JP5761109B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転支援装置に関する。
従来、車両周辺の画像に基づいて認識対象を認識する画像認識装置と、認識の結果をユーザに報知する運転支援装置が知られている。例えば特開2011−22700号公報は、移動体に搭載されたカメラにより撮像された車両周辺の画像内で認識領域をユーザに設定させ、設定された認識領域の画像情報に基づいて認識対象を認識する技術を開示している。
特開2011−22700号公報
しかし、この技術では、認識領域の設定後に移動体が移動すると、カメラの撮像範囲が変化し、設定された認識領域から認識対象の位置がずれてしまう。この場合、ユーザは、認識対象の位置に合わせて認識領域を再設定するために煩雑な操作を強いられてしまう。
そこで、本発明は、認識対象を認識するための認識領域の設定後に撮像範囲が変化した場合でも認識領域の再設定を必要としない、運転支援装置を提供しようとするものである。
発明の運転支援装置は、車両に搭載される撮像装置により撮像された車両周辺の画像を表示する表示部と、画像内で認識対象を表示する認識領域をユーザの指定により設定し、車両が移動した際にその移動に応じて画像内で認識領域の設定内容を調整する設定部と、認識領域の画像情報に基づいて、認識対象を認識して認識対象の状態変化を検知する認識部と、認識対象の状態変化が検知された場合、報知装置を制御してユーザに報知する報知部と、認識対象の視認に適した第1の画像内で設定された認識領域を、車両に搭載される他の撮像装置により撮像された車両周辺の画像であり、認識対象の状態変化の検知に適した第2の画像内の認識領域に変換する変換部とを備え、認識部は、第2の画像内の認識領域の画像情報に基づいて認識対象を認識し、認識対象の状態変化を検知する。
このような運転支援装置によれば、認識領域が設定された後に車両が移動しても、その移動に応じて調整された認識領域の画像情報に基づいて認識対象が認識され、認識対象の状態変化が検知されてユーザに報知される。これにより、認識領域の設定後に撮像範囲が変化した場合でも認識領域の再設定を必要とせず、ユーザによる煩雑な操作を抑制できる。また、認識領域の設定の容易さを損なわずに、認識対象の状態変化を精度よく検知できる。
また、認識部は、信号機表示を認識し、報知部は、停車表示から進行可能表示への信号機表示の状態変化が検知された場合、報知処理を行ってもよい。これにより、ユーザは、信号機を注視していなくても、発進可能状態を感知できる。
また、認識部は、車両の先行車両を認識し、報知部は、停車状態から発進状態への先行車両の状態変化が検知された場合、報知処理を行ってもよい。これにより、ユーザは、先行車両を注視していなくても、発進可能状態を感知できる。
また、認識部は、車両が停車状態から発進し、速度が第1の速度閾値以上に達したこともしくは走行距離が第1の距離閾値以上に達したことが検知された場合、または車両が移動した際に認識領域が撮像装置の撮像範囲から外れた場合、認識対象の認識を終了してもよい。これにより、車両の発進後に認識対象の認識を自動的に終了できる。
また、報知部は、認識対象の状態変化が検知された場合、車両が停車状態から発進し、速度が第2の速度閾値以上に達したこともしくは走行距離が第2の距離閾値以上に達したことが検知されるまで、報知処理を行ってもよい。これにより、報知の内容が十分に感知されるまで、報知を確実に継続できる。
また、表示部は、車両の速度が第3の速度閾値以上に達していることが検知された場合、画像を表示しなくてもよい。これにより、車両の走行中に画像の表示を抑制できる。
本発明によれば、認識対象を認識するための認識領域の設定後に撮像範囲が変化した場合でも認識領域の再設定を必要としない、運転支援装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。 図1に示した運転支援装置の動作を示すフローチャートである。 図1に示した運転支援装置の動作を示す説明図である。 図1に示した運転支援装置の動作を示す説明図である。 図1に示した運転支援装置の動作を示す説明図である。 第2の実施形態に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。 図6に示した運転支援装置の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。 図8に示した運転支援装置の動作を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。 図10に示した運転支援装置の動作を示すフローチャートである。 第5の実施形態に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。 図12に示した運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
以下では、図1から図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係る運転支援装置10について説明する。第1の実施形態に係る運転支援装置10は、認識対象を認識するための認識領域の設定後に撮像範囲が変化した場合でも認識領域の再設定を必要とせず、ユーザによる煩雑な操作を抑制できる装置である。
まず、図1を参照して、運転支援装置10の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る運転支援装置10の構成を示すブロック図である。運転支援装置10は、例えば車両に搭載されたナビゲーション装置の一機能として実装される。運転支援装置10には、図1に示すように、撮像装置61、検出装置62、報知装置63が接続されている。
撮像装置61は、車両の内部または外部に設置されるカメラである。撮像装置61は、車両の周辺、特に車両の前方を撮像し、撮像した画像を運転支援装置10に供給する。撮像範囲は、車両の移動状態に応じて変化する。なお、画像は、カラー画像であることが好ましいが、後述する認識領域の設定が可能であり、認識領域内で認識対象の認識が可能であれば、白黒画像、輝度画像、赤外線画像、スペクトル画像などでもよい。
検出装置62は、車両に設置され、車両の移動状態を検出する。検出装置62としては、GPS(Global Positioning System)センサ、車輪速センサ(車輪のエンコーダパルス情報など)、加速度センサ、操舵角センサなどが用いられる。検出装置62は、車両の移動状態を検出し、移動情報として運転支援装置10に供給する。
報知装置63は、車両に設置され、例えば車両が発進可能であることをユーザに報知する。発進可能であることの報知は、例えば、信号待ち停車中に信号機表示が停車表示(例えば赤信号)から進行可能表示(例えば青信号)に変更された場合、渋滞停車中に先行車両が発進した場合などに行われる。報知装置63としては、ディスプレイ11、スピーカ、LEDなどの発光装置(座席の前方にユーザの目線の高さで設置される。)、バイブレータ(シート、ステアリング、ブレーキペダルなどに設置される。)などが用いられる。報知装置63は、運転支援装置10からの制御信号に基づいて、音声、発光、振動などを用いて報知を行う。
運転支援装置10は、ディスプレイ11とECU12(Electronic Control Unit)を備えている。ディスプレイ11は、車両に搭載される撮像装置61により撮像された車両周辺の画像を表示するように構成されている表示部として機能する。ディスプレイは、車両周辺の画像と後述する認識領域の範囲を表示する。
ECU12は、表示制御部13、設定部14、認識部15、報知部16を備えている。ECU12は、CPU、ROM、RAMなどを有しており、CPUは、ROMなどに記憶されているプログラムを読み出してRAM上で実行することにより、表示制御部13、設定部14、認識部15、報知部16の機能を実現する。なお、表示制御部13、設定部14、認識部15、報知部16は、2つ以上のECUにより実現されてもよい。なお、ECU12の一部(表示制御部13、設定部14、認識部15)は、ディスプレイ11とともに画像認識装置を構成する。
表示制御部13は、ディスプレイ11の表示を制御するように構成されている。表示制御部13は、撮像装置61から供給される画像を所定のフレームレートで表示するようにディスプレイ11を制御する。また、表示制御部13は、設定部14から供給される設定情報に基づいて認識領域の範囲の表示を制御する。画像の表示範囲と認識領域の範囲は、車両の移動状態に応じて変化する。
設定部14は、画像内で認識対象を表示する認識領域をユーザの指定により設定するように構成されている。設定部14には、図示されていないポインティングデバイス、例えばディスプレイ11と一体化されたタッチパネルディスプレイなどの入力装置が接続されている。設定部14は、認識領域の全体または一部を指定する指定情報を、入力装置を介してユーザから取得し、指定情報に基づいて認識領域を設定し、認識領域の設定情報を表示制御部13と認識部15に供給する。なお、認識領域の設定に際しては、認識部15による認識対象の認識結果(パターンマッチングなど)に基づいて認識領域を特定することが好ましい。
認識部15は、認識領域の画像情報に基づいて認識対象を認識し、認識対象の状態変化を検知するように構成されている。認識部15は、撮像装置61から画像を供給され、設定部14から設定情報を供給される。認識部15は、認識領域の画像情報に対してパターンマッチングなどの画像処理を施すことにより認識対象を認識し、認識対象の状態変化を報知部16に通知する。認識対象の状態変化は、例えば認識対象の画像情報(例えば明度、彩色、形状、大きさなど)の変化として検知される。
認識部15は、認識領域の画像情報に基づいて信号機表示を認識し、信号機表示の状態変化を検知してもよい。認識部15は、例えば、停車表示から進行可能表示への信号機表示の状態変化を検知する。
また、認識部15は、認識領域の画像情報に基づいて先行車両を認識し、先行車両の状態変化を検知してもよい。認識部15は、例えば、停車状態から発進状態への先行車両の状態変化を検知する。
ここで、設定部14は、車両の移動に応じて画像内で認識領域の設定内容を調整するように構成されている。つまり、設定部14は、認識領域内の認識対象を移動前後の画像内でトラッキングするように認識領域の設定内容を調整する。設定部14は、検出装置62から供給される移動情報に基づいて、車両の移動に応じて認識領域の設定内容を調整(拡大縮小、移動、回転など)する。なお、認識領域の設定内容の調整は、検出装置62から供給される移動情報の他に、車両の移動前後における画像、特に背景領域の画像の変化に基づいて行われてもよい。
例えば、認識領域の設定後に車両がわずかに直進すると、車両が認識対象に接近して撮像範囲が変化するので、移動量に基づいて認識領域が拡大される。また、認識領域の設定後にハンドルが切られた状態で車両が前進すると、さらに車両が操舵方向に移動して撮像範囲が変化するので、移動量に基づいて認識領域が移動される。なお、認識領域の設定内容の調整に際しても、認識部15による認識対象の認識結果(パターンマッチングなど)に基づいて認識領域を特定することが好ましい。
報知部16は、認識対象の状態変化が検知された場合、報知装置63を制御してユーザに報知するように構成されている。報知部63は、例えば、車両が発進可能であることを報知する。報知部16は、認識部15から供給される検知結果に基づく制御信号を報知装置63に供給することにより、報知装置63の動作を制御する。また、報知部16は、報知の継続時間が長くなるほど、大きな知覚刺激をユーザに加えるように報知装置63の動作を制御してもよい。
つぎに、図2から図5を参照して、運転支援装置10の動作について説明する。図2は、図1に示した運転支援装置10の動作を示すフローチャートである。運転支援装置10は、図2に示す処理を設定周期で繰り返し実行する。
図2に示すように、撮像装置61は、車両周辺を撮像する(ステップS11)。ディスプレイ11は、表示制御部13から供給される画像を表示する(S12)。ここで、画像は、車両が停車またはほぼ停車した場合に表示されることが好ましい。
設定部14は、ユーザの指定により画像内で認識領域を設定したか否かを判定する(S13)。認識領域を設定したと判定された場合、ディスプレイ11は、画像に重ねて認識領域の範囲を表示する(S14)。ここで、認識領域の設定は、運転支援装置10とのインタラクションによりユーザが認識領域の範囲の表示を確認した場合に有効とされることが好ましい。なお、ステップS13にて認識領域を設定したと判定されなかった場合、処理がステップS11に復帰する。
認識領域が設定されると、認識部15は、認識領域内の画像情報に基づいて認識対象の認識を開始する(S15)。また、認識部15は、検出装置62から供給される移動情報に基づいて車両の移動が検知されたか否かを判定する(S16)。車両の移動が検知されたと判定した場合、設定部14は、その移動に応じて認識領域の設定内容を調整する(S17)。設定領域の設定内容が調整されると、ディスプレイ11は、認識領域の範囲の表示を更新する(S18)。なお、ステップS16にて車両の移動が検知されたと判定しなかった場合、処理がステップS19に移行する。
認識部15は、認識対象における状態変化が検知されたか否かを判定する(S19)。状態変化とは、例えば、停車表示から進行可能表示への信号機表示の状態変化、停車状態から発進状態への先行車両の状態変化を意味する。状態変化が検知されたと判定した場合、認識部15は、検知結果を報知部16に供給する(S20)。報知装置63は、報知部16から供給される制御信号に基づいてユーザに報知する(S21)。なお、ステップS19にて状態変化が検知されたと判定しなかった場合、処理が終了する。
図3から図5は、信号機表示の状態変化に基づいて、車両が発進可能であることを報知する場合における運転支援装置10の動作例を示している。
図3に示す時点では、図3(a)に示すように、車両Cが信号待ちのために停止線Lの手前で停車している。ディスプレイ11は、信号待ち停車中に車両Cの前方の画像を表示している。画像は、停車表示(図3に示す例では赤信号)の状態の信号機表示Sを示している。設定部14は、例えば、画像上で信号機表示Sの周りまたは信号機表示Sの一部が指定されると、信号機表示Sを認識領域Aとして設定する。すると、ディスプレイ11は、図3(b)に示すように、画像に重ねて信号機表示Sの範囲を認識領域Aの範囲として表示する。
図4に示す時点では、図4(a)に示すように、車両Cが停車位置の調整のために停止線Lの位置まで移動して停車している。これにより、車両Cが信号機表示Sに接近して撮像範囲が変化し、画像上で信号機表示Sの範囲が拡大する。画像は、図3(b)に示した画像よりも拡大された信号機表示Sを示している。すると、設定部14は、認識領域A内の信号機表示Sを移動前後の画像内でトラッキングし、車両Cの移動量に基づいて認識領域Aを拡大するように認識領域Aの設定内容を調整する。そして、ディスプレイ11は、図4(b)に示すように、移動後の画像に重ねて拡大された信号機表示Sを調整後の認識領域Aの範囲として表示する。
図5に示す時点では、図5(a)に示すように、信号機表示Sが進行可能表示(図5に示す例では青信号)に変更されている。画像は、図5(b)に示すように、進行可能表示の状態の信号機表示Sを示している。すると、認識部15は、進行可能表示への状態変化を車両Cが発進可能な状態として検知する。そして、報知装置63は、車両Cが発進可能であることを例えば音声情報としてユーザに報知する。
特に、信号機表示の状態変化を報知することにより、運転者による監視負担を軽減したり、発進操作の遅れを防止したりできる。また、信号機表示をユーザの指定により設定することにより、発進可能状態の報知が所望される際に、設定された認識領域内で信号機表示の状態変化を誤検知なしに検知できる。
あるいは、先行車両の状態変化を報知することにより、信号機表示の状態変化を検知できない場合でも、先行車両の状態変化を通じて発進可能状態を報知できる。また、信号機表示が進行可能表示になってから車両が実際に発進できるまでのタイムラグが長い場合、先行車両の発進に応じた適切なタイミングで発進可能状態を報知できる。
以上説明したように、第1の実施形態に係る運転支援装置10によれば、認識領域が設定された後に車両が移動しても、その移動に応じて調整された認識領域の画像情報に基づいて認識対象が認識され、認識対象の状態変化が検知されてユーザに報知される。これにより、認識領域の設定後に撮像範囲が変化した場合でも認識領域の再設定を必要とせず、ユーザによる煩雑な操作を抑制できる。また、車両の移動に伴う画像の変化を認識対象の状態変化として誤検知することを抑制できる。
つぎに、図6から図7を参照して、本発明の第2の実施形態に係る運転支援装置20について説明する。第2の実施形態に係る運転支援装置20は、車両の発進後に認識対象の認識を自動的に終了できる装置である。なお、以下では、第1の実施形態と重複する説明を省略する。
まず、図6を参照して、運転支援装置20の構成について説明する。図6は、第2の実施形態に係る運転支援装置20の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、運転支援装置20のECU22は、第1の実施形態と同じ機能を有する表示制御部13、報知部16を備えるとともに、第1の実施形態から拡張された機能を有する設定部24、認識部25を備えている。
設定部24は、車両の移動に応じて調整された認識領域が撮像装置61の撮像範囲から外れたか否かを判定する。認識領域は、認識領域内の認識対象が移動前後の画像内でトラッキングできない場合に撮像範囲から外れたと判定される。
認識部25は、車両の移動状態に応じて認識対象の認識を終了するように構成されている。認識部25は、検出装置62から供給される移動情報に基づいて認識対象の認識を自動的に終了する。
認識部25は、車両が停車状態から発進し、車両の速度が第1の速度閾値以上に達したこと、または走行距離が第1の距離閾値以上に達したことが検知された場合、認識対象の認識を終了する。ここで、第1の速度閾値または第1の距離閾値は、車両の状態が発進状態に移行したと確実に判断できるような値として設定される。あるいは、認識部25は、車両の移動に応じて調整された認識領域が撮像装置61の撮像範囲から外れた場合、認識対象の認識を終了する。
つぎに、図7を参照して、運転支援装置20の動作について説明する。図7は、図6に示した運転支援装置20の動作を示すフローチャートである。
図7に示すように、ステップS16にて車両の移動が検知されたと判定した場合、認識部25は、車両の速度が第1の速度閾値以上または走行距離が第1の距離閾値以上に達したか否かを判定する(S31)。また、ステップS17にて認識領域の設定内容を調整する際に、設定部24は、認識領域が撮像範囲から外れたか否かを判定する(S32)。なお、ステップS32は、ステップS17の一環として処理されることが好ましいが、表示の都合上、ステップS17の後続処理として示されている。そして、ステップS31またはS32にて速度もしくは距離の閾値を満たし、または認識領域が撮影範囲から外れたと判定した場合、認識部25は、認識対象の認識を自動的に終了し、処理が終了する。
以上説明したように、第2の実施形態に係る運転支援装置20によれば、車両が停車状態から発進し、車両の速度が第1の速度閾値以上に達したこと、もしくは走行距離が第1の距離閾値以上に達したことが検知された場合、または車両の移動に応じて調整された認識領域が撮像装置61の撮像範囲から外れた場合、認識対象の認識が終了する。これにより、車両の発進後に認識対象の認識を自動的に終了できる。よって、認識対象の認識を終了するための操作を要さず、また車両の発進に伴う画像の変化を認識対象の状態変化として誤検知することも抑制できる。
つぎに、図8から図9を参照して、本発明の第3の実施形態に係る運転支援装置30について説明する。第3の実施形態に係る運転支援装置30は、報知の内容が十分に感知されるまで、報知を確実に継続できる装置である。なお、以下では、第1の実施形態と重複する説明を省略する。
まず、図8を参照して、運転支援装置30の構成について説明する。図8は、第3の実施形態に係る運転支援装置30の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、運転支援装置30のECU32は、第1の実施形態と同じ機能を有する表示制御部13、設定部14、認識部15を備えるとともに、第1の実施形態から拡張された機能を有する報知部36を備えている。
報知部36は、車両の移動状態に応じて報知を終了するように構成されている。報知部36は、検出装置62から供給される移動情報に基づいて報知を自動的に終了する。
報知部36は、車両が停車状態から発進し、車両の速度が第2の速度閾値以上に達したこと、または走行距離が第2の距離閾値以上に達したことが検知された場合、報知装置63を制御して報知を終了する。つまり、報知部36は、車両の移動状態が所定の閾値を満たすまで報知を継続する。ここで、第2の速度閾値または第2の距離閾値は、車両の状態が発進状態に移行しており、発進可能であることが十分に感知されたと判断できるような値として設定される。
つぎに、図9を参照して、運転支援装置30の動作について説明する。図9は、図8に示した運転支援装置30の動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、ステップS21にて報知が行われると、報知部36は、車両の速度が第2の速度閾値以上または走行距離が第2の距離閾値以上に達したか否かを判定する(S41)。そして、速度または距離の閾値を満たすと判定した場合、報知部36は、報知を終了するための制御信号を報知装置63に供給し、報知装置63は、報知を終了する(S42)。なお、ステップS41にて速度または距離の閾値を満たすと判定しなかった場合、報知部36は、ステップS21に復帰して報知を継続する。これにより、車両の移動状態が所定の閾値を満たすまで報知を継続できる。
以上説明したように、第3の実施形態に係る運転支援装置30によれば、車両が停車状態から発進し、車両の速度が第2の速度閾値以上に達したこと、または走行距離が第2の距離閾値以上に達したことが検知されるまで、ユーザへの報知が行われる。これにより、報知の内容が十分に感知されるまで、報知を確実に継続できる。よって、報知を終了するための操作を要さず、また報知の内容を過不足ない期間に亘って報知できる。
つぎに、図10から図11を参照して、本発明の第4の実施形態に係る運転支援装置40について説明する。第4の実施形態に係る運転支援装置40は、車両の走行中に画像の表示を抑制できる装置である。なお、以下では、第1の実施形態と重複する説明を省略する。
まず、図10を参照して、運転支援装置40の構成について説明する。図10は、第4の実施形態に係る運転支援装置40の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、運転支援装置40のECU42は、第1の実施形態と同じ機能を有する設定部14、認識部15、報知部16を備えるとともに、第1の実施形態から拡張された機能を有する表示制御部43を備えている。
表示制御部43は、車両の移動状態に応じて画像の表示をオン・オフするように構成されている。表示制御部43は、検出装置62から供給される移動情報に基づいて画像の表示を自動的にオン・オフする。
表示制御部43は、車両の速度が第3の速度閾値以上に達していることが検知された場合、画像の表示をオフする。つまり、表示制御部43は、車両が第3の速度閾値未満で走行し、または停車している間に画像を表示する。ここで、第3の速度閾値は、車両が停車し、またはほぼ停車していると判断できるような値として設定される。
つぎに、図11を参照して、運転支援装置40の動作について説明する。図11は、図10に示した運転支援装置40の動作を示すフローチャートである。
図11に示すように、ステップS11にて画像が撮像されると、表示制御部43は、車両の速度が第3の速度閾値以上であるか否かを判定する(S51)。速度が速度閾値以上であると判定した場合、表示制御部43は、画像の表示をオフにし、またはオフの状態に維持し、処理が終了する。一方、速度が速度閾値以上であると判定しなかった場合、表示制御部43は、画像を表示し(S12)、ステップS13以降の処理が実行される。
以上説明したように、第4の実施形態に係る運転支援装置40によれば、車両の速度が第3の速度閾値以上に達していることが検知された場合、画像が表示されない。これにより、車両の走行中に画像の表示を抑制できる。よって、不要な表示に伴うリソースの浪費またはユーザの注意力の低下を抑制できる。
つぎに、図12から図13を参照して、本発明の第5の実施形態に係る運転支援装置50について説明する。第5の実施形態に係る運転支援装置50は、認識領域の設定の容易さを損なわずに、認識対象の状態変化を精度よく検知できる装置である。なお、以下では、第1の実施形態と重複する説明を省略する。
まず、図12を参照して、運転支援装置50の構成について説明する。図12は、第5の実施形態に係る運転支援装置50の構成を示すブロック図である。
図12に示すように、運転支援装置50には、撮像装置61(以下、第1の撮像装置61と称する。)、検出装置62、報知装置63の他に第2の撮像装置64が接続されている。検出装置62と報知装置63は、第1の実施形態と同一の機能を有する。
第1の撮像装置61は、車両の内部または外部に設置されるカラーカメラなどである。第1の撮像装置61は、認識対象の視認に適した画像(以下、第1の画像と称する。)として車両周辺を撮像し、撮像結果を運転支援装置50、特に表示制御部13に供給する。
第2の撮像装置64は、車両の内部または外部に第1の撮像装置61とは異なる位置に設置される、赤外線カメラ、スペクトルカメラなどの特殊カメラである。第2の撮像装置64は、認識対象の状態変化の検知に適した画像(以下、第2の画像と称する。)として車両周辺を撮像し、撮像結果を運転支援装置50、特に認識部55に供給する。
運転支援装置50のECU52は、表示制御部53、設定部54、認識部55、報知部16の他に、変換部57を備えている。
表示制御部53は、認識対象の視認に適した第1の画像を表示するようにディスプレイ11を制御する。表示制御部53は、変換部57から供給される設定情報に基づいて認識領域の範囲の表示を制御する。
設定部54は、認識対象の視認に適した第1の画像内で指定される認識領域を設定する。設定部54は、ユーザの指定により設定される認識領域の設定情報を表示制御部53と変換部57に供給する。また、設定部54は、車両の移動に応じて第2の画像内で認識領域の設定内容を調整するように構成されている。
変換部57は、第1の画像内で設定された認識領域を第2の画像内の認識領域に変換するように構成されている。変換部57は、第1の撮像装置61と第2の撮像装置64の間の設置位置の関係に基づいて、設定情報を座標変換することにより認識領域を変換する。
認識部55は、認識対象の状態変化の検知に適した第2の画像内の認識領域の画像情報に基づいて認識対象を認識する。第2の画像内の認識領域は、第1の画像内の認識領域から変換された領域である。認識部55は、第2の撮像装置64から第2の画像を供給され、変換部57から設定情報を供給される。
つぎに、図13を参照して、運転支援装置50の動作について説明する。図13は、図12に示した運転支援装置50の動作を示すフローチャートである。
図13に示すように、第1の撮像装置61は、車両周辺を第1の画像として撮像する(ステップS61)。また、第2の撮像装置64は、車両周辺を第2の画像として撮像する(ステップS62)。ディスプレイ11は、表示制御部53から供給される第1の画像を表示する(S63)。
設定部54は、ユーザの指定により第1の画像内で認識領域を設定したか否かを判定する(S64)。認識領域を設定したと判定された場合、変換部57は、第1の画像内に設定された認識領域を第2の画像内の認識領域に変換する(S65)。また、ディスプレイ11は、第1の画像に重ねて認識領域の範囲を表示する(S66)。
認識領域が変換されると、認識部55は、第2の画像の認識領域内の画像情報に基づいて認識対象の認識を開始する(S67)。また、認識部55は、検出装置62から供給される移動情報に基づいて車両の移動が検知されたか否かを判定する(S68)。車両の移動が検知されたと判定した場合、設定部54は、その移動に応じて認識領域の設定内容を調整する(S69)。認識領域の設定内容が調整されると、ディスプレイ11は、認識領域の範囲の表示を更新する(S70)。
また、認識部55は、第2の画像の認識領域内での画像情報に基づいて、認識対象における状態変化が検知されたか否かを判定する(S71)。状態変化が検知されたと判定した場合、認識部55は、検知結果を報知部16に供給する(S72)。報知装置63は、報知部16から供給される制御信号に基づいてユーザに報知する(S73)。
以上説明したように、第5の実施形態に係る運転支援装置50によれば、認識対象の視認に適した第1の画像で設定された認識領域が、認識対象の状態変化の検知に適した第2の画像内の認識領域に変換され、第2の画像内の認識領域の画像情報に基づいて認識対象が認識される。これにより、認識領域の設定の容易さを損なわずに、認識対象の状態変化を精度よく検知できる。
なお、前述した実施形態は、本発明に係る画像認識装置、運転支援装置10、20、30、40、50の好適な実施形態を説明したものであり、本発明に係る画像認識装置、運転支援装置10、20、30、40、50は、本実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に係る画像認識装置、運転支援装置10、20、30、40、50は、各請求項に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲で本実施形態に係る画像認識装置、運転支援装置10、20、30、40、50を変形し、または他のものに適用したものであってもよい。
また、本発明は、前述した第1の実施形態に係る運転支援装置10に、第2から第5の各実施形態に特徴的な機能を組み合わせた運転支援装置として実現されてもよい。
また、本発明は、前述した方法に従って、画像認識装置または運転支援装置10、20、30、40、50の動作を実現するためのプログラム、または当該プログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体にも同様に適用することができる。
例えば、前述した実施形態の説明では、運転支援装置10、20、30、40、50をナビゲーション装置の一機能として実装する場合について説明した。しかし、運転支援装置は、車両の内部に設置可能な情報処理端末の一機能として実装されてもよい。この場合、情報処理端末は、情報処理ユニットを内蔵し、例えば、カメラ、タッチパネルディスプレイ、スピーカに接続されている。
この場合、タッチパネルディスプレイは、カメラにより撮像された車両周辺の画像を表示する表示部として機能する。情報処理ユニットは、タッチパネルディスプレイを通じて画像内で認識対象を表示する認識領域をユーザの指定により設定し、車両が移動する際にその移動に応じて画像内で認識領域の設定内容を調整する設定部として機能する。また、情報処理ユニットは、認識領域の画像情報に基づいて認識対象を認識し、認識対象の状態変化を検知する認識部として機能する。ここで、車両の移動は、情報処理端末に設けられたGPSセンサ、加速度センサにより検知されてもよく、車両周辺の画像を処理することにより検知されてもよい。また、情報処理ユニットは、認識対象の状態変化が検知された場合、スピーカを制御してユーザに報知する報知部として機能する。
10、20、30、40、50…運転支援装置、11…ディスプレイ、12、22、32、42、52…ECU、13、43、53…表示制御部、14、24、54…設定部、15、25、55…認識部、16、36…報知部、57…変換部、61、64…撮像装置、62…検出装置、63…報知装置。

Claims (9)

  1. 車両に搭載される撮像装置により撮像された車両周辺の画像を表示する表示部と、
    前記画像内で認識対象を表示する認識領域をユーザの指定により設定し、前記車両が移動した際にその移動に応じて前記画像内で前記認識領域の設定内容を調整する設定部と、
    前記認識領域の画像情報に基づいて前記認識対象を認識し、前記認識対象の状態変化を検知する認識部と、
    前記認識対象の状態変化が検知された場合、報知装置を制御して前記ユーザに報知する報知部と、
    前記認識対象の視認に適した第1の画像内で設定された認識領域を、前記車両に搭載される他の撮像装置により撮像された車両周辺の画像であり、前記認識対象の状態変化の検知に適した第2の画像内の認識領域に変換する変換部とを備え、
    前記認識部は、前記第2の画像内の前記認識領域の画像情報に基づいて前記認識対象を認識し、前記認識対象の状態変化を検知する、
    転支援装置。
  2. 前記認識部は、前記認識領域の画像情報に基づいて信号機表示を前記認識対象として認識し、前記信号機表示の状態変化を検知し、
    前記報知部は、停車表示から進行可能表示への前記信号機表示の状態変化が検知された場合に報知処理を行う、請求項に記載の運転支援装置。
  3. 前記認識部は、前記認識領域の画像情報に基づいて先行車両を前記認識対象として認識し、前記先行車両の状態変化を検知し、
    前記報知部は、停車状態から発進状態への前記先行車両の状態変化が検知された場合に報知処理を行う、請求項1または2に記載の運転支援装置。
  4. 前記認識部は、前記車両が停車状態から発進し、前記車両の速度が第1の速度閾値以上に達したことが検知された場合、前記認識対象の認識を終了する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  5. 前記認識部は、前記車両が停車状態から発進し、前記車両の走行距離が第1の距離閾値以上に達したことが検知された場合、前記認識対象の認識を終了する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  6. 前記認識部は、前記車両が移動した際に前記認識領域が前記撮像装置の撮像範囲から外れた場合、前記認識対象の認識を終了する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  7. 前記報知部は、前記認識対象の状態変化が検知された場合、前記車両が停車状態から発進し、前記車両の速度が第2の速度閾値以上に達したことが検知されるまで報知処理を行う、請求項1〜6のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  8. 前記報知部は、前記認識対象の状態変化が検知された場合、前記車両が停車状態から発進し、前記車両の走行距離が第2の距離閾値以上に達したことが検知されるまで報知処理を行う、請求項1〜7のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  9. 前記表示部は、前記車両の速度が第3の速度閾値以上に達していることが検知された場合に前記画像を表示しない、請求項1〜8のいずれか一項に記載の運転支援装置。
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