JP5779952B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、水素と酸素との電気化学反応により電気エネルギを発生させる燃料電池を備える燃料電池システムに関するもので、車両、船舶及びポータブル発電機等の移動体用発電機、或いは家庭用発電機に適用して有効である。
従来、DC−DCコンバータを使用して燃料電池に所定の周波数の交流を印加し、当該交流を印加した時のセル毎の電圧変化を測定してセル毎の内部抵抗を測定し、その内部抵抗とリアクタンスからセル毎の異常を検知する燃料電池診断装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−332702号公報
ところで、燃料電池のIV特性はリニア(直線的)ではないため、上記特許文献1に記載の燃料電池診断装置において、同じ電圧値の交流信号を印加したとしても、低負荷では電流振幅が小さくなり、高負荷では電流振幅が大きくなる。このため、燃料電池において必要のない電力まで発電してしまい、効率低下や電力制御の煩雑化を招いている。
また、燃料電池の局所の電流を測定する場合には、上記特許文献1に記載の燃料電池診断装置ではスタック全体で電流振幅が変化するため、測定したい局所の電流値が小さくなりすぎて測定できない虞がある。
本発明は上記点に鑑みて、燃料電池の負荷にかかわらず、確実に燃料電池の内部抵抗を測定可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、燃料電池(1)に所定の周波数の交流信号を印加する交流信号印加手段(3)と、セル(10)の面内の局所部位を流れる出力電流を検出する電流検出手段(51)と、燃料電池(1)の出力電圧を検出する電圧検出手段(52)と、交流信号印加手段(3)にて交流信号を印加したときに検出された交流の出力電流および出力電圧に基づいて内部抵抗を算出する内部抵抗算出手段(53)と、出力電流と出力電圧との関係を示す電流・電圧特性における、検出された出力電流および出力電圧の動作点での傾きが大きくなるに伴って、交流信号印加手段(3)にて印加する交流信号の振幅電圧を大きくするように、交流信号印加手段(3)にて印加する交流信号の振幅電圧を決定する振幅電圧決定手段(600)とを備えることを特徴としている。
このように、電流・電圧特性(IV特性)における、検出された出力電流および出力電圧の動作点での傾きが大きくなるに伴って、交流信号印加手段(3)にて印加する交流信号の振幅電圧を大きくすることで、交流信号印加手段(3)にて交流信号を印加した際の出力電流の電流振幅を一定にすることができる。このため、燃料電池(1)の負荷にかかわらず、確実に燃料電池(1)の内部抵抗を測定することが可能となる。
また、請求項に記載の発明では、電流検出手段(51)は、セル(10)の面内の局所部位を流れる電流を検出することを特徴としている。
これによれば、燃料電池(1)における内部抵抗を算出したい局所部位の電流・電圧特性に基づいて交流信号印加手段(3)にて印加する交流信号の振幅電圧を決定することができる。このため、交流信号印加手段(3)にて交流信号を印加した際に、内部抵抗を算出したい部位の電流振幅を一定にすることができるので、より確実に燃料電池(1)の内部抵抗を測定することが可能となる。
また、請求項に記載の発明では、振幅電圧決定手段(600)は、交流信号印加手段(3)にて印加する交流信号の電流振幅が予め設定された所定範囲の値となるように、交流信号の振幅電圧を決定し、所定範囲は、燃料電池(1)の局所部位の面積が大きくなるに伴って交流信号印加手段(3)にて印加する交流信号の電流振幅が小さくなるように設定されていることを特徴としている。
これによれば、電流振幅を必要最小限にすることができ、余分な電力の出し入れがなくなるため、システムを効率よく作動させることができる。
また、請求項に記載の発明では、請求項に記載の燃料電池システムにおいて、交流信号印加手段(3)は、燃料電池(1)に複数の周波数の交流信号を同時に印加することを特徴としている。
これによれば、燃料電池(1)の電解質膜の乾燥や電気化学反応に必要な酸化剤ガス不足、燃料ガス不足を同時に測定することができる。
また、請求項に記載の発明のように、請求項に記載の燃料電池システムにおいて、交流信号印加手段(3)は、燃料電池(1)に1つの周波数の交流信号を印加してもよい。
また、請求項に記載の発明のように、請求項1ないしのいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、電圧検出手段(52)は、燃料電池(1)、1つのセル(10)毎、複数のセル(10)毎、または燃料電池(1)の局所部位の電圧を検出してもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。 セル10の模式図である。 インピーダンス測定装置50の模式図である。 制御装置60にて実行される燃料電池1の内部水分量制御処理を示すフローチャートである。 燃料電池1のIV特性を示す特性図である。 セル10の内部水分量と内部抵抗との関係を示す特性図である。 セル10の等価回路を示す回路図である。 図7の回路に高周波から低周波までの正弦波電流を印加した場合のセル10のインピーダンスを複素平面上に表示した特性図である。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図8に基づいて説明する。図1は、本実施形態の燃料電池システムの全体構成図であり、図2は、本実施形態のセル10の模式図である。この燃料電池システムは、電気自動車の一種である、いわゆる燃料電池車両に適用されており、車両走行用電動モータ等の電気負荷に電力を供給するものである。
まず、燃料電池システムは、図1に示すように、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池1を備えている。燃料電池1は、図示しない車両走行用電動モータ等の各種電気負荷201や二次電池202に供給される電気エネルギを出力するもので、本実施形態では、固体高分子電解質型燃料電池を採用している。
より具体的には、燃料電池1は、基本単位となる電池セル10(以下、単にセル10と記載する)が複数個、電気的に直列に接続されて構成されたものである。換言すれば、燃料電池1は、複数のセル10が積層配置されて構成されている。
図2に示すように、各セル10は、固体高分子からなる電解質膜101aの両側面に一対の電極101b、101cが配置された膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)101と、この膜電極接合体101を狭持する一対のセパレータ102、103で構成されている。
一対のセパレータ102、103は、カーボン材や導電性金属よりなる板状プレートからなり、アノード電極101bと対向する面に水素が流れる水素流路(図示略)が形成され、カソード電極101cと対向する面に空気が流れる空気流路(図示略)が形成されている。
各セル10では、以下に示すように、水素と酸素とを電気化学反応させて、電気エネルギを出力する。
(負極側:アノード電極)H→2H+2e
(正極側:カソード電極)2H+1/2O+2e→H
図1に戻り、燃料電池1と二次電池202とは、双方向に電力を伝達可能なDC−DCコンバータ3を介して電気的に接続されている。このDC−DCコンバータ3は、燃料電池1から二次電池202、あるいは二次電池202から燃料電池1への電力の流れを制御するものである。
また、各セル10のうち、交流インピーダンスの測定対象となるセル10には、インピーダンス測定装置50が接続されている。このインピーダンス測定装置50については後述する。
燃料電池1のカソード電極101c側には、酸化剤ガスである空気(酸素)を燃料電池1に供給するための空気供給配管20、並びに、燃料電池1にて電気化学反応を終えた余剰空気および空気極で生成された生成水を燃料電池1から外気へ排出するための空気排出配管21が接続されている。
空気供給配管20の最上流部には、大気中から吸入した空気を燃料電池1に圧送するための空気ポンプ22が設けられ、空気排出配管21には、燃料電池1内の空気の圧力を調整するための空気調圧弁23が設けられている。なお、本実施形態では、空気ポンプ22および空気調圧弁23によって、所定の流量および圧力の空気を燃料電池1に供給する酸化剤ガス側のガス供給手段が構成される。
燃料電池1のアノード電極101b側には、燃料ガスである水素を燃料電池1に供給するための水素供給配管30、アノード側に溜まった生成水を微量な水素とともに燃料電池1から外気へ排出するための水素排出配管31が接続されている。
水素供給配管30の最上流部には、高圧水素が充填された高圧水素タンク32が設けられ、水素供給配管30における高圧水素タンク32と燃料電池1との間には、燃料電池1に供給される水素の圧力を調整する水素調圧弁33が設けられている。なお、本実施形態では、この水素調圧弁33によって、所定の圧力の水素を燃料電池1に供給する燃料ガス側のガス供給手段が構成される。
水素排出配管31には、生成水を微量な水素とともに外気へ排出するために所定の時間間隔で開閉する電磁弁34が設けられている。なお、上述の電気化学反応では、アノード電極101b側において生成水は発生しないものの、アノード電極101b側には、カソード電極101c側から各セル10の電解質膜101aを透過した生成水が溜まるおそれがある。このため、本実施形態では、水素排出配管31および電磁弁34を設けている。
ところで、燃料電池1は発電効率確保のために運転中一定温度(例えば80℃程度)に維持する必要がある。このため、燃料電池1には、燃料電池1を冷却するための冷却水回路40が接続されている。この冷却水回路40には、燃料電池1に冷却水(熱媒体)を循環させるウォータポンプ41、電動ファン42を備えたラジエータ(放熱器)43が設けられている。
さらに、冷却水回路40には、冷却水を、ラジエータ43を迂回するように流すバイパス流路44が設けられている。冷却水回路40とバイパス流路44との合流点には、バイパス流路44に流れる冷却水流量を調整するための流路切替弁45が設けられている。この流路切替弁45の弁開度が調整されることによって、冷却水回路40の冷却能力が調整される。
また、冷却水回路40の燃料電池1の出口側付近には、燃料電池1から流出した冷却水の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ46が設けられている。この温度センサ46により冷却水温度を検出することで、燃料電池1の温度を間接的に検出することができる。なお、この温度センサ46の検出信号は、後述する制御装置60に入力される。
燃料電池システムには、各種制御を行う発電制御手段としての制御装置(ECU)60が設けられている。この制御装置60は、入力信号に基づいて、燃料電池システムを構成する各種電気式アクチュエータの作動を制御するもので、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路にて構成されている。
具体的には、制御装置60の入力側には、温度センサ46の検出信号等以外に、車室内に設けられた車両起動スイッチ60aの操作信号等が入力される。なお、車両起動スイッチ60aは、空気ポンプ22、空気調圧弁23、水素調圧弁33等の作動開始信号を出力する開始信号出力手段の機能を兼ねる。
一方、出力側には、上述の空気ポンプ22、空気調圧弁23、水素調圧弁33、電磁弁34、ウォータポンプ41、流路切替弁45等の各種電気式アクチュエータ等が接続されている。
次に、本実施形態のインピーダンス測定装置50について図3に基づいて説明する。図3は、本実施形態のインピーダンス測定装置50の模式図である。本実施形態のインピーダンス測定装置50は、図3に示すように、電流測定装置51、電圧センサ52、上述のDC−DCコンバータ3、信号処理回路53、上述の制御装置60を備えて構成されている。
電流測定装置51は、セル面内の局所電流を検出する局所電流測定装置であって、インピーダンスを測定するセル10における局所部位(本実施形態では、空気出口部付近)から出力される出力電流を検出する電流検出手段を構成している。
本実施形態の電流測定装置51は、測定対象となるセル10に隣接して配置された板状部材を備え、当該セル10を流れる局所電流を検出可能に構成されている。電流測定装置51としては、例えば、板状部材におけるセル10における測定対象部位に対応する局所部位に溝部を形成し、当該溝部に電流センサを配置して構成することができる。なお、電流センサは、シャント抵抗、ホールIC等を利用した周知のセンサを用いることができる。
電圧センサ52は、セル10から出力される出力電圧(本実施形態では、空気出口部付近の一対の電極101b、101c間の電位差)を検出する電圧検出手段である。
電流測定装置51および電圧センサ52それぞれは、信号処理回路53に接続されており、電流測定装置51および電圧センサ52の各検出信号が信号処理回路53に出力されるように構成されている。
DC−DCコンバータ3は、上述のように、二次電池202および燃料電池1の双方向に電力を伝達可能なものであり、本実施形態では、燃料電池1に所定の周波数の交流を印加する交流信号印加手段を構成している。なお、DC−DCコンバータ3は、燃料電池1に複数の周波数の交流信号を同時に印加するように構成されていてもよいし、燃料電池1に1つの周波数の交流信号を印加するように構成されていてもよい。
信号処理回路53は、DC−DCコンバータ3にて任意の周波数の交流が印加された際の電流測定装置51および電圧センサ52から出力される各検出信号に基づいて、セル10の内部インピーダンスを算出するインピーダンス算出手段(内部抵抗算出手段)を構成している。また、信号処理回路53は、制御装置60に接続されており、信号処理回路53にて算出した内部インピーダンスの算出結果が制御装置60に出力されるように構成されている。
制御装置60は、上述のように、各種入力信号に基づいて各種演算処理を実行するもので、本実施形態では、内部インピーダンスに基づいて、DC−DCコンバータ3にて印加する交流信号の振幅電圧を決定する決定処理を行う。ここで、制御装置60におけるDC−DCコンバータ3にて印加する交流信号の振幅電圧を決定する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)を振幅電圧決定手段600とする。
次に、本実施形態の制御装置60が実行する燃料電池1の内部水分量制御処理について図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態の制御装置60にて実行される燃料電池1の内部水分量制御処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS11では、セル10の局所電流およびセル10から出力される出力電圧に基づいて現在の動作点を計測する。続いて、ステップS12では、ステップS11で計測した動作点が予め定めた許容範囲内であるか否かを判定する。
ステップS12にて動作点が許容範囲外であると判定された場合は、燃料電池システムに異常が発生している可能性があるため、ステップS11に戻る。一方、ステップS12にて動作点が許容範囲内であると判定された場合は、燃料電池システムに異常が発生していないとして、ステップS13へ進む。
ステップS13では、予め調査しておいたセル10のIV特性のマップから、ステップS11で計測した動作点におけるIV特性の勾配を算出し、ステップS14へ進む。なお、図5は燃料電池1のIV特性を示す特性図である。
ステップS14では、DC−DCコンバータ3によって予め定めた所定の電流が振幅として振れるように、上述したIV特性のマップおよびステップS13で算出したIV特性の勾配に基づいて振幅電圧を算出する。具体的には、IV特性の勾配が大きくなるに伴って、DC−DCコンバータ3にて印加する交流信号の振幅電圧を大きくする。
より具体的には、図5に示すように、現在の動作点がA点である場合、IV特性の勾配が大きいので、所定の電流I1を振幅として振るためには高い電圧(以下、第1電圧V1という)を印加する必要がある。一方、現在の動作点がB点である場合、A点に比べてIV特性の勾配が小さいので、所定の電流I1を振幅として振るためには、第1電圧V1より低い第2電圧V2を印加すればよい。
ここで、所定の電流I1は、電流測定装置51で測定する燃料電池1の局所部位の面積に基づいて設定される。より詳細には、電流測定装置51で測定する燃料電池1の局所部位の面積が大きくなるに伴って、所定の電流I1が小さくなるように設定される。ただし、燃料電池1の局所部位の電流値を正確に測定するために、電流測定装置51で測定する局所部位1箇所当たり0.02A以上は必要となる。
続くステップS15では、ステップS14にて算出した振幅電圧の交流をDC−DCコンバータ3によって燃料電池1に印加し、ステップS16へ進む。
ステップS16では、ステップS15にて燃料電池1に交流を印加している際に、電圧センサ52で電圧値を測定するとともに、電流測定装置51で電流値を測定し、電圧センサ52で測定した電圧値の変化と電流測定装置51で測定した電流値の変化からセル10の交流インピーダンスを計算する。燃料電池1に交流を印加したときの交流インピーダンスはセル10の内部抵抗にほぼ等しいため、セル10の交流インピーダンスを燃料電池1の内部抵抗として扱うことができる。
図6は、セル10の内部水分量と内部抵抗との関係を示す特性図である。図6に示すように、セル10の内部水分量と内部抵抗とは相関関係がある。すなわち、セル10内の水分が不足すると電解質膜の水分量が減少し、電解質膜の導電率が低下する。この結果、電解質膜の抵抗が増大することとなる。従って、電解質膜の抵抗値が第1の所定抵抗値を超えている場合には電解質膜の水分量が不足していると判断することができる。また、水分が過剰になると電極の反応抵抗が増加する。このため、電極の反応抵抗が第2の所定抵抗値を超えている場合には、電解質膜の水分過剰と判断することができる。それら以外の場合には電解質膜の水分量が適正であると判断することができる。
ところで、セル10の電圧降下は、(1)電気化学反応による反応抵抗、(2)セル10の電解質膜抵抗によって生じる。従って、これらの中から交流インピーダンス法により反応抵抗と電解質膜抵抗を測定することで、燃料電池の水分量を検出することが可能となる。
次に、図7、図8に基づいて、交流インピーダンス法による反応抵抗と電解質膜抵抗の測定方法について説明する。
図7はセル10の等価回路を示す回路図である。図7の等価回路におけるR1は電解質膜の抵抗に相当し、R2は反応抵抗に相当している。図7の等価回路に所定の周波数を有する正弦波電流を印加した場合、電流の変化に対して電圧の応答が遅れる。
図8は、図7の回路に高周波から低周波までの正弦波電流を印加した場合のセル10のインピーダンスを複素平面上に表示した特性図である。印加する正弦波電流の周波数が無限に大きい場合(ω=∞)のインピーダンスは、図8におけるR1となる。また、正弦波電流の周波数が非常に小さい場合(ω=0)のインピーダンスは、R1+R2となる。高周波から低周波の間で周波数を変化させたときのインピーダンスは、図8に示すような半円を描く。
これらのことより、交流インピーダンス法を用いることで、セル10の等価回路におけるR1とR2を分離して計測することが可能となる。
続くステップS17では、S16にて算出されたインピーダンスに基づいて燃料電池1の内部水分量の制御を行い、ステップS11へ戻る。具体的には、空気ポンプ22による燃料電池1への空気供給量の調整や空気調圧弁23による燃料電池1への空気供給圧力の調整を行うことで、燃料電池1内での水分蒸発量を調整して内部水分量を制御することができる。
本実施形態の燃料電池システムでは、制御ステップS14にて説明したように、IV特性の勾配が大きくなるに伴って、DC−DCコンバータ3にて印加する交流信号の振幅電圧を大きくしている。このため、DC−DCコンバータ3にて交流信号を印加した際の出力電流の電流振幅を一定にすることができるので、燃料電池1の負荷にかかわらず、確実に燃料電池1の内部抵抗を測定することが可能となる。
また、電流測定装置51を、燃料電池1の局所部位を流れる電流を検出するように構成することで、燃料電池1における内部抵抗を算出したい局所部位のIV特性に基づいてDC−DCコンバータ3にて印加する交流信号の振幅電圧を決定することができる。このため、DC−DCコンバータ3にて交流信号を印加した際に、内部抵抗を算出したい部位の電流振幅を一定にすることができるので、より確実に燃料電池1の内部抵抗を測定することが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、電流測定装置51を、インピーダンスを測定するセル10における空気出口部付近から出力される出力電流を検出するように構成した例について説明したが、これに限らず、空気入口部付近または水素出口部付近から出力される出力電流を検出するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、電圧センサ52を、セル10における空気出口部付近の一対の電極101b、101c間の電位差を検出するように構成した例について説明したが、これに限らず、燃料電池1の出力電圧を検出するように構成してもよいし、1つのセル10毎若しくは複数のセル10からなるセルモジュール毎の電圧を検出するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、セル面内の局所電流を検出する電流測定装置51を設けて、この電流測定装置51により検出された局所電流値に基づいて燃料電池1の局所部位の交流インピーダンス(内部抵抗)を算出した例について説明したが、これに限らず、燃料電池1の出力電流を検出する電流センサを設けて、この電流センサにより検出された電流値に基づいて燃料電池の交流インピーダンスを算出してもよい。
1 燃料電池
3 DC−DCコンバータ(交流信号印加手段)
10 セル
51 電流測定装置(電流検出手段)
52 電圧センサ(電圧検出手段)
600 振幅電圧決定手段

Claims (4)

  1. 酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて電気エネルギを出力する複数のセル(10)を有して構成された燃料電池(1)に適用される燃料電池システムであって、
    前記燃料電池(1)に所定の周波数の交流信号を印加する交流信号印加手段(3)と、
    前記セル(10)の面内の局所部位を流れる出力電流を検出する電流検出手段(51)と、
    前記燃料電池(1)の出力電圧を検出する電圧検出手段(52)と、
    前記交流信号印加手段(3)にて前記交流信号を印加したときに検出された交流の前記出力電流および前記出力電圧に基づいて内部抵抗を算出する内部抵抗算出手段(53)と、
    前記出力電流と前記出力電圧との関係を示す電流・電圧特性における、前記検出された前記出力電流および前記出力電圧の動作点での傾きが大きくなるに伴って、前記交流信号印加手段(3)にて印加する前記交流信号の振幅電圧を大きくするように、前記交流信号印加手段(3)にて印加する前記交流信号の振幅電圧を決定する振幅電圧決定手段(600)とを備え、
    前記振幅電圧決定手段(600)は、前記交流信号印加手段(3)にて印加する前記交流信号の電流振幅が予め設定された所定範囲の値となるように、前記交流信号の振幅電圧を決定し、前記所定範囲は、前記局所部位の面積が大きくなるに伴って前記交流信号印加手段(3)にて印加する前記交流信号の電流振幅が小さくなるように設定されていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記交流信号印加手段(3)は、前記燃料電池(1)に複数の周波数の交流信号を同時に印加することを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  3. 前記交流信号印加手段(3)は、前記燃料電池(1)に1つの周波数の交流信号を印加することを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  4. 記電圧検出手段(52)は、前記燃料電池(1)、1つの前記セル(10)毎、複数の前記セル(10)毎、または前記燃料電池(1)の局所部位の電圧を検出することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の燃料電池システム。
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