度、反応温度等詳細な調整が不要になり製造コスト低減することおよび作業の標準化がより容易にできその工業的利用価値大である。
以下、本発明の金レジネートの製造方法について詳細に説明する。
本発明において用いられる塩化第一金を製造する方法としては、金を王水にて溶解し、加熱濃縮後、加熱したまま塩酸を添加して脱硝酸をする。その後、濃縮して塩化金酸を得る。これを高真空中の条件下で100℃に加熱し、完全に水分を除去後、160℃以上加熱して分解させる事により製造する。
上記の方法により得られた淡黄色結晶の塩化第一金を純水に添加して攪拌する。そこに、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩とアルカンチオール類を加え攪拌して混合液とする。
上記のアルカンチオール類としては、1−プロパンチオール、1−ブタンチオール、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオール、1−エタンチオール等が挙げられる。
この混合液に窒素ガス又はアルゴンガスなどの不活性ガスをバブリングしながら水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を添加してpHを7.0〜13.5に調整する。更に不活性ガスのバブリングおよび攪拌を継続しながら反応系を10℃〜90℃好ましくは20℃〜40℃に数時間保ち反応を促進する。
結晶が析出したら反応系を20℃以下に冷却し、濾別して析出した結晶を得る。得られた結晶を120℃以下で乾燥して金レジネートの結晶粉末を得る。
本発明の金レジネートの生成反応は、下記反応式によって進行するものと考えられる。
上記の方法でアルカンチオール類が1−プロパンチオールで合成して得られた結晶を成分分析した結果、理論値と略一致するAu:72.3%(計算値:72.4%)、S:11.7%(計算値:11.8%)であった。したがって、本発明の金レジネートは、上記一般式(1)で表される結晶であることを確認した。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
塩化金酸四水和物250.0gを高真空中の条件下で100℃に加熱し、完全に水分を除去する。次いで、間接加熱にて160℃〜180℃を保ちながら結晶化するまで分解を促進して反応を進める。反応終了後、冷却して淡黄色結晶の塩化第一金120.8gを得た。
得られた塩化第一金100.0gに純水1000mlを添加して攪拌する。そこに、塩化ナトリウム30.2gと1−プロパンチオール103.2gを加え、窒素ガスをバブリングする。次いで、水酸化ナトリウム溶液を添加してpH11.5に調整する。この時、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続する。pH調整後の反応系を35℃にし、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続したまま8時間保ち反応を促進する。
反応終了後、反応系を20℃以下に冷却する。次いで、析出した結晶を濾過、純水で洗浄後、更にエタノールで洗浄した後、80℃で乾燥する事により、56.7gの淡黄色粉末状の結晶を得た。
得られた結晶の分析結果は下記の如くであった。
Au:72.3%(計算値:72.4%)、S:11.7%(計算値:11.8%)
塩化金酸四水和物200.0gを高真空中の条件下で100℃に加熱し、完全に水分を除去する。次いで、間接加熱にて160℃〜180℃を保ちながら結晶化するまで分解を促進して反応を進める。反応終了後、冷却して淡黄色結晶の塩化第一金90.5gを得た。
得られた塩化第一金80.0gに純水800mlを添加して攪拌する。そこに、塩化カリウム30.8gと1−プロパンチオール82.5gを加え、窒素ガスをバブリングする。次いで、水酸化ナトリウム溶液を添加してpH11.5に調整する。この時、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続する。pH調整後の反応系を35℃にし、窒素ガスのバブリングおよび攪拌を継続したまま8時間保ち反応を促進する。
反応終了後、反応系を20℃以下に冷却する。次いで、析出した結晶を濾過、純水で洗浄後、更にエタノールで洗浄した後、80℃で乾燥する事により、43.8gの淡黄色粉末状の結晶を得た。
得られた結晶の分析結果は下記の如くであった。
Au:72.2%(計算値:72.4%)、S:11.6%(計算値:11.8%)
















Claims (3)

  1. 塩化第一金、アルカリ金属塩化物およびアルカンチオール類を不活性ガスの存在下pH7.0〜13.5に調整した水溶液中で温度を10℃〜90℃で反応させることを特徴とする金イオンにアルカンチオール類が配位した下記一般式(1)で表される金レジネートの製造方法。
    一般式(1)
    (1)
    (式中、nは1〜5である)
  2. アルカンチオール類が1−プロパンチオール、1−ブタンチオール、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオールおよび1−エタンチオールから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の金レジネートの製造方法。
  3. アルカリ金属塩化物が塩化ナトリウム又は塩化カリウムである請求項1又は請求項2のいずれかに記載の金レジネートの製造方法。















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