JP5761912B2 - 水性塗料用の樹脂と架橋剤との固体混合物 - Google Patents

水性塗料用の樹脂と架橋剤との固体混合物 Download PDF

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Description

本発明は、水性塗装組成物、特に電着可能な水性分散液塗装組成物の製造方法に関する。別の態様では、本発明は、水性塗装組成物中に混和させる前に、樹脂と架橋剤との固体混合物の貯蔵または運送を行う方法に関する。
水性塗装組成物は、自動車塗装業におけるさまざまな用途で用いられている。水性塗装組成物の場合、有機物放出が低減し、毒性が低くなり、火災危険が低下するので有利である。水性塗料は一般に、"分散液"、つまり分散媒中に微細な固体または液体が含まれている2相系である。本明細書で使用される"分散液"は、1種または複数種の微細な固体、液体またはそれらの組合わせが連続液状媒体、例えば水または水と有機補助溶剤との混合物などに含まれている2相系を指す。本明細書で使用される"エマルション"は、液状媒体、好ましくは水または水とさまざまな補助溶剤との混合物中に液滴が含まれている分散液を指す。したがって、"分散液"という用語は、ここでの説明では"エマルション"を含むものとして用いられることになる。
水性塗装分散液は、電着塗装、プライマー、シーラー、下塗、エナメル、および/または仕上塗として使用できる。さまざまな樹脂および結合剤を水性塗装分散液に使用してよく、樹脂および結合剤としては、エポキシ系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン付加物などがあるが、それらに限定されない。本明細書で使用される"樹脂"には、反復単位からなっていない"物質"、反復単位からなっており分子量が<1000g/molである"オリゴマー"、および反復単位を有し分子量が>1000g/molである"ポリマー"が含まれる。
現在、電着塗装組成物および電着塗装方法は産業界において広く使用されている。電着塗装プロセスでは、水性分散液からの帯電塗料粒子が導電基材をメッキ状におおうかまたは付着する。電着は陽極的または陰極的に行われうるが、典型的には、塗装される物品が陰極として働く。電着または"電気塗装"プロセスは、基材への固体塗料の移動効率が高く、有機溶剤のレベルが低いため、経済面および環境面の両方で有利である。電気塗装組成物および電気塗装プロセスの利点の1つは、塗布された塗装組成物が、さまざまな金属基材上に、形状または構造にかかわらず均一かつ連続的な層を形成するという点である。不規則な表面を有する基材、例えば自動車の車体などに錆止め塗料として塗料を塗布するときに、このことは特に有利である。金属基材のあらゆる部分にわたって平らな連続塗装層があるなら、錆び止め効果は最大になる。
電気塗装浴は、普通、イオン安定化が行われている、エポキシまたはアクリル樹脂などの膜形成樹脂の水性分散液を含む。硬い電気塗装膜が望まれる自動車用途または工業的用途の場合、電気塗装組成物は硬化性組成物となるように配合される。これは普通、電気塗装浴中に、加熱および/または紫外線照射などの適切な条件下で樹脂上の官能基と反応し、こうして塗膜を硬化しうる架橋剤とも呼ばれる硬化剤を含めることにより、達成される。荷電樹脂がその中に分散している電気塗装浴中に基材を浸し、次いで基材と反対荷電の極、例えば、ステンレス鋼電極との間に電位を生じさせることによって、電着の間に、イオン的荷電樹脂を含んでいる塗料材料を導電基材上に付着させる。荷電している塗装分散液は導電基材へ移動してその上に付着する。次いで、塗装された基材を加熱して塗膜を硬化させる。
水性塗料に関連した問題に、水性塗料成分や調製分散液の取り扱いおよび製造が関わっている。かなりの量の水性溶媒を含む水性塗装分散液(水性塗料は、場合によっては50%〜80%の水を含むことがある)の場合、輸送における質量、容積、およびコストがかなり増大する。塗装組成物はそれを製造または塗布する現場で個々の成分から製造できるが、適切な分散液を形成するためには、その際に個々の成分を特定の方法で計量、混合、およびブレンドする必要があるであろう。これにはあまりに時間がかかり、あまりに複雑になることがあるので、現場で個々の成分から塗装組成物を製造することはできない。このため、水性塗料を顧客に提供するためのより安価でより簡単な方法が必要とされている。
本説明では、水性塗装組成物の製造方法を提供する。さまざまな実施態様では、塗装組成物の製造は、架橋性樹脂および硬化剤を混合することによって粒状塗装供給原料を形成することを含む。架橋性樹脂および硬化剤は、樹脂および試剤の融点またはそれ以上で混合して均一な溶融ブレンドを形成し、このブレンドを後で冷却して固体ブレンドを形成する。固体ブレンドを破砕または粉砕して粒状形態にすることにより、粒状塗装供給原料が製造される。次いで供給原料を塩形成剤、1種または複数種の添加剤、および水と一緒にし、混合して水性塗装組成物を形成する。
さまざまな実施態様では、この方法は、分散液を形成する前に粒状塗装供給原料を貯蔵し、および/または運送することをさらに含むことができる。供給原料は、その溶融温度未満で貯蔵して粒状物の焼結を少なくすることができる。他の実施態様は、樹脂および試剤の融点またはそれ以上、但し、熱硬化反応温度未満で架橋性樹脂および硬化剤を混合することにより、粒状塗装供給原料を製造することを含む。さらに別の実施態様では、塗装供給原料の形成は、樹脂と硬化剤との溶融ブレンドをブレンドが砕けやすい温度まで冷却してから、粉砕して粒状または粉末の塗装供給原料を形成することを含む。
実施態様としては、樹脂および硬化剤の融点またはそれ以上で樹脂および硬化剤を混合することによって水性塗装組成物を製造する方法がさらにある。次いで溶融樹脂および硬化剤を混合して均一なブレンドを形成し、冷却して固体を形成する。樹脂と硬化剤との固体ブレンドは貯蔵および/または塗装製造場所へ運送することができる。固体の樹脂および硬化剤を塗装製造場所において粉砕して粒状塗装供給原料を形成する。その後、粒状供給原料を水性媒体中に分散させることができる。
さまざまな他の実施態様としては、樹脂と架橋剤との粒状固体混合物を形成し、樹脂と架橋剤との粒状固体混合物を所望の場所まで運送し、混合物を水中に分散させて塗装組成物を製造することにより、水性塗装組成物を製造する方法がある。これらの実施態様は、樹脂および硬化剤を用意して樹脂と架橋剤との粒状固体混合物を形成するという側面;樹脂および試剤の両方が溶融する温度、但し、混合物の熱硬化温度未満でそれらをブレンドして均一にするという側面;ブレンドした樹脂および試剤を固体になるまで冷却するという側面;および固体を粉砕して粒状形態または粉末形態にするという側面を含む。水性塗装組成物は、樹脂と架橋剤との粒状固体混合物、塩形成剤および少なくとも1種の添加剤を水中に分散させることにより製造される。
本方法の実施態様は、樹脂および硬化剤を含む固体の供給原料を受け取ること、および供給原料を水性媒体中に分散させて塗装組成物を形成することを含む。塗装組成物の製造は、塩形成剤および顔料などの1種または複数種の添加剤を加えることをさらに含みうる。供給原料および添加剤を水性媒体中で混合して分散液を形成する。さまざまな実施態様の分散液には、電着に使用される塗装組成物が含まれる。
他の実施態様では、物品に塗装分散液を塗布する。こうした実施態様の幾つかでは、物品の塗布方法は電着である。
本発明は先行技術と比べてさまざまな利点を提供する。そのような利点としては、水性塗料と比較して固体の塗装供給原料の運送コストが大幅に節約されるという点がある。場合によっては塗装組成物の50%〜80%となりうる水性溶媒を使用の際に添加することにより、輸送の際の質量、容量、およびエネルギーがかなり節約される。さらに、予混合された樹脂および硬化剤は、塩形成剤を添加しなくても、水への溶解度が小さいかまたは実質的に不溶でありうる。万一こぼれた場合に、樹脂と架橋剤との混合物の溶解度が低いかまたは実質的に不溶であることは、混合物が固体のままであるということになるので、清掃が容易であり、環境への危険が少なくなるという点で、材料の運送における安全性がある程度増す。さらに、予混合された樹脂と架橋剤の粒状固体混合物の場合、塗装準備施設での塗装組成物の製造が簡単になり、その場所において塩形成剤および/または他の添加剤を加えるとそれは水に容易に溶ける。先行技術における水性塗装組成物の製造、取り扱い、および供給方法と比べると、これらは明白な利点である。
本明細書で使用される"1つ(a)"および"1つ(an)"は"少なくとも1つ"の品目が存在することを示し、可能な場合には複数のそのような品目が存在する。"約"が値に関して用いられている場合、計算または測定において値が多少不正確(正確な値にある程度近い;値に大体または適度に近い、ほぼ)であってよいことを示す。"約"で示される不正確さが、何らかの理由で当該技術分野において特にこの通常の意味で理解されない場合、本明細書で使用される"約"はこうしたパラメーターを測定する通常の方法によって生じることがある最小の変化を示す。
さらなる利用分野および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。説明および具体的な例は、本発明のさまざまな実施態様を例示するものであるが、説明の目的のためだけのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。
水性塗装組成物は、粒状塗装供給原料を形成することにより製造される。供給原料を形成することは、樹脂および試剤の融点またはそれ以上の混合温度で樹脂および硬化剤を混合して均一な溶融ブレンドを形成することを含む。その後で溶融ブレンドを冷却して固体ブレンドを形成してから、粉砕して粒状塗装供給原料を製造する。
水性塗装組成物を形成できる供給原料は、水分散性樹脂と硬化剤を混合することによって形成する。樹脂および試剤は、樹脂および試剤の融点またはそれ以上の温度で混合して均一な溶融ブレンドを形成する。その後で溶融ブレンドを冷却して固体ブレンドを形成してから、粉砕して供給原料を製造する。水分散性樹脂は、樹脂中のイオン性基により水中に分散することができる。さらに、硬化剤も水分散性でありうる。
水分散性樹脂は、水分散性を付与または改善する非イオン性基を含んでいてよく、その非限定例はポリオキシエチレン基、ベータ−およびガンマ−カルバメート基、およびヒドロキシエチレンエチル尿素基である。樹脂は、水分散性となるためにそのような基を十分な数だけ含むことができる。
好適な樹脂としては、多価フェノール類(ビスフェノールAなど)のポリグリシジルエーテルのポリマーおよびオリゴマーなどのエポキシオリゴマーおよびポリマーがある。これらは、アルカリの存在下で、ポリフェノールをエピハロヒドリンまたはジハロヒドリン(dihalohydrin)(エピクロロヒドリンまたはジクロロヒドリンなど)でエーテル化することにより製造できる。好適な多価フェノール類としては、ビス−2,2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス−1,1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタンなどがある。ポリグリシジルエーテルおよび多価フェノール類を一緒に縮合させてオリゴマーまたはポリマーを形成する。
他の有用なポリエポキシド化合物は、ノボラック樹脂または類似のポリヒドロキシフェノール樹脂から作られるものである。エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールなどの多価アルコールのポリグリシジルエーテルも好適である。エピクロロヒドリンまたは類似のエポキシ化合物を脂肪族または芳香族ポリカルボン酸(コハク酸およびテレフタル酸など)と反応させて製造される、ポリカルボン酸のポリグリシジルエステルも有用である。
好ましくは、樹脂はビスフェノールAのジグリシジルエーテル(DGEBA)などの液状エポキシとビスフェノールAの反応生成物にすることができる。好ましい例としては、エポキシ当量がおよそ100〜1200またはそれ以上である改善された変性エポキシ樹脂がある。好適な液状エポキシ樹脂は、Huntsmanから市販されているGY2600、およびHexion Specialty Chemicals, Inc.から市販されているEpon(登録商標)828である。例えば、エポキシ含有化合物を、ヒドロキシル含有化合物、例えばビスフェノールA、エトキシル化ビスフェノールA、フェノール、ポリオール、または置換ポリオールなどと反応させることができる。反応生成物を、メチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、あるいはジエチレントリアミンのジケタミン(diketamine)誘導体などのアミン含有化合物とさらに反応させて、陰極電気塗装に用いるための樹脂上の塩形成部位を得ることができる。あるいはまた、クオタニウム・アンモニウム、スルホニウム、またはホスホニウムの部位を組み込むことができる。あるいは、反応生成物を酸性官能基と反応させて陽極電気塗装組成物を作ることができる。
樹脂は、硬化剤と反応する基を有するような化合物の混合物も含むことができる。化合物の混合物は、硬化剤と反応する基を有する複数種の樹脂、1種または複数種のコモノマーを有する樹脂、および少なくとも1種のコモノマーを有する複数種の樹脂を含むことができる。
他の好適な樹脂としては、重合可能エチレン性不飽和モノマーおよびそれから形成される樹脂がある。例えば、重合可能エチレン性不飽和モノマーは典型的には室温で液状または高粘性であるが、モノマーの重合によって形成される樹脂は室温で固体かまたは固体に近いものでありうる。重合反応では、重合工程に酸(陽極電気塗装組成物の場合)またはアミン(陰極電気塗装組成物の場合)など塩形成可能な基を有するモノマーを含むこともできる。樹脂は、硬化剤とさらに反応して硬化剤と架橋可能な基を含む。硬化剤と反応しうる基としては、活性水素基、オキシラン基、カルボジイミド基、アセトアセトキシ基、ヒドロキシル基、および不飽和の第一および第二アミンがあるが、これらに限定されない。
活性水素官能性モノマーの例としては、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、およびメタクリル酸ヒドロキシブチルなどのヒドロキシル官能性モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、およびクロトン酸を含む、酸官能性モノマー;ならびにカルバメート官能性および尿素官能性モノマーまたは重合後にカルバメートまたは尿素基に転換される官能基を有するモノマー(例えば、開示内容全体が参考として本明細書で援用される、米国特許第5,866,259号明細書"カルバメート官能性アクリル性ポリマーを含有するプライマー塗装組成物(Primer Coating Compositions Containing Carbamate−Functional Acrylic Polymers)"に開示されているものなどであるが、これらに限定されない。架橋性官能基を提供するのに使用できる他のモノマーの例としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アセトアセトキシブチル、アクリル酸アセトアセトキシエチル、およびメタクリル酸カルボジイミドがあるが、これらに限定されない。水素官能性モノマーを第二アミンなどのアミンによって得て、電気塗装組成物用にモノマーを陽イオン性にし、塩形成可能にすることもできる。
樹脂は、水分散性を付与または改善できる特定の非イオン性モノマーを含んでよい。非イオン性モノマーとしては、限定されるわけではないが、カルボニル炭素が最近接のエチレン性不飽和炭素から少なくとも4個の原子だけ離れているカルボン酸基を有するものがあり、それには、(メタ)アクリル酸(特にβ−カルボキシエチルアクリレート)のオリゴマー、およびヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(例えば、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル)と環状カルボン酸無水物(例えば、無水コハク酸、イソフタル酸無水物)との反応生成物、例えばヘキサヒドロフタル酸モノメタクリロイルオキシエチルなど;エーテル鎖を有するもので、例えば、ω−メチルオキシ−ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ω−メチルオキシ−ポリ(オキシエチレン−co−オキシプロピレン)(メタ)アクリレート、ω−メチルオキシ−ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ω−メチルオキシ−ポリ(オキシエチレン−co−オキシプロピレン)(メタ)アクリレート、ω−アミノ−ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ω−アミノ−ポリ(オキシエチレン−co−オキシプロピレン)(メタ)アクリレート、酸官能性反応生成物(ω−メチルオキシ−ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ω−メチルオキシ−ポリ(オキシエチレン−co−オキシプロピレン)(メタ)アクリレート、ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、およびω−ヒドロキシ−ポリ(オキシエチレン−co−オキシプロピレン)(メタ)アクリレートと、環状酸無水物との酸官能性反応生成物)、ベータ−およびガンマ−カルバミルオキシヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えば2−カルバミルオキシ−3−ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび3−カルバミルオキシ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどがある。
実施態様によっては、粒状塗装供給原料は、陰イオン性の水性塗装分散液を形成するのに使用する。好適な酸官能性モノマーとしては、3〜5個の炭素原子を含んでいるα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、4〜6個の炭素原子を含んでいるα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸ならびにそれらの無水物およびモノアルキルエステルがあるが、これらに限定されない。例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはマレイン酸無水物、フマル酸、イタコン酸またはイタコン酸無水物、アクリルオキシプロピオン酸などもあるが、これらに限定されない。十分量の酸官能性モノマーを含有させて、酸価が少なくとも約1のエマルションポリマーを得る。エマルションポリマーの酸価は好ましくは約1〜約10である。
反応性基を提供するモノマーおよび(含まれている場合には)酸官能性モノマーと重合できるコモノマーの例としては、限定されるわけではないが、3〜5個の炭素原子を含んでいるα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸の誘導体(それらの酸のエステル、亜硝酸塩、またはアミドを含む);4〜6個の炭素原子を含んでいるα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のジエステル;ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、および芳香族または複素環式脂肪族ビニル化合物がある。アクリル酸アミド、メタクリル酸アミドおよびアミノアルキルアミドの代表的な例としては、限定されないが、アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)−アクリルアミド、メチロールアミドのN−アルコキシアミド;n−ブトキシアクリルアミドなどのN−アルコキシアクリルアミド;アミノメチルアクリルアミド、1−アミノエチル−2−アクリルアミド、1−アミノプロピル−2−アクリルアミド、1−アミノプロピル−2−メタクリルアミド、N−1−(N−ブチルアミノ)プロピル−(3)−アクリルアミドおよび1−アミノヘキシル−(6)−アクリルアミドおよび1−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル−(2)−メタクリルアミド、1−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピル−(3)−アクリルアミドおよび1−(N,N−ジメチルアミノ)−ヘキシル−(6)−メタクリルアミドなどのN−アミノアルキルアクリルアミドまたはメタクリルアミドなどの化合物がある。
アクリル酸、メタクリル酸、およびクロトン酸のエステルの代表的な例としては、限定されないが、1〜20個の炭素原子を含んでいる飽和脂肪族および脂環式のアルコールとの反応から得られるエステルがあり、それには、アクリル酸、メタクリル酸、およびクロトン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル、イソブチルエステル、tert−ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ラウリルエステル、ステアリルエステル、シクロヘキシルエステル、トリメチルシクロヘキシルエステル、テトラヒドロフルフリルエステル、ステアリルエステル、スルホエチルエステル、およびアクリル酸イソボルニルエステル、メタクリル酸エステル、およびクロトン酸エステル;ならびにポリアルキレングリコールアクリレートおよびメタクリレートなどがある。
共重合可能なビニルモノマーの代表的な例としては、限定されないが、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル(ビニルエチルエーテルなど)、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、およびビニルエチルケトンなどの化合物がある。芳香族または複素環式脂肪族ビニル化合物の代表的な例としては、限定されないが、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、tert−ブチルスチレン、および2−ビニルピロリドンなどの化合物がある。
さまざまな実施態様において、陽イオン性または陰イオン性アクリル樹脂を使用してよい。陽イオン性アクリル樹脂の場合、樹脂は、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニルピロリジンなどのアミノアクリレートまたは他のそのようなアミノモノマーを使用して重合される。あるいはまた、エポキシ基は、エポキシ官能性モノマーを重合反応に含めることにより含有させることができる。そのようなエポキシ官能性アクリルポリマーは、エポキシ樹脂に関する前述の方法にしたがってエポキシ基をアミンと反応させることにより陰極的にすることができる。典型的なアクリル樹脂の分子量は、普通は約2000〜約50,000、好ましくは約3000〜約15,000の範囲である。
陽イオン樹脂のアミノ当量は、約150〜約5000、好ましくは約500〜約2000の範囲であってよい。樹脂のヒドロキシル当量(ヒドロキシル基を有する場合)は、一般には約150から約2000の間、好ましくは約200〜約800である。
重合可能エチレン性不飽和モノマーとしては、硬化剤と反応する基を有する化合物の混合物も挙げることができる。そのような化合物としては、硬化剤と反応する基を有する複数種の樹脂、1種または複数種のコモノマーを有する樹脂、および少なくとも1種のコモノマーを有する複数種の樹脂を挙げることができる。
固体または粘性のある硬化剤は、粒状塗装供給原料を形成する際に樹脂と一緒に溶融させる。硬化剤は、得られた樹脂と硬化剤とのブレンドが、粉砕およびその後の貯蔵に適した固体となるようなものを選択すべきである。低粘度の硬化剤を使用すると、望ましい貯蔵温度によっては粒状塗装供給原料が焼結するおそれがある。
硬化剤としては、樹脂と反応できる架橋剤がある。好適な硬化剤の例としては、ブロックされた固体のポリイソシアネート化合物、例えば自己ブロッキングウレトジオン化合物など、カプロラクタムブロックおよびオキシムブロックされたポリイソシアネート、ジイソシアネートのイソシアヌレート、ポリオールで半ブロックされたジイソシアネート、およびそれらの組合わせなどがあるが、これらに限定されない。他の例としては、ウレタン架橋剤などの架橋剤がある。ウレタン架橋剤は、エチレングリコールエーテルまたはプロピレングリコールエーテルでブロックされたポリマーMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのオリゴマー)をさらに含む。そのようなウレタン架橋剤は、例えば、Lupranate(登録商標)M20S、または他の類似の市販の物質から製造できる。他のウレタン架橋剤としては、ブロックされたトルエンジイソシアネート(TDI)および1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)化合物がある。ポリイソシアネート化合物は、とりわけ、Degussa AG、Bayer Polymers、LLC、およびBASF AGから市販されている。他の架橋剤は、粉砕工程に選択された温度で(以前に溶融およびブレンドされた)樹脂と試剤との固体が軟らかくなりすぎて粉末または粒状にできないようなことのない限り、使用できる。
実施態様によっては、紫外線活性架橋剤および/または化学線活性架橋剤を使用できる。化学線硬化性物質の例は、トリス[2−(アクリロイルオキシ)エチル]イソシアネートである。さらに、紫外線活性架橋剤および/または化学線活性架橋剤が水中に分散しない場合、界面活性剤として働くことができる第2樹脂によってそれを安定化させることができる。しかし、大抵の場合、化学線硬化性の官能基は、水安定化基をすでに含んでいる樹脂または架橋剤と反応させることができる。好適な例としては、ビスフェノールA(Araldite(登録商標))GY2600)上の一部のエポキシ基とアクリル酸との反応、またはアクリル酸ヒドロキシエチルとポリマーMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含んでいるポリメチレンポリフェニルイソシアネート)などのポリイソシアネートとの反応がある。場合によっては、アクリレートは、イソシアネートのブロック剤としても使用できる。例えば、ポリマーMDI上のアクリレート官能基は、他のポリマーMDI分子上かまたは他の樹脂材料上にある他のアクリレート官能物質と架橋することができる。いったん非ブロック温度に達したなら、イソシアネート基を改質できる。
本説明との関連において、化学線は電子ビームまたは、好ましくは、紫外線照射を含む。紫外線照射による硬化は、通常、フリーラジカル光開始剤および/またはイオン光開始剤によって開始され、メカニズムの観点から言えば、普通はフリーラジカル光重合および/または陽イオン性光重合である。
したがって、塗装組成物は、フリーラジカル重合またはイオン重合を開始できる少なくとも1種の物質も含むことができる。塗装組成物を紫外線照射で架橋する場合、一般には光開始剤を用いる必要がある。そのような開始剤を使用する場合、それぞれの場合に塗装組成物の全質量に基づいて、開始剤は好ましくは0.1〜10質量%、1〜8質量%、特に2〜6質量%の割合で塗装組成物中に存在する。
好適な光開始剤の例は、作用のメカニズムが多様な光化学反応で生じる水素引き抜き反応の分子内変異体に基づいているノリッシュII型のもの(一例として、Rompp Chemie Lexikon,9th expanded and revised edition,Georg Thieme Verlag,Stuttgart,Vol、4、1991を参照されたい)または陽イオン光開始剤(一例として、Rompp Lexikon Lacke und Druckfarben,Georg Thieme Verlag Stuttgart,1998,pages444−446を参照されたい)であり、特にベンゾフェノン類、ベンゾイン類またはベンゾインエーテル、またはホスフィンオキシドである。例えば、Ciba GeigyのIrgacure(登録商標)184、Irgacure(登録商標)1800およびIrgacure(登録商標)500、RahnのGrenocure(登録商標)MBF、およびBASF AGのLucirin(登録商標)TPOという名称で市販されている製品を使用することもできる。好適な光開始剤は、本明細書で援用する米国特許第6,716,891号明細書にも記載されている。
光開始剤のほかに、アントラセンなどの通例の増感剤を有効量使用できる。さらに、塗料材料は少なくとも1種の熱不安定フリーラジカル開始剤および/またはイオン開始剤を含むことができる。80℃〜120℃で、これらの開始剤は架橋反応を開始させるラジカルを生じる。熱不安定フリーラジカル開始剤の例は、有機過酸化物、有機アゾ化合物、またはO−O開裂開始剤、例えば、ジアルキルペルオキシド、ペルオキソカルボン酸、ペルオキソジカーボネート、過酸化物エステル、ヒドロペルオキシド、ケトンペルオキシド、アゾジニトリルまたはベンゾピナコールシリルエーテルなどである。O−O開裂開始剤の熱開裂では塗膜の欠陥をもたらす可能性のあるガス状分解生成物が少しも生成されないので、O−O開裂開始剤が特に好ましい。使用する場合、O−O開裂開始剤の量は、それぞれの場合に塗装組成物の全質量に基づいて一般には0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%、特に1〜5質量%である。これらの熱不安定開始剤は、例えば、酸素により引き起こされる、UVで開始されたフリーラジカル硬化の表面阻害を克服するために、光開始剤と一緒に使用することもできる。
場合によっては、焼付けサイクルの間にヒドロペルオキシドを生じる物質を使用できる。ヒドロペルオキシドを生じる物質は、アゾ物質または過酸化物と比較して、塗装組成物における安定性の面での利点を提供する。そうした物質の非限定例は、アリルアルコールの反応によって樹脂または架橋剤に組み込むことができるアリルエステル、アリルエーテル、およびアリルウレタンである。
樹脂および硬化剤は、均一な溶融ブレンドを形成するために、樹脂および試剤の融点またはそれ以上の温度で混合する。混合温度は、混合物の硬化温度より低くすることもできる。例えば、樹脂および試剤は、均一なブレンドが形成されるまで好適な反応容器または押出機中で混合および溶融させることができる。さらに、反応器は窒素などの不活性雰囲気でおおうことができる。
溶融および混合した樹脂および硬化剤の均一なブレンドを冷却して固体を形成する。ブレンドした樹脂および試剤が固化するのであれば、冷却は、樹脂および硬化剤の融点より低い任意の温度で行うことができる。そのような温度として、室温または室温未満の温度を挙げることができる。冷却には、ブレンドを冷凍または凍結させることも含まれうる。ブレンドは、段階的に冷却することもできる。例えば、ブレンドを樹脂および硬化剤の融点未満で固化させ、その後、温度を低下させて、固体ブレンドが脆性を示しかつ粒状にされうるような状態にすることができる。段階的冷却の例として、溶融およびブレンドした樹脂および試剤を、比較的固くなるまで室温で冷却し、その後その固体を−10℃のフリーザーに入れるというものがある。
一部の樹脂、コポリマー、および硬化剤は室温で固体ではない。この場合、樹脂、コポリマー(含まれている場合)、および硬化剤は溶融している間にブレンドすることができるが、均一なブレンドが形成されたなら、室温未満に冷却しなければならない。粒状物が実質的に焼結するのを防ぐために、そのような樹脂および硬化剤の混合物は、粉砕時および粉砕後に冷凍または凍結状態に維持しておかなければならない。塗装分散液の製造の際に後で材料の取り扱いおよび秤量を行うのに妨げとなる凝集体を固体粒状物が形成しないように、焼結量は最小限に抑えるべきである。
樹脂と硬化剤とのブレンドの冷却は、溶融および混合工程で使用する反応器内で行うことができる。あるいは、ブレンドは、金属トレイまたは他の好適なトレイ上に注ぎだして冷却し、固体シートを形成することができる。次いで固体シートを粉々にし、適切なグラインダーに供給する。冷却は、混合、溶融、ブレンド、冷却、および粉砕の各工程を一緒にした連続法の一部として行うこともできる。固体ブレンドは、必要であれば、砕けやすい温度までさらに冷却することができ、さらに固体の塊として粉砕するか、最初に固体ブレンドを小片に砕いて粉砕することができる。
当該技術において一般に知られている他の混合およびブレンド方法を使用できる。例えば、そのような方法として、押出機および/または樹脂と硬化剤とのブレンド、混合、押し出し、冷却、固化、および最終的な粉砕を行って粒状塗装供給原料を形成する連続形成装置の使用がある。
樹脂と硬化剤とのブレンドは、これが砕けやすく、効率的に粉砕して粉末形態または粒状形態にすることができる温度まで冷却する。粉砕は、当該技術分野において一般に知られているさまざまな方法で行うことができ、材料の取り扱いを円滑にするために、例えば、粒状形態、好ましくは容易に流れ出るかまたは流動できる形態になる任意の粉砕方法で行うことができる。すくうか、ホッパーで供給するか、または機械式材料取扱装置で運搬できるペレットなどの他の粒状形態が可能である。例えば、粉砕を行って、樹脂と架橋剤の固体混合物をサイズが約0.5mm〜約4mmの粒子に変えることができる。あるいはまた、樹脂および硬化剤との固体ブレンドは、運送および/または貯蔵し、後で塗装組成物の製造場所において、分散液の形成の前に破砕または粉砕して粒状形態にすることができる。
粒状塗装供給原料は、塩形成剤が存在しない状態で実質的に水に不溶でありうる。本発明の組成物の例としては、塩形成剤がない状態で実質的に水に不溶である、樹脂と架橋剤との粒状固体混合物(すなわち、樹脂と硬化剤とのブレンド)がある。他の粒状塗装供給原料は、少なくとも1種の塩形成剤と混合しない限り、水への低い溶解度を有することができる。
塗装供給原料は、貯蔵および/または水性塗装組成物の製造を完了するために送り先へ運送することができる。供給原料は、焼結を防ぐ貯蔵温度で貯蔵または輸送することができ、例えば、その温度は樹脂および硬化剤の溶融温度より低くすることができる。貯蔵温度の例は、樹脂と硬化剤との固体ブレンドが脆性性質を有する、粉砕工程で用いられるのと同じ温度である。
塗装供給原料の固体粒状物は、水性媒体中に直接分散させるか、塗装製造場所へ運送するか、または必要に応じて貯蔵することができる。供給原料を水(および必要に応じて他の添加剤)と混合して水性塗装組成物を形成する。水性媒体中の塗装供給原料の濃度は一般に重要ではないが、通常、水性分散液の主要部分は水である。塗装組成物の水性分散液は、約3〜60質量パーセント、好ましくは10〜40質量パーセントの固形分を含むことができる。水でさらに希釈される水性塗装組成物は、一般に固形分の全質量が10〜30パーセントの範囲である。水性塗装組成物中の固体の量に関する付加的な制限は、多くの場合、水性分散液の取り扱いに用いる装置、水性分散液の粘度、および当該技術分野において一般に行われる水性分散液の濾過の能力に応じて異なる。
場合により、固体の塗装供給原料の破砕または粉砕は、塗装製造場所で行うことができる。例えば、樹脂と硬化剤との固体ブレンドは貯蔵および/または塗装製造場所へ運送することができる。樹脂と硬化剤との固体ブレンドは、例えば、大きな塊、煉瓦形の塊、またはシートの形態であってよい。次いで固体の樹脂および硬化剤を塗装製造場所で粉砕して粒状塗装供給原料を形成することができ、その場所で粒状物はより容易に水性媒体中に分散される。粒状供給原料を分散させ、任意の添加剤を加えると、水性塗装組成物が形成される。
樹脂は、本発明の陰極電気塗装組成物に用いるために酸と反応または"塩形成"させるのが好ましい。この反応は、"中和"または"酸との塩形成"と呼ぶことができ、ペンダントのアミノ基が、十分な量の塩基性アミノ基を中和するのに十分な量の酸性化合物と反応して、樹脂に水分散性を付与することを特に指す。例示的な酸化合物としては、リン酸、プロピオン酸、酢酸、乳酸、ギ酸、またはクエン酸がある。乳酸が好ましい酸化合物である。あるいは、樹脂によっては、塩基で塩形成し、陽極電気塗装組成物を作ることができる。例えば、アンモニアまたはアミン、例えばジメチルエタノールアミン、トリエチルアミン、アミノメチルプロパノール、メチルエタノールアミン、およびジエタノールアミンなどを使用して陽極電気塗装組成物を形成できる。
本発明の水性塗装組成物は、少なくとも1種の添加剤を含むこともできる。多種類の添加剤が電気塗装において有用であることが知られており、それにはさまざまな有機溶剤、界面活性剤、分散剤、光沢を増減させる添加剤、流動剤、触媒、顔料、および塩形成剤があるが、これらに限定されない。追加の添加剤、例えば、ヒンダードアミン光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、安定剤、湿潤剤、レオロジー制御剤、分散剤、接着増強剤、可塑剤などを、塗装組成物に含有させることができる。そのような添加剤はよく知られており、塗装組成物に一般に使用される量だけ含めてよい。樹脂と架橋剤との粒状固体混合物を水に加えたなら、添加剤を塗装組成物に混ぜることができる。次いで水性混合物と添加剤を分散させて均一な水性塗装組成物を形成する。
塗装分散液の水性媒体は一般には水のみであるが、少量の有機溶剤を使用できる。有用な溶剤としては、限定されないが、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、キシレン、N−メチルピロリドン、メチルイソブチルケトン、ミネラルスピリット、ブタノール、酢酸ブチル、リン酸トリブチル、フタル酸ジブチルなどがある。しかし、塗装プロセスにおける有機揮発物の放出を最小限に抑えるために、有機溶剤は避けることができる。
好適な界面活性剤の例としては、限定されないが、ドデシルベンゼンスルホン酸のジメチルエタノールアミン塩、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム、エトキシル化ノニルフェノール、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、界面活性剤のSurfynol(登録商標)シリーズ(Air Products and Chemicals, Inc.)、およびアミン−C(Amine−C)(Huntsman)がある。一般に、イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤の両方を一緒に使用してよく、例えば、電気塗装組成物中の界面活性剤の量は全固形分を基準に0〜2%であってよい。界面活性剤の選択は、塗装方法によっても変わりうる。例えば、イオン界面活性剤は、電気塗装組成物が陰極電気塗装組成物であれ陽極電気塗装組成物であれ、特定の電気塗装組成物と混合可能であるべきである。
塗装組成物は、硬化反応を促進する触媒、例えば、ルイス酸、亜鉛塩、スズ塩、およびビスマス化合物を含んでもよい。
塗装組成物が、下塗組成物などのプライマー組成物または着色仕上塗組成物である場合、1種または複数種の顔料および/または充填剤を含有してよい。顔料および充填剤は、典型的には塗装組成物の全質量を基準にして40質量%までの量を利用してよい。使用する顔料は、金属酸化物、クロム酸塩、モリブデン酸塩、リン酸塩、およびケイ酸塩を含む、無機顔料であってよい。使用してよい無機顔料および充填剤の例は、二酸化チタン、硫酸バリウム、カーボンブラック、オーカー、シェンナ、アンバー、赤鉄鉱、褐鉄鉱、赤色酸化鉄、透明赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、褐色酸化鉄、酸化クロム緑、クロム酸ストロンチウム、リン酸亜鉛、シリカ(ヒュームドシリカなど)、炭酸カルシウム、タルク、バライト粉、フェロシアン化アンモニウム鉄(紺青)、群青、クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、および雲母薄片顔料である。有機顔料も使用してよい。有用な有機顔料の例は、金属様アゾレッド、非金属様アゾレッド、キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレット、ペリレンレッド、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、カルバゾールバイオレット、モノアリライドイエロー、ジアリライドイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、トリルオレンジ、ナフトールオレンジなどである。顔料は、樹脂と架橋剤との固体を水に入れて分散液を形成した後に、塗装組成物に加えることができる。
本明細書に記載した方法にしたがって形成された塗装組成物は、当該技術分野で周知の多数の手法のいずれかによって物品に塗ることができる。それには、例えば、吹付け塗装、浸漬被覆、ロール塗布、カーテン塗装などがある。特定の実施態様では、本発明の塗装組成物は電着可能であり、電着によって基材に塗装される。電着されるかまたは塗布された塗装層は、樹脂と硬化剤の反応によって硬化されて硬化塗装層が基材上に生じる。
塗装組成物は、裸鋼、リン酸塩処理鋼、亜鉛めっき鋼、またはアルミニウムなどの金属基材;およびプラスチックおよび複合材料などの非金属基材を含む、多数のさまざまな基材上に塗布することができる。電気塗装(例えば、電着)またはエレクトロスプレーでは、導電性基材のみが使用される。基材は、電着されたプライマー、プライマーサーフェーサー、および/または下塗の層(硬化または未硬化)などの別の塗膜層をすでにその上に有する材料のいずれかであってもよい。
塗装組成物は、当該技術分野において従来から行われているように電着させることができる。電着は、本発明の電気塗装浴に導電性物品を浸すこと、物品を陰極または陽極として、好ましくは陰極として接続すること、直流を用いて塗装組成物の膜を物品上に付着させること、塗装物品を電気塗装浴から取り出すこと、および付着した電気塗料材料の膜に対して焼付けなどの従来の熱硬化を実施することを含む。
さまざまな硬化方法を使用してよいが、熱硬化が好ましい。一般には、熱硬化は、反応物(すなわち、樹脂および硬化剤)が不溶性の高分子網目を形成するのに十分な時間かつそのような温度で加熱することによって行われる。硬化温度は普通、電気塗装組成物については約150℃〜約200℃であり、硬化の長さは普通、約15分〜約60分である。硬化温度は、メラミン系塗膜の場合は低く、例えば、120℃ぐらいすることができ、場合によってはさらに低い焼付け温度にすることもできる。加熱は、赤外線および/または熱対流炉で行うことができる。
さらなる熱硬化の非限定例としては、イソシアネート(フリーまたはブロックされたもの)と活性水素官能基、例えばヒドロキシルまたは第一アミンまたは第二アミンなどとの間の反応;あるいはアミノプラストと活性水素物質、例えば、カルバメート、尿素、アミドまたはヒドロキシル基など)との間の反応;エポキシと活性水素物質(酸、フェノール、またはアミンなどとの間の反応;環状炭酸エステルと活性水素物質、例えば第一または第二アミンなどとの間の反応;シラン(すなわち、Si−O−R[式中、R=H、アルキル基、芳香族基、またはエステルである])と活性水素物質(活性水素物質がSi−OHである場合を含む)との間の反応、ならびにこれらの架橋ペアの混合物の間の反応がある。必要な場合には、触媒を使用してこれらの反応を促進することができる。幾種類かの触媒が当該技術分野において周知である。非限定例として、ブレンステッド酸およびブレンステッド塩基、例えばスルホン酸、または水酸化ナトリウムなど、あるいはルイス酸およびルイス塩基、例えばジブチル錫オキシドまたは第三アミンなどがある。
他の実施態様として、化学線によって硬化が行われる塗装組成物がある。化学線硬化系は、硬化する基が生成される必要のある系である。非限定例は、アクリル系官能物質、オリゴマー、および/またはポリマーのような活性化ビニル材料を紫外線に暴露するものである。必要な場合には、光開始剤を使用して反応の促進を助けることができる。こうした反応のほとんどはフリーラジカル化学に基づくことになるが、紫外線を用いて陽イオンまたは陰イオン重合反応を開始させることも公知である。さらに、紫外線硬化が行われることを意図した物質は、フリーラジカル開始剤、例えば過酸化物またはアゾ物質などを加えた場合には、熱的手段のもとで架橋しうる。加熱すると、それらの系は分解してフリーラジカルを形成し、次にそのフリーラジカルを使用して活性ビニル官能基の硬化を開始させることができる。熱硬化系と同じように、化学線で硬化できるさまざまな官能基の混合物を使用できる。
化学線誘起架橋を行うことができる官能基を組み入れることは、当該技術分野において周知である。そのような例の1つとして、樹脂のオリゴマーまたはポリマー上の官能基と反応しやすい官能基を含んでいる(メタ)アクリレートモノマーがある。例としてさらに、(メタ)アクリル酸などの酸官能性の(メタ)アクリレートモノマーと、樹脂上のエポキシ基との反応がある。他の反応物の非限定例としては、ヒドロキシまたはアミンのような活性ヒドロキシ基を有するイソシアネート、または熱硬化の実施態様に記載した他の好適な反応ペアのいずれかがある。
場合によっては、化学線硬化性物質をより大きな樹脂材料に組み入れる必要はない。例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートなどのポリアクリレート、またはイソシアヌレートを有する樹脂に結合した活性ビニル基を使用できる。化学線官能基が別個の樹脂、ポリマーまたはモノマー上にある場合、液体系にするときには、主な樹脂材料を用いてそれを粉末形態にし、安定化しなければならない。
場合によっては、1種または複数種の熱硬化架橋系と1種または複数種の化学線硬化系との組合わせを使用する二重硬化系であることが望ましい。例としては、温度が十分高くなるまで化学線架橋系を用いて最初に塗装組成物のレオロジーを増大させ、その後で熱硬化系を使用できる例がある。当該技術分野において知られているように、熱および化学線で硬化される官能基は、同じまたは異なる樹脂上にあってよい。例えば、典型的な電気塗装樹脂の通常のエポキシ改質時に、(メタ)アクリル酸を追加できる。
本発明を以下の実施例でさらに説明する。実施例は単なる説明のためのものであり、記載および請求されている本発明の範囲を決して制限するものではない。特に記載のない限り、示されている部はすべて質量によるものである。本発明の実施態様を実施するのに好適な化合物の商品名は、該当する箇所で括弧中に示してある。
実施例
樹脂と架橋剤との粒状固体混合物の製造
345.4部のビスフェノールAのジグリシジルエーテルAraldite(登録商標)GY2600、79.4部のビスフェノールA、27.3部のフェノール、および10.8部のプロピレングリコールブチルエーテルを好適な反応器に充填して、例示的配合物を作る。反応器の内容物を窒素でおおい、反応器を110℃まで加熱する。この時点で、トリフェニルホスフィン0.45部およびプロピレングリコールブチルエーテルをさらに0.6部加えると、温度は180℃〜200℃に上昇する。反応器を冷まし、35分間135℃に維持する。
45.6部のポリオール(Puracol(登録商標)P710R)を加え、反応器を97℃まで冷ます。次に33.6部のジエタノールアミンを加えると、温度は30分間のうちに約110℃に上昇する。16.3部のジメチルアミノプロピルアミンおよびプロピレングリコールブチルエーテルをさらに1.8部だけ加えると、温度は約140℃〜約145℃に上昇する。次いで反応器を135℃まで冷やし、その状態で少なくとも2.5時間維持する。
この時点で、加熱せずに263.3部の固体または高固体のウレタン架橋剤を加える。ウレタン架橋剤は、エチレングリコールエーテルでブロックされたポリマーMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含んでいるポリメチレンポリフェニルイソシアネート)からなる。反応器の内容物は、120℃まで加熱しながら、均一になるまで混合する。120℃に達したなら、内容物をアルミニウム箔の大きなシート上に注いで冷ます。室温になったなら、樹脂と架橋剤との固体混合物を箔からはがし、−10℃にして置く。樹脂と架橋剤との固体混合物が脆性状態になったら、砕いて小片にし、グラインダーを通過させて粒径を約0.5mm〜約4mmにまで小さくする。得られた樹脂と架橋剤との粒状固体混合物は、焼結を防ぐために−10℃で貯蔵する。
塗装組成物の製造
172.8部のH2Oおよび3.89部の88%ギ酸を好適な混合容器中で混合して水性塗装組成物を形成する。これらの液体を一緒にブレンドし、本発明にしたがって製造した265部の樹脂と架橋剤との粒状固体混合物を徐々に加える。次いで130部のH2Oをさらに加え、分散液が形成されるまで組成物を混合し、必要に応じて冷却する。この時点で、界面活性剤などの他の添加剤を加えることができる。
次に43部のH2Oをさらに加え、塗装組成物を十分に混合して均一な分散液にする。次いで塗装組成物を必要に応じて濾過する。物品への水性塗装組成物の塗布は、当該技術分野において一般に知られている方法、例えば、電着などによって行う。
本発明の説明は本質的には単なる例示的なものであり、したがって、本発明の趣旨から逸脱しない変形形態は本発明の範囲に含まれることを意図している。そのような変形形態は、本発明の精神および範囲から逸脱していると見なすべきでない。

Claims (19)

  1. 電着塗装のための水性塗装組成物の製造方法であって、
    供給原料を形成する工程であって、
    樹脂および硬化剤を前記樹脂および硬化剤の融点またはそれ以上の混合温度で混合して均一な溶融ブレンドを形成する工程と、
    前記溶融ブレンドを冷却して固体ブレンドを形成する工程と、
    前記固体ブレンドを粉砕して前記供給原料を製造する工程と
    を含むプロセスによって供給原料を形成する工程と、
    前記供給原料、塩形成剤、少なくとも1種の添加剤、および水を混ぜ合わせる工程と、
    前記供給原料、塩形成剤、少なくとも1種の添加剤、および水を混合して分散液を形成する工程と
    を含み、それによって水性塗装組成物を形成し、
    前記樹脂は、エポキシオリゴマーおよびポリマー、ならびに重合可能エチレン性不飽和モノマーから形成される樹脂からなる群から選択され、
    前記硬化剤は、ブロックされた固体のポリイソシアネート化合物、ならびに紫外線活性架橋剤および/または化学線活性架橋剤からなる群から選択される、電着塗装のための水性塗装組成物の製造方法。
  2. 前記供給原料、塩形成剤、少なくとも1種の添加剤、および水を混ぜ合わせる前に、前記供給原料をその溶融温度未満で貯蔵して焼結を防ぐことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 塩形成剤がない状態で前記樹脂が実質的に水に不溶である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記混合温度が前記樹脂及び硬化剤の熱硬化温度未満である、請求項1に記載の方法。
  5. 導電性基材の塗装方法であって、
    請求項1にしたがって水性塗装組成物を製造する工程と、
    前記組成物を電着によって前記導電性基材に塗布する工程と
    を含む、方法。
  6. 樹脂および硬化剤をブレンドする工程と、
    前記硬化剤の熱硬化温度未満の温度で前記樹脂および前記硬化剤を溶融させる工程と、
    ブレンドされ溶融された樹脂および硬化剤を固体になるまで冷却して、樹脂と硬化剤との固体ブレンドを形成する工程と、
    前記樹脂と硬化剤との固体ブレンドを粉砕して粉末形態または粒状形態にして樹脂と硬化剤との粒状固体を製造する工程と、
    前記樹脂と硬化剤との粒状固体を水性媒体に分散させて塗装分散液を形成する工程と、
    前記塗装分散液を電着によって導電性基材に塗布する工程と
    を含み、
    前記樹脂は、エポキシオリゴマーおよびポリマー、ならびに重合可能エチレン性不飽和モノマーから形成される樹脂からなる群から選択され、
    前記硬化剤は、ブロックされた固体のポリイソシアネート化合物、ならびに紫外線活性架橋剤および/または化学線活性架橋剤からなる群から選択される、導電性基材の塗装方法。
  7. 前記分散工程の前に、前記樹脂と硬化剤との粒状固体を塗装製造場所へ輸送する工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記粉砕工程の前に、樹脂と硬化剤との固体ブレンドを塗装製造場所へ輸送する工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  9. 前記樹脂と硬化剤との粒状固体を水性媒体に分散させる工程が、塩形成剤および少なくとも1種の添加剤を加えることをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  10. 水分散性の樹脂と硬化剤との固体混合物を用意する工程と、
    前記水分散性の樹脂と硬化剤との固体混合物を水中に分散させる工程と
    を含み、それによって水性塗装組成物を形成する、電着塗装のための水性塗装組成物の製造方法であって、
    前記の用意する工程が、樹脂と硬化剤との固体混合物を形成する工程と、前記樹脂と硬化剤との固体混合物を塗装完成場所へ運送する工程とを含み、
    前記の樹脂と硬化剤との固体混合物を形成する工程が、
    樹脂および硬化剤を用意する工程と、
    前記樹脂および前記硬化剤が溶融する温度で前記樹脂および前記硬化剤を均一になるまでブレンドする工程と、
    前記樹脂と硬化剤とのブレンドを固体になるまで冷却する工程と
    を含み、
    前記樹脂は、エポキシオリゴマーおよびポリマー、ならびに重合可能エチレン性不飽和モノマーから形成される樹脂からなる群から選択され、
    前記硬化剤は、ブロックされた固体のポリイソシアネート化合物、ならびに紫外線活性架橋剤および/または化学線活性架橋剤からなる群から選択される、電着塗装のための水性塗装組成物の製造方法。
  11. 分散工程が少なくとも1種の添加剤を加えることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ブレンド工程の温度が前記樹脂及び前記硬化剤の熱硬化温度未満である、請求項10に記載の方法。
  13. 前記運送工程の前に、前記の樹脂と硬化剤との固体混合物を粉砕して粉末形態または粒状形態にする工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記分散工程の前に、前記樹脂と硬化剤との固体混合物を粉砕して粉末形態または粒状形態にする工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  15. 前記少なくとも1種の添加剤が顔料を含む、請求項1、9、又は11のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1種の添加剤がフリーラジカル光開始剤またはイオン光開始剤を含む、請求項1、、又は11のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記化学線活性硬化剤が紫外線照射または電子ビーム照射によって活性化される、請求項1、6、又は10のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記エポキシオリゴマーおよびポリマーが、多価フェノール類または多価アルコールのポリグリシジルエーテルのポリマーおよびオリゴマーである、請求項1、6、又は10のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記ブロックされた固体のポリイソシアネート化合物が、自己ブロッキングウレトジオン化合物、カプロラクタムブロックおよびオキシムブロックされたポリイソシアネート、ジイソシアネートのイソシアヌレート、ポリオールで半ブロックされたジイソシアネート、およびそれらの組合わせからなる群から選択される、請求項1、6、又は10のいずれか1項に記載の方法。
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