JP5765293B2 - シリコーンコートエアバッグ用基布およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)基布中の残存油剤量が0.1重量%以下であり、かつ前記残存油剤中の総リン酸量が0.4重量%以下、総硫酸量が0.4重量%以下、シリコーン化合物の含有量が2.2重量%以下であることを特徴とするシリコーンコートエアバッグ用基布。さらに前記シリコーンコートエアバッグ用基布における残存油剤中の総リン酸量が0.18重量%以上、総硫酸量が0.2重量%以上、シリコーン化合物の含有量が0.9重量%以上であるシリコーンコートエアバッグ用基布である。
(2)(A)分子量500〜700の一価脂肪酸エステル50〜70重量%、(B)分子量1000〜2000のPO/EOポリエーテル(PO/EO比:80/20〜30/70)15〜35重量%、(C)ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.1〜3.0重量%、(D)有機リン酸エステル塩0.1〜2.0重量%、(E)有機イオウ化合物0.5〜2.0重量%および(F)シリコーン化合物0.1〜1.0重量%を含有する紡糸油剤を、紡糸後の合成繊維に付着させて原糸を製造する工程、および前記原糸を用いてウォータージェット織機、エアージェット織機またはレピア織機で製織する工程を含むことを特徴とするシリコーンコートエアバッグ用基布の製造方法。
(3)基布中の紡糸油剤の残存量が0.1重量%以下であり、かつ前記油剤中の総リン酸量が0.4重量%以下、総硫酸量が0.4重量%以下、シリコーン化合物の含有量が2.2重量%以下であることを特徴とする上記(2)に記載のシリコーンコートエアバッグ用基布の製造方法。
(4)原糸に対する紡糸油剤の付着量が0.4〜1.5重量%であることを特徴とする上記(2)または(3)に記載のシリコーンコートエアバッグ用基布の製造方法。
また、PO/EO比は80/20から30/70であり、70/30〜40/60であることが好ましい。PO比が80を超えると親水性不足から精練性が低下し、30未満では油剤の加水粘度が高くなり精練性が低下する。
(試 薬)
(1)分解助剤(5%炭酸カリウム水溶液):炭酸カリウム(JIS K−8615特級)50gをイオン交換水に溶かして全量1Lとした。
(2)リン酸、硫酸標準液:110℃で5時間乾燥したリン酸水素二ナトリウム(JIS K−9020 pH測定用)2.0003g及び750℃で1時間強熱した硫酸カリウム(JIS K−8962特級)2.1765gをイオン交換水に溶解し、合わせて全量1Lとした。この原液に、P2O5及びSO3として1000ppmを含有することとなる。
(操 作)
(1)試料1gをルツボに精秤した。
(2)これにメスシリンダーを用いて上記分解助剤を5ml加えた。
(3)この上に、ルツボの口径よりやや大きめに切り抜いた濾紙を、ルツボの中に押し込むようにして蓋をした。
(4)試料を電熱器で加熱し、試料の分解による煙が出始めたらライターで火をつけた。
(5)完全に燃焼したら、800℃の電気炉中で完全に灰化した。灰化しにくい試料は、850℃に昇温して灰化した。
(6)30分後、これを取り出して室温まで放冷後、水で溶解しメスフラスコに移した。
(7)20℃で3時間温調した後、これを試料溶液とした。
(8)リン酸、硫酸標準液および上記試料溶液をイオンクロマトグラフ分析装置にて測定した。
(9)リン酸、硫酸標準液で得られたデータからそれぞれの検量線を作成し、試料溶液のデータと比較することにより総リン酸、総硫酸含量を求めた。
(試 薬)
(1)硫酸(JIS K−8951 1級)
(2)融剤:無水炭酸ナトリウム(JIS K−8625 特級)48g及び無水炭酸カリウム(JIS K−3615 特級)52gを均一に混合した。
(3)塩酸:塩酸(JIS K−8180 1級)1Lと、水1Lを混合した。
(4)10%モリブデン酸アンモニウム溶液:7−モリブデン酸6−アンモニウム4−水和物(JISK−8905 特級)10.6gを水に溶解して100mlとした。
(5)SiO2標準原液(1000ppm):無水ケイ酸(沈降性)(JIS K−8885 特級)を750℃で、1時間強熱しデシケーター中で放冷した後、0.1gを白金ルツボにとり、融剤4gを加え、撹拌しながら850℃の電気炉で約30分間溶融した。放冷後、水に溶解して全量100mlとした。
(6)SiO2標準液 (100ppm)
SiO2標準原液10mlを100mlのメスフラスコにとり、水で全量100mlとした。
(操 作)
(1)試料0.1gを化学天秤を用いて、白金ルツボに正確に秤取した。
(2)硫酸3mlを加え、ゆるやかにふりまぜ、均一混合した。
(3)白金ルツボを、磁製ルツボに入れ、電熱器上で100℃に加熱した。内容物が固化したら、電熱器を500℃とし、硫酸の白煙が出なくなるまで加熱した。
(4)完全に乾固したら、ルツボを700℃の電気炉に5分間入れ灰化した。
(5)炭化物を認めなくなれば、ルツボを取出し3分間放冷後、融剤4.0gを正確に加え、850℃の電気炉に入れ溶融した。固形分が無くなったことを確認後、ルツボを取出し放冷した。
(6)内容物を水で溶解し、ロートを用いて1Lのメスフラスコ中に移した。白金ルツボの洗浄を十分行った後、標線まで水を加え供試液とした。
(7)100mlメスフラスコ(96ml及び100mlの位置に標線を付したもの)を3本用意した。そのうちの1本に、上記供試液の適量(SiO2として1.0mgとなる量)をホールピペットを用いて分取し、器壁を洗浄した後、メスピペットを用いて塩酸を次式に基づいて加え酸性とした。
塩酸の添加量(ml)=〔供試液分取量(ml)×0.0125+2〕(ml)
次に、2本めのメスフラスコに20℃に温調したSiO2標準液(100ppm)15mlを分取し、器壁を洗浄した後、塩酸を2.19mlを加えた。
3本めのメスフラスコには、水20ml及び塩酸2mlを加えて、空試験液とした。
(8)各メスフラスコとも器壁を洗浄し、水で液量を96mlとした。
(9)10%モリブデン酸アンモニウム溶液4mlを、ホールピペットを用いて加えて全量100mlとした。
(10)よく振り混ぜ、10分間放置した後、空試験液を対照液として、波長420nmにて吸光度を測定することにより基布の残存油剤中のシリコーン化合物含有量を求めた。
1級:完全に剥離している
2級:殆どが剥離している
3級:約1/2程度が剥離している
4級:一部が剥離している
5級:全く剥離なし
熱安定剤として、沃化銅を0.02重量%と沃化カリウム0.1重量%および臭化カリウム0.1重量%を含有し、25℃で測定した98%硫酸相対粘度が3.70のナイロン66ペレットをエクストルーダー型紡糸機で溶融紡糸した。紡糸温度295℃で溶融し、20μm金属不織布を通して濾過した後、口金細孔から紡出した。1つの口金から、72フィラメントを2糸条紡糸し、口金直下には長さ20cmの加熱筒を設置し、口金面から約25cm間を300℃の高温雰囲気とし、紡出糸条は該高温雰囲気中を通過させた後、20℃の冷風を吹き付けて冷却した。
Claims (1)
- 基布中の残存油剤量が0.1重量%以下であり、かつ前記残存油剤中の総リン酸量が0.18〜0.40重量%、総硫酸量が0.2〜0.4重量%、シリコーン化合物の含有量が0.9〜2.2重量%であることを特徴とするシリコーンコートエアバッグ用基布。
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