JP2019020075A - 冷蔵庫 - Google Patents

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福太郎 岡田
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Abstract

【課題】負荷の大小に関わらず、かつ冷蔵室、野菜室の冷却も考慮しながら食品の最大氷結晶生成帯をすばやく通過させて冷凍する冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室を形成する断熱箱体と、冷気を生成する冷凍サイクルと、前記冷凍サイクルからの冷気を送風ファンによって前記冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室に供給する冷気供給路と、前記冷蔵温度帯室内が所定の条件に達すると前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風する冷蔵温度帯室送風制御手段と、を備えた冷蔵庫において、
前記冷凍温度帯室の急速冷却モードを行う場合、前記冷凍温度帯室内の食品がまだ−1℃以上のときに、前記冷蔵温度帯室内が前記所定の条件に達していなくても、前記冷蔵温度帯室送風制御手段により前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風し、前記冷蔵温度帯室の冷却を強制的に行う。
【選択図】図6

Description

本発明は食品や飲料水等を冷蔵或いは冷凍して貯留する冷蔵庫に関するものである。
最近では核家族化や共働き夫婦の増加等の家庭環境の変化により、冷凍室での冷凍保存法が多様化する傾向にある。家庭での冷凍室の使い方には、冷凍温度帯で販売されていた食品を購入して貯蔵するこれまでの使い方の他に、買い溜めした食品、例えば肉類の急速冷凍保存、或いは調理した料理の急速冷凍保存といった急速冷凍モードを主体とする使い方が提案されている。
食品の冷凍保存において、肉や魚などの食品に含まれる水分が凍結する際に細胞内に大きな氷結晶ができると、細胞が破壊され、細胞内に含まれるうま味成分がドリップとして流出し、味や歯触りなどの質の低下を及ぼす。これを防ぐためには、食品を冷やす際に氷結晶を生成する温度帯である「最大氷結晶生成帯」をいかに早く通過させるかが重要となる。最大氷結晶生成帯は食品によって異なるが、一般的に−1℃〜−5℃である。
以上の点を踏まえ、例えば、特開2006-90663号公報(特許文献1)においては、食品を急速に冷凍させたい急速冷凍モードの場合、通常よりも圧縮機の回転数を高くする冷凍方法が示されている。
特開2006−90663号公報
上記特許文献1に記載の冷蔵庫は、急速冷凍モードが設定された場合、予め設定した時間が経過するまで冷却運転を行うため、負荷が小さい場合には過剰に冷却運転が行われ、消費電力が増加する可能性がある。また、負荷が大きい場合には、食品が最大氷結晶生成帯を通過する前に急速冷凍モードが終了してしまう可能性もある。
また、冷凍室以外に冷蔵室や野菜室などがある場合は、急速冷凍モード中でもそれらの貯蔵室も所定温度以下の冷蔵温度帯に保つ必要がある。冷蔵室や野菜室は冷凍室に比べて温度が高く、1つの冷却器で冷凍室と共にこれらの貯蔵室を冷やそうとすると、冷却器の温度が大きく上昇し、急速冷凍モードの効率を下げることになる。食品の最大氷結晶生成帯を通過する際には、急速冷凍モードの効率を下げることは極力避けるべきである。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、負荷の大小に関わらず、かつ冷蔵室、野菜室の冷却も考慮しながら、食品の最大氷結晶生成帯をすばやく通過させて冷凍する冷蔵庫を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室を形成する断熱箱体と、冷気を生成する冷凍サイクルと、前記冷凍サイクルからの冷気を送風ファンによって前記冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室に供給する冷気供給路と、前記冷蔵温度帯室内が所定の条件に達すると前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風する冷蔵温度帯室送風制御手段と、を備えた冷蔵庫において、
前記冷凍温度帯室の急速冷却モードを行う場合、前記冷凍温度帯室内の食品がまだ−1℃以上のときに、前記冷蔵温度帯室内が前記所定の条件に達していなくても、前記冷蔵温度帯室送風制御手段により前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風し、前記冷蔵温度帯室の冷却を強制的に行う。
本発明によれば、負荷の大小に関わらず、かつ冷蔵室、野菜室の冷却も考慮しながら食品の最大氷結晶生成帯をすばやく通過させることが可能となる。
本発明の実施形態が適用される冷蔵庫の正面外観図である。 図1に示す冷蔵庫の縦断面を示す縦断面図である。 図1に示す冷蔵庫の庫内の背面内部の構成を示す正面図である。 本発明の実施例1における冷凍室の要部拡大断面図である。 温度検知手段付近の要部拡大断面図である。 食品の収納の有無を判断して急速冷却モードを行うタイムチャートである。 図6に示すタイムチャートを実行するフローチャートである。 他のフローに基づく急速冷却モードを行うタイムチャートである。 本発明の実施例2における冷凍室の要部拡大断面図である。 本発明の実施例3における冷凍室の要部拡大断面図である。 他のフローに基づく急速冷却モードを行うタイムチャートである。 庫内の温度検知手段付近の要部背面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の具体的な実施例を説明する前に、本発明の実施形態が適用される冷蔵庫の構成を図1乃至図3に基づいて説明する。図1は冷蔵庫の正面外観図であり、図2は図1の縦断面を示す断面図であり、図3は図1に示す冷蔵庫の庫内の背面内部の構成を示す正面図である。尚、図2においては製氷室の断面は示されていない。
図1、及び図2において、冷蔵庫1は、上方から冷蔵室2、製氷室(冷凍室の一部である)3及び上部冷凍室4、下部冷凍室5、野菜室6を有する。ここで、製氷室3と上部冷凍室4は、冷蔵室2と下部冷凍室5との間に左右に並べて設けている。一例として、冷蔵室2はおよそ+3℃、野菜室6はおよそ+3℃〜+7℃の冷蔵温度帯の貯蔵室である。また、製氷室3、上部冷凍室4及び下部冷凍室5は、およそ−18℃の冷凍温度帯の貯蔵室である。尚、図示していないが、製氷室3と上部冷凍室4と間には縦方向に配置された仕切部が設けられており、この仕切壁を境に製氷室3と上部冷凍室4とが左右方向に並設されている。また、上部冷凍室4は、その下方に隣設される下部冷凍室5より幅寸法が小さく、下部冷凍室5より容積が小さく、少量の食品が冷凍、貯蔵されるものである。
冷蔵室2は前方側に、左右に分割された観音開き(いわゆるフレンチ型)の冷蔵室扉2a、2bを備えている。製氷室3、上部冷凍室4、下部冷凍室5、野菜室6は夫々引き出し式の製氷室扉3a、上部冷凍室扉4a、下部冷凍室扉5a、野菜室扉6aを備えている。
また、各扉の貯蔵室側の面には、各扉の外縁に沿うように磁石が内蔵されたパッキン(図示せず)を設けており、各扉の閉鎖時、鉄板で形成された冷蔵庫外箱のフランジや各仕切り鉄板に密着し貯蔵室内への外気の侵入、及び貯蔵室からの冷気の漏れを抑制する構成とされている。
ここで、図2に示すように冷蔵庫本体10の下部には機械室11が形成され、この中に圧縮機12が内蔵されている。冷却器収納室13と機械室11には水抜き通路14によって連通され、凝縮水が排出できるようになっている。
図2に示すように、冷蔵庫本体10の庫外と庫内は、内箱と外箱との間に発泡断熱材(発泡ポリウレタン)を充填することにより形成される断熱箱体15により隔てられている。また冷蔵庫本体10の断熱箱体15は複数の真空断熱材16を実装している。冷蔵庫本体10は、上側断熱仕切壁17aにより冷蔵室2と上部冷凍室4及び製氷室3(図1参照、図2中で製氷室3は図示されていない)とが区画され、下側断熱仕切壁17bにより下部冷凍室5と野菜室6とが区画されている。
また、下部冷凍室5の上部には横仕切部18を設けている。横仕切部18は、製氷室3及び上部冷凍室4と下部冷凍室5とを上下方向に仕切っている。ただ、製氷室3、上部冷凍室4及び下部冷凍室5は流体的につながれているので、同じ冷気が供給されている。また、横仕切部18の上部には、製氷室3と上部冷凍室4との間を左右方向に仕切る縦仕切部を設けている。
横仕切部18は、下側断熱仕切壁17bの前面及び左右側壁前面と共に、下部冷凍室扉5aの貯蔵室側の面に設けたパッキン(図示せず)と接触する。製氷室扉3aと上部冷凍室扉4aの貯蔵室側の面に設けたパッキン(図示せず)は、横仕切部18、縦仕切部53(図4)、上側断熱仕切壁17a及び冷蔵庫本体1の左右側壁前面と接することで、各貯蔵室と各扉との間での冷気の移動をそれぞれ抑制している。なお、製氷室3、上部冷凍室4及び下部冷凍室5は、同じ冷凍温度帯で保たれているので、横仕切部18及び縦仕切部53の断熱性能は、上側断熱仕切壁17aや下側断熱仕切壁17bほどは要求されない。
図2に示すように、上部冷凍室4、下部冷凍室5及び野菜室6は、それぞれの貯蔵室の前方に備えられた扉4a、5a、6aが取り付けられている。また、上部冷凍室4には上部冷凍貯蔵容器41が配置され、下部冷凍室5には複数段の冷凍貯蔵容器、すなわち最上段冷凍貯蔵容器63、上段冷凍貯蔵容器61及び下段冷凍貯蔵容器62が配置されている。更に、野菜室6には上段野菜貯蔵容器71、下段野菜貯蔵容器72が配置されている。
そして、製氷室扉3a、上部冷凍室扉4a、下部冷凍室扉5a及び野菜室扉6aは、それぞれ図示しない取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより、製氷貯蔵容器3b(図示せず)、上部冷凍貯蔵容器41、下段冷凍貯蔵容器62、上段野菜貯蔵容器71、下段野菜貯蔵容器72が引き出せるようになっている。
詳しくは、下段冷凍貯蔵容器62は冷凍室扉内箱に取り付けられた支持アーム5dに下段冷凍貯蔵容器62の側面上部のフランジ部が懸架されており、上段冷凍貯蔵容器61は下段冷凍貯蔵容器62の側面上部フランジ部の上に載置されており、冷凍室扉5aを引き出すと同時に下段冷凍貯蔵容器62及び上段冷凍貯蔵容器61が引き出される。最上段冷凍貯蔵容器63は、冷凍室5の側面壁に形成された凹凸部(図示しない)に載置されており前後方向にスライド可能になっている。
下段野菜貯蔵容器72も同様にフランジ部が野菜室扉6aの内箱に取り付けられた支持アーム6dに懸架され、上段野菜貯蔵容器71は下段野菜貯蔵容器72のフランジ部の上に載置されている。また、この野菜室6には断熱箱体15に固定された電熱ヒーター6Cが設けられており、この電熱ヒーター6Cによって野菜室6の温度が冷やし過ぎにならないように、野菜の貯蔵に適した温度になるようにしている。尚、この電熱ヒーター6Cは必要に応じて設けられれば良いものであるが、本実施例では野菜の貯蔵がより上手く行えるように電熱ヒーター6Cを設けるようにしている。
次に冷蔵庫の冷却方法について説明する。冷蔵庫本体1には冷却器収納室13が形成され、この中に冷却手段として冷却器19を備えている。冷却器19(一例として、フィンチューブ熱交換器)は、下部冷凍室5の背部に備えられた冷却器収納室13内に設けられている。また、冷却器収納室13内であって冷却器19の上方には送風手段として送風ファン20(一例として、プロペラファン)が設けられている。
冷却器19で熱交換して冷やされた空気(以下、冷却器19で熱交換した低温の空気を「冷気」と称する)は、送風ファン20によって冷蔵室送風ダクト21、冷凍室送風ダクト22、及び図示しない製氷室送風ダクトを介して、冷蔵室2、製氷室3、上部冷凍室4、下部冷凍室5、野菜室6の各貯蔵室へそれぞれ送られる。
各貯蔵室への送風は、冷蔵温度帯の冷蔵室2への送風量を制御する第一の送風制御手段(以下、冷蔵室ダンパ23という)と、冷凍温度帯の冷凍室4、5への送風量を制御する第二の送風制御手段(以下、冷凍室ダンパ24という)とにより制御される。ちなみに、冷蔵室2、製氷室3、上部冷凍室4、下部冷凍室5、及び野菜室6への各送風ダクトは、図3に破線で示すように冷蔵庫本体1の各貯蔵室の背面側に設けられている。具体的には、冷蔵室ダンパ23が開状態、冷凍室ダンパ24が閉状態のときには、冷気は、冷蔵室送風ダクト21を経て多段に設けられた吹き出し口25から冷蔵室2に送られる。なお、冷蔵室ダンパ23および冷凍室ダンパ24は、全開状態と全閉状態だけでなく、その中間的な状態に設定できるように構成しても良い。
また、冷蔵室2を冷却した冷気は、冷蔵室2の下部に設けられた冷蔵室戻り口26から冷蔵室−野菜室連通ダクト27を経て、下側断熱仕切壁18の下部右奥側に設けた野菜室吹き出し口28から野菜室6へ送風される。野菜室6からの戻り冷気は、下側断熱仕切壁18の下部前方に設けられた野菜室戻りダクト入口29から野菜室戻りダクト30を経て、野菜室戻りダクト出口から冷却器収納室13の下部に戻る。尚、別の構成として冷蔵室−野菜室連通ダクト27を野菜室6へ連通せずに、図3において冷却器収納室12の上面から見て、右側下部に戻す構成としてもよい。この場合の一例として、冷蔵室−野菜室連通ダクト27の前方投影位置に野菜室送風ダクトを配置して、冷却器19で熱交換した冷気を、野菜室吹き出し口28から野菜室6へ直接送風するようになる。この場合は野菜室6の温度を制御するために、野菜室6への送風路内、または野菜室吹き出し口28に野菜室6への送風量を制御する送風制御手段(以下、野菜室ダンパ(図示せず))を設ける必要がある。
図2、図3に示すように、冷却器収納室13の前方には、各貯蔵室と冷却器収納室12との間を仕切る仕切部材31が設けられている。仕切部材31には、図3にあるように上下に一対の吹き出し口32a、32b、33a、33bが形成されており、冷凍室ダンパ24が開状態のとき、冷却器19で熱交換された冷気が送風ファン20により図示を省略した製氷室送風ダクトや上段冷凍室送風ダクト34を経て吹き出し口32a、32bからそれぞれ製氷室3、上部冷凍室4へ送風される。また、下段冷凍室送風ダクト35を経て吹き出し口、33a、33bから下部冷凍室5へ送風される。尚、下部冷凍室5には必要に応じて吹き出し口を増設しても良いものである。
また、冷蔵庫本体10の天井壁上面側にCPU、ROMやRAM等のメモリ、インターフェース回路等を搭載した制御装置が設けられており、外気温度センサ(図示せず)、冷却器温度センサ(図示せず)、冷蔵室温度センサ(図示せず)、野菜室温度センサ(図示せず)、冷凍室温度センサ(図示せず)、扉2a、2b、3a、4a、5a、6aの各扉の開閉状態をそれぞれ検知する扉センサ(図示せず)、冷蔵室2内壁に設けられた図示しない温度設定器等と接続し、ROMに予め搭載されたプログラムにより、圧縮機12のオン、オフ等の制御、冷蔵室ダンパ23及び冷凍室ダンパ24を個別に駆動するそれぞれのアクチュエータの制御、送風ファン20のオン/オフ制御や回転速度制御、扉開放状態を報知するアラームのオン/オフ等の制御を行うようになっている。
図1に戻って、冷蔵室扉2aには入力制御部40が設けられており、この入力制御部40は上述した制御装置に接続されている。したがって、入力制御部40からの入力によって冷蔵庫1の各貯蔵室の温度を設定できるようになっている。例えば圧縮機12の回転数、送風ファン20の回転数、冷蔵室ダンパ23及び冷凍室ダンパ24の開閉や開閉量等を制御することで各貯蔵室の温度を制御するものである。
以上のような構成の冷蔵庫において、食品の収納の有無を正確に検出できる適切な位置に温度検知手段を配置して食品の収納状態を検出することが要請されている。次に本発明の実施形態について図4乃至図12を用いて説明する。
図4は冷凍室の要部拡大断面を示し、図5は温度検知手段付近の要部拡大断面を示している。図4において、製氷室3と上部冷凍室4を仕切る縦仕切部(真空断熱材を備えていない仕切構成材である)53の奥行側端面にはサーミスタ等から構成された食品温度検知手段(食品センサ)50が取り付けられている。また、下部冷凍室5の上側付近の背面壁51には、これもサーミスタ等から構成された冷凍室温度検知手段(冷凍室センサ)52が配置されている。
本実施例では、食品センサ50は食品温度に左右される空間の温度を測定し、冷凍室センサ52は食品温度に左右されない空間の温度を測定するものである。したがって、この2個の温度検知手段の出力信号の変動状態から、上部冷凍室4や下部冷凍室5に冷凍室温度より高い温度の食品が収納されたかどうかを判断するものである。ここで、冷凍室センサ52は、既に従来から設けられている温度検知手段であるので、詳細な構成についての説明は省略する。なお、食品センサ50は、サーミスタに限らず、赤外線センサなどの非接触で温度を検出するものであっても良い。
さて、本実施例の食品センサ50は、図5に示している通り、横仕切部18に直交するように設けた縦仕切部53の下端に設けられている。縦仕切部53の奥行方向下端部分54には食品センサ50が配置されており、食品センサ50の信号線55は、縦仕切部53の内部を通って外部に接続されるようにコネクタ56に接続されている。尚、食品センサ50、信号線55の一部はセンサカバー57で覆われており、このセンサカバー57は、縦仕切部53に一体化されるようにねじ、接着剤、溶着等の固定手段で縦仕切部53に固定されている。
ここで、縦仕切部53には、食品センサ50、信号線55、出力信号を外部に伝送するコネクタ56、センサカバー57が事前に組み込まれて組立体として構成されており、この縦仕切部53の組立体を上側断熱仕切壁17aにねじによって固定することで、縦仕切部53を組み込むことができる。尚、上側断熱仕切壁17aの下側の縦仕切部53が位置する領域には、制御装置に繋がるコネクタ(図示せず)が固定されている。
したがって、縦仕切部53を組み込むことによって、食品センサ50のコネクタ56と接続することができる構成である。また、冷蔵庫の幅寸法全体を占める下部冷凍室5には、下方から下段冷凍貯蔵容器62、上段冷凍貯蔵容器61、最上段冷凍貯蔵容器63が配置されている。
このような構成において、下部冷凍室5の最上段冷凍貯蔵容器63に生肉や調理済みの食品が収納されたとする。
この時、食品センサ50は、下部冷凍室5の最上段冷凍貯蔵容器63の鉛直投影内であって、最上段冷凍貯蔵容器63の上端部より高く、上側断熱仕切壁17aの下端部や上部冷凍室4の上部冷凍貯蔵容器41の上端部よりも低い位置にある。このように、食品センサ50は、最上段冷凍貯蔵容器63の上方に近接して配置されているので、最上段冷凍貯蔵容器63に収納された食品の温度の影響を受け易くなっている。つまり、食品センサ50は最上段冷凍貯蔵容器63に収納された食品温度に左右される空間の温度を測定しているものである。
また、図12に示すように、最上段冷凍貯蔵容器63の背面側には、冷気供給経路から冷気を吐出する冷気吹き出し口33a,33bが左右方向に複数形成されている。食品センサ50は、左右方向について、これら冷気吹き出し口33a,33bの間であって、上下方向について、これらの冷気吹き出し口33a,33bの上方に配置されている。ここで、最上段冷凍貯蔵容器63の中央付近に食品が投入された場合は、食品センサ50から近い場所に食品があるため、精度よく食品投入を検知できる。一方で、最上段冷凍貯蔵容器63の左右両端付近に食品が投入された場合は、食品センサ50から遠い場所に食品があるため、食品投入の検知精度は低下する。
一方、冷凍室センサ52は、下部冷凍室5の最上段冷凍貯蔵容器63の鉛直投影外、具体的には下部冷凍室5の背面側にあって、最上段冷凍貯蔵容器63から離れて配置されているので、最上段冷凍貯蔵容器63に収納された食品温度に限らず、扉開閉による外気の流入や上段冷凍貯蔵容器63以外に収納された食品温度の影響を同様に受ける。つまり、冷凍室センサ52は最上段冷凍貯蔵容器63に収納された食品温度だけでなく、冷凍室全体の空間の温度を測定するものである。したがって、食品センサ50の出力と冷凍室センサ52の時系列的な出力信号の変動状態を比較することで、最上段冷凍貯蔵容器63に食品が収納されたかどうかが判断できるようになる。
また、本実施例では、上側断熱仕切壁17aに食品センサ50を設けないので、上側断熱仕切壁17aに真空断熱材を広く貼り付けられ、上側断熱仕切壁17aからの冷熱の漏洩を抑制することができる。すなわち、冷凍室と冷蔵室との間の熱の移動が抑制されるので、冷凍室を冷やすための電力消費を抑制でき、また冷蔵室の冷やし過ぎも抑制できる。
また、本実施例においては、縦仕切部53に、食品センサ50、信号線55、コネクタ56、センサカバー57を事前に組み込んでいるので、冷蔵庫への組み付けが容易となり、作業効率を向上することができる。
次に、食品の収納の有無を判別する判別方法について説明する。図6は判別を実行した時の各温度検知手段の挙動と圧縮機の動作状態を示し、図7はその制御フローを示している。
図6において、或る時刻で対象となる下部冷凍室5の扉が時刻t0で開かれて、生肉等の食品が最上段貯蔵容器63に収納され、時刻t1で閉じられたとする。この状態で圧縮機は、通常冷却モード(第1冷却モード)として低回転で運転され、同様に送風ファンも低回転で運転されている。
食品が収納された場合は、この食品付近の冷気の温度は、食品の温度の影響を受けて上昇しやすいので、食品センサ50の検出温度は上昇し、扉を閉じた後も高温状態がしばらく継続する。
一方で、扉の開閉はあっても食品が投入されていない時は、食品センサ50の検出温度の温度上昇は一時的であり、扉を閉じた後には温度が低下しやすい。したがって、食品センサ50の検知温度が、食品検知閾値以上の状態を一定時間T1以上継続した場合に、食品が収納されたと判断できる。
上述した食品センサ50の検出温度による食品検知判定は、下部冷凍室扉5aを開けた時刻t0の食品センサ50の検知温度が、食品検知閾値未満の場合にのみ実施する。また、上述した食品検知判定は、下部冷凍室扉5aを閉じた時刻t1より一定時間を検知監視基準時間T0として設け、検知監視基準時間T0内にのみ実施する。これは、上部冷凍室や冷蔵室など、下部冷凍室以外の貯蔵室に高温の食品が収納された場合にも、第1の温度センサ50の検知温度が上昇する可能性があるためである。したがって、下部冷凍室扉5aを開けたときには既に高温状態である場合や、下部冷凍室扉5aの開閉と連動せずに食品センサ50の検知温度が上昇した場合は、下部冷凍室5の最上段冷凍貯蔵容器63へ食品が投入されていないとみなす。これにより、食品を実際に投入していない場合に、食品が投入されたと判定してしまう誤検知とその後の誤作動を防止できる。
冷蔵室ダンパ23の開閉のタイミングは、冷蔵室に設置された冷蔵室温度検知手段(以下、冷蔵室センサ)64によって制御される。基本的には、冷蔵室センサ64が冷蔵室ダンパ(通常冷却モード)開閾値以上の温度を検知すると冷蔵室ダンパ23を開状態にして冷蔵室へ冷気を送風し、冷蔵室ダンパ(通常冷却モード)閉閾値以下の温度を検知すると冷蔵室ダンパ23を閉状態にして冷蔵室へ冷気を送風しない。ただし、圧縮機12がオンした直後は、冷蔵室センサ64が冷蔵室ダンパ開閾値以上でない場合でも冷蔵室ダンパ23を開状態にし、冷蔵室の冷却を行う。これは、圧縮機12がオフしていたことにより、冷却器19の温度が高いためであり、より効率の良い冷却運転が可能になるためである。野菜室ダンパを設けている場合は、野菜室ダンパも同時に開状態にしてもよい。
次に、冷却運転の制御について説明する。
まず、上述した食品検知判定で、食品が投入されていないと判定された場合には、通常冷却モードでの運転を継続する。この通常冷却モードでは、冷凍室センサ52の検知温度が圧縮機オン閾値に達すれば、圧縮機の運転を開始して冷凍室内を冷却する。冷凍室内が十分に冷却されて第2の温度検知手段の検知温度が圧縮機オフ閾値に達すれば、圧縮機の運転を停止して冷凍室内の冷却を一時中断する。ここで、省エネ性や騒音面を配慮すれば、圧縮機の回転数はできるだけ低回転で運転するのが望ましい。このため、圧縮機が運転を開始した段階では低回転(第1の回転数)で運転し、扉開閉があった場合や冷凍室センサ52の検知温度が高温になった場合には、必要に応じて回転数を高回転(第1の回転数より高い第2の回転数)に上げて、冷凍室内の冷却を加速させる。この動作を繰り返すことにより、冷凍室内の温度を所定の範囲内に保つように調節する。
一方、上述した食品検知判定で、食品が投入されたと判定された場合には、急速冷却モード(第2冷却モード)に移行する。この急速冷却モードでは、まず冷蔵室センサ64が冷蔵室ダンパ開閾値未満の温度しか検知しない場合であっても、冷蔵室ダンパ23(野菜室ダンパを設けている場合は、以降、これも含む)を開状態にし、冷凍室と同時に冷蔵室の冷却も開始する。これは、冷凍室内に投入された食品が最大氷結晶生成帯である−1℃から−5℃の範囲に到達する前、すなわち−1℃以上のときに、あらかじめ冷蔵室を強制的に冷却しておくためである。これにより、最大氷結晶生成帯を通過する間は、冷蔵室ダンパ23を極力閉状態にして冷却器19の温度上昇を防ぎつつ、冷凍室の冷却に専念でき、よりすばやく最大氷結晶生成帯を通過させることが可能となる。また、本実施例では、急速冷却モード時における冷蔵室ダンパ閉閾値を、通常冷却モード時における冷蔵室ダンパ閉閾値よりも低いものに変更している。これにより、冷蔵室の温度が通常冷却モード時における冷蔵室ダンパ閉閾値以下になっても、冷蔵室ダンパ23の開状態は継続され、冷凍室内に投入された食品が最大氷結晶生成帯に到達する前に、冷蔵室をより低い温度まで冷却しておくことができる。
ここで、投入した食品が最大氷結晶生成帯を通過する前に、冷凍室センサ52の検知温度が圧縮機オフ閾値に達し、圧縮機がオフしてしまう場合がある。そこで、第2冷却モード中は、冷凍室センサ52の検知温度が圧縮機オフ閾値に達しても、圧縮機の運転を停止させず運転を継続(圧縮機が高回転していた場合は低回転に下げて運転を継続)する。圧縮機を高回転で長時間運転し続けると、冷凍室の温度が大幅に低下し、隣接する冷蔵室や野菜室での結露や霜付き、食品凍結といった不具合が生じる可能性もあるが、圧縮機を低回転とすることで運転時間を長くし、中断することなく冷気を供給し続けることで、上述の不具合の発生を抑制しつつ食品をすばやく凍結させることが可能である。例えばサイズの大きな食品や高温の食品のような凍結に時間を要する食品に対しても、高回転での場合よりも長時間冷気の供給を継続できるため、凍結までの時間を短くできる。なお、圧縮機オフ閾値に達した後の低回転の圧縮機運転は、食品センサ50の検知温度が冷却完了閾値に達するまで継続する。
また、食品の投入量が多い場合など、最大氷結晶生成帯の通過に時間がかかり、その間に冷蔵室の冷蔵室センサ64が冷蔵室ダンパ開閾値以上となってしまう可能性がある。そこで、本実施例では、急速冷却モード時における冷蔵室ダンパ開閾値は、通常冷却モード時における冷蔵室ダンパ開閾値よりも高いものに変更している。これにより冷蔵室ダンパ23が閉状態でいられる時間が延び、食品の最大氷結晶生成帯通過中に冷蔵室ダンパ23を開状態にしなければならなくなる状況が起きにくくなる。なお、最大氷結晶生成帯を通過する間は、冷蔵室ダンパ23を常に閉状態にしておくのが望ましいが、急速冷却モード時における冷蔵室ダンパ開閾値にも達してしまった場合等には、冷蔵室ダンパ23を一時的に開状態にすることも許容している。
一方、図8のように、食品が投入されたと判定したときに、圧縮機が停止状態の場合もある。具体的には、食品検知タイマの経過時間がT1に達する前に、圧縮機オフ閾値に達した場合が考えられる。このときは、通常冷却モードでの制御に従って、圧縮機オン閾値に達した後に圧縮機の運転を開始し、圧縮機オフ閾値に達しても、上述のように、食品センサ50の検知温度が冷却完了閾値に達するまで低回転の圧縮機運転を継続する。この場合、食品投入後の早い段階で圧縮機が停止し、冷気の供給が中断することになるが、この段階では食品がまだ氷結晶生成帯である−1℃から−5℃の範囲に達していないことが多いと考えられる。したがって、圧縮機が再度運転を開始した後に冷気を連続的に供給すれば、上述の氷結晶生成帯の温度帯をすばやく通過させることが可能となり、鮮度の維持に有効となる。
なお、図11のように、食品投入が有のときに行う第2冷却モードの際に、圧縮機の回転数を上げて急速に冷却せずとも、圧縮機の運転時間を延長すれば、投入された食品を十分に冷却することも可能である。
次に、貯蔵室への食品投入の有無に応じて冷却モードを変える自動冷却運転を有する本実施例の冷蔵庫について、上述したタイムチャートを実現する制御フローを、図7を用いて説明する。ここでは、自動冷却運転のオン/オフを手動で設定できる冷蔵庫に関し、手動でオンに設定した場合について述べるが、手動の設定なしで常にオン状態とした冷蔵庫であっても良い。
先ず、ステップS10で通常冷却モードを実行しているが、ここで、使用者によって下部冷凍室5の扉が開けられたことをステップS11で検出する。ステップS11で下部冷凍室5の扉5が開けられると、ステップS12で食品センサ50の検知温度と食品検知閾値とを比較し、既に検知温度が食品検知閾値以上であれば、ステップS30に進んで、食品は投入されていないと判定し、ステップS31で通常冷却モードへ進む。
ステップS12で食品センサ50の検知温度が食品検知閾値より低い場合は、使用者によって下部冷凍室5の扉が閉じられたことをステップS13で検出すると、ステップS14に進み、検知監視時間のタイマカウントをスタートさせる。次にステップS15に進んで、食品センサ50の検知温度と食品検知閾値とを比較する。検知温度が食品検知閾値以上の場合は、ステップS16で食品検知時間のタイマカウントをスタートさせる。
次に、ステップS17に進んで、高温状態が所定時間継続しているかどうかを、食品検知タイマと食品検知基準時間T1とを比較して判定する。食品検知タイマが食品検知基準時間T1未満であるときは、ステップS29で検知監視タイマと検知監視基準時間T0とを比較し、検知監視タイマが検知監視基準時間T0に達していない場合は、ステップS14に戻って同様に繰り返す。一方、ステップS15で食品センサ50の検知温度が食品検知閾値より低い場合は、ステップS29へ進む。このステップS29で、検知監視タイマと検知監視基準時間T0とを比較し、検知監視タイマが検知監視基準時間T0に達していない場合は、ステップS14へ戻って同様に繰り返す。ステップS29で検知監視タイマが検知監視基準時間T0に達した場合は、ステップS30に進んで、食品は投入されていないと判定し、ステップS31で通常冷却モードへ至る。
一方、S17で食品検知タイマが食品検知基準時間T1に達した場合、ステップS18で食品が投入されたと判定し、急速冷却モードへ移行する。まず、ステップS19で通常冷却モードと同様の運転を続ける。次に、圧縮機の状態を確認する。ステップS20にて圧縮機がオフの場合は、通常冷却モードと同じように冷凍室センサ52の検知温度が圧縮機オン閾値(第1の閾値)に達し圧縮機がオンになるまで待機する。圧縮機がオンの場合、ステップS21で冷蔵室ダンパ23を強制開にする。その後、冷蔵室ダンパ23の開閉を判定する。ステップS22で、冷蔵室の冷蔵室センサ64が(急速冷却モード用に低く変更された)冷蔵室ダンパ閉閾値以下の場合はステップS23で冷蔵室ダンパ23を閉に、ステップS24で冷蔵室センサ64が(急速冷却モード用に高く変更された)冷蔵室ダンパ開閾値以上の場合はステップS25で冷蔵室ダンパ23を開にする。次に、ステップS26で冷凍室センサ52による検知温度が圧縮機オフ閾値に達したかどうかを判定する。検知温度が圧縮機オフ閾値より低い場合は、ステップS27にて圧縮機を低回転で連続運転させる。最後に食品センサ50の検知温度と冷却完了閾値とを比較し、検知温度が冷却完了閾値より高ければ、ステップS20へ戻って同様に繰り返す。ステップS28で冷却完了閾値に達した場合、ステップS31に進んで通常冷却モードに進む。
なお、ステップS16のような食品検知タイマをカウントせずに、食品センサ50が食品検知閾値以上となった時点で、食品が投入されたと判定して急速冷却運転を自動で開始させても良い。
このようにして、冷凍室の2個の温度センサを用い、最上段冷凍貯蔵容器63に食品が有るか否かを判断して、急速冷却モードの実行を制御することができるようになる。すなわち、上部冷凍室と冷蔵室との間の断熱性能の低下を抑制しつつ、温度の高い食品が収納されたら自動的に急速冷凍できる冷蔵庫が提供できる。なお、最上段冷凍貯蔵容器63以外の上部冷凍室4、下部冷凍室5の上段冷凍貯蔵容器61ならびに下段冷凍貯蔵容器62については、温度検知手段を用いずに、使用者が急速冷凍の要否を設定できるようにしている。また、上部冷凍室4は、冷凍温度帯だけでなく冷蔵温度帯にも切替できるような部屋であっても構わない。
さらに、本実施例では、冷凍室に食品が投入されたと判定すると、まず高回転で圧縮機を運転し、そのまま圧縮機を停止させずに或いは圧縮機を一時的に停止させた後、高回転のときよりも長い時間、低回転で継続的に運転する。このため、冷凍室センサ52による検知温度が低下して冷凍室内が目標温度まで冷却された場合でも、冷え切っていない食品の冷却を継続することが可能である。その結果、圧縮機を停止させたり運転再開したりする頻度を少なくでき、圧縮機の寿命を長く維持できる。また、圧縮機を高回転で運転させる時間を短くできるので、従来の急速冷却運転の場合と比べて全体の消費電力量を抑制できるだけでなく、圧縮機の高回転に起因する騒音や振動の発生時間も短くできる。
また、本実施例では、上部冷凍室4内の貯蔵容器や下部冷凍室5内の他の貯蔵容器と比べて、高さ寸法が最も小さく、薄い空間である最上段冷凍貯蔵容器63を、急速冷凍の対象としているので、食品を置くときに積み重なり難く、収納や取り出しの操作がし易いという利点がある。さらに、この最上段冷凍貯蔵容器63は、上部冷凍室4の貯蔵容器と比べて幅寸法が大きいので、より多くの食品を左右方向に並べて配置できる。
ここで、最上段冷凍貯蔵容器63の略全面には金属製の熱伝導板としてアルミトレイが敷設されており、このアルミトレイの上表面には凸部または凹部が奥行方向および左右方向に複数形成されている。アルミ自体が熱伝導性の高い材料であり、アルミに触れている食品は周囲との熱エネルギーの交換が大きく促進されるため、上段冷凍貯蔵容器61や下段冷凍貯蔵容器62と比べて、最上段冷凍貯蔵容器63の冷却性能は高くなっている。そして、最上段冷凍貯蔵容器63の鉛直投影外、具体的には、下部冷凍室5の背面側の最上段冷凍貯蔵容器63と略同じ高さにある吹出口から、冷気が供給される。このため、最上段冷凍貯蔵容器63内の食品は急速に冷却されていくことになる。また、本実施例では、下部冷凍室5の最上段貯蔵容器63にアルミトレイを配置した例について示したが、冷蔵室2内に複数段の貯蔵容器が存在し、このうち最上段の貯蔵容器をチルド冷却用にアルミトレイを配置し、この貯蔵容器を急速冷却の対象としても良い。
次に、食品センサ50の取付位置の他の実施例を図9及び図10に基づき説明する。尚、同じ参照番号は同じ構成部品を示しているので、詳細な説明が必要な場合に説明し、これ以外は省略する。
図9においては、食品センサ50は上部冷凍室4と下部冷凍室5の間に設けてある横仕切部18の下面に設けられている。この横仕切部18は、上部冷凍室4と下部冷凍室5の間を分離するものではなく、上部冷凍室4や製氷室3を支える仕切構成材である。なお、本実施例では、下部冷凍室5内には、2つの貯蔵容器、すなわち上段冷凍貯蔵容器61と下段冷凍貯蔵容器62のみが配置されている。
横仕切部18は上部冷凍室4と下部冷凍室5の間に設けてあるので、真空断熱材は設けられていないものである。そして、本実施例の場合は、横仕切部18の下側の上段冷凍貯蔵容器61に食品が収納されたことを検出するものである。この構成によれば、上側断熱仕切壁17aに温度検知手段を設けないので、上側断熱仕切壁17aに真空断熱材を広く貼り付けられ、上側断熱仕切壁17aからの冷熱の漏洩を抑制することができる。
図10においては、食品センサ50は上部冷凍室4と下部冷凍室5の間に設けてある横仕切部18aの下面に設けられている。この横仕切部18aは図9とは異なり、上部冷凍室4と下部冷凍室5の間を分離するものである。ただ、上部冷凍室4や製氷室3を支える仕切構成材であることは同様である。
横仕切部18aは上部冷凍室4と下部冷凍室5の間に設けてあるので、真空断熱材は設けられていないものである。そして、本実施例の場合も、横仕切部18aの下側の上段冷凍貯蔵容器61に食品が収納されたことを検出するものである。この構成によれば、上側断熱仕切壁17aに温度検知手段を設けないので、上側断熱仕切壁17aに真空断熱材を広く貼り付けられ、上側断熱仕切壁17aからの冷熱の漏洩を抑制することができる。
以上述べた実施例1から実施例3では、野菜室6を下部冷凍室5よりも低い位置に配置するレイアウトの冷蔵庫について説明したが、野菜室を冷蔵室と上部冷凍室の間に配置するレイアウトの冷蔵庫であっても良い。このようなレイアウトの冷蔵庫でも、下部冷凍室の最上段貯蔵容器の鉛直投影内であって、野菜室と上部冷凍室とを区画する断熱仕切壁よりも低い位置に温度検知手段を設置することで、断熱仕切壁の断熱性能の低下を抑制しつつ、自動的に温かい食品を急速冷凍できる。
また、以上の実施例では、自動冷却運転の設定がオンの状態において、食品が投入されたことを食品センサ50で検知したときに、急速冷却モードへ移行させている。しかし、自動冷却運転の設定とは別に、急速冷却運転もオン/オフが手動で設定可能とし、急速冷却運転がオンに設定された場合は、センサの検知有無にかかわらず強制的に急速冷却モードへ移行させるようにしても良い。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
10…冷蔵庫本体、2…冷蔵室、3…製氷室、4…上部冷凍室、5…下部冷凍室、6…野菜室、19…冷却器、12…冷却器収納室、18…断熱仕切壁、20…送風ファン、50…食品温度検知手段(食品センサ)、51…背面壁、52…冷凍室温度検知手段(冷凍室センサ)、53…縦仕切部、54…奥行方向下端部分、55…信号線、56…コネクタ、57…センサカバー、64…冷蔵室温度検知手段(冷蔵室センサ)。

Claims (4)

  1. 冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室を形成する断熱箱体と、冷気を生成する冷凍サイクルと、前記冷凍サイクルからの冷気を送風ファンによって前記冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室に供給する冷気供給路と、前記冷蔵温度帯室内が所定の条件に達すると前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風する冷蔵温度帯室送風制御手段と、を備えた冷蔵庫において、
    前記冷凍温度帯室の急速冷却モードを行う場合、前記冷凍温度帯室内の食品がまだ−1℃以上のときに、前記冷蔵温度帯室内が前記所定の条件に達していなくても、前記冷蔵温度帯室送風制御手段により前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風し、前記冷蔵温度帯室の冷却を強制的に行うことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室を形成する断熱箱体と、冷気を生成する冷凍サイクルと、前記冷凍サイクルからの冷気を送風ファンによって前記冷蔵温度帯室及び冷凍温度帯室に供給する冷気供給路と、前記冷蔵温度帯室のセンサが開閾値以上の温度を検知すると前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風し、前記冷蔵温度帯室のセンサが閉閾値以下の温度を検知すると前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風しない、冷蔵温度帯室ダンパと、を備えた冷蔵庫において、
    前記冷凍温度帯室の急速冷却モードを行う場合、前記冷凍温度帯室内の食品がまだ−1℃以上のときに、前記冷蔵温度帯室の温度が前記開閾値未満であっても、前記冷蔵温度帯室ダンパにより前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風し、前記冷蔵温度帯室の冷却を強制的に行うことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項2において、
    前記冷蔵温度帯室の冷却を強制的に行うことにより、前記冷蔵温度帯室の温度が前記閉閾値以下になっても、前記冷蔵温度帯室ダンパによる前記冷蔵温度帯室への冷気を継続することを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項2または3において、
    前記冷凍温度帯室の急速冷却モードを行う場合、前記冷凍温度帯室内の食品がすでに最大氷結晶生成帯の温度にあるときには、前記冷蔵温度帯室のセンサが前記開閾値以上の温度を検知しても、前記冷蔵温度帯室ダンパは、前記冷蔵温度帯室へ冷気を送風しないことを特徴とする冷蔵庫。
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