JP5758162B2 - クッキー及びクッキーの製造方法 - Google Patents
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一方、近年の消費者の嗜好の多様化に鑑み、従来よりも口溶けのよいクッキーを求められるようになってきた。
このような口溶けのよいクッキー類生地として特許文献1が開示されている
そこで、製造工程について着目し、従来までのクッキーの製造工程のうち、焼成工程において過熱蒸気処理を用いる方法が有効であることを見出した。
以上のような経緯を経て、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本願第一の発明は、
「焼成工程において過熱蒸気処理を行うことを特徴とするクッキーの製造方法」、である。
すなわち、本願第二の発明は、
「前記過熱処理後にオーブンによる焼成を行う請求項1に記載のクッキーの製造方法」、である。
すなわち、本願第三の発明は、
「前記過熱蒸気処理が、蒸気庫内温度150〜190℃の条件下で行われる請求項1又は2に記載のクッキーの製造方法」、である。
すなわち、本願第四の発明は、
「前記クッキーの油脂含量が35重量%〜50重量%の範囲内である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のクッキーの製造方法」、
である。
すなわち、本願第五の発明は、
「請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法により製造される、油脂含量を35重量%〜50重量%の範囲内で含有するクッキー」、である。
クッキーは一般的に以下の製造方法により製造される。
(1) バター等の油脂組成物等を混合してクリーム状組成物を製造する工程
バターを室温で柔らかくして砂糖を加えてよく撹拌して滑らかにする。本発明では本工程におけるバターの使用量を多くすることができる。そして、バターの使用量を多くすることで最終製品のクッキーの油脂含量を高くすることができる。
本発明ではこの油脂含量を35重量%〜50重量%とすることができる。
前記クリーム状の組成物に卵、水及び塩類を添加する。滑らかになるまで混ぜることが必要になる。
薄力粉を入れて混合する。ムラのない生地とするとともに、混ぜすぎるとグルテンが形成されてしまうために必要以上に混合しないことがポイントになる。
生地を休ませた後に型抜きをして所定の形状にする。尚、本工程においては生地を凍結させた後に所定の形にスライス等してもよい(アイスボックスタイプ)。
型抜き又はスライスした生地を焼成する。通常本工程は、従来まで連続式のオーブンが用いられるのが通例であった。本発明では、後に述べるように過熱蒸気処理することがポイントになる。
本発明においては型枠に入れずに焼成した場合において、高油脂含量であっても変形が少なく保形性に優れたクッキーとすることができる。
過熱蒸気とは、常圧においてボイラー等によって作り出された飽和水蒸気をさらに加熱し100℃以上になった蒸気のことを言う。 この過熱蒸気には色々な性質があり今までとは違った加熱加工をすることが出来色々な分野で注目されている。
尚、過熱蒸気については、食品に使用する際には、従来より余分な油を除く効果がある
通常、生地の状態での水分含量は10重量%〜20重量%程度であるが、本過熱蒸気処理工程を経ることで、5重量%〜15重量%程度とすることができる。
過熱蒸気による処理の後においては、クッキーを通常のオーブンによる焼成工程を行ってもよい。通常のオーブンによる焼成工程によって水分を調整することができる。具体的には、例えば、過熱蒸気処理後の水分含量が9.0〜11.0重量%程度であると、通常のクッキーであれば、水分が3重量%程度になるまで焼成を行うことができる。また、半生タイプのクッキーであれば、水分が7.0〜9.0重量%程度になるまで落とせばよい。この場合、アルコール製剤を併用してもよい。
高いバターを含有している状態においても焼成工程において過熱蒸気を用いると保形性が確保できる可能性がある。そこで、どの程度までバターの含有量を上げられるかを過熱蒸気処理を用いた場合とオーブン処理のみの場合と比較しつつ確認した。
配合例1の試験区1及び試験区2のクッキーについては以下の方法により製造した。バター75gを十分に練り、粉糖を35g加えて混合した。次に、全卵10g及び食塩1gを加えて混合した。さらに、薄力粉100gを添加して混合した後に、練り上げた生地を棒状に成型し−10〜−20℃にて冷凍した。生地が充分に固まったところで一定の厚さにカットした。これらの成型後の生地は(縦:42mm、横:21mm、高さ:11mm)の略直方体状とした。このように調製・切断した生地を過熱蒸気+オーブンで焼成処理した場合とオーブンのみで焼成処理した場合とで比較した。
他の試験区3〜10については、試験区3、5、7、9が過熱蒸気+オーブンの試験区であり、それぞれ同一の配合としてオーブンのみ試験区が4、6、8、10となる。焼成条件は試験区1及び試験区2の場合と同様とした。
官能評価の基準を以下の表2に示すとともに、各試験区での評価結果を表3に示す。
─官能評価基準─
尚、焼成後の油脂含量が60、70重量%の試験区では過熱蒸気又はオーブンにいずれにおいても生地が含有する油脂のため溶け出し、評価ができなかった。
試験例1よりバターの配合の範囲では50重量%程度まであれば、過熱蒸気処理することによって焼成工程において保形性を維持できることが判明した。次に、50重量%以下において試験例1と同様に詳細に調べた。尚、過熱処理の条件は、蒸気庫内温度170℃で試験を行った。尚、この際の蒸気流量は210kg/hとした。本条件で5分間、過熱蒸気処理した後、通常のオーブンで180℃、10分間、焼成した。尚、焼成工程は水分が3重量%程度になるまで行った。
過熱蒸気処理を行った後に最終的に水分を調製するためにオーブンを使用するが焼成工程における過熱蒸気処理とオーブン処理時間の割合を変えることで食感にどのような影響があるかを検討した。
配合については、バター:43.0重量%、粉糖:13.7重量%、全卵:3.9重量%、食塩:0.4重量%、薄力粉:39.1重量%の配合で行った。また、過熱蒸気処理工程は、蒸気庫内温度:190℃、蒸気流量180kg/hで行った。さらに、オーブン処理工程は180℃で行った。また、焼成工程は最終的に水分が3重量%程度になるまで行った。
過熱蒸気工程とオーブン処理工程の割合を変化させた場合に得られたクッキー評価を以下の表4に示す。
次に、過熱蒸気の蒸気流量と庫内温度を変化させて検討した。配合については、バター:43.0重量%、粉糖:13.7重量%、全卵:3.9重量%、食塩:0.4重量%、薄力粉:39.1重量%の配合で行った。また、各種の過熱蒸気処理工程は4分間行った。当該過熱蒸気処理後に180℃でオーブン処理工程を行った。また、焼成工程は水分が3重量%程度になるまで行った。結果を表6に示す。
Claims (4)
- 焼成工程において過熱蒸気処理を行うクッキーの製造方法において、当該クッキーの油脂含量が35重量%〜50重量%の範囲内であるクッキーの製造方法。
- 前記過熱蒸気処理後に、さらにオーブンによる焼成を行う請求項1に記載のクッキーの製
造方法。 - 前記過熱蒸気処理が、蒸気庫内温度150〜190℃の条件下で行われる請求項1又は2
に記載のクッキーの製造方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法により製造される、油脂含量を35
重量%〜50重量%の範囲内で含有するクッキー。
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