JP5760167B2 - 空間情報検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発光源から対象空間に投光し、対象空間からの光を受光することにより、対象空間に存在する物体までの距離計測、物体の反射率あるいは吸収率の計測、対象空間における媒質の反射率あるいは吸収率の計測、対象空間における物体の存否の検出のような空間情報を検出するアクティブ型の空間情報検出装置に関するものである。
従来から、発光源から対象空間に投光し、対象空間からの光を受光することにより、空間情報を検出するアクティブ型の空間情報検出装置が提案されている。この種の空間情報検出装置には、対象空間に存在する物体までの距離計測、物体の反射率の計測、対象空間における媒質の透過率の計測、対象空間における物体の存否の検出などの目的に応じてそれぞれ構成されたものが知られている。
物体までの距離計測には、発光源から投光された後に物体で反射された光が受光されるまでの時間を計測することによって、物体までの距離を測定するタイムオブフライト(time of flight)法の原理を用いた距離測定装置がある。この種の距離測定装置では、正弦波形のように一定周期で強度が変化する強度変調光を投光し、強度変調光の投光時点と受光時点とにおける変調波形の位相差を計測することによって、物体までの距離を測定する構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。具体的には、強度変調光の周期に同期した異なる複数位相のタイミングで受光強度(実際には、受光光量)に相当する電荷量を求め、電荷量の関係に基づいて投光時点と受光時点とにおける変調波形の位相差を計算により求めている。
求めた位相差は、投光した強度変調光が物体で反射された後に受光されるまでの時間差に相当するから、強度変調光の周期をT〔s〕、光速をc〔m/s〕、変調波形の位相差をψ〔ラジアン〕とするときに、投光から受光までの時間差rは、r=T(ψ/2π)になり、物体までの距離Lは、L=(1/2)c・r=(1/2)c・T(ψ/2π)として求めることができる。たとえば、強度変調光の周波数を10MHzとすれば、周期Tは100〔ns〕であるから、測定可能な最大距離(以下、「測定最大距離」という)は15〔m〕になる。すなわち、一定周期で強度が変化する強度変調光を用いているから、測定可能範囲の上限は強度変調光の半周期に対応した距離(半波長の距離)になる。
一方、物体の反射率や吸収率の計測、媒質の反射率や吸収率の計測、物体の存否の検出などに用いる空間情報検出装置では、発光源から対象空間に投光する投光期間と、発光源から対象空間に投光しない非投光期間とを設け、投光期間と非投光期間との受光量の変化を用いることによって、環境光ないし周囲光の影響を除去し、発光源から対象空間に投光した信号光に対応する反射光の成分のみを検出する強度検出装置が考えられている(たとえば、特許文献2参照)。
すなわち、非投光期間の受光量は環境光ないし周囲光の成分のみに対応した受光量になるが、投光期間の受光量は環境光ないし周囲光の成分と発光源から投光した信号光に対応する成分とが含まれるから、強度検出装置では、投光期間の受光量と非投光期間の受光量とに基づいて信号光に対応した成分を取り出し、信号光に対応する成分から目的の空間情報を抽出している。言い換えると、信号光の成分に応じた濃淡画像を生成していることになる。
特開2004−45304号公報 特開2006−121617号公報
ところで、特許文献1に記載された距離測定装置では、一定周期で強度が変化する強度変調光を用いているから、物体までの距離が上述した測定最大距離を超えている場合であっても反射光を受光することができる場合には、測定可能範囲内の距離と誤認識することになる。つまり、投光から受光までの時間差を変調波形の位相差に基づいて検出しており、位相差がψである場合と(ψ+2nπ)である場合(nは正整数)とでは受光量が等しいから、測定最大距離をLmaxとして測定可能範囲を0〜Lmaxとしたときに、範囲〔0,Lmax〕と範囲〔n・Lmax,(n+1)・Lmax〕とを区別することが困難であるという問題を有している。
この種の問題は、物体までの距離が大きいほど反射光の受光強度が小さくなることを利用し、受光強度を考慮して距離を測定すれば解決可能な場合もあるが、物体の反射率によっては受光強度だけでは判断することができないこともあるから、許容された測定最大距離を超える距離に反射率の大きい物体が存在し、当該物体からの反射光の強度が比較的大きい場合には、依然として距離を誤認識する可能性が残る。
とくに、測定可能範囲の境界付近に存在する物体については、反射光の受光強度が比較的大きいから、受光強度だけで測定可能範囲内か測定可能範囲外かを区別することは困難である。
また、特許文献2に記載された強度検出装置では、測定可能範囲を規定することは想定されていないから、測定可能範囲を制限することができない。しかしながら、強度検出装置においても、測定可能範囲を制限することができれば、測定可能範囲内に存在しない物体についての空間情報を求める必要がなくなり、空間情報を求める際に無駄な処理が抑制されることになる。したがって、強度検出装置においても、物体までの距離について測定可能範囲を制限することが要望されている。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、環境光や周囲光の影響を受けることなく物体までの距離が測定可能範囲外であるときに検出した空間情報を無効にすることで誤検出を防止した空間情報検出装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、対象空間に投光する発光源と、対象空間から受光し指示された受光期間における受光強度に応じた量の電荷を生成かつ集積する光電変換部と、光電変換部において集積した電荷を受光期間よりも長い所定の蓄積期間に亘って蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部に蓄積された電荷を取り出す電荷取出部と、発光源の光出力を変調する変調信号および受光期間を規定するタイミング信号を出力するとともに蓄積期間を決定するタイミング制御部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間の空間情報を検出する空間情報検出部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間に存在する物体からの反射光が許容された測定可能範囲内か否かを判断する正誤判断部とを備え、変調信号は、2値の各信号値の継続期間がそれぞれ単位期間の整数倍でありかつ前記蓄積期間において継続期間が乱数的に変化する方形波信号であって、タイミング制御部は、変調信号の非反転信号または反転信号を時間軸方向において変調信号と規定の関係とした複数種類のタイミング信号を生成し、光電変換部は、各タイミング信号における一方の信号値の継続期間を受光期間に用いて生成した電荷を集積し、空間情報検出部は、各タイミング信号に基づく受光期間に集積された電荷を蓄積期間において蓄積することにより得られた電荷量を用いて空間情報を検出し、正誤判断部は、2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分のうち物体までの距離の増加に伴って増加または減少する差分を評価値に用い、物体までの距離の増加に伴って増加する評価値が規定の閾値よりも大きいか、物体までの距離の増加に伴って減少する評価値が規定の閾値よりも小さいときに測定可能範囲外と判断し、測定可能範囲外と判断したときに空間情報検出部により検出した空間情報を無効にすることを特徴とする。
正誤判断部は、変調信号の非反転信号である第1のタイミング信号と、第1のタイミング信号の反転信号である第2のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を評価値に用い、評価値が規定の閾値よりも小さいときに測定可能範囲外と判断するのが望ましい。
また、正誤判断部は、変調信号の非反転信号である第1のタイミング信号と、第1のタイミング信号の反転信号である第2のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第1の評価値に用い、変調信号の非反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第3のタイミング信号と、変調信号の反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第4のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第2の評価値に用い、第1の評価値が第1の閾値よりも小さいという条件と、第2の評価値が第2の閾値よりも小さいという条件との少なくとも一方が成立するときに測定可能範囲外と判断するようにしてもよい。
正誤判断部は、変調信号の非反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第3のタイミング信号と、変調信号の反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第4のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を判定値に用い、判定値の大きさに応じて前記閾値を切り換えてもよい。
さらに、正誤判断部は、前記閾値を大小2段階から選択し、前記判定値が規定の基準値よりも大きい場合は小さい閾値を選択し、前記判定値が規定の基準値よりも小さい場合は大きい閾値を選択するようにしてもよい。
また、正誤判断部は、変調信号の非反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第3のタイミング信号と、変調信号の反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第4のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第1の判定値とし、第3のタイミング信号および第4のタイミング信号を前記単位期間よりも短い規定の遅延時間だけ遅延させた第5のタイミング信号および第6のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第2の判定値とし、前記閾値を大小2段階から選択し、第1の判定値に対して第2の判定値が小さい場合は小さい閾値を選択し、第1の判定値に対して第2の判定値が大きい場合は大きい閾値を選択するようにしてもよい。
本発明の構成によれば、乱数的に発生させた方形波信号である変調信号で変調した光を対象空間に投光し、この変調信号と所定の関係を有する2種類のタイミング信号に応じたタイミングで受光期間を規定するとともに、受光期間に集積した電荷を蓄積して得られる電荷量を用いることにより、対象空間に存在する物体までの距離に相当する評価値を生成し、この評価値を規定の判定条件で判定することによって、物体が測定可能範囲内に存在するか否かを判断して、測定可能範囲外であるときには検出した空間情報を無効にするので、誤検出を防止することができる。
さらに詳しく言えば、変調信号の各信号値の期間が単位期間の整数倍の期間に設定されていることにより、物体までの距離が単位期間で決まる測定可能範囲内であれば、タイミング信号に応じた受光期間で得られる電荷量は、投光から受光までの時間差の一次関数になるが、変調信号の乱数性によって測定可能範囲よりも距離が大きくなるとほぼ一定値になる。この性質を利用することにより、2種類のタイミング信号に対応して得られる電荷量の差分評価値に用いることにより、物体までの距離が測定可能範囲か否かを判断することが可能になる。ここに、2種類のタイミング信号は、物体までの距離の増加に応じて評価値が増加または減少するように選択されており、評価値を閾値と比較することにより測定可能範囲内か否かを判断することができる。
すなわち、電荷量の差分を求める演算と、評価値と閾値との大小比較という簡単な処理で、距離値の演算を行うことなく測定可能範囲か否かを簡単に判断することができる。しかも、電荷量の差分を求めることにより、環境光ないし周囲光のような外光成分の影響を除去することができるから、物体の反射率が変化しなければ、外光成分の影響を受けることなく測定可能範囲内か否かを判断することができる。
正誤判断部において、変調信号の非反転信号である第1のタイミング信号と、第1のタイミング信号の反転信号である第2のタイミング信号とを用いて得られる電荷量の差分を評価値に用い、評価値が規定の閾値よりも小さいときに測定可能範囲外と判断する構成を採用すれば、物体の反射率にかかわらず、単位期間により規定される測定可能範囲の上限を超えると評価値の理論値は0になるから、外光成分と反射率とのどちらの影響も受けずに測定可能範囲か否かを判断することができる。
正誤判断部において、測定可能範囲か否かの評価に、第1の評価値と第2の評価値とを併せて用いる構成を採用すれば、第1の評価値の理論値は、単位期間により規定される測定可能範囲の上限を超えると0になり、第2の評価値の理論値は、測定可能範囲の上限と単位期間により規定される距離とを加算した距離を超えると0になるから、第1の評価値が第1の閾値よりも小さいという条件と、第2の評価値が第2の閾値よりも小さいという条件との少なくとも一方が成立するときに測定可能範囲外と判断することにより、測定可能範囲か否かの判断をより確実に行うことができる。すなわち、ショットノイズなどの影響により、第1の評価値と第2の評価値との一方が測定可能範囲内であることを示していても、他方により測定可能範囲外と判断される場合には、測定可能範囲外と判断されるので、無効な空間情報を採用する可能性が低減され、検出された空間情報の信頼性が高くなる。
正誤判断部において、評価値を求める電荷量とは異なるタイミングの受光期間で得られる電荷量を用いて定めた判定値の大きさに応じて評価値と比較される閾値を切り換える構成では、評価値に対する閾値を物体までの距離に応じて適正に設定し、物体までの距離が測定可能距離内である場合には判定精度を高くし、物体までの距離が測定範囲外である場合には閾値を切り換えて測定可能範囲内と誤判断する可能性を低減することができる。
正誤判断部において、評価値を求める電荷量とは異なるタイミングの受光期間で得られる電荷量を用いて求めた判定値を規定の基準値と比較して評価値に対する閾値を切り換える構成を採用すれば、測定可能範囲外であって評価値が小さい場合には閾値を大きくすることにより、ショットノイズなどの影響で評価値が変動しても、測定可能範囲内と誤判断される可能性を低減することができる。すなわち、評価値だけではなく判定値も物体までの距離に応じて変化するから、判定値の大きさから物体までの距離が測定可能範囲内か否かを粗く判断し、その判断結果を評価値に対する閾値に反映させることで、測定可能範囲内か否かの判断の確実性を高めることができる。
ここに、判定値は、物体までの距離が単位期間に対応する距離と単位期間の2倍に対応する距離との間であるときに距離の増加に伴って減少するから、判定値が基準値よりも小さい場合に閾値を大きくすると、単位期間に対応した距離と単位期間の2倍に対応した距離との間の距離で閾値が大きくなる。つまり、物体までの距離が単位期間に対応した距離を超え単位期間の2倍に対応した距離に達するまでの間に閾値を大きくすることによって、ショットノイズなどの影響による誤判断の確率を低減することができる。また、判定値と基準値との比較によって閾値を切り換えると、物体までの距離が比較的小さい区間であって評価値が比較的大きい区間においても大きい閾値が選択されることになるが、この区間においては評価値が比較的大きいから、この区間における評価値の最小値よりも閾値を小さくしておけば、判断に影響はない。
一方、物体までの距離が比較的大きい区間であって評価値が比較的小さい区間においては、小さい閾値を選択することによって、測定可能範囲内と判定できる最大距離が大きくなる。
正誤判断部において、評価値を求める電荷量とは異なるタイミングの受光期間で得られる電荷量を用いて2種類の判定値を求め、両判定値の大小関係により物体までの距離の増加に伴って評価値が増加するか減少するかを判定し、増加する区間と減少する区間とで評価値に対する閾値を切り換える構成を採用すれば、測定可能範囲内であって評価値が大きい場合には閾値を小さくすることにより測定可能範囲内の判断をなされやすくし、測定可能範囲外であって評価値が小さい場合には閾値を大きくすることにより、ショットノイズなどの影響で評価値が変動しても、測定可能範囲内と誤判断される可能性を低減することができる。すなわち、評価値だけではなく判定値も物体までの距離に応じて変化するから、判定値の大きさから物体までの距離が測定可能範囲内か否かを粗く判断し、その判断結果を評価値に対する閾値に反映させることで、測定可能範囲内か否かの判断の確実性を高めることができる。しかも、2種類の判定値の大小関係を用いるから、物体の反射率の影響を受けることなく評価値が増加する区間か減少する区間かを判断することができる。
距離測定装置の実施形態を示すブロック図である。 同上に用いる変調信号の一例を示す図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 強度検出装置の実施形態を示すブロック図である。 図5に示した実施形態の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 本発明に用いる正誤判断部の動作説明図である。 本発明に用いる正誤判断部の他の動作の説明図である。 本発明に用いる正誤判断部のさらに他の動作の説明図である。
以下に説明する実施形態では、空間情報検出装置の例として、対象空間に存在する物体までの距離を計測する距離測定装置と、対象空間に存在する物体での反射光の強度を検出する強度検出装置とを例示する。したがって、まず距離測定装置と強度検出装置との構成を説明する。
(距離測定装置)
距離測定装置は、図1に示すように、距離測定の物体3が存在する対象空間に投光する発光源1と、当該対象空間からの光を受光する受光センサ2とを備えるアクティブ型の構成であり、発光源1から投光された光(以下、「信号光」という)が物体3で反射され受光センサ2に受光されるまでの時間に相当する物理量に基づいて物体3までの距離を測定するものである。すなわち、タイムオブフライト法の原理を用いて距離を測定する。
発光源1には、発光ダイオードやレーザダイオードのように、光出力を高周波(たとえば、10MHz)で変調可能な発光素子を用いる。一方、受光センサ2には、発光源1の光出力が変化する時間と同程度の時間の受光強度の変化を検出することが可能な受光素子を用いる。
受光センサ2として、本実施形態では、CCDエリアイメージセンサやCMOSエリアイメージセンサのように多数の受光領域(画素に相当する領域)を備える構成の受光素子(撮像素子)を用いる構成を想定している。この種の受光センサ2を用いることにより、受光センサ2の視野で規定される空間領域に存在する物体3までの距離を一括して測定することが可能になる。つまり、発光源1から投光する信号光を走査したり受光センサ2の視野を走査したりせずに、画素値が距離値である距離画像を生成することが可能になる。
後述するように、距離画像の1画素は、受光センサ2の1個の受光領域に対応付けることができるが、まず、距離画像の1画素を受光センサ2の隣接した4個の受光領域に対応付けているものとして説明する。受光センサ2の隣接した4個の受光領域における受光量を用いて距離画像の1画素分の情報を抽出する構成とすれば、距離画像の1画素分の動作は4個の受光領域の動作により説明できる。受光センサ2の各受光領域は、フォトダイオードやフォトトランジスタのような単独の受光領域を持つ受光素子と等価である。すなわち、受光センサ2は、受光強度(実際には所定時間における受光光量)に応じた量の電荷を生成し集積する。4個の受光領域は、4個の受光領域を一直線上に配列した形や、2×2個の受光領域を格子点上に配列した形などを採用することができる。
受光センサ2がフォトダイオードやフォトトランジスタであれば、受光センサ2の後段にアナログスイッチなどのゲート回路を設けることにより受光期間に生成された電荷を抽出するように制御するが、受光センサ2に撮像素子を用いる場合には電子シャッタの原理を用いて撮像素子内において電荷を集積する受光期間を制御し、各受光領域ごとに多数回(たとえば、10000回)集積した電荷を蓄積した後に外部に取り出す(以下では、電荷を蓄積する期間を「蓄積期間」と呼ぶ)。受光期間は、当該期間における受光強度を一定とみなしてよい程度の短時間とする。したがって、受光期間における受光光量は受光強度と等価である。
すなわち、受光センサ2は受光期間における受光光量に相当する電荷を生成して集積する光電変換部と、受光期間よりも十分に長い所定の蓄積期間において蓄積する電荷蓄積部と、蓄積した電荷を外部に取り出す電荷取出部とを備えていることになる。FT型のCCDイメージセンサであれば、光電変換部は撮像領域の各画素に相当し、電荷蓄積部は蓄積領域に相当し、電荷取出部は水平転送部に相当する。また、IT型のCCDイメージセンサであれば、光電変換部は各撮像領域の画素に相当し、電荷蓄積部は垂直転送部に相当し、電荷取出部は垂直転送部および水平転送部に相当する。
このように電荷を蓄積することにより、各受光領域に対応付けて取り出す電荷量を増加させて信号レベルを高めることができるとともに、ショットノイズの影響を低減することができる。また、発光源1の光出力を10MHz程度の周波数で変調している場合には、10000回程度の蓄積回数でも受光センサ2から電荷を外部に取り出す回数を1秒間に30回以上とすることができる。つまり、画素値を距離値とする距離画像について滑らかな動きの動画像を得ることが可能である。
ところで、本構成では、発光源1から投光する信号光の強度を変調する変調信号の信号パターンと、この信号パターンに対応付けて受光センサ2において電荷を集積するタイミングとの関係により物体3までの距離を検出している。
変調信号は、図2に示すように、HレベルとLレベルとの2値の各信号値の計測期間を乱数的に変化させた方形波信号であり(図2における「1」はHレベルを示し、「0」はLレベルを示す)、HレベルとLレベルとが周期性を持たずに発生し、かつHレベルとLレベルとの発生確率が等しくなるように生成される。
この種の変調信号は、スペクトル拡散の技術で用いられるPN(Pseudorandom Noise)符合を発生する技術(たとえば、Gold符合発生回路)を用いて生成することができる。変調信号は、PN符合と同様に、HレベルとLレベルとの各期間が単位期間の整数倍の長さを有するように生成される。以下では、PN符合にならってこの単位期間をチップ長と呼ぶ。チップ長は適宜に設定することができるが、たとえば100〔ns〕に設定される。
上述した変調信号はコード発生器4において生成され、コード発生器4から出力された変調信号はタイミング制御部5を介して発光源1に与えられる。発光源1は、変調信号がHレベルである期間に点灯し、変調信号がLレベルである期間に消灯する。すなわち、発光源1は変調信号の信号値に応じて点灯・消灯を行い、強度が矩形波状に変化する信号光を対象空間に投光する。
タイミング制御部5は、コード発生器4から出力される変調信号に基づいて、受光センサ2において電荷を集積する受光期間を規定するタイミング信号も生成する。本実施形態では、1枚の距離画像を生成するためにタイミングの異なる4種類のタイミング信号を生成する。さらに、タイミング制御部5は、受光センサ2で蓄積した電荷を外部に取り出すタイミングや後述する距離演算部6、正誤判断部7の動作タイミングを決めるためのクロック信号も出力する。
図3に変調信号と各タイミング信号との関係を示す。図3(a)は変調信号(投光した光の強度)を示しており、図3(b)は受光センサ2が受光した光の強度を示している。各タイミング信号は、図3(c)〜(f)のように変調信号に基づいて生成される。すなわち、図3(c)のように変調信号の非反転信号(すなわち、変調信号と同期した信号)である第1のタイミング信号、図3(d)のように変調信号とはHレベルとLレベルとを反転させた反転信号である第2のタイミング信号、図3(e)のように変調信号の非反転信号を1チップ長Tcだけ遅延させた第3のタイミング信号、図3(f)のように変調信号の反転信号を1チップ長Tcだけ遅延させるとともにHレベルとLレベルとを反転させた第4のタイミング信号の4種類のタイミング信号がある。すなわち、各タイミング信号は、変調信号の非反転信号または反転信号を時間軸方向において変調信号と規定の関係とすることにより生成される。
発光源1から投光されてから物体3で反射された信号光を受光センサ2で受光するまでには時間差があるから、受光センサ2の4個の受光領域からそれぞれ上述した各タイミング信号がHレベルである期間に電荷を取り出すと、各受光領域から得られる電荷量は、図3(c)〜(f)に斜線部で示す部位の面積に相当する量になる。
ここで、上述したように、各受光領域ごとに電荷の蓄積を多数回行った後に(チップ長Tcの多数倍の時間に亘って電荷を蓄積した後に)、受光センサ2から電荷を取り出すから、各受光領域に対応して取り出した電荷量は、変調信号の乱数性によって、投光から受光までの時間差τの一次関数で表される値に収束する。図3(c)〜(f)に対応するタイミングで各受光領域ごとに取り出した電荷量をそれぞれA0,A2,A1,A3とすれば、図4に示すように、時間差τが0≦τ≦Tcの範囲では、電荷量A0,A3は時間差τの増加に伴って減少し、電荷量A1,A2は時間差τの増加に伴って増加することになる。また、Tc<τ≦2Tcならば、電荷量A0,A2は一定になり、電荷量A1は時間差τの増加に伴って減少し、電荷量A3は時間差τの増加に伴って増加する。さらに、2Tc<τならば、すべての電荷量A0〜A3は一定になる。
また、電荷量A0〜A3は、理想的には、A0+A2=A1+A3=一定という関係を有している。さらに、時間差τが0であるときの電荷量A0は、蓄積期間の全期間に亘って受光した場合の電荷量の2分の1の電荷量になる。同様に、時間差τが1チップ長Tcであるときの電荷量A1は、蓄積期間の全期間に亘って受光した場合の電荷量の2分の1の電荷量になる。
したがって、図4に示すように、(A0+A2)/2=(A1+A3)/2=Bとし、時間差τが0のときの電荷量A0をA+Bとして、上述の関係をまとめると、0≦τ≦Tcの範囲において、各電荷量A0〜A3は以下のように表すことができる。
A0=−α・τ+A+B
A1=α・τ+B
A2=α・τ+B−A
A3=−α・τ+B
ただし、αは時間差τに対する電荷量の変化率を表す定数であり、α=A/Tcになる。
また、定数A,Bの値は、環境光ないし周囲光の強度と、発光源1から対象空間に投光された信号光が受光センサ2に受光されるまでの経路における光の減衰率に依存する。この減衰率には、物体3による反射率、光が通過する媒質の透過率をパラメータに含んでいる。したがって、変化率αも環境光ないし周囲光の強度と反射率と透過率とをパラメータに含んでいる。光の減衰率が変化すれば、図5に破線で示すように、電荷量の変化率αが変化する。通常、媒質の透過率は一定とみなしてよいから、変化率αは物体3の反射率に依存するということができる。
ところで、上式から時間差τ〔s〕を求めると、以下のようになる。
τ=(A1−A3)Tc/{(A0−A2)+(A1−A3)}
物体3までの距離をL〔m〕とし、光速をc〔m/s〕とすれば、距離Lは、時間差τを用いて、L=c・τ/2と表すことができる。
たとえば、1チップ長Tcを100〔ns〕とすれば、0≦τ≦100〔ns〕であるから、0≦L≦15〔m〕になり、15〔m〕を測定可能範囲の上限として物体3の距離の測定が可能になる。すなわち、空間情報検出部としての距離演算部6では、タイミング制御部5で生成されたタイミング信号により規定される期間に生成された電荷を用いて上述した演算を行って物体3までの距離を求める。
また、時間差τを求める式から明らかなように、電荷量A0,A2の差分と、電荷量A1,A3の差分とを用いているから、定数Bの成分は除去され、さらに、定数Aを含む成分同士の除算を行うことにより、定数Aの成分も除去される。つまり、時間差τを上式で求めることによって、環境光ないし周囲光による外光成分と、投受光の経路における光の減衰率とに影響されることなく、時間差τを求めることができる。
なお、上式から明らかなように、4種類の電荷量A0〜A4のうちの3種類を用いるだけでも外光成分および光の減衰率に影響されることなく時間差τ〔s〕を求めることができる。たとえば、A1−A2=Aであり、A1−A3=2α・τであるから、τ=(Tc/2)(A1−A3)/(A1−A2)になる。
あるいはまた、環境光ないし周囲光が存在しないという条件下においてA=Bであることを利用し、既知の距離(既知の時間差τ)での電荷量A0〜A3のいずれか2種類を求めると、定数α,A,Bを決定することができる。つまり、4種類の電荷量A0〜A4のうちの2種類の電荷量を組み合わせることで、時間差τ〔s〕を求めることができる。
さらに、環境光ないし周囲光が存在しないという条件下ではA=Bになり、物体3の反射率が一定(不変)であればα=一定であるから、既知の距離(既知の時間差τ)で電荷量A0〜A3のいずれかを求めると、定数α,A,B(実際には、いずれか1つの定数)を決定することができる。すなわち、1種類の電荷量A0を求めることによって、τ=2{1−(A0/A)}Tcなどとして時間差τ〔s〕を電荷量A0〜A3のうちの1種類に対応する電荷量のみから算出することができる。
上述のように4種類のタイミング信号に対応する電荷量A0〜A3を撮像素子によって得るには、撮像素子の隣接する4個(1列4個でも2列2個ずつでもよい)の受光領域をグループとし、グループに含まれる各受光領域で各タイミング信号に応じた電荷を集積し、撮像素子で電荷を蓄積すればよい。すなわち、4個の受光領域を用いて1個の距離値を得るものであり、解像度は低下するが、4個の電荷量A0〜A3を撮像素子から1回で読み出すことが可能になり、1画面の距離画像を生成するための電荷の読出回数を低減することで1画面の距離画像を得るのに要する時間を短くすることができる。すなわち、距離画像について滑らかな動画像を生成することが可能になる。
また、撮像素子の各受光領域について4回の蓄積期間を1周期とし、1個の受光領域において各蓄積期間ごとに異なるタイミング信号に応じた電荷を集積し、撮像素子において各タイミング信号に応じた電荷を蓄積することにより、4回の蓄積期間で1個の距離値を得るようにしてもよい。この構成では、通常は、蓄積期間ごとに電荷を読み出すことになるから、1画面の距離画像を得るのに要する時間は、上述した動作に比較すると長くなるが、受光領域ごとに距離値を得ることができるから、解像度の高い距離画像を生成することが可能になる。
ところで、電荷量A0〜A3のうち電荷量A0,A3は、時間差τについて0≦τ≦Tcの範囲で負の傾きを持つ一次関数であるが、時間差τが1チップ長Tcを超えると一定値Bになり、電荷量A1,A2は、時間差τについて0≦τ≦Tcの範囲で正の傾きを持つ一次関数であり、かつTc<τ≦2Tcの範囲で負の傾きを持つ一次関数であるが(図4に破線で示す)、時間差τが2チップ長Tcを超えると一定値Bになる。
すなわち、0≦τ≦Tcでは、A0−A2=−2α・τ+2Aであって、A=α・Tcであるから、A0−A2=2α(Tc−τ)>0であるのに対して、Tc<τでは、A0−A2=0になるから、物体3までの距離は計測することができない。言い換えると、τ=Tcに対応する距離が測定可能範囲の上限になる。
しかしながら、実際にはショットノイズなどが発生する環境下において電荷量A0,A2には揺らぎが生じるから、Tc<τにおいて、必ずしもA0−A2=0の条件は満たされず、このことから、Tc<τにおいて、物体3までの距離を誤検出する場合がある。このような誤検出を防止するために、図1に示す構成では、正誤判断部7を設けている。すなわち、正誤判断部7は物体3までの距離が測定可能範囲内か否かを判断し、測定可能範囲外であるときには空間情報検出部としての距離演算部6で検出した空間情報を無効にする。正誤判断部7の具体的な動作は後述する。
(強度検出装置)
次に、物体3での反射光の強度を検出する強度検出装置について説明する。強度検出装置では、発光源1から対象空間に信号光を投光する投光期間と、発光源1から対象空間に信号光を投光しない非投光期間とを設け、投光期間に受光した光から非投光期間に検出される環境光ないし周囲光による外光成分を除去することにより、反射光の強度を検出する。
強度検出装置は、図6に示すように、図1に示した距離測定装置の距離演算部6を空間情報検出部としての強度演算部8に置き換えた構成を有している。強度演算部8を除く構成は、距離測定装置と同様であり、ここでは、受光センサ2として撮像素子を用いる場合を想定する。すなわち、発光源1から投光した信号光が物体3により反射した反射光の強度を画素値に持つ濃淡画像を生成する。この濃淡画像の画素値は、外光成分が除去(ないし低減)されているから、通常の濃度値と区別するために、以下では「反射強度値」という。また、反射強度値を画素値に持つ画像を、通常の濃淡画像と区別するために、以下では「反射強度画像」という。なお、撮像素子を用いることは本質的なことではなく、1個の受光領域のみを備える受光センサ2を用いることも可能である。
このような反射強度画像は、外光成分が除去されているから、一定の照明条件の下での物体3の濃淡画像ということができ、たとえば画像に基づく顔認証を行う場合のように、物体3の特徴量を画像から抽出する用途において利便性が高くなる。
ところで、発光源1が対象空間に信号光を投光している投光期間に受光センサ2が受光する光は、信号光の成分(以下、「信号成分」という)と外光成分とを含み、発光源1が対象空間に信号光を投光していない非投光期間に受光センサ2が受光する光は、外光成分のみである。したがって、投光期間と非投光期間とを設け、受光センサ2での投光期間における電荷量(受光量に相当)と非投光期間における電荷量(受光量に相当)とを用いることにより、信号成分を抽出することが可能になる。
すなわち、距離測定装置では、距離を測定している間に、タイミング制御部5から変調信号を連続的に出力しているのに対して、強度検出装置では、強度を検出している間に、タイミング制御部5から変調信号を出力する投光期間と、変調信号を出力しない非投光期間とを設けている。このように、距離測定装置と強度検出装置とでは、タイミング制御部5の動作が異なっている。
以下では、説明を簡単にするために、図7(a)に示すように、投光期間Taと非投光期間Tbとの長さが一対一である場合を例として説明する。この場合、投光期間Taと非投光期間Tbとを合わせた時間が、環境光ないし周囲光の強度が実質的に変化しない程度の短時間であれば、理想的には、図7(b)に示すように、投光期間Taに受光センサ2で蓄積された電荷量Baと、非投光期間Tbに受光センサ2で蓄積された電荷量Bbとの差分は、信号成分のみを含むことになる。すなわち、この差分を強度値(あるいは濃淡値)として検出する。言い換えると、強度検出装置は、発光源1から投光した信号光に対応した反射光の強度を有した濃淡画像を生成するアクティブ型の撮像装置ということができる。
なお、投光期間Taと非投光期間Tbとの長さは一対一でなくてもよく、投光期間Taと非投光期間Tbとの長さを適宜の比率とし、比率に応じた係数を電荷量Ba,Bbに乗じて差分を算出してもよい。たとえば、Ta/Tb=kであるときに、Ba−k・Bbを求めることにより、外光成分を除去することができる。この動作では、投光期間Taと非投光期間Tbとを一対一にする場合と投光期間Taの長さを等しくしているとすれば、投光期間Taと非投光期間Tbとの合計時間が短くなる。
上述した動作から明らかなように、反射光の強度を検出するにあたっては、投光期間Taと非投光期間Tbとを規定するための1種類のタイミング信号があればよく、投光期間Taと非投光期間Tbとの受光量Ba,Bbの差分を用いて信号成分のみを抽出しているから、1種類のタイミング信号を用いるだけで、外光成分の影響を受けずに反射光の強度を検出することができる。
ところで、強度検出装置におけるタイミング信号は、距離測定装置と同様に、コード発生器4で生成された変調信号に基づいてタイミング制御部5で生成される。したがって、距離測定装置と同様に正誤判断部7を用いて物体3までの距離が測定可能範囲内か否かを判断し、測定可能範囲外であるときには、空間情報検出部である強度演算部8において求めた空間情報を無効にすることが可能である。すなわち、強度検出装置において、距離測定装置と同様に、物体3までの距離を制限することにより、無駄な空間情報を抽出せずに目的の情報を強調して抽出することが可能になる。
(正誤判断部)
(動作例1)
以下では、正誤判断部7の動作について説明する。正誤判断部7は、各タイミング信号に対応して得られる4種類の電荷量A0〜A3のうち少なくとも2種類の電荷量の差分にを評価値に用いる。評価値として用いる電荷量の組み合わせは、物体3までの距離の増加に伴って評価値が増加または減少する組み合わせであり、具体的には、(A0,A2)(A1,A3)(A0,A1)(A2,A3)の4種類の組み合わせを用いることが可能である。各組み合わせの評価値は、時間差τに応じて図8(a)〜(d)に示すように変化する。
したがって、(A1,A3)(A0,A1)(A2,A3)の組み合わせのいずれでも評価値に用いることが可能であるが、まず、(A0,A2)の組み合わせを評価値に用いる場合について説明する。電荷量A0,A2の差分(=A0−A2)は、時間差τを変数とする一次関数であり、時間差τの増加に伴って減少するから、評価値(=A0−A2)に対して閾値を設定し、評価値が閾値よりも小さくなったときに測定可能範囲外と判断する。閾値をごく小さい正数(≒0)とすれば、時間差τが0≦τ<Tcとなる距離範囲を測定可能範囲内とすることができる。
すなわち、正誤判断部7は、評価値が閾値以上であるときには、物体3までの距離が0〜c・τ/2の範囲であると判断して、当該物体3について検出した空間情報(距離、反射率など)を有効な空間情報として扱う。また、評価値が閾値よりも小さいときには、物体3までの距離がc・τ/2を超えたことになるから、物体3のまでの距離が測定距離範囲外であると判断して、検出した空間情報を無効にする。
ここに、1チップ長Tcを100〔ns〕とすれば、測定可能範囲は0〜15〔m〕にであり、正誤判断部7では、物体3までの距離が測定可能範囲の上限である15〔m〕を超えると検出した空間情報(距離値、反射強度値)を無効にする。
受光センサ2には撮像素子を用いており、距離画像や反射強度画像が得られるから、正誤判断部7では、画素ごとに測定距離範囲内か否かを判断し、画素ごとに空間情報が有効か無効かを判断する。距離画像については、正誤判断部7で距離値を無効と判断した画素については、距離値を出力しないように距離演算部6に指示を与え、反射強度画像については、正誤判断部7で反射強度値を無効と判断した画素については、反射強度値を出力しないように強度演算部8に指示を与える。
この動作により、測定可能範囲の上限を超える遠方の物体3については距離値や反射強度値を画素に与えないから、距離値の誤検出を防止することができ、また反射強度値について距離を制限することができる。すなわち、物体3までの距離が測定可能範囲内である領域については画素値が得られ、測定可能範囲外である領域については、受光センサ2の感度を調節したりせずに、測定可能範囲に制限を与えることができる。
ところで、ショットノイズによる電荷量の揺らぎが大きいような環境下では、時間差τが1チップ長Tcを超える場合でも評価値(=A0−A2)が0にならず、A0−A2>0になる可能性がある。したがって、正誤判断部7では評価値(=A0−A2)に対して0ではない適宜の閾値を与えている。この場合、測定距離範囲の上限は、c・τ/2よりもやや短くなり、また図5に基づいて容易に推測できるように、物体3の反射率が異なる場合に、測定距離範囲の上限に若干の相違が生じるが、測定距離範囲の限界を規定する意味において、反射率による若干の相違は実用上の問題にはならない。
(動作例2)
上述した動作例1では、正誤判断部7において、1種類の評価値(=A0−A2)のみを用いる例を示したが、上述した4種類のタイミング信号を用いることにより、4種類の電荷量A0〜A4が得られる場合には、上述した評価値にA1−A3も評価値として併用してもよい。
以下では、評価値(=A0−A2)を第1の評価値といい、評価値(=A1−A3)を第2の評価値という。第1の評価値は、図8(a)のように、時間差τが1チップ長Tc以上であると0になり、第2の評価値は、図8(b)のように、時間差τが1チップ長Tcであるときに最大値(=2A)になり、時間差τが2チップ長2Tc以上であると0になる。
このことを利用し、第1の評価値と第2の評価値とに対してそれぞれ略0である第1の閾値と第2の閾値との大小2段階の閾値を設定しておき、正誤判断部7において、第1の評価値が第1の閾値以下になると時間差τが1チップ長Tc以上であると判断するとともに、第2の評価値が第2の閾値以下になると時間差τが2チップ長2Tc以上であると判断する構成を採用することができる。
すなわち、第1の評価値が第1の閾値よりも小さいという条件と、第2の評価値が第2の閾値よりも小さいという条件との両条件が成立するときには、時間差τが2チップ長2Tc以上であることがわかり、第1の評価値が第1の閾値よりも小さいという条件が成立し、第2の評価値が第2の閾値よりも大きいという条件が成立するときには、時間差τが1チップ長Tc以上であることがわかる。また、ショットノイズなどの影響によって、時間差τが1チップ長Tcを超えているときに、第1の評価値が第1の閾値よりも大きくなる場合が考えられるが、このときも、第2の評価値が第2の閾値よりも小さければ2チップ長2Tcを超えていると判断することができる。すなわち、正誤判断部7では、上述した2条件のうちの少なくとも一方が成立すれば、時間差τが2チップ長Tcを超えていると判断することができる。なお、第1の閾値と第2の閾値とは、同じ値を用いることができるが、異なる値を用いてもよい。
(動作例3)
動作例2では、2種類の評価値の少なくとも一方において空間情報が無効であると判断されると、検出した空間情報を無効にしているが、以下では、1種類の評価値に対する閾値を切り換えることによって、空間情報の信頼性を向上させる技術について説明する。
本動作例では、評価値としてはA0−A2を用い、評価値に対する閾値を切り換える条件を判定するための判定値としてA1−A3を用いる。この判定値は、図8(b)に示すように、時間差τが1〜Tcでは増加し、時間差τがTc〜2Tcでは減少し、時間差τが2Tcを超えると0になる。
上述したように、評価値に対する閾値は、物体3までの距離が測定可能範囲の上限(c・τ/2)を超える場合に空間情報が無効であると判断するために規定されている。したがって、評価値が比較的大きい測定可能範囲内では、評価値に対する閾値を小さく設定することにより、測定可能範囲の上限をできるだけc・τ/2に近付け、検出した空間情報を有効として扱える範囲を広げるのが望ましい。その一方で、評価値が小さくなる測定可能範囲外では、評価値に対する閾値を比較的大きく設定することにより、ショットノイズなどの影響で評価値が十分に小さくならない場合でも、検出した空間情報を無効にして空間情報の誤検出を防止することが望ましい。
すなわち、判定値としては、評価値と同様に、測定可能範囲か否かの判断に用いることができる値を用いるのが望ましい。ただし、判定値は、単独では測定可能範囲か否かの判断ができなくてもよい。たとえば、判定値としてA1−A3を採用すると、図8(b)のように、1つの電荷量が2つの時間差に対応しているから、判定値のみでは時間差τが、1チップ長Tc以内であるのか、1チップ長Tcを超えて2チップ長2Tcまでの範囲かは判断することができない。
本例では、図9(a)に示すように、評価値(A0−A2)にする閾値を大小2段階の閾値Ths,Thiから選択する構成を採用する。どちらの閾値Ths,Thiを選択するかは、図9(b)に示すように、判定値(A1−A3)を規定の基準値Vtと比較することにより決定する。すなわち、判定値が基準値Vtよりも小さい場合は、大きい閾値Thsを選択し、判定値が基準値Vtよりも大きい場合は、小さい閾値Thsを選択する。基準値Vtは、閾値Ths,Thiの大きさに応じて、判定値の最小値と最大値との間の値で適宜に設定することができる。
具体的には、時間差τが1チップ長Tcを超えると評価値は理想的には0になるが、実際にはショットノイズなどの影響によって評価値が変動するから、この変動よりも大きい閾値Thsを設定しておけば、評価値による誤判定を防止することができる。しかしながら、評価値に対して大きい閾値Thsを用いると、測定可能範囲と判定する距離が、1チップ長Tcに対応する距離よりも大幅に短縮されるという不都合が生じる。
そこで、時間差τが1チップ長Tcよりも短い区間で評価値が比較的小さくなる区間、つまり物体までの距離が比較的大きい区間においては、小さい閾値Thiを選択して測定可能範囲をできるだけ延長することが望ましい。ただし、小さい閾値Thiのみであるとショットノイズなどの影響によって評価値が変動したときに誤判定の可能性が高くなる。
本動作例では、判定値が基準値Vtよりも小さい場合に大きい閾値Thsを選択することで、1チップ長(単位期間)Tcに対応した距離と2チップ長2Tcに対応した距離との間の距離から遠方側では大きい閾値Vtが選択される。したがって、物体までの距離が1チップ長Tcに対応した距離を超え2チップ長2Tcに対応した距離に達するまでの間に大きい閾値Thsが選択されることにより、2チップ長2Tcに対応する距離よりも小さい距離以降においてショットノイズなどの影響による誤判断の確率を低減することができる。
すなわち、本例の動作を採用することによって、動作例2のように2チップ長2Tcに対応した距離よりも大きいか否かを判断する構成に比較して、ショットノイズなどの影響をさらに受けにくくすることが可能である。
一方、判定値が基準値Vtよりも小さい場合に大きい閾値Thsを選択しているから、物体までの距離が比較的小さい区間であって評価値が比較的大きい区間においても大きい閾値Thsが選択されるが、図9(a)のように、この区間においては評価値が比較的大きいから、この区間における評価値の最小値よりも閾値Thsを小さく設定することで、評価値による判断に影響することはない。
以上説明したように、大きい閾値Thsは、評価値のショットノイズなどによる変動分よりも大きく、かつ物体までの距離が短い区間での評価値よりは小さく設定する必要がある。また、小さい閾値Thiは測定可能範囲の上限を引き上げるためには、できるだけ小さく設定するのが望ましい。他の構成および動作は動作例1と同様である。
(動作例4)
動作例3からわかるように、判定値(=A1−A3)は、時間差τが0〜Tcの範囲において時間差τの増加に伴って増加し、時間差τがTc〜2Tcの範囲において時間差τの増加に伴って減少しており、時間差τが2Tcを超えると略0になる。判定値のこのような特性を利用すれば、物体3までの距離が測定可能範囲内か否かを判定値によっても検出することが可能になる。
判定値(=A1−A3)が時間差τの増加に伴って増加するか減少するかは、以下のようにして判断することが可能である。以下では、時間差τの増加に伴って判定値が増加する領域を増加領域と呼び、判定値が減少する領域を減少領域と呼ぶ。図8(b)の例では、時間差τが0〜Tcである領域が増加領域になり、時間差τがTc〜2Tcである領域が減少領域になる。
ここでは、正誤判断部7がタイミング制御部5と連携し、タイミング制御部5から、上述した4種類のタイミング信号のほかに、電荷量A1,A3に対応するタイミング信号を規定の判定時間ΔTd(≪Tc)だけ遅延させたタイミング信号も出力するものとする。前者のタイミング信号と後者のタイミング信号とは、異なる時刻に出力される。ただし、両タイミング信号は、物体3までの距離、物体3の反射率、媒質の透過率、外光成分に実質的な変化がない程度の短時間内に出力されるようにする。
いま、図10に実線で示すように、求めた判定値(=A1−A3)がQ1であるとすれば、時間差τはτ1,τ2のいずれかであると言えるが、判定値Q1を単独で用いるだけでは、時間差τを一意に決定することができない。そこで、正誤判断部7は判定値Q1を求めた後に、タイミング制御部5に指示することにより、電荷量A1,A3に対応するタイミング信号(図3(e)(f)参照)を判定時間ΔTdだけ遅延させたタイミング信号を出力させる。電荷量A1,A3に対応するタイミング信号は、電荷量A0,A2に対応するタイミング信号に対して1チップ長Tcだけ遅延しているから、新たに生成されたタイミング信号は、電荷量A0,A2に対応するタイミング信号に対して(Tc+ΔTd)だけ遅延していることになる。
上述のようにして判定時間ΔTdだけずらしたタイミング信号を用いて電荷量A1,A3に相当する電荷量A11,A31を求め、その差分A11−A13の電荷量Q11,Q12を求めると、図10に破線で示すように、増加領域であれば電荷量Q11は判定値Q1よりも小さい値になり、減少領域であれば電荷量Q12は判定値Q1よりも大きい値になる。すなわち、判定時間ΔTdだけ遅延させたタイミング信号を用いて判定値に相当する電荷量Q11,Q12を求めると、遅延させていないタイミング信号を用いて求めた判定値Q1に対する変化方向によって、増加領域か減少領域かを識別することができる。
上述のようにして判定値Q1が増加領域であるか減少領域であるかを識別することにより、時間差τが1チップ長Tcより短いか長いかを識別することができ、時間差τを一意に決定することができる。
したがって、正誤判断部7では、判定値(=A1−A3)が増加領域であるときには評価値(=A0−A2)に対する閾値を小さくして測定可能範囲の上限をできるだけ高くしておき、判定値が減少領域であるときには評価値に対する閾値を大きくして評価値の変動による誤判断を防止することが可能になる。なお、判定値が増加領域か減少領域かを検出する技術を採用すれば、判定値のみを用いて測定可能範囲内か否かを判断することが一応は可能であるが、測定可能範囲の上限付近において判定を正確に行うことができない。したがって、評価値に対する閾値の切換にのみ用いている。
上述の動作例では、評価値として電荷量A0,A2の差分を用いているが、図8に示したように、4種類の電荷量A0〜A3のうち時間差τに応じて差分が増減する2種類の電荷量の組み合わせであれば、評価値として用いることが可能である。また、評価値として用いることができる値は、判定値としても用いることが可能である。
さらに、4種類の電荷量A0〜A3のうちの2種類の電荷量の差分を評価値に用いているから、環境光や周囲光のような外光成分が存在している場合でも外光成分の影響を除去して測定可能範囲内か否かの判定が可能である。
ところで、上述したように、物体3の反射率などの相違により電荷量の変化率(α)が変化するから、評価値や判定値において2種類の電荷量の差分を用いるだけでは物体3の反射率などの影響を除去することはできない。電荷量A0,A2の差分を評価値に用いた場合は、物体3の反射率にかかわらず測定可能範囲外では評価値が略0になるから、物体3の反射率の影響をほとんど受けることがない。
このような場合には、物体3の反射率などの影響を除去するために評価値を正規化すればよい。すなわち、評価値に用いる差分では、定数Aがパラメータに含まれており、定数Aは投光から受光までの経路における減衰率に依存しているから、正規化にあたっては定数Aを除去する演算を行えばよい。
たとえば、強度検出装置のように、発光源1から対象空間に投光する投光期間Taと、発光源1から対象空間に投光しない非投光期間Tbとを設け(図7参照)、投光期間Taに得られる電荷量A0,A2の和(A0+A2=A+B)から、非投光期間Tbに得られる電荷量A0,A2の和(A0+A2=B)を減算することで定数Aを求め、この値で、投光期間Taに得られた電荷量A0,A2の差分(A−B)を除算すれば、2A{1−(τ/Tc)})/A=1−(τ/Tc)が得られる。この値を評価値に用いることによって、反射率の影響を除去し、かつ外光成分の影響も除去して、物体3までの距離が測定可能範囲内か否かを判断することができる。他の動作は動作例1と同様である。
1 発光源
2 受光センサ(光電変換部、電荷蓄積部、電荷取出部)
3 物体
4 コード発生器
5 タイミング制御部
6 距離演算部
7 正誤判断部
8 強度演算部

Claims (4)

  1. 対象空間に投光する発光源と、対象空間から受光し指示された受光期間における受光強度に応じた量の電荷を生成かつ集積する光電変換部と、光電変換部において集積した電荷を受光期間よりも長い所定の蓄積期間に亘って蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部に蓄積された電荷を取り出す電荷取出部と、発光源の光出力を変調する変調信号および受光期間を規定するタイミング信号を出力するとともに蓄積期間を決定するタイミング制御部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間の空間情報を検出する空間情報検出部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間に存在する物体からの反射光が許容された測定可能範囲内か否かを判断する正誤判断部とを備え、変調信号は、2値の各信号値の継続期間がそれぞれ単位期間の整数倍でありかつ前記蓄積期間において継続期間が乱数的に変化する方形波信号であって、タイミング制御部は、変調信号の非反転信号または反転信号を時間軸方向において変調信号と規定の関係とした複数種類のタイミング信号を生成し、光電変換部は、各タイミング信号における一方の信号値の継続期間を受光期間に用いて生成した電荷を集積し、空間情報検出部は、各タイミング信号に基づく受光期間に集積された電荷を蓄積期間において蓄積することにより得られた電荷量を用いて空間情報を検出し、正誤判断部は、変調信号の非反転信号である第1のタイミング信号と、第1のタイミング信号の反転信号である第2のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第1の評価値に用い、変調信号の非反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第3のタイミング信号と、変調信号の反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第4のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第2の評価値に用い、第1の評価値が第1の閾値よりも小さいという条件と、第2の評価値が第2の閾値よりも小さいという条件との少なくとも一方が成立するときに測定可能範囲外と判断し、測定可能範囲外と判断したときに空間情報検出部により検出した空間情報を無効にすることを特徴とする空間情報検出装置。
  2. 対象空間に投光する発光源と、対象空間から受光し指示された受光期間における受光強度に応じた量の電荷を生成かつ集積する光電変換部と、光電変換部において集積した電荷を受光期間よりも長い所定の蓄積期間に亘って蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部に蓄積された電荷を取り出す電荷取出部と、発光源の光出力を変調する変調信号および受光期間を規定するタイミング信号を出力するとともに蓄積期間を決定するタイミング制御部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間の空間情報を検出する空間情報検出部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間に存在する物体からの反射光が許容された測定可能範囲内か否かを判断する正誤判断部とを備え、変調信号は、2値の各信号値の継続期間がそれぞれ単位期間の整数倍でありかつ前記蓄積期間において継続期間が乱数的に変化する方形波信号であって、タイミング制御部は、変調信号の非反転信号または反転信号を時間軸方向において変調信号と規定の関係とした複数種類のタイミング信号を生成し、光電変換部は、各タイミング信号における一方の信号値の継続期間を受光期間に用いて生成した電荷を集積し、空間情報検出部は、各タイミング信号に基づく受光期間に集積された電荷を蓄積期間において蓄積することにより得られた電荷量を用いて空間情報を検出し、正誤判断部は、変調信号の非反転信号である第1のタイミング信号と、第1のタイミング信号の反転信号である第2のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を評価値に用い、評価値が規定の閾値よりも小さいときに測定可能範囲外と判断し、測定可能範囲外と判断したときに空間情報検出部により検出した空間情報を無効にするように構成され、さらに、正誤判断部は、変調信号の非反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第3のタイミング信号と、変調信号の反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第4のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を判定値に用い、判定値の大きさに応じて前記閾値を切り換えることを特徴とする空間情報検出装置。
  3. 前記正誤判断部は、前記閾値を大小2段階から選択し、前記判定値が規定の基準値よりも大きい場合は小さい閾値を選択し、前記判定値が規定の基準値よりも小さい場合は大きい閾値を選択することを特徴とする請求項2記載の空間情報検出装置。
  4. 対象空間に投光する発光源と、対象空間から受光し指示された受光期間における受光強度に応じた量の電荷を生成かつ集積する光電変換部と、光電変換部において集積した電荷を受光期間よりも長い所定の蓄積期間に亘って蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部に蓄積された電荷を取り出す電荷取出部と、発光源の光出力を変調する変調信号および受光期間を規定するタイミング信号を出力するとともに蓄積期間を決定するタイミング制御部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間の空間情報を検出する空間情報検出部と、電荷取出部が取り出した電荷を用いることにより対象空間に存在する物体からの反射光が許容された測定可能範囲内か否かを判断する正誤判断部とを備え、変調信号は、2値の各信号値の継続期間がそれぞれ単位期間の整数倍でありかつ前記蓄積期間において継続期間が乱数的に変化する方形波信号であって、タイミング制御部は、変調信号の非反転信号または反転信号を時間軸方向において変調信号と規定の関係とした複数種類のタイミング信号を生成し、光電変換部は、各タイミング信号における一方の信号値の継続期間を受光期間に用いて生成した電荷を集積し、空間情報検出部は、各タイミング信号に基づく受光期間に集積された電荷を蓄積期間において蓄積することにより得られた電荷量を用いて空間情報を検出し、正誤判断部は、変調信号の非反転信号である第1のタイミング信号と、第1のタイミング信号の反転信号である第2のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を評価値に用い、評価値が規定の閾値よりも小さいときに測定可能範囲外と判断し、測定可能範囲外と判断したときに空間情報検出部により検出した空間情報を無効にするように構成され、さらに、正誤判断部は、変調信号の非反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第3のタイミング信号と、変調信号の反転信号を時間軸方向において単位期間だけ遅延させた第4のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第1の判定値とし、第3のタイミング信号および第4のタイミング信号を前記単位期間よりも短い規定の遅延時間だけ遅延させた第5のタイミング信号および第6のタイミング信号との2種類のタイミング信号を用いて得られる2種類の電荷量の差分を第2の判定値とし、前記閾値を大小2段階から選択し、第1の判定値に対して第2の判定値が小さい場合は小さい閾値を選択し、第1の判定値に対して第2の判定値が大きい場合は大きい閾値を選択することを特徴とする空間情報検出装置。
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