JP5781166B2 - 含水酸溶液から水を共沸除去するためにニトロアルカンを共沸剤として用いる装置及び方法 - Google Patents

含水酸溶液から水を共沸除去するためにニトロアルカンを共沸剤として用いる装置及び方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2010年12月10日に出願された米国仮特許出願第61/421,887号の優先権を主張し、これは参照によりその全体が本明細書の一部となる。
分野
本発明は共沸剤としてのニトロアルカンの使用に関する。より具体的には、本発明はニトロアルカン合成の間に生成される有機酸ストリームから水を共沸除去するために、ニトロアルカンを共沸剤として用いる方法及び装置に関する。
背景
高圧ニトロ化プロセスにおいて、プロパンなどの炭化水素並びに酢酸、プロパン酸、及び/又はブタン酸などの有機酸は含水硝酸と反応し、ニトロメタン、1-ニトロプロパン、及び2-ニトロプロパンなどの生成物を生じる。さらに、このプロセスはかなりの量の水及びいくらかの有機酸を生成する。反応器に供給される有機酸の多くは、反応器をただ1回通過しただけでは転化されない。従って、有機酸を反応器に戻して再利用するためには、水の大部分を取り除く必要がある。酢酸と水との間の相対揮発度が低いため、従来型の蒸留はエネルギーを消費し費用がかかる。さらに、従来型の蒸留が使用される場合、プロピオン及びn-ブタン酸は、水と低沸点の共沸混合物を形成し、その結果蒸留オーバーヘッド中で避けられない酸の損失が起こる。アルキルアセテートは、含水有機酸ストリームから水を共沸的に取り除くために、共沸剤として用いられることがある。しかしながら、回収された有機酸は反応器に戻り再利用されるため、有機酸ストリーム中のアルキルアセテートの存在は、潜在的な問題を引き起こす可能性がある。それ故に、有機酸ストリームから水を取り除くためのより経済的でエネルギー効率の良い方法及び装置が求められている。追加の精製をすることなく、高圧ニトロ化プロセスにおいて用いるために再利用されることのできる有機酸ストリームを回収する方法及び装置もまた求められている。
概要
一態様において、一つの実例となる実施形態は、共沸蒸留塔へ供給ストリームを供給すること(ここで該供給ストリームは水及び有機酸を含む);及び該供給ストリームが少なくとも塔頂ストリーム及び塔底ストリームに分離されるように、ニトロアルカンを共沸剤として共沸蒸留塔で使用すること(ここで該塔頂ストリームは該ニトロアルカン及び水を含み、またここで該塔底ストリームは該有機酸を含む)を含む方法を提供する。本方法はさらに、該塔頂ストリームを有機相及び含水相に分離すること(該有機相は該ニトロアルカンを含む);及び少なくとも該有機相の一部分を該共沸蒸留塔に戻すことを含む。
別の態様において、一つの実例となる実施形態は、炭化水素原料を含水硝酸と反応器で反応させ生成物ニトロアルカン及び副生成物を含む生成物ストリームを生成すること;該生成物ストリームを脱気し液体ストリームを生成すること;該液体ストリームをストリッピング装置で第一の塔頂ストリーム及び第一の塔底ストリームに分離すること(ここで該第一の塔頂ストリームは該生成物ニトロアルカンを含み、該第一の塔底ストリームは少なくとも1つの有機酸及び水を含む);及び該第一の塔底ストリームを共沸蒸留塔に供給することを含む方法を提供する。本方法はさらに、第一の塔底ストリームが少なくとも第二の塔頂ストリーム及び第二の塔底ストリームに分離されるように、機能するニトロアルカンを共沸剤として共沸蒸留塔で使用すること(ここで、該第二の塔頂ストリームは該機能するニトロアルカン及び水を含み、該第二の塔底ストリームは該少なくとも1つの有機酸を含む);該第二の塔頂ストリームを相分離器で有機相及び含水相に分離すること(該有機相は該機能するニトロアルカンを含む);及び少なくとも該有機相の一部分及び少なくとも該含水相の一部分を該共沸蒸留塔に戻すことを含む。
別の態様において、実例となる実施形態は、ニトロアルカンを共沸剤として用い、供給ストリームを塔頂ストリーム及び塔底ストリームに分離するように構成された共沸蒸留塔を備える装置(ここで、該供給ストリームは水及び有機酸を含み、該塔頂ストリームは該ニトロアルカン及び水を含み、該塔底ストリームは該有機酸を含む);及び該塔頂ストリームを有機相及び含水相に分離するように構成された相分離器(該有機相は該ニトロアルカンを含む)を提供する。
前述の概要は一例にすぎず、決して限定するものとは意図されていない。上述の実例となる態様、実施形態、及び特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、及び特徴が、図面及び以下の詳細な説明を参照することにより明らかになるだろう。
図1は、実例となる実施形態に従う、有機酸溶液から水をとりのぞくための装置の系統図である。 図2は、実例となる実施形態に従う、有機酸溶液から水をとりのぞくための装置の系統図である。 図3は、供給段の位置に応じた、共沸蒸留塔の塔底液中の酢酸の質量パーセントとリボイラー熱量のグラフである。 図4は、1-ニトロプロパン/供給比に応じた、共沸蒸留塔の塔底液中の酢酸の質量パーセントとリボイラー熱量のグラフである。
詳細な説明
一態様において、含水有機酸溶液から水を取り除くために、共沸蒸留塔においてニトロアルカンを共沸剤として用いる方法が提供される。
図1は、含水有機酸溶液から水を取り除くための装置100を図示している。第一の含水相101は、第一の制御バルブ103において有機相102と混ぜ合わされ、供給ストリーム104を形成してよい。第一の含水相101は、水及び少なくとも1つの有機酸を含んでよい。該有機酸は、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、別のカルボン酸、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。有機相102は、少なくとも1つのニトロアルカンを含んでよい。該ニトロアルカンは、水と極小沸点の不均一共沸混合物を形成するニトロアルカンであってよく、例えば1-ニトロプロパン、2-ニトロプロパン又はニトロメタンなどがある。
供給ストリーム104は、蒸留塔105に供給されてよい。代わりの実施形態において、第一の含水相101及び有機相102は、蒸留塔105に直接供給されてよい。蒸留塔105は、共沸蒸留塔であってよい。不均一共沸蒸留塔が、近い相対揮発度の混合物を分離し、また共沸混合物を分解するのにも用いられてよい。蒸留塔105は、コンデンサー106及びリボイラー107を備えてよい。
蒸留塔105において、該ニトロアルカンは、供給ストリーム104が少なくとも塔頂ストリーム108及び塔底ストリーム109に分離されるように、共沸剤として使用されてよい。塔頂ストリーム108は、該ニトロアルカン及び水を含んでもよい。塔底ストリーム109は、該有機酸を含んでもよい。該有機酸の濃度は、約70質量パーセント以上、より好ましくは約80質量パーセント以上、及び最も好ましくは約85質量パーセント以上であってよい。さらに、該有機酸の濃度は、約98質量パーセント以下、より好ましくは約95質量パーセント以下、及び最も好ましくは約90質量パーセント以下であってよい。
塔頂ストリーム108は相分離器110に入ってよい。相分離器110は、デカンタであってよい。相分離器110は、塔頂ストリーム108を気相111、有機相112、及び第二の含水相113に分離してよい。少なくとも有機相112の一部分は、有機相102として第二の制御バルブ114を通過してもよく、これは蒸留塔104又は第一の制御バルブ103に戻されてよい。第二の含水相113は、ディバイダー115において、再生含水相116及び排出含水相117に分けられてよい。再生含水相116は、蒸留塔105に戻されてよい。蒸留塔102に再生含水相116として戻される第二の含水相113のパーセンテージは、約40パーセント以上、より好ましくは約44パーセント以上、及び最も好ましくは約45パーセント以上であってよい。さらに、蒸留塔102に再生含水相116として戻される第二の含水相113のパーセンテージは、約60パーセント以下、より好ましくは約54パーセント以下、及び最も好ましくは約47パーセント以下であってよい。
追加の共沸剤は、共沸剤補給ストリーム118を通して相分離器110に添加されてよい。追加の共沸剤の量は塔底ストリーム109及び/又は排出含水相117において取り除かれた又は失われた共沸剤の量と釣り合うように添加されてよい。
図2は、含水有機酸溶液から水を取り除くための装置200を図示しており、ここで該有機酸溶液は高圧ニトロ化プロセスの副生成物である。炭化水素原料201及び含水硝酸202は、反応器203に導入されてよい。炭化水素原料201は、プロパン、シクロヘキサン、イソブタン、又はn-オクタン、及び酢酸、プロパン酸、ブタン酸、若しくはヘキサン酸などの有機酸を含んでよいが限定はされない。炭化水素原料201及び含水硝酸202は、ニトロ化化合物及び副生成物を含む反応生成物ストリーム204が形成されうるように、反応器の圧力及び反応温度で反応してよい。反応生成物ストリーム204は、少なくとも1つの生成物ニトロアルカンを含んでよい。例えば、炭化水素原料201がプロパンを含む場合、反応生成物ストリーム204はニトロプロパンを含んでよい。炭化水素原料201がシクロヘキサンを含む場合、反応生成物ストリーム204はニトロシクロヘキサンを含んでよい。炭化水素原料201がイソブタンを含む場合、反応生成物ストリーム204はtert-ニトロブタンを含んでよい。炭化水素原料201がn-オクタンを含む場合、該反応生成物ストリームはニトロ-n-オクタンを含んでよい。
炭化水素原料201及び含水硝酸202は、反応器203に入るより前に、混合、又は部分的に混合されてよく、又は代わりに、それらは個別に添加され、混合されながら反応器203中に生じてもよい。さらに、炭化水素原料201及び含水硝酸202は、同時に添加されても又は個別に添加されても、反応器203に入るより前に予備加熱されてよい。
含水硝酸202は、少なくとも約10質量パーセント、より好ましくは少なくとも約15質量パーセント、最も好ましくは少なくとも約20質量パーセント、の該酸を含む含水溶液の形で、反応器203に送られてよい。さらに、該溶液は約50質量パーセントよりも少ない、より好ましくは約40質量パーセントよりも少ない、及び最も好ましくは約35質量パーセントよりも少ない、該酸を含んでよい。他の実施形態において、該硝酸溶液は、約15〜約40質量パーセントの該酸を含んでよい。さらなる実施形態において、該硝酸溶液は、約18〜約35質量パーセントの該酸を含んでよい。
炭化水素原料201と含水硝酸202のモル比は、少なくとも約0.3:1、より好ましくは少なくとも約0.5:1であってよい。
反応器圧力は、少なくとも約3.4x106パスカル(500psi)、より好ましくは少なくとも約6.8x106パスカル(1000psi)、及び最も好ましくは少なくとも約8.3x106パスカル(1200psi)でよい。いくつかの実施形態において、該圧力は約11.0x106パスカル(1600psi)以下、より好ましくは約10.3x106パスカル(1500psi)以下、最も好ましくは約9.7x106パスカル(1400psi)以下でよい。他の実施形態において、該圧力は約6.8x106パスカル(1000psi)〜9.7x106パスカル(1400psi)でよい。圧力を所望の範囲内に維持するために、本技術分野において既知の様々な方法を用いてよく、例えば、背圧調節器を使用することによるものを含む。
反応器内の反応温度は、(例えば熱交換流体で又は反応から発生した熱を用いて)少なくともセ氏約140度であってセ氏約325度よりも低く制御されてよい。他の実施形態において、該温度は少なくともセ氏約215度であってセ氏約325度よりも低くてよい。いくつかの実施形態において、該温度は少なくとも約180度、少なくとも約200度、少なくとも約230度、又は少なくとも約240度でよい。他の実施形態において、該温度は約290度より低く、約280度より低く、約270度より低く、又は約250度より低くてよい。さらなる実施形態において、該温度はセ氏約200〜250度でよい。その上さらなる実施形態において、該温度はセ氏約215〜280度、又はセ氏約220〜270度でよい。
反応器103での反応物の滞留時間は、好ましくは少なくとも約30秒、より好ましくは少なくとも約90秒でよい。滞留時間は、例えば、反応器の長さ及び/若しくは幅によるもの又は充填材料の使用を介したものを含む、様々な手段で制御されてよい。滞留時間は、反応器の容積を入口の流速で割ることにより決定してよい。
反応器203は、下降流が構成された反応器であってよい。すなわち、該反応器は、好ましくは筒のような細長く直線の形状であるが、これを、反応物が反応器の上端又はその近傍の入口ポートを通って添加され、次に反応が起こり所望の生成物の形成を生じるようにするのに十分な滞留時間の間、該反応器を流れ落ちるように位置づけてよい。生成物の混合物は反応器の底部又はその近傍の出口ポートを通って集められてよい。
下降流構成における反応器の運転は、水平、上向流、コイル型又はバッチオートクレーブ型装置を一般的に利用する従来技術システムをしのぐ、ある利点を提供する。詳細には、本発明の下降流構成は、前記の従来技術システムと比較して、比較的低いレベルの酸化副生成物を含むニトロ化化合物を提供する。
いかなる特定の理論にも縛られることを望むものではないが、該下降流反応器の利点は主にその、反応器内の液体相の量及び滞留時間を最小限にする能力に起因すると考えられる。該液体相では一般に、硝酸に対する炭化水素のモル比が低い。この低いモル比はニトロ化を犠牲にして酸化化学反応を促進し、それ故に主として酸化が該液体相で起こる。下降流反応器(トリクルベッド反応器とも呼ばれる)において、ガスは連続相であり、液体は反応器の壁又は充填物を伝って流れていく。それ故に、下降流が構成された反応器内の液体相の量は、低いレベルに維持され、その結果酸化化学反応は最小限にされる。
対照的に、気泡塔とも呼ばれる上向流反応器においては、液体は連続相である(そして気泡が連続液体相を通って速く上昇する)。従って、上向流反応器は液体ホールドアップを最大限にする。上で述べたように、酸化が主として液体相中で起こるため、該上向流反応器は酸化副生成物の形成を最大化する。同様に、コイル及び水平反応器構成はまた、下降流反応器と比較して液体滞留時間及びそれ故に酸化化学反応を増大させる。コイル型反応器のさらなる不利な点は、それらが、この形状の大規模な反応器を製造することが難しいために、工業規模の生産によく適合しないということである。
反応器203はまた、充填材料で充填され、反応物の混合と熱伝達を向上させ及び/又は該反応器の容積を変化させてもよい。例えば、反応生成物ストリーム中の2,2-ジニトロプロパンの濃度を増加させることが望まれているプロパンニトロ化システムにおいては、反応器の充填が好ましい場合がある。適切な充填材料は、典型的に蒸留機器に用いられるような、例えば、ガラスビーズ、ランダム充填物、又は構造化充填物を含んでよい。他の充填材料は本技術分野において既知であり、用いてよい。反応器203はまた、充填されていない反応器でもよい。
反応生成物ストリーム204は次に、第一のデガッサー205に入ってよい。第一のデガッサー205は、反応生成物ストリーム204を第一の気相206及び第一の液体相207に分離してよい。第一の気相206は吸収器208に送られてよい。吸収器208は、第二の気相210及び第二の液体相211が形成されるように、再生水ストリーム209を用いて第一の気相206中のニトロアルカンを吸収してよい。実例となる実施形態において、再生水ストリーム209中の再生水は、下流のニトロアルカン回収プロセスから再利用されてよい。
第二の液体相211は、少なくとも1つの生成物ニトロアルカンを回収するために、第一のストリッピング装置212に送られてよい。第一のストリッピング装置212は、第一のコンデンサー213及び第一のリボイラー214を備えてよい。第一のストリッピング装置212は、第二の気相215、第一の油相216、及び第一の含水相217が形成されるように、第二の液体相211から油溶性成分を取り去ってよい。第一の油相216は第一の分離器218に送られてよい。第一の分離器218は、例えば、従来型の蒸留塔であってよい。第一の分離器218は、第一の油相218を少なくとも第二の油相219及び第二の含水相220に分離してよい。第二の油相219は、少なくとも1つの生成物ニトロアルカンを含んでよい。
第一のデガッサー205からの第一の液体相207は次に、第二のデガッサー221に入ってよい。第二のデガッサー221は、第一の液体相207を第三の気相222と第三の液体相223に相分離してよい。いくつかの実例となる実施形態において、高濃度の酢酸は、油相及び含水相というよりはむしろ単一の液体相223を生じるように、ニトロアルカン生成物を共に可溶化してもよい。液体相223は少なくとも1つの生成物ニトロアルカン及び少なくとも1つの有機酸を含んでよい。
液体相223は次に、第二のストリッピング装置224に送られてよい。第二のストリッピング装置224は、第二のコンデンサー225及び第二のリボイラー226を備えてよい。第二のストリッピング装置224は、第四の気相227、第三の油相228、及び第三の含水相229が形成されるように、油溶性成分を第三の液体相223から取り去ってよい。第三の油相228は第二の分離器230に送られてよい。第二の分離器230は、例えば、従来型の蒸留塔であってよい。第二の分離器230は、第三の油相228を、少なくとも第四の油相231及び第四の含水相232に分離してよい。第三の油相231は、少なくとも1つの生成物ニトロアルカンを含んでよい。
第三の含水相229は、水及び少なくとも1つの有機酸を含んでよい。該有機酸は、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、別のカルボン酸、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。第三の含水相229は、第一の制御バルブ234において有機相233と混ぜ合わされ、供給ストリーム235を形成してよい。有機ストリーム233は、少なくとも1つの機能するニトロアルカンを含んでよい。該機能するニトロアルカンは、水と極小沸点の不均一共沸混合物を形成するニトロアルカンでよく、例えば1-ニトロプロパン、2-ニトロプロパン、又はニトロメタンなどがある。該機能するニトロアルカンは、該少なくとも1つの生成物ニトロアルカンと同じ種類のニトロアルカンでよい。
供給ストリーム235は不均一共沸蒸留塔などの蒸留塔236に送られてよい。不均一共沸混蒸留塔は、相対揮発度の近い混合物を分離し、また共沸混合物を分解するためにも用いられてよい。蒸留塔236は、第三のコンデンサー237と第三のリボイラー238を備えてよい。蒸留塔236において、供給ストリーム235が少なくとも塔頂ストリーム239及び塔底ストリーム240に分離されるように、該機能するニトロアルカンを共沸剤として用いてよい。塔頂ストリーム239は該機能するニトロアルカン及び水を含んでよい。塔底ストリーム240は有機酸を含んでよい。該有機酸の濃度は、約70質量パーセント以上、より好ましくは約80質量パーセント以上、及び最も好ましくは約85質量パーセント以上でよい。さらに、該有機酸の濃度は、約98質量パーセント以下、より好ましくは約95質量パーセント以下、及び最も好ましくは約90質量パーセント以下でよい。塔底ストリーム240は、炭化水素原料201中の有機酸希釈剤として、反応器203に戻されてよい。代わりの実施形態において、塔底ストリーム240は、他の目的のために、例えば他のプロセスにおいて、用いられてもよい。
塔頂ストリーム239は、相分離器241に入ってよい。相分離器241はデカンタであってよい。相分離器241は、塔頂ストリーム229を第五の気相242、有機相243、及び第四の含水相244に分離してよい。少なくとも有機相244の一部分は、有機相233として、第二の制御バルブ245を通過してよく、これは蒸留塔236又は第一の制御バルブ234に戻されてもよい。第四の含水相244は、ディバイダー246において再生含水相247及び排出含水相248に分けられてよい。再生含水相247は、蒸留塔236に戻されてよい。再生含水相247として蒸留塔236に戻される第四の含水相244のパーセンテージは、約40パーセント以上、より好ましくは約44パーセント以上、及び最も好ましくは約45パーセント以上でよい。さらに、再生含水相247として蒸留塔236に戻される第四の含水相244のパーセンテージは、約60パーセント以下、より好ましくは約54パーセント以下、及び最も好ましくは約47パーセント以下でよい。
追加の共沸剤が、共沸剤補給ストリーム249を通して相分離器241に添加されてよい。追加の共沸剤の量は、塔底ストリーム240及び/又は排出含水相248において取り除かれた又は失われた共沸剤の量と釣り合うように添加されてよい。

様々な例は、工学設計計算のための測定された物理的性質のデータベースを用いる、ASPENのコンピューターによるプロセスシミュレーションソフトウェア(Aspen Technology, Incorporated, Burlington, Massachusetts)を用いて立証する。
例1:従来型の蒸留を用いる酢酸からの水の除去
高圧ニトロ化プロセスにおいて、プロパン、硝酸、及び酢酸は反応器の中で反応し、ニトロアルカン(ニトロメタン、1-ニトロプロパン、2-ニトロプロパン、2,2-ジニトロプロパン、ニトロエタン)及び酸化副生成物(酢酸、プロピオン酸)を含む生成物ストリームを生成する。該生成物ストリームはまた、亜酸化窒素、酸化窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、非転化プロパン及び水などのオフガスを含む。生成物ストリームの組成は下記表1に示す。
Figure 0005781166
該生成物ストリームは、2つの連続するデガッサーで脱気される。第一のデガッサーからのガスストリームは次に、気相及び含水相が形成されるように、吸収器において分離される(再生水、例えば、下流のニトロアルカン回収プロセスにおけるステップからの水で洗浄される)。該吸収器からの含水相は、少量の回収されたニトロパラフィンが取り除かれる第一のストリッピング装置へ送られる。第二のデガッサーからの含水相及び第一のストリッピング装置からの含水相は、第二のストリッピング装置へ送られる。そこで、該ストリッピング装置からの塔底液が、水及び溶解有機酸を含むように、ニトロアルカンが該含水相から取り去られる。第二のストリッピング装置からの塔底液は、典型的に約60質量パーセントの酢酸を含み、この酢酸は典型的には、再生され酢酸希釈剤として該反応器に戻される前に、約90質量パーセント酢酸に濃縮される。
酢酸と水は共沸混合物を形成しない、しかしこれらは近沸点であり、この2成分のペアは1に近づく相対揮発度を有しているため、しばしば「近共沸混合物」と呼ばれる。従来型の蒸留による含水溶液からの酢酸の濃縮は、それ故に、やや難しい分離である。上に示された本プロセス配置において、乾燥塔は酢酸を60質量パーセントから90質量パーセントに濃縮する。該乾燥塔は、98.5パーセントの酢酸の回収率及び90質量パーセントの塔底液中の酢酸の最終純度のプロセス仕様に設計されている。40の平衡段のために、該乾燥塔は約3,142,426J/kg(1351Btu/lb)供給のリボイラー熱量を要求し、これは、希釈剤濃縮ステップにとって重要である。
例2:ニトロアルカンを用いて酢酸を濃縮するための不均一共沸蒸留スキーム
例1におけるように、プロパン、硝酸、及び酢酸は反応器中で反応し、ニトロアルカン(ニトロメタン、1-ニトロプロパン、2-ニトロプロパン、2,2-ジニトロプロパン、ニトロエタン)及び酸化副生成物(酢酸、プロピオン酸)を含む生成物ストリームを生成する。該生成物ストリームはまた、亜酸化窒素、酸化窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、非転化プロパン及び水などのオフガスも含む。該生成物ストリームの組成は上記表1に示されている。
該生成物ストリームは、2つの連続するデガッサーで脱気される。第一のデガッサーからのガスストリームは次に、気相及び含水相が形成されるように、吸収器において分離される(再生水、例えば、下流のニトロアルカン回収プロセスにおけるステップからの水で洗浄される)。該吸収器からの含水相は、少量の回収されたニトロパラフィンが取り除かれる第一のストリッピング装置へ送られる。第二のデガッサーからの含水相及び第一のストリッピング装置からの含水相は、第二のストリッピング装置へ送られる。そこで、該ストリッピング装置からの塔底液が、水及び溶解有機酸を含むように、ニトロアルカンが該含水相から取り去られる。第二のストリッピング装置からの塔底液は、典型的に約60質量パーセント酢酸を含み、この酢酸は典型的には、再生され酢酸希釈剤として該反応器に戻される前に、約90質量パーセント酢酸に濃縮される。
ニトロメタン、2-ニトロプロパン、及び1-ニトロプロパンなどのいくつかのニトロアルカンは、極小沸点の不均一共沸混合物を水と形成する。それ故に、不均一共沸蒸留(HAD)塔は、極小沸点の共沸剤-水共沸混合物を該塔の塔頂で得る一方で、濃縮酢酸生成物を塔底で得るように設計されることができる。該ストリッピング装置からの塔底液は、約60質量パーセント酢酸溶液を含むが、ニトロアルカンと混合されHAD塔に供給される。
下記表2は、含水酢酸を乾燥するための、工業的に実施される共沸剤(例えば、アルキルアセテート)の共沸組成及び新規に提案されるニトロアルカン共沸剤を示している。この共沸剤と供給の比は、共沸組成における水の質量パーセントに反比例している。従って、アルキルアセテートの中では、必要とされる共沸剤の量は、炭素鎖長の増加とともに減少する。同様にニトロアルカンでも、1-ニトロプロパンは最も低い共沸剤と供給の比を要求し、その後に2-ニトロプロパン及び次にニトロメタンが続く。
Figure 0005781166
1-ニトロプロパンを共沸剤として用いるHAD塔は、極小沸点の1-ニトロプロパン/水共沸混合物を該塔の塔頂で得る一方で、所望の純度の酢酸生成物を塔底で得るように設計される。該1-ニトロプロパン/水共沸混合物は不均一であり、それ故に該塔頂の蒸気ストリームは、2つの液体相、有機相及び含水相、をデカンタにおける濃縮の後に形成する。該有機相は、主に1-ニトロプロパンを含み、該含水相は主に水(無酸の含水ストリーム(AFAS))を含む。該有機相全体は該HAD塔に還流され、共沸剤として作動するのに十分な1-ニトロプロパンを提供する。それは次に該供給ストリームと混合され、該HAD塔に共に供給される。該含水相は、さらなる処理又は排出のためにこのシステムから引き抜かれる。該有機の還流が該塔の仕様を実現するに及ばない場合、該含水相の一部分は該塔に還流されてもよい。
1-ニトロプロパンを共沸剤として用いるHAD塔のための設計基準が表3に示されている。該HAD塔のための最適な設計及び操作条件は、重要な設計変数、すなわち該HAD塔における段の数、供給トレイの位置、共沸剤と供給の比、及び再生されるデカンタ含水相の画分に関する感度解析を実施することにより得られる。これらの変数の変化により影響される設計仕様は、すなわちリボイラー熱量、全体の水の除去、無酸の含水ストリーム(AFAS)中の酸の量、及びAFAS中の共沸剤の量である。
Figure 0005781166
下記表4は、他の変数を一定に維持しながらの、平衡接触段の数についての該HAD塔の重要な性能仕様の感度を示している。40より少ない平衡段では、該塔底ストリームは次第に、ストリッピング区域における対応する減少に起因して水及び1-ニトロプロパンで希釈されるようになる。40を超えて段を増やすことは、該塔の性能仕様にわずかな改善をもたらす。
Figure 0005781166
表5は、他の変数を一定に維持しながらの、供給段についての該HAD塔の重要な性能仕様の感度を示している。図3に示されるように、供給段がリボイラー側へ移動するにつれ、1-ニトロプロパンと水の両方が該塔底液中に現れはじめる。線301は、供給段がリボイラーに近づくにつれて、塔底液中の酢酸の質量パーセントが低下する(また従って水と1-ニトロプロパンが増加する)ことを図示している。線302は、供給段の位置がリボイラー熱量(Btu/lb供給)に及ぼす影響を図示している。
Figure 0005781166
他の変数を一定に維持しながらの、共沸剤/供給比についての該HAD塔の性能仕様の感度が、下記表6及び図4に示されている。酢酸-水分離、及びそれ故にリボイラー熱量は、1-ニトロプロパン/供給比に対しての感度が高い。図4に示されているように、1-ニトロプロパンの流入がゼロに近づくにつれて、このシステムは従来型の蒸留(AFASオーバーヘッドストリーム中により多くの酢酸、及び塔底液中により多くの水)に移動する。線401は1-ニトロプロパン/供給比に対する塔底液中の酸の質量パーセントの感度を示している。線402は、1-ニトロプロパン/供給比に対するリボイラー熱量(Btu/lb供給)の感度を示している。
Figure 0005781166
他の変数を一定に維持しながらの、共沸剤/供給比についての該HAD塔の性能仕様の感度が、下記表7に示されている。水と酢酸の分離は、含水相還流に対しての感度が高く、この分離はより高い還流で良くなる。しかしながら、より高い含水相の還流はまた、リボイラー熱量を増加させる。塔底水中の酸濃度の所望のレベルは約90質量パーセント酢酸であるため、46パーセント含水還流が現在の目的には最適である。このように、所望の性能基準を満たす、該HAD塔の最適化された操作条件が、下記表8に示されている。該HAD塔は、同じ程度の分離に、従来型の蒸留よりも約34パーセント少ないエネルギーを要求する。さらに、1-ニトロプロパンは高圧ニトロ化プロセスにおける生成物であるため、その使用は潜在的な下流の純度及び上流の反応器の問題を回避する。
Figure 0005781166
Figure 0005781166
本発明はその好ましい実施形態に従って上記に述べられてきたが、それは本開示の精神及び範囲内で変更されることができる。本願はそれ故に、ここで開示されている一般原理を用いた、本発明の任意の変化、使用、又は改造に及ぶものと意図される。さらに本願は、本発明が関連し下の請求の範囲の制限内に入る分野において、既知の又は慣行的な実施内に入るような、本開示からのこのような逸脱に及ぶものと意図される。本発明の実施態様の一部を以下の項目1−15に列記する。
[1]
共沸蒸留塔へ水及び有機酸を含む供給ストリームを供給すること ;
該供給ストリームが、少なくとも塔頂ストリーム及び塔底ストリームに分離されるように、ニトロアルカンを共沸剤として該共沸蒸留塔で使用すること、ここで該塔頂ストリームは該ニトロアルカン及び水を含み、該塔底ストリームは該有機酸を含む;
該塔頂ストリームを有機相及び含水相に分離すること、ここで該有機相は該ニトロアルカンを含む;及び
少なくとも該有機相の一部分を該共沸蒸留塔に戻すこと
を含む、方法。
[2]
該ニトロアルカンが、1-ニトロプロパン及び2-ニトロプロパンから成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
[3]
該塔底ストリームが、少なくとも90質量パーセントの該有機酸である、請求項1又は2に記載の方法。
[4]
該共沸蒸留塔が少なくとも40の段を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
[5]
該有機酸が、該塔底ストリーム中に、該供給ストリーム中よりも高い濃度で存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[6]
さらに、少なくとも該含水相の一部分を該共沸蒸留塔に戻すことを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
[7]
炭化水素原料を含水硝酸と反応器で反応させ、生成物ニトロアルカン及び副生成物を含む生成物ストリームを生成すること;
該生成物ストリームを脱気し、液体ストリームを生成すること;
該液体ストリームをストリッピング装置で第一の塔頂ストリーム及び第一の塔底ストリームに分離すること、ここで該第一の塔頂ストリームは該生成物ニトロアルカンを含み、該第一の塔底ストリームは少なくとも1つの有機酸及び水を含む;
該第一の塔底ストリームを共沸蒸留塔に供給すること;
該第一の塔底ストリームが少なくとも第二の塔頂ストリーム及び第二の塔底ストリームに分離されるように、機能するニトロアルカンを共沸剤として該共沸蒸留塔で使用すること、ここで該第二の塔頂ストリームは該機能するニトロアルカン及び水を含み、該第二の塔底ストリームは該少なくとも1つの有機酸を含む;
該第二の塔頂ストリームを相分離器で有機相及び含水相に分離すること、ここで該有機相は該機能するニトロアルカンを含む;及び
少なくとも該有機相の一部分及び少なくとも該含水相の一部分を該共沸蒸留塔に戻すこと
を含む、方法。
[8]
該少なくとも1つの有機酸が、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、及びそれらの任意の組み合わせから成る群より選択される、請求項7に記載の方法。
[9]
該機能するニトロアルカンが1-ニトロプロパンである、請求項7又は8に記載の方法。
[10]
該生成物ニトロアルカンが、1-ニトロプロパン、2-ニトロプロパン、及びニトロメタンから成る群より選択される、請求項7又は8に記載の方法。
[11]
さらに少なくとも該第二の塔底ストリームの一部分を該反応器に戻すことを含む、請求項7〜10のいずれか一項に記載の方法。
[12]
ニトロアルカンを共沸剤として用い、供給ストリームを塔頂ストリーム及び塔底ストリームに分離するように構成された共沸蒸留塔であって、ここで該供給ストリームは水及び有機酸を含み、該塔頂ストリームは該ニトロアルカン及び水を含み、該塔底ストリームは該有機酸を含む、蒸留塔;及び
該塔頂ストリームを有機相及び含水相に分離するように構成された相分離器であって、該有機相は該ニトロアルカンを含む、相分離器
を備える、装置。
[13]
該有機酸が、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、及びそれらの任意の組み合わせから成る群より選択される、請求項12に記載の装置。
[14]
該ニトロアルカンが1-ニトロプロパンである、請求項12又は13に記載の装置。
[15]
該相分離器が、該ニトロアルカンを含む追加のストリームを受容するように構成される、請求項12〜14のいずれか一項に記載の装置。

Claims (4)

  1. 共沸蒸留塔へ水及び有機酸を含む供給ストリームを供給すること;
    該供給ストリームが、少なくとも塔頂ストリーム及び塔底ストリームに分離されるように、ニトロアルカンを共沸剤として該共沸蒸留塔で使用すること、ここで該塔頂ストリームは該ニトロアルカン及び水を含み、該塔底ストリームは該有機酸を含む;
    該塔頂ストリームを有機相及び含水相に分離すること、ここで該有機相は該ニトロアルカンを含む;及び
    少なくとも該有機相の一部分を該共沸蒸留塔に戻すこと
    を含む、方法。
  2. 該ニトロアルカンが、1-ニトロプロパン及び2-ニトロプロパンから成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 炭化水素原料を含水硝酸と反応器で反応させ、生成物ニトロアルカン及び副生成物を含む生成物ストリームを生成すること;
    該生成物ストリームを脱気し、液体ストリームを生成すること;
    該液体ストリームをストリッピング装置で第一の塔頂ストリーム及び第一の塔底ストリームに分離すること、ここで該第一の塔頂ストリームは該生成物ニトロアルカンを含み、該第一の塔底ストリームは少なくとも1つの有機酸及び水を含む;
    該第一の塔底ストリームを共沸蒸留塔に供給すること;
    該第一の塔底ストリームが少なくとも第二の塔頂ストリーム及び第二の塔底ストリームに分離されるように、機能するニトロアルカンを共沸剤として該共沸蒸留塔で使用すること、ここで該第二の塔頂ストリームは該機能するニトロアルカン及び水を含み、該第二の塔底ストリームは該少なくとも1つの有機酸を含む;
    該第二の塔頂ストリームを相分離器で有機相及び含水相に分離すること、ここで該有機相は該機能するニトロアルカンを含む;及び
    少なくとも該有機相の一部分及び少なくとも該含水相の一部分を該共沸蒸留塔に戻すこと
    を含む、方法。
  4. 該生成物ニトロアルカンが、1-ニトロプロパン、2-ニトロプロパン、及びニトロメタンから成る群より選択される、請求項3に記載の方法。
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