JP5774025B2 - ポリスルフィドベースの極高温のための伝熱流体および蓄熱流体 - Google Patents

ポリスルフィドベースの極高温のための伝熱流体および蓄熱流体 Download PDF

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Description

熱エネルギーを伝達するための流体は、技術の多様な分野において使用される。内燃機関において、水およびエチレングリコールからなる混合物は、燃焼の余熱を冷却装置に運ぶ。類似の混合物は、屋根のソーラーコレクターからの熱を蓄熱装置に運ぶ。化学産業において、これらは電気または化石燃料によって温められた暖房装置からの熱を化学反応装置に、またはそこから冷却装置に運ぶ。
要求の輪郭に相応して、多様な流体が使用される。該流体は、室温またはさらにより低い温度では液体で、かつとりわけ低い粘度を有するべきである。より高い使用温度の場合、水はもはや考慮の対象に該当せず、その際その蒸気圧は高くなりすぎる。したがって、250℃までは、大部分が芳香族および脂肪族の分子成分からなる炭化水素が使用される。より高い温度の場合は、しばしばオリゴマーのシロキサンも使用される。
伝熱流体にとっての新たな課題は、電気エネルギーを大規模に生成する太陽熱発電所である。これまでにこのような総計約1000メガワットの設備能力を有する発電所が建設された。1つの実施態様では、日光照射が放物状に形づくられたトラフミラーを経由してミラーの焦線に集束される。そこには熱損失を防ぐためにガラス管内に金属管があり、この同心円状の管の間の空間は真空にされている。この金属管に伝熱流体が貫流している。先行技術によれば、たいていの場合ジフェニルエーテルおよびジフェニルからなる混合物がここに使用されている。熱媒体を最高380〜400℃まで加熱し、それによって内部で水が蒸発させられる蒸気ボイラーを稼働する。この蒸気がタービンを動かし、該タービンがこれまた慣用の発電所と同様に発電機を動かす。こうして日光照射のエネルギー含量に対しておよそ20〜23パーセントの総効率が達成される。
日光照射を集中するには、種々の方策があり、放物状ミラー以外には、照射を同じく貫流させた管に集中させるフレネルミラーによっても実施されている。
前記熱媒体の2つの成分(ジフェニルエーテルおよびジフェニル)は、標準圧下にて約256℃で沸騰する。ジフェニルの融点は70℃であり、ジフェニルエーテルの融点は28℃である。この2つの物質を混合することによって、融点は約10℃まで下がる。
前記2つの成分(ジフェニルエーテルおよびジフェニル)からなる混合物は、最大380〜400℃まで使用することができ、より高い温度では分解が生じ、水素ガスが発生し、不溶性の縮合生成物が管および容器内に沈着する。蒸気圧は前記温度では約10barであり、工業技術ではまだ許容しうる圧力である。
20〜23パーセントよりも高い総効率を得るには、より高い蒸気入口温度が必要不可欠である。蒸気タービンの効率は、タービン入口温度とともに上昇する。近代的な化石燃料発電所は650℃までの蒸気入口温度で稼働し、効率はそれによっておよそ45%に達する。ミラーの焦線にある伝熱流体を温度およそ650℃まで加熱し、それによって同様に高い効率を達成することは技術的に全く可能と思われるが、しかし、前記伝熱流体の制限された耐温度性がこれを阻んでいる。
明らかに400℃を上回る温度に永久的に耐えうる有機物質はなく、少なくともこれまで一つも公知ではない。したがって、無機の、より耐温度性の流体に換えようと試みられた。核技術から公知の、液体ナトリウムを伝熱流体として使用する方策が集中的に調査された。しかし、ナトリウムはかなり高価で、高いエネルギー消費をともなって塩化ナトリウムの電気分解によって生成せざるを得ず、そして微量の水とすでに水素の発生下に反応し、それゆえ安全上の問題があることが実際の使用の妨げになっている。
これらの問題は、−12℃でようやく結晶化する、ナトリウムおよびカリウムの共融合金(カリウム約68原子パーセント)ではさらに深刻になる。
別の方策は、伝熱流体として無機の塩溶融物を使用することにある。このような塩溶融物は、高温で実施されるプロセスでは技術水準である。硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、相応の亜硝酸塩および場合によりさらなる陽イオン、例えばリチウムまたはカルシウムからなる混合物によって作業温度は500℃までに達し、結晶化温度は100℃まで下がる(US7588694)。
化学肥料産業は、大量の亜硝酸塩および硝酸塩を製造することができる。もっとも、前記塩溶融物の2つの重大な欠点のため、該塩溶融物は太陽熱発電所で消極的にしか使用されない。つまり、硝酸塩として塩溶融物は高められた温度で、金属材料、好ましくは鋼鉄に強い酸化作用を及ぼすため、その適用温度の上限は前記約500℃に制限されている。第2に、硝酸塩の熱安定性は、より高い温度で制限されている。硝酸塩は、酸素の脱離下に分解し、不溶性の酸化物が形成される。その結晶融点のゆえに、前記塩溶融物の適用温度の下限は約160℃である。リチウム塩およびカルシウム塩を混和することによって、融点をさらに低下させられる。ただし、リチウム塩は過度に費用を高くし、カルシウムの割合は溶融粘度を低い温度で不利に高める。
現在、塩溶融物は太陽熱発電所で蓄熱流体として使用されている。ただし、ソーラーフィールドではたいていの場合引き続きジフェニル混合物およびジフェニルエーテル混合物を使用しているため、貯蔵温度はこれまでと同じく約390℃に制限されている。
水が相応の高い圧力下で熱媒体として適していないかどうか、同じく調査された。300bar超の極めて高い蒸気圧がこれを妨げ、大規模な太陽熱発電所の何千キロメートルもの管路を不経済に高くすると思われる。蒸気自体は、熱伝導度が比較的低く、体積当たりの熱容量が低いため、液体に比べて熱媒体および蓄熱体として不適である。
さらなる問題は、太陽熱発電所を夜間にも稼働しようと努めることから生じる。そのためには、相当量の伝熱流体を大きい断熱タンクに貯蔵しなければならない。
およそ1ギガワットの電気出力を有する発電所のための熱容量を13〜14時間分貯蔵したい場合、これには600℃でおよそ10万立方メートルの大きさのタンク、および蓄熱タンクから発電機の出口まで40%の効率であることが前提となる。これは、前記熱媒体は非常に安価でなければならず、そうでない場合はこのような発電所のための投資が不経済に大きくなることを意味している。また、大規模で供給するためには、およびベースロードを確保するためには、何百もの1ギガワットユニットが必要であるため、熱媒体の材料が十分に入手可能でなければならないことも意味している。
したがって、最終的には、大規模での太陽熱エネルギーの効率のよい供給の問題の解決は、伝熱流体であって、連続稼働で650℃までの温度を可能にし、前記温度でできる限り低く、効率良く制御可能な蒸気圧、好ましくは10barを下回る蒸気圧を有し、使用される鉄鋼材を酸化によって腐食させず、かつできる限り低い融点を有する伝熱流体があるかによる。
一見して、前記条件は最も容易には元素状硫黄によって満たすことができると思われる。硫黄は、十分大量に入手可能である。非常に大きく、収量の多い鉱床があり、硫黄は動力用燃料および天然ガスの脱硫時に廃棄物として生じる。現在、何百万トンもの硫黄に使用の可能性がない。
120℃そこそこの硫黄の融点は、伝熱流体として適用するには塩溶融物の融点よりも低く、444℃の硫黄の沸点は適切な範囲にあり、分解は実際には排除されている。650℃では、硫黄の蒸気圧はおよそ10barであり、工業的に制御可能な圧力である。120℃では、硫黄の粘度はわずか約7センチポアズ(7mPas)にすぎない。
液状の硫黄の密度は、幅広い温度範囲において平均およそ1.6kg/リットルであり、比熱はおよそ1000ジュール毎キログラム毎度またはおよそ1600ジュール毎リットル毎度である。したがって、この比熱はおよそ4000ジュール毎リットル毎度の水の比熱を下回るが、大部分の従来の有機伝熱流体の比熱を上回っている。(物質データ;Hans Guenther Hirschberg、Handbuch Verfahrenstechnik und Anlagenbau、166ページ、Springer Verlag 1999、ISBN3540606238)。
元素状硫黄を伝熱流体またはまた蓄熱流体として適用するのに不利と思われるのは、その粘性挙動である。
つまり、約160〜230℃の温度範囲では、環状硫黄分子は開環重合して非常に長い鎖になる。溶融範囲を上回る粘度がおよそ7mPasである一方で、170〜200℃の範囲の温度で最大値およそ100000mPasに達するために、160℃では23mPasに上がる。すなわち、硫黄の重合は一般に粘度の上昇をもたらし、それによって標準精製された硫黄は、前記温度範囲では一般にもはや運搬されえず、伝熱流体としての適用には好適ではない。
本発明の課題は、熱エネルギーの運搬および貯蔵のための組成物(以下「本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体」とも表す)であって、硫黄を含み、前記欠点、例えば高められた温度でのより高い蒸気圧およびとりわけ粘度上昇などの欠点を示さない前記組成物を見つけ出すことであった。
ナトリウム硫黄電池の開発のために、過去においてポリスルフィド溶融物のいくつかの技術的に重要な特性が以下に示す通り公知になっている。
融点の最小値は、二元系では組成Na23が235℃、およびK23.44が112℃であり、その際Na23は溶融物の形で存在せず、主にNa22およびNa24からなる混合物が存在する。(計算した)三元系K−Na−Sにおける最も低い共融点を有するのは、73℃の組成(K0.77Na0.2323.74のポリスルフィドである(Lindberg、D.、Backman、R.、Hupa、M.、Chartrand、P.、「Thermodynamic evolution and optimization of the Na−K−S−system」、J.Chem.Thenn.(2006)38、900〜915)。
いくつかの文献箇所は、ナトリウムポリスルフィドがそれ自身の融点で不安定であると指摘している。より安定しているのは、カリウムポリスルフィドであるという。前記文献箇所によれば、K24は標準圧下で620℃にてK23および硫黄に分解し、K23は780℃にてK22および硫黄に分解する(US−PS4210526)。
したがって、つまりS2〜S3の硫黄のモル割合を有する範囲も特に安定している。二元系の状態図を見ると、例えばNa22.8の場合の融点は360℃であり、K22.8の場合の融点は250℃であり、三元のポリスルフィドNaKS2.8の場合の融点は約270℃であることが分かる。
このかなり高い融点は、伝熱媒体および蓄熱媒体としての適用のためのアルカリ金属ポリスルフィドを調査するよう特に促すものではない。
ポリスルフィドの粘性挙動も、これらの化合物クラスにむしろ集中しないようにする。つまり、アルカリ金属ポリスルフィドの溶融物の詳細な調査では、アルカリ金属ポリスルフィドは200℃を下回る温度で高められた粘度を有することが判明した。そして、一般式Na23〜4のナトリウムポリスルフィドは、400℃でおよそ10センチポアズの粘度を有する(「The Sodium Sulfur Battery」、J.L.SudworthおよびA.R.Tilley、Univ.Press 1985、143〜146ページ、ISBN0412−16490−6)。
前記の値は、温度が50℃低下する毎に倍になる。つまり、350℃で20cPに、300℃で40cPに、200℃で160cPに、150℃で320cPになり、ポリスルフィドが100℃にてまだ流動性があれば、引き続き外挿して640cPになる。この最後の値640cPは、室温でのグリセリンの粘度の約半分に相当する(1480cP)。比較すると、水の粘度はおよそ1cPであり、オリーブオイルの粘度はおよそ100〜200cPである。アルカリ金属ポリスルフィドは、多くの場合ガラス状に凝固し、ゆっくり室温にて何日間かかけて結晶化する高粘度のガラスを形成する。
最終的に、アルカリ金属ポリスルフィド溶融物の腐食挙動は、伝熱流体および蓄熱流体として使用するための促しとしてこれらの化合物クラスを調べるには不適である。したがって、例えばアルカリ金属ポリスルフィド溶融物が、金属の金でさえも錯スルフィドの形成下にすばやく溶解できることは公知である。
以下において「Me」は、元素周期系の以下のアルカリ金属の群を表す。つまり、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムである。
驚くべきことに、アルカリ金属ポリスルフィドであって、組成(I)
(I)(Me1(1−x)Me2x2z
[式中、Me1およびMe2は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムからなるアルカリ金属の群から選択され、Me1はMe2と同一ではなく、およびxは0〜1であり、かつzは2.3〜3.5である]のアルカリ金属ポリスルフィド(以下では「本発明によるアルカリ金属ポリスルフィド」とも呼ぶ)が、なおも温度130℃まで流動性があった、つまり、文献から期待できるよりもはるかに低い融点および粘度を有していることが判明した。
好ましくは、前記一般式(I)で定義されるポリスルフィド[式中、Me1はカリウムであり、Me2はナトリウムである]であり、特に好ましくは前記式(I)で定義されるポリスルフィド[式中、xは0.5〜0.7であり、かつzは2.4〜2.9である]であり、さらに特に好ましくは前記式(I)で定義されるポリスルフィド[式中、Me1はカリウムであり、Me2はナトリウムであり、xは0.5〜0.7であり、かつzは2.4〜2.9である]である。
さらに特に好ましくは、一般式(Na0.5〜0.650.5〜0.3522.42.8または(Na0.60.422.6のポリスルフィドである。
観察された溶融温度は、一般に文献値より200℃超低かった。
現在の知識水準によれば、これは文献と比べて異なる本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドの合成方法に起因する。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドは、以下の方法によって得られる。
本発明の範囲内では、非常に効率の良い合成経路を用いるのが望ましい。それには、相応のアルカリ金属Meの水酸化物水溶液に硫化水素を導入することによって得られる相応のアルカリ金属硫化水素塩(MeHS)、例えば硫化水素ナトリウム(NaHS)または硫化水素カリウム(KHS)の濃縮された水溶液を、一般式
Figure 0005774025
に応じて硫黄と反応させた。その際1当量の硫化水素が出てくる。この硫化水素は還元することができ、再びアルカリ金属硫化水素塩の製造のために使用できる。
前記反応水および前記溶液水を、好ましくは即座に500℃までの温度上昇下に留去し、それによって本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドを得た。
一方、科学ではポリスルフィドを単にできる限り純粋に製造することが試みられ、経済性は一般に問題にならない。したがって、ポリスルフィドの純粋な製造のために、たいていの場合液体アンモニア中で、アルカリ金属を元素状硫黄と反応させ、この液体アンモニアによって前記反応経路で生じる相当の反応熱が取り除かれる。
現在の知識水準によれば、本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドの多様な特性は、多様な合成経路によるものである。
先行技術による無水合成によって、きわめて純粋なアルカリ金属ポリスルフィドが得られる。
本発明による合成では、一般に水ならびに硫化水素が存在している。非常に複雑で、温度に依存した平衡において、現在の知識水準によれば、水および硫化水素は反応の経過に干渉し、おそらく無水合成時とは別の構造および/または別のモル質量分布をもたらす。あるいは、また本発明による経済的な方法の条件下では、除去不可能な、固く結合した水および/または硫化水素、硫化水素塩またはスルファン末端基のわずかな残分は、本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドの融点および粘度の低下の原因になっている。
この観察によって、融点および粘度の問題が解決される。
前記式(I)の本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドのさらなる製造方法、または該アルカリ金属ポリスルフィドの前記の好ましい実施態様は、アルカリ金属硫化水素塩と硫黄とを本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドにするために濃縮された水溶液中で反応させることであり、好ましくは、引き続き水を直接留去することによる最も広範囲な脱水である。
アルカリ金属硫化水素塩を、
Figure 0005774025
に応じてアルカリ金属水酸化物と反応させてアルカリ金属スルフィドにして、該アルカリ金属スルフィドをさらなる硫黄と反応させてポリスルフィドにすることによって、本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドを製造することも可能である。
ただし、前記合成では、加水分解の逆反応の結果として濃縮された水溶液中に、望ましくない副反応において以下の反応段階の硫黄と反応して、過度に高い温度で溶融し、熱的に不安定なアルカリ金属チオ硫酸塩を生じさせうる、高い濃度の水酸化物イオンが存在するという危険がある。
Figure 0005774025
アルカリ金属チオ硫酸塩は、一般に溶融温度を上げ、アルカリ金属ポリスルフィドの溶融粘度を高め、高められた温度で種々の反応経路において分解し、さらなる塩になる。
チオ硫酸塩の分解生成物の中には、同じく一般にポリスルフィド溶融物中の割合よりも高い溶融温度および粘度の好ましくない特性を有する、アルカリ金属の硫酸塩がある。
本発明による合成経路は、前記副反応を回避し、通常過剰の水酸化物イオンは高められた濃度で存在しない。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドを製造する別の方法では、アルカリ金属硫化水素塩とアルカリ金属水酸化物との反応時に不足のアルカリ金属水酸化物で実施し、こうして同じく過剰の水酸化物イオンを回避することによって、副反応を回避できる。この場合、1モルのアルカリ金属硫化水素塩につき最大0.9モルのアルカリ金属水酸化物を使用する。アルカリ金属水酸化物のモル不足に応じて、通常スルフィドおよび硫化水素の混合物が存在し、該混合物は硫黄と反応して本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドになる。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドを製造する別の方法では、アルカリ金属硫化水素塩、および場合により硫化水素との混合物中のスルフィドの濃縮された水溶液を、硫黄と反応させ、かつポリスルフィドを脱水する代わりに、アルカリ金属硫化水素塩を、場合によりスルフィドとの混合物中で、硫黄との反応の前にまず脱水し、脱水された硫化水素およびそこに場合により含まれるスルフィドを第2の工程で硫黄と反応させることが可能である。
前記別の方法には、一般に、硫化水素または硫化水素との混合物中に存在するスルフィドの脱水時に、製造をより費用のかかるものにする、高融の乾燥した物質が得られることが含まれる。
ただし、前記方法の別形にしたがって本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドが得られ、その凝固温度は、第1および好ましい方法の別形による同一組成のそれぞれの本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドを10〜20℃下回る。
好ましくは、本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドは、zが2.3〜3.5で使用される。文献データに反して、純粋な本発明によるアルカリ金属ポリスルフィド、好ましくはナトリウムポリスルフィドも、前記硫黄含有量によって約700℃まで極めて温度に安定性があることが明らかになる。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィド、好ましくはナトリウムスルフィドの高い温度安定性は、特にz値が3よりも小さい場合にもたらされている。z値が3.5よりも大きい硫黄含有量は、一般に不利に高められた粘度をもたらす。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドの密度は、一般に350℃で1.8〜1.9g/cm3の範囲にある。
当然のことながら、アルカリ金属としてセシウムまたはルビジウムの使用も本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドに好適である。これらアルカリ金属は、通常ヘキサスルフィドまでのポリスルフィドを形成する。
現在の仮説によれば、イオンの大きさが本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドの粘度に影響を与える。したがって、比較的大きなカリウムイオンは、一般に比較的小さいナトリウムイオンよりも多少粘度が低い。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドに、その融点を下げるためにさらなる塩、例えばアルカリ金属チオシアン酸塩を混和することは避けるのが好ましい。本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドの熱安定性または腐食挙動(特に高い温度で)が、前記混和によって不利に変わりうる。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドを通常、最大実質100質量%までの実質的な量で、例えば20質量%から実質100質量%までの範囲で、または50質量%から実質100質量%までの範囲で含有する。
通常、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、製造、貯蔵、運搬および適用の際に水分の侵入から守られる。したがって、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は一般に、閉鎖系、例えば管路、ポンプ、調整装置および容器等において使用される。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体の低い粘度は、より低い粘度によって熱伝達が促され、管路を通って液体を圧送するためのエネルギー需要が下げられるため、特に有利である。これは、多くの場合に温度範囲を下方へ拡大するよりも重要になりうる。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体のごくわずかな蒸気圧は、管路および装置の壁の厚みをより少なくすることで投資費用を軽減するのに役立ち、気密性の問題を回避する。
設備、好ましくはエネルギー生成のためのこのような設備を、700℃までの温度で、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体によって稼働するには、一般に高められた温度で硫化物形成に対して安定性の材料を必要とする。文献からは前記の通り、ナトリウムポリスルフィド溶融物が、金属の金を錯スルフィドの形で溶解できることが公知である。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体が、できる限り揮発性の少ない、留去可能な水を含有する場合、該熱媒体/蓄熱体は、特に大きな腐食の可能性を有しないことが判明した。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体にとって好適な材料は、特に高められた温度で、以下の材料である。
特に耐食性の材料はアルミニウムであり、および特にアルミニウム含有の合金、例えば耐高温のアルミニウム含有鋼である。
このような鉄鋼材は、フェライト組織を有し、ニッケルを含まない。ニッケルスルフィドは、鉄とともに低融の相を形成する。最も有効な合金の成分は、材料表面に密な、不動態化する酸化物層および/またはスルフィド層を形成するアルミニウムである。このような比較的古い材料であって、22質量%のクロムおよび6質量%のアルミニウムを有する材料、加熱導体として使用される材料は、カンタルという名称で知られるようになった。
硫化物形成に対してより耐性のある鉄合金は、例えばEP0652297Aに記載の通り、クロムをより少なく、かつアルムニウムをより多く含有する。そこには、12〜18原子%のアルミニウム、0.1〜10原子%のクロム、0.1〜2原子%のニオブ、0.1〜2原子%のケイ素、0.01〜2原子%のチタンおよび0.1〜5原子%のホウ素の組成の合金が記載されている。ニオブ、ホウ素およびチタンは、細粒状の鉄アルミニウム合金(Fe3Al)を析出するのに用いられ、それによって3%を上回る伸び率を有する高められた靭性および改良された加工性が得られる。
硫化物形成に対する耐性と鋳造、熱間成形、冷間成形による優れた加工性ならびに室温で破断点伸び率およそ20%による優れた延性との特に優れた組み合わせは、8〜10質量%のアルミニウム、0.5〜2質量%のモリブデン、残りが鉄の合金組成によって可能になる。ケイ素は合金中に存在していないのが望ましく、ケイ素は室温で延性を下げる。クロム分も同じく有利ではなく、クロムスルフィドは溶融物中で溶解する。それぞれ2質量%までのイットリウムおよび/またはジルコニウムの合金をつくることによって、保護作用を有する酸化アルミニウム層中で酸化ジルコニウムおよび/または酸化イットリウムも形成され、これらは酸化アルミニウムの延性を大きく高め、それによって温度の変動時に剥離および機械的応力に対して保護層を特に安定させる。特に酸化ジルコニウムによって、酸化アルミニウム層の延性が有利に高められる。
基材および保護作用を有する酸化層の延性を高めることによって、より高いアルミニウム含有量を有する合金に匹敵する硫化物形成に対する耐性が得られる。温度変化時に微小クラックは形成されず、前記合金は水素に敏感ではない。
さらにより多くのアルミニウム含有量を有する鉄合金は、ポリスルフィド溶融物に対してより安定性である。しかし、もはや冷間加工ができない。前記鉄合金は、高められた温度で押し出し成形、押出または圧延される。このような合金、Fe3Al相を有する合金は、21原子%のアルミニウム、2原子%のクロムおよび0.5原子%のニオブ、または26原子%のアルミニウム、4原子%のチタンおよび2原子%のバナジウム、または26原子%のアルミニウムおよび4原子%のニオブ、または28原子%のアルミニウム、5原子%のクロム、0.5原子%のニオブおよび0.2原子%の炭素を含有する(EP0455752A)。クロム含有量は、できる限り低く保たれるのが望ましく、最も良いのは合金成分としてクロムを使用しないことである。
できる限り高いモリブデン含有量は、室温延性を低下させない限り、そこで硫化物形成を阻止するべきである。モリブデンは、アルミニウムと並んで、ナトリウム硫黄電池のためのケーシング材料として推奨される。
文献によれば、アルカリ金属ポリスルフィドの腐食性は、硫黄の割合が低下するのとともに下がる。
アルミニウム含有量の高い鉄合金の機械的強度は、温度700℃までは本発明による熱媒体/蓄熱体とともに使用するのに、十分大きい。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、化学工業の慣用の大規模方法によって、安価な中間生成物からコストを安く製造することができる。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドは、例えばナトリウムまたはカリウムの場合、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムから塩素アルカリ電解法によって相応の水酸化物を製造することによって製造できる。
同時に発生する水素を有利には液状の硫黄と反応させ、硫化水素にする。そのために、化学工業は非常に巧みな、経済的な、連続的かつ無加圧に実施する方法を開発し、それによって大量の硫化水素の貯蔵は不必要である(例えばWO2008/087086)。硫化水素は、後に続く段階がまさに必要とする物質量と一緒に生成される。
当然のことながら、脱硫設備において水素添加段階で生じる硫化水素を利用することも考えられる。
硫化水素は、一般にアルカリ金属水酸化物と反応し、アルカリ金属硫化水素塩になり、これが引き続き硫黄と反応してポリスルフィドになる。
硫化アンモニウム(NH42Sもしくは硫化水素アンモニウムNH4HSの濃縮された水溶液、または硫化アンモニウムおよび硫化水素アンモニウムの混合物を、アンモニウムを脱離しながら相応のアルカリ金属水酸化物と反応させて、相応のアルカリ金属硫化水素塩にすることによって、本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドを製造することも可能である。アンモニアは、この場合硫化アンモニウムの合成に返送する。
前記合成経路は一般に、別のプロセスから硫化アンモニウムおよび/または硫化水素アンモニウムを有利に入手できる場合、例えばガスから硫化水素を洗い出す場合に、実施される。
塩素アルカリ電解法による塩素の副生成物を回避したい場合、塩化物の少ない硫酸カリウムまたは塩化物含有量が0.01質量%未満の硫酸ナトリウムを還元剤によってスルフィドに変えることが考えられる。
特に硫酸カリウムは、化学肥料産業によって年間何百万トンの量で製造される。硫酸カリウムの塩化物含有量を低下させるための経済的な方法、例えば塩を水と一緒に処理することによる方法が公知である(DE2219704)。還元剤として水素が使用される場合、600〜700℃の温度では回転炉内で固相の形で実施することができ、非常に混じりけのないスルフィドが得られる(US−PS20690958、DE590660)。還元のための触媒として、一般に1〜5質量パーセントのアルカリ金属カルボン酸塩が使用され、好ましくはギ酸塩またはシュウ酸塩が使用される。
しかし、有効な触媒は、還元の開始にのみアルカリ硫酸塩に混和しなければならないアルカリ金属ポリスルフィドであるように思われる。
アルカリ硫酸塩Me2SO4の還元を直接天然ガスによって以下の方程式に応じて行うことも可能である:
Figure 0005774025
スルフィドは、有利には水中で溶解し、硫化水素ガスの導入によって硫化水素塩に変わる。つまり、濃縮された水溶液では、平衡
Figure 0005774025
が成立する。
硫化水素ガスの導入によって、硫化水素は水酸化物と反応し、スルフィドは
Figure 0005774025
に応じて硫化水素塩に変わる。
そこから総括反応として生じるのは、つまり
Figure 0005774025
である。
したがって、前記合成には、水素を発生させるための天然ガス以外に、例えば水蒸気改質法において、およびエネルギー媒体として安価な無機質の原料ならびに非常に安価な硫黄のみが必要である。
硫化水素は、前記方法では循環し、したがってわずかな量しか必要でないため、硫化水素を発生させるための別々の処理過程は一般に不必要である。
Figure 0005774025
スルフィドの硫化水素塩への完全な変換は、ここでも一般に必要ではない。アルカリ金属水酸化物の形成が硫化水素の添加によって抑止され、本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドに変換するために、非常に低い濃度のアルカリ金属水酸化物を含む、アルカリ金属スルフィドおよびアルカリ金属硫化水素塩の混合物が存在すれば、通常十分である。
本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドの利点は、それが原価の安い連続的な方法で製造できることにある。つまり、個々の反応工程は、非常に迅速にかつ発熱性で進行する。それによって、小さい反応体積を反応物質によってすばやく貫流することができる。
好適な方法を以下の通り実施した。
集中的に冷却しながら、濃度が40〜60質量%の、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属スルフィドの濃縮した水溶液中に硫化水素を入れる。この場合、反応温度を80℃を下回った状態に保つ。引き続き、場合により即座に留去することによって反応溶液をおよそ50〜80質量%の値に濃縮する工程の後に、濃縮されたアルカリ金属硫化水素溶液を規定量の液状の硫黄と反応させる。ここでは、水を蒸発させるために、生じた反応熱を利用できる。引き続き反応混合物中に含有される水を、450℃まで温度上昇させながら、場合により減圧の適用下に、すばやく蒸発させる。水蒸気が混ざり合った硫化水素の生成流は冷却され、硫化水素は硫化水素を含有する水と一緒に硫化水素の合成工程に返送される。一般に、廃棄すべき副生成物は発生しない。
すべての反応工程では、不活性の条件下で実施する。一般に、酸素は、ポリスルフィドを酸化して、望ましくない、液体の溶融温度を高め、ならびにたいていの場合不安定なチオ硫酸塩、亜硫酸塩ならびに高融の硫酸塩にし得るため排除される。
反応装置として有利には反応混合ポンプが使用され、反応を完全にするため滞留時間区間が続く。個々の反応の反応時間は、0.1〜10分の時間範囲にある。水を除去するための装置としては、一般に流下液膜式蒸発器または薄膜蒸発器などの装置が使用される。
一般に、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体によって、太陽熱発電所を化石燃料による発電所の効率で稼働することができ、有利には熱い流体のための相応規模の貯蔵タンクで昼夜中断することなく稼働することができる。効率が高められたため、1キロワット時間あたりの投資費用は、技術水準に比べて一般に1.5倍下がっている。
ミラーならびに吸収管をわずかに傾斜させて配置し、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体を日没の少し前に前記管から集熱管に抜き取り、断熱されたバッファータンク内で翌日の稼働のために液体の状態で固化点を数度越えて保管することによって、設計上少ない費用で室温を上回る凝固点に対応することができる。
しかし、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体を、根本的な構造上の傾斜なしでも断熱されたタンクに吸引することができる。設備の設計時に、設備の冷たくなる部分に可動装置、例えばポンプまたはバルブがないことに留意すれば、これらの部分において本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体の残分は不利なく凍結し、後々再び溶融してもかまわない。
ポンプまたは調整バルブなどの可動部分を、追加的に加熱することによって硫黄の溶融温度より上に保つことは有利である。しかし、最も容易なのは、本発明による熱媒媒体/蓄熱媒体を日没後にゆっくりとソーラーフィールドを経由して圧送し、その際その温度を150〜200℃まで低下させることである。一般に、管路はいずれにしても熱損失に対して非常に良く断熱されていなければならないため、その結果熱伝導による損失が少なく、昼間稼働中よりもはるかに少ない。比較的低い温度では、真空状態にある吸収管による放射損失は、同じく一般にかなり低い。循環する本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体の温度が低くなりすぎた場合、相応の貯蔵タンクから少量の熱い本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体が混加される。本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、150〜250℃の温度範囲において熱放射が少ない状態で、日光照射の高い吸収能力を組み合わせて可能にする被覆を持つ吸収管との組合せで使用される。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、別の伝熱流体との組み合わせも可能にする。したがって、例えば、大量の貯蔵媒体を有する太陽熱発電所の1種以上の蓄熱体を、非常に原価の安いスルファン含有の、それにより低粘度の硫黄とともに、超過圧力下で貯蔵媒体として動かし、吸収管を備えるソーラーフィールドを、しかし無加圧で、高価な本発明によるアルカリ金属ポリスルフィドをより少量で稼働することが考えられる。エネルギーはこの場合、中間熱交換器を経由して伝達される。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、トラフ式構造方式に好適であるのとまさに同じく、太陽熱発電所、タワー技術のさらなる構造方式に好適である。
つまり、後に続くミラーが日光照射をタワーの先端に向け、そこでは日光照射が受容器に当たり、受容器にある伝熱流体をできる限り高い温度まで加熱する。加熱された流体は、蒸気発生のために利用され、ならびに貯蔵の目的のため夜間稼働用の大容量タンク内に入れられる。日没時に、前記流体を単に受容器から取り出し下方の貯蔵タンクに入れる。直接受容器内で水を蒸発させ、それによって熱機関を稼働させても、設備を夜間に稼働するという問題が依然として残る。したがって、一般に蓄熱流体は、このような発電所のタイプにとっても不可欠である。
しかし、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、液相の極めて広範囲な温度範囲および高い温度を必要とする、工業における伝熱および蓄熱のあらゆる他の使用分野にも好適である。その蒸気圧は、工業の目的には無視できるほど小さい。
特に本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、核原子炉の燃料要素からの一次回路での熱エネルギーの伝達にも好適であり、前記原子炉を、それによって実質上無加圧で、したがって700℃の温度まで安全に稼働することができる。それによって安全な、放射線耐性の伝熱媒体が使用できるようになると思われる。二次回路における蒸気温度は、著しく上げられ、核発電所の効率はそれによって相応に高められうる。
高い温度のためには、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体の使用は、使用される材料の安定性によってのみ制限されている。
事故に起因する生成物の漏出の場合、本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は、有機流体よりも環境破壊または安全上の問題がはるかに少ない。
本発明による伝熱媒体/蓄熱媒体は漏出が少ないため、一般に数日内に大気中酸素によって酸化され、無機質の硫酸塩になる。加水分解によって形成された硫化水素の発火温度が270℃であるため、ポリスルフィドは高められた温度にて湿度の高い空気中で発火しうる。
ポリスルフィドは、二酸化硫黄の形成下に炎をわずかに光らせながら燃焼する。二酸化硫黄以外に環境に有毒な生成物は生じない。二酸化硫黄およびそこから大気中酸素との酸化によって発生する三酸化硫黄は、温室効果ガスとして公知ではない。
燃焼するアルカリ金属ポリスルフィドは、その密度が水の密度よりも大きいため、水によって容易に消すことができる。蒸発する水がポリスルフィド溶融物を即座に冷却し、発生する水蒸気は、同時に二酸化硫黄を結合する。
二酸化硫黄は水によって沈殿し、ポリスルフィドは水中で容易に溶解する。設備部分に付着するポリスルフィドの残分は、水によって容易にかつ跡形もなく洗い流され、付着物は残らない。
水中で溶解したポリスルフィドは、同じく大気中酸素によって酸化され、その際通常は硫黄および硫酸塩が形成される。ポリスルフィドも硫黄も、地中では硫黄細菌によって酸化されて硫酸塩になりうる。
ポリスルフィド溶液の希釈酸での、好ましくは硫酸での中和によって、スルフィドMe2Sの他に即座に硫黄が
Figure 0005774025
に応じて遊離されるため、ポリスルフィドの分解は大きく加速される。遊離された硫黄は、知られている限り自然環境を損なわない。
実施例
一般的な方法様式
ポリスルフィドの本発明による合成を、簡単にするために少量を用いて試験管内で実施した。
そのために、76質量パーセント濃度(残り:水)の商用の硫化水素ナトリウムならびに市販純度の硫黄を使用した。
商用の50質量%の水酸化カリウム水溶液112グラム(1モルに相当)中に、冷却しながら飽和するまで硫化水素を導通させて、硫化水素カリウムを製造した。その際、温度は50℃を越えなかった。前記溶液の質量は、34グラム(硫化水素1モルに相当)増加した。それによって、49質量パーセント濃度の硫化水素カリウムの水溶液が得られた。
アルカリ金属硫化水素塩および硫黄を量り取った後、大気中酸素をアルゴンと入れ換え、前記混合物をアルゴンブランケット下に室温から100〜130℃まで加熱した。硫黄が溶融し、ポリスルフィドへの反応が同時に開始した。その際、温度はほんの数秒間に断熱的に130℃〜150℃の値に上がった。硫化水素が混ざり合った水を留去した。
水をできる限り完全に蒸発させるため、少ししてから温度をさらに上げ、2〜5分の間におよそ500℃の値まで上げた。
引き続き反応生成物の温度をさらに約2分間保った。温度は、熱電対を用いて電子的に測定した。直径1.5ミリメートルの熱電対に接した溶融物をこの溶融物から取り出す際に、この溶融物が細い糸を引き始める温度を、冷却時に測定された適用温度下限と名付けた。相応の粘度は、この場合約200cPであった。
例1
Figure 0005774025
0.04モルの硫化水素ナトリウム(2.95グラム、76質量%)ならびに0.036モル(1.15グラム)の硫黄を試験管に量り取り、前記方法にしたがって反応させた。得られた組成Na22.8の赤色の液体は、流動性があった。該液体は、冷却時に140℃で糸を引き始めた。さらに冷却したところ、該液体は結晶化しながら凝固した。
前記液体を試験管内で700℃まで加熱した。色は黒く変化し、初めに少量の気泡が生じた。少なくとも視認不可能であり、硫黄は遊離しなかった。冷却時に赤色に戻ったが、特性は変化しなかった。
類似に製造された組成Na23の硫化水素ナトリウムは、やや高い粘度を有していた。この硫化水素ナトリウムは、冷却時に150℃で糸を引き始め、さらに冷却したところ結晶化せずにガラス状に凝固した。
硫化水素ナトリウムを最初の工程で約350℃まで加熱することによって脱水したことが第1の方法とは異なって、ナトリウムポリスルフィドNa23を再び製造した。第2の工程で硫黄を添加し、前記混合物を振りながら加熱した。こうして得られたポリスルフィドは、冷却時に135℃で糸を引き始めた。
例2
Figure 0005774025
例1に類似して、0.04モルの硫化水素カリウム(5.88グラム、49質量%)を0.048モル(1.54グラム)の硫黄と反応させた。
組成K23.4の赤色の液体は、冷却時に150℃で糸を引き始めた。さらに冷却したところ、該液体は結晶化した。約750℃まで加熱したところ、暗色になった。分解の徴候は、観察されなかった。該液体は、冷える際に再び赤色になり、150℃で糸を引き始めた。これは、該液体が750℃までの加熱では何の変化も受けないことを示している。
例3
Figure 0005774025
0.02モルの硫化水素ナトリウム、0.02モルの硫化水素カリウムならびに0.034モルの硫黄を例1に類似して互いに反応させた。組成(K0.5Na0.522.7の赤色の低粘度の液体が得られ、該液体は冷却時に125℃で糸を引き、さらに冷却したところ結晶化した。該液体を700℃まで加熱し、その際該液体は暗色になった。冷却後、該液体は再び加熱前と同じ特性を有した。
例4
Figure 0005774025
例1に類似して、0.06モルの硫化水素カリウム、0.02モルの硫化水素ナトリウムならびに0.088モルの硫黄を一緒に反応させ、脱水した。組成(K0.75Na0.2523.2の赤色の液体が得られ、該液体は冷却時に125℃で糸を引き始め、さらに冷却したところガラス状に凝固した。該液体を700℃まで加熱し、その後再び冷却した。冷却後、依然と同じく125℃で糸を引き始めた。
例5
Figure 0005774025
0.04モルの49質量%の硫化水素カリウム溶液(5.88グラム)中に、加熱しながら0.032モル(1.28グラム)の100%の水酸化ナトリウムを溶解した。これは、硫化水素カリウムを完全にスルフィドに変換するのに必要なモル量の80%に相当する。均質な溶液中に0.088モルの硫黄(2.82グラム)を量り入れ、反応混合物を発熱反応がしだいに終わりに近づき、水および硫化水素を留去した後、約600℃まで加熱した。赤色の液体は、冷却中に135℃で糸を引き始めた。さらに温度を下げたところ、該液体はガラス状に凝固した。
さらなる実験では、前記組成のポリスルフィドを再び製造したが、硫化水素カリウムおよび水酸化ナトリウムからなる反応混合物を脱水することによって製造した。第2の工程では、脱水された硫化水素/スルフィド混合物を硫黄と反応させた。得られた赤色のポリスルフィドは、冷却時に115℃で糸を引き始め、さらに冷却したところガラス状に凝固した。
例6
Figure 0005774025
例4に類似して、0.04モルの49%の硫化水素カリウム中に0.024モル(1.66グラム)の81%の水酸化カリウムを加熱しながら溶解した。水酸化カリウムの量は、硫化水素塩を完全に中和するための水酸化カリウムの理論量の60%に相当した。前記溶液中に、0.0544モル(1.74グラム)の硫黄を量り入れ、反応混合物を発熱反応の開始後、水および硫化水素を留去しながら約600℃まで加熱した。
赤色の液体は、冷却時に190℃で結晶化し始めた。
多数の実験から以下の関連が判明した。
カリウムの割合の上昇は、結晶化を促す。溶融粘度は、ナトリウムのより高い割合によるよりも硫黄の割合の上昇によって高まる。
熱安定性は、できる限り少ない硫黄の割合によって促進される。
文献によれば、すでに記載の通り、アルカリ金属ポリスルフィドの腐食性はより少ない硫黄の割合によって低下する。
このことから、硫黄の割合ができる限り低い場合に、ナトリウムをできる限り高い割合で有する最適な組成が判明する。ただし、結晶化を抑止するためにカリウムの割合が必要であり、硫黄の割合が少ないほど、それに応じてカリウムが必要となる。
最適な組成は、
(Na0.5〜0.650.5〜0.3522.4〜2.8
の範囲にある。
アルカリ金属ポリスルフィドであって、組成
(Na0.60.422.6
を有する前記アルカリ金属ポリスルフィドの1種は、700℃までの温度では分解せず、冷却時に低粘度のままであり、およそ110〜115℃まで、その溶融範囲までは糸を引かないままである。
計算された状態図Na2S−K2S−Sについての引用文献(Lindbergら)によれば、前記組成は、およそ360〜380℃の溶融範囲を有するのが望ましい。

Claims (10)

  1. 熱エネルギーの運搬および貯蔵のための組成物であって、
    一般式(Me1(1−x)Me2x2z[式中、Me1およびMe2は、リチウム、ナトリウムおよびカリウムからなるアルカリ金属の群から選択され、かつMe1はMe2と同一ではなく、ならびにxは0〜1であり、かつzは2.3〜3.5である]のアルカリ金属ポリスルフィドを含み、
    該アルカリ金属ポリスルフィドが、
    (i)アルカリ金属硫化水素塩の濃縮された水溶液と硫黄との反応によって、または
    (ii)アルカリ金属硫化水素塩をモル不足のアルカリ金属水酸化物と反応させ、アルカリ金属硫化水素塩が混ざり合ったアルカリ金属スルフィドにし、これを硫黄と反応させて、完全にアルカリ金属ポリスルフィドにし、減圧下に又は減圧せずに、500℃までの温度で水を留去することによって、または
    (iii)アルカリ金属硫化水素塩の水溶液、またはモル不足のアルカリ金属水酸化物と反応して、アルカリ金属硫化水素塩が混ざり合ったアルカリ金属スルフィドにした、アルカリ金属硫化水素塩の水溶液を脱水し、減圧下に又は減圧せずに、第2の工程で前記脱水されたアルカリ金属硫化水素塩/アルカリ金属スルフィドを液状の硫黄と反応させてアルカリ金属ポリスルフィドにすることによって、
    得られる前記組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物であって、式中、Me1がカリウムであり、かつMe2がナトリウムである前記組成物。
  3. 請求項1または2に記載の組成物であって、式中、xは0.5〜0.7であり、かつzは2.4〜2.9である前記組成物。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物であって、一般式(Na0.5〜0.650.5〜0.3522.4〜2.8、または(Na0.60.422.6である前記組成物。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物であって、アルカリ金属硫化水素塩1モルあたり最大0.9モルのアルカリ金属水酸化物を(ii)または(iii)において使用することを特徴とする前記組成物。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物を、熱エネルギーの運搬および/または貯蔵のための媒体として用いる使用。
  7. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物を、太陽熱発電所または原子力発電所の一次回路において熱エネルギーの運搬および/または貯蔵のために用いる使用。
  8. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物を、伝熱流体として用いる使用であって、該伝熱流体の熱エネルギーが蓄熱体として別の媒体に伝達される前記使用。
  9. 請求項に記載の使用であって、前記別の媒体がスルファンを含有する低粘度の硫黄である前記使用。
  10. エネルギーを生成するための設備であって、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物を、伝熱媒体および/または蓄熱媒体として含む前記設備。
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