JP5767050B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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本発明は、製氷装置を備えた冷蔵庫に関する。
製氷装置を備えた従来の冷蔵庫は特許文献1に開示されている。この冷蔵庫は冷蔵室、冷凍室及び製氷室を備えている。製氷室は冷凍室に連通し、製氷装置による製氷を行うとともに製氷装置によって離氷された氷を貯氷する。
製氷装置は冷蔵室に配される給水タンクと、製氷室に配して給水タンクから給水される製氷皿とを有している。製氷皿の下方には貯氷容器が配される。製氷皿は可撓性を有し、回転自在に配される。製氷皿には上面を開口して氷を区画する複数の製氷ポケットが設けられる。製氷ポケットは回転軸の軸方向に対して水平に直交する方向に2列並設される。また、製氷皿には製氷皿の上部から垂下して製氷ポケットの側面に対向する遮蔽リブが設けられている。
製氷皿には製氷ポケットの底面を覆うカバーが取り付けられ、製氷ポケットの底面とカバーとの間にはコード状の製氷ヒータが挟持される。これにより、製氷ヒータが製氷ポケットの底面に接して配される。
上記構成の冷蔵庫において、給水タンクから製氷皿に給水され、製氷ポケットの所定水位まで給水されると製氷ヒータが駆動される。これにより、製氷室内の冷気による冷却と製氷ヒータの加熱とによって製氷ポケットの水が上部から徐々に凍結し、透明な氷を得ることができる。この時、遮蔽リブによって製氷ポケットの側方が覆われて冷気が直接当たらないため、冷気による冷却を抑制して製氷ヒータの電力を低くすることができる。
製氷皿内の水が凍結して製氷が完了すると、製氷皿が回転駆動される。製氷皿は製氷ポケットの上面が下方に面した位置で軸方向の一端が係止され、更に他端を回転することによって捻られる。これにより、製氷ポケットから氷が離氷して落下し、貯氷容器に貯氷される。
特開2011−64374号公報(第4頁−第9頁、第3図)
しかしながら、上記従来の冷蔵庫によると、製氷ポケットの側方を覆う遮蔽リブによって製氷皿の剛性が大きくなる。これにより、離氷時に製氷皿を大きく捻ることができず、製氷ポケットに氷が残存して離氷が不十分になる問題があった。
本発明は、透明な氷を製氷して確実に離氷を行う製氷装置を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、上面を開口して給水される複数の製氷ポケットが設けられるとともに回転自在に配される可撓性の製氷皿と、前記製氷皿の下方を覆って前記製氷皿に取り付けられる底面部と前記底面部から上方に延びて前記製氷皿の側方を覆う側面部とを有するカバーと、前記製氷皿の底面と前記底面部との間に挟持される製氷ヒータと、前記製氷皿の上部から下方に延びて前記製氷ポケットの側面に対向する遮蔽リブとを有し、前記製氷ポケット内の水を前記製氷ヒータにより加熱しながら上部から凍結させて製氷を行うとともに、前記製氷皿を捻りながら回転して離氷を行う製氷装置を備えた冷蔵庫において、前記側面部が前記底面部から前記製氷ポケットの上部まで延びて形成されるとともに、前記遮蔽リブの下端が前記側面部の上端に対して同じ高さまたは上方に配されることを特徴としている。
この構成によると、製氷皿に給水されると製氷ヒータが駆動され、冷気による冷却と製氷ヒータによる加熱とによって製氷ポケットの水が上部から徐々に凍結して透明な氷が得られる。この時、製氷ポケットの上部まで覆うカバーの側面部及び側面部の上方に配される遮蔽リブによって冷気が遮蔽される。製氷ポケット内の水が凍結して製氷が完了すると製氷皿が捻りながら回転駆動される。これにより、製氷ポケットから氷が離氷して落下する。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記側面部の上端が前記製氷皿の上面の最外周の回転軌跡よりも内側に配置されることを特徴としている。この構成によると、製氷皿を捻って離氷する際にカバーが変形する。この時、側面部の上端が外側に移動しても製氷皿の上面の最外周の回転軌跡からカバーが突出することが防止される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記側面部の上端の回転半径が前記遮蔽リブの下端の回転半径よりも大きいことを特徴としている。この構成によると、遮蔽リブの下端よりも外周側に側面部の上端が配置される。これにより、カバーの変形によって側面部の上端が外側に移動しても遮蔽リブとの衝突が回避される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記側面部が前記底面部から前記製氷ポケットの給水水位まで延びて形成されることを特徴としている。この構成によると、製氷ポケットの給水水位まで覆うカバーによって冷気が遮蔽される。
本発明によると、カバーの側面部が底面部から製氷ポケットの上部まで延びて形成され、遮蔽リブの下端が側面部の上端に対して同じ高さまたは上方に配される。これにより、製氷皿の下方に配置した製氷ヒータから離れた製氷ポケットの上部を側面部及び遮蔽リブで遮蔽して冷気による急速な冷却を抑制し、透明な氷が得られる。また、製氷皿と一体に形成される遮蔽リブを鉛直方向に短くすることができ、製氷皿の剛性を小さくして製氷皿を容易に捻って確実に離氷を行うことができる。
本発明の実施形態の冷蔵庫の要部を示す側面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の製氷装置の製氷皿を上方から見た斜視図 本発明の実施形態の冷蔵庫の製氷装置の製氷皿を下方から見た分解斜視図 本発明の実施形態の冷蔵庫の製氷装置の製氷皿を示す正面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の製氷装置の製氷皿の離氷時の状態を示す正面断面図
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態の冷蔵庫を示す側面図である。冷蔵庫1は上部に冷蔵室2が配置され、冷蔵室2の下方に野菜室18が配される。冷蔵室2は貯蔵物を冷蔵保存し、野菜室18は冷蔵室2よりも高温の野菜等の保存に適した冷蔵温度で貯蔵物を冷蔵保存する。
野菜室18の下方には冷凍室(不図示)に連通する製氷室3が配置される。冷凍室及び製氷室3は氷点よりも低温に維持される。冷蔵室2は扉8により開閉され、製氷室3は扉13により開閉される。また、冷蔵庫1には冷蔵室2に配される給水部5と製氷室3に配される製氷部6とを有した製氷装置20が設けられている。
給水部5は給水タンク4、給水パイプ14、給水ポンプ7、給水タンク検知部19及び凍結防止ヒータ15を備えている。給水タンク4は製氷用の水が貯水され、扉8の開閉によって冷蔵室2から着脱自在に配される。給水パイプ14は給水タンク4から導出され、製氷部6の製氷皿21上まで延びて設けられる。
給水ポンプ7は給水パイプ14の経路中に配され、給水タンク4から水を汲上げて製氷皿21に給水を行う。給水タンク検知部19は給水タンク4の装着状態を検知する。凍結防止ヒータ15は給水パイプ14に接して設けられ、給水パイプ14内を流通する水の凍結を防止する。給水タンク4の周辺に凍結防止ヒータを設けてもよい。これにより、給水タンク4内の水の凍結が防止される。
製氷室3には貯氷容器11の上方に製氷装置20の製氷部6が配される。貯氷容器11は氷16を貯氷し、扉13の開閉により出し入れすることができる。製氷部6は製氷皿21、製氷モータ10及び検知レバー17を備えている。製氷皿21は給水タンク4から給水され、氷点以下の製氷室3内で氷16を製氷する。製氷モータ10は製氷皿21に連結される回転軸12を有し、製氷皿21を回転駆動する。詳細を後述するように、製氷皿21は捻りながら回転して離氷される。検知レバー17は貯氷容器11が満量か否かを検知する。
図2、図3は製氷皿21の上方から見た斜視図及び下方から見た分解斜視図を示している。製氷皿21はシリコンを含有したポリプロピレン等により形成されて可撓性を有し、回転軸12で回転自在に配される。
製氷皿21には上面を開口した複数の製氷ポケット22が設けられる。製氷ポケット22は回転軸12の軸方向(本実施形態では前後方向)に延びる縦仕切壁22a及び軸方向に直交する方向(本実施形態では左右方向)に延びる横仕切壁22bによって区画される。これにより、本実施形態の製氷ポケット22は軸方向に対して水平に直交する方向(左右方向)に2列並設され、軸方向(前後方向)に4列並設される。尚、製氷皿21の軸方向を左右方向に配置してもよい。
横仕切壁22b及び一部の縦仕切壁22aには上面を開放した溝部22cが形成される。給水パイプ14の直下の製氷ポケット22から溝部22cを介して各製氷ポケット22に給水が行われる。
また、製氷皿21には上端の両側面から垂下して製氷ポケット22の側面に対向する遮蔽リブ23が一体に設けられている。遮蔽リブ23によって製氷ポケット22の上部に当たる冷気が遮蔽される。遮蔽リブ23には横仕切壁22bに対向して切欠き部23aが設けられる。切欠き部23aによって製氷皿21の剛性を小さくすることができる。
各製氷ポケット22の底面22dには下方に突出する2列の保持リブ22eが設けられる。保持リブ22eによってヒータ線をシリコンゴム等で被覆したコード状の製氷ヒータ24が保持される。製氷皿21の下方には製氷ポケット22の底面22dを覆うカバー25がネジ26により取り付けられる。カバー25は製氷皿21の下方を覆う底面部25aと底面部25aのから上方に延びて製氷皿21の側方を覆う側面部25bとを有している。製氷ヒータ24は製氷ポケット22の底面22dとカバー25の底面部25aとの間に挟持され、製氷ポケット22の底面22dに接して配される。
また、製氷皿21の下面には水の有無を検知するサーミスタ27(図4参照)が設けられる。製氷皿21は給水により温度が上昇するため、サーミスタ27によって水の有無を容易に検知することができる。
図4は製氷皿21の正面断面図を示している。製氷皿21の上面は軸方向に対して水平に直交する方向(左右方向)の両端部21aが回転中心から同一距離に配置される。これにより、両端部21aはカバー25の上面の最外周の回転軌跡となる同一の回転軌跡D上を回転する。
カバー25の側面部25bは底面部25aの両端から製氷ポケット22の上部まで延びて形成される。遮蔽リブ23の下端は側面部25bの上端に対して上方に配される。側面部25b及び遮蔽リブ23によって製氷ポケット22に直接当たる冷気が遮蔽される。製氷皿21の下方に製氷ヒータ24が配置されるため、製氷ポケット22の上部を側面部25b及び遮蔽リブ23で遮蔽することで冷気による急速な冷却を抑制することができる。
また、側面部25bが製氷ポケット22の上部まで延びるため、遮蔽リブ23を鉛直方向に短く形成することができる。従って、製氷皿21の剛性を小さくし、容易に製氷皿21を捻ることができる。
カバー25の側面部25bの下端は回転軌跡Dに接し、上端は回転軌跡Dの内側に配される。側面部25bの上端の回転半径は遮蔽リブ23の下端の回転半径よりも大きくなっている。製氷皿21を捻って離氷する際にカバー25が変形する。この時、側面部25bの上端が外側に移動しても回転軌跡Dから側面部25b及び遮蔽リブ23の上端が突出することが防止される。従って、製氷皿21の回転時に遮蔽リブ23やカバー25と製氷室3内の他の部品との干渉を防止し、支障なく離氷を行うことができる。
尚、製氷皿21の上面の両端部21aが回転中心から異なる距離に配置される場合は、回転中心から遠い方の端部21aの回転軌跡が最外周の回転軌跡Dとなる。
また、側面部25bを底面部25aから製氷ポケット22の給水水位Hまで延びて形成するとより望ましい。これにより、製氷ポケット22内の水の冷気による急速な冷却を確実に抑制することができる。
上記構成の冷蔵庫1において、給水タンク4が装着されたことを給水タンク検知部19により検知すると、凍結防止ヒータ15が駆動される。製氷皿21に給水されていないことがサーミスタ27により検知されると、給水ポンプ7を駆動して製氷皿21の製氷ポケット22内に給水が行われる。
製氷ポケット22の給水水位Hまで給水が行われると給水ポンプ7が停止され、製氷ヒータ24が駆動される。これにより、製氷室3内の冷気による冷却と製氷ヒータ24の加熱とによって製氷ポケット22の水が上部から徐々に凍結し、透明な氷16を得ることができる。
この時、遮蔽リブ23及びカバー25によって製氷ポケット22に冷気が直接当たらないため、冷気による急速な冷却を抑制して製氷ヒータ24の駆動電力を小さくすることができる。
製氷皿21に給水した後、所定時間が経過すると製氷が完了したと判断される。これにより、検知レバー17によって貯氷容器11が満量でないことが検知されると、離氷動作が行われる。即ち、製氷モータ10によって製氷皿21が回転駆動される。
図5は離氷時の製氷皿21を示す正面断面図である。図中、破線は回転軸12から離れた軸方向の一端の製氷皿21(図中、21’で示す)を示し、実線は回転軸12側の製氷皿21を示している。製氷モータ10の駆動によって矢印A方向に製氷皿21が回転する。そして、回転軸12から離れた軸方向の一端で製氷皿21’は製氷ポケット22の上面が下方に面した位置で係止される。更に回転軸12の回転により回転軸12側の製氷皿21が回転し、製氷皿21が捻られる。これにより、製氷ポケット22から氷16が離氷して落下し、貯氷容器11に貯氷される。
この時、回転軸12から離れた側のカバー25’の一方の側面部25b’の上端は回転軸12側の製氷皿21の回転に牽引され、B1に示すように回転軌跡Dに接する。また、回転軸12側のカバー25の一方の側面部25bの上端は係止された製氷皿21’に牽引され、B2に示すように回転軌跡Dに接する。これにより、回転軌跡Dからのカバー25の突出が防止され、製氷室3内の部品との干渉を防止することができる。
本実施形態によると、カバー25の側面部25bが底面部25aから製氷ポケット22の上部まで延びて形成され、遮蔽リブ23の下端が側面部25bの上端に対して上方に配される。これにより、製氷皿21の下方に配置した製氷ヒータ24から離れた製氷ポケット22の上部を側面部25b及び遮蔽リブ23で遮蔽して冷気による急速な冷却を抑制し、透明な氷が得られる。また、製氷皿21と一体に形成される遮蔽リブ23を鉛直方向に短くすることができ、製氷皿21の剛性を小さくして製氷皿21を容易に捻って確実に離氷を行うことができる。尚、遮蔽リブ23の下端を側面部25bの上端に対して同じ高さに配してもよい。
また、側面部25bの上端が製氷皿21の上面の最外周の回転軌跡Dよりも内側に配置されるので、製氷皿21を捻った際にカバー25が変形して側面部25bの上端が外側に移動しても、回転軌跡Dからのカバー25の突出を防止することができる。従って、製氷室3内の他の部品との干渉を確実に防止することができる。尚、カバー25は製氷時及び離氷時に製氷室3内の他の部品と干渉しない範囲で回転軌跡Dから外側に突出してもよい。
また、側面部25bの上端の回転半径が遮蔽リブ23の下端の回転半径よりも大きいので、遮蔽リブ23の下端よりも外周側に側面部25bの上端が配置される。これにより、遮蔽リブ23の回転軌跡Dからの突出を防止することができる。加えて、カバー25の変形によって側面部25bの上端が外側に移動しても遮蔽リブ23と側面部25bとの衝突を回避し、製氷皿21を容易に捻ることができる。
また、カバー25の側面部25bが底面部25aから製氷ポケット22の給水水位Hまで延びて形成されるので、製氷ポケット22内の水の冷気による急速な冷却を確実に抑制することができる。
本発明によると、製氷装置を備えた冷蔵庫に利用することができる。
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
3 製氷室
4 給水タンク
5 給水部
6 製氷部
7 給水ポンプ
10 製氷モータ
12 回転軸
14 給水パイプ
15 凍結防止ヒータ
16 氷
17 検知レバー
18 野菜室
20 製氷装置
21 製氷皿
21a 端部
22 製氷ポケット
22a 縦仕切壁
22b 横仕切壁
22c 溝部
22d 底面
23 遮蔽リブ
23a 切欠き部
24 製氷ヒータ
25 カバー
25a 底面部
25b 側面部
27 サーミスタ

Claims (2)

  1. 上面を開口して給水される複数の製氷ポケットが設けられるとともに回転自在に配される可撓性の製氷皿と、前記製氷皿の下方を覆って前記製氷皿に取り付けられる底面部と前記底面部から上方に延びて前記製氷皿の側方を覆う側面部とを有するカバーと、前記製氷皿の底面と前記底面部との間に挟持される製氷ヒータと、前記製氷皿の上部から下方に延びて前記製氷ポケットの側面に対向する遮蔽リブとを有し、前記製氷ポケット内の水を前記製氷ヒータにより加熱しながら上部から凍結させて製氷を行うとともに、前記製氷皿を捻りながら回転して離氷を行う製氷装置を備えた冷蔵庫において、前記側面部が前記底面部から前記製氷ポケットの上部まで延びて形成されるとともに、前記遮蔽リブの下端が前記側面部の上端に対して同じ高さまたは上方に配され
    前記側面部の上端が前記製氷皿の上面の最外周の回転軌跡よりも内側に配置され、前記側面部の上端の回転半径が前記遮蔽リブの下端の回転半径よりも大きいことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記側面部が前記底面部から前記製氷ポケットの給水水位まで延びて形成されることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
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