JP5767848B2 - ダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイキャスト金型に溶融アルミニウム等の溶融金属を充填するために使用されるダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置に関し、特にダイキャスト金型に溶融金属を送り出す射出スリーブに溶融金属電磁ポンプを使用して溶融金属を給湯するダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置に関する。
ダイキャスト鋳造においては、固定金型に設けた射出スリーブに定量の溶融金属を給湯し、その後油圧により駆動されるプランジャの先端に設けたプランジャチップで射出スリーブ内に給湯した溶融金属を金型のキャビティ内に送り込む。この動作を繰り返すことにより、ダイキャスト金型のキャビティに溶融金属を鋳造サイクル毎に充填することが行われている。
図4は、このような溶融金属給湯装置を備えたダイキャスト鋳造装置の概略を示す。
台座51の上には、同台座51上に固定された固定盤52と、台座51の上を図4において左右にスライドする可動盤55とが設けられている。固定盤52には固定金型53が取り付けられ、可動盤55にはダイバー57を介して可動金型54が取り付けられている。図示してない油圧機構により前記可動盤55がスライドするのに伴い、前記可動金型54が図4の左右方向に往復し、固定金型53に接触−離間する。可動金型54が固定金型53側に接触した時に、可動金型54と固定金型53との間にキャビティ58が形成される。
固定金型53に射出スリーブ60が設けられている。この射出スリーブ60は、水平に配置され、その一端側は固定金型53の可動金型54側に開口し、可動金型54が固定金型53に接触したとき形成される前記キャビティ58は、ゲート65を介して通じている。他方、射出スリーブ60の他端側は固定盤52からその外側に突出し、その上部に溶融金属を投入し、充填するための溶融金属投入口64が開口している。この射出スリーブ60の中には、プランジャチップ62がスライド自在に配置され、このプランジャチップ62は、図示してない油圧シリンダにより駆動されるプランジャロッド63の先端に設けられている。
可動金型54は、図示してない油圧機構により可動盤55が台座51の上をスライドするのに伴い移動するが、この可動金型54には、油圧シリンダ56により駆動される押し出しピン59が取り付けられている。後述する脱型時に、油圧シリンダ56により押し出しピン59の先端が可動金型54と固定金型53との間に形成されるキャビティ58内に押し込まれ、キャビティ58内の成形品が押し出される。
このダイキャスト鋳造装置では、図4に示すように、可動金型54が固定金型53に接触し、可動金型54と固定金型53との間にキャビティ58が形成される。またラドル61により溶融金属投入口64から射出スリーブ60の中に溶融金属が投入される。その後、図5に示すように、図示してない油圧機構により、プランジャロッド63が延伸し、その先端のプランジャチップ62が図において左方向にスライドし、射出スリーブ60の中の溶融金属をゲート65を通してキャビティ58の中に押し出す。
この溶融金属の押し出しに際しては、まずプランジャチップ62が射出スリーブ60の溶融金属投入口64を通過し、なお且つ溶融金属が射出スリーブ60の中をキャビティ58側に押し出され、図5(A)に示すように、ゲート65を塞ぐまでの間、プランジャチップ62は低速で押し出される。続いて、プランジャチップ62の押し出し速度を一挙に速くし、図5(B)に示すように、射出スリーブ60の中の溶融金属をゲート65からキャビティ58の中に充填する。その後、プランジャチップ62が減速し、キャビティ58の中の溶融金属を加圧することで、キャビティ58の中に充填された溶融金属に含まれる気泡が潰され、この気泡がキャビティ58の成形品の中に非常に小さい空洞として残る。
こうしてキャビティ58へ溶融金属が充填完了した後、溶融金属は可動金型54と固定金型53によって冷却され、キャビティ58の中で溶融金属が凝固してダイカスト鋳物が成型される。その後、図示してない油圧機構により可動金型54が移動して固定金型53から離れると共に、油圧シリンダ56により押し出しピン59の先端が可動金型54から固定金型53側に押し出され、ダイカスト鋳物が可動金型54から押し出されて脱型される。この間前記プランジャチップ62は、図4に示す原位置に復帰する。以下、これを繰り返すことにより、順次ダイカスト鋳物が鋳造される。
しかし、このような従来の溶融金属充填装置では、次のような問題があった。第一に、図示してない坩堝から溶融金属をラドル61で汲み上げ、これを溶融金属投入口64から射出スリーブ60の中に充填するので、ラドル61で坩堝の表面から酸化物を汲み上げてしまう。またラドル61で溶融金属を搬送し、溶融金属投入口64に投入する間に溶融金属の表面が大気に触れて酸化する。更に、射出スリーブ60の溶融金属投入口64が開口しているため、この溶融金属投入口64から射出スリーブ60内の溶融金属に空気が入り込みやすく、鋳物に酸化物が混じりやすい。第二に、ラドル61で坩堝から溶融金属を汲み上げ、これを搬送して射出スリーブ60の溶融金属投入口64に投入する間に溶融金属の温度が低下しやすい。この温度低下を避けるため、坩堝の溶融金属の温度を高くすると、大気の水分が溶融金属に接触して分解し、その分解水素が溶融金属に入り、鋳物に空洞、いわゆる巣が生じやすい。
このような問題に対し、例えば下記特許文献1のように、溶融金属を送り出す電磁ポンプを使用して射出スリーブ60に溶融金属を給湯することも提案されている。この特許文献1ではまた、射出スリーブに溶融金属を投入する部分にアルゴン等の不活性ガスを注入し、溶融金属が大気中の酸素と接触し、反応して酸化することを防止する手段が提案されている。このように、電磁ポンプを使用して射出スリーブ60に溶融金属を供給すれば、前述のような問題の多くを解決することが出来る。
しかし、アルゴンガスが射出スリーブに供給されて酸化物が減っても、溶融金属は粘性があるため、電磁ポンプを使用して射出スリーブ60に溶融金属を供給するとき、電磁ポンプを精密に制御しても、溶融金属の給湯時にノズルでの湯切りが一定せず、毎回正確な量の溶融金属を射出スリーブ60に充填することは困難である。特に、電磁ポンプで射出スリーブ60に投入する溶融金属を停止する時、溶融金属の慣性や粘性によって溶融金属の流れが直ぐ止まらない。これが溶融金属供給量を定量制御するための大きな問題となる。
特開2002−137051号公報 特開2000−126861号公報 特開平06−106330号公報
本発明は、前述した従来のダイキャストスリーブへの溶融金属充填装置における前述の課題に鑑み、電磁ポンプによる溶融金属の供給開始と供給停止の動作に合わせて溶融金属の供給と停止がより正確に行えると共に、併せて溶融金属の酸化防止も同時に図ることが出来るダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置を提供することを目的とする。
本発明では、前記の目的を達成するため、溶融金属電磁ポンプ10からノズル30を介してダイキャストマシン21の射出スリーブ20に溶融金属を投入するに当たり、射出スリーブ20の側面に溶融金属供給口42を設け、この溶融金属供給口42に堰29を設けて、溶融金属電磁ポンプ10側から堰29を越流して溶融金属が射出スリーブ20に充填されるようにした。
すなわち、本発明によるダイキャストスリーブへの溶融金属充填装置は、射出スリーブ20の側面に溶融金属供給口42を設け、この溶融金属供給口42に溶融金属電磁ポンプ10の給湯側ダクト1’を接続し、同溶融金属供給口42の下部に溶融金属電磁ポンプ10の給湯側ダクト1’側から射出スリーブ20の中に供給する溶融金属の量に対応した高さの堰29を設け、溶融金属電磁ポンプ10により堰29を越流して給湯側ダクト1’側から射出スリーブ20側に溶融金属を供給し、さらに堰29を越流して射出スリーブ20側から給湯側ダクト1’側に堰29の高さを超える余分の溶融金属を戻すことにより、堰29と同じ高さのレベルの溶融金属を供給する。この場合、溶融金属電磁ポンプ10の給湯側ダクト1’は、前記射出スリーブ20の側面に設けた溶融金属供給口42に水平に接続するのが良い。一般的に射出スリーブへの給湯量は、その内径の50%から40%であり、その給湯量に合せて堰29の高さを予め設計しておくのが良い。
溶融金属電磁ポンプ10の給湯側ダクト1’にガスノズル27を設け、このガスノズル27から給湯側ダクト1’に不活性ガスを吹き込む。ガスノズル27から注入されるアルゴンガスは、キャビティに通じるゲート32を介してキャビティ31側に排気されると伴にリークバルブ45を介して外気にも排気され、射出スリーブ内のアルゴンガス圧が上昇して、給湯に影響しない様にしなければならない。
さらに溶融金属電磁ポンプ10の給湯側ダクト1’には、同ダクト1’内の溶融金属のレベルを検知して流量測定するレベル計19を設け、給湯側ダクト1’の溶融金属のレベルを確認しながら溶融金属電磁ポンプ10の動作を制御する。レベル計19は、さざ波が生じやすい溶融金属でも平均的な液位を測定できる電磁誘導型レベル計が望ましい。
このような構成を有するダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置において、溶融金属電磁ポンプ10により溶融金属の供給を開始すると、レベル計19により給湯側ダクト1’から堰29を越流する湯のレベルから溶融金属の流量が測定され、射出スリーブ20に溶融金属が供給される。射出スリーブ20に定量の溶融金属が給湯された後、溶融金属電磁ポンプ10の動作により溶融金属の供給が停止する時は、溶融金属電磁ポンプ10の動作で給湯側ダクト1’の溶融金属のレベルを下げる。すると給湯側ダクト1’側にある溶融金属が堰29で堰き止められ、溶融金属の流れの慣性を絶ち切って湯切れを良くして、余分の溶融金属が射出スリーブ20に越流しない。射出スリーブ20側に余分の溶融金属が供給されたときは、余分の溶融金属が堰29を越流して給湯側ダクト1’に戻る。従って、射出スリーブ20には堰29の高さで決められた定量の溶融金属を給湯することが出来る。
すなわち、射出スリーブ20には溶融金属供給口42の堰29の高さだけ溶融金属を充填することが出来る。従って例えば、溶融金属供給口42の堰29の高さが射出スリーブ20の中位に有るとき、同射出スリーブ20にはその中位のレベルまで溶融金属を給湯することが出来ることになる。ただし、堰29を大幅に越流すると射出スリーブ20から戻る湯が多くなって、その戻り湯の温度は低下していることから、次の給湯に影響するので、戻り湯が少ない適正な給湯が望ましい事は言うまでもない。
溶融金属電磁ポンプ10の給湯側ダクト1’は、前記射出スリーブ20の側面に設けた溶融金属供給口42に水平に接続すると、給湯側ダクト1’の横断面が長く、広くなるため、溶融金属電磁ポンプ10で同給湯側ダクト1’内の溶融金属のレベルを僅かに高くしただけで、堰29を越えてより多くの量の溶融金属を供給出来る。
また、給湯側ダクト1’にガスノズル27を設け、このガスノズル27から不活性ガスを噴出することにより、溶融金属ノズル30内は不活性ガス雰囲気となり、同ノズル30内で溶融金属の酸化が起こらない。さらに、溶融金属電磁ポンプ10の給湯側ダクト1’に設けたレベル計19で同ダクト1’内の溶融金属のレベルを確認しながら溶融金属電磁ポンプ10の動作を制御することで、正確な溶融金属の給湯制御が行える。
以上説明した通り、本発明によるダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置では、前述のような堰29による溶融金属の分離作用と、レベル計19を用いて堰29から得られる流量による適正流量制御と、この堰29を挟んでの給湯側ダクト1と射出スリーブ20との間での溶融金属の行き戻りにより、射出スリーブ20に毎回正確な量の溶融金属を充填することが出来る。さらに、ガスノズル27から不活性ガスを噴出することにより、溶融金属ノズル30内の溶融金属の酸化を防止することも出来る。
ダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置の一実施例を示す断面図である。 ダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置の一実施例を示す別方向からの要部断面図である。 ダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置の一実施例を示す図1の溶融金属ノズルの継手部分の拡大断面図である。 ダイキャストマシンの従来例を示す断面図である。 ダイキャストマシンの従来例の動作を示す断面図である。
本発明では、射出スリーブ20の側面に溶融金属供給口42を設け、この溶融金属供給口42に給湯側ダクト1’を接続すると共に、レベル計19を備え、同溶融金属供給口42に堰29を設け、溶融金属電磁ポンプ10側からこの堰29を越えて溶融金属を越流させることで射出スリーブ20に溶融金属を供給するものとし、その目的を達成する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
図1〜3は、本発明によるダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置の一実施例である。
このダイキャストスリーブへの溶融金属充填装置は、溶融金属電磁ポンプを使用してダイキャストマシン21の射出スリーブ20に溶融金属を充填する。図2に示されたように、ダイキャストマシン21は、固定盤36に取り付けられた固定型37と、図示してない可動盤に取り付けられ、前記固定型37に接触−離間する可動型38とからなる金型を有する。図2に示されたように、可動型38が固定型37に接触したとき、それらの間に鋳物を成型する空間となるキャビティ31が形成される。
図2に示されたように、射出スリーブ20には、図示してない油圧シリンダにより駆動されるプランジャ33の先端に設けられたプランジャチップ34がスライド自在に挿入されている。またこの射出スリーブ20の側面には、溶融金属充填口42が開設されている。プランジャ33によりプランジャチップ34が図2において左方向に押し出されることにより、前記投入口から射出スリーブ20に充填された溶融金属がゲート32を通って前記キャビティ31に充填される。射出スリーブ20の溶融金属充填口42については後述する。
図1に示すように、前記射出スリーブ20に溶融金属を供給するための溶融金属電磁ポンプ10は、誘導子を有し、この電磁作用により溶融金属槽11に収納された溶融金属12を前記射出スリーブ20に供給する。図1に示した例では、溶融金属電磁ポンプは、上側の給湯誘導子14と、下側の立上誘導子24との2段の誘導子を有する。
ポンプ側ダクト1が斜めに配置され、溶融金属槽11に収納された溶融金属12に前記ポンプ側ダクト1の下端が差し込まれている。ポンプ側ダクト1の溶融金属12の液面より上にある部分の周囲には、磁性体製のヨーク15にコイル16を巻回した上側の給湯誘導子14が配置されている。ヨーク15は、ポンプ側ダクト1の溶融金属12の液面より上にある部分を囲むようにその外周側に嵌め込まれており、このヨーク15に三相コイルを構成するコイル16が巻回されている。この給湯誘導子14には、冷却器23が設けられ、駆動時に冷却される。
さらに前記ポンプ側ダクト1には、前記給湯誘導子14より下側の部分の周囲に立上誘導子24が配置されている。この立上誘導子24は、前記の給湯誘導子14と同様に、前記ポンプ側ダクト1の誘導子14より下側の部分の外周に嵌め込まれた磁性体製のヨーク25にコイル26を巻回したものである。この立上誘導子24のコイル26は耐熱性を有する無機絶縁ケーブルにより巻回されている。無機絶縁ケーブルは、ステンレスチューブ等からなるシースの中に導電線を収納し、この導電線とシースとの間にマグネシア粉末等の無機絶縁粉末を充填して絶縁した構造を有する。いわゆるシースケーブルと呼ばれる。このような無機絶縁ケーブルは、耐熱性が高く、800℃の温度にも耐えることが出来る。このため立上用誘導子24は、冷却手段を有しない無冷却としながら、大きな電流を通電するのに適しており、その分だけ給湯誘導子14のコイル16に比べて立上誘導子24のコイル26の巻数は少なくすることが出来る。ポンプ側ダクト1の内側には、筒状の保護管3が同軸状に挿入されていて、保護管3内のコア2,22は、磁性材から出来ていて各誘導子14,24で発生する磁力を増大する為のものである。
この立上誘導子24は、耐熱性を有するセラミック等からなる筒状の保護ケース17で囲まれている。この保護ケース17の上端開口部は、上側の給湯誘導子14の下端面に固定されている。また、この保護ケース17の下端の開口部は、前記ポンプ側ダクト1の下端と密に接合されており、この接合部に囲まれた内側は、ポンプ側ダクト1の下端の溶融金属12の導入口18となっている。
前記ポンプ側ダクト1の上端には、く字形のエルボ管からなる給湯側ダクト1’がフランジ継手等の継手5、5’を介して密に接続されている。前記保護管3の給湯側ダクト1’に近い一端部の周囲にフランジ6が延設され、このフランジ6の外周に近い部分が前記ポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’とを接続する前記の継手5、5’の間に挟持されている。これにより、保護管3の中のコア2、22がポンプ側ダクト1の中心に位置するよう保持されている。フランジ6には、溶融金属12の通路となる複数の円弧状の通過孔7が設けられている。給湯側ダクト1’は、図示してないバネ等により手前のポンプ側ダクト1に弾力的に押しつけられている。この状態で継手5、5’の間に挿入された耐熱性のガスケットにより継手5、5’の部分のシール性が確保されている。
これらポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’は、セラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料で作られており、その外周に設けた保温用のマイクロヒータ等からなるヒータ9、9’により溶融金属12の融点以上の温度に加熱され、溶融金属12の凝固を防ぐ。
溶融金属槽11の中の溶融金属12に液面センサー等のセンサー13が設けられ、これにより溶融金属槽11の中の溶融金属12の液位が検知される。前記立上誘導子24は、このセンサー13で検知される溶融金属12の液面より下に挿入される。
給湯側ダクト1’の中間部分の上部には、フランジ筒30が設けられている。このフランジ筒30の中には、溶融金属液面計19が設けられ、これにより給湯側ダクト1’の溶融金属の液面の高さが検知される。
またこのフランジ筒30には、アルゴン等の不活性ガスを噴出するガスノズル27の吹き出し口が配設されている。このガスノズル27には、アルゴン等の不活性ガスを貯えた図示してないガスボンベがやはり図示してないバルブ又はインジェクタを介して接続されている。このガスノズル27からは、供給側ダクト1’の中にガスが噴射される。またこの部分には、アルゴン等の不活性ガスを噴出するガスノズル27とリークバルブ41とが設けられている。このリークバルブ41は、溶融金属ノズル30内のガスを適時外部に放出するのに使用される。
これらのガス配管系に加え、フランジ筒30には、潤滑剤を噴射する潤滑剤ノズル41の吹き出し口が射出スリーブ20の前記溶融金属供給口42に向けて配設されている。この潤滑剤ノズル41からは、溶融金属供給口42から射出スリーブ20内に向けて潤滑剤が噴射される。
給湯側ダクト1’の先端は緩衝継手28を介して射出スリーブ20の側面に設けた溶融金属供給口42に水平に接続されている。給湯側ダクト1’の背後には、バネ受け部材43と反力壁との間にバネ44が挿入され、このバネ44の弾力で給湯側ダクト1’の先端が緩衝継手28を介して射出スリーブ20に押し当てられている。さらに射出スリーブ20と緩衝継手28との間には、緩衝シールパッキン35が挿入され、射出スリーブ20と緩衝継手28との緩衝性及び気密性が保持されている。
前記給湯側ダクト1’が接続された溶融金属供給口42は、図示の例では円形の開口部であるが、その下半分は堰29で遮られている。具体的にはこの堰29は、溶融金属供給口42の下半分が隆起した形状を有している。給湯側ダクト1’からはこの堰29を越えて射出スリーブ20側に溶融金属が流れ込む。
射出スリーブ20の溶融金属供給口42より先端側の上部、すなわちプランジャチップ34の待機位置の上部には、プランジャチップ34に潤滑剤を注入するための潤滑剤注入口46が設けられている。
図3は、前記の緩衝継手28の部分を示している。この緩衝継手28は、同一内外径のリング状のパッキン材37を円筒形となるように複数個積み重ね、さらにその外側により大きな内外径のパッキン材37を円筒形となるように複数個積み重ね、溶融金属の流路となる筒状のパッキン部を形成している。或いは長尺なパッキン材37をらせん状に密巻きコイル状とし、溶融金属の流路となる筒状のパッキン部を形成しても良い。何れの場合も隣接するパッキン材37は相互に密に積み重ねて筒状のパッキン部を形成し、これを溶融金属の流路とする。
前記パッキン材37としては、金属線等の芯材に黒鉛を被覆したものが使用出来る。芯材としては、例えば耐熱性、耐蝕性、耐酸化性、耐クリープ性などの高温特性に優れたニッケルをベースとし、鉄、クロム、ニオブ、モリブデン等の合金(商品名「インコネル」)の線材の内高温バネ性の優れた材質が好適である。これに黒鉛を被覆し、前述のリング状或いは密巻きコイル状のパッキン材37とする。
このパッキン材37からなるパッキン部を両側から耐熱性を有するセラミックからなる一対の配管接続用のフランジ36、36で挟持する。このフランジ36、36は、窒化珪素等の耐熱性及び溶融アルミニウムに対して耐蝕性のあるセラミックで作られている。
前記パッキン材37の外側にステンレス等の薄い金属板からなるベローズ40を被せている。このベローズ40の両端をフランジ押え金具39、39と共に前記フランジ36、36を挟むベローズ押え金具38、38でフランジ36、36に固定している。
前記フランジ36、36の一方を、前記給湯側ダクト1’に接続する。また、前述したように、他方のフランジ16は、緩衝シールパッキン35が挿入された状態で射出スリーブ20の溶融金属供給口42に接続されている。
射出スリーブ20では、図2に示したプランジャチップ34の摺動に伴い、溶融金属をダイキャストマシン21のキャビティ31に毎回定量ずつ射出する度に振動又は変位し、この振動や変位が給湯側ダクト1’や溶融金属ノズル30に及ぶ。このとき、前記パッキン材37が積み重ねられているため、パッキン材37が相互に摺動して振動や変位を吸収し、その前後の給湯側ダクト1’や溶融金属ノズル30に及ぼす振動や変位を小さくする。これにより、前記射出スリーブ20内でプランジャチップ34が摺動しても、継手部分における溶融金属の漏れ等を未然に防止することが出来る。
このようなダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置では、まず立上誘導子24を駆動し、溶融金属槽11の溶融金属12をポンプ側ダクト1に汲み上げ、ポンプ側ダクト1の中の溶融金属を給湯誘導子14の電磁力が作用するレベルまで汲み上げる。その後給湯誘導子14の出力をさらに大きくするとポンプ側ダクト1の中の溶融金属が押し上げられ、その溶融金属12のレベルが給湯側ダクト1’の中を上昇し、堰29の高さに達する。このレベルは、給湯側ダクト1’を通して溶融金属を射出スリーブ20に充填する直前の状態、すなわち給湯待機状態である。この給湯待機状態で給湯誘導子14の出力を徐々に増大すると共に、立上誘導子24の出力の出力を一定量ずつ減少させ零まで下げて、給湯誘導子14の出力だけでポンプ側ダクト1の溶融金属12のレベルを前述の堰29の高さに維持する。
この給湯側ダクト1’の溶融金属のレベルは、フランジ筒30の中に設けられた溶融金属液面計19により検知され、この情報をもとに溶融金属電磁ポンプ10の前述した出力制御が行われる。またフランジ筒30の中に配管されたガスノズル27から給湯側ダクト1’内にアルゴン等の不活性ガスが噴出される。これにより、給湯側ダクト1’内が不活性ガス雰囲気に維持され、その中の溶融金属の酸化が防止される。
次にこの給湯待機状態のレベルから溶融金属電磁ポンプ10の給湯誘導子14の出力をさらに増大させ、溶融金属のレベルを給湯待機状態の高さ以上に立上げることにより、溶融金属が堰29を越流し、射出スリーブ20に流れ込み、供給される。前記溶融金属液面計19により検知される給湯側ダクト1’内の溶融金属の液面の高さが所定の高さになったところで、溶融金属電磁ポンプ10の給湯誘導子14の出力を下げ、給湯側ダクト1’の中の溶融金属のレベルを堰29の高さに戻す。これにより、給湯側ダクト1’から溶融金属ノズル30側への溶融金属の越流が停止され、射出スリーブ20に残った余分の溶融金属は堰29を越流して給湯側ダクト1’側へ戻る。これにより射出スリーブ20への溶融金属の給湯が終了する。
こうして射出スリーブ20に給湯される溶融金属のレベルは、丁度堰29の高さまでとなる。射出スリーブ20へ充填する溶融金属の必要量は、一般的には射出スリーブ20の内容積の1/2程度である。堰29の高さは、この射出スリーブ20への溶融金属の必要給湯量に対応するよう設計して設けておく。
その後、図2に示すプランジャチップ34が同図において左方向へ移動し、射出スリーブ20に充填された溶融金属をゲート32を通してダイキャストマシン21の金型のキャビティ31に充填する。この時のプランジャチップ34の動作は、前述した従来のものと同じである。その後、鋳物の成型が行われると共に、図2に示すプランジャチップ34が同図において右に復帰する。
以下、これを繰り返しながら、キャビティ31への溶融金属の充填により鋳造が行われる。
このようなプランジャチップ34の動作において、そのプランジャチップ34の動きに合わせて、前記フランジ筒30に設けた潤滑剤ノズル41から射出スリーブ20の前記溶融金属供給口42を通過するプランジャチップ34に向けて潤滑剤を噴射することが出来る。プランジャチップ34の射出スリーブ20内での往復移動を円滑にすることが出来る。
本発明によるダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置は、ダイキャストマシンの射出スリーブに溶融アルミニウム等の溶融金属を充填するのに使用出来るので、比較的小形の鋳物を多量に生産出来るアルミダイキャスト鋳造等の分野で利用することが出来る。
1’ 溶融金属電磁ポンプの給湯側ダクト
10 溶融金属電磁ポンプ
20 射出スリーブ
21 ダイキャストマシン
27 ガスノズル
29 堰
31 キャビティ
42 射出スリーブの溶融金属供給口

Claims (4)

  1. ダイキャストマシン(21)のキャビティ(31)内に鋳造用の溶融金属を充填するための射出スリーブ(20)に溶融金属を給湯するダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置において、射出スリーブ(20)の側面に溶融金属供給口(42)を設け、この溶融金属供給口(42)に溶融金属電磁ポンプ(10)の給湯側ダクト(1’)を接続し、同溶融金属供給口(42)の下部に溶融金属電磁ポンプ(10)の給湯側ダクト(1’)側から射出スリーブ(20)の中に供給する溶融金属の量に対応した高さの堰(29)を設け、溶融金属電磁ポンプ(10)により堰(29)を越流して給湯側ダクト(1’)側から射出スリーブ(20)側に溶融金属を供給し、さらに堰(29)を越流して射出スリーブ(20)側から給湯側ダクト(1’)側に堰(29)の高さを超える余分の溶融金属を戻すことを特徴とするダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置。
  2. 溶融金属電磁ポンプ(10)の給湯側ダクト(1’)が射出スリーブ(20)の側面に設けた溶融金属供給口(42)に水平に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置。
  3. 溶融金属電磁ポンプ(10)のダクト(1’)にガスノズル(27)を設け、このガスノズル(27)から前記ダクト(1’)に不活性ガスを吹き込むことを特徴とする請求項1又は2に記載のダイキャストスリーブへの溶融金属装給湯置。
  4. 溶融金属電磁ポンプ(10)のダクト(1’)に同ダクト(1’)内の溶融金属のレベル検知するレベル計(19)を設け、ダクト(1’)の溶融金属のレベルを確認しながら溶融金属電磁ポンプ(10)の動作を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のダイキャストスリーブへの溶融金属給湯装置。
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