JP2002368595A - 放射パルス介在型センサ - Google Patents

放射パルス介在型センサ

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JP2002368595A JP2002069007A JP2002069007A JP2002368595A JP 2002368595 A JP2002368595 A JP 2002368595A JP 2002069007 A JP2002069007 A JP 2002069007A JP 2002069007 A JP2002069007 A JP 2002069007A JP 2002368595 A JP2002368595 A JP 2002368595A
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Hiroaki Nakanishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズパルスが周期的に現れしかもその発生
タイミングがサンプリングタイミングと重なるような状
況下にあっても、有効に機能する誤動作防止対策を組み
込まれた放射パルス介在型センサ並びにそのための要素
技術を提供する。 【解決手段】 放射パルスを繰り返し送り出す送出側装
置と、放射パルスを受け取る受取側装置とを有する放射
パルス介在型センサにおいて、受取側装置に、受け取っ
た放射パルスを電気パルスに変換する変換手段と、変換
手段の出力ライン上に現れる電気パルスが、送出側装置
から送り出された放射パルスを受け取ったことに起因す
る真の電気パルスか、ノイズに起因する偽の電気パルス
かを、真の電気パルスに関する既知の波形的特徴に基づ
いて判別するパルス真偽判別手段と、パルス真偽判別手
段の判別結果に基づいて目的とする出力信号を生成する
手段と、を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば光電セン
サ、超音波センサ、マイクロ波センサ、インパルスレー
ダ等のような放射パルス介在型センサに係り、特に、ノ
イズパルスが周期的に現れしかもその発生タイミングが
サンプリングタイミングと重なるような状況下にあって
も、有効に機能する誤動作防止対策を組み込まれた放射
パルス介在型センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、物体の有無、距離、形状等を非接
触で検知するためのセンサとしては、光電センサ、超音
波センサ、マイクロ波センサ、インパルスレーダ等のよ
うな放射パルス介在型センサが知られている。なお、こ
こで、放射パルスとは、光パルス、超音波パルス、マイ
クロ波パルス、インパルス状電磁波等を総称するもので
ある。
【0003】放射パルス介在型センサには、放射パルス
を検出対象領域へと送り出す送出側装置(一般には、投
光器や送波器と称される)と、検出対象領域を経由した
放射パルスを受け取る受取側装置(一般には、受光器や
受波器等と称される)とが含まれている。
【0004】このような放射パルス介在型センサは、透
過型のものと、反射型のものとに大別される。透過型セ
ンサの場合、送出側装置から送り出された放射パルス
は、検出対象物体で遮られることにより、受取側装置に
は到達しない。反射型センサの場合、送出側装置から送
り出された放射パルスは、検出対象物体で反射されるこ
とにより、受取側装置に到達する。
【0005】放射パルス介在型センサは、さらに、送出
側装置と受取側装置とを共通のハウジングに収容してな
る送受一体型のものと、送出側装置と受取側装置とを別
々のハウジングに収容してなる送受別体型のものとに大
別される。送受一体型センサは、送出側と受取側との連
繋(同期等)が取りやすい利点がある。反射型センサの
多く、並びに、ヘッド分離方式の透過型センサ(例え
ば、ファイバタイプの光電センサ等)の多くは、送受一
体型のセンサとして構成される。ヘッド非分離方式の透
過型センサの多くは送受別体型のセンサとして構成され
る。
【0006】ところで、放射パルス介在型センサの設置
環境には、正常な放射パルスのみならず、光、音、電磁
波等の様々なノイズの存在が想定される。これらのノイ
ズの影響により、受取側装置の検出端変換器(例えば、
光/電気・変換素子、超音波/電気・変換素子、磁気/
電気・変換素子等)の結合コンデンサを経由する(すな
わち、交流カップリングされた)出力ラインには、変換
器経由で混入したり、或いは電源ライン経由で混入した
ノイズパルスが現れる。ノイズパルスには周期的に現れ
るものと、ランダムに現れるものとが存在する。
【0007】ノイズパルスによる受取側装置の誤動作を
防止するために、従来より様々な対策がとられている。
一つの誤動作防止対策としては、同期検波技術の採用が
挙げられる。同期検波技術の採用された放射パルス介在
型センサにおいては、送出側装置の放射パルス送出タイ
ミングと受取側装置のサンプリングタイミングとは同期
が取られる。他の一つの誤動作防止対策としては、受信
パルス列の連続性に着目したパルス列弁別技術の採用が
挙げられる。パルス列弁別技術の採用された放射パルス
介在型センサにおいては、受信パルスが規定個数以上連
続的に現れない限り、センサ出力はオンされない。ひと
たび、センサ出力がオンされたのちにあっては、受信パ
ルスが規定個数以上連続的に欠落しない限り、センサ出
力はオフされない。つまり、オンオフ時のオン点、オフ
点のそれぞれにヒステリシス特性が付与されている。さ
らに、他の一つの誤動作防止対策としては、同期検波技
術とパルス列弁別技術の併用とが挙げられる。この場合
には、前段において同期検波技術の採用により、サンプ
リングタイミングを外れたノイズパルスが除去され、後
段においてパルス列弁別技術の採用により、サンプリン
グタイミングとたまたま一致したようなノイズパルスが
除去される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の誤動作
防止対策は、ノイズパルスがランダムに現れる状況下に
あっては比較的に有効に機能する。しかし、ノイズパル
スが周期的に現れしかもその発生タイミングがサンプリ
ングタイミングと重なるような状況下にあっては、殆ど
有効に機能し得ない。
【0009】このような状況としては、照明器として蛍
光灯(常用周波数タイプ、インバータタイプの双方を含
む)が採用された工場や倉庫等に据え付けられる光電セ
ンサ、周期的な電磁ノイズを発生する溶接機、超音波洗
浄機等が設置された工場等に据え付けられる各種の放射
パルス介在型センサ等が挙げられる。
【0010】この種の放射パルス介在型センサにおける
放射パルスの送出周期(サンプリングタイミング)は、
センサに要求される応答性等との兼ね合いで、規定範囲
に制限されるから、放射パルスの送出周期を変更するこ
とによるノイズパルス回避には限界がある。
【0011】この発明は、上述の問題点に着目してなさ
れたものであり、その目的とするところは、ノイズパル
スが周期的に現れしかもその発生タイミングがサンプリ
ングタイミングと重なるような状況下にあっても、有効
に機能する誤動作防止対策を組み込まれた放射パルス介
在型センサ並びにそのための要素技術を提供することに
ある。
【0012】この発明のさらに他の目的とするところ
は、以下の明細書の記述を参照することにより、当業者
であれば容易に理解されるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の放射パルス介在型センサは、放射パルスを
繰り返し送り出す送出側装置と、放射パルスを受け取る
受取側装置とを有し、受取側装置には、受け取った放射
パルスを電気パルスに変換する変換手段が含まれてお
り、さらに、受取側装置内には、変換手段の出力ライン
上に現れる電気パルスが、送出側装置から送り出された
放射パルスを受け取ったことに起因する真の電気パルス
か、ノイズに起因する偽の電気パルスかを、真の電気パ
ルスに関する既知の波形的特徴に基づいて判別するパル
ス真偽判別手段が設けられており、それにより、受取側
装置はパルス真偽判別手段の判別結果に基づいて目的と
する出力信号を生成する、ことを特徴とする。
【0014】本発明の放射パルス介在型センサによれ
ば、ノイズに起因する電気パルスがサンプリングタイミ
ングと重なって出力ライン上に出現しても、当該ノイズ
パルス(偽の電気パルス)と真の電気パルスとを判別す
ることができる。したがって、ノイズパルスがランダム
に表れる状況下はもとより、ノイズパルスが周期的に到
来し、かつ、その発生タイミングがサンプリングタイミ
ングと重なるような状況下にあっても、誤動作のない正
確な検出が可能となる。
【0015】次に、本発明の別形態による放射パルス介
在型センサは、放射パルスを繰り返し送り出す送出側装
置と、放射パルスを受け取る受取側装置とを有し、受取
側装置には、受け取った放射パルスを電気パルスに変換
する変換手段が含まれており、さらに、送出側装置に
は、所定ビットパターンにしたがって放射パルスを送り
出すパルス送出手段が設けられ、かつ、受取側装置に
は、変換手段の出力ライン上に現れる電気パルスが、送
出側装置から送り出された放射パルスを受け取ったこと
に起因する真の電気パルスか、ノイズに起因する偽の電
気パルスかを、真の電気パルスに関する既知の波形的特
徴に基づいて判別するパルス真偽判別手段と、真の電気
パルスと判定される電気パルスの出現ビットパターンを
基準ビットパターンと照合し、その照合結果に基づい
て、正常に放射パルスを受け取ったか否かを判定するビ
ットパターン判定手段と、が設けられており、それによ
り、受取側装置はビットパターン判定手段の判定結果に
基づいて目的とする出力信号を生成する、ことを特徴と
する。
【0016】尚、『基準ビットパターン』とあるが、こ
れは、少なくとも、送出側装置における「(所定)ビッ
トパターン」に対応したものであればよく、必ずしも同
一である必要はない。
【0017】本発明の別形態によれば、パルス真偽判別
手段によるノイズパルスと真の電気パルスとの判別に加
え、ビットパターンの照合によっても、放射パルスの正
常受取有無判別が可能となる。したがって、ノイズパル
スがランダムに表れる状況下はもとより、ノイズパルス
が周期的に到来し、かつ、その発生タイミングがサンプ
リングタイミングと重なるような状況下にあっても、よ
り一層誤動作のない正確な検出が可能となる。
【0018】本発明の別形態において好ましくは、『ビ
ットパターン判定手段』は、変換手段の出力ライン上に
現れた電気パルスの出現ビットパターンを予め用意され
た位相の異なる2以上の基準ビットパターンと同時に照
合し、その照合結果に基づいて、正常に放射パルスを受
け取ったか否かを判定するようにする。
【0019】ここで、『位相の異なる』とあるが、具体
的には放射有無ビットの配列が異なるような場合を意味
している。この態様には、例えば、パルス送出手段を介
して2通りのビットパターン(それぞれAパターン,B
パターンとする)の交互の入れ替えにより規定される一
定のビットパターン‘A→B→A→B…’に従ってパル
ス放射するような場合に、A+Bパターンと、その組み
替えパターンであるB+Aパターンとの双方を基準ビッ
トパターンとして、出現ビットパターンと同時に照合す
るような場合が含まれる。この場合には、そのとき受取
装置側に出現したビットパターンがAパターンを先頭と
するもの(A→B)であっても、或いはBパターンを先
頭とするもの(B→A)であっても、それがAパターン
とBパターンの連続したものであれば、正常に放射パル
スを受け取ったことが直ちに判別されるから、これによ
り検出速度(センサの応答速度)の向上が図られる。
【0020】本発明の別形態において好ましくは、ビッ
トパターン判定手段の照合処理におけるビットの『照
合』に関しては冗長性が付与されるようにする。
【0021】このような態様によれば、出現ビットパタ
ーンの中のいくつかのビットが、なんらかのノイズ等が
原因で本来出現すべきビットと異なることがあっても
(エラーが生じても)、予め定められた範囲内に限り当
該エラーを許容することで(冗長性付与)、そのような
場合にも、本来得られるべき判定結果を得ることが可能
となる。尚、一般に、ノイズ等が混入することにより、
本来、‘放射パルス有り’を示す筈のビットが‘放射パ
ルス無し’を示すビットに変化する場合は少ない。しか
しながら、‘放射パルス無し’を示す筈のビットが‘放
射パルス有り’を示すビットとなることは多々想定され
る。この態様は、このような場合に特に有効である。
【0022】次に、本発明の放射パルス介在型センサの
受取側装置は、受け取った放射パルスを電気パルスに変
換する変換手段と、変換手段の出力ライン上に現れる電
気パルスが、送出側装置から送り出された放射パルスを
受け取ったことに起因する真の電気パルスか、ノイズに
起因する偽の電気パルスかを、真の電気パルスに関する
既知の波形的特徴に基づいて判別するパルス真偽判別手
段と、が設けられ、それにより、パルス真偽判別手段の
判別結果に基づいて目的とする出力信号を生成する、こ
とを特徴とする。
【0023】本発明の放射パルス介在型センサの受取側
装置によれば、ノイズに起因する電気パルスがサンプリ
ングタイミングと重なって出力ライン上に出現しても、
当該ノイズパルス(偽の電気パルス)と真の電気パルス
とを判別することができる。したがって、ノイズパルス
がランダムに表れる状況下はもとより、ノイズパルスが
周期的に到来し、かつ、その発生タイミングがサンプリ
ングタイミングと重なるような状況下にあっても、誤動
作のない正確な検出が可能となる。
【0024】また、本発明の別形態による放射パルス介
在型センサの受取側装置は、受け取った放射パルスを電
気パルスに変換する変換手段と、変換手段の出力ライン
上に現れる電気パルスが、送出側装置から送り出された
放射パルスを受け取ったことに起因する真の電気パルス
か、ノイズに起因する偽の電気パルスかを、真の電気パ
ルスに関する既知の波形的特徴に基づいて判別するパル
ス真偽判別手段と、真の電気パルスと判定される電気パ
ルスの出現ビットパターンを基準ビットパターンと照合
し、その照合結果に基づいて、正常に放射パルスを受け
取ったか否かを判定するビットパターン判定手段と、が
設けられており、それにより、受取側装置はビットパタ
ーン判定手段の判定結果に基づいて目的とする出力信号
を生成する、ことを特徴とする。
【0025】本発明の別形態の放射パルス介在型センサ
の受取側装置によれば、パルス真偽判別手段によるノイ
ズパルスと真の電気パルスとの判別に加え、ビットパタ
ーンの照合によっても、放射パルスの正常受取有無判別
が可能となる。したがって、ノイズパルスがランダムに
表れる状況下はもとより、ノイズパルスが周期的に到来
し、かつ、その発生タイミングがサンプリングタイミン
グと重なるような状況下にあっても、より一層誤動作の
ない正確な検出が可能となる。
【0026】本発明の別形態の放射パルス介在型センサ
の受取側装置において好ましくは、『ビットパターン判
定手段』は、変換手段の出力ライン上に現れた電気パル
スの出現ビットパターンを予め用意された位相の異なる
2以上の基準ビットパターンと同時に照合し、その照合
結果に基づいて、正常に放射パルスを受け取ったか否か
を判定するようにする。
【0027】また、本発明の別形態の放射パルス介在型
センサの受取側装置において好ましくは、ビットパター
ン判定手段の照合処理におけるビットの『照合』に関し
ては冗長性が付与されるようにする。
【0028】尚、上記記載において、『真の電気パルス
に関する既知の波形的特徴』とあるが、これは、例え
ば、真の電気パルス波形上の2以上の基準時点のそれぞ
れにおける基準値で捉えるようにすることができる。ま
たは、『真の電気パルスに関する既知の波形的特徴』
を、真の電気パルスを微分して得られた波形上の2以上
の基準時点のそれぞれにおける基準値で捉えるようにす
ることもできる。
【0029】ここで、「基準時点」とあるが、これは、
例えば、波形上のピーク時点に相当するようにすれば、
真の電気パルスと偽の電気パルスとをより正確に判別す
ることができる。尚、この場合、「ピーク時点」には、
波形上の正極性ピーク時点と負極性ピーク時点との双方
が含まれているとより一層正確な真偽判別が可能とな
る。
【0030】尚、上記記載において、『真偽判別手段』
とあるが、これは、一例を示せば、例えば、変換器の出
力ライン上の信号レベルをそれぞれ真の電気パルス相当
の基準値により弁別する2以上のコンパレータと、それ
らのコンパレータの出力を基準時点同士が整合するよう
に時間軸整合させる遅延手段と、時間軸整合されたのち
のコンパレータ出力同士の論理演算を行う論理演算手段
とを含んだものを挙げることができる。
【0031】尚、本発明の放射パルス介在型センサを光
電センサに適用すれば、例えばインバータ蛍光灯の直下
等、比較的高周波な光ノイズ成分が混入してしまう状況
下でも好適に使用可能な光電センサを実現することが可
能である。すなわち、本発明の光電センサは、光パルス
を繰り返し送り出す投光側装置と、光パルスを受け取る
受光側装置とを有し、受光側装置には、受け取った光パ
ルスを電気パルスに変換する変換手段が含まれており、
さらに、受光側装置内には、変換手段の出力ライン上に
現れる電気パルスが、投光側装置から送り出された光パ
ルスを受け取ったことに起因する真の電気パルスか、ノ
イズに起因する偽の電気パルスかを、真の電気パルスに
関する既知の波形的特徴に基づいて判別するパルス真偽
判別手段が設けられ、それにより、受取側装置はパルス
真偽判別手段の判別結果に基づいて目的とする出力信号
を生成する、ことを特徴とする。
【0032】同様に、本発明の放射パルス介在型センサ
の受取側装置は、光電センサの受光側装置として実現す
ることができる。すなわち、本発明の光電センサの受光
側装置は、受け取った光パルスを電気パルスに変換する
変換手段と、変換手段の出力ライン上に現れる電気パル
スが、投光側装置から送り出された光パルスを受け取っ
たことに起因する真の電気パルスか、ノイズに起因する
偽の電気パルスかを、真の電気パルスに関する既知の波
形的特徴に基づいて判別するパルス真偽判別手段が設け
られ、それにより、パルス真偽判別手段の判別結果に基
づいて目的とする出力信号を生成する、ことを特徴とす
る。
【0033】尚、本発明の光電センサ、並びに光電セン
サ受光側装置にあっても、上述した放射パルス介在型セ
ンサ、並びに放射パルス介在型センサの受取側装置で示
したのと同様の観点に基づき真の電気パルスの既知の波
形的特徴を捉え、それに基づく真偽判別を行うことがで
きる。また、真偽判別手段の構成についても同様であ
る。したがって、得られる特有の効果についてもほぼ同
様に考えることができる。
【0034】次に、上記課題を解決するための本発明の
別形態の光電センサは、光パルスを繰り返し送り出す投
光側装置と、光パルスを受け取る受光側装置とを有し、
受光側装置には、受け取った光パルスを電気パルスに変
換する変換手段が含まれており、投光側装置には、投光
有りビットと投光無しビットとの所定配列に基づく投光
ビットパターンにしたがって光パルスを送り出すパルス
送出手段が設けられ、かつ、受光側装置には、変換手段
の出力ライン上における電気パルスの出現有無に基づ
き、受光有無ビットを生成する受光有無ビット生成手段
と、受光有無ビットに基づく出現ビットパターンと投光
ビットパターンに基づく基準ビットパターンとを照合
し、その照合結果に基づいて、正常に自身の投光に基づ
く光パルスを受け取ったか否かを判定するビットパター
ン判定手段と、が設けられており、それにより、受光側
装置はビットパターン判定手段の判定結果に基づいて目
的とする出力信号を生成する、ことを特徴とする。
【0035】ここで、『基準ビットパターン』とある
が、これは、少なくとも、投光側装置における「投光ビ
ットパターン」に対応したものであればよく、必ずしも
同一である必要はない。
【0036】この形態の光電センサによれば、ノイズに
起因する電気パルスがサンプリングタイミングと重なっ
て出力ライン上に出現しても、ビットパターン照合を介
して、当該ノイズパルス(偽の電気パルス)と真の電気
パルスとを判別することができる。したがって、ノイズ
パルスがランダムに表れる状況下はもとより、ノイズパ
ルスが周期的に到来し、かつ、その発生タイミングがサ
ンプリングタイミングと重なるような状況下にあって
も、誤動作のない正確な検出が可能となる。
【0037】この形態の光電センサにおいて、好ましく
は、投光有無ビットの配列が異なる複数の投光ビットパ
ターンを予め用意しておくようにする。このような態様
によれば、状況に応じて、例えば、より複雑な投光ビッ
トパターンを選択することにより、ノイズに起因する偽
のパルス配列がたまたま基準ビットパターンと一致して
しまうといった不具合も未然に防がれるから、自身の投
光委基づく受光を高精度で判別(弁別)することが可能
となる。
【0038】尚、投光有無ビットの配列に基づく投光ビ
ットパターンは、ランダム生成するようにすることもで
きる。もっとも、この場合には、投光側装置と受光側装
置とで、投光ビットパターンに関するデータ通信等が必
要となることを言うまでもないであろう。
【0039】尚、投光有無ビットの配列には、M系列を
採用するようにしてもよい。
【0040】この形態の光電センサにおいて、好ましく
は、ビットパターン判定手段は、受光有無ビットに基づ
く出現ビットパターンを予め用意された投光有無ビット
配列が異なる2以上の基準ビットパターンと同時に照合
し、その照合結果に基づいて、正常に光パルスを受け取
ったか否かを判定するようにされる。この態様には、例
えば、パルス送出手段を介して2通りのビットパターン
(それぞれAパターン,Bパターンとする)の交互の入
れ替えにより規定される一定のビットパターン‘A→B
→A→B…’に従ってパルス投光するような場合に、A
+Bパターンと、その組み替えパターンであるB+Aパ
ターンとの双方を基準ビットパターンとして、出現ビッ
トパターンと同時に照合するような場合が含まれる。こ
の場合には、受光装置側に出現したビットパターンがA
パターンを先頭とするもの(A→B)であっても、或い
はBパターンを先頭とするもの(A→B)であっても、
それがAパターンとBパターンの連続したものであれ
ば、正常に投光パルスを受け取ったことが直ちに判別さ
れるから、これにより検出速度(センサの応答速度)の
向上が図られる。
【0041】この形態の光電センサにおいて、好ましく
は、ビットパターン判定手段の照合処理におけるビット
の照合に関しては冗長性が付与される。
【0042】このような態様によれば、出現ビットパタ
ーンの中のいくつかのビットが、なんらかのノイズ等が
原因で本来出現すべきビットと異なることがあっても
(エラーが生じても)、予め定められた範囲内に限り当
該エラーを許容することで(冗長性付与)、そのような
場合にも、本来得られるべき判定結果を得ることが可能
となる。尚、一般に、ノイズ等が混入することにより、
本来、‘投光パルス有り’を示す筈のビットが‘投光パ
ルス無し’を示すビットに変化する場合は少ない。しか
しながら、‘投光パルス無し’を示す筈のビットが‘投
光パルス有り’を示すビットとなることは多々想定され
る。この態様は、このような場合に特に有効である。
【0043】この形態の光電センサにおいて、好ましく
は、投光ビットパターンにおける投光有りビットは、2
以上連続して配列されるようにする。この場合には、出
現ビットパターンにおける隣り合うビットが共に‘投光
有りビット’のときのみ投光パルス有りと判定するよう
にする。この態様によれば、2ビット分に満たないショ
ットノイズ等は確実に除去することができる。
【0044】尚、上記投光ビットパターンは、構成ビッ
ト数、或いは、構成ビット長(各ビットに割り当てられ
る時間長)を可変とすることもできる。このような態様
によれば、より様々なビットパターンを生成乃至保持さ
せることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る放射パルス
介在型センサの好適な実施の一形態を添付図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0046】本発明が適用された投受別体型光電センサ
(第1実施形態)の回路構成が図1に示されている。
【0047】同時に示されるように、この光電センサの
回路は、投光側装置1と受光側装置2とを含んでいる。
投光側装置1には、投光タイミングを規定するための駆
動パルスを所定周期で出力するパルス発生器11と、こ
のパルス発生器11から出力されるパルスで作動するド
ライブ回路12(図では、エミッタ抵抗12aを有する
エミッタ接地型トランジスタで示される)と、このドラ
イブ回路で駆動される発光素子13(図では、赤外線や
可視光などを発光する発光ダイオードで示される)とを
含んでいる。そして、発光素子13からはパルス発生器
11からの駆動パルスに同期して、一定周期のパルス光
が検出対象領域へ向けて出力される。
【0048】一方、受光側装置2は、検出対象領域を経
由し到来する光パルスを電気パルスに変換する光電変換
器21と、この光電変換器21の出力ライン上に現れる
電気パルスが、真の電気パルスか偽の電気パルスである
かを判別するためのパルス真偽判別回路22と、パルス
真偽判別回路22から出力されるパルスに対してさらに
フィルタ処理を行うデジタルローパスフィルタ23とを
含んでいる。
【0049】この例では、光電変換器21は、電源とア
ースとの間に直列接続された抵抗211と、フォトダイ
オード212と、それらの接続点に現れる電圧の変化分
を取り出す結合コンデンサ213と、結合コンデンサ2
13で取り出された交流信号を増幅する増幅回路(AM
P)214とから構成されている。
【0050】一方、パルス真偽判別回路22は光電変換
器21の出力側に並列に設けられた2台のコンパレータ
221(CMP1),222(CMP2)と、これらコ
ンパレータの内の一方(CMP1)の出力を遅延する遅
延回路223と、コンパレータ221の出力遅延後の両
コンパレータ出力の論理積を取るアンドゲート224と
を含んでいる。
【0051】図8中(a)は、光電変換器21(AMP
214)の出力ライン上に現れる真の電気パルス(投光
側装置から送り出される光パルスに基づく電気パルス)
に関する波形的特徴(この例では、投光パルスの前方エ
ッジと後方エッジ(オーバーシュート)にそれぞれ対応
するピーク値P1,P2を有する出力波形Ws)を示す
グラフである。同グラフにおいて、出力電圧値AC0を
挟む2つの基準値Vth1,Vth2は、それぞれ、第
1コンパレータ221の閾値Vth1(正極性)と、第
2コンパレータ222の閾値Vth2(負極性)を示し
ている。ここで、閾値Vth1は、波形Wsの第1ピー
ク値P1よりやや低い値に設定されており、また、Vt
h2は、波形Wsの第2ピーク値P2よりやや高い値に
設定されている。尚、それぞれの閾値Vth1,Vth
2を相対するピーク値P1,P2の何割程度に設定する
かは、センサの設置状況等を考慮して任意に変更可能で
ある。
【0052】第1コンパレータ221の出力は、増幅器
214の出力レベルが閾値Vth1を上回るときに
‘H’となり、下回るとき‘L’となる。また、第2コ
ンパレータ222の出力は、増幅器214の出力レベル
が閾値Vth2を上回るとき‘L’となり、下回るとき
‘H’となる。
【0053】また、同グラフにおいて、‘τ’は、遅延
回路223の設定遅延時間‘τ’を示しており、この設
定遅延時間‘τ’は、真の波形Wsが有する2つのピー
ク値P1,P2が出現するそれぞれの基準時点T1,T
2との時間差で求められる。即ち、遅延回路223の出
力側には、第1コンパレータ221の比較結果が時間
‘τ’分だけ遅延して出力されることとなる。従って、
アンドゲート224の入力側では、波形Wsにおけるそ
れぞれの基準時点T1,T2におけるレベル比較結果同
士が時間軸整合された形で照合される。尚、アンドゲー
ト224の出力は、2つの入力が‘H’のときに限り
‘H’となり、それ以外のときには‘L’となる。
【0054】図1に戻り、デジタルローパスフィルタ2
3は、データ入力端子INとクロック入力端子CLKを
有するnステージのシフトレジスタ231と、シフトレ
ジスタ231へのデータ取り込みタイミングを規定する
ための駆動パルスを所定周期で出力するパルス発生器2
32と、アンドゲート224の出力でセットされ前記パ
ルス発生器232から出力されるパルスでリセットされ
るRSフリップフロップ233と、シフトレジスタ23
1の各ステージ出力の論理積を取るアンドゲート234
と、同様に各ステージ出力の反転論理和を取るNORゲ
ート235と、アンドゲート234の出力でセットされ
NORゲート235の出力でリセットされるRSフリッ
プフロップ236とを備えている。
【0055】ここで、パルス発生器232のパルス発生
タイミングは、この例では投光側装置の投光タイミング
ならびにシフトレジスタのステージ数に相関して予め設
定されるものである(これについては後述する)。すな
わち、デジタルローパスフィルタ23においては、パル
ス発生器232からのクロックパルスに基づいて、アン
ド回路224から出力される複数の真偽判別結果
(‘H’,‘L’)が、フリップフロップ233を介し
てシフトレジスタ231の各ステージへと順次シフト入
力される。尚、パルス発生器232からフリップフロッ
プ233へのパルス入力タイミング(フリップフロップ
233のリセットタイミング)は、同パルス発生器23
2からシフトレジスタ231のクロック入力端子CLK
へのパルス入力タイミング(シフトレジスタへのデータ
取り込みタイミング)から所定時間遅延させる必要があ
るため、実際には、パルス発生器とフリップフロップ2
33との間には遅延回路等が設けられるが、ここでの図
示は省略されている。
【0056】そして、シフトレジスタ231の各ステー
ジ(ステージ1〜n)がすべて‘H’を示す‘1’のと
き、アンド回路234の出力は‘H’となり、フリップ
フロップ236はセット状態となる。このときフリップ
フロップ236の出力は、受光側装置において投光側装
置から送り出された光パルスを正常に受け取ったことを
示す‘H’となる。一方、シフトレジスタ231の各ス
テージ(ステージ1〜n)がすべて‘L’を示す‘0’
のときには、NOR回路235の出力が‘H’、アンド
回路234の出力は‘L’となり、フリップフロップ2
36がリセット状態となる。これにより、フリップフロ
ップ236の出力は、再びアンド回路234からのセッ
ト入力があるまで出力状態は‘L’となる。
【0057】このように、本発明第1実施形態の光電セ
ンサにおいては、受光側装置2において、投光側装置1
から送り出された光パルスが所定回数繰り返し受け取ら
れたときのみ、‘H’を出力するようにされている。ま
た、一度‘H’の出力がなされると、シフトレジスタ2
31の各ステージがすべて‘0’となるまで‘H’の出
力が継続されるから、それによりヒステリシス特性が維
持されている。
【0058】上述の第1実施形態による光電センサの検
出原理が図2のタイミングチャートにより示されてい
る。
【0059】ここで、同図中(a)〜(h)の各段で示
される内容は、それぞれ図1中における符号(a)〜
(h)が示す箇所における出力状態等に対応している。
即ち、図2において、(a)は投光側装置1の投光タイ
ミング(パルス発生器11のパルス発生タイミング)、
(b)は光電変換器21(増幅器214)の出力ライン
上に現れる真の電気パルスの出力(波形Ws)、(c)
は閾値Vth1を有する第1コンパレータ221の出
力、(d)は遅延回路223からの出力(第1コンパレ
ータ221の出力遅延後の出力)、(e)は閾値Vth
2を有する第2コンパレータ222の出力、(f)はア
ンド回路224の出力、(g)はパルス発生回路232
のパルス発生タイミング、(h)はフリップフロップ2
33の出力(シフトレジスタ231への入力)をそれぞ
れ示している。
【0060】尚、同図には、投光側装置1から投光され
た光パルスが、受光側装置2においてすべて受光されて
いる状態が示されているものとする。
【0061】同図中(a)に示されるように、投光側装
置1から所定周期で光パルスが送り出されると、受光側
装置2においては、投光パルスを受け取る毎に、同図中
(b)に示される電気パルス(ピーク値P1,P2を有
する波形Ws)が光電変換器21の出力ライン上に出現
する。
【0062】同図中(c)に示されるように、第1コン
パレータ221は、電気パルスの出力値が閾値Vth1
を越えている間、出力が‘H’となる。
【0063】また、同図中(d)に示されるように、遅
延回路223は、第1コンパレータ221の出力‘H’
を設定遅延時間‘τ’分だけ遅延させてアンド回路22
4へと出力する。
【0064】同図中(e)に示されるように、第2コン
パレータ222は、電気パルスの出力値の絶対値が閾値
Vth2の絶対値を越えている間、出力が‘H’とな
る。
【0065】ここで、設定遅延時間‘τ’は、先に述べ
たように、波形Wsが有する2つのピーク値P1,P2
が出現するそれぞれの基準時点T1,T2との時間差に
より求められるものであるから、投光側装置1からの投
光パルスを受け取ったときには、第1コンパレータ22
1の遅延後の出力状態‘H’と、第2コンパレータ22
2の出力状態‘H’とは同タイミングで出現することと
なる。そのため、同図中(f)に示されるように、両コ
ンパレータの出力の論理積をとるアンド回路224は、
第2コンパレータの出力値が‘H’となるのに同期して
その出力が‘H’となる。
【0066】同図中(h)に示されるように、フリップ
フロップ233は、アンド回路224の出力が‘H’に
変化するタイミングに同期してセット状態となる。ま
た、同図中(g)に示されるタイミングで発生されるパ
ルス発生器232からのパルス発生(入力)タイミング
に同期してリセット状態となる。ここで、パルス発生器
232からのパルスは、シフトレジスタ231のクロッ
ク入力端子CLKへも供給されているから、入力端子C
LKにクロックパルスが入力される毎に、シフトレジス
タ231の各ステージには、フリップフロップ233の
直前の出力状態(同図では5連続の‘H’状態が示され
ている)が順次取り込まれ、同時にフリップフロップ2
33はリセット状態になる。
【0067】尚、この例では、受光側装置2のパルス発
生器232のパルス発生周期は、投光側装置1のパルス
発生器11のパルス発生周期よりも、やや長めの周期と
されている。すなわち、この例では、アンド回路224
(パルス真偽判別回路22)の出力変化が、シフトレジ
スタ231の各ステージにすべて取り込まれるのではな
く、パルス発生器232で生成される前回のパルス発生
タイミングから今回のパルス発生タイミングまでの間の
フリップフロップ233の出力状態が順次シフトレジス
タの各ステージに取り込まれる。このようにすること
で、投受光非同期を前提とする光電センサにあっても、
安定した検出動作を確保可能としている。
【0068】次に、受光側装置においてノイズパルス
(例えば蛍光灯による外乱光)が混入した場合における
第1実施形態による光電センサの検出動作を図3のタイ
ミングチャートに基づき説明する。
【0069】ここで、同図中(a)〜(h)の各段で示
される内容は、それぞれ図1中における符号(a)〜
(h)が示す箇所における出力状態等に対応している。
即ち、図3において、(a)は投光側装置1の投光タイ
ミング(パルス発生器11のパルス発生タイミング)、
(b)はノイズパルスの混入により、光電変換器21
(増幅器214)の出力ライン上に現れる電気パルスの
出力(2つのピーク値Pn1,Pn2を有する波形W
n)、(c)は閾値Vth1を有する第1コンパレータ
221の出力、(d)は遅延回路223からの出力(第
1コンパレータ221の出力遅延後の出力)、(e)は
閾値Vth2を有する第2コンパレータ222の出力、
(f)はアンド回路224の出力、(g)はパルス発生
回路232のパルス発生タイミング、(h)はフリップ
フロップ233の出力(シフトレジスタ231への入
力)をそれぞれ示している。
【0070】尚、この例では、投光側装置1からの投光
パルスは受光側装置2には届いていないものとして説明
する。すなわち、この種の光電センサにおいては、受光
側装置に本来受光すべき光パルス(投光側装置から投光
された光パルス)の受光があるときにノイズパルスが混
入しても、それが真の電気パルスの出力を相殺あるいは
その出力絶対値を大幅に減少させてしまうようなノイズ
パルスでない限り、誤動作を引き起こすことはない。
(無論、そのようなノイズパルスの混入も想定されるた
め、これについての対策は後述する。)これに対し、投
光側装置から投光された光パルスが受光側装置に届いて
いないにもかかわらず、ノイズパルスの混入により‘受
光’と判定されると誤動作を引き起こすこととなる。
【0071】図3中(a)並びに(b)に示されるよう
に、この例では、投光側装置1からの投光周期に、ノイ
ズパルスの発生周期が一致してしまった最悪のケースが
示されている。
【0072】このとき、同図中(c)に示されるよう
に、第1コンパレータ221は、ノイズパルスの出力値
が閾値Vth1を越えている間、出力が‘H’となる。
【0073】また、同図中(d)に示されるように、遅
延回路223は、第1コンパレータ221の出力‘H’
を設定遅延時間‘τ’分だけ遅延させてアンド回路22
4へと出力する。
【0074】同図中(e)に示されるように、第2コン
パレータ222は、電気パルスの出力値の絶対値が閾値
Vth2の絶対値を越えている間、出力が‘H’とな
る。
【0075】設定遅延時間‘τ’は、先に述べたよう
に、真の電気パルス波形Wsが有する2つのピーク値P
1,P2が出現するそれぞれの基準時点T1,T2との
時間差により求められるものである。ここで、この例で
は、ノイズ波形Wnの有する2つのピーク値Pn1,P
n2の出現間隔(λ)は、真の電気パルス波形Wsの2
つピーク値P1,P2の出現間隔(τ)に比して長い。
従って、第1コンパレータ221の遅延後の出力と、第
2コンパレータ222との出力タイミングが一致するこ
とはない。すなわち、同図中(f)に示されるように、
アンド回路224は、本来受光すべき光パルスが到来し
ない限り、ノイズ波形Wnが混入しても、その出力は
‘L’に維持される。そのため、同図中(h)に示され
るように、フリップフロップ233(シフトレジスタ2
31への入力)は、アンド回路224の出力‘L’によ
り、同図中(g)に示されるパルス発生器232からの
パルス入力タイミングに関係なく、常時‘L’状態とな
る。
【0076】このように、第1実施形態においては、パ
ルス真偽判別回路22は、光電変換器21の出力ライン
上の信号レベルを、第1,第2のコンパレータにより、
それぞれ真の電気パルス相当の基準値により弁別する。
次いで、それらのコンパレータの出力を、遅延回路22
3を介して基準時点同士が整合するように時間軸整合さ
せ、時間軸整合されたのちのコンパレータ出力同士の論
理演算を行うことにより、光電変換器21の出力ライン
上に現れる電気パルスの真偽判別を可能としている。
【0077】これにより、投光側装置から投光された光
パルスが受光側装置に届いていないにもかかわらず、ノ
イズパルスの存在により‘受光’と判定されるといった
誤動作を防止可能としている。
【0078】次に、本発明の放射パルス介在型センサ
は、送受一体型センサにも適用することができる。
【0079】本発明が適用された投受一体型光電センサ
(第2実施形態)の回路構成が図4に示されている。
【0080】同図に示されるように、第2実施形態の光
電センサには、第1実施形態で示した光電センサのもの
とほぼ同様の回路が使用されている。従って、第1実施
形態と同一構成回路には同一番号を付してその説明を省
略する。尚、1(投光側装置)、2(受光側装置)、2
2(パルス真偽判別回路)、23(デジタルローパスフ
ィルタ)については必ずしも同一とは言えないが、理解
を容易とするため、ここでは第1実施形態と同一番号を
付することとする。
【0081】第2実施形態においては投受光同期が可能
な光電センサ(投受一体型)が使用されているため、第
1実施形態(投受別体型)で用いられた受光側装置2の
パルス発生回路232は使用されない。代わって、投光
側装置1のパルス発生器11からのパルスがフリップフ
ロップ233のリセット入力端子ならびにシフトレジス
タ231のクロック入力端子へと入力される。すなわ
ち、先に図2中(g)で示したパルス発生タイミング
は、第2実施形態においては、投光側装置1の投光タイ
ミングと同期して出現することとなる。このようにする
ことで、アンド回路224(パルス真偽判別回路22)
の出力変化を、シフトレジスタ231の各ステージにす
べて取り込むことができるから、デジタルローパスフィ
ルタ23を介したより正確なフィルタ処理を行うことが
可能となる。
【0082】また、第2実施形態においては、第1コン
パレータ221と遅延回路223の間に、新たなアンド
回路225が設けられる。このアンド回路225は、第
1コンパレータ221の出力と、パルス発生回路11か
らのパルス出力との論理積を取るためのものであり、発
生回路11からのパルス入力時に第1コンパレータの出
力が‘H’のときその出力が‘H’となる。すなわち、
このアンド回路225により、第1コンパレータにおい
ては、真の電気パルスのピーク値P1の受光タイミング
を正確に捉えて、基準値Vth1と比較することが可能
となるから、より正確な電気パルスの真偽判別を行うこ
とが可能となる。
【0083】次に、本発明が適用される光電センサにあ
っては、真の電気パルスを微分して得られる波形上の既
知の複数(以下に示す例では3つ)の基準時点のそれぞ
れにおける基準値により、変換器の出力ライン上に現れ
る電気パルスの真偽を判別するようにすることができ
る。
【0084】本発明の第3実施形態の光電センサの回路
構成が図5に示されている。
【0085】同図に示されるように、第3実施形態にお
ける光電センサは、この例では投受別体型の光電センサ
とされ、第1実施形態で示した光電センサと一部同様の
回路が使用されている。従って、第1実施形態と同一構
成回路には同一番号を付してその説明を省略する。尚、
2(受光側装置)、22(パルス真偽判別回路)につい
ては必ずしも同一とは言えないが、理解を容易とするた
め、ここでは第1実施形態と同一番号を付することとす
る。
【0086】第3実施形態が第1実施形態と異なる点
は、パルス真偽判別回路22の構成にある。即ち、第3
実施形態においては、パルス真偽判別回路22は、微分
回路を構成し増幅器214の出力を取り込むハイパスフ
ィルタ215(HPF)と、ハイパスフィルタ215の
出力側に並列に設けられた2台のコンパレータ2211
(第1コンパレータCMP1),2221(第2コンパ
レータCMP2)と、これらコンパレータのそれぞれの
出力を遅延する2台の遅延回路2231,2232と、
第1コンパレータ2211の出力遅延後の出力と第2コ
ンパレータ2221の出力遅延後の出力と第1コンパレ
ータの出力(遅延前)との3つの入力に対する論理積を
取るアンドゲート2241とを含んでいる。
【0087】図8中(b)は、光電変換器の出力ライン
上に現れる真の電気パルス(投光側装置から送り出され
る光パルスに基づく電気パルス)を、更にハイパスフィ
ルタ215に通すことにより得られる電気パルスに関す
る波形的特徴(この例では、第1実施例で示した波形W
sに対応した3つのピーク値P3(正極),P4(負
極),P5(正極)を有する出力波形Ws2を示すグラ
フである。
【0088】同グラフにおいて、出力電圧値AC0を挟
む2つの基準値Vth1,Vth2は、それぞれ、第1
コンパレータ2211の閾値Vth1(正極性)と、第
2コンパレータ2221の閾値Vth2(負極性)を示
している。ここで、閾値Vth1は、波形Ws2の第1
ピーク値P3,第3ピーク値P5の双方よりもやや低い
値に設定されており、また、Vth2は、波形Ws2の
第2ピーク値P4よりやや高い値に設定されている。
尚、それぞれの閾値Vth1,Vth2を相対するピー
ク値P3,P4,P5の何割程度に設定するかは、セン
サの設置状況等を考慮して任意に変更可能である。
【0089】第1コンパレータ2211の出力は、ハイ
パスフィルタ215の出力レベルが閾値Vth1を上回
るときに‘H’となり、下回るとき‘L’となる。ま
た、第2コンパレータ2221の出力は、ハイパスフィ
ルタ215の出力レベルが閾値Vth2を上回るとき
‘L’となり、下回るとき‘H’となる。
【0090】また、同グラフにおいて、‘τ2’は、遅
延回路2231の設定遅延時間‘τ2’を示しており、
この設定遅延時間‘τ2’は、真の波形Ws2が有する
ピーク値P3とピーク値P5が出現するそれぞれの基準
時点T3,T5との時間差で求められる。即ち、アンド
ゲート2241には、基準時点T5における第1コンパ
レータ2211の比較結果と、基準時点T3における第
1コンパレータ2211の比較結果とが同時に入力され
ることとなる。
【0091】また、同グラフにおいて、‘τ3’は、遅
延回路2232の設定遅延時間‘τ3’を示しており、
この設定遅延時間‘τ3’は、真の波形Ws2が有する
ピーク値P4とピーク値P5が出現するそれぞれの基準
時点T4,T5との時間差で求められる。即ち、アンド
ゲート2241には、上述した基準時点T5における第
1コンパレータ2211の比較結果と、基準時点T3に
おける第1コンパレータ2211の比較結果とに加え、
基準時点T4における第2コンパレータ2221の比較
結果が同時に入力されることとなる。
【0092】従って、アンドゲート2241において
は、波形Ws2におけるそれぞれの基準時点T3,T
4,T5におけるレベル比較結果同士が時間軸整合され
た形で照合される。尚、アンドゲート2241の出力
は、3つの入力が‘H’のときに限り‘H’となり、そ
れ以外のときには‘L’となる。尚、アンドゲート22
41の出力は、第1実施形態と同様のデジタルローパス
フィルタ23に入力される。
【0093】このように、第3実施形態においては、真
の電気パルスを微分して得られた既知の波形(Ws2)
上の3つの基準時点(T3,T4,T5)のそれぞれに
おける基準値(Vth1,Vth2,Vth1)で構成
される波形的特徴に基づいて、変換手段の出力ライン上
に現れる電気パルスの真偽を判別するものであるから、
より正確に真の電気パルスを捉えることが可能となる。
【0094】尚、第3実施形態においては、基準時点T
3とT5における基準値を、同一のコンパレータ(第1
コンパレータ2211)が有する閾値Vth1とした
が、それぞれの基準時点における基準値を別個に設ける
ようにすれば、より確度の高い真偽判別が可能となるこ
とは言うまでもないであろう。
【0095】また、第3実施形態においては、光電セン
サを投受別体型のものとしたが、投受一体型のセンサに
適用することもできる。
【0096】次に、先にも説明したように、この種の光
電センサ(放射パルス介在型センサ)においては、受光
側装置に本来受光すべき光パルス(投光側装置から投光
された光パルス)の受光があるときに、例えば比較的低
周波のノイズパルスが混入することにより、真の電気パ
ルスの出力が相殺あるいはその出力絶対値が減少してし
まうといった場合が想定される。
【0097】図6は、そのようなノイズパルスが混入し
た場合に、第1,第2の実施形態における光電変換器2
1の出力ライン上に出現する電気パルスを示すタイミン
グチャートである。
【0098】同図中において、(a)は投光側装置1か
ら送り出される光パルスの投光タイミング、(b)はノ
イズパルスがないときに光電変換器21の出力ライン上
に現れる真の電気パルスの出力(波形Ws)、(c)は
放射パルスが受光側装置2に届いていないときに光電変
換器21に現れるノイズパルス(比較的低周波のノイズ
波形Wn)の出力、(d)は同図中(b)、(c)で示
される真の電気パルスとノイズパルスとが混在すること
により光電変換器21の出力ライン上に現れる混合パル
スの出力(混合波形Ws+n)をそれぞれ示している。
【0099】図6から明らかであるように、この例に示
す光電センサにおいては、投光側装置1に本来受光すべ
き光パルス(投光側装置から投光された光パルス)の受
光があるときに、同図中(c)に示すようなノイズパル
ス(波形Wn)が混入すると、光電変換器21の出力ラ
イン上には、混合パルスWs+nが出現することとな
る。混合パルス波形Ws+nは、同図中(d)に示され
るように、真の光パルス波形Wsの第1、第2のピーク
値に対応するエッジ出力を有するものの、その値は流動
的であり、真偽判別のための閾値Vth1,2を有する
第1,第2のコンパレータは実質上ほとんど機能しない
こととなる。
【0100】以下に示す本発明の第4実施形態において
は、上述のような比較的低周波のノイズパルスが混入し
た場合にも、光電変換器21の出力ライン上に現れる電
気パルスの真偽判別を可能としたものである。
【0101】本発明の第4実施形態の光電センサの回路
構成が図7に示されている。尚、本発明の第4実施形態
と、上述した第1と第2の実施の形態との相違点は、パ
ルス真偽判別回路22の構成のみであり、理解を容易と
するため、同図には投光側装置21とパルス真偽判別回
路22のみが示されている。すなわち、第1,第2の実
施形態における真偽別回路22を同図に示されるパルス
真偽判別回路22に置き換えることで本発明の第4実施
形態が実現される。無論、第4実施形態を第3実施形態
に適用することも可能であるが、そのような場合のパル
ス真偽判別回路22の構成は、以下の記述を参照するこ
とにより当業者であれば容易に想到されるであろうから
ここでの説明は省略する。
【0102】図7に示されるように、第4実施形態にお
けるパルス真偽判別回路22は、第1、第2の実施形態
と同様、2台のコンパレータ221(CMP1),22
2(CMP2)と、それらコンパレータの内の一方(C
MP1)の出力を遅延(後述する設定遅延時間‘τ5−
τ4’)する遅延回路223と、コンパレータ221の
出力遅延後の両コンパレータ出力の論理積を取るアンド
ゲート224とを含んでいる。
【0103】そして、第1コンパレータ221と増幅器
214との間には、非反転入力端子(+)と反転入力端
子(−)への2つの入力値の差分を出力する第1減算回
路226が設けられ、また、この第1減算回路の反転入
力端子(−)と増幅器214との間には、増幅器214
からの入力を設定遅延時間‘τ4’だけ遅延させて出力
する遅延回路228が設けられている。
【0104】また、第2コンパレータ222と増幅器2
14との間には、非反転入力端子(+)と反転入力端子
(−)への2つの入力値の差分を出力する第2減算回路
227が設けられ、また、この第2減算回路の反転入力
端子(−)と増幅器214との間には、増幅器214か
らの入力を設定遅延時間‘τ5’だけ遅延させて出力す
る遅延回路229が設けられている。
【0105】尚、第1,第2の減算回路226,227
のそれぞれの非反転入力端子(+)には、増幅器214
からの出力が遅延されることなく入力される。
【0106】図8中(c)は、設定遅延時間‘τ4’、
‘τ5’を説明するためのグラフである。同グラフにお
いて、Wsは、先に説明した真の電気パルスに関する既
知の出力波形Wsを示している。設定遅延時間‘τ4’
は、波形Wsの第1ピーク値P1が出現する基準時点T
1と、出力波形Wsの立ち上がり基準時点T6との時間
差で求められる。また、設定遅延時間‘τ5’は、波形
Wsの第2ピーク値P2が出現する基準時点T2と、出
力波形Wsの立ち上がり基準時点T6との時間差で求め
られる。
【0107】従って、本発明の第4実施形態において
は、第1減算回路226により、光電変換器21の出力
ライン上に現れる電気パルスから、時間‘τ4’の間に
おける出力変化が取り出され、これが真の波形Wsのピ
ーク値P1に相当するか否かの判別が第1コンパレータ
221により行われる。
【0108】また、第2減算回路227により、光電変
換器21の出力ライン上に現れる電気パルスから、時間
‘τ5’の間における出力変化が取り出され、これが真
の波形Wsのピーク値P2に相当するか否かの判別が第
2コンパレータ222により行われる。
【0109】次いで、遅延回路223により、第1コン
パレータ221の出力を設定遅延時間‘τ5−τ4’遅
延させることにより、アンド回路224により第1と第
2コンパレータの出力をそれぞれ時間軸を整合させて照
合が行われる。
【0110】すなわち、第4実施形態においては、先の
図6(d)に示されるように、光電変換器21からの出
力が真の電気パルスの出力を大幅に変えてしまうような
混合パルスWs+nであっても、この混合パルスWs+
nから、真のパルス波形Wsを弁別することができる。
【0111】従って、本発明の第4実施形態によれば、
投光側装置に本来受光すべき光パルス(投光側装置から
投光された光パルス)の受光があるときに比較的低周波
のノイズパルスが混入することにより、真の電気パルス
の出力が相殺あるいはその絶対値が大幅に減少してしま
うといった場合にも、光電変換器21の出力ライン上に
現れる電気パルスに基づく受光有無を的確に判別するこ
とができる。
【0112】次に、上述した第1、第2の実施形態に
は、更に、投光側装置1から所定ビットパターンに従っ
て光パルスを送り出すと共に、受光側装置2において真
の電気パルスと判定される電気パルスの出現ビットパタ
ーンを基準ビットパターンと照合することにより正常に
光パルスを受け取ったか否かを判定するビットパターン
判定機能を付加することができる。
【0113】以下に、上述した第1、第2実施形態にビ
ットパターン判定機能を付加した例を示す。尚、以下に
示すビットパターン判定機能は、上述した第3、第4の
実施形態にも適用可能であるが、そのような場合におけ
る光電センサの構成は以下の記述を参照することにより
当業者であれば容易に想到されるであろうからその説明
は省略する。
【0114】第1実施形態にビットパターン判定機能を
付加した光電センサ(第5実施形態)の回路構成が図9
に示されている。尚、第1実施形態と同一箇所には同一
番号を付してその説明を省略する。
【0115】同図に示されるように、第5実施形態で
は、投光側装置1においては、パルス発生器11とドラ
イブ回路12との間にパルスパターン生成器14が設け
られる。このパルスパターン生成器14は、同図中右上
に示されるように、パルス発生器11の駆動パルスに同
期して、投光ビット‘1’または‘0’をシリアルに生
成する。この例では、パルスパターン生成器14の生成
ビットが‘1’のときドライブ回路12からは光パルス
が送り出され、パルスパターン生成器14の生成ビット
が‘0’のときは、ドライブ回路12からは投光が行わ
れない。
【0116】また、この例では、ビットパターンは、同
図に示されるパルスパターン生成器14の番号“1”〜
“6”の6つのボックスで示されるように、6ビットで
一巡するようにされており、パルスパターン生成器14
においては、予め設定された順番で、シリアルに‘1’
→‘0’→‘0’→‘1’→‘1’→‘0’のビットを
生成するものとする。すなわち、同図に示されるパルス
パターン生成14の6つのボックス中、網掛け部は生成
ビット‘1’を、白地部は生成ビット‘0’をそれぞれ
示している。尚、ビットパターンが一巡するのに要する
ビット数、あるいはビットパターンが一巡するまでの
‘1’または‘0’のビット出現頻度は適宜に変更可能
である。これについては後に一具体例を挙げ詳細に説明
する。
【0117】受光側装置2には、ビットパターンが一巡
するまでのビット数(6ビット)に対応して、6ステー
ジを有するシフトレジスタ2310が適用されている。
各ステージ1〜6には、パルス発生器232のクロック
タイミングに従って、パルス真偽判別後の‘H’,
‘L’出力がフリップフロップ233から順に取り込ま
れる。尚、この例では、投光側装置のパルス発生器11
と受光側装置2のパルス発生器232のパルス発生周期
は同一となるように予め設定されている。
【0118】デジタルローパスフィルタ23では、シフ
トレジスタ2310の各ステージ1〜6に取り込まれた
‘H’(‘1’)、‘L’(‘0’)による出現ビット
パターンが、受光装置側に設けられたパルスパターン生
成器237に予め記憶されたビットパターン(基準ビッ
トパターン)と照合される。このパルスパターン生成器
237は、投光側装置1のパルスパターン生成器14に
記憶されたビットパターンと同様のビットパターンをパ
ラレル(同時)に出力するものである。尚、説明の便宜
上、同図には、パルスパターン生成器237のビットパ
ターンは、パルス生成器14のビットパターンと左右
(並び順)が反転して描かれている。
【0119】この例では、3つのアンド回路と3つのN
OR回路とを有する論理回路群238により、シフトレ
ジスタ2310の各ステージ1〜6の出力と、対応する
パルスパターン生成器237のビット出力1〜6との論
理演算が行われる。すなわち、この例では、シフトレジ
スタ2310のステージ1,4,5については取り込ま
れたビットが‘1’のとき、ステージ2,3,6につい
ては取り込まれたビットが‘0’のとき、論理回路群2
38のすべての出力が‘H’となる。これにより、アン
ド回路234の出力も‘H’となり、フリップフロップ
236はセット状態となる。このときフリップフロップ
236の出力は、受光側装置において投光側装置から送
り出された光パルスを正常に受け取ったことを示す
‘H’となる。
【0120】また、シフトレジスタ2310の各ステー
ジ1〜6がすべて‘L’を示す‘0’のときは、NOR
回路235の出力が‘H’、アンド回路234の出力は
‘L’となり、フリップフロップ236がリセット状態
となる。これにより、フリップフロップ236の出力
は、再びアンド回路234からのセット入力があるまで
出力状態は‘L’となる。
【0121】このように、第5実施形態においては、光
電変換器21の出力ライン上に現れる電気パルスの真偽
判別を行うと共に、真の電気パルスと判定される電気パ
ルスの出現ビットパターンを基準ビットパターンと照合
することにより正常に光パルスを受け取ったか否かを判
定するビットパターン判定機能を有している。そのた
め、ノイズパルスが周期的に現れしかもその発生タイミ
ングがサンプリングタイミングと重なるような状況下に
あっても、より正確に真の光パルスの到来を検知するこ
とが可能となる。
【0122】尚、上述の説明では、第5実施形態におい
て、論理回路群238により、各ステージ1〜6の出力
と対応するパルスパターン生成器のビット出力1〜6と
の論理演算値を求め、それら論理回路群238のすべて
の出力が‘H’のとき、アンド回路234の出力が
‘H’となるものとしたが、照合処理における投光パル
ス有りビットの照合に関しては以下に示すように冗長性
を付与することもできる。
【0123】第5実施形態における好ましい他の実施形
態が図10の回路ブロック図に示されている。尚、同図
において、図9に示される光電センサと同一の箇所には
同一番号を付してその説明を省略する。
【0124】図10に示されるように、この例では、ア
ンド回路234と論理回路群238の3つのNOR回路
との間には、冗長性演算器239が設けられている。こ
の冗長性演算器239は、NOR回路からの出力を予め
設定された冗長性判断基準に基づき論理演算し、
‘H’,‘L’による演算結果をアンド回路234へと
出力するものである。すなわち、この例ではパルスパタ
ーン生成器237により生成されるビット‘0’に対応
したシフトレジスタ2310のステージ2,3,6に関
しては、例えば、それら3つのステージの1つのみが
‘1’であっても(3つのNOR回路の出力のうち何れ
かが‘L’であっても)、冗長性演算器239からの出
力が‘H’となるように冗長性判断基準を設定すること
で、アンド回路234からの出力に冗長性を付与するこ
とが可能となる。
【0125】また、この例では、フリップフロップ23
6とシフトレジスタ2310との間にも冗長性演算器2
40が設けられている。すなわち、先に図9で示したN
OR回路235にあっては、シフトレジスタ2310の
各ステージがすべて‘0’とならない限り、その出力は
‘L’とならないが、この例では、冗長性演算器240
により冗長性を付与することにより、例えば、すべての
ステージが‘0’とならなくても、フリップフロップ2
36のリセット入力端子への出力を‘H’とすることが
できる。
【0126】従って、図10に示される第5実施形態の
光電センサにあっては、例えばノイズパルスの混入によ
りパルスパターン生成器14におけるビットが‘0’の
ときにシフトレジスタの対応するステージに‘1’が取
り込まれても、それらを設定範囲内で許容することがで
きる。
【0127】第5実施形態の更に好ましい他の例におい
ては、受光側装置2のパルスパターン生成器が複数台設
けられる。
【0128】受光側装置2に照合用のパルスパターン生
成器を2台設けた例が図11に示されている。尚、図1
0に示される光電センサと同一箇所には同一番号を付し
てその説明を省略する。
【0129】図11に示されるように、この例では、受
光側装置2には、投光側装置1のパルス生成器14に記
憶されたビットパターンと同一のビットパターン(図1
1に示されるビット番号1→2→3→4→5→6)をパ
ラレルに出力するパルスパターン生成器2371と、投
光側装置1のパルス生成器14に記憶されたビットパタ
ーンを組み替えたビットパターン(ビット番号4→5→
6→1→2→3)をパラレルに出力するパルスパターン
生成器2372とが設けられている。
【0130】尚、『組み替えたビットパターン』とある
が、これは、同図中右上(枠囲み欄)に示されるよう
に、この例ではパルスパターン生成器14に記憶された
6ビットの出現パターンを、それぞれ位相の異なる3ビ
ットづつの組‘A’,‘B’で捉え、その並びを、(A
+B)から(B+A)に置き換えたものである。
【0131】すなわち、この例では、ビットパターン照
合のための基準ビットパターンが、A+B,B+Aの2
通り用意され、この2通りの基準ビットパターンは同時
にシフトレジスタ2310の6ステージに出現するビッ
トパターンに照合される。
【0132】これにより、ビットパターン(A+B)が
投光側装置1から繰り返し送り出されるような場合(投
光ビットパターンA→B→A…)に、例えば、ノイズ等
により先頭のビットパターンAが欠落するようなことが
あっても、再び受光側装置2のシフトレジスタ2310
にビットパターン(A+B)が取り込まれるのを待つこ
となく、B+Aのビットパターンが出現した時点で直ち
に照合を完了することができる。
【0133】それにより、出現ビットパターンと基準ビ
ットパターンとの照合をより高速に行うことができるか
ら、光電センサの応答性を向上させることが可能とな
る。
【0134】次に、本発明の第2実施形態にビットパタ
ーン判定機能を付加した光電センサ(第6実施形態)の
回路構成を図12の回路ブロック図に示す。尚、先述し
た第2実施形態または第5実施形態と同一箇所には同一
番号を付してその説明を省略するものとする。
【0135】同図に示されるように、第6実施形態にお
ける光電センサは投受一体型のものであるため、同一の
パルスパターン生成器15が使用されている。また、こ
の例では、第5実施形態と同様に2台の冗長性演算器2
39,240が使用され、ビットパターン照合に際して
の冗長性が付与されている。
【0136】この例では、パルス発生器11はパルスパ
ターン生成器15に駆動パルスを送出する。パルスパタ
ーン生成器15は、この駆動パルスに同期して、予め設
定されたビットパターンをドライブ回路12にシリアル
に出力するとともに、受光側装置2におけるビットパタ
ーンの照合に際して使用されるビットパターンを論理回
路群238にパラレルに出力する。それにより、シフト
レジスタ2310のステージ1〜6に取り込まれたビッ
トパターンとの照合が行われる。
【0137】このように、ビットパターン判定機能は本
発明の第2実施形態にも適用可能することができる。
【0138】尚、上述の例ではビットパターンの組み替
えを2通り(A+B,B+A)のみ示したが、組み替え
はこれ以外にも可能である。例えば、ビットパターンを
3通りの組に分け、3通りの基準ビットパターンを設け
ることができる。
【0139】また、投光ビットパターンは1通り(A→
B→A…)のみを示したが、例えば、投光ビットパター
ンを予め複数種類(例えば、A→B→C,D→E→F
…)用意しておき、投光側装置1の側で任意選択するよ
うにすることもできる。無論それらを更に任意に組み替
えて投光するようにすることもできるし、完全にランダ
ムな投光ビットパターンを生成することも可能である。
もっともそのような場合には、例えば、受光側装置2の
側に対応した基準ビットパターンを予め設けておくか、
或いはその都度、投光側装置1と受光側装置2との間で
ビットパターンに関するデータ交換を行うなどして、受
光側装置2の側において、投光ビットパターンに応じた
基準ビットパターンにより出現ビットパターンとの照合
が行われるようにする必要があることは言うまでもな
い。
【0140】次に、上述したビットパターン判定機能を
光電センサに適用する場合に、影響を与えると思われる
光電センサの特性項に基づく要件として以下のものが挙
げられる。 1.センサの応答時間が短い(1msの場合を後述す
る) 2.送信パルス列の基本周波数に制限がある(S/Nの
問題) 3.送信パルス列の基本デューティ比に制限がある 4.個体間に別々のクロックがある これらを満たすようにビットパターン判定機能の構成を
工夫することが望ましい。そこで、以下、具体的構成に
ついて説明する。
【0141】尚、以下に示す内容は、第5、第6の実施
形態において説明した内容と一部重複しているが、ここ
では、その内容をより詳細に説明するものと理解された
い。また、以下の説明には、図13(a)で示される言
語(ビット、コード長、ビット長)を使用する。
【0142】ノイズパルス除去のためにビット数を多く
することによりノイズパルスとの類似度を小さくするこ
とが可能となる。ビット長(パルス投光間隔)が短くな
れば短いコード長にてビット数を多く確保することがで
きるが、一般的な光電センサに於いてはビット長・コー
ド長にそれぞれ制約条件が有りビット数を必要十分に確
保することは難しい。
【0143】一方、実験により、蛍光灯などの数十kH
zの周期的なノイズパルスやランダムに発生するノイズ
パルスを完璧に除去するためには、大凡30ビットのビ
ット数が必要であることが分かった。ここでは光電セン
サ特有の制約条件をみたしつつ、いかに30ビットのビ
ット数を確保するかについて述べる。尚、図13(b)
には、コード長が30ビットの場合のビット配列の一例
が示されている。同図中において、網掛け部は投光ビッ
ト(生成ビット“1”)を、白地部は不投光ビット(生
成ビット“0”)をそれぞれ示している。また、この例
では、後述するように、コード長全体を2ブロック(こ
こでは15ビットづつの2組、A/B)に分けた場合に
おける‘A’を先頭とするコード(NOMAL)と、B
を先頭とするコード(NOMAL2)との双方が示され
ている。これについては後述する。
【0144】制約 光電センサとして必要な感度(S
/N) S/Nは投光パルスのパルス幅と受光アンプの周波数特
性によって大まかに決まる。投光パルスのパルス幅を小
さくすると受光アンプの周波数帯域を広げなくてはなら
ず、S/Nの悪化に繋がる。またビット長を小さくする
ためにアンプの収束時間を早くするためには、アンプの
周波数帯域にて低域をカットする必要が有り、これもS
/Nの悪化を招く。これらの制限からビット長(パルス
投光間隔)は20μs程度、投光パルス幅は2.5μs
程度が適当かと思われる。ただし、汎用の光電センサほ
ど感度を必要としないアプリケーションに於いてはこの
限りではない。
【0145】制約 応答時間 例えば、応答時間1msのアンプ内蔵光電センサにあっ
ては、この応答時間1msによる制約がビット数を制限
する最大の問題となる。このような場合、センサはばら
つきを含めて最大1ms以内に投光されたコードのビッ
トパターンを全て読み取らなくてはいけない。
【0146】単純に1msを上記制約によって定めら
れたビット長で割ると最大ビット数は50ビットとな
る。しかしながらセンサの応答時間は検出対象物体が検
出されてから信号が出るまでの最大時間に相当するの
で、ビット長が即座に応答時間になるわけではない。そ
こで、以下にセンサの応答時間を左右する要因を述べ、
その対策の一例を示す。
【0147】要因 センサクロックのばらつき センサのクロックはIC内部にて生成されるケースが多
い。そのような場合、IC内部のCRばらつきによりク
ロックの絶対値が±20%程度バラつくことが多い。そ
こで、このような場合には、クロックが+20%ばらつ
いても応答時間を守れるようにセンサ自身の応答時間を
あらかじめ0.8倍にしておくのが好ましい。(応答時
間1msのときにはセンサの応答時間を800μsにす
る。)これを考慮すると最大ビット数は40ビットとな
る。最大ビット数の制限がこの後に述べる理由から40
ビットでは問題がある場合には、外部に発振子などをつ
けてより精度よくクロックを生成するとよいであろう。
【0148】要因 検出タイミングのばらつき 投光パルスをコード化(ビットパターン化)すると、全
コードを受信するまで検出判定を行えない問題が生じ
る。この問題はコードのどのタイミングを投光している
か受光側が把握していない投受別体型の光電センサにお
いて深刻な制約条件となる。
【0149】コード途中にて光電センサの検出対象領域
内に検出対象物体が入った場合の問題点を図14に示
す。同図中(a)から明らかであるように、検出対象物
体が入ってから検出と判定するタイミングまでの時間
は、コード長よりも長く最大2コード長になる。このこ
とから、コード長は応答時間の半分以下にする必要があ
るが、前述した最大コード長から考えるとビット数を2
5ビットにしかできない。これではノイズパルス除去の
効果が不十分である。
【0150】そこで図14中(b)に示されるように、
コード長を2ブロック(ここではA/Bとする)に分
け、A→Bと受信した場合でもB→Aと受信した場合で
も復号できるようにすることで、有効ビット数を大きく
とることができる。先に示したように、図13(b)に
は、このようなコード分割方式を採用した具体的一例と
して、コード長が30ビットの場合にA→Bと受信した
場合(NORMAL)と、B→Aと受信した場合(NO
RMAL2)とのそれぞれが上下に並べて示されてい
る。
【0151】この方式では検出対象物体が入ってから検
出と判定するまでの時間は、最大1.5コード長になる
ので最大コード長を33(ビット長分)にすることがで
きる。同様に3ブロックに分けたら最大コード長は37
にできる。
【0152】次に、その他の対策について記述する。 その他対策ビットスリップの問題 透過型センサ等の投受別体型光電センサにおいては、投
光側装置のクロックと受光側装置のクロックが大幅に異
なった場合、ビットの読み間違い(ビットスリップ)を
起こす可能性がある。この問題はエラー訂正符号をコー
ドの中にまぜておくことにより解決することができる。
【0153】尚、コード長が制限されるためにエラー訂
正符号に必要なビット数が確保できない場合には、コー
ド長内でビットストリップが起こらない最小のクロック
誤差に抑えれば誤動作を防ぐことができる。たとえばコ
ード長が800μsでビット長が20μsの場合、クロ
ック誤差は±1.25%(20/800/2)以内とな
る。これらは、例えばICの外付けにてセラミック振動
子などを使用することにより可能になる。
【0154】その他対策ビットパターンについて 光電センサのパルス幅は2.5μs程度が好ましいと前
述したが、パルスデューティについても若干の制約があ
る。光電センサの投光電流ピーク値をできるだけ大きく
するためには、パルスデューティは出来るだけ小さくす
ることが好ましい(トータルの平均消費電流を抑えるた
め)。そこで、例えば、パルスデューティを2.5%程
度にしようとすると、これにより、パルス幅2.5μs
でビット長20μsの場合、5ビットに一回しか投光で
きないこととなる。つまりビット数30であれば投光ビ
ットは6以下に制限されるため、ビットパターンは、そ
の中で最適なパターンにする必要がある。そこで、最も
スペクトラムが拡散するようなビットパターン列にする
(投光パルス間隔ができるだけ離散するような組み合わ
せを選ぶ)。
【0155】その他対策ノイズパルスの除去について 図15(a)は、従来の光電センサにおけるノイズによ
る誤判定の内容を示す図である。同図(a)上段に示さ
れるように、自身の投光パルス(真の光パルス)を受光
しているときにノイズパルスが混入し、それにより本来
の受光パルスがうち消され、受光信号が入光→遮光と変
化する事はめったにない。したがって、自分が投光して
いる間の受光パルスだけを使用する光電センサであれ
ば、そのような入光判定エラーが出ることはめったにな
い。仮に、単発でそのようなことが起こっても、ローパ
スフィルタ(シフトレジスタ)の使用により、そのよう
なエラーはほぼ無視することができる。
【0156】しかしながら、同図(a)下段に示される
ように、自身のパルスを受光していないときにノイズパ
ルスが混入し、受光信号が遮光→入光と変化する事は頻
繁に起こり得る(この現象は特にランダムに発生する各
種ノイズによるものを考えたほうがわかりやすい)。
【0157】ここで、本発明の光電センサに適用される
ビットパターン生成方式では入光判定に自分が投光して
いない時間の遮光も確認される。従って、そのままで
は、投光パルスが到来していないにも関わらずノイズパ
ルスにより入光と判断してしまうといったことが頻繁に
起こり得る。そのような場合には、蛍光灯等によるノイ
ズパルスによって入光誤動作を起こさないと言ったメリ
ットもあるが、ノイズパルスがあるときに入光判定が行
われないのであれば誤動作と状況は同じになってしま
う。
【0158】そのための有効な対策として、投光‘な
し’ビットが‘有り’ビットとなっていてもある程度の
数までは許容する方式(冗長性の付与)の適用が挙げら
れる。より具体的には、入遮光判定のときに、投光なし
ビットに対する入光の数を測定しておき、許容数n以下
であれば遮光状態であったと判定する冗長性演算回路を
付加する。
【0159】図16に入光判定におけるその効果を、図
17に遮光判定におけるその効果を示す。尚、同図にお
いて、「ADD」は、30ビット中、不投光24ビット
の遮光判定において許容したビットの数を示している。
同図に示されるように、この例では、n=3程度許容す
ることにより、入光判定をミスする確率が減り良好な結
果が得られることが確認された。
【0160】また、他の対策として、投光‘なし’ビッ
トの情報を圧縮して使用する方法が挙げられる。好まし
い一例として、2ビット圧縮方式を図15中(b)に示
す。この場合には、隣り合うビットが共に入光の時のみ
入光と判断される。尚、この方法を採用すると、投光ビ
ットは常に2ビットづつ連続していないといけない等、
ビットパターン生成に工夫を要することも想定される
が、このような方法を採用すれば、2ビット分に満たな
いショットノイズに関しては確実に除去することが可能
となる。
【0161】尚、上述の説明では、放射パルス介在型セ
ンサとして光電センサを示したが、本発明は、光電セン
サに限らず、超音波センサ、マイクロ波センサ、インパ
ルスレーダ等のような種々の放射パルス介在型のセンサ
に適用することができる。
【0162】そして、本発明によれば、蛍光灯等の光に
よるノイズパルスはもとより、その他の光、音、電磁波
等の様々なノイズに柔軟に対応して、正確な検出動作が
可能な放射パルス介在型センサが実現できる。
【0163】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ノイズパルスが周期的に現れしかもその発生タ
イミングがサンプリングタイミングと重なるような状況
下にあっても、有効に機能する誤動作防止対策を組み込
まれた放射パルス介在型センサ並びにそのための要素技
術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された投受別体型光電センサ(第
1実施形態)の回路構成を示すブロック図である。
【図2】同第1実施形態による光電センサの検出原理を
示すタイミングチャート(その1)である。
【図3】同第1実施形態による光電センサの検出原理を
示すタイミングチャート(その2)である。
【図4】本発明が適用された投受一体型光電センサ(第
2実施形態)の回路構成を示すブロック図である。
【図5】本発明が適用された光電センサ(第3実施形
態)の回路構成を示すブロック図である。
【図6】光電変換器の出力ライン上に出現する電気パル
スを説明するためのタイミングチャートである。
【図7】本発明が適用された光電センサ(第4実施形
態)の回路構成を示すブロック図である。
【図8】真の電気パルスに関する既知の波形的特徴を示
す図である。
【図9】本発明が適用された投受別体型光電センサ(第
5実施形態)の回路構成を示す図である。
【図10】同第5実施形態における好ましい他の一例を
示す図である。
【図11】同第5実施形態における好ましい更に他の一
例を示す図である。
【図12】本発明が適用された投受一体型光電センサ
(第6実施形態)の回路構成を示す図である。
【図13】ビットパターン生成の内容を説明するための
図(その1)である。
【図14】ビットパターン生成の内容を説明するための
図(その2)である。
【図15】ビットパターン投受光時におけるノイズにつ
いて説明するための図である。
【図16】遮光判定時におけるノイズ発生率と正解率と
の関係をグラフで示した図である。
【図17】入光判定時におけるノイズ発生率と正解率と
の関係をグラフで示した図である。
【符号の説明】
1 投光側装置 2 受光側装置 11 パルス発生器 12 ドライブ回路 12a エミッタ抵抗 13 発光素子 14 パルスパターン生成器 21 光電変換器 22 パルス真偽判別回路 23 デジタルローパスフィルタ 211 抵抗 212 フォトダイオード 213 結合コンデンサ 214 増幅回路(AMP) 221 第1コンパレータ(CMP1) 222 第2コンパレータ(CMP2) 224 アンドゲート 231 シフトレジスタ 232 パルス発生器 233 RSフリップフロップ 235 NORゲート 236 RSフリップフロップ 237 パルスパターン生成器 239,240 冗長性演算器 P1〜P5 ピーク値 Ws 真の電気パルスに関する出力波形 Wn ノイズ波形 Ws+n 混合波形 τ1〜τ5 設定遅延時間 T1〜T6 基準時点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 弘明 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 5J039 BB20 KK01 KK05 KK10 KK19 KK20 KK26 LL03 NN00 NN05 5J050 AA12 BB20 CC00 DD03 EE02 EE13 EE24 EE34 EE35 EE36 FF04 FF10 5K052 AA01 BB21 DD01 EE00 FF00 GG42 GG43

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射パルスを繰り返し送り出す送出側装
    置と、放射パルスを受け取る受取側装置とを有し、受取
    側装置には、受け取った放射パルスを電気パルスに変換
    する変換手段が含まれており、さらに受取側装置内に
    は、変換手段の出力ライン上に現れる電気パルスが、送
    出側装置から送り出された放射パルスを受け取ったこと
    に起因する真の電気パルスか、ノイズに起因する偽の電
    気パルスかを、真の電気パルスに関する既知の波形的特
    徴に基づいて判別するパルス真偽判別手段が設けられて
    おり、 それにより、受取側装置はパルス真偽判別手段の判別結
    果に基づいて目的とする出力信号を生成する、ことを特
    徴とする放射パルス介在型センサ。
  2. 【請求項2】 放射パルスを繰り返し送り出す送出側装
    置と、放射パルスを受け取る受取側装置とを有し、受取
    側装置には、受け取った放射パルスを電気パルスに変換
    する変換手段が含まれており、さらに送出側装置には、 所定ビットパターンにしたがって放射パルスを送り出す
    パルス送出手段が設けられ、かつ受取側装置には、 変換手段の出力ライン上に現れる電気パルスが、送出側
    装置から送り出された放射パルスを受け取ったことに起
    因する真の電気パルスか、ノイズに起因する偽の電気パ
    ルスかを、真の電気パルスに関する既知の波形的特徴に
    基づいて判別するパルス真偽判別手段と、 真の電気パルスと判定される電気パルスの出現ビットパ
    ターンを基準ビットパターンと照合し、その照合結果に
    基づいて、正常に放射パルスを受け取ったか否かを判定
    するビットパターン判定手段と、が設けられており、 それにより、受取側装置はビットパターン判定手段の判
    定結果に基づいて目的とする出力信号を生成する、こと
    を特徴とする放射パルス介在型センサ。
  3. 【請求項3】 真の電気パルスに関する既知の波形的特
    徴が、真の電気パルス波形上の2以上の基準時点のそれ
    ぞれにおける基準値により構成されている、請求項1又
    は2に記載の放射パルス介在型センサ。
  4. 【請求項4】 真の電気パルスに関する既知の波形的特
    徴が、真の電気パルスを微分して得られた波形上の2以
    上の基準時点のそれぞれにおける基準値により構成され
    ている、請求項1又は2に記載の放射パルス介在型セン
    サ。
  5. 【請求項5】 基準時点が波形上のピーク時点に相当す
    る、請求項3又は4に記載の放射パルス介在型センサ。
  6. 【請求項6】 ピーク時点には波形上の正極性ピーク時
    点と負極性ピーク時点との双方が含まれている、請求項
    5に記載の放射パルス介在型センサ。
  7. 【請求項7】 真偽判別手段が、変換手段の出力ライン
    上の信号レベルをそれぞれ真の電気パルス相当の基準値
    により弁別する2以上のコンパレータと、それらのコン
    パレータの出力を基準時点同士が整合するように時間軸
    整合させる遅延手段と、時間軸整合されたのちのコンパ
    レータ出力同士の論理演算を行う論理演算手段とを含
    む、請求項3又は4に記載の放射パルス介在型センサ。
  8. 【請求項8】 受け取った放射パルスを電気パルスに変
    換する変換手段と、変換手段の出力ライン上に現れる電
    気パルスが、送出側装置から送り出された放射パルスを
    受け取ったことに起因する真の電気パルスか、ノイズに
    起因する偽の電気パルスかを、真の電気パルスに関する
    既知の波形的特徴に基づいて判別するパルス真偽判別手
    段と、が設けられ、 それにより、パルス真偽判別手段の判別結果に基づいて
    目的とする出力信号を生成する、ことを特徴とする放射
    パルス介在型センサの受取側装置。
  9. 【請求項9】 受け取った放射パルスを電気パルスに変
    換する変換手段と、 変換手段の出力ライン上に現れる電気パルスが、送出側
    装置から送り出された放射パルスを受け取ったことに起
    因する真の電気パルスか、ノイズに起因する偽の電気パ
    ルスかを、真の電気パルスに関する既知の波形的特徴に
    基づいて判別するパルス真偽判別手段と、 真の電気パルスと判定される電気パルスの出現ビットパ
    ターンを基準ビットパターンと照合し、その照合結果に
    基づいて、正常に放射パルスを受け取ったか否かを判定
    するビットパターン判定手段と、が設けられており、 それにより、受取側装置はビットパターン判定手段の判
    定結果に基づいて目的とする出力信号を生成する、こと
    を特徴とする放射パルス介在型センサの受取側装置。
  10. 【請求項10】 真の電気パルスに関する既知の波形的
    特徴が、真の電気パルス波形上の2以上の基準時点のそ
    れぞれにおける基準値により構成されている、請求項8
    又は9に記載の放射パルス介在型センサの受取側装置。
  11. 【請求項11】 真の電気パルスに関する既知の波形的
    特徴が、真の電気パルスを微分して得られた波形上の2
    以上の基準時点のそれぞれにおける基準値により構成さ
    れている、請求項8又は9に記載の放射パルス介在型セ
    ンサの受取側装置。
  12. 【請求項12】 基準時点が波形上のピーク時点に相当
    する、請求項10又は11に記載の放射パルス介在型セ
    ンサの受取側装置。
  13. 【請求項13】 ピーク時点には波形上の正極性ピーク
    時点と負極性ピーク時点との双方が含まれている、請求
    項12に記載の放射パルス介在型センサの受取側装置。
  14. 【請求項14】 真偽判別手段が、変換手段の出力ライ
    ン上の信号レベルをそれぞれ真の電気パルス相当の基準
    値により弁別する2以上のコンパレータと、それらのコ
    ンパレータの出力を基準時点同士が整合するように時間
    軸整合させる遅延手段と、時間軸整合されたのちのコン
    パレータ出力同士の論理演算を行う論理演算手段とを含
    む、請求項10又は11に記載の放射パルス介在型セン
    サの受取側装置。
  15. 【請求項15】 ビットパターン判定手段は、変換手段
    の出力ライン上に現れた電気パルスの出現ビットパター
    ンを予め用意された位相の異なる2以上の基準ビットパ
    ターンと同時に照合し、その照合結果に基づいて、正常
    に放射パルスを受け取ったか否かを判定する、請求項2
    に記載の放射パルス介在型センサ。
  16. 【請求項16】 ビットパターン判定手段は、変換手段
    の出力ライン上に現れた電気パルスの出現ビットパター
    ンを予め用意された位相の異なる2以上の基準ビットパ
    ターンと同時に照合し、その照合結果に基づいて、正常
    に放射パルスを受け取ったか否かを判定する、請求項9
    に記載の放射パルス介在型センサの受取側装置。
  17. 【請求項17】 ビットパターン判定手段の照合処理に
    おけるビットの照合に関しては冗長性が付与されてい
    る、請求項2に記載の放射パルス介在型センサ。
  18. 【請求項18】 ビットパターン判定手段の照合処理に
    おけるビットの照合に関しては冗長性が付与されてい
    る、請求項9に記載の放射パルス介在型センサの受取側
    装置。
  19. 【請求項19】 放射パルスは光パルスである、請求項
    1乃至18の何れかに記載の放射パルス介在型センサ。
  20. 【請求項20】 光パルスを繰り返し送り出す投光側装
    置と、光パルスを受け取る受光側装置とを有し、受光側
    装置には、受け取った光パルスを電気パルスに変換する
    変換手段が含まれており、さらに投光側装置には、 投光有りビットと投光無しビットとの所定配列に基づく
    投光ビットパターンにしたがって光パルスを送り出すパ
    ルス送出手段が設けられ、かつ受光側装置には、 変換手段の出力ライン上における電気パルスの出現有無
    に基づき、受光有無ビットを生成する受光有無ビット生
    成手段と、 受光有無ビットに基づく出現ビットパターンと、投光ビ
    ットパターンに基づく基準ビットパターンとを照合し、
    その照合結果に基づいて、正常に自身の投光に基づく光
    パルスを受け取ったか否かを判定するビットパターン判
    定手段と、が設けられており、 それにより、受光側装置はビットパターン判定手段の判
    定結果に基づいて目的とする出力信号を生成する、こと
    を特徴とする光電センサ。
  21. 【請求項21】 投光有無ビットの配列が異なる複数の
    投光ビットパターンが予め用意されている、ことを特徴
    とする請求項20に記載の光電センサ。
  22. 【請求項22】 投光側装置には、投光有無ビットの配
    列に基づく投光ビットパターンをランダム生成する手段
    が更に設けられている、ことを特徴とする請求項20に
    記載の光電センサ。
  23. 【請求項23】 投光有無ビットの配列には、M系列が
    採用されていることを特徴とする、請求項20に記載の
    光電センサ。
  24. 【請求項24】 ビットパターン判定手段は、受光有無
    ビットに基づく出現ビットパターンを予め用意された投
    光有無ビット配列が異なる2以上の基準ビットパターン
    と同時に照合し、その照合結果に基づいて、正常に光パ
    ルスを受け取ったか否かを判定する、請求項20に記載
    の光電センサ。
  25. 【請求項25】 ビットパターン判定手段の照合処理に
    おける受光有りビットの照合に関しては冗長性が付与さ
    れている、請求項20に記載の光電センサ。
  26. 【請求項26】 投光ビットパターンにおける投光有り
    ビットは、2以上連続して配列される、ことを特徴とす
    る請求項20に記載の光電センサ。
  27. 【請求項27】 投光ビットパターンの構成ビット数を
    可変としたことを特徴とする請求項20に記載の光電セ
    ンサ。
  28. 【請求項28】 投光ビットパターンの構成ビット長を
    可変としたことを特徴とする請求項20に記載の光電セ
    ンサ。
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