JP4204988B2 - 繊維処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、合成繊維用繊維処理剤に関する。さらに詳しくは、合成繊維の紡糸工程において使用される繊維処理剤に関する。
繊維製造工程においては、繊維の紡糸、延伸などを円滑に進行させるため、繊維に均一に付着し、潤滑性、集束性、帯電防止性などを付与する繊維処理剤が用いられている。近年処理工程の高速化に伴い、紡糸工程で繊維に付着する繊維処理剤の量は不均一になり易く、付着量のわずかな不均一性が断糸、毛羽、不均一染色等のトラブルを引き起こしている。これに対応するために、ポリオキシエチレンオクチルエ−テルを繊維処理剤に配合することにより、繊維への均一付着性を付与させることが知られている(例えば、特許文献1)。
第2702240号公報
しかしながら、これら従来の繊維処理剤をエマルジョンの形態で使用する場合には、エマルジョンの安定性や、高速紡糸時の繊維糸状への均一付着性は必ずしも充分ではなかった。
本発明の目的は、エマルジョンの安定性に優れ、高速処理時の繊維糸状への均一付着性に優れた繊維処理剤を提供することである。
本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明の繊維処理剤は、
(I)ベースオイル(A)、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物(B)及び一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(C)とからなる繊維処理剤において、該(C)中に一般式(1)で示される化合物(c1)を必須成分として含有する し、前記(C)と前記(B)の重量比(C)/(B)が2〜5であることを特徴とする繊維処理剤;並びに
(II)ベースオイル(A)、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物(B)及び一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(C)とからなる繊維処理剤において、該(C)中に一般式(1)で示される化合物(c1)を必須成分として含有する し、前記(B)、前記(C)のHLB値が下記式(2)を満たすことを特徴とする繊維処理剤である。
R−O−(PO)m−(EO)nH (1)
[式中、Rは炭素数6〜14の分岐のアルキル基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を表し、mは18〜22、nは8〜10の整数を表す。]
2.5≦[HLB(C)×w(C)]/[HLB(B)×w(B)]≦6.0 (2)
[式中、HLB(B)及びHLB(C)は、(B)、(C)のHLB値を表し、w(B)及びw(C)は、(B)+(C)合計重量に基づく(B)及び(C)の重量分率を表す。]
本発明の繊維処理剤は、処理剤エマルジョンの安定性、湿潤性が優れており、高速紡糸工程においても、処理剤が繊維糸状に均一に付着するため、繊維の高速処理においても、断糸、毛羽等のトラブル発生を減らすことができる。また均一に付着することで、優れた平滑性、集束性、帯電防止性を繊維糸条に付与することができ、細デニール繊維の高速紡糸工程に好適である。
本発明の繊維処理剤は、前記(A)〜(C)成分を混合したものであり、具体的な組成を以下に説明する。
本発明における一般式(1)で示される化合物(c1)は、繊維処理剤エマルジョンの
安定性、湿潤性を良くする極めて特異的な作用を有する。
R−O−(PO)m−(EO)nH (1)
式中、Rは炭素数6〜14の分岐のアルキル基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を表し、mは18〜22、nは8〜10の整数を表す。
炭素数が6未満では所望のエマルジョンの安定性が悪くなり、14を越えると(c1)の流動点が上がり取扱いの面等で好ましくない。
(c1)は炭素数6〜14の分岐のアルキル基をもつ一価アルコールのプロピレンオキサイド(以下、POと略記)、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)共付加物である。
一価アルコールの具体例としては、2−エチルヘキシルアルコール、イソオクチルアルコール、イソデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソテトラデシルアルコール等が挙げられる。上記アルコールは、2種以上のものを適宜併用してもよい。
POの付加モル数は、18〜22である。18モル未満では親水性が低く、湿潤性が悪くなる。22モルを超えると、疎水性が高すぎてエマルジョンの安定性が悪くなる。
また、EOの付加モル数は、8〜10である。8モル未満では親水性が低く、湿潤性が悪くなる。10モルを超えると、親水性が高すぎてエマルジョンの安定性が悪くなる。
EO及びPOの付加方法は通常のブロック付加、ランダム付加のいずれも可能でるが、好ましいのはPOとEOとのブッロク付加物であり、特に好ましくは一価アルコールにPOを付加し、その後でEOをブロック付加した構造のものが好ましい。POの重量割合は少なくとも50重量%であることが好ましい。
EO及びPO以外のアルキレンオキサイドを併用するの場合、合計付加モル数のうち、EO及びPOとそれ以外のアルキレンオキサイドの比率(モル%)は、通常10〜50、好ましくは20〜40である。
(c1)の重量平均分子量(以下、Mwと略記する)は通常870〜3、000であり、好ましくは1、000〜2、500、特に好ましくは1、300〜2、000であり、最も好ましくは1、500〜2、000である。870未満では湿潤性が不充分になり、3、000を超えるとエマルジョンの安定性が悪くなる。
なお、本発明においてMwはゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定値である。
本発明の(C)において、(C)は一般式(1)で示される(c1)と(C)から(c1)を除くそれ以外の一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(c2)の混合物である。(c2)としては、炭素数4〜22の一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物が使用できる。
炭素数4〜22の一価アルコールとしては、例えば、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ドデシルアルコール、イソドデシルアルコール、トリデシルアルキオール、イソトリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、イソテトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。これらは所望により2種以上を併用してもかまわない。
アルキレンオキサイドとしては、EO、PO及びブチレンオキシドなどが挙げられる。好ましいものは、EO単独、及びEOとPOの併用(ランダム付加又はブロック付加)の付加物であり、併用の場合はEOの重量割合が少なくとも50%であることが好ましい。
(c2)のMwは、好ましくは200〜3,000、さらに好ましくは220〜2、000、特に好ましくは250〜1,500である。Mwが200以下であれば、乳化性が不十分になり、糸への均一付着性が悪くなる。一方、Mwが3,000以上では、エマルジョンの安定性が悪くなる。
本発明におけるベースオイル(A)としては、鉱物油(A1)、動植物油(A2)又は脂肪族カルボン酸エステル(A3)、及びこれらの混合物が使用できる。
(A1)としては、例えば、精製スピンドル油、流動パラフィンなど、(A2)としては、例えば、ひまし油、椰子油、ナダネ油などが挙げられる。(A3)としては、脂肪族カルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体[酸ハロゲン化物、酸無水物又は低級(炭素数1〜4)アルコールエステル]と炭素数8〜32の高級アルコールから得られるエステルである。
(A3)を構成する脂肪族カルボン酸としては、以下のものが挙げられる。
(a1)炭素数8〜24の脂肪族モノカルボン酸[脂肪族飽和モノカルボン酸(デカン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸など)、脂肪族不飽和モノカルボン酸(オレイン酸、リノール酸、エルシン酸など)];
(a2)炭素数6〜24の脂肪族ジカルボン酸[脂肪族炭化水素系飽和ジカルボン酸(アジピン酸、エライジン酸など)、硫黄原子を含有する脂肪族飽和ジカルボン酸(チオジプロピオン酸、チオジヘキサン酸など)]。
また、(A3)を構成する炭素数8〜32の高級アルコールとしては以下のものが挙げられる。
(x1)炭素数8〜32の脂肪族1価アルコ−ル[脂肪族飽和1価アルコール(オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、イソステアリルアルコールなど)、脂肪族不飽和1価アルコール(オレイルアルコールなど)];
(x2)炭素数3〜24の脂肪族多価(2〜6価)アルコ−ル[脂肪族飽和2価アルコール(1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなど)、脂肪族飽和3〜6価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど)];(x3)脂肪族アルコール(x1)アルキレンオキサイド付加物;
(A3)の具体例としては
(a1)と(x1)からなるエステル、例えば、2−エチルヘキシルステアレート、イソデシルステアレート、イソステアリルオレート、イソエイコシルステアレート、イソエイコシルオレート、イソテトラコシルオレート、イソアラキジルオレート、イソステアリルパルミテート、オレイルオレートなど;(a1)と(x2)からなるエステル、例えば、グリセリンジオレエート、ペンタエリスリトールテトラオレエートなど;(a2)と(x1)からなるエステル、例えば、ジオレイルアジペート、ジイソトリデシルアジペート等のアジピン酸エステル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジオレイルチオジプロピオネート、ジイソステアリルチオジプロピオネート等のチオジプロピオン酸エステル;(a1)と(x3)からなるエステル、例えば、EO2モル付加したドバノ−ル23(三菱油化株式会社製の合成アルコ−ル)とラウリン酸とのエステル、PO2モル付加したイソトリデシルアルコ−ルとラウリン酸とのエステル、EO2モル付加したドバノ−ル23とアジピン酸とのジエステなどが挙げられる。
(A3)のうち、好ましいのは、イソオクチルパルミテート、イソオクチルステアレート、イソオクチルオレエート、イソトリデシルステアレート、オレイルオレエート、グリセリンモノオレエート、グリセリンジオレエート、並びにビスフェノールAジラウレートなどである。
(A)は所望により、2種以上のものを適宜併用してもよい。
(A)のうち、好ましいものは鉱物油、動植物油、一価アルコールと一価脂肪酸のエステル(例えば、イソオクチルパルミテ−ト、イソオクチルステアレ−ト、イソオクチルオレエ−ト、イソトリデシルステアレ−ト、オレイルオレエ−ト等)、特に好ましくは鉱物油(80〜300秒)、植物油の精製椰子油、精製ナタネ油、イソオクチルパルミテ−ト、イソトリデシルステアレ−ト、イソオクチルステアレ−ト、最も好ましくは鉱物油(100〜300秒)、植物油の精製椰子油、イソトリデシルステアレ−ト、イソオクチルステアレ−トである。
本発明における多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物(B)としては、以下のものが挙げられる。
(b1)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物:
2〜8価の多価アルコール[上記の(x2)]の炭素数8〜24のモノカルボン酸[上記の(a1)]エステルのEO4〜100モル付加物、及び2〜8価の多価アルコール[上記の(x2)]のEO4〜50モル付加物のモノカルボン酸[上記の(a1)]エステル、例えば、トリメチロールプロパンEO15〜25モル付加物トリオレート、ソルビトールEO15〜40モル付加物トリオレート、ペンタエリスリトールEO15〜40モル付加物トリオレート、ペンタエリスリトールEO15〜40モル付加物トリオレート、ペンタエリスリトールEO15〜40モル付加物トリステアレートなど;
(b2)油脂のアルキレンオキサイド付加物:ヒマシ油及び硬化ヒマシ油のEO5〜50モル付加物など;
上記(B)のうち、好ましいものは多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(例えば、ポリオキシエチレングリセリンジオレエ−ト、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエ−ト等)、ヒマシ油EO付加物、硬化ヒマシ油EO付加物であり、さらに好ましくはポリオキシエチレングリセリンジオレエ−ト、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエ−ト及び硬化ヒマシ油EO付加物であり、特に好ましくは硬化ヒマシ油EO付加物である。
これら(B)は所望により、2種以上のものを適宜併用してもよい。
(B)のMwは、好ましくは500〜5,000、さらに好ましくは600〜3,000、特に好ましくは1,000〜2、000である。Mwが500以下であれば、繊維処理剤エマルジョンの安定性が悪くなり、糸への均一付着性が悪化する。一方、Mwが5,000以上では、糸に付着した処理剤のエマルジョンは、紡糸ホットロ−ラ−を通す時、熱によりエマルジョンの転相粘度が高く、金属との摩擦が大きくなるので、毛羽、糸切れが多くなる。
本発明の繊維処理剤は、ベースオイル(A)、多価アルコールと一価脂肪酸とを反応させてなるエステルのアルキレンオキサイド付加物(B)及び一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(C)からなり、(C)中に(c1)を必須成分として含有する処理剤である。
繊維処理剤中、(A)の配合量(重量%)は通常、20〜90、好ましくは40〜80、特に好ましくは30〜80である。20重量%未満では紡糸工程での潤滑性が不足し、90重量%を越える場合は、繊維処理剤エマルジョンの安定性が悪くなる。
繊維処理剤中における(B)の配合量(重量%)は、通常は油剤中、1〜30、好ましくは2〜20であり、特に好ましくは3〜15である。1重量%未満では、繊維処理剤エマルジョンの安定性が悪くなり、30重量%を越える場合は、繊維処理剤エマルジョンを付着した糸が紡糸ホットロ−ラ−を通す時、熱によりエマルジョンの転相濃度が高く、金属との摩擦が高いので、糸の毛羽、糸切れが多くなる。
(C)の配合量(重量%)は、通常2〜50、好ましくは2〜40、さらに好ましくは5〜30であり、特に好ましくは6〜20である。2重量%未満では、所望の均一付着性が得られず、50重量%を越える場合には紡糸工程で給油する時、ロ−ラ−の加熱による発煙量が増加し作業環境が悪化する。
(C)中における(c1)の配合量は、(C)の重量に基づいて好ましくは5〜40重量%である。さらに好ましくは10〜35重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。(c1)が5重量未満の場合は繊維処理剤は糸への湿潤性が悪く、均一付着性が低下し、40重量%を超える場合は繊維処理剤エマルジョンの安定性が悪くなる。
本発明の繊維処理剤において、(C)/(B)の重量比は、通常2〜5であり、さらに好ましくは、2.5〜5であり、特に好ましくは、2.5〜4である。この比率が2未満では、繊維処理剤エマルジョンの湿潤性が低く糸への均一付着性が悪くなる。一方、5を超えると、繊維処理剤エマルジョンの安定性が悪くなるため糸への均一付着性も低下する。
本発明におけるHLB値は、界面活性剤の親水性と親油性のバランスを表す値であり、HLB値が大きい程、親水性が強いであることを示す。ここで使用するHLB値は、小田氏の考案した化合物の無機性の値と有機性の値との比率から求める方法により計算したものである〔小田著「帝人タイム」、22頁、第9巻(1952年);小田、寺村著「界面活性剤の合成と其応用」、501頁、槇書店(1957年);等に記載〕。
本発明の繊維処理剤において、(B)、(C)のHLB値は、式(2)を満たす。
2.5≦[HLB(C)×w(C)]/[HLB(B)×w(B)]≦6.0 (2)
[式中、HLB(C)は(C)のHLB値、HLB(B)は(B)のHLB値、w(C)は(C)の重量分率、w(B)は(B)の重量分率を表す。]
式(2)の値は好ましくは2.5〜6であり、さらに好ましくは2.5〜5.5であり、特に好ましくは3.0〜4.5である。2.5未満の場合は繊維処理剤は糸への湿潤性が悪く、均一付着性悪化であり、6.0を越える繊維処理剤エマルジョンの安定性が悪化となる。
本発明の繊維処理剤には、必要に応じてその他の添加剤(D)を配合できる。これら添加剤としては集束剤(d1)、帯電防止剤(d2)、pH調整剤(d3)等が使用される。
(d1)としては、例えばラウリルヒドロキシエチルベタイン、オレイルヒドロキシエチルベタイン、ラウリン酸ジエタノ−ルアミド、オレイン酸ジエタノ−ルアミドなどが挙げられる。
(d2)としては、例えばオレイルホスフェ−ト及びその塩、EO付加したラウリルホスフェ−ト及びその塩、EO付加したノニルフェノ−ルホスフェ−ト及びその塩、ジオクチルスルホサクシネ−トソ−ダ塩、ラウリルスルホネ−トソ−ダ塩、EOとPOを共付加した炭素数12〜14ホスフェ−トカリ塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソ−ダ塩、EO付加したラウリルサルフェ−トカリ塩、ドデセニルコハク酸カリ塩、炭素数14〜16イソアルキルスルホネ−トナトリウム塩、オレイルジメチルアミン燐酸塩等挙げられる。
(d3)としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、次亜リン酸、リン酸、乳酸、塩酸、硫酸、酢酸、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、サリチル酸、ペンタデセニルコハク酸等挙げられる。
(D)の配合量(重量%)は、(d1)の場合、繊維処理剤中1〜10、好ましくは2〜8である。(d2)の配合量(重量%)は、繊維処理剤中、1〜10、好ましくは1〜5である。
(d3)の配合量(重量%)は1〜5、好ましくは1〜4である。
本発明の繊維処理剤はエマルジョンの形態で使用される。エマルジョンの調整方法の一例を示す。
(1)乳化タンク中に、乳化用の水を投入して、25〜35℃まで加熱する。
(2)そこに撹拌しながら、予めて25〜35℃まで加熱した繊維処理剤を徐々に水中に投入して乳化する。水と繊維処理剤(純分)の仕込む重量は、エマルジョン純分が、5〜20重量%のエマルジョンになるように決める。
(3)全量投入後、液温を25〜35℃に保ち、約0.5〜 1.0 時間撹拌を続けた後、20〜25℃まで冷却する。
乳化した繊維処理剤のエマルジョン水溶液は、ボンプで給油槽まで送り、合成繊維の紡糸工程において、糸に巻き取られるまでの任意の位置でロ−ラ−給油やノズル給油等で糸に付着させることができる。繊維は給油処理された後、延伸され、巻き取られる。
繊維処理剤の付着量(純分の重量%)は、通常合成繊維に対して0.5〜1.2、好ましくは0.7〜1.0である。
本発明の繊維処理剤は、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、及びポリアクリロニトリル系繊維などの処理に使用でき、処理される繊維は特に限定されないが、特にポリエステル、ポリエステルなどの細デニール合成繊維(例えば、20〜200dtex)に優れた効果を発揮する。
本発明の繊維処理剤で処理された繊維は、織物、編物用基布などの各種資材用として、好適に使用することができる。
[実施例]
以下に、実施例を挙げて、本発明の構成及び効果についてさらに詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記に組成を示した(A−1)〜(A−4)、(B−1)〜(B−2)、(c1−1)〜(c1−4)、(c2−1)から(c2−4)及び(D−1)〜(D−3)を表1に示す重量比率で配合し、本発明の繊維処理剤1〜4及び比較処理剤1〜4を作成した。
(A−1):鉱物油(100秒)
(A−2):精製椰子油
(A−3):2−エチルヘキシルステアレ−ト
(A−4):イソトリデシルステアレ−ト
(B−1):硬化ヒマシ油EO(10モル)付加物(Mw=1400、
HLB=8.2 )
(B−2):硬化ヒマシ油EO(20モル)付加物(Mw=1820、
HLB=10.5 )
(c1−1):2−エチルヘキシルアルコールPO(20モル)EO(9モ ル)ブロック付加物(Mw=1700、HLB=7.8 )
(c1−2):2−エチルヘキシルアルコールPO(30モル)EO(5モル) ブロック付加物(Mw=2100、HLB=5.8 )
(c1−3):イソトリデシルアルコールPO(20モル)EO(9モ ル)ブロック付加物(Mw=1760、HLB=7.4)
(c1−4):C1213アルコール(商品名:ドバノ−ル23;三菱油化製)P O(20モル)EO(9モル)ブロック付加物(Mw=1750 、HLB=7.3)
(c2−1):iso-C1214アルコールEO(5モル)付加物(HLB= 10.5)(商品名:ソフタノ−ル−50;日本触媒化 学工業社製)
(c2−2):iso-C1214アルコールEO(7モル)付加物(HLB=
12.1)(商品名:ソフタノ−ル−70;日本触媒化学工 業社製)
(c2−3):2−エチルヘキシルアルコ−ルEO(3モル)付加物
(Mw=262、HLB=12.0 )
(c2−4):牛脂還元アルコールEO(7モル)付加物(Mw=560、 HLB=9.8 )
(D−1):C18脂肪酸ジエタノールアミド
(D−2):EO(3モル)付加ラウリルホスフェートカリウム
(D−3):アルカンスルホネートナトリウム
<繊維処理剤の10重量%エマルジョン水溶液の作成方法>
繊維処理剤(純分) 6重量部
イオン交換水 54重量部
両成分を25〜35℃加熱した後、100ccビ−カ−に置いたイオン交換水を撹拌しながら、繊維処理剤を2分間に掛けて徐々に投入し、乳化する。乳化したエマルジョンを2分間撹拌する。このエマルジョンを用いて下記項目について評価した。
以下に評価方法を説明する。これらの評価結果を表2に示す。
<評価方法>
(ア)繊維処理剤エマルジョンの安定性
繊維処理剤エマルジョン水溶液(前記方法)作成直後及び3日間後の外
観を肉眼で観察する。

┌────────────────┬──────┐
│ エマルジョンの状態 │ 判定 │
├────────────────┼──────┤
│ エマルジョンは均一 │ ○ │
├────────────────┼──────┤
│ エマルジョンは不均一 │ △ │
├────────────────┼──────┤
│ エマルジョンは二層分離 │ × │
└────────────────┴──────┘

(イ)繊維処理剤エマルジョン湿潤性
試験素材:ウールキャンパス
繊維処理剤エマルジョン
湿潤性デ−タ記録:濡れ時間を10回測定しその平均値を取る
<濡れ時間の測定方法>
濡れ時間とは、繊維処理剤のエマルジョン水溶液がウールキャンパス の下面から上面まで全体的に濡れる状態になるのに要する時間である 。縦20mm×横20mm×厚さ2mmのウールキャンパス(ウール キャンパスの定義)に、アセトンで洗浄して乾燥する。
100ccのビ−カ−に下記方法作成した繊維処理剤の10重量%エ マルション水溶液を60cc作成し、上記作成したウールキャンパス を表面に静かに水平に置き、ウールキャンパス表面が全部濡れるまで の時間(濡れ時間)を測定する。
(ウ)糸と金属との摩擦係数
試料糸:ポリエステルフェラメント75dtex/36fil
繊維処理剤付着率:1重量%
走行糸速度:300m/分
摩擦体:径12mmの梨地クロムピン
接触角:180度
摩擦体入側張力:10g
本発明の繊維処理剤は、処理剤エマルジョンの安定性、湿潤性が優れているため、高速紡糸工程においても、繊維糸条に優れた潤滑性を付与し、断糸、毛羽等のトラブル発生を減らすことができ、細デニール繊維の高速紡糸工程に好適である。本発明の繊維処理剤が適用される繊維は特に限定されないが、ポリエステル、ナイロン等の細デニールの合成繊維用として、また本発明の繊維処理剤で処理された繊維は、織物、編物用基布などの各種資材用として好適である。

Claims (5)

  1. ベースオイル(A)、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物(B)及び一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(C)とからなる繊維処理剤において、該(C)中に一般式(1)で示される化合物(c1)を必須成分として含有し、前記(C)と前記(B)の重量比(C)/(B)が2〜5である ことを特徴とする繊維処理剤。
    R−O−(PO)m−(EO)nH (1)
    [式中、Rは炭素数6〜14の分岐のアルキル基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を表し、mは18〜22、nは8〜10の整数を表す。]
  2. ベースオイル(A)、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物(B)及び一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(C)とからなる繊維処理剤において、該(C)中に一般式(1)で示される化合物(c1)を必須成分として含有し、前記(B)、前記(C)のHLB値が下記式(2)を満たすことを特徴とする繊維処理剤。
    R−O−(PO)m−(EO)nH (1)
    [式中、Rは炭素数6〜14の分岐のアルキル基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を表し、mは18〜22、nは8〜10の整数を表す。]
    2.5≦[HLB(C)×w(C)]/[HLB(B)×w(B)]≦6.0 (2)
    [式中、HLB(B)及びHLB(C)は、(B)、(C)のHLB値を表し、w(B)及びw(C)は、(B)+(C)合計重量に基づく(B)及び(C)の重量分率を表す。]
  3. 前記(C)と前記(B)の重量比(C)/(B)が2〜5であることを特徴とする請求項2に記載の繊維処理剤。
  4. 合成繊維の紡糸工程において、請求項1〜3のいずれか記載の繊維処理剤を用いて、繊維を給油処理した後、延伸、巻き取りすることを特徴とする合成繊維の処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の繊維処理剤で処理されたことを特徴とする合成繊維。
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