JP5050719B2 - 計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パルス光を発射すると共に、パルス光の反射波を受光し、その位相差に基づいて、前方物体までの距離を計測する計測装置に関する。
従来、距離計測可能な計測装置としては、パルス光を前方物体に向けて発射すると共に、当該パルス光の反射波を、光電変換部を有する受光デバイスにて受光して、パルス光の飛行時間δを検出し、その飛行時間δに基づき、前方物体までの距離を算出する計測装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、飛行時間δの検出方法としては、パルス光の発射終了時点を基準として、それより過去の所定時間Tに、光電変換部にて生成された電荷量Q1を検出すると共に、パルス光の発射終了時点から所定時間Tが経過するまでの期間に、光電変換部にて生成された電荷量Q2を検出して、飛行時間δを検出するものが知られている(但し、パルス光のパルス幅Tsに対し、所定時間Tは、T≧Tsである。)。
この方法では、一つの光電変換部(フォトダイオード等)に対し、二つの電荷蓄積部(第一及び第二の電荷蓄積部)を設け、各電荷蓄積部に、スイッチング素子を設ける。具体的には、各電荷蓄積部と光電変換部とを結ぶ線路上に、スイッチング素子を設ける。このようにして、スイッチング素子のオン/オフにより、電荷蓄積部と光電変換部との間の電気的接続をオン/オフできるように、受光デバイスを構成する。
そして、パルス光の発射終了時点より遡って所定時間T前には、1対のスイッチング素子の内、第一のスイッチング素子をオンにし、第二のスイッチング素子をオフにして、第一の電荷蓄積部でのみ、光電変換部にて生成された電荷が蓄積されるように、受光デバイスを制御し、パルス光の発射終了時点では、第一のスイッチング素子をオフにし、第二のスイッチング素子をオンにして、以後、光電変換部にて生成された電荷が、第二の電荷蓄積部で蓄積されるように、受光デバイスを制御する。このようにして、電荷量Q1,Q2を検出する。
この他、飛行時間δの算出に当たっては、背景光成分を抽出するために、パルス光の反射波が受光されない期間で、所定時間Tの間に光電変換部にて生成される電荷量Q3を検出する。そして、検出した電荷量Q1,Q2,Q3に基づき、次式に従って、飛行時間δを算出する。
Figure 0005050719
特開2005−235893号公報
しかしながら、上述の従来手法では、パルス光の発射終了時点で、第一のスイッチング素子をオフし、第二のスイッチング素子をオンして、各スイッチング素子を同時に切り替えるため、切替タイミングにずれが生じ、高速なスイッチング動作を実現することができない場合には、精度よく前方物体までの距離を算出することができないといった問題があった。
即ち、従来手法では、パルス光の発射終了時点前後の微小時間において、第一及び第二のスイッチング素子の両者が開いた状態や閉じた状態となり、光電変換部で生成された電荷を、意図した通りに各電荷蓄積部に振り分けることができないといった問題があった。
換言すると、従来手法では、電荷の振り分け精度が悪く、切替前後で、光電変換部にて生成された電荷が、第一の電荷蓄積部に流れているか、それとも、第二の電荷蓄積部に流れているかを、正確に把握することができないため、飛行時間δの算出式に適合する電荷量Q1,Q2を正確に検出することができず、受光結果に従って、精度よく前方物体までの距離を算出することができないといった問題があった。
その他、高精度に電荷を振り分けられるように計測装置を構成しようとすると、高速なスイッチング動作が必要になり、デバイス設計が煩雑になると共に、製造コストがアップするといった問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、パルス光を発射すると共に、パルス光の反射波を受光し、その位相差に基づき、前方物体までの距離を計測する計測装置として、前方物体までの距離を精度よく計測可能な計測装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた本発明は、パルス光を発射する発光デバイスと、発光デバイスにより発射された光が物体に反射して戻ってくる光を含む外部からの入射光を受光する受光デバイスと、受光デバイスの受光結果に基づき、物体までの距離を算出する距離算出手段と、を備える計測装置に関するものである。
この計測装置が備える受光デバイスは、入射光を電荷に変換する光電変換部と、光電変換部で生成された電荷を蓄積する複数の電荷蓄積部と、各電荷蓄積部を初期状態にリセットするリセット部と、各電荷蓄積部に蓄積された電荷量を表す電荷情報を、出力する出力部と、を備える。
この受光デバイスは、更に、電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続を、オン/オフする切替部を、電荷蓄積部毎に備え、外部からの制御信号に従って、各電荷蓄積部をリセットし、更には、各電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオン/オフして、光電変換部で生成された電荷を、光電変換部に電気的に接続された電荷蓄積部に分配し、各電荷蓄積部に蓄積された電荷についての上記電荷情報を出力する。
例えば、出力部は、電荷情報として、電荷蓄積部の両端電圧を表す電気信号を出力する構成にすることができる。このとき、電荷蓄積部に蓄積された電荷量は、電荷蓄積部の両端電圧を、電荷蓄積部の静電容量と掛け算することにより導出することができる。
この他、本発明の計測装置は、発光制御手段、第一及び第二受光制御手段、第一及び第二電荷情報取得手段を備え、発光制御手段により、発光デバイスを作動させて、発光デバイスにパルス光を発射させる。また、第一受光制御手段により、次のように受光デバイスを制御する。
具体的に、第一受光制御手段は、受光デバイスを制御して、受光デバイスに、第一の期間、上記複数の電荷蓄積部の内、予め定められた第一の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオンさせ、第一の期間の終了時点で、第一の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオフさせる。また、受光デバイスに、第二の期間、上記複数の電荷蓄積部の内、第一の電荷蓄積部とは異なる第二の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオンさせ、第二の期間の終了時点で、第二の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオフさせる。また、第一及び第二の期間の起点到来前に、第一及び第二の電荷蓄積部をリセットさせる。
尚、第一の期間は、発光デバイスが発射したパルス光の反射波先端が、受光デバイスに到達する時点から、発光デバイスがパルス光の発射動作を終える時点までの期間内で定められるものとし、第二の期間は、第一の期間と起点を同一とする期間であって当該起点から反射波後端が受光デバイスに到達する時点若しくはそれより後の時点までの期間に定められるものとする。
このように受光デバイスを制御すると、上記第一の期間に光電変換部で生成された電荷は、第一及び第二の電荷蓄積部に分配されて蓄積されるが、第一の期間を除く第二の期間に光電変換部で生成された電荷は、第二の電荷蓄積部にのみ蓄積されることになる。
第一電荷情報取得手段は、この受光デバイスから、上記電荷情報として、第一の電荷蓄積部が第一の期間に蓄積した電荷量を表す情報、及び、第二の電荷蓄積部が第二の期間に蓄積した電荷量を表す情報を取得する。
この他、第二受光制御手段は、受光デバイスを制御し、パルス光の反射波が受光デバイスで受光されない期間内で予め定められた第三の期間、受光デバイスに、上記複数の電荷蓄積部の内、所定の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオンさせ、第三の期間の終了時点で、上記所定の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオフさせる。また、第三の期間の起点到来前には、上記所定の電荷蓄積部をリセットさせる。
このようにして、第二受光制御手段は、受光デバイスに、第三の期間に光電変換部が生成した電荷を、上記所定の電荷蓄積部に蓄積させる。
また、本発明の計測装置は、第二電荷情報取得手段にて、受光デバイスから、上記所定の電荷蓄積部が第三の期間に蓄積した電荷量を表す情報(電荷情報)を取得し、上記第一及び第二電荷情報取得手段が取得した電荷情報に基づき、距離算出手段にて、物体までの距離を算出する。
このように構成された本発明の計測装置では、反射波及び背景光が混合した光の受光によって生成される電荷量の情報を、第一の期間に蓄積された電荷量の情報から取得することができ、背景光のみの受光によって生成される電荷量の情報を、第三の期間に蓄積された電荷量の情報から取得することができ、これら第一及び第三の期間の情報から、反射波のみの受光により単位時間当たりに生成される電荷量の情報(換言すれば電荷の蓄積速度の情報)を取得することができる。
また、第二の期間に蓄積される電荷量の情報に基づき、パルス光の発射終了時点から反射波の後端が受光デバイスに到達するまでの時間に反射波の受光により光電変換部で生成された電荷量の情報を、取得することができる。従って、本発明によれば、これらの情報に基づき、パルス光の発射終了時点から反射波の後端が受光デバイスに到達するまでの時間δ(パルス光の飛行時間δ)を算出することができるのである。
このように、本発明の計測装置によれば、パルス光の飛行時間δを、パルス光の発射終了時点で、第一及び第二の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続を、同時に切り替えることなく、求めることができる。
従って、この計測装置によれば、第一及び第二の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続を、同時に切り替えることで、光電変換部にて生成された電荷が第一及び第二の電荷蓄積部のいずれに流れているかが不明となり、電荷の振り分け精度が悪くなるのを防止することができる。従来手法では、電荷の振り分け精度を高めるために、高速なスイッチング動作を実現する必要があったが、本発明によれば、そのような必要もなく、高精度に距離計測可能な計測装置を設計することができる。また、高精度な計測装置を、安価に製造することができる。
尚、第二受光制御手段は、第一及び第二の電荷蓄積部のいずれか一方を、上記所定の電荷蓄積部として、用いる構成にされてもよいし、第一及び第二の電荷蓄積部以外の電荷蓄積部を、上記所定の電荷蓄積部として、用いる構成にされてもよい。後者のように第二受光制御手段を構成する場合には、受光デバイスに、合計3つ以上の電荷蓄積部を設ける必要があるが、前者のように第二受光制御手段を構成すれば、上記複数の電荷蓄積部として、2つの電荷蓄積部を計測装置に設けることで、本発明の計測装置としての機能を実現することができる。
この他、計測装置としては、上記構成の受光デバイスとして、複数の画素ユニットがマトリクス状に配列されてなる距離画像データ生成装置であって、パルス光をライン状に発射して、1ライン分の画素ユニットにて、上記パルス光の反射波を受けることで、ライン毎に、電荷量の計測動作を実行し、距離を計測するものが知られているが、このような装置に、本発明を適用する場合には、第一受光制御手段による計測中のライン(パルス光の反射波が入射されるライン)とは別のラインに属する画素ユニットの電荷蓄積部を用いて、背景光成分を計測するように、計測装置を構成するとよい。このように計測装置を構成すれば、各画素の距離計測に必要な背景光成分の計測動作を、効率的に実行することができる。
また、距離計測の精度を高めるため、上記計測装置は、次のように構成されるとよい。即ち、受光デバイスは、リセット部として、第一及び第二の電荷蓄積部に共通するスイッチング素子を備え、スイッチング素子をオンして、第一及び第二電荷蓄積部を共通する電荷排出用の線路に接続し、第一及び第二の電荷蓄積部を初期状態にリセットし、スイッチング素子をオフして、第一及び第二電荷蓄積部を線路から遮断し、第一及び第二電荷蓄積部を電荷蓄積可能な状態にする構成にされるとよい。
そして、第一受光制御手段は、第一及び第二の期間の起点到来前に、受光デバイスに、上記スイッチング素子をオンさせると共に、第一及び第二の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオンさせ、更に、第一及び第二の期間の起点到来時に、第一及び第二の電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオンさせた状態で、スイッチング素子をオフさせることにより、第一及び第二の電荷蓄積部を用いた電荷蓄積を同時に開始させる構成にされるとよい(請求項2)。
このように、計測装置を構成すれば、第一及び第二の期間の起点到来時に、第一及び第二の電荷蓄積部にて、同時に電荷蓄積が開始されるようにすることができ、各電荷蓄積部に、光電変換部にて生成された電荷を、精度よく振り分けることができて、蓄積された電荷量の情報から、高精度に距離を計測することができる。
また、第一の期間の終了時点が、パルス光の発射動作が終了する時点である場合、距離算出手段は、次のように構成にすることができる。
即ち、距離算出手段は、式
Figure 0005050719
に従って、パルス光の発射動作が開始されてから、その反射波が受光デバイスにて受光されるまでの時間δを算出し、当該時間δに基づき、物体までの距離を算出する構成にすることができる(請求項3)。
尚、変数Q1は、第一の電荷蓄積部により第一の期間に蓄積される電荷量Q1を表し、変数Q2は、第二の電荷蓄積部により第二の期間に蓄積される電荷量Q2を表し、変数Q3は、上記所定の電荷蓄積部により第三の期間に蓄積される電荷量Q3を表す。また、変数T1は、上記第一の期間の時間長さT1を表し、変数T2は、上記第二の期間の時間長さT2を表し、変数T3は、上記第三の期間の時間長さT3を表す。
その他、式(2)では、第一の期間における第一の電荷蓄積部への電荷の分配比率がP1/(P1+P2)であり、第二の電荷蓄積部への電荷の分配比率がP2/(P1+P2)であるものとして、時間δの算出式を表す。即ち、上式(2)では、光電変換部にて生成された電荷のP1/(P1+P2)が第一の電荷蓄積部に分配され、光電変換部にて生成された電荷のP2/(P1+P2)が第二の電荷蓄積部に分配されるものとして、時間δの算出式を表す。
ところで、本発明では、第一の期間、光電変換部にて生成された電荷を第一及び第二の電荷蓄積部に分配することになるので、第一及び第二の電荷蓄積部にて夫々重複しない期間に電荷を蓄積する従来手法と比較して、第一の電荷蓄積部にて蓄積される電荷の量が、少なくなる。
従って、本発明の計測装置においては、第一の電荷蓄積部を、第二の電荷蓄積部とは、異なる静電容量にするとよい(請求項4)。具体的に、第一の電荷蓄積部の静電容量については、これを、第二の電荷蓄積部の静電容量よりも小さくして、上記受光デバイスを設計するとよい(請求項5)。
上述したように、各電荷蓄積部にて蓄積された電荷量の情報は、電荷蓄積部の両端電圧を表す電気信号を、受光デバイスから出力することで、受光デバイス外部に提供することができるが、両端電圧Vと、電荷量Qと、静電容量Cとの間には、Q=CVの関係があるので、電荷蓄積部に蓄積される電荷量Qが小さくても、静電容量Cを小さくすれば、電荷量の情報としては、大きな値Vを得ることができる。値Vとして大きな値を得ることができれば、例えば、距離算出のために、両端電圧を表す電気信号をA/D変換した際に、A/D変換器の分解能に影響されて、変換後の電圧値Vの精度が悪くなるのを防止することができ、結果として、第一の電荷蓄積部にて蓄積された電荷量Q1を精度よく検出することができる。
従って、第一の電荷蓄積部については、その静電容量を、第二の電荷蓄積部の静電容量よりも小さくして、上記受光デバイスを設計すれば、第一及び第二の電荷蓄積部の静電容量を揃えるよりも、高精度に、前方物体までの距離を計測することができるのである。
また、電荷量Q1の検出精度は、分配比率P1:P2を等分(1:1)に設定せず、第一の期間において、第二の電荷蓄積部よりも第一の電荷蓄積部に対し、光電変換部にて生成された電荷を、多く分配することでも高めることができる。
従来の距離画像データ生成装置としては、CMOSイメージセンサを備える装置が知られているが、上記切替部として、対応する電荷蓄積部と光電変換部との電気的接続をオン/オフするMOS型トランジスタを受光デバイスに設ける場合には、各MOS型トランジスタのチャネル長Lとチャネル幅Wとの比W/Lを調整することで、上述の分配比率(換言すると、P1,P2)を、変更することができる。
即ち、第一の電荷蓄積部に対して設けるMOS型トランジスタのW/L及び第二の電荷蓄積部に対して設けるMOS型トランジスタのW/Lを、互いに異なる値にして、受光デバイスを設計すれば、分配比率P1:P2を等分以外の値に設定することができ、電荷量Q1の検出精度を高めることができる(請求項6)。
具体的に、第一の電荷蓄積部に対して設けるMOS型トランジスタのW/Lを、第二の電荷蓄積部に対して設けるMOS型トランジスタのW/Lよりも大きくすれば、結果として、第一の期間において、第一の電荷蓄積部に分配される電荷量が多くなり、電荷量Q1の検出精度を高めることができる(請求項7)。
従って、このように計測装置を構成すれば、一層高精度に物体までの距離を計測することができる。
以下に、本発明の実施例について、図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された距離画像データ生成装置1の構成を表すブロック図である。本実施例の距離画像データ生成装置1は、パルス光の発射により前方物体5までの距離を計測し、計測した距離を階調表現した画像データ(以下、「距離画像データ」とする。)を出力するものであり、図1に示すように、発光デバイス10と、受光デバイス20と、制御部30と、演算部40と、インタフェース部50と、を備える。
発光デバイス10は、パルス光を発射する発光素子と、制御部30から入力される制御信号に従って発光素子を駆動する駆動回路と、発光素子からの発射光を拡散して、これを所定の計測エリアに存在する前方物体5に照射する拡散レンズと、を備える。
また、受光デバイス20は、発光デバイス10から発射されたパルス光の反射波を受光するためのものであり、入射光を受光する光電センサ21と、上記計測エリアから到来する光を集光して光電センサ21に入射する集光レンズと、を備える。
この他、制御部30は、発振器31から入力されるクロック信号に基づき、発光デバイス10や受光デバイス20に対する制御信号を生成し、これを発光デバイス10や受光デバイス20に入力して、発光デバイス10及び受光デバイス20を制御するものである。距離画像データ生成装置1において、上述の発光デバイス10及び受光デバイス20は、この制御部30から入力される制御信号に従って動作する。
また、演算部40は、CPU、ROM及びRAMを備え、ROMに記録されたプログラムに従ってCPUで演算処理を実行することにより、各種機能を実現するものである。具体的に、演算部40は、受光デバイス20の受光結果に基づき、前方物体5までの距離を階調表現した距離画像データを生成し、これを、インタフェース部50を通じ外部装置に入力する機能、をプログラムの実行によりソフトウェア的に実現する。
尚、インタフェース部50は、外部装置と接続されて、演算部40が生成した距離画像データを外部装置に入力するものである。インタフェース部50に接続される外部装置としては、例えば、距離画像データに基づき車両制御を実現する車載装置や、距離画像データに基づき外部からの不法侵入者を検知する監視装置等を挙げることができる。
このように構成された本実施例の距離画像データ生成装置1は、制御部30にて発光デバイス10及び受光デバイス20を制御して、発光デバイス10に、パルス光を前方物体5に向けて発射させると共に、この反射波を含む外部からの入射光を受光デバイス20に受光させ、その受光結果に従い、演算部40にて、前方物体5までの距離を算出する。そして、この算出結果に基づき、前方物体5までの距離を表す距離画像データを生成し、これを外部装置に出力する。
続いて、距離画像データ生成装置1各部の詳細構成について説明する。
本実施例の距離画像データ生成装置1が受光デバイス20に備える光電センサ21は、図2(a)に示すように、画素ユニット24がM行N列のマトリックス状に配列されてなる画素アレイ23と、各画素ユニット24からの出力信号を、ディジタルデータに変換し、これを演算部40に入力するデータ出力部25と、を備える。図2(a)は、光電センサ21の構成を表すブロック図であり、図2(b)は、画素ユニット24の等価回路図である。
画素アレイ23は、CMOS構造のイメージセンサとして構成されており、画素アレイ23が備える各画素ユニット24は、図2(b)に示すように、入射光に応じた電荷を生成する光電変換素子(具体的にはフォトダイオード)PDと、電荷転送トランジスタTr11,Tr12と、リセットトランジスタTr20と、出力トランジスタTr31,Tr32と、増幅トランジスタTr41,Tr42と、電荷蓄積部FD1,FD2と、を含んだ構成にされている。
これら各トランジスタTr11,Tr12,Tr20,Tr31,Tr32,Tr41,Tr42は、MOS型トランジスタとして構成されており、電荷蓄積部FD1,FD2は、フローティングディフュージョンとして、画素ユニット24内に存在している。
この画素ユニット24において、光電変換素子PDは、アノードが接地され、カソードが電荷転送トランジスタTr11,Tr12及びリセットトランジスタTr20のソース電極に接続された構成にされている。また、リセットトランジスタTr20のドレイン電極は、電荷排出用の線路L0を通じて、電源VDDに接続されている。
この他、電荷転送トランジスタTr11のドレイン電極は、増幅トランジスタTr41のゲート電極に接続され、増幅トランジスタTr41のドレイン電極は、電源VDDに接続されている。また、増幅トランジスタTr41のソース電極は、出力トランジスタTr31のドレイン電極に接続され、出力トランジスタTr31のソース電極は、データ出力部25に、信号線を介して接続されている。
また、電荷転送トランジスタTr12のドレイン電極は、増幅トランジスタTr42のゲート電極に接続され、増幅トランジスタTr42のドレイン電極は、電源VDDに接続されている。この他、増幅トランジスタTr42のソース電極は、出力トランジスタTr32のドレイン電極に接続され、出力トランジスタTr32のソース電極は、データ出力部25に、信号線を介して接続されている。
また、画素ユニット24は、電荷転送トランジスタTr11と増幅トランジスタTr41とを結ぶ伝送路に、フローティングディフュージョンとして、電荷蓄積部FD1が介在し、電荷転送トランジスタTr12と増幅トランジスタTr42とを結ぶ伝送路に、電荷蓄積部FD2が介在した構成にされている。
即ち、画素ユニット24は、制御部30を通じて電荷転送トランジスタTr11,Tr12のゲート電極に入力される電荷転送制御信号TG1,TG2により、電荷転送トランジスタTr11,Tr12がオン(導通状態に)されると、電荷転送トランジスタTr11,Tr12がオフされるまでの期間、光電変換素子PDのカソードと電荷蓄積部FD1,FD2とを、電気的に接続する。
また、電荷転送トランジスタTr11,Tr12がオンされた状態で、制御部30を通じてリセットトランジスタTr20のゲート電極に入力されるリセット制御信号RSTにより、リセットトランジスタTr20がオンされると、リセットトランジスタTr20がオフ(非導通状態)にされるまでの期間、電荷蓄積部FD1,FD2に蓄積された電荷を、線路L0を通じて、電源VDDに排出し、電荷蓄積部FD1,FD2をリセットする(即ち、電荷蓄積部FD1,FD2の両端電圧を初期電圧にリセットする)。
また、画素ユニット24は、電荷転送トランジスタTr11,Tr12がオンされた状態で、リセットトランジスタTr20がリセット制御信号RSTによりオフ(非導通状態に)されると、電荷転送トランジスタTr11,Tr12がオフされるまでの期間、光電変換素子PDにて生成された電荷を、電荷蓄積部FD1,FD2に転送する。
その他、画素ユニット24は、制御部30を通じて出力トランジスタTr31,Tr32のゲート電極に入力される読出制御信号RG1,RG2により、出力トランジスタTr31,Tr32がオンされると、増幅トランジスタTr41,Tr42を通じ、電荷蓄積部FD1,FD2の蓄積電荷量を表す情報として、電荷蓄積部FD1,FD2の両端電圧に対応した電圧信号を出力し、これをデータ出力部25に入力する。データ出力部25は、このようにして入力された電圧信号を、所定の分解能にて、アナログ値からディジタル値に変換し、変換結果として、電荷蓄積部FD1,FD2の両端電圧を表すディジタルデータを、演算部40に入力する。
このようにして、本実施例の光電センサ21は、制御部30から入力される制御信号に従い、電荷蓄積部FD1,FD2を初期状態にリセットすると共に、電荷蓄積部FD1,FD2で、光電変換素子PDにて生成された電荷を蓄積し、蓄積電荷量に対応した電圧値のデータを、演算部40に入力する。
一方、制御部30は、図3及び図4に示すようにして、光電センサ21を制御し、距離画像データの生成に必要な受光量の計測を行う。尚、図3は、制御部30が周期的に実行する計測制御処理を表すフローチャートであり、図4は、リセット制御信号RST及び電荷転送制御信号TG1,TG2の入力パターンを、パルス光の発射態様及び反射波の受光態様と共に示したタイムチャートである。
計測制御処理を開始すると、制御部30は、まず、計測に使用する各画素ユニット24を初期状態にリセットする(S110)。ここでは、各画素ユニット24に、電荷転送制御信号TG1,TG2及びリセット制御信号RSTとして、オン信号を入力することで、各画素ユニット24の電荷転送トランジスタTr11,Tr12及びリセットトランジスタTr20をオンにする。
このような動作により、S110では、各画素ユニット24の光電変換素子PDが保持する電荷を排出して、各光電変換素子PDを初期状態にリセットすると共に、各画素ユニット24の電荷蓄積部FD1,FD2を初期状態にリセットする。また、各画素ユニット24における他のオン/オフ切替可能なトランジスタTr31,Tr32をオフに設定し、各画素ユニット24を初期状態にリセットする。
また、この処理を終えると、制御部30は、各画素ユニット24の電荷転送トランジスタTr11,Tr12及びリセットトランジスタTr20をオンにした状態で、発光デバイス10に制御信号を入力して、発光デバイス10を作動させ、発光デバイス10に、パルス幅Tsのパルス光の発射を開始させる(S120)。
そして、パルス光の発射を開始させた後には、パルス光の発射開始時点から所定時間Tdが経過するまで待機し、所定時間Tdが経過すると(S125でYes)、リセット制御信号RSTとして、オフ信号を各画素ユニット24に入力することにより、各画素ユニット24のリセットトランジスタTr20をオフに切り替え、この時点(以下、転送開始時点という。)から、光電変換素子PDにて生成された電荷が、電荷蓄積部FD1,FD2に転送され、電荷蓄積部FD1,FD2にて蓄積されるようにする(S130)。
尚、時間Tdは、距離画像データ生成装置1で計測する距離の最大値を考慮して、設計段階で予め定められるものとする。即ち、本実施例では、時間Tdが経過した時点で既に、発光デバイス10から発射されたパルス光の反射波先端が受光デバイス20に到達しているように、その時間Tdを定める。
例えば、距離0〜Dxを計測範囲とする場合には、パルス光の発射開始時点から最大で時間Tx=2・Dx/c(但し、cは、光の速度である。c=3.0×108[m/s])遅れて、反射波が受光デバイス20に到達することになる。従って、設計段階では、余裕(α)を持って、時間Tdを、Td=2・Dx/c+αに定める。
また、これと関連して、設計段階では、各画素ユニット24のリセットトランジスタTr20をオフに切り替えてから、パルス光の発射が終了するまでの時間(Ts−Td)内で、反射波の受光に起因して光電変換素子PDで生じる電荷を、電荷蓄積部FD1,FD2で蓄積できるように、発光デバイス10から発射するパルス光のパルス幅Tsを、時間Tdよりも長い時間幅に定める(Ts>Td)。
このようにして、S130では、反射波の受光が各画素ユニット24で開始されてから、各画素ユニット24のリセットトランジスタTr20をオフに切り替え、この時点から、光電変換素子PDにて生成された電荷が、電荷蓄積部FD1,FD2に転送され、電荷蓄積部FD1,FD2にて蓄積されるようにする。
但し、本実施例では、電荷転送トランジスタTr11,Tr12のW/L比(詳細後述)が等しく設計されており、光電変換素子PDで生成された電荷Qは、等しく2分の1ずつ電荷蓄積部FD1,FD2に転送(分配)されるものとする。
このようにして、リセットトランジスタTr20をオフに切り替えると、制御部30は、当該転送開始時点から、所定時間T1が経過するまでの間、電荷転送トランジスタTr11,Tr12をオンの状態に維持する(S140)。但し、時間T1は、発光デバイス10からのパルス光の発射が終了する時刻に合わせて、予め設定されているものとする。即ち、ここでは、発光デバイス10からのパルス光の発射が終了するまでの期間、電荷転送トランジスタTr11,Tr12をオンの状態に維持する。
そして、所定時間T1が経過すると(S140でYes)、その時点で、電荷転送トランジスタTr11をオフに切り替える(S150)。即ち、所定時間T1が経過した時点では、電荷転送トランジスタTr12をオンの状態に維持しつつ、電荷転送トランジスタTr11のみをオフに切り替える。このようにして、S150では、発光デバイス10からのパルス光の発射が終了した時点で、光電変換素子PDにて生成された電荷の電荷蓄積部FD1への転送を禁止し、光電変換素子PDにて生成された電荷が、全て電荷蓄積部FD2に転送されるようにする。
また、S150で、電荷転送トランジスタTr11をオフに切り替えると、制御部30は、電荷転送トランジスタTr11をオフに維持し、電荷転送トランジスタTr12をオンに維持した状態で、上記転送開始時点から所定時間T2が経過するまで待機する(S160)。
そして、転送開始時点から所定時間T2が経過すると(S160でYes)、その時点で、電荷転送トランジスタTr12をオフに切り替える(S170)。このようにして、制御部30は、転送開始時点から時間T2の経過後、光電変換素子PDにて生成された電荷が電荷蓄積部FD1及び電荷蓄積部FD2のいずれにも転送されないようにする。但し、時間T2は、パルス幅Tsより長い時間に、設計段階で定められるものとする。即ち、電荷転送トランジスタTr12をオフにする時点は、反射波後端が各画素ユニット24に到達する時点より後の時点に定められる。
また、この処理を終えると、制御部30は、各画素ユニット24に対し、読出制御信号RG1として、オン信号を入力することにより、各画素ユニット24の出力トランジスタTr31をオンし、転送開始時点から時間T1が経過するまでの間に電荷蓄積部FD1で蓄積された電荷量Q1に応じた電圧信号が、各画素ユニット24からデータ出力部25に入力されるようにする(S180)。
同様に、制御部30は、各画素ユニット24に対し、読出制御信号RG2として、オン信号を入力することにより、出力トランジスタTr32をオンし、転送開始時点から時間T2が経過するまでの間に電荷蓄積部FD2で蓄積された電荷量Q2に応じた電圧信号が、各画素ユニット24からデータ出力部25に入力されるようにする(S190)。
このようにして、制御部30は、電荷蓄積部FD1で蓄積された電荷量Q1及び電荷蓄積部FD2で蓄積された電荷量Q2の情報を、電荷蓄積部FD1の両端電圧V1に対応する電圧信号及び電荷蓄積部FD2の両端電圧V2に対応する電圧信号として、データ出力部25に入力し、データ出力部25から、電圧値V1,V2の情報が、ディジタルデータとして、演算部40に入力されるようにする。
また、S190での処理を終えると、制御部30は、S110と同様にして、各画素ユニット24をリセットする(S200)。具体的には、各画素ユニット24の電荷転送トランジスタTr11,Tr12及びリセットトランジスタTr20をオンにして、光電変換素子PD及び電荷蓄積部FD1,FD2を初期状態にする(S200)。
また、この処理後には、各画素ユニット24の電荷転送トランジスタTr11をオフに切り替え、更に、各画素ユニット24の電荷転送トランジスタTr12をオンに維持した状態で、各画素ユニット24のリセットトランジスタTr20をオフに切り替えて、光電変換素子PDにて生成された電荷が、電荷蓄積部FD2に転送され、電荷蓄積部FD2で蓄積されるようにする(S210)。
そして、制御部30は、リセットトランジスタTr20をオフに切り替えた時点から、所定時間T3が経過するまでは、電荷転送トランジスタTr12をオンに維持し、時間T3が経過するまでの期間、光電変換素子PDが入射光(背景光)の影響を受けて生成した電荷を、電荷蓄積部FD2に、蓄積させる(S220)。
また、時間T3が経過すると(S220でYes)、制御部30は、この時点で、電荷転送トランジスタTr12をオフに切り替え(S230)、光電変換素子PDにて生成された電荷が電荷蓄積部FD1及び電荷蓄積部FD2のいずれにも転送されないようにする。
また、S230での処理を終えると、制御部30は、各画素ユニット24に対し、読出制御信号RG2として、オン信号を入力することにより、各画素ユニット24の出力トランジスタTr32をオンし、電荷蓄積部FD2に蓄積された電荷に応じた電圧信号が、各画素ユニット24からデータ出力部25に入力されるようにする(S240)。
このようにして、制御部30は、発光デバイス10から発射されたパルス光の反射波が画素ユニット24にて受光されていない期間において、電荷蓄積部FD2で蓄積された電荷、即ち、背景光の入射により光電変換素子PDにて生成された電荷量Q3の情報を、この電荷量Q3に対応する電圧値V3の情報として、データ出力部25に入力し、データ出力部25から、この電圧値V3の情報が、ディジタルデータとして、演算部40に入力されるようにする。そして、この処理を終えると、当該計測制御処理を終了する。
続いて、制御部30の動作に合わせて、演算部40が実行する距離算出処理について説明する。図5は、演算部40が実行する距離算出処理を表すフローチャートである。
距離算出処理を開始すると、演算部40は、まず、光電センサ21を構成する画素ユニット24の一つを、処理対象に選択する(S310)。そして、選択した処理対象の画素ユニット24からデータ出力部25を介して入力された上述の電圧値V1,V2,V3の情報に基づき、次式に従って、発光デバイス10から発射されたパルス光に対する反射波の遅延量δを算出する(S320)。
Figure 0005050719
尚、電荷量Q1は、電荷蓄積部FD1の静電容量をC1として、Q1=C1・V1で求めることができ、電荷量Q2は、電荷蓄積部FD2の静電容量をC2として、Q2=C2・V2で求めることができ、電荷量Q3は、Q3=C2・V3で求めることができる。
そして、算出した遅延量δに基づき、前方物体5までの距離Dを、次式に従って算出する(S330)。
Figure 0005050719
その後、演算部40は、処理対象の画素ユニットに対応する座標(x,y)の画素値、即ち、生成する距離画像データの座標(x,y)の画素値を、算出した距離Dに対応する階調値に設定する(S340)。例えば、処理対象の画素ユニットが第m行第n列の画素ユニットである場合には、座標(m,n)の画素値を、算出した距離Dに対応する階調値に設定する。階調値が0〜Zまでの値を採りえる場合であって、計測可能な距離の最大値が値Dxである場合には、例えば、距離Dに対応する階調値として、D/(Dx/Z)の整数値を設定する。
また、S340での処理を終えると、演算部40は、全画素ユニット24を処理対象に選択したか否かを判断し(S350)、選択していないと判断すると(S350でNo)、S310に移行して、未選択の画素ユニットの一つを、新たな処理対象に設定し、S320以降の処理を実行する。このようにして、演算部40は、距離画像データを構成する各画素の階調値を、対応する画素ユニット24から出力される電圧値V1,V2,V3の情報に基づき設定する。
そして、全画素ユニット24を処理対象に選択したと判断すると(S350でYes)、上記の手法で完成した距離画像データを、インタフェース部50を通じて外部装置に出力する。その後、当該距離算出処理を終了する。
本実施例の距離画像データ生成装置1は、このようにして前方物体5までの距離を計測し、その距離を階調表現した距離画像データを外部装置に出力する。
ここで、本実施例での距離Dの算出手法を、原理の側面から具体的に説明する。図6は、電荷蓄積部FD1,FD2にて蓄積される電荷と、時間との対応関係を、時間tをX軸、電荷QをY軸として、グラフにより概略的に示したものである。
本実施例では、制御部30から、上述した手法で、発光デバイス10及び受光デバイス20を制御するため、転送開始時点から、時間T1が経過するまでの期間(以下、「初期転送期間」という。)には、電荷蓄積部FD1,FD2に、反射波成分と背景光成分を含む入射光により生成された電荷が蓄積される。本実施例では、この初期転送期間を利用して、反射波成分と背景光成分が混合した光を受光しているときに生成される電荷によって生じる電荷蓄積部FD1の蓄積電荷の変化量(傾き)Q1/T1を求める。
また、本実施例では、転送開始時点から時間T2後、電荷転送トランジスタTr11に遅れて電荷転送トランジスタTr12をオフに設定するが、この電荷転送トランジスタTr12をオフにする時間T2が経過する時点は、反射波の受光終了時点よりも遅い時点に設定されている。
従って、初期転送期間の終了後、電荷転送トランジスタTr12をオフにするまでの期間では、その前半で、電荷蓄積部FD2に、反射波成分と背景光成分とを含む入射光により生成された電荷が蓄積されることになり、後半で、反射波成分を含まず背景光のみの入射光により生成された電荷が蓄積されることになる。
本実施例では、この背景光成分を、電荷量Q2の情報から除去するため、上述した手法で、電圧値V3を計測することにより、背景光成分による蓄積電荷の変化量(傾き)Q3/T3を求める。
そして、初期転送期間の終了後、時間T2が経過するまでの期間に、電荷蓄積部FD2で蓄積された電荷量(Q2−Q1)の情報から背景光成分を取り除くことで、この期間に、反射波を原因として光電変換素子PDで生成され、電荷蓄積部FD2で蓄積された電荷量{(Q2−Q1)−(Q3/T3)・(T2−T1)}を求める。
また、本実施例では、上述したように、初期転送期間の終了時点で、電荷転送トランジスタTr11をオフに切り替えるが、この切替後には、切替直前に、電荷蓄積部FD1に流れていた電荷が全て電荷蓄積部FD2に流れることになる。
本実施例では、転送開始時点から時間T1が経過するまでの期間(初期転送期間)、等しく電荷が電荷蓄積部FD1,FD2に分配されるようにしているので、切替後、電荷蓄積部FD2における単位時間当たりの電荷蓄積量は、2倍になる。
即ち、本実施例では、初期転送期間において、電荷蓄積部FD1で蓄積される電荷の変化量(傾き)から、初期転送期間終了後の上記前半において、電荷蓄積部FD2で蓄積される電荷の変化量(傾き)を、2・Q1/T1と推定することができる。
従って、本実施例の手法によれば、この推定値2・Q1/T1から、背景光成分Q3/T3を取り除くことで、パルス光の発射終了時点(初期転送期間終了時点)から、パルス光の反射波の末端が到達するまでの期間において、反射波成分による蓄積電荷の変化量(傾き)2・Q1/T1−Q3/T3を求めることができる。よって、本実施例では、式(3)に従って、遅延量δを算出することができ、前方物体5までの距離Dを算出することができるのである。
本実施例の距離画像データ生成装置1では、このような原理にて距離Dを算出することにより、従来のように、パルス光の発射終了時点で、電荷蓄積部FD1,FD2と光電変換素子PDとの電気的接続を、同時に切り替えることなく、距離Dを求めることができるようにしている。
従って、この距離画像データ生成装置1によれば、パルス光の発射終了時点で、電荷蓄積部FD1,FD2と光電変換素子PDの電気的接続を、同時に切り替えることにより、光電変換素子PDにて生成された電荷が電荷蓄積部FD1,FD2のいずれに流れているかが不明となり、電荷の振り分け精度が悪くなるのを防止することができ、設計者は、高速なスイッチング動作を実現する必要なく、高精度に距離計測可能な距離画像データ生成装置1を設計することができる。また、高精度な距離画像データ装置1を、安価に製造することができる。
特に、本実施例の距離画像データ生成装置1では、リセットトランジスタTr20を、電荷蓄積部FD1及び電荷蓄積部FD2で共有化し、電荷蓄積部FD1,FD2と光電変換素子PDとを電気的に接続した状態で、リセットトランジスタTr20をオンすることで、電荷蓄積部FD1,FD2を、共通する電荷排出用の線路L0に接続して、電荷蓄積部FD1,FD2を初期状態にリセットし、リセットトランジスタTr20をオフすることで、電荷蓄積部FD1,FD2を線路L0から遮断して、電荷蓄積部FD1,FD2にて同時に電荷蓄積が開始されるようにしている。従って、この距離画像データ生成装置1によれば、各電荷蓄積部FD1,FD2に、光電変換素子PDにて生成された電荷を、精度よく振り分けることができ、蓄積された電荷量Q1,Q2の情報から、高精度に距離Dを計測することができる。
ところで、本実施例の距離画像データ装置1では、転送開始時点から時間T1が経過するまでの初期転送期間において、電荷蓄積部FD1,FD2に、光電変換素子PDにて生成された電荷が等しく分配されて転送されるので、電荷蓄積部FD1で蓄積される電荷の量Q1は、複数の電荷蓄積部FD1,FD2で同時に電荷を蓄積しない従来技術と比較して、およそ二分の一まで小さくなる。
従って、本実施例では、電荷蓄積部FD1の静電容量C1を、電荷蓄積部FD2の静電容量C2よりも小さくするとよい。電荷蓄積部FD1の両端電圧V1と、蓄積電荷量Q1との間には、Q1=C1・V1の関係があるので、静電容量C1を小さくすれば、蓄積電荷量Q1が少なくても、電荷蓄積部FD1の両端電圧V1が高くなり、画素ユニット24からは、電荷量Q1の情報として、大きな電圧信号を得ることができる。
即ち、電荷蓄積部FD1の静電容量C1を小さくすれば、画素ユニット24からは、両端電圧V1に対応した大きな電圧信号がデータ出力部25に入力されることになるので、C1=C2とする場合と比較して、A/D変換の分解能によるデータ出力部25の出力値の誤差を抑えることができ、電荷蓄積部FD1にて蓄積された電荷量Q1を精度よく検出することができる。
従って、電荷蓄積部FD1については、その静電容量C1を、電荷蓄積部FD2の静電容量C2よりも小さくして、光電センサ21を設計すれば、電荷蓄積部FD1,FD2の静電容量C1,C2を揃えるよりも、高精度に、前方物体5までの距離を計測することができるのである。静電容量C1は、例えば、静電容量C2の二分の一以下とすることができる。
また、上記実施例では、転送開始時点から時間T1が経過するまでの期間、電荷蓄積部FD1,FD2に、光電変換素子PDにて生成された電荷が等しく分配されて転送されるようにしたが(Q1:Q2=1:1)、上記実施例の距離画像データ生成装置1は、例えば、光電変換素子PDにて生成された電荷が等しく分配されない構成にされてもよい。このような構成は、例えば、電荷転送トランジスタTr11,Tr12のゲート電極の形状を変更することで実現することができる。
図7は、電荷転送トランジスタTr11のW/Lと、電荷転送トランジスタTr12のW/Lを異なる値に設定した場合のゲート電極周囲の態様を概略的に示した説明図である。図7に示すように、電荷伝送方向に沿うゲート電極の長さであるチャネル長さLと、電荷伝送方向に直交するゲート電極の長さであるチャネル幅Wとの比W/Lを、電荷転送トランジスタTr11と電荷転送トランジスタTr12との間で異なる値に設定すれば、Q1:Q2を、1:1以外の比に変更することができる。
特に、電荷蓄積部FD1に対して設ける電荷転送トランジスタTr11のW/Lを、電荷蓄積部FD2に対して設ける電荷転送トランジスタTr12のW/Lよりも大きくすれば、初期転送期間において、電荷蓄積部FD1に分配される電荷量が多くなるので、静電容量C1を調整する場合と同様、電荷量Q1の検出精度を高めることができる。
尚、このようにして、電荷蓄積部FD1,FD2への電荷の分配比率を変更する場合には、遅延量δを、次式に従って求めるようにすればよい。
Figure 0005050719
式(5)では、初期転送期間における電荷蓄積部FD1への電荷の分配比率がP1/(P1+P2)であり、電荷蓄積部FD2への電荷の分配比率がP2/(P1+P2)であるものとして、遅延量δの算出式を表す。即ち、光電変換素子PDにて生成された電荷のP1/(P1+P2)が電荷蓄積部FD1に分配され、光電変換素子PDにて生成された電荷のP2/(P1+P2)が電荷蓄積部FD2に分配されるものとして、遅延量δの算出式を表す。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明の光電変換部は、上記実施例における光電変換素子PDに相当し、電荷蓄積部は、電荷蓄積部FD1,FD2に相当し、切替部は、電荷蓄積部FD1,FD2毎に設けられた電荷転送トランジスタTr11,Tr12に相当し、リセット部は、リセットトランジスタTr20に相当し、出力部は、出力トランジスタTr31,Tr32に相当する。
また、発光制御手段は、制御部30が実行するS120の処理にて実現され、第一受光制御手段は、S110,S125〜S170の処理にて実現され、第一電荷情報取得手段は、S180,S190の処理にて実現されている。
この他、第二受光制御手段は、S200〜S230の処理にて実現され、第二電荷情報取得手段は、S240の処理にて実現され、距離算出手段は、演算部40が実行する距離算出処理にて実現されている。
また、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例における初期転送期間の終了時点は、パルス光の発射終了時点よりも手前(過去)の時点に設定されてもよい。
この他、距離画像データ生成装置1は、発光デバイス10から、ライン状にパルス光を発射し、受光デバイス10を構成する画素ユニット24群の内、1ライン(行)分の画素ユニット24にて、上記パルス光の反射波を受けることで、ライン毎に、各画素の電荷量Q1,Q2,Q3を検出する(換言すれば電圧値V1,V2,V3の検出動作を実行する)構成にされてもよい。
このように、ライン毎に電荷量Q1,Q2,Q3の検出動作を行うように、距離画像データ生成装置1を構成する場合には、電荷量Q2の検出時に用いる電荷蓄積部FD2とは別ラインの電荷蓄積部FD2を用いて、電荷量Q3を検出するように、距離画像データ生成装置1を構成すると、電荷量Q1,Q2の検出動作と同時に、電荷量Q3についての検出動作も実行することができて、便利である。
また、上記実施例では、光電センサ21において、1画素につき、二つの電荷蓄積部FD1,FD2を設けるようにしたが、複数の画素ユニット間で、電荷蓄積部を共有するように光電センサ21を構成し、各画素には、複数ではなく、単一の電荷蓄積部を設けるようにしてもよい。
[変形例]
図8は、変形例の光電センサ21が内部に備える画素ユニット70a,70bの等価回路図である。変形例の光電センサ21は、上記実施例と同様に、画素アレイ23において、画素ユニットがM行N列のマトリクス状に配列された構成にされているが(図2(a)参照)、行数Mが偶数に設定されており、画素ユニット24に代えて、奇数行に画素ユニット70aを備え、偶数行に画素ユニット70bを備えた構成にされている。
以下には、変形例の光電センサ21の詳細構成について説明するが、変形例の光電センサ21は、画素ユニット70a,70bの構成が、上記実施例の画素ユニット24と異なる他は、基本的に、上記実施例の光電センサ21と同一構成にされている。従って、ここでは、変形例の光電センサ21の説明として、画素ユニット70a,70bの構成を、選択的に説明し、その他の説明を適宜省略する。また、画素ユニット70a,70bは、合わせて1組の回路として構成されているので、ここでは、画素ユニット70a,70bの構成を、画素ペア70の構成としてまとめて説明する。
変形例の光電センサ21が備える画素ペア70は、入射光に応じた電荷を生成する光電変換素子111,112と、電荷転送トランジスタ121,122,131,132と、リセットトランジスタ141,142と、増幅トランジスタ161,162と、出力トランジスタ171,172と、電荷蓄積部181,182と、を含んだ構成にされている。
光電変換素子111は、アノードが接地され、カソードが電荷転送トランジスタ121,131及びリセットトランジスタ141のソース電極に接続された構成にされている。電荷転送トランジスタ121のドレイン電極は、電荷蓄積部181及び増幅トランジスタ161のゲート電極に接続され、電荷蓄積部181は、接地されている。
また、電荷転送トランジスタ131のドレイン電極は、電荷蓄積部182に接続されており、リセットトランジスタ141のドレイン電極は、電源VDDに接続されている。
この他、増幅トランジスタ161は、ドレイン電極が、電源VDDに接続され、ソース電極が、出力トランジスタ171のドレイン電極に接続された構成にされ、出力トランジスタ171のソース電極は、データ出力部25に信号線を介して接続されている。
同様に、光電変換素子112は、アノードが接地され、カソードが電荷転送トランジスタ122,132及びリセットトランジスタ142のソース電極に接続された構成にされている。電荷転送トランジスタ132のドレイン電極は、電荷蓄積部182及び増幅トランジスタ162のゲート電極に接続され、電荷蓄積部182は、接地されている。
また、電荷転送トランジスタ122のドレイン電極は、電荷蓄積部181に接続されており、リセットトランジスタ142のドレイン電極は、電源VDDに接続されている。
この他、増幅トランジスタ162は、ドレイン電極が、電源VDDに接続され、ソース電極が、出力トランジスタ172のドレイン電極に接続された構成にされ、出力トランジスタ172のソース電極は、データ出力部25に信号線を介して接続されている。
このように構成された画素ペア70は、制御部30に制御され、画素ユニット70aを主として用いた奇数行の受光動作と、画素ユニット70bを主として用いた偶数行の受光動作を交互に実行することにより、電荷蓄積部181,182を、画素ユニット70aと画素ユニット70bとで共有して用いる。このようにして、変形例では、上述の実施例と同様の手法で、前方物体5までの距離を算出するのに必要な受光量の情報を取得する。
制御部30は、例えば、画素ユニット70aを主として用いた上記受光動作を実現する場合、まず、画素ペア70をリセットする。即ち、電荷転送トランジスタ121,131をオンした状態で、リセットトランジスタ141をオンすることで、光電変換素子111及び電荷蓄積部181,182を、電源VDDから延びる線路に接続して、光電変換素子111にて生成された電荷を排出し、光電変換素子111を初期状態にリセットすると共に、電荷蓄積部181,182を初期状態にリセットする。また、この際には、オン/オフ切替可能な他のトランジスタをオフに設定する。
そして、リセットトランジスタ141及び電荷転送トランジスタ121,131をオンにした状態で、発光デバイス10からパルス光の発射を開始し、パルス光の発射開始から、所定時間Td後、リセットトランジスタ141をオフに切り替えることで、光電変換素子111で生成された電荷の電荷蓄積部181,182への転送を開始し、電荷蓄積部181,182に、光電変換素子111で生成された電荷を蓄積させる。
また、この転送開始時点から所定時間T1後、電荷転送トランジスタ121をオフに切り替え、電荷蓄積部181への電荷転送を止めて、電荷蓄積部182への電荷転送のみを継続する。そして、転送開始時点から所定時間T2後、電荷転送トランジスタ131をオフに切り替える。
その後、出力トランジスタ171,172をオンに切り替えて、電荷蓄積部181,182にて蓄積された電荷に対応する電圧信号を、データ出力部25に入力し、データ出力部25に、電荷蓄積部181,182にて蓄積された電荷に対応する電圧値V1,V2の情報をディジタルデータとして、演算部40に出力させる。
また、この後には、電荷転送トランジスタ121,131及びリセットトランジスタ141をオンして、光電変換素子111及び電荷蓄積部181,182をリセットした後、電荷転送トランジスタ121をオフに切り替える。更に、この後に、リセットトランジスタ141をオフに切り替えて、光電変換素子111にて生成された電荷の電荷蓄積部182への転送を開始し、電荷蓄積部182に、背景光の入射により光電変換素子111にて生成された電荷を、蓄積させる。
そして、所定時間T3の経過後に、電荷転送トランジスタ131をオフに設定する。また、この後には、出力トランジスタ172をオンに切り替え、電荷蓄積部182で蓄積された電荷に対応する電圧信号を、データ出力部25に入力し、データ出力部25に、電荷蓄積部182で蓄積された電荷に対応する電圧値V3の情報をディジタルデータとして、演算部40に入力させる。このようにして、画素ユニット70aを主として用いた上記受光動作を実現する。
また、画素ユニット70bを主とした用いた偶数行の受光動作を実現するに当っては、画素ユニット70aを主として用いた奇数行の受光動作を実現する場合の上記処理内容の説明において、「光電変換素子111」を「光電変換素子112」に読み替え、「リセットトランジスタ141」を「リセットトランジスタ142」に読み替え、「電荷転送トランジスタ121」を「電荷転送トランジスタ122」に読み替え、「電荷転送トランジスタ131」を「電荷転送トランジスタ132」に読み替えて、解釈される処理を、制御部30により行って、当該受光動作を実現する。
この変形例のように、光電センサ21を、複数の画素ユニット間で電荷蓄積部を共有する構成にすれば、画素ユニットを高密度に配置することができて、光電センサ21の解像度を高めることができる。従って、変形例によれば、高解像度の距離画像データを生成することができる。
また、以上には、本発明を、距離画像データ生成装置1に適用した例を説明したが、本発明は、距離画像データ生成装置1以外の計測装置にも適用することができる。この他、上記実施例では、光電変換素子として、フォトダイオードを用いる例を説明したが、光電変換素子としては、フォトゲートを用いても良い。
距離画像データ生成装置1の構成を表すブロック図である。 光電センサ21の構成を表すブロック図(a)及び画素ユニット24の等価回路図(b)である。 制御部30が実行する計測制御処理を表すフローチャートである。 リセット制御信号RST及び電荷転送制御信号TG1,TG2の入力パターンを、パルス光の発射態様及び反射波の受光態様と共に示したタイムチャートである。 演算部40が実行する距離算出処理を表すフローチャートである。 電荷蓄積部FD1,FD2で蓄積される電荷と時間との対応関係を示したグラフである。 電荷転送トランジスタTr11,Tr12のW/L比を異なる値に設定した場合のゲート電極の周囲の態様を、概略的に示した説明図である。 変形例の光電センサ21が内部に備える画素ユニット70a,70bの等価回路図である。
符号の説明
1…距離画像データ生成装置、5…前方物体、10…発光デバイス、20…受光デバイス、21…光電センサ、23…画素アレイ、24,70a,70b…画素ユニット、25…データ出力部、30…制御部、31…発振器、40…演算部、50…インタフェース部、70…画素ペア、PD,111,112…光電変換素子、Tr11,Tr12,121,122,131,132…電荷転送トランジスタ、Tr20,141,142…リセットトランジスタ、Tr41,Tr42,161,162…増幅トランジスタ、Tr31,Tr32,171,172…出力トランジスタ、FD1,FD2,181,182…電荷蓄積部、RG1,RG2…読出制御信号、RST…リセット制御信号、TG1,TG2…電荷転送制御信号

Claims (7)

  1. パルス光を、発射する発光デバイスと、
    前記発光デバイスの発射光が物体に反射して戻ってくる光を含む外部からの入射光を、受光する受光デバイスと、
    前記受光デバイスの受光結果に基づき、前記物体までの距離を、算出する距離算出手段と、
    を備える計測装置であって、
    前記受光デバイスは、
    前記入射光を、電荷に変換する光電変換部と、
    前記光電変換部で生成された電荷を蓄積する複数の電荷蓄積部と、
    前記複数の電荷蓄積部の夫々に対して設けられ、対応する前記電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続を、オン/オフする切替部と、
    前記各電荷蓄積部を、初期状態にリセットするリセット部と、
    前記各電荷蓄積部に蓄積された電荷量を表す電荷情報を、出力する出力部と、
    を備え、外部からの制御信号に従って、前記各電荷蓄積部をリセットし、更には、前記各電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオン/オフして、前記光電変換部で生成された電荷を、前記光電変換部に電気的に接続された電荷蓄積部に分配し、更には、前記各電荷蓄積部の電荷情報を出力する構成にされ、
    当該計測装置は、更に、
    前記発光デバイスを作動させて、前記発光デバイスに、前記パルス光を発射させる発光制御手段と、
    前記受光デバイスを制御して、前記受光デバイスに、前記パルス光の反射波先端が前記受光デバイスに到達する時点から前記発光デバイスが前記パルス光の発射動作を終える時点までの期間内で予め定められた第一の期間、前記複数の電荷蓄積部の内、予め定められた第一の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオンさせ、前記第一の期間の終了時点で、前記第一の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオフさせると共に、前記第一の期間と起点を同一とする期間であって当該起点から前記反射波後端が前記受光デバイスに到達する時点若しくはそれより後の時点までの予め定められた第二の期間、前記複数の電荷蓄積部の内、予め定められた前記第一の電荷蓄積部とは異なる第二の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオンさせ、前記第二の期間の終了時点で、前記第二の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオフさせて、前記第一の期間に前記光電変換部が生成した電荷を、前記第一及び第二の電荷蓄積部に蓄積させ、前記第一の期間を除く前記第二の期間に前記光電変換部が生成した電荷を、前記第二の電荷蓄積部に蓄積させ、更には、前記第一及び第二の期間の起点到来前に、前記第一及び第二の電荷蓄積部をリセットさせる第一受光制御手段と、
    前記受光デバイスから、前記電荷情報として、前記第一の電荷蓄積部が前記第一の期間に蓄積した電荷量を表す情報、及び、前記第二の電荷蓄積部が前記第二の期間に蓄積した電荷量を表す情報を取得する第一電荷情報取得手段と、
    前記受光デバイスを制御して、前記受光デバイスに、前記パルス光の反射波が前記受光デバイスで受光されない期間内で予め定められた第三の期間、前記複数の電荷蓄積部の内、所定の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオンさせ、前記第三の期間の終了時点で、前記所定の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオフさせて、前記第三の期間に前記光電変換部が生成した電荷を、前記所定の電荷蓄積部に蓄積させると共に、前記第三の期間の起点到来前に、前記所定の電荷蓄積部をリセットさせる第二受光制御手段と、
    前記受光デバイスから、前記電荷情報として、前記所定の電荷蓄積部が前記第三の期間に蓄積した電荷量を表す情報を取得する第二電荷情報取得手段と、
    を備え、
    前記距離算出手段は、前記第一及び第二電荷情報取得手段が取得した前記電荷情報に基づき、前記物体までの距離を算出する構成にされていること
    を特徴とする計測装置。
  2. 前記受光デバイスは、前記リセット部として、前記第一及び第二の電荷蓄積部に共通するスイッチング素子を備え、
    前記スイッチング素子は、オンされると、前記第一及び第二電荷蓄積部を、共通する電荷排出用の線路に接続して、前記第一及び第二の電荷蓄積部を初期状態にリセットすると共に、オフされると、前記第一及び第二電荷蓄積部を前記線路から遮断して、前記第一及び第二電荷蓄積部を、電荷蓄積可能な状態にし、
    前記第一受光制御手段は、前記受光デバイスを制御して、前記第一及び第二の期間の起点到来前に、前記受光デバイスに、前記スイッチング素子をオンさせると共に、前記第一及び第二の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオンさせ、更に、前記第一及び第二の期間の起点到来時に、前記第一及び第二の電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオンさせた状態で、前記スイッチング素子をオフさせることにより、前記第一及び第二の電荷蓄積部を用いた電荷蓄積を同時に開始させる構成にされていることを特徴とする請求項1記載の計測装置。
  3. 前記第一の期間の終了時点は、前記発射動作が終了する時点に設定されており、
    前記距離算出手段は、前記第一の電荷蓄積部により第一の期間に蓄積された電荷量Q1と、前記第二の電荷蓄積部により前記第二の期間に蓄積された電荷量Q2と、前記所定の電荷蓄積部により前記第三の期間に蓄積された電荷量Q3と、前記第一の期間の時間長さT1と、前記第二の期間の時間長さT2と、前記第三の期間の時間長さT3と、前記第一の期間における前記第一の電荷蓄積部への電荷の分配比率P1/(P1+P2)及び前記第二の電荷蓄積部への電荷の分配比率P2/(P1+P2)と、に基づき、次式
    Figure 0005050719
    に従って、前記パルス光の発射動作が開始されてから、その反射波が前記受光デバイスにて受光されるまでの時間δを算出し、当該時間δに基づき、前記物体までの距離を算出する構成にされていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の計測装置。
  4. 前記第一の電荷蓄積部及び前記第二の電荷蓄積部の夫々は、互いに静電容量が異なる構成にされていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の計測装置。
  5. 前記第一の電荷蓄積部は、前記第二の電荷蓄積部よりも、静電容量が小さいことを特徴とする請求項4記載の計測装置。
  6. 前記受光デバイスは、前記切替部として、対応する前記電荷蓄積部と前記光電変換部との電気的接続をオン/オフするMOS型トランジスタを備え、
    前記第一の電荷蓄積部に対して設けられたMOS型トランジスタ及び前記第二の電荷蓄積部に対して設けられたMOS型トランジスタは、互いに、チャネル長Lとチャネル幅Wとの比W/Lが異なる構成にされていること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の計測装置。
  7. 前記第一の電荷蓄積部に対して設けられたMOS型トランジスタは、前記第二の電荷蓄積部に対して設けられたMOS型トランジスタよりも、前記比W/Lが大きいことを特徴とする請求項6記載の計測装置。
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