JP4872290B2 - ナノ構造を有するSiC−A1N固溶焼結体とその製造方法 - Google Patents

ナノ構造を有するSiC−A1N固溶焼結体とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は炭化珪素を主成分とする焼結体に関し、詳細には、炭化珪素(以下SiC)を主成分とし窒化アルミニウム(以下A1N)が固溶した積層無秩序構造を有したナノ粒子を用いて得られることができる新規な焼結体とその製造方法に関する。
近年、粒子径がサブミクロンのナノ構造を有する焼結体の開発が進み、母材として以下SiCを使用したナノSiC焼結体の研究も行われている。例えば、SiCを放電プラズマ焼結法に代表されるパルス通電焼結法(放電プラズマ焼結法、プラズマ活性化焼結法或いは放電焼結法等を総称してこのように呼ぶ)を用いて焼結することによって焼結体を得ることが開示されている。(例えば、特許文献1参照。)
しかし、従来得られるこのような焼結体は、相対密度が大略70〜99%であり、その用途あるいは各用途における性能は限定されたものであった。
また、相対密度が98%以上の超高密度焼結体は特殊な条件下でしか得るのが難しく1900℃以上の高温焼結が必要であった。
特開2004−35327号公報
本発明が解決しようとする課題は、比較的低温での焼結により相対密度98%以上の高密度のSiCを主成分とする焼結体を提供することである。
本発明の要旨とするところは、焼結体であって、SiCとA1Nとの固溶体の微粒子から構成された被焼結粉末を焼結して成り、該固溶体は0.5〜10mol%のA1Nを含み、該微粒子は積層無秩序構造を持ち、前記焼結体の平均粒子サイズが5〜200nmであり、微量のA1Nが固溶したβ−SiC構造、微量のA1Nが固溶したα−SiCと微量のA1Nが固溶したβ−SiCとの混在構造から選択される構造を有することを特徴とする焼結体であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、焼結体であって、SiCとA1Nとの固溶体の微粒子から構成された被焼結粉末を焼結して成り、該固溶体は0.5〜5mol%のA1Nを含み、該微粒子は積層無秩序構造を持ち、前記焼結体の平均粒子サイズが5〜200nmであり、微量のA1Nが固溶したβ−SiC構造を有することを特徴とする焼結体であることにある。
さらに、本発明の要旨とするところは、焼結体であって、SiCとA1Nとの固溶体の微粒子から構成された被焼結粉末を焼結して成り、該固溶体は8mol%以上のA1Nを含み、前記焼結体の平均粒子サイズが5〜200nmであり、前記焼結体が、A1Nが固溶した変調構造を有する、ことを特徴とする焼結体であることにある。
前記焼結体は、前記被焼結粉末をホットプレス焼結法または熱間等方加圧焼結法またはパルス通電焼結法のいずれかにより焼結して成り得る。
さらにまた、本発明の要旨とするところは、前記被焼結粉末を、焼結圧力20〜200MPa、焼結温度1500〜1900℃でパルス通電焼結法により焼結して成る前記焼結体であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、前記被焼結粉末を、1400℃以上の加熱時における昇温速度10〜300℃/minでパルス通電焼結法により焼結して成る前記焼結体であることにある。
さらに、本発明の要旨とするところは、前記被焼結粉末を、焼結温度1700〜1900℃でパルス通電焼結法により焼結して成る前記焼結体であることにある。
前記焼結体は相対密度が98.00〜99.99%であり得る。
またさらに、本発明の要旨とするところは、0.5〜10mol%のA1N粒子を含み、該A1N粒子と、互いに等mol%の比率のSi粒子とC粒子、とからなる混合物をメカニカルアロイング法により微粒子化して微粒子粉末を得る工程と、
前記微粒子粉末を加圧焼結する焼結工程と
を含む焼結体の製造方法であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、8mol%以上のA1N粒子を含み、該A1N粒子と、互いに等モル%の比率のSi粒子とC粒子、とからなる混合物をメカニカルアロイング法により微粒子化して微粒子粉末を得る工程と、
前記微粒子粉末を加圧焼結する焼結工程と
を含む焼結体の製造方法であることにある。
前記焼結工程は、焼結圧力20〜200MPa、焼結温度1700〜1900℃でパルス通電焼結法により焼結する工程であり得る。
本発明によると、相対密度98%以上の高密度の焼結体が簡単な工程で得られる。
本発明によると、相対密度98%以上の高密度のSiCを主成分とする焼結体が簡単な工程で得られる。
本発明によると、相対密度98%以上の高密度の焼結体が速い昇温速度で得られ、高密度焼結体の製造における省エネルギに寄与するところが大である。
本発明によると、相対密度98%以上の高密度のSiCを主成分とする焼結体が速い昇温速度で得られ、高密度焼結体の製造における省エネルギに寄与するところが大である。
本発明によると、相対密度98%以上の高密度の焼結体が比較的低温での焼結により得られ、高密度焼結体の製造における省エネルギに寄与するところが大である。また、カーボン焼結型の寿命が延びる。
本発明によると、相対密度98%以上の高密度のSiCを主成分とする焼結体が17000℃という比較的低温での焼結により得られ、高密度焼結体の製造における省エネルギに寄与するところが大である。また、カーボン焼結型の寿命が延びる。
本発明によると、高密度かつアルミナ、イットリア或いはボロンなどの焼結助剤を含まない焼結体及びその製造方法が提供される。
本願発明者らはSiC微粒子が持つ積層無秩序構造を焼結により秩序化することで高密度SiCが得られることと、この微粒子にA1Nが固溶状態で添加されていると低温で高密度の焼結体が得られることを見出し本願発明に至った。
SiCとA1Nとを一般的な混合方法で混合してこの混合粉末を1900℃以上で焼結した場合、図1のSiCとA1Nとの混合系の相図で示すように、αタイプ(4H構造、2H構造、6H構造)のSiC及びSiC固溶体からなる焼結体が生成される。また、1900℃以下では大部分の領域でδ+δ(変調構造(層状分離)の領域)からなる焼結体となる。β(3C)構造は、1600度一対の温度帯のA1Nの混合比率が1%前後以下の図面視左下の限られた領域で生成されるのみである。
これは、この混合粉末において、SiC粒子の周辺にA1Nが存在するため、焼結時にSiC粒子を構成するSiCとA1Nとの反応が局所的に起こるためである。ここで、一般的な混合方法とは、自動乳鉢、ロータリーボールミル、V型混合機、ロッキング混合機などをいう。また、この混合粉末については、この相図からわかるように、1900℃以上でαタイプの焼結体が生成するため、1900℃未満の温度では反応しない。
これに対して本発明においては、A1NとSiCとを分子レベルで均一に混合することにより積層無秩序構造を有するSiC−A1N固溶体の粉末を得ることができた。この混合はメカニカルアロイングにより行われ、これにより積層無秩序構造を有するSiC−A1Nが得られる。
このような均一な混合は、Si粉末とC粉末とをモル比で1:1になるように混合し、そこへ総量の0.5〜10mol%のA1N粉末を加え、これらからなる粉末をメカニカルアロイング法により微粒子粉末化することによりなされる。
本発明における「積層無秩序構造」とは、以下の文献に記載されている
”stacking disorder ” といわれる構造を示す。
(1)Szulzewsky, K., Olschewski, C., Kosche, I., Klotz, H. D. &
Mach, R.
Nanocrystalline Si-C-N composites. Nanostructured Mater.,
6, 325-328 (1995).
(2) Palosz B., Gierlotka, S., Stelmakh, S., Pielaszek, R., Zinn,
P., Winzenick, M., Bismayer, U. & Boysen, H. High-pressure high-temperature
in situ diffraction studies of nanocrystalline ceramic materials at HASYLAB. J.
Alloys Compounds. 286. 184-194 (1999).
(3) V. V. Pujar and J. D. Cawley, “Computer Simulations of
Diffraction Effects due to Stacking Faults in -SiC: I, Simulation Results”, J.
Am. Ceram. Soc., 80, 1653-1662 (1997).
また、本発明における「変調構造」とは、以下の文献に記載されているモジュレーションストラクチャーといわれる構造を示す。
Shih-Yee Kuo AND Anil V. Virkar、Modulated Structures in SiC-A1N
Ceramics、J. Am. Ceram. SOC., 70 [6] C-125-C-128 (1987)
さらに、この微粒子粉末を、例えばパルス通電焼結法のような焼結法により図1の相図におけるδ(2H)の領域で焼結すると、A1Nを含まないSiCの焼結の場合に比べて低温で焼結が開始され、緻密な焼結体が得られた。この焼結体の構造は図1の相図におけるδ(2H)の領域に属し、かつ高密度の焼結体となる。また、A1Nの総量が5mol%以下で、この焼結体の結晶構造は、β−SiC単相が得られた。微粒子粉末から焼結されて得られるこのβ−SiC単相は、図1の相図のゾーンBの領域で得られる。このβ−SiC単相は、微量のA1Nが固溶したβ−SiC構造である。
このように、この微粒子粉末によればゾーンBの領域のごとき1500〜1900℃という低温で焼結が開始される。これは、A1Nが添加されていることにより、積層無秩序構造の構造秩序化が促進された結果であると思われ、また、焼結時に従来より低温で熱処理されるためβ相が安定であることと、A1Nが原子レベルで均質に混合されているため、β−SiCの結晶構造を維持した状態で固溶体が形成されたためであると考えられる。
得られたこれらの知見のもとにさらに検討された本発明によるSiC焼結体は、A1N粒子とSi粒子とC粒子とからなる混合物をメカニカルアロイング法により微粒子化して微粒子粉末を得る工程と、
前記微粒子粉末を加圧焼結する焼結工程と
を含む焼結体の製造方法により製造される。
この混合物は0.5〜10mol%のA1N粒子を含むものである。Si粒子とC粒子とは等乗るモル比で含有されている。また、この微粒子粉末を構成する微粒子はSiCを主成分とし、0.5〜10mol%のA1Nが固溶状態で含有されている。
加圧焼結する方法としてはホットプレス焼結法、熱間等方加圧焼結法、パルス通電焼結法などが挙げられるがパルス通電焼結法が工程の安定性のうえで好ましい。
このパルス通電焼結法における焼結圧力は20〜200MPa、1400℃以上の加熱時における昇温速度は10〜300℃/min、焼結温度は1700〜1900℃であることが好ましい。焼結は、最高到達焼結温度に至るまで徐々に昇温して行なわれる場合と、最高到達焼結温度を所定時間維持して行なわれる場合がある。加圧焼結開始時の加熱温度は積層無秩序構造を持つSiCの構造の秩序化が始まる約1400℃であることが好ましい。
又、この焼結温度とは、パルス通電焼結法で一般に常用されている焼結温度のことで、グラファイト製焼結型の表面を、例えば赤外線放射型温度計などで非接触測定法で測定した温度である。
微粒子粉末の粒径は200nm以下であることが好ましい。このような微粒子粉末を得る方法の実施例について説明する。SiCの原料として、所定の平均粒径、例えば100μm以下、純度99.9%以上、例えば99.99%の珪素Siの粉末と、所定の平均粒径、例えば7μmの固形炭素Cと所定の平均粒径、例えば2μmのA1Nとを用意する。本発明の実施例ではこのような原料粉末をメカニカルアロイング法により微粒子粉末にする。
メカニカルアロイングを行うミリング装置としては公知の構造(例えば、フリッチュ社製の遊星型ボールミル型式(P−5))のものを使用する。
また、上記造粒物を製造する工程は、ローリングボールミル、アトライター、振動ミル、または遊星型ボールミルを用いて行われ得る。
ミルのポットやボールは被加工物に不純物を含有させる要因のひとつであり、ポットやボールの素材としてはこのような不純物の発生の少ないものを選択することが好ましい。
ここで、炭素粒子は、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、グラファイト粒子、アモルファスカーボン粒子、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンファイバーからなる群から選択され得る。
メカニカルアロイングによりSiC微粒子が得られる。なお、このSiC微粒子には5〜10mol%のA1Nが固溶状態で含有されている。メカニカルアロイングにより得られたこの微粒子は、積層無秩序構造を有する。
前述において、この微粒子粉末の平均粒径を200nm以下としたのは、パルス通電焼結法で粒成長を最小限度に抑制して相対密度98%以上の高密度焼結体を得るためには、200nm以下である必要があり、それを超えると焼結後の結晶組織が過大となり、本発明の意図する高密度焼結体が得られないからである。又、平均粒径5nm未満の粉末の製造はコスト高をともなう。
又、焼結圧力を20〜200MPaとしたのは、20MPa未満では緻密度が上がらず粒子間の結合力も弱く、多孔体としても緻密体としても実用に問題を生ずる場合があるからであり、200MPaを超えると高密度焼結体は得られるが、焼結型の破壊を引き起こすおそれがあるからである。
又、本発明においては、1400℃以上の加熱時における昇温速度を100℃/min以上としても相対密度98%以上の高密度化を実現することができる。又、本発明は加圧焼結開始時から最高焼結温度到達に至るまでの昇温速度を装置制御上の昇温速度の最低値にしても実施し得るが、そのような条件あるいはそれに近い条件の場合は、パルス通電装置の水冷流路を内蔵する通電パンチ電極本体、先端部構造体(冷却盤及び保護カバー)、グラファイト型への負荷が過大となり、装置の局部溶解、破損、装置劣化を生じせしめ、寿命を損なうことに留意すべきである。
更に、本発明においては、焼結温度を1700〜1900℃の範囲であっても、相対密度98%以上の高密度化を実現することができる。省エネルギ効果を無視すれば1900℃を超える温度で焼結を行うことも可能である。
上記発明の好ましい実施形態として、この焼結温度に昇温した後、その焼結温度を所定の加圧保持時間の間保持した後降温させてもよく、この場合、この加圧保持時間が0.5分ないし10分であってもよく、焼結の温度が1700℃乃至1900℃の範囲内で変化してもよい。
本発明の更に好ましい実施形態としては、焼結型内に充填された微粒子粉末を、ほとんど加圧することなく室温〜加圧焼結開始時の加熱温度未満の温度範囲より選択される温度(例えば700℃)から加圧焼結開始時の温度未満かつ加圧焼結開始時の温度に近い温度(例えば1400℃未満かつ1400℃に近い温度)まで100℃/min以上の昇温速度で昇温して加熱することにより吸着ガスを含む揮発成分の除去を行い、次いで加圧して加圧焼結開始時の加熱温度(例えば1400℃)から所定の最高温度(1700℃〜1900℃)に至るまで、200℃/min未満の昇温速度で加熱することにより焼結する態様が挙げられる。
また、本発明の好ましい実施形態としてこの焼結温度に昇温した後、直ぐに降温させてもよい。焼結工程後の降温速度は、300℃/min以下であることが焼結体に亀裂或は割れを発生させないうえで好ましい。焼結体が塊状である場合や最大投影面積が10cm以上の大型のものである場合は、降温速度は、100℃/min以下であることが好ましい。
焼結工程後の降温は自然冷却によるものであってもよいが、不活性気体を焼結体あるいは焼結型に吹き付ける等の手段による強制冷却を伴ってもよい。
本発明におけるパルス通電焼結法の一例においては、上記のようにして得られた、フリーSiを含まない、積層無秩序構造を持つ微粒子粉末を、グラファイト製の筒状の焼結型の中で、同じくグラファイト製の下パンチの上に充填し、焼結型の上部には上からグラファイト製の上パンチを挿入してセットする。このようにセットした焼結型を、パルス通電焼結機(例えばSPS−SYNTEX社製のDR.SINTER SPS−3.20MK−IV)に装填し、真空雰囲気下で所望の直流パルス電流を流して、焼結体の寸法によって異なるが、例えば下記のような範囲の焼結条件で焼結を行う。
焼結条件
焼結電流 : 1500(A)〜8000(A)
焼結電圧 : 2(V)〜12(V)
加圧焼結開始時(温度1400℃)から最高焼結温度到達に至るまでの昇温速度 :100℃/min未満
焼結温度 : 1700〜1900℃
焼結圧力 : 40MPa〜200MPa
加圧保持時間 : 10〜30min
これに対して、前述のようにメカニカルアロイングにより得られた前記の微粒子末を上記のような条件によりパルス通電焼結法により焼結することにより、焼結時に原料粉末の粒成長を抑制させて微細かつ高密度の粒子構造を有する焼結体を得ることが可能となる。しかも、その焼結条件にしたがって、緻密でナノ構造(ナノオーダーの微粒子が殆ど粒成長せずに焼結前の粒径にほぼ等しい粒径を保った状態の構造)を有する焼結体を得ることができる。本発明の焼結体の結晶粒子の粒径は5〜200nmである。これに対して、従来のSiCの焼結体の結晶粒子の粒径は500〜800nmである。
このような構造の焼結体がパルス通電焼結法によって得られる理由は、メカニカルアロイングで創製されたナノオーダーの微粒子をパルス通電焼結法で焼結すると、グラファイト型中に充填されたこの超微粒子は機械的加圧力とパルス通電による粉体粒子間のミクロな放電現象によって生じる局所的な衝撃圧力、振動などで粒子の再配列及び塑性流動を起こしつつ粒間結合が進行し、また急速昇温効果により粉末原料のナノ粒子の粒成長が抑制され、さらに、放電プラズマ熱の発生、ジュール熱による熱拡散効果、電磁場による電界拡散効果により粒子間での結合促進が行われ、積層無秩序構造が秩序化し、この際体積拡散が生じたためと考えられる。
また、積層無秩序構造を有したSiC内にA1Nが固溶体することにより、積層無秩序構造の秩序化がさらに低温で促進されたためと考えられる。
本発明の焼結体は、上記に記載の方法により製造されたナノ構造の焼結体であって、相対密度98〜99.99%、微量のA1Nが固溶したβ−SiC構造、微量のA1Nが固溶したα−SiCと微量のA1Nが固溶したβ−SiCとの混在構造から選択される構造を有する焼結体に特徴を有する。
さらにA1Nが5mol%以下で、本発明の焼結体は、上記に記載の方法により製造されたナノ構造の焼結体であって、相対密度98〜99.99%、微量のA1Nが固溶したβ−SiC構造を有する焼結体に特徴を有する。
この態様における焼結は、前述の、SiCを主成分とし0.5〜10mol%のA1Nが固溶状態で含有されている微粒子の粉末を焼結する条件に準じた条件で行うことができる。
本発明の他の態様においては、Si粉末とC粉末とをモル比で1:1になるように混合し、そこへ総量の8mol%以上のA1N粉末を加え、これらからなる粉末をメカニカルアロイング法により微粒子粉末化する。これによっても積層無秩序構造を有するSiC−A1Nの微粒子粉末が得られる。
さらに、この微粒子粉末を、例えばパルス通電焼結法のような焼結法により図1の相図におけるδ+δ領域で焼結すると、A1Nを含まないSiCの焼結の場合に比べて低温の1500〜1900℃で焼結が開始され、変調構造(層状分離))の結晶構造を有し、平均粒子サイズが5〜200nmの高密度の焼結体を得ることができる。
この態様における焼結は、前述の、SiCを主成分とし0.5〜10mol%のA1Nが固溶状態で含有されている微粒子の粉末を焼結する条件に準じた条件で行うことができる。
また、この態様におけるメカニカルアロイングは、前述の、SiCを主成分とし0.5〜10mol%のA1Nが固溶状態で含有されている微粒子を得るときのメカニカルアロイングの条件に準じた機械条件で行うことができる。
さらに、この態様においても、1400℃以上の加熱時における昇温速度を100℃/min以上としても相対密度98%以上の高密度化を実現することができる。また、焼結温度を1700〜1900℃の範囲であっても、相対密度98%以上の高密度化を実現することができる。
本発明の焼結体は、ガラス成形型、スリーブ、メカニカルシール、ベアリング、シャフト、軸受け、ウエハー、ウエハーフォーク、ウエハーチャック、突き上げピン、ブラストノズル、バーナーノズル、各種ルツボ、熱交換器伝熱管、航空宇宙用耐熱材、高温隔壁、放射線フィルター等の耐熱性と強度と平滑性が必要な用途に適用される。
[実施例1、2]
SiCの原料として、平均粒径75μm、純度99.99%のSiの粉末と、平均粒径7μmの固形炭素Cとを用意し、また、平均粒径2μmのA1N粉末を用意した。これらの原料粉末をメカニカルアロイング法により積層無秩序構造を有した微粒子粉末にした。
メカニカルアロイングを行うミリング装置としてフリッチュ社製の遊星型ボールミルを使用した。この遊星型ボールミルは、ポットが窒化珪素製で250ccの容量を有し、ボールが同じく窒化珪素製で300gの重量(直径10mm)を有する構造のものである。
この遊星型ボールミルに、上記これらの原料粉末からなる混合物を7.5g(実施例1;C/Si/A1Nのモル比49.5:49.5:1、実施例2;C/Si/A1Nのモル比48.5:48.5:3)を装填した。ボール対粉末の重量比は40:1である。この原料粉末を、遊星型ボールミルの回転体を300r.p.m.で回転させて18時間原料粉末のミリングを行なった。これにより、平均粒径が10〜100nmの超微細な微粒子粉末を製造した。
得られた微粒子粉末を、外径50mm、内径20.8mm、軸方向長さ40mmを有するグラファイト製の焼結型及び外径20mm、軸方向長さ20mmを有するグラファイト製の上、下パンチを使用して、焼結した。セットした焼結型を、パルス通電焼結機(SPS−SYNTEX社製のDR.SINTER SPS−3.20MK−IV)に装填し、真空雰囲気下で直流パルス電流を流して、下記の焼結条件で焼結を行なった。
焼結条件
焼結電流 : 1500A〜2200A
焼結電圧 : 4.0V〜8.0V
加圧焼結開始温度 :1400℃
加圧焼結開始時から最高焼結温度到達に至るまでの昇温速度 : 100℃/min
焼結温度 : 1700〜1900℃
焼結圧力 : 70MPa
最高焼結温度における加圧保持時間 : 10min
上記条件及び焼結温度を種々かえて得られた焼結体の焼結温度と、焼結体の相対密度との関係を図2のグラフに示す。
[比較例]
SiCの原料として、実施例1で用いた珪素Siの粉末と、実施例1で用いた固形炭素Cとを用意した。これらの原料粉末からなる混合物はC/Siのモル比が1:1である。この混合物を実施例1、2と同様の条件でメカニカルアロイング法により微粒子粉末にした。得られた微粒子粉末を、実施例1と同様の条件で焼結を行なった。得られた焼結体の焼結温度と、焼結体の相対密度との関係を図2のグラフに実施例1の結果とともに示す。
図2により、実施例1、実施例2のいずれにおいても、焼結温度1700℃以上で相対密度98%以上の焼結体が得られたことがわかる。さらに、実施例2においては、焼結温度1700℃以上で相対密度99%以上の焼結体が得られたことがわかるまた、これに対して、比較例においては、焼結温度1700℃、1800℃では相対密度98%以上の焼結体が得られず、焼結温度1900℃でようやく相対密度99%以上の焼結体が得られることがわかる。
なお、図2における焼結温度1700℃以上での焼結体の相対密度を表1に示す。
このように、A1Nを含まないSiC微粒子の焼結にあっては1900℃以上の焼結温度により相対密度99%以上の焼結体が得られるのに対して、本発明においては、焼結温度1700℃以上であれば相対密度98%以上、条件によっては相対密度99%以上の焼結体が得られる。このように、本発明により、多大のエネルギーを消費する難焼結材料の高密度焼結における省エネルギーが実現する。
また、実施例1、2及び比較例におけるメカニカルアロイングで得られた微粒子粉末のX線回折グラフを図3に示す。実施例1、2及び比較例のいずれにおいても、A1Nの回折ピークは検出されず、SiCの積層無秩序構造に起因するピークP1、P2、P3が検出された。これは、実施例においても微粒子がSiCの積層無秩序構造と同様な積層無秩序構造を有することと、A1NがSiC微粒子と固溶体を形成していることを意味する。この固溶体の形成により、被焼結物である微粒子粉末には遊離のA1Nが存在せず、焼結が円滑に行なわれる。
さらに、実施例及び比較例における焼結体のX線回折グラフを図4に示す。図4(a)は焼結温度1900℃で得られた焼結体のX線回折グラフであり、実施例1、2及び比較例のいずれにおいても、A1Nの回折ピークは検出されず、SiCの3C構造(β−SiC構造)特有のピークPS1〜PS5が検出された。これは、焼結後もA1NがSiCと固溶体を形成していることを意味し、粒界に遊離のA1Nが存在しないことを意味する。また、焼結体が3C構造(微量のA1Nが固溶したβ−SiC構造)を有していることを意味する。
図4(b)は焼結温度1700℃で得られた焼結体のX線回折グラフであり、実施例1、2及び比較例のいずれにおいても、A1Nの回折ピークは検出されず、SiCの3C構造(β−SiC構造)特有のピークPS1〜PS5が検出された。これは、焼結後もA1NがSiCと固溶体を形成していることを意味し、粒界に遊離のA1Nが存在しないことを意味する。また、実施例2においては、微量のA1Nが固溶したα−SiC構造に起因するピークも検出された。これは、焼結体が微量のA1Nが固溶したα−SiCと微量のA1Nが固溶したβ−SiCとの混在構造を有していることを意味する。
図5(a)に比較例(焼結温度1900℃)の焼結体、図5(b)に実施例1(焼結温度1700℃)の焼結体のTEMによる撮像を示す。この比較例における焼結体の結晶の粒径は500〜800nmであり、この実施例1における焼結体の結晶の粒径は50〜100nmである。
[実施例3]
実施例2で得られた微粒子粉末を以下の条件で焼結した。
焼結電流 : 1500A〜2200A
焼結電圧 :4.0V〜8.0V
加圧焼結開始温度 : 1400℃
加圧焼結開始時から最高焼結温度達成に至るまでの昇温速度 : 100℃/min
焼結温度 : 1900℃
焼結圧力 : 100MPa
最高焼結温度における加圧保持時間 : 10min
得られた焼結体は相対密度が99.99%であった。この焼結体のX線回折グラフにおいては、A1Nの回折ピークは検出されず、図4(a)におけるようなSiCの3C構造(β−SiC構造)特有のピーク(PS1〜PS5)が検出された。
[実施例4]
SiCの原料として、平均粒径75μm、純度99.99%のSiの粉末と、平均粒径7μmの固形炭素Cとを用意し、また、平均粒径2μmのA1N粉末を用意した。これらの原料粉末[C/Si/A1Nのモル比1:1:2]を実施例1と同様の条件でメカニカルアロイング法により微粒子粉末にした。
得られた微粒子粉末を、実施例1と同様の条件で焼結を行ない相対密度99.0%の焼結体を得た。ただし焼結温度は1900℃とした。焼結体のTEM撮像を図6に示す。図6でわかるように、この撮像には変調構造(層状分離)による多層構造が観察された。
SiCとA1Nとの混合系の相図であり、また、この相図における本発明の焼結体の領域を示す。 本発明の実施例及び比較例における焼結温度と焼結体の相対密度の関係を示すグラフである。 本発明の実施例及び比較例における微粒子粉末のX線回折図である。 本発明の実施例及び比較例における焼結温度1900℃で得られた焼結体のX線回折図である。 本発明の実施例及び比較例における焼結温度1700℃で得られた焼結体のX線回折図である。 本発明の実施例及び比較例における焼結体のTEMによる撮像であり、図5(a)は比較例、図5(b)は実施例1の撮像である。 本発明の実施例4における焼結体のTEMによる撮像である。

Claims (10)

  1. 焼結体であって、SiCとA1Nとの固溶体の微粒子から構成された被焼結粉末を焼結して成り、該固溶体は0.5〜10mol%のA1Nを含み、該微粒子は積層無秩序構造を持ち、前記焼結体の平均粒子サイズが5〜200nmであり、微量のA1Nが固溶したβ−SiC構造、微量のA1Nが固溶したα−SiCと微量のA1Nが固溶したβ−SiCとの混在構造から選択される構造を有することを特徴とする焼結体。
  2. 焼結体であって、SiCとA1Nとの固溶体の微粒子から構成された被焼結粉末を焼結して成り、前記焼結体の平均粒子サイズが5〜200nmであり、前記焼結体が、SiC−AlN相図におけるδ+δの領域でSiCとAlNのモル比が1:2であり、A1Nが固溶した変調構造を有する、ことを特徴とする焼結体。
  3. 前記被焼結粉末をホットプレス焼結法または熱間等方加圧焼結法またはパルス通電焼結法のいずれかにより焼結して成る請求項1または2に記載の焼結体。
  4. 前記被焼結粉末を、焼結圧力20〜200MPa、焼結温度1500〜1900℃でパルス通電焼結法により焼結して成る請求項1から3のいずれかに記載の焼結体。
  5. 前記被焼結粉末を、1400℃以上の加熱時における昇温速度10〜300℃/minでパルス通電焼結法により焼結して成る請求項4に記載の焼結体。
  6. 前記被焼結粉末を、焼結温度1700〜1900℃でパルス通電焼結法により焼結して成る請求項5に記載の焼結体。
  7. 相対密度が98.00〜99.99%であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の焼結体。
  8. A1N粒子と、互いに等mol%の比率のSi粒子とC粒子、とからなる混合物をメカニカルアロイング法により微粒子化して0.5〜10mol%のA1N粒子を含む微粒子粉末を得る工程と、
    前記微粒子粉末を加圧焼結する焼結工程と
    を含む焼結体の製造方法。
  9. A1N粒子と、互いに等mol%の比率のSi粒子とC粒子、とからなり、SiとA1Nのモル比が1:2である混合物をメカニカルアロイング法により微粒子化して微粒子粉末を得る工程と、
    前記微粒子粉末をSiC−AlN相図におけるδ+δの領域で加圧焼結する焼結工程と
    を含む焼結体の製造方法。
  10. 前記焼結工程が焼結圧力20〜200MPa、焼結温度1700〜1900℃でパルス通電焼結法により焼結する工程である請求項8または9に記載の焼結体の製造方法。
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