JP5771985B2 - 複合成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)重量平均繊維長が1mm〜50mmの範囲の強化繊維が実質上ランダム配向したマット状基材と樹脂の組み合わせによるもの、
(2)該予備成形体の任意の2端部間にわたって連続繊維が配置されるように強化された成形体、
のいずれか、または、これらが組み合わされた成形体を採用できる。すなわち、熱可塑性樹脂を用いた繊維強化樹脂の成形品では、例えば構造材として求められる高い力学的特性の発現を実現するためには、強化繊維長が長いことが必要となるので、重量平均繊維長1mm以上の強化繊維、とくに成形性等を考慮して、重量平均繊維長が1mm〜50mmの範囲の強化繊維の強化繊維基材を用いた成形品であることが好ましく、この範囲の繊維長の強化繊維が実質上ランダム配向したマット状基材と樹脂の組み合わせによるものが好ましい。あるいは、予備成形体の任意の2端部間(例えば、対向する2辺となる2端部間)にわたって連続繊維に形成された強化繊維が配置されるように強化された成形体も好ましい。さらには、これらが組み合わされた形態の成形体も採用できる。
図1および図2に、本発明における予備成形体の構造例と、該予備成形体に接合される第2の繊維強化樹脂の構造例を示している。図1において、(A)は、予備成形体1aが、相対的に結晶化温度がより低い樹脂B(熱可塑性樹脂B、例えば、低結晶化温度PPS[低結晶化温度共重合ポリフェニレンサルファイド])を用いた繊維強化樹脂(内部の点が強化繊維の存在を示している。以下、同じ)からなる構造例、(B)は、予備成形体1bの表層部1bs以外の部分1bmが、相対的に結晶化温度がより高い樹脂A(熱可塑性樹脂A、例えば、通常の結晶化温度のPPS)を用いた繊維強化樹脂からなり、表層部1bsが、相対的に結晶化温度がより低い樹脂B(熱可塑性樹脂B、例えば、低結晶化温度PPS)からなる構造例、(C)は、予備成形体1cの表層部1cs以外の部分1cmが、相対的に結晶化温度がより高い樹脂A(熱可塑性樹脂A、例えば、通常の結晶化温度のPPS)を用いた繊維強化樹脂からなり、表層部1csが、相対的に結晶化温度がより低い樹脂B(熱可塑性樹脂B、例えば、低結晶化温度PPS)を用いた繊維強化樹脂からなる構造例、をそれぞれ示している。
用いられる樹脂または繊維強化樹脂の表示方法を、図3を用いて説明しておく。図3は、とくに熱可塑性樹脂としてポリフェニレンサルファイド(PPS)、強化繊維として炭素繊維(CF)を使用する場合を例示しており、図3において、(A)は低結晶化温度のPPS(材料形態3a)の場合の表示方法を、(B)は通常結晶化温度のPPS(材料形態3b)の場合の表示方法を、(C)は、低結晶化温度のPPSと炭素繊維(CF)とのコンポジット(繊維強化樹脂)(材料形態3c)の場合の表示方法を、(D)は通常結晶化温度のPPSと炭素繊維(CF)とのコンポジット(繊維強化樹脂)(材料形態3d)の場合の表示方法を、それぞれ示している。
(1)重量平均繊維長が1mm〜50mmの範囲の強化繊維が実質上ランダム配向したマット状基材と樹脂の組み合わせによるもの、
(2)該予備成形体の任意の2端部間にわたって連続繊維が配置されるように強化された成形体、
のいずれか、または、これらが組み合わされた成形体とされるが、これは、予備成形体自体、ひいては最終成形品としての複合成形体の、各種機械特性と成形性・賦型性とについて、双方とも良好な特性を満足させるために規定したものである。
1bm、1cm 表層部以外の部分
1bs、1cs 表層部
2a、2b 射出される樹脂を用いた第2の繊維強化樹脂からなる補強構造体
3a、3b、3c、3d 材料形態
4a、4b、4c、4d、4e、4f 複合成形体
Claims (8)
- 重量平均繊維長1mm以上の強化繊維を含む第1の繊維強化樹脂を用いて予備成形体を予め成形し、該予備成形体を型内に配置し、該型内に溶融した第2の繊維強化樹脂を射出し、射出された第2の繊維強化樹脂を前記予備成形体に接合して複合成形体を製造する方法であって、複合成形体に用いられる熱可塑性樹脂として少なくとも樹脂Aおよび樹脂Bの互いに異なる処方の樹脂を用い、前記樹脂Aおよび樹脂Bとして結晶性の熱可塑性樹脂を主成分とし、かつ樹脂Aの結晶化温度が、樹脂Bの結晶化温度より高い樹脂を用い、前記樹脂Aが、ポリフェニレンサルファイドからなり、前記樹脂Bが、共重合ポリフェニレンサルファイドからなり、前記予備成形体の少なくとも表層部を樹脂Bを用いて形成し、射出される前記第2の繊維強化樹脂には樹脂Aを使用し、樹脂Aにより与えられる熱により前記樹脂Bを溶融させ、該溶融を介して、前記第2の繊維強化樹脂を前記予備成形体に接合することを特徴とする、複合成形体の製造方法。
- 重量平均繊維長1mm以上の強化繊維を含む第1の繊維強化樹脂を用いて予備成形体を予め成形し、該予備成形体を型内に配置し、該型内に溶融した第2の繊維強化樹脂を射出し、射出された第2の繊維強化樹脂を前記予備成形体に接合して複合成形体を製造する方法であって、複合成形体に用いられる熱可塑性樹脂として少なくとも樹脂Aおよび樹脂Bの互いに異なる処方の樹脂を用い、前記樹脂Aおよび樹脂Bとして結晶性の熱可塑性樹脂を主成分とし、かつ樹脂Aの結晶化温度が、樹脂Bの結晶化温度より高い樹脂を用い、前記樹脂Aが、ポリフェニレンサルファイドからなり、前記樹脂Bが、共重合ポリフェニレンサルファイドからなり、前記予備成形体の少なくとも表層部が、連続繊維からなる強化繊維を一方向に配向した層を含むものからなり、前記予備成形体の少なくとも表層部を樹脂Bを用いて形成し、射出される前記第2の繊維強化樹脂には樹脂Aを使用し、樹脂Aにより与えられる熱により前記樹脂Bを溶融させ、該溶融を介して、前記第2の繊維強化樹脂を前記予備成形体に接合することを特徴とする、複合成形体の製造方法。
- 前記共重合ポリフェニレンサルファイドが、p−フェニレンサルファイド単位にm−フェニレンサルファイド単位が共重合されたポリマーからなる、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。
- 前記重量平均繊維長1mm以上の強化繊維を含む予備成形体が、
(1)重量平均繊維長が1mm〜50mmの範囲の強化繊維が実質上ランダム配向したマット状基材と樹脂の組み合わせによるもの、
(2)該予備成形体の任意の2端部間にわたって連続繊維が配置されるように強化された成形体、
のいずれか、または、これらが組み合わされた成形体である、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。 - 前記重量平均繊維長1mm以上の強化繊維を含む予備成形体が、重量平均繊維長が20mm〜50mmの範囲の強化繊維が実質上ランダム配向したマット状基材と樹脂の組み合わせによるものである、請求項4に記載の複合成形体の製造方法。
- 前記表層部を含む前記予備成形体の全体が前記樹脂Bを用いて形成される、請求項1〜5のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記予備成形体の前記表層部が前記樹脂Bを用いて形成され、該予備成形体の前記表層部以外の部分が、前記樹脂Bとは異なる樹脂Cを用いて形成される、請求項1〜5のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記第1および第2の繊維強化樹脂の少なくとも一方の強化繊維として炭素繊維を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
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