JP5775851B2 - 塗布装置および塗布液充填方法 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、塗布装置および塗布液充填方法に関する。
従来、半導体ウェハやガラス基板等の基板に塗布液を塗布する方法として、スピンコート法が知られている。スピンコート法は、基板を回転させた状態で基板の中心部にノズルから塗布液を滴下し、遠心力により基板上で塗布液を拡散させることによって基板上に塗布液を塗り広げて塗布膜を形成する方法である。
かかるスピンコート法は、滴下された塗布液の大部分が基板外へ飛散してしまうため、塗布液の使用効率が低かった。そこで、近年では、スピンコート法に代わる塗布方法として、スリットコート法が提案されている。
スリットコート法は、スリット状の吐出口を有するノズルを用いて塗布を行う方法である。具体的には、スリットコート法では、ノズルの吐出口からわずかに露出させた塗布液を基板に接触させ、この状態で、ノズルと基板とを相対的に移動させることによって基板上に塗布液を塗り広げて塗布膜を形成する。かかるスリットコート法によれば、基板に対して塗布液を必要な量だけ塗布することができるため、塗布液の使用効率を高めることができる(特許文献1参照)。
なお、特許文献1に記載のノズルは、塗布液を貯留する貯留スペースを備えており、かかる貯留スペースに充填された塗布液をスリット状の通路を介して吐出口から吐出する。貯留スペースには、塗布液供給系が接続されており、かかる塗布液供給系から塗布液が供給されることによって貯留スペースに塗布液が充填される。
特開平8−173875号公報
しかしながら、上述した従来技術には、ノズルへの塗布液の充填作業を効率化するという点で更なる改善の余地があった。
実施形態の一態様は、ノズルへの塗布液の充填作業を効率化することのできる塗布装置および塗布液充填方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る塗布装置は、ノズルと、移動機構と、圧力調整部と、圧力制御部とを備える。ノズルは、塗布液が貯留される貯留室と、貯留室に連通するスリット状の流路とを備え、流路の先端に形成される吐出口から塗布液を吐出する。移動機構は、ノズルと基板とを基板の表面に沿って相対的に移動させる。圧力調整部は、貯留室の内部の圧力を調整する。圧力制御部は、圧力調整部を制御して貯留室の内部の圧力を調整する。圧力制御部は、圧力調整部を制御して、貯留室の内部を負圧にし、さらに、負圧にした貯留室の内部の圧力を徐々に低下させながら、貯留室の内部へ塗布液を充填し、貯留室の内部を負圧にした状態で塗布液を基板に塗布する。
また、実施形態の一態様に係る塗布液充填方法は、準備工程と、充填工程とを含む。準備工程は、塗布液が貯留される貯留室と、貯留室に連通するスリット状の流路とを備え、流路の先端に形成される吐出口から塗布液を吐出するノズルが備える貯留室の内部を負圧に調整する。充填工程は、準備工程において負圧にした貯留室の内部の圧力を徐々に低下させながら、貯留室の内部へ塗布液を充填する。塗布工程は、貯留室の内部を負圧にした状態で塗布液を基板に塗布する。
実施形態の一態様によれば、ノズルへの塗布液の充填作業を効率化することができる。
図1は、第1の実施形態に係る塗布装置の構成を示す模式側面図である。 図2Aは、塗布処理の概略説明図である。 図2Bは、塗布処理後の基板をスキャン方向から見た場合の模式図である。 図3Aは、ノズルの構成を示す模式正断面図である。 図3Bは、図3AにおけるAA矢視断面図である。 図4は、圧力制御の一例を示す図である。 図5は、塗布処理における各機器の状態変化を示すタイムチャートである。 図6Aは、塗布処理の様子を示す模式図である。 図6Bは、塗布処理の様子を示す模式図である。 図6Cは、塗布処理の様子を示す模式図である。 図7は、塗布装置が実行する基板処理の処理手順を示すフローチャートである。 図8は、塗布液充填処理に関する機器とノズルとの接続関係を示す模式図である。 図9は、ノズルの模式正面図である。 図10Aは、液供給口の構成を示す模式正断面図である。 図10Bは、液供給口の他の構成を示す模式正断面図である。 図11は、塗布液充填処理時における圧力制御の内容を示す図である。 図12は、ノズル洗浄部の構成を示す模式斜視図である。 図13Aは、液面検知方法の他の例を示す模式図である。 図13Bは、液面検知方法の他の例を示す模式図である。 図14Aは、液面検知方法の他の例を示す模式図である。 図14Bは、液面検知方法の他の例を示す模式図である。 図15は、小部屋の圧力制御方法の他の例を示す図である。 図16は、第3の実施形態に係るノズルの構成を示す模式正断面図である。 図17は、塗布液充填処理に関する機器と第3の実施形態に係るノズルとの接続関係を示す模式図である。 図18は、塗布液充填処理に関する機器と第4の実施形態に係るノズルとの接続関係を示す模式図である。 図19は、図18における圧力調整管周辺の模式拡大図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する塗布装置およびノズルの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る塗布装置の構成を示す模式側面図である。なお、以下においては、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、第1の実施形態に係る塗布装置1は、載置台10と、第1の移動機構20と、ノズル30と、昇降機構40とを備える。
第1の移動機構20は、基板Wを水平方向に移動させる機構部であり、基板保持部21と、駆動部22とを備える。基板保持部21は、吸引口が形成された水平な上面を有し、吸引口からの吸引によって基板Wを水平な上面に吸着保持する。駆動部22は、載置台10に載置され、基板保持部21を水平方向(ここでは、X軸方向)に移動させる。第1の移動機構20は、駆動部22を用いて基板保持部21を移動させることによって、基板保持部21に保持された基板Wを水平方向に移動させる。
ノズル30は、基板Wの移動方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に延在する長尺状のノズルであり、基板保持部21によって保持される基板Wの上方に配置される。かかるノズル30の構成については、後述する。
昇降機構40は、ノズル30を昇降させる機構部であり、固定部41と、駆動部42とを備える。固定部41は、ノズル30を固定する部材である。また、駆動部42は、固定部41を鉛直方向に移動させる。昇降機構40は、駆動部42を用いて固定部41を鉛直方向に移動させることによって、固定部41に固定されたノズル30を昇降させる。
また、塗布装置1は、厚み測定部50aと、ノズル高さ測定部50bと、ノズル洗浄部60と、ノズル待機部80と、第2の移動機構90と、制御装置100とを備える。
厚み測定部50aは、基板Wの上方(ここでは、昇降機構40)に配置され、基板Wの上面までの距離を測定する測定部である。また、ノズル高さ測定部50bは、基板Wの下方(ここでは、載置台10)に配置され、ノズル30の下端面までの距離を測定する。
厚み測定部50aおよびノズル高さ測定部50bによる測定結果は、後述する制御装置100へ送信され、塗布処理時におけるノズル30の高さを決定するために用いられる。なお、厚み測定部50aおよびノズル高さ測定部50bとしては、たとえばレーザー変位計を用いることができる。
ノズル洗浄部60は、ノズル30の先端部に付着した塗布液を除去する処理部である。かかるノズル洗浄部60の構成については、後述する。
ノズル待機部80は、ノズル30を収容可能な収容空間を有する。収容空間内は、シンナー雰囲気に保たれており、かかる収容空間内にノズル30を待機させておくことにより、ノズル30内の塗布液の乾燥が防止される。かかるノズル待機部80の構成についても、後述する。
第2の移動機構90は、ノズル洗浄部60およびノズル待機部80を水平方向に移動させる機構部であり、載置部91と、支持部92と、駆動部93とを備える。
載置部91は、ノズル洗浄部60およびノズル待機部80を略水平に載置する板状部材である。かかる載置部91は、支持部92によって所定の高さ、具体的には、基板保持部21に保持された基板Wが載置部91の下方を通過可能な高さに支持される。駆動部93は、支持部92を水平方向に移動させる。
かかる第2の移動機構90は、駆動部93を用いて支持部92を水平方向へ移動させることによって、載置部91に載置されたノズル洗浄部60およびノズル待機部80を水平方向へ移動させる。
制御装置100は、塗布装置1の動作を制御する装置である。かかる制御装置100は、たとえばコンピュータであり、図示しない制御部と記憶部とを備える。記憶部には、塗布処理等の各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部は記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって塗布装置1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録されていたものであって、その記録媒体から制御装置100の記憶部にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記録媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
次に、ノズル30の構成および塗布装置1が実行する塗布処理の内容について具体的に説明する。まず、塗布処理の概略について図2Aおよび図2Bを用いて説明する。図2Aは、塗布処理の概略説明図であり、図2Bは、塗布処理後の基板Wをスキャン方向から見た場合の模式図である。
塗布装置1が実行する塗布処理は、長尺状のノズル30から露出させた塗布液を基板Wに接触させた状態で基板Wを水平方向へ移動させることにより、基板W上に塗布液を塗り広げて塗布膜を形成する処理である。
図2Aに示すように、ノズル30は、基板Wの移動方向(X軸方向)に対して直交する方向(Y軸方向)に延在する長尺状の部材であり、下端部に形成された長尺状の吐出口Dから塗布液Rを吐出する。
塗布装置1は、まず、ノズル30の吐出口Dから塗布液Rを露出させる。このとき、塗布装置1は、ノズル30内の圧力を制御することによって、吐出口Dから塗布液Rを露出させた状態を維持することができるが、かかる点については、後述する。
つづいて、塗布装置1は、昇降機構40(図1参照)を用いてノズル30を下方へ移動させて、吐出口Dから露出させた塗布液Rを基板Wの上面に接触させる。そして、塗布装置1は、第1の移動機構20(図1参照)を用いて基板Wを水平に移動させる。これにより、基板Wの上面に塗布液Rを塗り広げられて塗布膜が形成される。なお、塗布装置1によって基板Wに形成される塗布膜は、10μm以上の厚膜である。
ところで、従来のノズルを用いて基板に対する塗布液の塗布を行った場合、ノズルの長手方向に膜厚均一性の悪化が生じるおそれがあった。具体的には、図Bに示すように、ノズルの長手方向両端部における膜厚T1が、ノズルの長手方向中央部における膜厚T2よりも薄くなるおそれがあった。この理由の一つとしては、基板W上に塗布された塗布液Rが表面張力によって中央に凝集することが挙げられる。
そこで、第1の実施形態に係る塗布装置1は、ノズル30の内部をノズル30の長手方向に沿って複数の小部屋に分割して、各小部屋内の圧力を個別に制御することとした。これにより、吐出口Dからの吐出量を小部屋ごとに、すなわち、ノズル30の長手方向に沿って調整することができるため、ノズル30の長手方向における膜厚均一性の悪化を抑えて、膜厚均一性を高めることができる。
以下、かかるノズル30の構成および小部屋ごとに行う圧力制御の内容について具体的に説明する。図3Aは、ノズル30の構成を示す模式正断面図であり、図3Bは、図3AにおけるAA矢視断面図である。また、図4は、圧力制御の一例を示す図である。
図3Aおよび図3Bに示すように、ノズル30は、塗布液Rが貯留される貯留室Sと、この貯留室Sの下部に配置され、貯留室Sに連通するスリット状の流路Cとを備え、流路Cの先端(すなわち、ノズル30の下端面)に形成される吐出口Dから塗布液Rを吐出する。
より具体的には、ノズル30は、ノズル30の背面部および両側面部を形成する第1本体部31と、前面部を形成する第2本体部32と、天井部を形成する蓋部33と、第1本体部31の第2本体部32との対向面に配置される長尺状のランド部34とを備える。そして、第1本体部31、第2本体部32および蓋部33によって形成されるノズル30内部の空間のうち、第1本体部31と第2本体部32とによって挟まれる幅Kの空間が貯留室Sとなり、ランド部34と第2本体部32とで挟まれる幅Kよりも幅狭な幅Gの空間が流路Cとなる。なお、流路Cの幅は、幅Gで一定であり、流路Cの先端に形成される吐出口Dの幅も幅Gである。
この幅Gは、貯留室Sの内部の圧力を貯留室Sの外部の圧力と等しくした状態では、塗布液Rの表面張力が塗布液Rに作用する重力より小さくなり、所定の流量で塗布液Rが吐出口Dから滴下するような値に設定されている。具体的には、幅Gは、予め行われる試験において、幅G、塗布液Rの粘度、ノズル30の材質を変化させ、その場合の塗布液Rの状態を評価することにより求められる。
第1の実施形態に係るノズル30は、貯留室S内に仕切板38a,38bを備える。仕切板38a,38bは、いずれも略平板状の部材であり、幅広面をノズル30の長手方向へ向けた状態で、ノズル30の長手方向に沿って所定の間隔を空けて並べて配置される。これら仕切板38a,38bにより、貯留室Sは、流路Cの長手方向(Y軸方向)に沿って複数の小部屋Sa,Sb,Scに仕切られる。
なお、ここでは、ノズル30が2つの仕切板38a,38bを備える場合の例を示すが、ノズルが備える仕切板の個数は、2個以上でもよい。
仕切板38a,38bの両側面は第1本体部31および第2本体部32にそれぞれ接し、上面は蓋部33に接している。このため、各小部屋Sa〜Scに塗布液Rが貯留されると、各小部屋Sa〜Scには、塗布液Rの液面と各小部屋Sa〜Scの内壁とによって囲まれる密閉空間が小部屋Sa〜Scごとに形成される。
なお、各小部屋Sa〜Scは、完全に独立しているわけではなく、流路C側において互いに連通している。このため、たとえば貯留室Sに塗布液Rを充填した場合に、小部屋Sa〜Scによって塗布液Rの量にバラつきが生じることを防止することができる。
ノズル30の蓋部33には、圧力測定部36a,36b,36cと、圧力調整管37a,37b,37cとが、蓋部33を貫通してそれぞれ設けられる。圧力測定部36a〜36cは、各小部屋Sa〜Sc内の密閉空間の圧力を測定する測定部である。各圧力測定部36a〜36cは、制御装置100に電気的に接続され、測定結果が制御装置100へ入力される。
なお、圧力測定部36a〜36cは、各小部屋Sa〜Sc内の密閉空間に連通していればどのような配置であってもよく、たとえば第1本体部31を貫通して設けられてもよい。
圧力調整管37a〜37cは、各密閉空間内の圧力を調整する圧力調整部110a,110b,110cにそれぞれ接続される。
圧力調整部110a〜110cは、真空ポンプなどの排気部111a〜111cと、N2などのガスを供給するガス供給源112a〜112cを、切替バルブ113a〜113cを介して圧力調整管37a〜37cに接続した構成となっている。
各圧力調整部110a〜110cは、それぞれ制御装置100に電気的に接続されており、制御装置100からの指令により切替バルブ113a〜113cの開度を調整する。これにより、排気部111a〜111cまたはガス供給源112a〜112cのいずれかを圧力調整管37a〜37cに接続して、各小部屋Sa〜Sc内部からの排気量を調整したり、各小部屋Sa〜Sc内に供給するガスの量を調整したりすることができる。このようにして、塗布装置1は、圧力測定部36a〜36cの測定結果、すなわち、各小部屋Sa〜Sc内の圧力が所定の値となるように調整することができる。
かかる場合、小部屋Sa〜Scの内部を排気して小部屋Sa〜Sc内の圧力をノズル30の外部の圧力よりも低くすることで、小部屋Sa〜Sc内の塗布液Rを上方に引き上げ、吐出口Dから塗布液Rが滴下するのを防ぐことができる。また、小部屋Sa〜Sc内にガスを供給することで、塗布液Rの塗布後に小部屋Sa〜Sc内に残留する塗布液Rを加圧して押し出したりパージしたりすることができる。
なお、圧力調整部110a〜110cの構成については、本実施形態に限定されるものではなく、各小部屋Sa〜Sc内の圧力を制御することができれば、その構成は任意に設定できる。たとえば、排気部111a〜111cとガス供給源112a〜112cのそれぞれに圧力調整管37a〜37cと圧力調整弁を設け、それぞれ個別に蓋部33に接続するようにしてもよい。
このように、ノズル30は、貯留室Sが仕切板38a,38bによって複数の小部屋Sa〜Scに分割されている。これらの小部屋Sa〜Sc内の圧力を圧力調整部110a〜110cを用いて個別に制御することにより、ノズル30の長手方向における膜厚均一性の悪化を防止することができる。ここで、塗布処理における小部屋Sa〜Scの圧力制御の内容について説明する。
なお、以下では、貯留室S外部の圧力よりも低い圧力状態を「負圧」と呼ぶ。また、負圧の値を変化させる場合において、たとえば「−400Pa」から「−450Pa」に変化させる場合のように絶対値が大きくなる方向へ変化させる場合には、「圧力を低下させる」あるいは「真空度を高める」と表現する。
塗布処理を行う場合、塗布装置1は、各小部屋Sa〜Scの圧力を負圧に調整する。これにより、塗布液Rには、重力に抗して塗布液Rを上方へ持ち上げる力が作用する。この力すなわち各小部屋Sa〜Scの圧力を変化させることで、塗布装置1は、塗布液Rの吐出量を変化させることができる。
そして、第1の実施形態に係る塗布装置1は、図4に示すように、流路Cの長手方向中央部に位置する小部屋Sbの圧力が、流路Cの長手方向両端部に位置する小部屋Sa,Scの圧力よりも相対的に低くなるように圧力調整部110a〜110cを制御する。
長手方向中央部に位置する小部屋Sbの圧力を低くする、すなわち、塗布液Rを上方へ持ち上げる力を高めることで、小部屋Sbに貯留された塗布液Rは、吐出口Dから吐出されにくくなる。この結果、吐出口Dの長手方向中央部から吐出される塗布液Rの量は、吐出口Dの長手方向両端部から吐出される塗布液Rの量よりも少なくなる。
このように、長手方向中央部から吐出される塗布液Rの量を相対的に少なくすることで、ノズルの長手方向両端部における膜厚T1が、ノズルの長手方向中央部における膜厚T2よりも薄くなる現象(図2B参照)を緩和することができる。したがって、第1の実施形態に係るノズル30によれば、膜厚均一性を高めることができる。
各小部屋Sa〜Scの圧力は、流路抵抗が長手方向に亘って均一な従来のノズルを用いて得られる膜厚プロファイル、具体的には、仕切板を備えないノズルを用いて基板Wへの塗布を行った場合の塗布液の厚み分布に基づいて決定される。すなわち、長手方向両端部における膜厚T1と長手方向中央部における膜厚T2との差が無くなるように、長手方向中央部に位置する小部屋Sbの圧力および長手方向両端部に位置する小部屋Sa,Scの圧力をそれぞれ決定することで、ノズル30の長手方向における膜厚均一性の悪化を確実に抑えることができる。
次に、塗布処理時の動作について図5および図6A〜図6Cを用いて説明する。図5は、塗布処理における各機器の状態変化を示すタイムチャートである。また、図6A〜図6Cは、塗布処理の様子を示す模式図である。
なお、ノズル30内には、塗布液Rが充填された状態であるものとする。ノズル30内に充填される塗布液Rの量は、基板Wの全面に少なくとも1回以上塗布液Rを塗布することができる量以上であればよい。
また、後述する塗布液充填処理(図8のステップS101参照)においてノズル30内に塗布液Rが充填されてから次の塗布処理(図8のステップS108参照)が開始されるまでの間、各小部屋Sa〜Sc内の圧力は、所定の値P0に調整される(図5参照)。これにより、塗布液Rは、塗布処理が開始されるまでの間、吐出口Dから滴下することなくノズル30内に保持される。なお、所定の値P0は、貯留室S外部の圧力(大気圧)よりも低い負圧(たとえば、−450Pa)である。
塗布装置1は、塗布処理を開始すると、まず、圧力調整部110a〜110cを用いて各小部屋Sa〜Sc内の圧力をP0よりも高いP1(たとえば、−440Pa)に調整する(図5の時間t1参照)。これにより、塗布液Rに作用する重力が、塗布液Rの表面張力および各小部屋Sa〜Sc内の負圧をわずかに上回り、ノズル30内に保持されていた塗布液Rが吐出口Dから露出する。なお、これに伴い、貯留室S内に貯留された塗布液Rの液面高さがH0からH1へ低下する。
つづいて、塗布装置1は、昇降機構40(図1参照)を用いてノズル30を降下させ、図7Aに示すように、吐出口Dと基板Wとの距離(以下、「ノズルギャップ」と記載する)を所定の距離Z1とする(図5の時間t2参照)。これにより、吐出口Dから露出した塗布液Rが基板Wの上面に接液する。
なお、ノズルギャップZ0は、後述する厚み測定処理(図8のステップS107参照)によって得られる基板Wの上面までの距離に基づいて算出される。また、ノズルギャップZ1は、試験等によってあらかじめ設定された値である。
つづいて、塗布装置1は、ノズル30を上昇させて、ノズルギャップをZ2(>Z1)とする(図5の時間t3参照)。これにより、吐出口Dから露出した塗布液Rは、図6Bに示すように、基板Wの上面に接液した状態で上方に引き伸ばされた状態となる。また、これに伴い、貯留室S内に貯留された塗布液Rの液面高さがH1からH2へ低下する。なお、ノズルギャップZ2は、基板Wに形成すべき塗布膜の膜厚に応じて設定される。
その後、塗布装置1は、第1の移動機構20(図1参照)を用い、基板WのX軸負方向側の端部がノズル30の直下に配置される位置まで、基板Wを所定の速度で移動させる。これにより、図6Cに示すように、貯留室Sの塗布液Rが吐出口Dから流れ出し、基板Wの上面に塗布液Rが塗布される。
ここで、塗布装置1は、基板Wの移動距離に応じて各小部屋Sa〜Sc内の圧力を調整する。これにより、塗布装置1は、ノズル30の長手方向における膜厚均一性の悪化だけでなく、基板Wの移動方向(スキャン方向)における膜厚均一性の悪化を抑えることができる。
たとえば、塗布装置1は、長手方向両端部に位置する小部屋Sa,Sc内の塗布液Rの液面の低下に合わせて、圧力調整部110a,110cにより小部屋Sa,Sc内の圧力を、P2(たとえば、−430Pa)からP5(たとえば、−400Pa)まで段階的に上昇させる(図5の時間t5〜t8参照)。また、塗布装置1は、P2〜P5よりもそれぞれ低い圧力(たとえば、−440〜−410Pa)で、圧力調整部110bにより小部屋Sb内の圧力を段階的に上昇させる。
小部屋Sa〜Sc内の塗布液Rの液面が低下すると、吐出口Dに作用する塗布液Rによる水頭圧が減少する。この間、小部屋Sa〜Sc内の圧力と、小部屋Sa〜Scの外部の圧力とが変化せず一定であるとすると、水頭圧が減少した分だけ塗布液Rを吐出口Dから押し出す力が減少するので、塗布液Rの吐出量は減少する。
したがって、本実施形態においては、小部屋Sa〜Sc内の塗布液Rの液面高さの低下に合わせて圧力調整部110a〜110cにより小部屋Sa〜Scの圧力を段階的に上昇させることで、液面低下による吐出口Dにおける水頭圧の減少が補われる。この結果、吐出口Dからの塗布液Rの吐出量が一定に保たれ、基板Wの面内に均一な膜厚の塗布膜を形成することができる。
このように、塗布装置1は、制御装置100による制御によって、基板Wに塗布液Rを塗布する間、塗布液Rの吐出量が一定となるように、圧力調整部110a〜110cを制御して各小部屋Sa〜Sc内部の圧力を調整する。これにより、塗布装置1は、ノズル30の長手方向についてだけでなく、スキャン方向における膜厚均一性の悪化も抑えることができる。
小部屋Sa〜Sc内の圧力の調整は、たとえばノズル30と基板Wとの相対的な移動距離に応じて行うことができる。かかる場合、ノズル30の移動距離と小部屋Sa〜Sc内の圧力設定値との相関関係をあらかじめ求めておき、この相関関係に基づいて小部屋Sa〜Sc内の圧力を個別に調整するようにすればよい。このような相関関係をあらかじめ求めておくことで、ノズル30の基板Wにおける所定位置での塗布液Rの消費量から水頭圧の減少分を求め、これにより各小部屋Sa〜Sc内の圧力を調整することができる。
また、小部屋Sa〜Sc内の圧力の調整は、小部屋Sa〜Sc内の塗布液Rの液面高さに応じて行ってもよい。かかる場合、圧力調整部110a〜110cにより上昇されるべき小部屋Sa〜Sc内の圧力の値は、たとえば後述する液面検知部160(図8参照)により検知された塗布液Rの液面の高さに基づいて求められる。
具体的には、塗布開始前の状態における塗布液Rの液面高さと、塗布開始後における塗布液Rの液面高さの差分を求める。そして、かかる差分に塗布液Rの密度を乗ずることで、吐出口Dにかかる水頭圧の減少分を求めることができる。したがって、圧力調整部110a〜110cにより、この水頭圧の減少分だけ小部屋Sa〜Sc内の圧力を上昇させることで、吐出口Dにかかる水頭圧が一定となる。これにより、吐出口Dからの塗布液Rの吐出量が一定となり、基板Wの面内に均一な膜厚の塗布膜を形成することができる。
また、たとえば流路Cに他の圧力測定機構を設け、流路Cの塗布液Rに作用する水頭圧を直接求め、この水頭圧が一定となるように圧力調整部110a〜110cにより小部屋Sa〜Sc内の圧力を調整することも考えられる。
いずれの場合においても、圧力調整部110a〜110cにより、吐出口Dからの塗布液Rの吐出量が一定となるように、換言すれば、吐出口Dの塗布液Rに作用する水頭圧が一定となるように小部屋Sa〜Sc内の圧力を調整するので、ノズル30の長手方向についてだけでなく、スキャン方向における膜厚均一性の悪化も抑えることができる。
また、塗布装置1は、小部屋Sa〜Sc内の圧力を調整することによって、塗布液Rに作用する重力に抗して塗布液Rを保持したり、基板Wに対する塗布液Rの吐出量を制御したりすることが可能である。このため、たとえ粘度が数1000cP程度の高粘度の塗布液を扱うために吐出口の幅を広げた場合であっても、吐出口からの液だれや、塗布時の膜厚不良を防ぐことができる。すなわち、高粘度の塗布液を、無駄なく均一に基板W上に塗布することができる。
基板WのX軸負方向側の端部がノズル30の直下まで移動すると、塗布装置1は、ノズル30を降下させて吐出口Dと基板Wを距離Z1まで近づける(図5の時間t9)。それと共に、塗布装置1は、圧力調整部110a〜110cにより小部屋Sa〜Sc内の圧力をP6(たとえば、−390Pa)まで上昇させることにより、基板Wに一旦塗布された塗布液Rが貯留室S側に引き込まれ、塗布欠陥が生じるのを防止する。
その後、塗布装置1は、ノズル30をノズルギャップZ0まで上昇させる(図5の時間t10)。これにより、吐出口Dから基板Wへの塗布液Rの供給が停止され、塗布処理が終了する。
ところで、塗布装置1は、スキャン方向およびノズル30の長手方向の双方について膜厚制御を行うことができるため、基板Wの上面に対して二次元的な膜厚制御を行うことが可能である。すなわち、たとえば事前に行われる試験塗布によって、膜厚が薄い部分や厚い部分が局所的に存在した場合に、かかる部分に対して塗布液Rを局所的に厚めにまたは薄めに塗布したりすることも可能である。
図3Aおよび図3Bに戻り、ノズル30の残りの構成について説明する。第2本体部32は、一部が透明部材32aで形成される。これにより、貯留室Sに貯留された塗布液Rを透明部材32aを介して視認することが可能である。塗布装置1は、ノズル30の外部から透明部材32aを介して貯留室S内部の塗布液Rの液面位置を検知する。かかる点については後述する。
また、ノズル30は、第1本体部31の内部に、貯留室S内へ充填される塗布液Rを一時的に貯留する一時貯留部35を備える。
一時貯留部35は、塗布液Rを貯留する一時貯留室35aと、一時貯留室35aと貯留室Sとを連通する通路35bとを備える。一時貯留室35aは、貯留室Sと同程度の長さを有する長尺状の空間である。また、通路35bは、一時貯留室35aの上部から貯留室Sへ向かって斜め上方に延在する通路であり、流路Cの長手方向に沿って延在するスリット形状を有する。なお、ノズル30は、かかる一時貯留部35を備えていなくてもよい。
次に、上述してきた塗布処理を含む基板処理の処理手順について説明する。図7は、塗布装置1が実行する処理手順を示すフローチャートである。なお、図7に示す各処理手順は、塗布装置1が制御装置100の制御に基づいて実行する。制御装置100が備える制御部は、本願における圧力制御部および塗布処理制御部の一例に相当する。
ここで、図7に示すステップS101〜S109の処理は、1つのロットに含まれる複数の基板の全てについて処理が完了するまで繰り返される。なお、1つのロットの基板処理が終了すると、次のロットの基板処理が開始されるが、その前に、ノズル30の先端部を洗浄するノズル洗浄処理が行われる。かかるノズル洗浄処理については、後述する。
図7に示すように、塗布装置1は、ステップS101〜S104の処理とステップS105〜S107の処理とを平行して行い、ステップS104の処理およびステップS107の処理を終えた後に、上述した塗布処理を実行する(ステップS108)。まず、ステップS101〜S104の処理について説明する。
ステップS101〜S104の処理において、塗布装置1は、まず、塗布液充填処理を行う(ステップS101)。ステップS101の塗布液充填処理において、塗布装置1は、まず、ノズル待機部80をノズル30の直下へ移動させた後、ノズル30を降下させてノズル待機部80内に配置する。そして、ノズル30をノズル待機部80内に配置した状態で、ノズル30内への塗布液の充填を行う。
ここで、塗布液充填処理の内容について説明する。図8は、塗布液充填処理に関する機器とノズル30との接続関係を示す模式図であり、図9は、ノズル30の模式正面図である。また、図10Aは、液供給口の構成を示す模式正断面図であり、図10Bは、液供給口の他の構成を示す模式正断面図である。
図8に示すように、ノズル待機部80は、ノズル30を収容可能な収容空間81を有する。この収容空間81にはシンナーが貯留されており、シンナーが揮発することによって、収容空間81の内部はシンナー雰囲気に保たれる。
また、収容空間81には、ノズル30の吐出口Dの長手方向(Y軸方向)に延在する略平板状の当接部材82が設けられている。かかる当接部材82は、たとえばゴム等の耐薬品性を有する樹脂素材で形成される。
塗布装置1は、ノズル待機部80の収容空間81へ向けてノズル30を降下させることによって、ノズル30の先端面を当接部材82に当接させる。これにより、吐出口Dが当接部材82によって閉塞された状態となる。塗布装置1は、この状態でノズル30内に塗布液Rを充填することにより、塗布液Rの充填中に吐出口Dから塗布液Rが漏れ出ることを防止することができる。特に、ノズル30に対して空の状態から塗布液Rを充填する場合に、吐出口Dからの塗布液Rの漏えいを効果的に防止することができる。
一方、塗布装置1は、塗布液供給部120と、中間タンク130と、供給ポンプ140と、加圧部150と、液面検知部160とをさらに備える。
塗布液供給部120は、塗布液供給源121と、バルブ122とを備える。塗布液供給源121は、バルブ122を介して中間タンク130に接続されており、中間タンク130に対して塗布液Rを供給する。また、塗布液供給部120は、制御装置100と電気的に接続されており、かかる制御装置100によってバルブ122の開閉が制御される。
中間タンク130は、塗布液供給部120とノズル30との間に介在するタンクである。かかる中間タンク130は、タンク部131と、第1供給管132と、第2供給管133と、第3供給管134と、液面センサ135とを備える。
タンク部131は、塗布液Rを貯留する。かかるタンク部131の底部には、第1供給管132および第2供給管133が設けられる。第1供給管132は、バルブ122を介して塗布液供給源121に接続し、第2供給管133は、供給ポンプ140を介してノズル30の一時貯留室35aに接続する。
なお、ノズル30が一時貯留部35を備えない場合には、貯留室Sと外部とを連通する連通口をノズル30に設け、かかる連通口に対して第2供給管133を接続して、塗布液Rを貯留室Sに直接供給するようにしてもよい。
第3供給管134には、加圧部150が接続される。加圧部150は、N2などのガスを供給するガス供給源151と、バルブ152とを備え、タンク部131内へガスを供給することによってタンク部131内を加圧する。かかる加圧部150は、制御装置100と電気的に接続されており、かかる制御装置100によってバルブ152の開閉が制御される。
また、液面センサ135は、タンク部131に貯留された塗布液Rの液面を検知する検知部である。かかる液面センサ135は、制御装置100と電気的に接続されており、検知結果が制御装置100へ入力される。
供給ポンプ140は、第2供給管133の中途部に設けられており、中間タンク130から供給される塗布液Rを所定量ずつノズル30へ供給する。かかる供給ポンプ140は、制御装置100と電気的に接続され、制御装置100によって塗布液Rのノズル30への供給量が制御される。
液面検知部160は、ノズル30の前方に配置され、貯留室Sに貯留された塗布液Rの液面の位置(以下、「液面高さ」と記載する)を検知する。ここで、図9に示すように、ノズル30の前面部を形成する第2本体部32は、一部が透明部材32aで形成されており、貯留室Sに貯留された塗布液Rを透明部材32aを介して視認することができる。液面検知部160は、たとえばCCD(Charge Coupled Device)カメラであり、ノズル30の前方から透明部材32aを介して貯留室Sの内部を撮影することによって塗布液Rの液面の位置を検知する。液面検知部160による検知結果は、制御装置100へ入力される。これにより、塗布装置1は、塗布液Rの液面高さを容易に検知することができる。
次に、塗布液充填処理時の塗布装置1の動作について説明する。塗布装置1は、液面検知部160の検知結果に基づき、ノズル30へ充填すべき塗布液Rの量(以下、「目標量」と記載する)を決定する。そして、塗布装置1は、供給ポンプ140を動作させて、中間タンク130からノズル30の一時貯留室35aへ目標量分の塗布液Rを供給する。
このとき、塗布装置1は、圧力調整部110a〜110c(図3A参照)を用いて小部屋Sa〜Sc内の圧力を調整しながら、各小部屋Sa〜Scへの塗布液Rの供給を行う。ここで、塗布液充填処理時における圧力制御の内容について図11を用いて説明する。図11は、塗布液充填処理時における圧力制御の内容を示す図である。
塗布液充填処理時において、小部屋Sa〜Sc内の圧力は負圧に調整される。これにより、小部屋Sa〜Sc内に残留する塗布液Rが吐出口Dから漏れ出ることを防止することができる。
そして、図11に示すように、塗布装置1は、負圧に調整された各小部屋Sa〜Sc内の圧力を、液面検知部160によって検知される各小部屋Sa〜Scの液面高さに応じて徐々に低下させながら(すなわち、真空度を高めながら)、塗布液Rの供給を行う。
具体的には、塗布液充填処理の開始時における各小部屋Sa〜Sc内の圧力は、塗布処理の終了時における各小部屋Sa〜Sc内の圧力と同じくP6(たとえば、−390Pa)である。一方、塗布液充填処理の終了時における各小部屋Sa〜Sc内の圧力は、塗布処理の開始前の圧力P0(たとえば、−450Pa)に調整される。そして、塗布装置1は、各小部屋Sa〜Scの液面高さに応じて圧力をP6〜P0まで変化させる。
このように、塗布装置1は、圧力調整部110a〜110cを制御して、小部屋Sa〜Scの内部を負圧にし、さらに、負圧にした小部屋Sa〜Scの内部の圧力を徐々に低下させながら、小部屋Sa〜Scの内部へ塗布液Rを供給する。
小部屋Sa〜Scに塗布液Rが充填され、小部屋Sa〜Sc内の塗布液Rの液面が上昇すると、吐出口Dに作用する塗布液Rによる水頭圧が増加する。この間、小部屋Sa〜Sc内の圧力と、小部屋Sa〜Scの外部の圧力とが変化せず一定であるとすると、水頭圧が増加した分だけ塗布液Rを上方へ押し上げる力が相対的に弱まるため、塗布液Rが吐出口Dから漏れ出易くなる。
これに対し、本実施形態においては、小部屋Sa〜Sc内の塗布液Rの液面高さの上昇に合わせて圧力調整部110a〜110cにより小部屋Sa〜Scの圧力を徐々に低下させることで、塗布液Rを上方へ押し上げる力を補うことができる。このため、塗布液充填処理中に、塗布液Rが吐出口Dから漏れ出ることをより確実に防止することができる。
また、塗布装置1は、小部屋Sa〜Sc内への塗布液Rの供給が終了してから塗布処理を開始するまでの間、圧力調整部110a〜110cを制御して、小部屋Sa〜Sc内への塗布液Rの供給が終了した時点における小部屋Sa〜Sc内の圧力(すなわちP0)を維持する。このため、一連の基板処理における小部屋Sa〜Sc内の圧力制御を効率的に行うことができる。
なお、ここでは、液面高さに応じて圧力を変化させることとしたが、これに限ったものではなく、たとえば予め決められた時間に従って圧力を変化させてもよい。
また、塗布装置1は、ノズル30に対する塗布液Rの供給を、塗布液供給源121から直接ではなく、塗布液供給源121とノズル30との間に設けた中間タンク130から行う。これにより、ノズル30までの配管距離を短くすることができるため、たとえば塗布液の粘度が高く、塗布液供給源121からの供給が困難な場合であっても、中間タンク130からノズル30へ塗布液を容易に供給することができる。
また、塗布装置1は、中間タンク130からノズル30への供給も困難である場合には、加圧部150を用いてタンク部131内の圧力を高めることによって、中間タンク130からノズル30へ塗布液Rを供給することができる。
塗布液Rは、中間タンク130からノズル30の一時貯留室35aへ供給された後、通路35bを通って貯留室Sへ供給される。ここで、通路35bの先端部には、図10Aに示すように、貯留室Sに連通し、流路Cの長手方向に沿って延在するスリット状の液供給口35cが形成されている。これにより、塗布装置1は、塗布液Rを貯留室Sの長手方向に沿って均等に供給することができ、小部屋Sa〜Scごとに塗布液Rの偏りが生じることを防止することができる。
また、液供給口35cは、ランド部34(流路C)と貯留室Sとの境界部の近傍、具体的には、ランド部34(流路C)よりも上方、かつ、仕切板38a,38bよりも下方に設けられる。このように、貯留室Sのできるだけ下側から塗布液Rを供給することにより、塗布液Rを充填する際に塗布液Rに気泡が混入することを防止することができる。
なお、ここでは、スリット状に形成された1つの液供給口35cが各小部屋Sa〜Scに跨って形成される場合の例を示したが、液供給口は、小部屋Sa〜Scごとにそれぞれ設けられてもよい。
たとえば、図10Bに示すように、小部屋Saには液供給口35c_1が、小部屋Sbには液供給口35c_2が、小部屋Scには液供給口35c_3が、それぞれ形成される。各液供給口35c_1〜35c_3は、それぞれスリット形状を有しており、通路35bにおいて互いに連通している。このように構成することによっても、小部屋Sa〜Sc内での塗布液Rの偏りを防止することができる。
塗布装置1は、液面センサ135の検知結果に基づき、タンク部131内に貯留されている塗布液Rの量が所定量を下回ったと判定した場合には、塗布液供給部120を制御して、塗布液供給源121からタンク部131へ塗布液Rを供給する。これにより、タンク部131に塗布液Rが補充される。
図7へ戻り、基板処理の説明をつづける。ステップS101の塗布液充填処理を終えると、塗布装置1は、液面検知部160の検知結果に基づき、貯留室S内に充填された塗布液Rの液面が平坦であるか否かを判定する(ステップS102)。たとえば、塗布装置1は、液面の最も高い位置と最も低い位置との差分を求め、かかる差分が所定の範囲内にあれば、液面が平坦であると判定する。
かかる処理において、液面が平坦でない場合(ステップS102,No)、塗布装置1は、一定時間待機した後(ステップS103)、再びステップS102の判定を行う。塗布装置1は、液面が平坦になるまで、ステップS102およびステップS103の処理を繰り返し、液面が平坦であると判定すると(ステップS102,Yes)、処理をステップS104のノズルプライミング処理へ移行する。
このように、塗布装置1は、液面検知部160による検知結果に基づいて液面が平坦化したか否かを判定し、液面が平坦化したと判定した場合に、ノズル30を用いた塗布処理を開始させることとしたため、膜厚均一性の悪化を防止することができる。すなわち、液面が平坦ではない場合、言い換えれば、貯留室S内の塗布液Rに偏りがある場合、ノズル30の吐出口Dに作用する水頭圧が不均一となり、膜厚均一性が悪化するおそれがある。このため、本実施形態のように、液面が平坦化した後に塗布処理を開始させることにより、膜厚均一性の悪化を防止することができる。
つづいて、ステップS104のノズルプライミング処理について説明する。ノズルプライミング処理は、ノズル洗浄部60(図1参照)を用いてノズル30の先端を拭き取ることによって、吐出口Dの状態を整える処理のことである。かかるノズルプライミング処理を開始すると、塗布装置1は、基板Wを初期位置(図1に示す位置)へ戻すとともに、第2の移動機構90を用いてノズル洗浄部60をノズル30の直下へ移動させる。そして、塗布装置1は、ノズル洗浄部60を用いて吐出口Dから露出した塗布液Rを拭き取ることによって、吐出口Dの状態を整える。
ここで、ノズル洗浄部60の構成およびノズルプライミング処理の内容について図12を用いて説明する。図12は、ノズル洗浄部60の構成を示す模式斜視図である。
図12に示すように、ノズル洗浄部60は、シンナー吐出部61a,61bと、パッド部62a,62bと、N2噴出部63a,63bと、載置部64と、駆動部65とを備える。
シンナー吐出部61a,61bは、図示しないポンプ等を介してシンナー供給源へ接続されており、かかるシンナー供給源から供給されるシンナーをノズル30の短手方向両側からノズル30の先端部へ向けて吐出する。これにより、ノズル30の先端部に付着する塗布液を溶かすことができる。
パッド部62a,62bは、ノズル30の先端部の形状に沿って略V字状に形成され、ノズル30の先端部の短手方向両面に当接する。後述する駆動部65によってパッド部62a,62bが移動することにより、ノズル30の先端部に付着した塗布液がパッド部62a,62bによって拭き取られる。
N2噴出部63a,63bは、図示しないポンプ等を介してN2供給源へ接続されており、かかるN2供給源から供給されるN2をノズル30の短手方向両側からノズル30の先端部へ向けて噴出する。これにより、ノズル30の先端部が乾燥される。
これらシンナー吐出部61a,61b、パッド部62a,62bおよびN2噴出部63a,63bは、載置部64に載置される。具体的には、ノズル30の延在方向(Y軸方向)と平行に、それぞれシンナー吐出部61a、パッド部62a、シンナー吐出部61b、パッド部62b、N2噴出部63a、N2噴出部63bの順に並べて載置される。
駆動部65は、載置部64をノズル30の延在方向(Y軸方向)と平行な方向に移動させることによって、載置部64に載置されたシンナー吐出部61a,61b、パッド部62a,62bおよびN2噴出部63a,63bをノズル30の延在方向と平行に移動させる。
塗布装置1は、ノズルプライミング処理を行う場合、シンナー吐出部61a,61b、パッド部62a,62bおよびN2噴出部63a,63bのうち、パッド部62a,62bのみを使用する。
具体的には、塗布装置1は、昇降機構40を用いてノズル30を降下させ、ノズル30の先端部がパッド部62a,62bに当接する位置にノズル30を配置させた状態で、駆動部65を用いて載置部64をY軸負方向へ移動させる。これにより、吐出口Dから露出した塗布液Rやノズル30の先端部に付着した塗布液Rがパッド部62a,62bによって拭き取られて、吐出口Dの状態が整えられる。
かかるノズルプライミング処理を終えた後、塗布装置1は、塗布処理を開始する(ステップS108)。このように、塗布装置1は、ノズルプライミング処理によって吐出口Dの状態を整えたうえで塗布処理を開始することにより、塗布処理開始直後における膜厚均一性を高めることができる。しかも、塗布装置1は、塗布処理を開始する直前にノズルプライミング処理を行うこととしたため、吐出口Dが整えられた状態を容易に維持しておくことができる。
なお、ノズル洗浄部60が備えるシンナー吐出部61a,61bおよびN2噴出部63a,63bは、ロット間において行われるノズル洗浄処理時に用いられる。すなわち、ノズル洗浄処理において、塗布装置1は、シンナー吐出部61a,61bからシンナーを、N2噴出部63a,63bからN2を噴出させた状態で、駆動部65を用いて載置部64をY軸負方向へ移動させる。これにより、ノズル洗浄部60は、ノズル30の先端部に対して、シンナー吐出部61aによるシンナー供給、パッド部62aによる拭き取り、シンナー吐出部61bによるシンナー供給、パッド部62bによる拭き取り、N2噴出部63a,63bによるN2噴出を行って、ノズル30を洗浄する。
つづいて、ステップS105〜S107の処理について説明する。塗布装置1は、基板保持部21の上面に載置された基板Wを基板保持部21を用いて吸着保持した後(ステップS105)、ノズル高さ測定処理を行う(ステップS106)。かかるノズル高さ測定処理において、塗布装置1は、ノズル高さ測定部50bを用いてノズル30の下端面までの距離を測定することにより、ノズル30が規定の高さに位置しているか否かを確認する。かかる処理においてノズル高さが既定の高さからずれている場合、塗布装置1は、駆動部42を用いてノズル高さの補正を行ってもよい。
なお、かかるノズル高さ測定処理は、ステップS105の前に行っても構わない。また、ノズル高さ測定処理は、ロットごとに繰り返し行われる基板処理のうちの何れか1回(たとえば、最初の1回)についてのみ行うこととしてもよい。
つづいて、塗布装置1は、厚み測定処理を行う(ステップS107)。具体的には、塗布装置1は、基板保持部21に保持された基板Wを駆動部22を用いて厚み測定部50aの下方へ移動させた後、厚み測定部50aを用いて基板Wの上面までの距離を測定する。厚み測定部50aによる測定結果は、制御装置100へ送信される。
なお、基板Wの外縁部は、塗布装置1へ搬送されるまでの各工程によって表面が粗くなっている可能性がある。このため、基板Wの外縁から所定距離(たとえば、2mm程度)内側の位置を厚み測定部50aの測定点とすることが好ましい。
また、塗布装置1は、厚み測定部50aを複数(たとえば、2個)備えており、各厚み測定部50aによって得られた測定結果に基づく値(たとえば、平均値)を基板Wの上面までの距離として決定する。
厚み測定処理を終えると、塗布装置1は、基板Wを塗布処理開始位置(基板WのX軸正方向側の端部がノズル30の直下に配置される位置)へ移動させる。そして、塗布装置1は、ステップS104のノズルプライミング処理が完了していれば直ちに、ノズルプライミング処理が完了していなければノズルプライミング処理の完了後直ちに、塗布処理を行う(ステップS108)。塗布処理の内容については上述したため、ここでの説明は省略する。
ステップS108の塗布処理を終えると、塗布装置1は、処理をステップS101へ戻してステップS101〜S104の処理を行う。また、塗布装置1は、基板搬出処理を行った後(ステップS109)、ステップS101〜ステップS104の処理と平行してステップS105〜S107の処理を再び行う。なお、基板搬出処理は、基板保持部21による基板Wの吸着保持を解除した後、処理済の基板Wを外部装置に受け渡す処理である。
1つのロットに含まれる全ての基板Wについて上述したステップS101〜ステップS109の処理を終えたとき、塗布装置1は、1つのロットに対する一連の基板処理を終了する。
上述してきたように、第1の実施形態に係る塗布装置は、ノズルと、移動機構と、圧力調整部と、圧力制御部とを備える。ノズルは、塗布液が貯留される貯留室と、貯留室に連通するスリット状の流路とを備え、流路の先端に形成される吐出口から塗布液を吐出する。移動機構は、ノズルと基板とを基板の表面に沿って相対的に移動させる。圧力調整部は、貯留室の内部の圧力を調整する。圧力制御部は、圧力調整部を制御して貯留室の内部の圧力を調整する。圧力制御部は、圧力調整部を制御して、貯留室の内部を負圧にし、さらに、負圧にした貯留室の内部の圧力を徐々に低下させながら、貯留室の内部へ塗布液を充填する。したがって、第1の実施形態に係る塗布装置によれば、ノズルへの塗布液の充填作業を効率化することができる。
なお、第1の実施形態では、液面検知部160を用いて貯留室Sの内部を撮像することとしたが(図10参照)、貯留室Sは長尺状であるため、貯留室Sの内部を長手方向の一端から他端まで撮像するためには、ノズル30からある程度離れた位置に液面検知部160を配置する必要がある。そこで、液面検知部160をノズル30の近傍に配置するための構成について図13A、図13Bおよび図14A、図14Bを用いて説明する。図13A、図13Bおよび図14A、図14Bは、液面検知方法の他の例を示す模式図である。
たとえば、図13Aに示すように、塗布装置1は、ノズル30の前方から塗布液Rの液面を検知する液面検知部を複数(ここでは、液面検知部160a,160bの2台)を備えてもよい。このように、液面検知部を複数設けることで、各液面検知部が検知すべき範囲を小さくすることができるため、液面検知部をノズル30の近傍に配置することができる。
また、図13Bに示すように、塗布装置1は、1台の液面検知部160cと、この液面検知部160cをノズル30の長手方向(Y軸方向)に沿って移動させる駆動部161とを備えていてもよい。これによっても、液面検知部をノズル30の近傍に配置することができる。
また、液面検知部をノズル30の前方に配置したくない場合には、たとえば、図14Aに示すように、液面検知部160dをノズル30の上方に下向きで配置し、光を反射または屈折させるプリズム162を介して塗布液Rの液面を撮像してもよい。
このように、液面検知部160dを、塗布液Rの液面に対して所定の角度で傾斜して配置し、塗布液Rの液面と略平行な方向から見た液面の像をプリズム162を介して撮像することとしてもよい。これにより、液面検知部をノズル30の前方以外の場所に配置することができる。
また、プリズムは、ノズルと一体的に形成されてもよい。たとえば、図14Bに示すように、ノズル30_2は、前面部にプリズム162_2が設けられた透明部材32a_2を備えていてもよい。
なお、ここでは、液面検知部がCCDカメラ等の撮像装置である場合の例を示したが、液面検知部は、撮像装置に限ったものではなく、たとえば赤外線センサ等の光学式センサであってもよい。
(第2の実施形態)
ところで、上述してきた第1の実施形態では、圧力調整部110a〜110cが、各小部屋Sa〜Scに対して気体を給排することによって各小部屋Sa〜Scの圧力を調整することとした。しかし、小部屋Sa〜Scの圧力制御方法は、これに限定されない。そこで、以下では、小部屋Sa〜Scの圧力制御方法の他の例について図15を用いて説明する。図15は、小部屋Sa〜Scの圧力制御方法の他の例を示す図である。
図15に示すように、第2の実施形態に係るノズル30_1の各小部屋Sa〜Scには、塗布液Rが満杯に充填される。すなわち、ノズル30_1の内部は、塗布液Rで満たされた状態となっている。
かかるノズル30_1の蓋部33には、圧力調整管37a〜37cに代えて、圧力調整管39a〜39cが各小部屋Sa〜Scに対応してそれぞれ接続される。圧力調整管39a〜39cも、塗布液Rで満たされた状態となっている。なお、圧力調整管39a〜39cの体積は、基板Wに対して少なくとも1回以上塗布を行うことができる塗布液Rの体積以上であることが好ましい。
圧力調整管39a〜39cは、圧力調整部170a〜170cにそれぞれ接続される。圧力調整部170a〜170cは、たとえばシリンジタイプのポンプであり、外筒171a〜171cと、ピストン172a〜172cとを備える。
外筒171a〜171cは、図示しない塗布液供給源と接続されており、かかる塗布液供給源から供給される塗布液Rが内部に充填される。ピストン172a〜172cは、各外筒171a〜171cに対してそれぞれ内挿される。
各圧力調整部170a〜170cはそれぞれ制御装置100に電気的に接続されており、制御装置100からの指令によりピストン172a〜172cを進退させる。これにより、外筒171a〜171c内の塗布液Rを圧力調整管39a〜39cを介して小部屋Sa〜Sc内に供給したり、あるいは、小部屋Sa〜Sc内の塗布液Rを圧力調整管39a〜39cを介して排出したりすることができる。
小部屋Sa〜Scに対して塗布液Rを供給することにより、小部屋Sa〜Sc内の圧力は上昇し、小部屋Sa〜Sc内から塗布液Rを排出することにより、小部屋Sa〜Sc内の圧力は低下する。これにより、塗布装置1は、小部屋Sa〜Sc内の圧力を調整することができる。
このように、小部屋Sa〜Scに対して塗布液Rを給排することによって小部屋Sa〜Scの圧力を調整することとすれば、圧力変化に対する吐出量変化の応答性が高まるため、膜厚制御をより精密に行うことができる。
また、第2の実施形態では、貯留室S内が塗布液Rで満たされた状態となっているため、貯留室S内において塗布液Rの偏りが生じるおそれがない。したがって、塗布液充填処理中あるいは塗布液充填処理後において、貯留室S内に充填された塗布液Rの偏りがなくなるまで待機する必要がない。
(第3の実施形態)
ところで、上述してきた各実施形態では、ノズルが仕切板を備え、かかる仕切板によって貯留室が複数の小部屋に分割される場合の例について説明してきた。しかし、ノズルは、必ずしも仕切板を備えることを要しない。以下では、仕切板を備えないノズルの例について説明する。図16は、第3の実施形態に係るノズルの構成を示す模式正断面図である。また、図17は、塗布液充填処理に関する機器と第3の実施形態に係るノズルとの接続関係を示す模式図である。
図16に示すように、第3の実施形態に係るノズル30_2は、上述したノズル30,30_1とは異なり、仕切板38a,38bを備えていない。すなわち、ノズル30_2が備える貯留室S_2は、複数の小部屋に仕切られていない。
ノズル30_2の蓋部33には、1つの圧力測定部36_2と、1つの圧力調整管37_2とが、蓋部33を貫通してそれぞれ設けられる。圧力測定部36_2および圧力調整管37_2は、蓋部33の略中央に設けられる。
圧力測定部36_2は、制御装置100に電気的に接続されており、貯留室S_2内部の圧力を測定して測定結果を制御装置100へ出力する。
圧力調整管37_2は、貯留室S_2内の圧力を調整する圧力調整部110_2に接続される。圧力調整部110_2は、排気部111_2と、ガス供給源112_2と、切替バルブ113_2とを備える。かかる圧力調整部110_2は、上述した圧力調整部110a〜110cと同様の構成であるため、ここでの説明は省略する。
第3の実施形態に係るノズル30_2は、上記のように構成されており、塗布液充填処理時には、第1の実施形態に係るノズル30と同様の圧力制御が行われる。すなわち、塗布液充填処理中においては、ノズル30_2の貯留室S_2内の圧力が貯留室S_2内の液面高さに応じて徐々に低下するように、圧力調整部110_2が制御装置100によって制御される。これにより、塗布液充填処理中に塗布液Rが吐出口D_2から漏れ出ることが防止される。
また、図17に示すように、第3の実施形態に係るノズル30_2には、液供給口35c_4,35c_5,35c_6が形成される。これら液供給口35c_4,35c_5,35c_6は、ノズル30_2の長手方向に延在するスリット形状を有しており、液供給口35c_4および液供給口35c_6はそれぞれノズル30_2の長手方向両端部に、液供給口35c_5はノズル30_2の長手方向中央部にそれぞれ設けられる。このように、液供給口35c_4,35c_5,35c_6は、ノズル30_2の長手方向に沿って並べて配置される。
また、液供給口35c_4,35c_5,35c_6には、塗布液供給部120_2が接続される。塗布液供給部120_2は、塗布液供給源121_2と、バルブ122_2a〜122_2cとを備える。図17に示すように、液供給口35c_4〜35c_6は、それぞれバルブ122_2a〜122_2cを介して塗布液供給源121_2に接続される。また、塗布液供給部120_2は、制御装置100に電気的に接続されており、制御装置100によってバルブ122_2a〜122_2cの開閉が制御される。
制御装置100は、バルブ122_2a〜122_2cの開閉を個別に制御することにより、貯留室S_2内に充填された塗布液Rの液面を素早く平坦化させることができる。
具体的には、制御装置100は、塗布液充填処理中における貯留室S_2内の液面高さを液面検知部160を用いて検知し、かかる検知結果に応じてバルブ122_2a〜122_2cの開度、あるいは、開閉時間を個別に制御する。
たとえば、貯留室S_2の長手方向中央部における塗布液Rの液面が長手方向端部における液面よりも低い場合、制御装置100は、バルブ122_2a,122_2cと比較してバルブ122_2bの開度を大きくする、あるいは、開時間を長くする。これにより、ノズル30_2の長手方向中央部に配置された液供給口35c_5からより多くの塗布液Rが供給されて、液面の偏りが解消される。
このように、制御装置100は、液面検知部160の検知結果に応じてバルブ122_2a〜122_2cを個別に制御することによって、塗布液充填処理中に塗布液Rの液面に偏りが生じた場合であっても、かかる偏りを素早く解消して平坦化させることができる。
なお、ここでは、ノズル30_2に3つの液供給口35c_4〜35c_6が形成される場合の例を示したが、ノズルに形成される液供給口は、4つ以上であってもよい。かかる場合、塗布液供給部は、ノズルに形成される液供給口の個数に応じた個数のバルブを備えていればよい。また、ノズルは、スリット状の液供給口を1つのみ備えていてもよい。かかる場合、1つの液供給口に対して複数のバルブをノズルの長手方向に沿って接続すればよい。
また、ここでは、液供給口35c_4,35c_5,35c_6に対して塗布液供給部120_2が直接接続される場合の例を示したが、第1の実施形態と同様に、中間タンクを介在させてもよい。
(第4の実施形態)
貯留室内の圧力制御方法および塗布液充填方法は、第1〜第3の実施形態において説明してきた方法に限定されない。以下では、貯留室内の圧力制御方法および塗布液充填方法の他の例について図18および図19を用いて説明する。図18は、塗布液充填処理に関する機器と第4の実施形態に係るノズルとの接続関係を示す模式図である。また、図19は、図18における圧力調整管周辺の模式拡大図である。
図18に示すように、第4の実施形態に係るノズル30_3は、第3の実施形態に係るノズル30_2と同様、仕切板38a,38bを備えていない。すなわち、ノズル30_3が備える貯留室S_3は、複数の小部屋に仕切られていない。
また、貯留室S_3には、塗布液Rが満杯に充填される。すなわち、ノズル30_3の内部は、塗布液Rで満たされた状態となっている。
ノズル30_3の蓋部33には、圧力測定部36_3と、圧力調整管37_3とが、蓋部33を貫通してそれぞれ設けられる。圧力測定部36_3および圧力調整管37_3は、蓋部33の略中央に設けられる。
圧力測定部36_3は、制御装置100に電気的に接続されており、貯留室S_3内部の圧力を測定して測定結果を制御装置100へ出力する。
圧力調整管37_3は、貯留室S_3内の圧力を調整する圧力調整部110_3に接続される。圧力調整部110_3は、排気部111_3と、ガス供給源112_3と、切替バルブ113_3とを備える。かかる圧力調整部110_3の構成は、上述した圧力調整部110a〜110cと同様であるため、ここでの説明は省略する。
さらに、圧力調整管37_3は、貯留室S_3へ塗布液Rを供給する塗布液供給部120_3にも接続される。塗布液供給部120_3は、塗布液供給源121_3と、バルブ122_3とを備える。かかる塗布液供給部120_3の構成は、上述した塗布液供給部120と同様であるため、ここでの説明は省略する。
第4の実施形態において、塗布液Rは、塗布液供給部120_3の塗布液供給源121_3から圧力調整管37_3を介して貯留室S_3へ供給される。このように、第4の実施形態に係る圧力調整管37_3は、液供給管としても機能する。
図19に示すように、圧力調整管37_3は、塗布液Rである程度満たされた状態となっている。具体的には、圧力調整管37_3は、塗布液供給部120_3への分岐点よりも上方まで塗布液Rが満たされることが好ましい。また、圧力調整管37_3は、基板Wに対して少なくとも1回以上塗布を行うことができる量の塗布液Rで満たされることが好ましい。
また、圧力調整管37_3は、透明な部材で形成されており、圧力調整管37_3の内部に存在する塗布液Rが外部から視認可能となっている。
第4の実施形態では、液面検知部160_3が、圧力調整管37_3内における塗布液Rの液面高さを検知する。そして、制御装置100は、かかる液面検知部160_3による検知結果に応じて、すなわち、圧力調整管37_3内における塗布液Rの液面高さに応じて、塗布液Rの吐出量が一定となるように圧力調整部110_3を制御して貯留室S_3の内部の圧力を調整する。
第4の実施形態では、圧力調整管37_3内における液面高さを検知することとしたため、貯留室S_3内における液面高さを検知する場合と比較して、液面検知部160_3による検知範囲を小さくすることができる。したがって、第4の実施形態によれば、液面監視を容易化することができる。
また、第4の実施形態では、貯留室S_3内が塗布液Rで満たされた状態となっているため、貯留室S_3内において塗布液Rの偏りが生じるおそれがない。したがって、塗布液充填処理中あるいは塗布液充填処理後において、貯留室S_3内に充填された塗布液Rの偏りがなくなるまで待つ必要がない。
なお、ここでは、圧力調整管37_3に対して塗布液供給部120_3が直接接続される場合の例を示したが、圧力調整管37_3と塗布液供給部120_3との間に中間タンクを介在させてもよい。
なお、上述してきた各実施形態では、基板を水平方向へ移動させることによって、基板の上面に塗布液を塗布する場合の例を示したが、これに限ったものではなく、ノズルを水平方向へ移動させることによって、基板の上面に塗布液Rを塗布することとしてもよい。
また、上述してきた各実施形態では、塗布装置が1つのノズルを備える場合の例を示したが(図1参照)、塗布装置は、ノズルおよび昇降機構を、基板の移動方向に沿って複数セット備えていてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
W 基板
R 塗布液
S 貯留室
C 流路
D 吐出口
1 塗布装置
10 載置台
20 第1の移動機構
21 基板保持部
22 駆動部
30 ノズル
31 第1本体部
32 第2本体部
33 蓋部
34 ランド部
35 一時貯留部
38a,38B 仕切板
40 昇降機構
50a 厚み測定部
50b ノズル高さ測定部
60 ノズル洗浄部
80 ノズル待機部
90 第2の移動機構
100 制御装置
110a〜110c 圧力調整部

Claims (11)

  1. 塗布液が貯留される貯留室と、前記貯留室に連通するスリット状の流路とを備え、前記流路の先端に形成される吐出口から前記塗布液を吐出するノズルと、
    前記ノズルと基板とを前記基板の表面に沿って相対的に移動させる移動機構と、
    前記貯留室の内部の圧力を調整する圧力調整部と、
    前記圧力調整部を制御して前記貯留室の内部の圧力を調整する圧力制御部と
    を備え、
    前記圧力制御部は、
    前記圧力調整部を制御して、前記貯留室の内部を負圧にし、さらに、負圧にした前記貯留室の内部の圧力を徐々に低下させながら、前記貯留室の内部へ前記塗布液を充填し、前記貯留室の内部を負圧にした状態で前記塗布液を前記基板に塗布すること
    を特徴とする塗布装置。
  2. 前記圧力制御部は、
    前記基板に前記塗布液を塗布する間、負圧にした前記貯留室の内部の圧力を徐々に上昇させること
    を特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記圧力制御部は、
    前記貯留室の内部を第1の負圧にし、さらに、前記貯留室の内部の圧力を前記第1の負圧から前記第1の負圧よりも低い第2の負圧へ徐々に低下させながら前記貯留室の内部へ前記塗布液を充填し、その後、前記基板に前記塗布液を塗布する間、前記貯留室の内部の圧力を前記第2の負圧から前記第1の負圧へ徐々に上昇させること
    を特徴とする請求項2に記載の塗布装置。
  4. 前記圧力制御部は、
    前記基板に前記塗布液を塗布する間のうち前記ノズルが前記基板の一端側から他端側へ相対的に移動する間、負圧にした前記貯留室の内部の圧力を前記第2の負圧から前記第2の負圧よりも高い第3の負圧へ徐々に上昇させ、その後、前記ノズルが前記基板へ向けて降下する際、負圧にした前記貯留室の内部の圧力を前記第3の負圧から前記第3の負圧よりも高い前記第1の負圧へ上昇させること
    を特徴とする請求項3に記載の塗布装置。
  5. 前記吐出口の長手方向に延在する当接部材
    を備え、
    前記圧力制御部は、
    前記ノズルの吐出口を前記当接部材に当接させた状態で、前記貯留室の内部へ前記塗布液を充填すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の塗布装置。
  6. 前記ノズルは、
    前記貯留室の内部と前記貯留室の外部とを連通し、外部から供給される前記塗布液を前記貯留室の内部へ供給する液供給口
    を備え、
    前記液供給口は、
    前記流路の長手方向に延在するスリット形状を有すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の塗布装置。
  7. 前記圧力制御部は、
    前記基板に前記塗布液を塗布する間、前記塗布液の吐出量が一定となるように、前記圧力調整部を制御して前記貯留室の内部の圧力を調整すること
    を特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の塗布装置。
  8. 前記貯留室に貯留された塗布液の液面を検知する液面検知部
    を備え
    前記ノズルは、
    前記貯留室の内部空間に面する側面部が透明部材で形成され、
    前記液面検知部は、
    前記透明部材を介して前記貯留室の内部空間を臨む位置に配置されること
    を特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の塗布装置。
  9. 前記液面検知部による検知結果に基づいて前記液面が平坦化したか否かを判定し、平坦化したと判定した場合に、前記ノズルを用いた塗布処理を開始させる塗布処理制御部
    を備えることを特徴とする請求項に記載の塗布装置。
  10. 光を反射または屈折させるプリズム
    を備え、
    前記液面検知部は、
    前記液面に対して所定の角度で傾斜して配置されるとともに、前記液面と略平行な方向から見た該液面の像を前記プリズムを介して撮像すること
    を特徴とする請求項8または9に記載の塗布装置。
  11. 塗布液が貯留される貯留室と、前記貯留室に連通するスリット状の流路とを備え、前記流路の先端に形成される吐出口から前記塗布液を吐出するノズルが備える前記貯留室の内部を負圧に調整する準備工程と、
    前記準備工程において負圧にした前記貯留室の内部の圧力を徐々に低下させながら、前記貯留室の内部へ前記塗布液を充填する充填工程と
    前記貯留室の内部を負圧にした状態で前記塗布液を基板に塗布する塗布工程と
    を含むことを特徴とする塗布液充填方法。
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