JP5765276B2 - 耐久性に優れた電縫溶接用インピーダーの保護カバー - Google Patents

耐久性に優れた電縫溶接用インピーダーの保護カバー Download PDF

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Description

本発明は、機械構造用または一般配管用の鋼管等に使用される電縫鋼管の製造設備に用いられるインピーダーの保護カバーに関する。より詳細には、CrやSi等の酸化物を生成し易い元素を多く含有する鋼板を鋼管素材として、突合せ端面を高周波加熱する際に使用するインピーダーの保護カバーに関する。
図1は、電縫鋼管の製造工程を示す模式図である。図1に示すように、帯状の鋼板101を図の奥側に向けて連続的に搬送しながら、多段ロール群を用いて鋼板101を管状に成形し、その突合せ端面104を高周波コイル102による誘導加熱、または、コンタクトチップによる直接通電加熱による溶融を行いながら、スクイズロール103によるアップセット(溶融させながら押し付ける)を加えることで、突合せ端面104に溶接シーム107を形成して電縫鋼管としている。
電縫鋼管の突合せ部に発生する酸化物欠陥を低減するために、電縫鋼管の電縫溶接時に突合せ端面104に1400℃以上の還元性高温燃焼炎または非酸化性高温プラズマを所定流速で吹き付けることにより、突合せ端面104での酸化物生成を抑制し、かつ、酸化物の排出を促進させる電縫鋼管の製造方法(特許文献1参照)が知られている。この技術は、従来の方法に比べて生産性を低下させることなく、電縫溶接部のペネトレーターを低減することができる。さらに、高温燃焼炎またはプラズマ流速を増加させて熱流体のせん断力を高めることも検討されている。
鋼板を誘導加熱する場合には、電流が表皮効果と近接効果によって溶接衝合面に集中して流れるが、この電流の集中を高めるために磁性体からなるインピーダーを溶接点近傍に設置することが多い。溶接時には、このインピーダーに流れる渦電流による加熱を抑制するために、インピーダーをエポキシ樹脂製のインピーダーケースで覆い、更にケース内に格納したインピーダーを水冷している。
エポキシ樹脂製のインピーダーケースは耐熱温度が200℃以下であり、プラズマ照射しながら電縫溶接を行う場合に、このエポキシ樹脂製のインピーダーケースは1500℃以上のプラズマ流を直接浴びる。この高温のプラズマ流のため、エポキシ樹脂製のケースが溶損し、インピーダーも溶損する問題がある。
そこで、本発明者らは、燃焼炎やプラズマ流の照射によってインピーダーが溶損することを回避するために、誘電分極による電力損失が少なく、高温クリープ変形の小さな窒化珪素質セラミックスによって保護カバーを構成することを検討した。例えば特許文献2で開示されているような、大気中1400℃の抗折強さが500MPa以上で、実質的に、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相、SiO相、β−Si相、及び平均粒径0.05μm以下の球状SiC微粒子からなる窒化珪素質セラミックス焼結体を、インピーダーの保護カバーに適用することが考えられている。
特開2004−298961号公報 特開2004−59346号公報
しかし、特許文献2に開示された焼結体を用いたとしても、1500℃以上のプラズマが直接接触することが想定される用途には、長期耐久性に劣り、繰り返し熱衝撃が印加されることに伴う劣化の速度が高い。そこで、1500℃以上の高温でも長期耐久性に優れた焼結体が望まれていた。
本発明は、1500℃以上の高温でも長期耐久性に優れた焼結体を電縫鋼管製造ラインのインピーダー用保護カバーに適用することで、インピーダーの溶損を防ぐことを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討した結果、YSi相とErSi相とYbSi相の少なくとも1相を2.5〜4.8質量%、SiO相を2〜6.5質量%、平均粒径0.1μm以上0.7μm以下のSiC質粒子を2〜5質量%、並びに、β−Si及び不可避的不純物を残部とする組成である窒化珪素質セラミックス焼結体を電縫鋼管製造ラインのインピーダー保護カバーに用いることで、1500℃以上の高温プラズマに対しても長期耐久性に優れた焼結体とすることができることを見出し、本発明に至った。
本発明は、これらの新たな知見に基づいて完成したもので、その発明の要旨は次の通りである。
(1) 鋼板を管状に成形加工し、前記鋼板の突合せ端面に、還元性高温層流プラズマを照射しつつ電縫溶接する際に溶接点近傍に設置されるインピーダーの保護カバーであって、
前記保護カバーが、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相を2.5〜4.8質量%、SiO相を2〜6.5質量%、平均粒径0.1μm以上0.7μm以下のSiC質粒子を2〜5質量%含み、残部がβ−Si及び不可避的不純物からなり、前記不可避的不純物である金属酸化物量が0.5質量%以下であり、前記β−Si 相の平均粒径が5μm以下かつアスペクト比が10以下であり、95%以上の相対密度を有する窒化珪素質セラミックス焼結体で構成され、前記窒化珪素質セラミックス焼結体の100kHz以上の誘電損失(tanδ)が0.30以下であり、比誘電率(εr)が40以下であることを特徴とする耐久性に優れた電縫溶接用インピーダーの保護カバー
) 前記窒化珪素質セラミックス焼結体が98%以上の相対密度を有し、JIS R 1601準拠の試験片の水中急冷法により求まる耐熱衝撃性が1000℃以上であることを特徴とする(1)に記載の耐久性に優れた電縫溶接用インピーダーの保護カバー。
本発明によれば、1500℃以上の高温でも長期耐久性に優れ、誘電損失の少ない窒化珪素質セラミックス焼結体を電縫鋼管製造ラインのインピーダー用の保護カバーに適用することで、インピーダーの溶損を防ぐことができる。これにより、電縫鋼管の溶接部の接合信頼性と生産性の向上を図ることができる。
図1は、電縫鋼管の製造工程を説明する斜視模式図である。 図2は、本発明の実施形態である電縫鋼管の製造設備を説明する図であって、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 図3は、実施例における試験片の形状を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、電縫鋼管の製造工程を示す模式図である。図1においては、帯状の鋼板101を図の奥側に向けて連続的に搬送しながら、多段ロール群を用いて鋼板101を管状に成形し、その突合せ端面104を高周波コイル102による誘導加熱、または、コンタクトチップによる直接通電加熱による溶融を行いながら、スクイズロール103によるアップセット(溶融させながら押し付ける)を加えることで、突合せ端面104に溶接シーム107を形成して電縫鋼管としている。
以下、図2を参照して電縫鋼管の製造工程を更に詳細に説明する。図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態の電縫鋼管の製造方法においては、まず、鋼板101を方向10に向けて連続的に搬送しながら、多数のロール群(図示せず)によって管状に成形する。次いで、鋼板101の突合せ端面104を高周波コイル102によって誘電加熱して溶融するとともに、スクイズロール103によってアップセットを加え、突合せ端面104に溶接シーム107を形成することにより、電縫鋼管Kを製造する。
また、電縫鋼管の製造設備には、プラズマトーチ20が備えられている。このプラズマトーチ20は、1400℃以上、より好ましくは1500℃以上の還元性高温燃焼炎または非酸化性高温プラズマからなる還元性高温層流プラズマPを、鋼板101の移動方向10に沿って溶接点9に向けて吹き付けるように構成されている。なお、図2中、符号6が還元性高温層流プラズマが吹き付けられる範囲である。
この還元性高温燃焼炎または非酸化性高温プラズマPの吹き付けにより、電縫溶接時の突合せ端面104を非酸化性雰囲気で、かつ1400℃(鋼の融点)以上、より好ましくは1500℃以上の温度とし、突合せ端面104の表面における酸化反応を抑制することによって、酸化物を減少させると共に、酸化物を高温状態で突合せ端面からの排出を促進させる。
還元性高温燃焼炎は、液体燃料(灯油など)あるいは気体燃料(アセチレン、プロパンなど)(CxyM,M:C及びH以下の第3成分)と酸素(O2:酸素ガスあるいは空気中の酸素)の下記(1)式に示される燃焼反応によって形成される。
xyM+(z/2)O2→xCO2+(y/2)H2O+M+ηCO+ξH…(1)
ただし、M:燃料中のC及びH以外のその他成分、
z<4x+y、x>0、y>0、z>0、η>0、ξ>0
上記(1)式において、z=4x+yを満たす場合は、下記(2)式に示される完全燃焼反応となりその燃焼炎はCOまたはHを含まず中性となる。この条件の場合は、還元性高温燃焼炎を突合せ端面に吹き付ける際には空気の巻き込みの影響が大きいため突合せ端面の高温雰囲気を安定して非酸化性に維持するために好ましくない。
xyM+(z/2)O2→xCO2+(y/2)H2O+M…(2)
したがって、本発明では、還元性高温燃焼炎は、上記(1)の反応式において、z<4x+yの条件を満たすと共に、CO:1〜5体積%、及び、H:1〜10体積%のうちの1種または2種を含有するものである。還元性高温燃焼炎のCOの含有量及びHの含有量の下限:1体積%は、これより低い場合には突合せ端面における酸化反応を充分に抑制できなくなるため、1体積%とした。一方、上記CO含有量の上限:5体積%及びHの含有量の上限:10体積%は、これらより高い場合には上記(1)式の燃焼反応で生成するH2ガスの増加により燃焼ガス組成の理論上の爆発限界を超えるため安全性の観点から好ましくないため、それぞれ5体積%,10体積%とする。
非酸化性高温プラズマは、Ar単独ガス、または、Arを主ガスとし、さらにプラズマの熱伝導、エンタルピー、熱伝達係数を上げるためにN、H及びHeのうちの少なくと一種以上を添加した混合ガスを用いる。
Arの主ガス中のHは、突合せ端面における酸化反応を抑制する作用を有し、この作用を十分に得るためにはHの含有量を5体積%以上とする。その含有量の上限は特に限定する必要はないが、通常、40%を超えるとプラズマが不安定になるためその上限は40%とする。
Arの主ガス中のN及びHeは、プラズマの熱伝導、熱伝達係数を向上させ鋼板端面の加熱能力を高めるためにそれぞれを20体積%以上または10体積%以上添加する。それらの含有量の上限は特に限定する必要はないが、通常、何れも50%を超えるとプラズマが不安定になるためその上限は何れも50%とする。
また、鋼板101を管状に成形加工し、その突合せ端面104に還元性高温層流プラズマを照射しつつ電縫溶接する際の溶接点9の近傍には、インピーダー8が設置されている。インピーダー8は、鋼板101を誘導加熱する場合に、電流が表皮効果と近接効果によって溶接衝合面に集中して流す際に、電流の集中をより高めるために設置する。インピーダー8は磁性体からなる。溶接時には、インピーダー8に流れる渦電流による加熱を抑制するために、インピーダー8を図示しない保護カバーで覆い、更に保護カバー内に格納したインピーダー8を水冷する。
保護カバーは、プラズマ照射しながら電縫溶接を行う場合に、1500℃以上のプラズマ流Pを直接浴びる。この高温のプラズマ流Pに対して耐久性を示す材質が好ましいことから、本実施形態では窒化珪素質セラミックス焼結体からなる保護カバーを用いる。
本発明に係る保護カバーに用いる窒化珪素質セラミックス焼結体は、アルミナやジルコニア等を主成分とする従来のセラミックス焼結体とは異なり、耐熱性に優れると共に、高温下における機械強度も保持でき、誘電損失が少ないという特徴を有するため、電縫鋼管製造ラインのインピーダー用の保護カバーの材質に適用可能である。
しかし、従来の低融点ガラス相を有する窒化珪素質セラミックス焼結体では、高温下における耐酸化性、耐熱衝撃性に劣る。そこで、窒化珪素質セラミックス焼結体を構成する結晶相及び結晶粒の微細化に関する検討を鋭意行った。より詳しくは、本発明者等は各種結晶相より構成される窒化珪素質セラミックス焼結体を作製し、その特性を評価した。
特性評価の結果、β−Si相と、第二相である粒界相としてYSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相と、SiO相と、SiC質粒子とを含む緻密な窒化珪素質セラミックス焼結体が優れた特性を有することを見出した。
電縫鋼管の製造ラインにおける誘導電流場での誘電損失を小さくするためには、窒化珪素質セラミックス焼結体の主相であるβ−Si相の平均粒径は5μm以下が好ましく、より好ましくは六角柱状の結晶であるβ−Si相の長さが20μm以下であり、径方向が2μm以下であり、かつ、アスペクト比が10以下であることが好ましい。
また、窒化珪素粉末だけでは難焼結のため、添加される酸化物相からなる第二相として、好適な結晶相であるYSi相、ErSi相、YbSi相、およびSiO相を含むことが好ましい。また、これら第二相中に含まれる不純物としての金属酸化物量が0.5質量%以下であることが好ましい。
主相であるβ−Si相の形状、および、第二相中の不純物濃度を上記の範囲とすることで、100kHz以上の誘電損失(tanδ)0.30以下及び比誘電率(εr)40以下が発現される。より好ましくは、100kHz以上の誘電損失(tanδ)0.10以下、比誘電率(εr)10以下が発現される。更に、誘電損失(tanδ)を0.10以下とし、比誘電率(εr)を10以下とするには、主相の質量割合を91%以上とし、第二相の不純物濃度を0.1%以下とし、平均粒径0.1μm以上0.7μm以下のSiC質粒子を球状の粒子とし、かつ、SiC質粒子を凝集なく良分散させることで実現される。
また、YSi相とErSi相とYbSi相の少なくとも1相を2.5〜4.8質量%、SiO相を2〜6.5質量%、平均粒径0.1μm以上0.7μm以下のSiC質粒子を2〜5質量%、並びに、β−Si及び不可避的不純物を残部とする組成の窒化珪素質セラミックス焼結体は、常温から高温(少なくとも1,500℃程度)までの強度低下が少なく、誘電損失も少なく、高温での耐クリープ特性、耐酸化性、耐熱衝撃性に優れ、1400℃で300MPaの4点曲げ歪速度が1×10-9/sec.以下となり、温度勾配等に起因する静疲労特性や急冷に伴う熱応力破壊抵抗特性を高める等の優れた特性を示すものとなり、更には100kHz以上の交流電場中の誘電損失を避けるため誘電損失(tanδ)が0.30以下、比誘電率(εr)が40以下となる。
Si相、ErSi相、YbSi相のうちの少なくとも1相が質量比で2.5質量%未満では、Siのα型からβ型への転移時の液相が少な過ぎて相転移を十分に進行させず焼結体中の気孔率が高まるため好ましくない。また、これらの少なくとも1相が質量比で4.8質量%を超えると、β−Si結晶粒の粗大化や低アスペクト比化が進み、柱状相が十分に絡み合わず強度や靭性が低下するので好ましくない。
さらに、粒界相の主相(β-Si)に対する割合が高過ぎると、粒界相と主相の熱膨張係数の僅かな違いによるこれら2相の繰り返し熱衝撃によって、膨張・収縮に伴う劣化の速度が高まり、1500℃以上のより高い温度で長期耐久性が保てなくなるので好適ではない。
すなわち、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相を4.8質量%以下とすることで、高温での長期耐久性を確保できる。
また、SiO相の質量比が全体の2質量%未満では、焼結体中の気孔率が高くなり、機械的強度に寄与する効果が少なくなるので好ましくない。また、SiO相の質量比が6.5質量%を超えると、β−Si結晶粒が異常成長したり、β−Si結晶粒同士が十分に絡み合わず強度や靭性が低下するため好ましくない。
さらに、本発明に係る窒化珪素質セラミックス焼結体は、平均粒径0.1μm以上0.7μm以下のSiC質微粒子の分散効果によって、母相であるβ−Siの結晶粒成長が抑制され、β−Siの平均結晶粒径(一線切断法)が0.5〜2μm、平均アスペクト比が1.5〜10程度と細かくなり、かつ、β−Siの柱状結晶粒が絡み合った組織を呈し、また粒界に高融点のYSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相及びSiO相が微細に析出する。
以上の通り、粒界相の主相(β−Si)に対する割合を小さくし、かつ、SiC質粒子を微粒化したことによる分散効果により、高温まで高い強度を維持したまま高い靭性を有し、抗折強さが大気中1500℃以上にて500MPa以上の高強度で、かつ靭性値KICが5MPa・m1/2以上の高靭性を示すことが可能になる。
但し、抗折強さ500MPa以上の高強度が維持できる温度は、特に規定をするものではないが、1550〜1600℃程度までは、高強度が十分に維持できる。
ここで、SiO結晶相は、粉末X線回折法により同定されるSiO結晶と同じ型のX線回折パターンを持ち、SiとSiOとからなる化合物の中で高温酸化雰囲気中にて最も安定な化合物である。
同様に、YSi結晶相、ErSi相、YbSi相は、粉末X線回折法により同定されるYSi結晶、ErSi結晶、YbSi結晶と同じ型のX線回折パターンを持ち、それぞれYとSiO、ErとSiO、YbとSiOからなる化合物の中で高温酸化雰囲気中にて最も安定な化合物である。
また、β−Si結晶相はJCPDSカード33−1160で示されるβ−Si結晶と同じ型のX線回折パターンを持つ。
さらに、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相、及び、β−Si相、SiO相により構成される窒化珪素質焼結体の相対密度は理論密度に対して95%以上であることが望ましい。相対密度が95%未満では、熱的安定性、機械的安定性が不充分になり易く、長期耐久性の向上効果が見られない恐れが高くなる。
セラミックスの耐熱衝撃性としては、JIS R 1601準拠の試験片について、水中投下急冷法による強度低下の生じる温度差ΔT(Hassel-mannプロット)が1000℃以上の値を有するセラミックスが好ましい。温度差ΔTが1000℃未満では、プラズマ照射開始時の急激な温度上昇で破損を起こすので好ましくない。より好ましくは、温度差ΔTが1200℃であることが好適である。
〔窒化珪素質セラミックス焼結体の製造方法〕
次に、本発明の熱処理炉に用いる窒化珪素質セラミックス焼結体の製造方法について説明する。
原料として使用される窒化珪素粉末は、α型の結晶構造をもつSi粉末が焼結性の点から好適であるが、β型あるいは非晶質Si粉末が含まれていても構わない。焼結時に十分に高い密度とするためには、Si粉末が平均粒径1μm以下の微粒子であることが望ましい。
窒化珪素は共有結合性の強い物質であり、単独では焼結が困難であることが多いため、一般に緻密化するために焼結助剤を添加する。
焼結助剤としては、酸化珪素と、酸化イットリウム、酸化エルビウムまたは酸化イッテルビウムのうちから選ばれる少なくとも1種以上と、を用いることができる。
あるいは、これらに酸化物換算によって添加量が求められる、酸窒化物(SiO)、及び酸化珪素、酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化イッテルビウムの複合酸化物(YSiOやYSi、ErSiOやErSi、YbSiOやYbSiなど)を用いてもよい。
ここで用いる酸化珪素や、酸化イットリウム、酸化エルビウムまたは酸化イッテルビウムのうちから選ばれる少なくとも1種以上や、複合酸化物は、Siの焼結時にα−Si相からβ−Si相への結晶相転移をその融液中で進行させる機能を持ち、さらにβ−Siの柱状相の成長を促すことにより、高温強度および靭性を向上させる。それぞれの添加量は、酸化珪素3〜7質量%、酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化イッテルビウムの少なくとも1種ならびにこれらの複合酸化物は2〜6質量%が好ましい。
酸化珪素が3質量%未満の場合、焼結昇温時の液相生成温度が高くなり十分緻密な焼結体が得られないが、原料として用いる窒化珪素粉末の表面層に数質量%の酸化物層または酸窒化物層が存在する場合は3質量%未満でも目的の焼結体が得られる場合がある。
しかし、通常の酸化層を有する窒化珪素粉末ならば、酸化珪素が3質量%未満の場合は、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相及びSiO相が形成されない。
一方、酸化珪素が7質量%を超えると、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相及びSiO相が形成されず、比較的低融点のSiO相が形成され、高温での機械的強度が低下するため好ましくない。
酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化イッテルビウムの少なくとも1種の添加量が2質量%より少ないと、融液形成が不十分となり、相対密度が95%未満となって緻密化が進行しない。
一方、酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化イッテルビウムの少なくとも1種の添加量が6質量%を超えると、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相が形成されず、比較的低融点のYSiO相、ErSiO相、YbSiO相が形成され、焼結体の高温での機械的強度および耐酸化性が低下する。
Si相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相及びSiO相が形成され、比較的低融点のYSiO相、ErSiO相、YbSiO相が形成されない焼結体は、100kHz以上の交流電場中の誘電損失を避けるため誘電損失(tanδ)が0.30以下となり、比誘電率(εr)が40以下となり、1400℃で300MPaの4点曲げ歪速度が1×10-9/sec.以下を満たすものになる。
酸化珪素、及び酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化イッテルビウムの少なくとも1種は、均質かつ高密度の焼結体を得るためには平均粒径が3μm以下の微粒子であることが好ましい。
焼結助剤として用いるこれら原料粉末は比較的安価であり、水中での混合工程での変質せず、安定なセラミックス粉末であるから、分散媒の選択の範囲が広くなる点で好都合である。
次に、平均粒径0.02μm以上0.5μm以下のSiC質微粒子の生成・分散方法としては、回転式ポットミル(トロンメル)、遊星型ボールミル、アトライター、振動ボールミル、アトリッションミル、自転・公転混在型ポットミル、等を用いた方法を例示できる。
SiC質微粒子の生成・分散に用いるポットやボールの材質としては、実質的にSiC質焼結体の本体及び蓋からなるものが好ましく、大量製造用のポットミルではライナーとしてSiC製タイルを貼り付けたものを用いるこことができる。
混入される球状SiCの結晶相は、α-SiC型(=3C)、β-SiC型(=2H、4H、6Hなど)のいずれでも構わないが、1,770〜1,850℃の温度範囲で焼結を行うため、基本的には6H相で同定されることが多い。
また、摩耗混入質量について、混合方法、回転数、他の原料粉末の粒径等によって若干の違いは認められるが、おおよそポット内壁摩耗:ボール摩滅=1:10〜20(質量比)でボール摩滅が圧倒的に多い。
したがって、混入量を変化させたい場合は、ボール添加量の増減に加え、ボール表面積の増減、即ちボール径の大小を概ね直径0.5mm〜20mmの範囲で制御することが効果的である。
混入量としては、2質量%未満では母相結晶粒の成長抑制効果が乏しく、5質量%を超すと母相の柱状成長並びに結晶相の交差による高靭化を阻害するため好ましくない。
焼結方法としては、窒素ガスを含む雰囲気にて、例えば無加圧焼結法、ガス圧焼結法、熱間静水圧プレス焼結法、ホットプレス焼結法、等の各種焼結法を用いることができ、さらにこれらの焼結法を複数組合せても良い。
窒素ガスを含む雰囲気で焼結するのは、焼結中でのSiの分解を抑制するためである。Siは窒素ガス0.1MPa下では約1800℃以上で分解が生じるため、1800℃以上にて焼結を行う場合は、窒素ガス圧を焼結温度におけるSiの臨界分解圧力以上に設定するようにする。
また、大型厚肉形状の成形体を製造する場合には、十分な緻密化を図るために、無加圧焼結後に、さらに窒素ガス雰囲気中での熱間静水圧プレス焼結を行うことがより好ましい。
無加圧及び熱間静水圧プレス焼結条件としては、焼結温度が1770〜1850℃であることが望ましい。1770℃未満では、緻密な焼結体が得られず、固溶体粒子近傍に残留応力を十分に発生させることが困難となり、高靭性の焼結体とすることができない。
一方、1850℃を超える高温では、β−Si結晶粒が粗大化したり、SiO相、YSi相、ErSi相、YbSi相の分解などにより強度低下を起こし、高硬度と耐熱衝撃性が得られない。
また、保持時間が8時間未満では、成形体の肉厚にも依存するが緻密化が十分に進行しない。粒界相として、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相及びSiO相を結晶化させるためには、降温過程で、降温速度を10℃/分以下とすることが好ましいが、より望ましくは5℃/分〜10℃/分である。降温速度が5℃/分より遅い場合は、炉寿命縮減や生産効率の低下などを引き起こし、10℃/分より速い場合は、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相及びSiO相が生成しにくい。
次に、本発明の実施例を比較例と共に説明する。尚、本発明はこれら実施例に限られるものではない。
(実施例1〜5)
窒化珪素(Si)粉末(α化率97%以上、純度99.7%、平均粒径0.7μm)に、酸化イットリウム(Y)粉末(平均粒径2.5μm)、酸化エルビウム(Er)粉末(平均粒径2.4μm)、酸化イッテルビウム(Yb)粉末(平均粒径1.8μm)、酸化イットリウムと酸化珪素の複合酸化物(YSiO)粉末(平均粒径2.9μm)、酸化イッテルビウムと酸化珪素の複合酸化物(YbSi)粉末(平均粒径2.7μm)、酸化珪素(SiO)粉末(平均粒径1.9μm)を、下記表1に示す所定量(質量%)添加し、分散媒として精製水またはアセトンを用い、混合用ボールは直径10mmのSiCボールをセラミックス全粉末原料100gに対し2倍の200gの割合で用い、SiCタイルを内壁及び蓋に内貼りしたボールミルで48時間混練した。尚、精製水またはアセトンの添加量は、セラミックス全粉末原料100gに対し120gとした。
SiCタイルやSiCボールの質量減少量からSiCの混入量を求めた。SiCの平均粒径は、0.2〜0.5μmであり、各実施例における混入量は表1に示す通りである。
また、各実施例において、X線回折パターンより求められる結晶相割合と比較を行った。尚、各種結晶相の比率に関して、予めX線回折ピーク高さから求めた検量線に従って求めた。100kHz以上の交流電場中の誘電損失(tanδ)及び比誘電率(εr)、JIS-R1601準拠の試験片の大気中1400℃で300MPaの4点曲げ負荷をかけた際の歪速度を測定した結果を表2に示す。同準拠の試験片を用いて、水中急冷法により求まる耐熱衝撃性と、大気中、1250℃×64時間保持後の酸化増量を求めた結果も表2に示す。
次いで得られた混合粉末を図3に示す断面が半円状の板材に成形後に焼結した。または管状に成形・焼結後に長手方向に切断加工して目的形状を得た。成形条件としては冷間静水圧による加圧137MPaとした。なお、図3(a)は保護カバーの平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A’線に対応する断面図であり、図3(c)は図3(a)のB−B’線に対応する断面図である。
実施例1〜2については、焼結条件としては、窒素ガス0.4MPa加圧雰囲気中にて、表1中に示す温度で8時間保持のガス圧焼結を行い、降温時に1550℃で同じく表1記載の時間だけ保持と室温まで表1記載の降温速度にて炉冷を行った。
実施例3〜5については、窒素ガス0.4MPa加圧雰囲気中にて、表1中に示す温度で8時間保持のガス圧焼結を行い、表1記載の常温までの降温時放冷を行った後に、窒素雰囲気中1550℃まで再加熱し表1記載の保持時間の後、降温時放冷を行い、実施例1〜5の焼結体を得た。
(比較例6、7)
比較例6、7は実施例1〜5と同一原料を用いるが、ポットの内壁や蓋もボールもSiC材を用いずSi材を用い、同じく精製水またはアセトンで調製したが、それぞれ異常粒成長により相対密度が98%を下回った場合(比較例6)、SiO相、YSi相が得られなかった場合(比較例7)の各比較例である。これらを併せて表1、2に示す。
表2に示すように、本発明の実施例1〜5によるものは、比較例6、7に対して、誘電損失や比誘電率が小さく、耐クリープ性、耐熱衝撃性や耐酸化性が極めて優れることが確認された。
また、実施例1〜5、および、比較例6、7の焼結体を、図2に示した実操業設備である電縫鋼管製造ラインのインピーダー保護カバーに適用した。実機搭載後、耐久性を確認した結果、実施例1〜5の焼結体は、稼働時間100時間でも、破損や酸化層の形成による粗面化、クリープ変形等は観測されなかった。本発明のセラミックス保護カバーによってインピーダーの性能低下が認められないことも確認できた。
これに対し、比較例6、7の焼結体を搭載した場合、誘電損失が大きく、耐クリープ性と耐酸化性が劣ることから5時間以内に破損やクリープ変形、酸化層の形成による粗面化などが観測された。
Figure 0005765276
Figure 0005765276
8…インピーダー、101…鋼板、104…突合せ端面。

Claims (2)

  1. 鋼板を管状に成形加工し、前記鋼板の突合せ端面に、還元性高温層流プラズマを照射しつつ電縫溶接する際に溶接点近傍に設置されるインピーダーの保護カバーであって、
    前記保護カバーが、YSi相、ErSi相、YbSi相の少なくとも1相を2.5〜4.8質量%、SiO相を2〜6.5質量%、平均粒径0.1μm以上0.7μm以下のSiC質粒子を2〜5質量%含み、残部がβ−Si及び不可避的不純物からなり、前記不可避的不純物である金属酸化物量が0.5質量%以下であり、前記β−Si 相の平均粒径が5μm以下かつアスペクト比が10以下であり、95%以上の相対密度を有する窒化珪素質セラミックス焼結体で構成され
    前記窒化珪素質セラミックス焼結体の100kHz以上の誘電損失(tanδ)が0.30以下であり、比誘電率(εr)が40以下であることを特徴とする耐久性に優れた電縫溶接用インピーダーの保護カバー。
  2. 前記窒化珪素質セラミックス焼結体が98%以上の相対密度を有し、JIS R 1601準拠の試験片の水中急冷法により求まる耐熱衝撃性が1000℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の耐久性に優れた電縫溶接用インピーダーの保護カバー。
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