JP5771812B2 - 嵩高獣毛紡績単糸、嵩高性撚り糸および嵩高布帛 - Google Patents
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Description
(1)嵩高性が13.5cm3/g以上25.0cm3/g以下である。
(2)単位強度(1ニュートン(N))あたりの伸び率が7.98%/N以上36.0%/N以下である。
(3)引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値が0.048N/(cm3/g)以上0.140N/(cm3/g)以下である。
この嵩高紡績単糸は、汎用的に使用される糸番手31から37番手において好適に利用することができる。なお、ここでいう糸番手とは羊毛番手を示し、番手を表す数字は1gあたりの長さ(m)を示す。また、このような特性を有する嵩高紡績単糸は、衣料品の幅広い分野において利用することができる。
また、このような嵩高紡績単糸は、例えば、糸番手を31番手以上37番手以下の糸番手とする場合、撚り数を520から690回/mに設定することにより得られる。
(1)単位強度あたりの伸び率が4.3%/N以上12.0%/N以下である。
(2)引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値が0.05N/(cm3/g)以上0.61N/(cm3/g)以下である。
上述の特性を全て満たした嵩高性撚り糸(双糸)は、嵩高性を維持したまま引張強度が向上する。このため、このような嵩高性撚り糸(双糸)は、製織、製編加工及びその後の整理加工等において多種多様な加工や処理が可能となる。そして、このような嵩高性撚り糸(双糸)を利用すれば、風合い、保温性、軽量化等に優れた特性を有する衣料品を製造することができる。
本発明の実施の形態に係る嵩高紡績単糸の製造方法では、図1に示されるリング紡績装置20に獣毛スライバSが供給されることにより嵩高紡績単糸が作製される。
(1)牽伸機構
牽伸機構25は、図1に示されるように、主に、バックローラ1、エプロン3及びフロントローラ4から構成されている。なお、エプロン3には、ミドルローラ2が含まれている。
(2)ネップローラ対
ネップローラ対Nは、図1に示されるように、主に、トップローラ6およびベースローラ5から構成されている。
ベースローラ5は金属製であるのが好ましい。また、ベースローラ5は、繊維を確実に把持するためにフリューデッド構造とされることが好ましい。
(3)撚り機構
撚り機構26は、図1に示されるように、主に、リング7及びスピンドル9から構成されている。
リング7は、ネップローラ対Nから送られてくる嵩高獣毛繊維束に撚りをかけて嵩高紡績単糸8を得るための部材である。
スピンドル9は、ボビンBを回転させて、ボビンBに嵩高紡績単糸8を巻き取らせるものである。
<嵩高紡績単糸の製造過程>
<嵩高加工原理>
嵩高加工の原理については完全には解明されていないが、以下の通りであると推察される。
<実施例>
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに詳細に説明する。
上記のような条件下で得られた嵩高紡績単糸の評価を下記要領で行った。結果を表1に示す。
(1)嵩高性の測定
JIS L 1095A法に従って、嵩高紡績単糸の嵩高性を測定したところ、本実施例に係る嵩高紡績単糸の嵩高性は、17.9cm3/gであった。
(2)引張強度及び伸び率の測定
全自動単糸強力試験機ST−2000(敷島テクノ株式会社製)を用いて嵩高紡績単糸の引張強度及び引張伸び率を測定した。なお、測定条件はJIS L 1095A法に従って行った。また、単位強度あたりの伸度は、下記式から算出した。
単位強度あたりの伸度(%/N)=破断時の伸び率(%)/破断時最大強度(N)
なお、本実施例に係る嵩高紡績単糸の引張強度は1.08Nであり、伸び率は29.7%であり、単位強度あたりの伸度は27.5%/Nであった。また、引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値は0.060N/(cm3/g)であった。
なお、本実施例に係る嵩高紡績単糸の嵩高性は22.9cm3/gであり、引張強度は1.10Nであり、伸び率は26.7%であり、単位強度あたりの伸度は24.3%/Nであり、引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値は0.048N/(cm3/g)であった。
なお、本実施例に係る嵩高紡績双糸の嵩高性は15.9cm3/gであり、引張強度は2.69Nであり、伸び率は28.7%であり、単位強度あたりの伸度は10.7%/Nであり、引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値は0.169N/(cm3/g)であった。
なお、本実施例に係る嵩高紡績双糸の嵩高性は14.3cm3/gであり、引張強度は2.40Nであり、伸び率は27.6%であり、単位強度あたりの伸度は11.5%/Nであり、引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値は0.168N/(cm3/g)であった。
(比較例1)
なお、本比較例に係る嵩高紡績単糸の嵩高性は24.0cm3/gであり、引張強度は0.80Nであり、伸び率は30.1%であり、単位強度あたりの伸度は37.6%/Nであり、引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値は0.033N/(cm3/g)であった。また、得られた嵩高紡績単糸は、引っ張ると糸抜けが起こりやすかった。
(比較例2)
なお、本比較例に係る嵩高紡績単糸の嵩高性は12.1cm3/gであり、引張強度は1.38Nであり、伸び率は26.2%であり、単位強度あたりの伸度は19.0%/Nであり、引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値は0.114N/(cm3/g)であった。また、得られた嵩高紡績単糸は、引張強度は高かったが、十分な嵩高性が得られなかった。
(参考例)
2 ミドルローラ
3 エプロン
4 フロントローラ
5 ネップローラ対のベースローラ
6 ネップローラ対のトップローラ
7 リング
8 嵩高紡績単糸
9 スピンドル
20 リング紡績装置(嵩高紡績糸の製造装置)
21 独立溝
25 牽伸機構
26 撚り機構
N ネップローラ対
S スライバ(繊維群)
B ボビン
Claims (5)
- 獣毛繊維よりなる嵩高紡績単糸であって、下記(1)から(4)の特性値を全て満たす嵩高紡績単糸。
(1)嵩高性が13.5cm3/g以上25.0cm3/g以下である。
(2)単位強度あたりの伸び率が7.98%/N以上36.0%/N以下である。
(3)引張破断時の最大強度を嵩高性の値で除した値が0.048N/(cm3/g)以上0.140N/(cm3/g)以下である。
(4)糸番手が31番手以上37番手以下である。 - 複数の単繊維を引き揃えた繊維群を牽伸して繊維束を形成する牽伸機構と、
前記牽伸機構の繊維流れ方向下流側に配置され、表面に開口する独立溝が少なくとも一方のローラに形成されているローラ対と、
前記ローラ対の繊維流れ方向下流側に配置され、前記ローラ対の前記独立溝を通過した前記繊維束に撚りをかける撚り機構と
を備える嵩高紡績糸の製造装置から製造される
請求項1に記載の嵩高紡績単糸。 - 請求項1または2に記載の嵩高紡績単糸を撚り合せて得られる、嵩高性撚り糸。
- 撚り方向が前記嵩高紡績単糸の撚り方向の逆方向である
請求項3に記載の嵩高性撚り糸。 - 請求項1または2に記載の嵩高紡績単糸、および、請求項3または4に記載の嵩高性撚り糸の少なくとも一方の糸を含む嵩高布帛。
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