JP4014200B2 - ガラス繊維処理剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガラス繊維処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸硬化させて得られるガラス繊維強化プラスチック(GFRP)は、電気・電子機器用のプリント基板として広く用いられており、小型で高性能を要求される電子機器には、複数のプリントパターン層を有する多層プリント基板も用いられるようになっている。特に昨今、パーソナルコンピューターのマザーボード、携帯電話器等のより高性能化、小型化の要求に答えるために、多層プリント基板にもより薄型化が要望され、プリント基板に使用するガラスクロスとして、より細いガラス繊維を少なく使用して製造したものが用いられるようになってきた。
【0003】
ガラスクロスは、ガラス繊維マルチフィラメントからなる経糸を引き揃え、この経糸の間に、ガラス繊維マルチフィラメントからなる緯糸を織機によって打ち込んで織り上げることにより製造される。経糸はワーピング工程でワーパーによって引き揃えられビームに巻き取られるが、巻き取りの際に各ガラス繊維フィラメントの張力を揃えたり平行度を揃えたりするために、ガラス繊維のボビンを装着して繊維を送り出すクリールスタンドにはセラミックスや金属からなるガイドやテンションローラーが装着され、フィラメントはその表面を擦過する。また経糸と緯糸を織機において織り上げる際に、経糸の位置を整え緯糸を織り込む筬や、緯糸を通す杼口を作るために経糸を上下させる綜絖と、経糸、緯糸との間に摩擦が生じる。
【0004】
ガラス繊維は一般の合成繊維に比べて脆いため、製織工程全般での繊維相互間の摩擦や、経糸を引き揃える際の繊維とワーパー糸道との間の摩擦、或いは繊維と筬や綜絖との間の摩擦によって単糸切れが生じ、この結果、得られたガラスクロスに毛羽が発生する。ガラス繊維の単糸の太さは通常、数ミクロンから数十ミクロンであるため、近年の高密度回路パターンの線幅を超える太さの毛羽が熱硬化性樹脂の層を突き破ってプリント基板表面に突出した場合、このようなプリント基板を用いて得た電子部品が不良品となる虞れがある。特に近年の電子部品の小型化、高性能化の要求に答えるべく、薄型化されたプリント基板の場合には、ガラスクロスの毛羽が基板表面に突出し易く、電子部品の不良率が高くなる虞れがあった。
【0005】
このため、ガラスクロスに生じる毛羽をできるだけ少なくすることが必要となる。ガラスクロスの毛羽の発生原因は、ガラス繊維の紡糸や製織工程中での摩擦が殆どであるため、繊維処理剤によってガラス繊維を処理することにより、製織工程等におけるガラス繊維に加わる摩擦力を調整することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ガラス繊維用の繊維処理剤には、ガラスクロスの毛羽立ちを少なくできることとともに、製織時等におけるフィラメントの張力を低減かつ均一化することによりガラスクロスの織り欠点や毛羽の発生を少なくできる性能を有することが必要である。またガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸させてGFRPを製造する際に、ガラスクロスと樹脂とのなじみを良くして強い接着性を得るために、ガラスクロスをシランカップリング剤で処理するが、ガラスクロスに有機系の繊維処理剤が付着しているとシランカップリング剤処理の障害となる。このためシランカップリング剤でガラスクロスを処理する前に、ガラスクロスを加熱して付着している有機系の繊維処理剤を熱分解するヒートクリーニングと呼ばれる処理が施される。従って、ガラスクロスを製造する間に使用された繊維処理剤は、ヒートクリーニングによって分解除去されやすい性質(ヒートクリーニング適性)を有することも必要とされる。
【0007】
ガラス繊維の処理に用いられる繊維処理剤としては、マルチフィラメントを構成する単糸群を一本のフィラメントにまとめる澱粉等の集束剤と、製織時等にフィラメントに加わる摩擦によって単糸が切断するのを防止する硬化油等の潤滑剤とを、乳化剤を用いて水に乳化分散させたもの、集束剤として糊化後の粒子径、粘度が特定の範囲にある架橋エーテル化澱粉を用いたもの(特公昭53−35639号)、高級飽和脂肪酸と高級飽和アルコールとを脱水縮合して得られる1価のエステルを水中に乳化分散させたものをノニオン系潤滑主成分として含むもの(特公昭56−41584号)が用いられている。しかしながら、従来の繊維処理剤は、ガラスクロスの毛羽立ちを充分に防止できなかったり、ガラスクロスの織りむら発生を充分に防止できず、いずれもガラス繊維用の処理剤としては満足のいくものではなかった。
【0008】
本発明は上記従来の繊維処理剤の欠点を改良し、ガラスクロスの毛羽立ち発生、織りむら発生を効果的に防止でき、しかもヒートクリーニング適性のあるガラス繊維処理剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、(1)脂肪酸に、エチレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンより選ばれた少なくとも一種の有機アミンを縮合反応させ、更に尿素、炭酸グアニジンのうちの少なくとも一方を付加してなる化合物を含有することを特徴とするガラス繊維処理剤、(2)脂肪酸の炭素数が8〜24であり、該脂肪酸に縮合反応させる有機アミンが、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピルアミン、N、N′−ビス(3−アミノプロピル)−エチレンジアミンより選ばれた少なくとも一種である上記(1)に記載のガラス繊維処理剤、(3)脂肪酸に、エチレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンより選ばれた少なくとも一種の有機アミンを縮合反応させ、更に尿素、炭酸グアニジンのうちの少なくとも一方を付加してなる化合物(A成分)とともに、更に油脂類(B成分)及び乳化剤(C成分)とを含有し、重量比でA成分:B成分:C成分=5〜40:50〜90:5〜30で含有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のガラス繊維処理剤、(4)400℃における加熱減量が90%以上である上記(1)〜(3)のいずれかに記載のガラス繊維処理剤、を要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、脂肪酸にエチレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンより選ばれた少なくとも一種の有機アミンを縮合反応させ、更に尿素、炭酸グアニジンのうちの少なくとも一方を付加してなる化合物は、アーコベル型カチオン界面活性剤と呼ばれる化合物であり、この化合物を得るにはまず、脂肪酸に、エチレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンより選ばれた少なくとも1種の有機アミンを縮合反応させる。脂肪酸としては炭素数8〜24の飽和若しくは不飽和脂肪酸が好ましい。なかでもラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸が好ましい。炭素数が8未満の脂肪酸の場合、生成物に不快な臭気があるばかりでなく、繊維に付与した際も柔軟効果が得られ難い。有機アミンは、エチレンジアミン、ポリアルキレンレンポリアミンの中でもジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピルアミン、N、N′−ビス(3−アミノプロピル)−エチレンジアミン等が好ましい。脂肪酸と有機アミンとは、脂肪酸2.0〜1.0モルに対して有機アミンを1.0モルの比率で混合し、窒素気流下で120〜150℃まで加熱攪拌して脱水縮合反応させる。
【0011】
脂肪酸と有機アミンと縮合反応させて得た反応生成物に、更に尿素、炭酸グアニジンの少なくとも一方を付加することにより、アーコベル型カチオン界面活性剤を得ることができる。この際、尿素のみを用いても、炭酸グアニジンのみを用いても良く、また尿素と炭酸グアニジンを併用しても良い。脂肪酸と有機アミンとの縮合反応生成物に、尿素及び/又は炭酸グアニジンを付加するには、脂肪酸と有機アミンの縮合反応物3モルに対して尿素及び/又は炭酸グアニジン1〜3モルを混合、窒素気流下で120〜150℃に加熱攪拌し架橋反応させることで目的の化合物が得られる。
【0012】
本発明のガラス繊維処理剤は、上記アーコベル型カチオン界面活性剤(以下、A成分と呼ぶことがある)とともに、油脂類(以下、B成分と呼ぶことがある)及び乳化剤(以下、C成分と呼ぶことがある)とを含むものが、ガラス繊維に処理剤を付与する工程における水性分散体調製の容易性や水溶液安定性の維持、さらに該処理剤を含む集束剤成分で処理されたガラス繊維の加工工程における工程通過性の向上が図れる点で好ましい。B成分の油脂類としては、例えばパーム油、ヤシ油、大豆油、菜種油、オリーブ油等の植物油脂、ラード、牛脂、魚油及びこれら動植物油脂の硬化油が挙げられる。これらのうちパーム油、ヤシ油、ラード、牛脂や、動植物油脂の硬化油等の、常温で固体を示す油脂類を用いることがより好ましい。
【0013】
C成分の乳化剤としては、灰分となる金属元素や、熱分解時に有害となるハロゲンを構造中に含有していないものであれば使用しうる。一般的な非イオン系界面活性剤や脂肪酸の有機アミン塩等の陰イオン系界面活性剤が使用でき、ポリオキシアルキレンひまし油エーテル、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油エーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等の油脂、脂肪酸のポリオキシアルキレン付加体の使用がより好ましい。
【0014】
上記A成分、B成分、C成分を含む場合、これらを重量比で、A:B:C=5〜40:50〜90:5〜30(ただし、3成分の合計は100%)の割合で含有することが好ましい。A成分が5%未満の場合、ガラス繊維への柔軟効果が不足し、毛羽発生数が増加する虞れがある。また、40%を超える場合、要求されるヒートクリーニング適性が得られない虞れがある。またB成分が50%未満の場合、平滑性が不足し毛羽発生数が増加する虞れがあり、90%を超える場合はA成分、C成分の含有率が低下し処理剤として要求される乳化性を維持することが困難となる虞れがある。一方、C成分が5%未満の場合、乳化性が悪化し、繊維処理剤として必要となる処理剤の付着安定性が損なわれ、安定した摩擦特性を糸全体に付与できない虞れがあり、30%を超える場合は平滑性の低下など、製織時の問題を引き起こしやすくなる。A成分、B成分、C成分の割合は、重量比で、A:B:C=5〜10:60〜90:5〜25(ただし、3成分の合計は100%)であることが、より好ましい。
【0015】
本発明のガラス繊維処理剤は、400℃における加熱減量が90%以上であることが好ましい。この要求を満たすため、構成成分には灰分を持たない構造、たとえば金属やリン、ケイ素などの元素を含有しないことが望ましく、特に乳化剤としては非イオン系界面活性剤が適している。上記400℃における加熱減量は、示差熱天秤(TG−DTA)に所定量の処理液を入れて、500℃まで一定速度で昇温した際の加熱減量曲線より残渣量を求める方法が挙げられる。また、所定量の処理液を入れた磁製るつぼを空気雰囲気下500℃にて3時間加熱、放冷後に目視によりるつぼ内の残渣量を確認する方法によってもヒートクリーニング性の良否を判定できる。
【0016】
本発明のガラス繊維処理剤は、水性エマルジョン等の水性分散体として使用できる。水性分散体の調製方法としては公知の方法が使用しうる。たとえばA成分、B成分、C成分を含む処理剤の場合、予め各成分を所定の割合で混合し、これを攪拌しながら所定量の水を徐々に投入する、あるいは所定量の水中にA、B、C成分の混合物を徐々に投入する、所謂転相法による水性エマルジョン調製方法、A、B、Cの各成分の混合物に希釈水を添加し、さらに高圧乳化装置、ホモジナイザー、スタティックミキサー等の機械的な乳化装置を通過させて水性エマルジョンを調製する方法等が挙げられる。
【0017】
本発明の処理剤を含む水性エマルジョンによりガラス繊維の処理を行う場合は、本発明処理剤の水性エマルジョンとともに、通常公知の集束剤成分水溶液、すなわち澱粉、変性澱粉やポリビニルアルコール等の糊剤の水性分散体若しくは水溶液とを組み合わせて用い、ガラス繊維の加工工程におけるガラス繊維の保護と工程通過性の向上を図る。
【0018】
【実施例】
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。尚、実施例、比較例において用いたA成分(アーコベル型カチオン活性剤)は、以下のようにして得たものである。
【0019】
(1)アーコベル型カチオン活性剤A(活性剤A):
ステアリン酸800gに、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン700gを混合、窒素気流下150℃で4時間攪拌して反応し、更に尿素200gを加え3時間反応させて得た。
(2)アーコベル型カチオン活性剤B(活性剤B):
ステアリン酸800gに、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン700gを混合、窒素気流下150℃で4時間攪拌して反応し、更に炭酸グアニジンを160g反応させて得た。
(3)アーコベル型カチオン活性剤C(活性剤C):
ベヘン酸800gに、ジエチレントリアミン700gを混合、窒素気流下150℃で4時間攪拌して反応し、更に尿素150gを加え3時間反応させて得た。
【0020】
実施例1、比較例1〜2
A成分、B成分、C成分を混合し(但し、比較例1はA成分を使用しなかった。比較例2はA成分に代えて、前記活性剤Aの中間生成物である、尿素や炭酸グアニジンを付加していない脂肪酸N−(2−アミノエチル)エタノールアミン縮合物を使用した)、80℃に加熱した後、80℃の温水を添加して充分撹拌して乳化し、60℃に冷却した。一方、PVAを80℃の温水に溶解し、60℃の温水に上記A成分、B成分、C成分を乳化した液と、PVA溶液を添加撹拌して、A成分、B成分、C及びPVAを表1に示す割合で含有する処理浴を調整した。
【0021】
この処理浴を50℃に保持して処理液を循環させながら、50m/分で走行するガラス繊維にローラータッチ法によって1.0重量%付着するようローラー速度を調整して付与した。処理剤を付与したガラス繊維を走行させながら95℃で4分間乾燥させた後、巻き取った。処理後のガラス繊維の繊維−金属間摩擦、繊維−繊維間摩擦を、μメーター摩擦試験機(エイコー測器株式会社製)により測定した。繊維−金属間摩擦の測定では、7G編み針を抵抗体として使用し、繊維−繊維間摩擦の測定では、走行するガラス繊維を一回撚り合わせて抵抗体とした。ガラス繊維の走行速度は100m/分とし、繊維が抵抗体の位置に達する前に繊維に入張力として10gの負荷をかけ、抵抗体の位置を通過した後の出張力(負荷出力)を測定した。結果を表2に示す。
【0022】
繊維−金属間摩擦の測定を行った後のガラス繊維の毛羽発生量を、光学式毛羽カウンター(F-INDEX TESTER:敷島紡績株式会社製)にて測定した結果を表2に合わせて示す。
【0023】
各処理浴から処理液を採取し、示差熱分析装置によって空気雰囲気中で500℃まで昇温し、400℃に到達した時の減量率(重量%)を求めた。また500℃以下で100%減量したものについては、減量率が100%となった時の温度を測定した。結果を表2にあわせて示す。
【0024】
一方、処理液をるつぼに入れて空気雰囲気中にて500℃で3時間加熱した後、るつぼ内の残渣量を目視確認し、以下の基準によりヒートクリーニング性を評価した。また採取した処理液を内容量100gの試料ビンに入れて密閉して60℃で保管し、3日間静置した後の処理液の外観から処理浴の安定性を以下の基準により評価した。これらの結果を表2にあわせて示す。
【0025】
ヒートクリーニング性
◎・・・残渣は認められない。
○・・・るつぼの底にごくわずかの灰色の残渣が認められる。
×・・・るつぼの底に白色、灰色若しくは黒色の残渣が認められる。
【0026】
処理浴安定性
○・・・調製時と比べて外観上の変化は認められない。
×・・・水溶液にスカム様または油状の浮上物が発生したり沈殿が発生し、水溶液に不均一が生じる。
【0027】
Figure 0004014200
Figure 0004014200
※配合量の単位は重量%
【0028】
Figure 0004014200
Figure 0004014200
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガラス繊維処理剤は繊維に平滑性を付与することができ、本発明の処理剤で処理したガラス繊維のフィラメントから得られるガラスクロスは、ガラス繊維の毛羽立ちや織りむらが少ない優れたものとなる。また本発明の繊維処理剤はヒートクリーニング性が高く、本発明の処理剤はヒートクリーニング処理によって容易に分解除去されるため、ガラスクロスをシランカップリング剤で処理する際の障害となる虞れがない等、優れた繊維処理剤である。

Claims (4)

  1. 脂肪酸に、エチレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンより選ばれた少なくとも一種の有機アミンを縮合反応させ、更に尿素、炭酸グアニジンのうちの少なくとも一方を付加してなる化合物を含有することを特徴とするガラス繊維処理剤。
  2. 脂肪酸の炭素数が8〜24であり、該脂肪酸に縮合反応させる有機アミンが、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピルアミン、N、N′−ビス(3−アミノプロピル)−エチレンジアミンより選ばれた少なくとも一種である請求項1に記載のガラス繊維処理剤。
  3. 脂肪酸に、エチレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンより選ばれた少なくとも一種の有機アミンを縮合反応させ、更に尿素、炭酸グアニジンのうちの少なくとも一方を付加してなる化合物(A成分)とともに、更に油脂類(B成分)及び、乳化剤(C成分)とを含有し、A成分:B成分:C成分=5〜40:50〜90:5〜30で含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス繊維処理剤。
  4. 400℃における加熱減量が90%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のガラス繊維処理剤。
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