JP5768034B2 - 銅スラグに発泡ウレタン層を形成した被覆粒状体の製造方法 - Google Patents

銅スラグに発泡ウレタン層を形成した被覆粒状体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、銅精錬時に生成される廃棄物である銅スラグに発泡ウレタン層を形成した被覆粒状体の製造方法に関する。
従来、かかる銅スラグにあっては、窯業製品やコンクリート用の細骨材として再利用されたり、埋立処分されているが、何れにしても重金属を含む有害成分の溶出を防止すべく不溶化処理せねばならない。
又、造船業界では、銅スラグがショットブラスト材として一般的に使用されているが、騒音が大きく、而も直ぐに角が取れてしまうため、粉塵量が多くなって作業環境及び周辺環境に悪影響を及ぼすと共に、耐用寿命が短かい欠点を有している。
そして、耐用寿命の長いショットブラスト材としては、アルミナ、ガラス、金属等の微粒子や、フェノール樹脂、尿素樹脂、尿素・メラミン樹脂、メラミン樹脂等の微粒子状反応硬化物あるいは熱硬化性樹脂成形品の粉砕品等で、特に母材が損傷し難い、フェノール樹脂、尿素樹脂、尿素・メラミン樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂のプレポリマーの液状物又は溶液にポリビニルアルコール等の乳化剤を加え懸濁硬化反応して得られた球状物又は多数の微粒子が固結した塊状の球状物を芯材とし、この芯材で大きさが0.1〜2000μmのものにシリコーンワニスを噴霧し弾性材を0.01〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mmの厚さで被覆したものが見受けられ(例えば、特許文献1参照)、このショットブラスト材によれば、ショットブラスト時の衝撃を吸収し母材への損傷が少なく、かつショットブラスト材自身も壊れることがないので、微粉等が発生し難く、ショットブラストを効率良く長く実施することを可能にしている。
又、金属系粒子及び熱可塑性樹脂の複合樹脂塊状物を粉砕して、金属系粒子をバインダーである熱可塑性樹脂で10μm〜10mmの粒状としたショットブラスト材を製造する方法が見受けられる(例えば、特許文献2参照)。
又、金属微粒子に、例えばラッテクスゴム、シリコーンゴム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルなどの合成高分子である弾性材を被覆し、該弾性材を被覆厚さを0.01〜1.0mmとした研磨材(例えば、特許文献3参照)や、スラグの粉砕粒状体にポリウレタン水性エマルジョンをコーティングしたもの(例えば、特許文献4参照)や、金属粒子である芯材がポリウレタン発泡体からなる被覆層で覆われ、該被覆層にはタルク、ポリエチレンパウダー、ポリウレタン発泡体の粒状物である凝集防止材が分散しているブラスト材(例えば、特許文献5参照)が見受けられる。
特に特許文献5のものは、金属粒子からなる芯材がポリウレタン発泡体からなる被覆層で覆われ、被覆層には凝集防止材が分散してなるブラスト材が記載されているが、水との混合により発泡してポリウレタン発泡体となるイソシアネート末端プレポリマーと金属粒子を混合することにより、造粒している。
特開2001−31949号公報 特開2003−266313号公報 特開2001−31949号公報 特開2008−303340号公報 特開2006−326693号公報
しかし、上記特許文献1のものにあっては、被覆層が10〜1000μmで厚過ぎるため、一部が剥離して母材に付着してしまう可能性があり、又上記特許文献2のものにあっては、熱可塑性樹脂の加熱溶融工程が、上記特許文献3〜5のものにあっては、被覆後に乾燥工程が必要となるため、溶融工程や乾燥工程に電力、燃料等のエネルギーが別途必要になると共に、完成までに長時間を要して製造コストが高くなるなど、解決せねばならない課題があった。
本発明は、上記従来技術に基づく、銅スラグを資材として利用したり、埋立処理するには不溶化処理が必要になる課題と、銅スラグをそのままショットブラスト材として使用する場合には、粉塵多で騒音大で且つ耐用寿命が短い課題と、被覆層を有するショットブラスト材では、被覆層が厚過ぎて一部が母材に剥離付着する可能性があったり、製造コストが高くなる課題とに鑑み、銅スラグを撹拌機に投入する工程と、ポリオールと発泡剤とを含んだポリオール組成物とイソシアネートとを予備混合する工程と、反応混合物を撹拌機に投入する工程と、撹拌機による撹拌混合により、銅スラグの周りに反応混合物をコーティングする工程と、コーティングされた反応混合物により銅スラグの周りに厚い発泡ウレタン層を形成して一次品とする工程と、該一次品に外力を作用させて、3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させる工程と、を有した方法で、銅スラグ粒体に3〜40μmの発泡ウレタン層を被覆した被覆粒状体が形成されていることによって、被覆材料の溶融工程や被覆層の乾燥工程を不要にし、被覆層である発泡ウレタン層の薄厚化をより母材への付着剥離を防止すると同時に、銅スラグを不溶化処理することを可能にし、更にショットブラスト材として使用しても粉塵少で騒音小で且つ耐用寿命を長くする様にして、上記課題を解決する。
要するに本発明は、銅スラグを撹拌機に投入する工程と、ポリオールと発泡剤とを含んだポリオール組成物とイソシアネートとを予備混合する工程と、反応混合物を撹拌機に投入する工程と、撹拌機による撹拌混合により、銅スラグの周りに反応混合物をコーティングする工程と、コーティングされた反応混合物により銅スラグの周りに厚い発泡ウレタン層を形成して一次品とする工程と、該一次品に外力を作用させて、3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させる工程と、を有しているので、被覆材料を溶かしたり、被覆層の乾燥工程が不要になるため、製造コストの低減化を図ることができ、更に銅スラグを被覆する際に反応混合物が発泡することから、スラグに対し少量の添加で(1〜6%)混合し被覆できるため、高価なウレタン材料の使用量を少量に抑えることが出来、更に時間の経過により反応混合物が増粘するが、気泡(炭酸ガス)の発生により、銅スラグと反応混合物が混合し易くなるため、銅スラグの周りに反応混合物を容易にコーティングすることができる。
而も、発泡ウレタン層の残存工程では、余分な発泡層を薄肉化して比較的均一な被覆層を有する被覆粒状体とすることができるため、ベタツキ感がなくなって取扱いに優れたものにすることが出来、且つショットブラスト材として使用する場合には、騒音及び粉塵量を抑えることができると共に、掻き取り性を銅スラグ単体と同等に維持することができる。
銅スラグと反応混合物との撹拌混合時間を反応混合物のゲルタイム以上として、撹拌混合時の一次品どうしの接触により、各銅スラグに3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させたり、或いは銅スラグと反応混合物との撹拌混合時間を反応混合物のゲルタイム以内とし、当該撹拌混合物を撹拌機から取り出し放置して、銅スラグに厚い発泡ウレタン層が形成された塊状の一次品とし、該一次品を粉砕して、各銅スラグに3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させたので、かかる残存工程を簡単に実現させることができ、特に前者の方法では完成まで撹拌機から取り出されないため、更に効率良く製造できる。
請求項1乃至請求項のうちいずれか1項に記載の方法により、銅スラグ粒体に3〜40μmの発泡ウレタン層を被覆して被覆粒状体が形成されているので、該被覆粒状体をショットブラスト材として使用すれば、従来技術と同様に、ショットブラスト時の衝撃吸収による母材への損傷の軽減化、微粉等の発生を抑制し、耐用寿命が向上可能な他、被覆層は発泡ウレタン層で薄厚化することが出来るため、剥離して母材側に付着することを防止することが出来、且つ発泡ウレタン層の優れた弾性により衝突音が抑えられるため、ショットブラスト時の騒音を軽減することが出来、更に銅精錬時に生成される廃棄物である銅スラグを利用できるため、製造コストを抑えることが出来る等その実用的効果甚だ大である。
本発明に係る被覆粒状体にあっては、銅精錬時に生成される銅スラグであって、粒状の銅スラグ粒体の表面に、ポリオール成分、触媒、発泡剤等からなるポリオール組成物及びイソシアネートを混合して製造される発泡ウレタンを被覆して発泡ウレタン層を形成するものである。
具体的には、イソシアネート基とアルコール基等の水酸基を有する化合物が縮合してできるウレタン結合でモノマーを共重合させて、高分子化合物であるポリウレタン樹脂を形成し(下記の〔化1〕参照)、水とイソシアネートが反応して炭酸ガスが発生する(下記の〔化2〕参照)ので、水の存在下、ポリオールとイソシアネートとを反応させれば、樹脂化・ポリマー化の間に、炭酸ガスを発生し、フォームミングして発泡して、銅スラグの周りに、3次元網目構造のウレタンフォームである発泡ウレタン層が形成される。
Figure 0005768034
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ポリオール組成物は、ポリオール、触媒、整泡剤、発泡剤(水)、必要に応じて酸化防止剤、難燃剤等が配合してなる組成物であり、ポリオールは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールのいずれも使用でき、アミンベースのポリエーテルポリオールも使用できる。
メインとなるポリオールは、短鎖多官能であり、数平均分子量(MW)350〜3000、官能基数が2〜6、水酸基価(OHV)が150〜500mgKOH/gが好ましい。
触媒は、ポリオールとイソシアネートのウレタン化反応を促進するものであり、ポリウレタンフォーム用として用いられるアミン触媒、金属触媒を挙げることができる。
アミン触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等を挙げることができ,又金属触媒としては、スタナスオクトエート(オクチル酸第一錫)やジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等を挙げることができる。
発泡剤としては、水、炭化水素、ハロゲン系化合物等を挙げることができ、これらの中から1種類でもよく、又2種類以上でもよく、これらの中でも水が特に好適であり、前記発泡剤としての水の配合量は、ポリオール100重量部に対して0.5〜1.5重量部程度が好ましい(ポリオール組成物に対する重量%として0.4〜1.3重量%程度が好ましい)。
前記炭化水素としては、シクロペンタン、イソペンタン、ノルマルペンタン等を挙げることができ、又前記ハロゲン系化合物としては、塩化メチレン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ノナフルオロブチルメチルエーテル、ノナフルオロブチルエチルエーテル、ペンタフルオロエチルメチルエーテル、ヘプタフルオロイソプロピルメチルエーテル等を挙げることができる。
整泡剤としては、ポリウレタンフォームに用いられるものであればよく、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。
イソシアネートは特に制限されるものではなく、芳香族系、脂環式、脂肪族系の何れでもよく、また、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する2官能以上のイソシアネートであってもよく、それらを単独であるいは複数組み合わせて使用してもよいが、本発明では、刺激臭の少ないMDI、ポリメリックMDIなどのMDI系のイソシアネートが銅スラグとの混合作業の環境上、好ましい。
例えば、2官能のイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、m−フェニレンジイソシネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MI)、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2’−MDI)、キシリレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどの芳香族系のもの、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式のもの、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、リジンイソシアネートなどの芳香族系のものを挙げることができる。
また、3官能以上のイソシアネートとしては、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’テトライソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、ポリメリックMDI等を挙げることがきる。
前記イソシアネートの配合量は、イソシアネートインデックス(INDEX)が100〜300で、好ましくは105〜115となるようにする。なお、イソシアネートインデックスは、ポリウレタンフォーム原料中の活性水素基(例えば、ポリオールの水酸基、発泡剤として用いられる水などの活性水素基)の合計に対するイソシアネートのイソシアネート基の当量比を百分率で示す値であり、ポリウレタフォームの分野で使用されている指標である。
そして、銅スラグを撹拌機に投入し、ポリオールと発泡剤とを含んだポリオール組成物とイソシアネートとを予備混合した後に撹拌機に投入し、撹拌機による撹拌混合により、銅スラグの周りに反応混合物をコーティングし、コーティングされた反応混合物が徐々に膨張して、銅スラグの周りに厚い発泡ウレタン層が形成された一次品となり、該一次品に外力を作用させて、3〜40μm、望ましくは5〜20μmの発泡ウレタン層を残存させて、被覆粒状体を製造する。
尚、一次品に外力を作用させる方法としては、次の2通りの方法が挙げられる。
〔A法〕
銅スラグと反応混合物との撹拌混合時間を反応混合物のゲルタイム以上として、撹拌混合時の一次品どうしの接触により、各銅スラグに3〜40μm、望ましくは5〜20μmの発泡ウレタン層を残存させる。
〔B法〕
銅スラグと反応混合物との撹拌混合時間を反応混合物のゲルタイム以内とし、当該撹拌混合物を撹拌機から取り出し放置して、銅スラグに厚い発泡ウレタン層が形成された塊状の一次品とし、その後、該一次品を粉砕して、各銅スラグに3〜40μm、望ましくは5〜20μmの発泡ウレタン層を残存させる。
そして、ポリオール組成物、イソシアネートの種類及び配合量、混合撹拌時間等の条件が異なる被覆粒状体であって、ショットブラスト材として使用する場合の実施例1〜11を下記の表1に示す。
Figure 0005768034
上記表1中、ポリオール組成物A1〜A4は、次の通りである。
〔ポリオール組成物A1〕
開発品名;『EHX−6501A』、BASF INOACポリウレタン株式会社製、平均水酸基可330mgKOH/g、下記成分が含まれる組成物。
(成分)
・ポリエーテルポリオール:官能基数4、平均分子量560、平均水酸基価400mgK OH/g
・ポリエーテルポリオール:官能基数3、平均分子量1000、平均水酸基価160mg KOH/g
・アミン触媒:トリエチレンジアミン33%DPG溶液、品名;カオーライザーNo.3 1、株式会社花王製
・難燃剤(可塑剤):トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、品名;TCPP、大 八化学工業製
・整泡剤:シリコン系界面活性剤、品名;SH−193、東レダウコーニングシリコン製
・発泡剤:水(0.6〜0.65%)

〔ポリオール組成物A2〕
開発品名;『EHX−6502A』、BASF INOACポリウレタン株式会社製、平均水酸基可390〜430mgKOH/g、下記成分が含まれる組成物。
(成分)
・ポリエーテルポリオール:官能基数4、平均分子量560、平均水酸基価400mgK OH/g
・ポリエーテルポリオール:官能基数3、平均分子量1000、平均水酸基価160mg KOH/g
・ポリエーテルポリオール:官能基数4、平均分子量450、平均水酸基価500mgK OH/g
・架橋剤:エチレングリコール
・アミン触媒:トリエチレンジアミン33%DPG溶液、品名;カオーライザーNo.3 1、株式会社花王製
・難燃剤(可塑剤):トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、品名;TCPP、大 八化学工業製
・整泡剤:シリコン系界面活性剤、品名;SH−193、東レダウコーニングシリコン製
・発泡剤:水(0.75〜0.80%)

〔ポリオール組成物A3〕
開発品名;『EHX−2885』、BASF INOACポリウレタン株式会社製、平均水酸基可310〜350mgKOH/g、下記成分が含まれる組成物。
(成分)
・ポリエーテルポリオール、官能基数4、分子量560、水酸基価400mgKOH/g 、
・ポリエーテルポリオール、官能基数3、分子量420、水酸基価400mgKOH/g 、
・ポリエーテルポリオール、官能基数3、分子量5000、水酸基価33mgKOH/g 、
・アミン触媒:N,N,N',N',−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、品名;カオーライザ ーNo.1、株式会社花王製
・難燃剤(可塑剤):トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、品名;TCPP、大 八化学工業製
・整泡剤:シリコン系界面活性剤、品名;SH−190、東レダウコーニングシリコン製
・発泡剤:水(6.5〜7.0%)

〔ポリオール組成物A4〕
開発品名;『EHX−2886』、BASF INOACポリウレタン株式会社製、平均水酸基可310〜350mgKOH/g、下記成分が含まれる組成物。
(成分)
・ポリエーテルポリオール、官能基数5.3、分子量650、水酸基価460mgKOH /g、
・ポリエーテルポリオール、官能基数3、分子量420、水酸基価400mgKOH/g 、
・ポリエーテルポリオール、官能基数3、分子量1000、水酸基価160mgKOH/ g、
・アミン触媒:N,N,N',N',−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、品名;カオーライザ ーNo.1、株式会社花王製
・難燃剤(可塑剤):トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、品名;TCPP、大 八化学工業製
・整泡剤:シリコン系界面活性剤、品名;SH−193、東レダウコーニングシリコン製
・発泡剤:水(0.10〜0.15%)

但し、今回の実験で使用された上記〔ポリオール組成物A1〜A4〕は開発段階のものを使用したため、品名が開発段階で付される仮称『EHX−○○○○○』となっているが、正式品名は異なります。
上記表1中、イソシアネートB1〜B2は、次の通りである。
〔イソシアネートB1〕
品名;イソシアネートフォームライト200B、BASF INOACポリウレタン株式会社製
(成分)
ポリメリックMDI、NCO%=30〜32%、

〔イソシアネートB2〕
品名;Luoranate M−20S、BASF INOACポリウレタン株式会社製
(成分)
ポリメリックMDI、NCO%=31%
「フリー密度」は、ポリオール組成物とイソシアネートを所定量混合し容器に入れて、発泡圧がかからない状態で発泡させた際の密度であり、発泡度合いが大きい程数値は小さくなる。
「ゲルタイム」は、発泡成形において発泡原料を混合した後、発泡上昇していく途中で、フォーム表面にガラス棒などを押し当て、引き抜く際に糸を引き、棒に抵抗を有するまでの時間である。
「膜厚」は、紙やすり上にショットブラスト材の実施例1〜11を擦り付け断面をむき出しにして、電子顕微鏡により測定したウレタン発泡膜の厚みである。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が15分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A1を210g、イソシアネートB1を195gとすると、銅スラグの表面に2μm以下の発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材1が得られた。これを表1にブラスト材1と表記した。
掻き取り性「◎」、騒音「×」、粉塵量「×」のため、総合評価「×」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が15分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A1を260g、イソシアネートB1を242gとすると、銅スラグの表面に5μmの発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材2が得られた。これを表1にブラスト材2と表記した。
掻き取り性「○」、騒音「○」、粉塵量「○」のため、総合評価「○」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が15分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A1を518g、イソシアネートB1を482gを混合し撹拌することで、銅スラグの表面に10μmの発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材3が得られた。これを表1にブラスト材3と表記した。
掻き取り性「○」、騒音「○」、粉塵量「◎」のため、総合評価「◎」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が15分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A1を1040g、イソシアネートB1を967gを混合し撹拌することで、銅スラグの表面に20μmの発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材4が得られた。これを表1にブラスト材4と表記した。
掻き取り性「△」、騒音「◎」、粉塵量「◎」のため、総合評価「○」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が15分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A1を1560g、イソシアネートB1を1451gを混合し撹拌することで、銅スラグの表面に30μmの発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材5が得られた。これを表1にブラスト材5と表記した。
掻き取り性「△」、騒音「◎」、粉塵量「◎」のため、総合評価「○」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が8分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A2を550g、イソシアネートB2を630gを混合し撹拌することで、銅スラグの表面に10μmの発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材6が得られた。これを表1にブラスト材6と表記した。
掻き取り性「○」、騒音「○」、粉塵量「◎」のため、総合評価「◎」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が10分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A3を400g、イソシアネートB3を400gを混合し撹拌することで、銅スラグの表面に5μmの発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材7が得られた。これを表1にブラスト材7と表記した。
掻き取り性「○」、騒音「○」、粉塵量「△」のため、総合評価「△」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が8分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A3を250g、イソシアネートB3を250gを混合し撹拌することで、銅スラグの表面に3μmの発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材8が得られた。これを表1にブラスト材8と表記した。
掻き取り性「◎」、騒音「○」、粉塵量「×」のため、総合評価「△」である。
製造法は「A法」、混合撹拌時間が15分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A4を500g、イソシアネートB4を500gを混合し撹拌することで、銅スラグの表面に5μm以下の発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材9が得られた。これを表1にブラスト材9と表記した。
掻き取り性「○」、騒音「△」、粉塵量「×」のため、総合評価「△」である。
製造法は「B法」、混合撹拌時間が3分で、0.1〜5mmの銅スラグ粒体を50kgに対し、ポリオール組成物A1を518g、イソシアネートB1を482gを混合し撹拌した後に取り出し、放置して後の塊状体を粉砕することで、銅スラグの表面に20〜10μm以下の発泡ウレタン層が形成されたショットブラスト材10が得られた。これを表1にブラスト材10と表記した。
掻き取り性「○」、騒音「○」、粉塵量「○」のため、総合評価「○」である。
上記表1中、「総合評価」とは、ショットブラスト材の実施例1〜10の掻き取り性、騒音及び粉塵量をトータルの評価であり、夫々の評価において、許容範囲内であるものを「△」とした。粉塵測定及び掻き取り性を測定する処理能力試験は、次の通りである。
1m2 の鉄板の表面(白色塗装面又は未塗装面)に対するブラスト処理の、粉塵測定及び処理能力試験を行った。
粉塵測定は、天候:晴れ、気温:11.0°C、湿度:40%の条件下で行われた。
上記粉塵測定は、使用機器は柴田科学株式会社製のハイボリュウムエアサンプラーである『HV−500F型』を設置して計測した。
尚、『HV−500F型』の仕様は下記の通りである。
吸引流量:500l/min
吸引圧力:160hPa
吸引ポンプ:ブラシレスブロワー
測定の結果、銅スラグは2030mg/m3 であるのに対し、実施例3は396mg/m3 、実施例7は311mg/m3 であった。
よって、銅スラグに対し、実施例3は約20%で、実施例7は約15%となり、ブラスト処理時の粉塵量が極めて低く抑えられている。
処理能力測定は、1m2 の鉄板の表面(白色塗装面又は未塗装面)を百等分し、エアガンに詰め込まれたブラスト材を鉄板に吹付けて、1m2 を処理する速度の差及び同時間で処理する面積の差でもって比較し、その結果を下記表3に示す。
Figure 0005768034
銅スラグに対し実施例3は、時間で1.34倍、使用量で1.14倍が必要になるが、騒音の観点から許容範囲であるとする。
又、試験1と試験4では、塗装の有無の差はあるが、処理時間がかかる塗装面を対象とした試験1の数値の方が試験4の数値より良好なため、実施例3は実施例7より処理能力が上であることは明白である。
次に、本発明に係る被覆粒状体の作用について説明する。
銅スラグ粒体の表面には凹凸が多く角が多いことから、ショットブラスト材として使用する場合、そのままでは衝撃で角が取れて粉塵となり易く、耐用寿命も短いが、本発明に係る被覆粒状体によりショットブラスト処理を行えば、発泡ウレタン層の優れた弾性により衝撃が吸収されるため、銅スラグ粒体へのダメージは少ないと共に騒音が抑止され、又被覆層を発泡ウレタン層とすることで銅スラグ粒体への密着性が向上すると共に、発泡ウレタン層が薄いため、被覆層の母材への剥離付着が防止される。
又、銅スラグ粒体の表面に発泡ウレタン層が形成されていることから、含有成分の不溶化処理がなされているため、そのままであっても、ショットブラスト材として使用後であっても、埋立処理可能であったり、窯業製品やコンクリート用の細骨材としてすることが可能となる。

Claims (2)

  1. 銅スラグを撹拌機に投入する工程と、ポリオールと発泡剤とを含んだポリオール組成物とイソシアネートとを予備混合する工程と、反応混合物を撹拌機に投入する工程と、撹拌機による撹拌混合により、銅スラグの周りに反応混合物をコーティングする工程と、コーティングされた反応混合物により銅スラグの周りに厚い発泡ウレタン層を形成して一次品とする工程と、該一次品に外力を作用させて、3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させる工程と、を有している銅スラグに発泡ウレタン層を形成した被覆粒状体の製造方法において、
    前記コーティング工程、一次品化工程及び外力作用工程を撹拌機内で行い、且つ銅スラグと反応混合物との撹拌混合時間を反応混合物のゲルタイム以上として、撹拌混合時の一次品どうしの接触により、各銅スラグに3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させたことを特徴とする銅スラグに発泡ウレタン層を形成した被覆粒状体の製造方法
  2. 銅スラグを撹拌機に投入する工程と、ポリオールと発泡剤とを含んだポリオール組成物とイソシアネートとを予備混合する工程と、反応混合物を撹拌機に投入する工程と、撹拌機による撹拌混合により、銅スラグの周りに反応混合物をコーティングする工程と、コーティングされた反応混合物により銅スラグの周りに厚い発泡ウレタン層を形成して一次品とする工程と、該一次品に外力を作用させて、3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させる工程と、を有している銅スラグに発泡ウレタン層を形成した被覆粒状体の製造方法において、
    銅スラグと反応混合物との撹拌混合時間を反応混合物のゲルタイム以内とし、当該撹拌混合物を撹拌機から取り出し放置して、銅スラグに厚い発泡ウレタン層が形成された塊状の一次品とし、該一次品を粉砕して、各銅スラグに3〜40μmの発泡ウレタン層を残存させたことを特徴とする銅スラグに発泡ウレタン層を形成した被覆粒状体の製造方法
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