JP5755582B2 - ショベル - Google Patents

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Description

本発明は電動機を用いて旋回体を電動駆動するショベルに関する。
一般的に、掘削作業等を行なうショベルには旋回体が設けられ、掘削作業を行なうためのブーム、アーム及びバケットが旋回体に設けられる。旋回体を旋回させることで、バケットをショベルの周囲の任意の位置に移動する。旋回用油圧モータで旋回体を旋回駆動することを油圧旋回と称する。また、旋回用電動機で旋回体を旋回駆動することを電動旋回と称する。
電動旋回を採用したショベルでは、旋回用電動機を駆動しないときには旋回用電動機は自由に回転できる状態にあるので、旋回体に機械的にブレーキをかけて固定しておく。機械的にブレーキをかけるブレーキ装置は、摩擦力を用いて旋回体を固定するものであり、摩擦力を発生させる部品が摩耗するという問題を有している。ショベルの作業時には旋回体に大きな外力が作用するため、この大きな外力に抗してブレーキ力(摩擦力)を維持しなければならない。したがって、ブレーキ装置に加わる負荷が大きく、ブレーキ装置の摩擦力を発生する部分が短時間で摩耗してしまい、ブレーキ装置の寿命が短いという問題がある。
そこで、旋回用電動機をゼロ速度制御することで旋回体を停止状態に維持することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ゼロ速度制御とは、旋回用電動機を常に駆動状態としておき、旋回用電動機が外力により回転しようとしたら回転速度がゼロになるように、反対向きに回転するように駆動して回転速度をゼロに維持するという制御である。旋回用電動機の回転速度をゼロに維持するということは、旋回用電動機を回転させないことであり、旋回体は一定の位置に維持される。
特開2005−299102号公報
旋回用電動機をゼロ速度制御することで旋回体を停止状態に維持する制御では、旋回用電動機を駆動して、旋回体に加わる外力を打ち消すような旋回力を発生させる。このため、旋回用電動機を常時駆動しなければならず、旋回体を固定しておくために旋回用電動機に電力を供給する必要がある。したがって、蓄電装置から多量の電力を旋回用電動機に供給しなければならず、蓄電装置の充電率が急速に減少するおそれがある。また、作業を行なうためではなくブレーキをかけるためだけに旋回用電動機で電力を消費するため、省電力の観点から好ましくない。
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、旋回用電動機を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減可能なショベルを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の実施形態に係るショベルは、旋回機構を旋回駆動する旋回用電動機と、前記旋回用電動機による旋回制動力を発生させる第一ブレーキと、前記第一ブレーキとは独立して旋回制動力を発生させる第二ブレーキと、を備え、前記旋回機構が旋回停止状態又は減速状態にある場合に、前記第一ブレーキと前記第二ブレーキとを併用することを特徴とする。
上述の手段により、本発明は、旋回用電動機を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させることができる。
ハイブリッド式ショベルの側面図である。 図1のハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。 図1のハイブリッド式ショベルの蓄電系の構成を示すブロック図である。 図1のハイブリッド式ショベルの旋回制動系の構成を示すブロック図である。 図4の旋回制動系を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係を示す図である。 旋回制動系の構成の別の1例を示すブロック図である。 図4の旋回制動系を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係の別の1例を示す図である。 旋回制動系の構成のさらに別の1例を示すブロック図である。 旋回保持状態で過度の外力が生じた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係を示す図である。 ハイブリッド式ショベルの駆動系の構成の別の1例を示すブロック図である。 旋回機構が減速状態にある場合の電流の状態を示す図である。 旋回機構が旋回保持状態にある場合に外力(旋回力)を受けたときの電流の状態を示す図である。 ハイブリッド式ショベルの駆動系の構成のさらに別の1例を示すブロック図である。 旋回変速機を構成するプラネタリギア機構の構成を示す図である。
図1は、本発明が適用されるハイブリッド式ショベルを示す側面図である。
ハイブリッド式ショベルの下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が搭載されている。上部旋回体3には、ブーム4が取り付けられている。ブーム4の先端に、アーム5が取り付けられ、アーム5の先端にバケット6が取り付けられている。ブーム4、アーム5及びバケット6は、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9によりそれぞれ油圧駆動される。上部旋回体3には、キャビン10が設けられ、且つエンジン等の動力源が搭載される。
なお、本発明が適用可能なショベルは、ハイブリッド式ショベルに限られず、電動旋回を採用したショベルであれば、例えば外部電源から電力が供給される電気駆動式ショベルにも本発明を適用することができる。
図2は、本発明の実施形態によるハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。図2において、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細実線でそれぞれ示されている。
機械式駆動部としてのエンジン11と、アシスト駆動部としての電動発電機12は、変速機13の2つの入力軸にそれぞれ接続されている。変速機13の出力軸には、油圧ポンプとしてメインポンプ14及びパイロットポンプ15が接続されている。メインポンプ14には、高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続されている。また、パイロットポンプ15には、パイロットライン25を介して操作装置26が接続される。コントロールバルブ17は、ハイブリッド式ショベルにおける油圧系の制御を行う制御装置である。下部走行体1用の油圧モータ1A(右用)及び1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9等の油圧アクチュエータは、高圧油圧ラインを介してコントロールバルブ17に接続される。
電動発電機12には、インバータ18Aを介して、蓄電器としてのキャパシタを含む蓄電系(蓄電装置)120が接続される。蓄電系120には、インバータ20及びダイナミックブレーキ20Aを介して電動作業要素としての旋回用電動機21が接続されている。旋回用電動機21の回転軸21Aには、レゾルバ22、メカニカルブレーキ23、及び旋回変速機24が接続される。また、上述では、蓄電器の例としてキャパシタを示したが、キャパシタの代わりにリチウムイオン電池等の充電可能な二次電池、又は、電力の授受が可能なその他の形態の電源を蓄電器として用いてもよい。
インバータ20と、ダイナミックブレーキ20Aと、旋回用電動機21と、レゾルバ22と、メカニカルブレーキ23と、旋回変速機24とで負荷駆動系が構成される。
ここで、旋回用電動機21は、力行運転及び回生運転が可能な電動機であり、例えば、永久磁石がロータ内部に埋め込まれるIPM(Interior Permanent Magnetic)モータである。旋回用電動機21は、力行運転を行なう場合には、上部旋回体3を旋回駆動するための電動アクチュエータとして機能する。また、旋回用電動機21は、回生運転を行なう場合には、上部旋回体3の旋回に対する旋回制動力を発生させる電動発電機(ブレーキ)として機能する。以下では、旋回用電動機21を用いて旋回制動力を発生させるブレーキを「第一ブレーキ」と称する。
メカニカルブレーキ23は、第一ブレーキとは独立して上部旋回体3の旋回に対する旋回制動力を発生させる第二ブレーキの一例であり、上部旋回体3に機械的にブレーキをかけておくパーキングブレーキとして機能する。
ダイナミックブレーキ20Aは、モータの端子間を短絡してモータ軸の回転を制動する旋回制動力を発生させる電気回路であり、旋回用電動機21と共に第一ブレーキを構成する。具体的には、ダイナミックブレーキ20Aは、旋回用電動機21の端子間を短絡することによって旋回制動力を発生させる。なお、ダイナミックブレーキ20Aの詳細は後述される。
操作装置26は、レバー26A、レバー26B、ペダル26Cを含む。レバー26A、レバー26B、及びペダル26Cは、油圧ライン27及び28を介して、コントロールバルブ17及び圧力センサ29にそれぞれ接続される。圧力センサ29は、電気系の駆動制御を行うコントローラ30に接続されている。
図3は蓄電系120の構成を示すブロック図である。蓄電系120は、蓄電器としてのキャパシタ19と、昇降圧コンバータ100とDCバス110とを含む。第2の蓄電器としてのDCバス110は、第1の蓄電器としてのキャパシタ19、電動発電機12、及び旋回用電動機21の間での電力の授受を制御する。キャパシタ19には、キャパシタ電圧値を検出するためのキャパシタ電圧検出部112と、キャパシタ電流値を検出するためのキャパシタ電流検出部113が設けられている。キャパシタ電圧検出部112とキャパシタ電流検出部113によって検出されるキャパシタ電圧値とキャパシタ電流値は、コントローラ30に供給される。
昇降圧コンバータ100は、電動発電機12及び旋回用電動機21の運転状態に応じて、DCバス電圧値が一定の範囲内に収まるように昇圧動作と降圧動作を切り替える制御を行う。DCバス110は、インバータ18A及び20と昇降圧コンバータ100との間に配設されており、キャパシタ19、電動発電機12、及び旋回用電動機21の間での電力の授受を行う。
図2に戻り、コントローラ30は、ハイブリッド式ショベルの駆動制御を行う主制御部としての制御装置である。コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)及び内部メモリを含む演算処理装置で構成され、CPUが内部メモリに格納された駆動制御用のプログラムを実行することにより実現される装置である。
コントローラ30は、圧力センサ29から供給される信号を速度指令に変換し、旋回用電動機21の駆動制御を行う。圧力センサ29から供給される信号は、旋回機構2を旋回させるために操作装置26を操作した場合の操作量を表す信号に相当する。
コントローラ30は、電動発電機12の運転制御(電動(アシスト)運転又は発電運転の切り替え)を行うとともに、昇降圧制御部としての昇降圧コンバータ100を駆動制御することによるキャパシタ19の充放電制御を行う。コントローラ30は、キャパシタ19の充電状態、電動発電機12の運転状態(電動(アシスト)運転又は発電運転)、及び旋回用電動機21の運転状態(力行運転又は回生運転)に基づいて、昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切り替え制御を行い、これによりキャパシタ19の充放電制御を行う。また、コントローラ30は、後述のようにキャパシタに充電する量(充電電流又は充電電力)の制御も行なう。
この昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切り替え制御は、DCバス電圧検出部111によって検出されるDCバス電圧値、キャパシタ電圧検出部112によって検出されるキャパシタ電圧値、及びキャパシタ電流検出部113によって検出されるキャパシタ電流値に基づいて行われる。
以上のような構成において、アシストモータである電動発電機12が発電した電力は、インバータ18Aを介して蓄電系120のDCバス110に供給され、昇降圧コンバータ100を介してキャパシタ19に供給される。旋回用電動機21が回生運転して生成した回生電力は、インバータ20を介して蓄電系120のDCバス110に供給され、昇降圧コンバータ100を介してキャパシタ19に供給される。
旋回用電動機21の回転速度(角速度ω)はレゾルバ22により検出される。コントローラ30は、旋回用電動機21の角速度ωに基づいて推定旋回回生電力(エネルギ)を演算で求める。そして、コントローラ30は、演算で求めた推定旋回回生電力に基づいて、SOCの回生見込み目標値を演算により求める。コントローラ30は、キャパシタ19のSOCを、求めた回生見込み目標値に近づけるようにハイブリッド式ショベルの各部を制御する。
上述のような構成のハイブリッド式ショベルによる作業では、上部旋回体3を一定の旋回位置に保持しながらブーム4、アーム5、バケット6を駆動して掘削作業等を行なうことがある。このときは、上部旋回体3が外力により旋回してしまわないように、パーキングブレーキとしてのメカニカルブレーキ23によりブレーキがかけられる。メカニカルブレーキ23は、例えば、操作装置26の旋回用操作レバー(例えば、レバー26A)が一定時間操作されないと、自動的に作動され、旋回用操作レバーが操作されると直ちに解除される。
本実施形態では、メカニカルブレーキ23のみによりブレーキをかけながらブーム4、アーム5、バケット6による作業を行なう状態とならないようにする。すなわち、上部旋回体3の旋回を停止しながら作業を行なうときには、第一ブレーキとしてのダイナミックブレーキ20Aと、第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23とを併用する。上部旋回体3にブレーキをかけて上部旋回体3を停止した状態にするためである。
図4は、旋回制動系SYS1の構成を示すブロック図である。図4において、図2に示す構成部品と同等の部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
ダイナミックブレーキ20Aは、主に、インバータ20と旋回用電動機21との間の三相配線(U相、V相、W相)のそれぞれの間に配置される、スイッチ20Aa1、20Aa2で構成される。
スイッチ20Aa1は、U相とV相の間を結ぶ短絡用電線20Ab1上に配置され、スイッチ20Aa2は、V相とW相の間を結ぶ短絡用電線20Ab2上に配置される。
スイッチ20Aa1及び20Aa2は、例えば常態が開成であり、コントローラ30からの駆動信号が途絶えた場合に閉成する。コントローラ30は、例えば、旋回用操作レバーが操作されている場合にスイッチ20Aa1及びスイッチ20Aa2に駆動信号を出力し、旋回用操作レバーが中立位置にある場合、又は、旋回用操作レバーが中立位置に戻る場合に、駆動信号の出力を中止する。或いは、コントローラ30は、旋回用操作レバーが操作されておらず且つ旋回速度が略ゼロの場合に駆動信号の出力を中止するようにしてもよい。
或いは、スイッチ20Aa1及び20Aa2は、エンジンキーがキーシリンダに挿入された場合に開成し、エンジンキーがキーシリンダに挿入されていない場合に閉成してもよい。
スイッチ20Aa1及び20Aa2が閉成されると、旋回用電動機21の三相配線は短絡状態となる。このとき、ダイナミックブレーキ20Aは、外力(旋回力)によって旋回用電動機21のロータ(永久磁石)が回転した場合に、旋回用電動機21を電動発電機として機能させ、発電を実行させる。その発電による電流は、短絡用電線20Ab1、20Ab2を通じて旋回用電動機21に戻り、旋回用電動機21を逆方向に回転させる旋回力を発生させる。この旋回力は、発電による電流が旋回用電動機21の仕様範囲内であれば、外力による旋回力と同等の大きさを有する。そのため、外力による旋回力は、発電電流による旋回力によって打ち消される。このようにして、ダイナミックブレーキ20Aは、旋回用電動機21の三相配線を短絡状態に切り替えることで、旋回用電動機21の回転に対して制動力を付与することができる。
或いは、ダイナミックブレーキ20Aは、旋回用電動機21の三相配線が短絡状態のときに外力(旋回力)によって旋回用電動機21のロータ(永久磁石)が回転した場合に、発電により電流を誘起させて回路上の抵抗(旋回用電動機21の内部抵抗)で熱エネルギを生じさせてもよい。即ち、旋回用電動機21の回転エネルギを回路上の抵抗で熱エネルギに変換してもよい。このようにして、ダイナミックブレーキ20Aは、旋回用電動機21の三相配線を短絡状態に切り替えることで、旋回用電動機21の回転に対して制動力を付与してもよい。
一方、スイッチ20Aa1及び20Aa2が開成している場合、ダイナミックブレーキ20Aは、旋回用電動機21の三相配線を非短絡状態にするため、制動力を発生させない。なお、ダイナミックブレーキ20Aによる制動力が発生しない場合であっても、インバータ20が動作している場合には、旋回用電動機21は、外力(旋回力)によってロータ(永久磁石)が回転すると、電動発電機として機能して発電を実行し、発電ブレーキによる旋回制動力を発生させる。
次に、図5を参照しながら、旋回制動系SYS1を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係について説明する。なお、図5(A)は、旋回機構2の旋回速度の推移を表し、図5(B)は、第一ブレーキが出力する旋回駆動トルクの推移を表し、図5(C)は、旋回ブレーキのON・OFF状態の推移を表す。なお、図5(C)の点線は、第一ブレーキとしてのダイナミックブレーキ20AのON・OFF状態の推移を表し、図5(C)の一点鎖線は、第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23のON・OFF状態の推移を表す。
図5に示すように、時刻t0〜時刻t1の期間では、旋回機構2はパーキング状態(油圧アクチュエータ及び電動アクチュエータが非作動の状態)、すなわち、旋回停止状態にあり、ダイナミックブレーキ20A及びメカニカルブレーキ23は共にONの状態にある。これにより、ダイナミックブレーキ20Aは、旋回機構2を旋回させようとする外力が発生した場合には、その外力に応じた大きさの旋回制動力を発生させる。その結果、外力の一部がダイナミックブレーキ20Aによって打ち消され、外力の残りの部分がメカニカルブレーキ23によって打ち消されて、旋回機構2に作用する旋回トルクは、ゼロのまま推移する。
時刻t1〜時刻t2の期間では、旋回用電動機21は、旋回速度が所定の加速度で目標速度まで増大するように旋回トルクを発生させており、旋回機構2は加速状態にある。このとき、ダイナミックブレーキ20A及びメカニカルブレーキ23は共にOFFの状態にある。旋回制動力を発生させないようにするためである。旋回用電動機21が発生させる旋回トルクは、急激に増大した後、旋回速度が目標速度に近づくにつれて徐々に減少し、その後、目標速度を維持するために必要な所定値に至る。
時刻t2〜時刻t3の期間では、旋回用電動機21は、旋回速度が一定速度で旋回を継続するように一定の旋回トルクを発生させており、旋回機構2は定速状態にある。このとき、ダイナミックブレーキ20A及びメカニカルブレーキ23は共にOFFの状態にある。旋回制動力を発生させないようにするためである。
時刻t3〜時刻t4の期間では、旋回機構2を減速させるため、ダイナミックブレーキ20A及びメカニカルブレーキ23は共にONの状態となる。具体的には、ダイナミックブレーキ20Aは、例えばコントローラ30によるPWM(Pulse Width Modulation)制御に応じてスイッチ20Aa1及び20Aa2の開成・閉成を高速で切り替え、発生させる旋回制動力を変化させる。ダイナミックブレーキ20Aが発生させる旋回制動力は、図5(B)の負の方向に急激に増大した後、旋回速度がゼロに近づくにつれて徐々に減少し、その後、ゼロに至る。一方、メカニカルブレーキ23が発生させる旋回制動力は、この期間、所定の値に維持される。なお、メカニカルブレーキ23が発生させる旋回制動力は、ダイナミックブレーキ20Aが発生させる旋回制動力と同様、変化させられてもよい。また、ダイナミックブレーキ20Aが発生させる旋回制動力は、旋回用油圧モータで旋回体を制動する場合の制動力を模擬したものであってもよい。
時刻t4以降の期間では、旋回機構2は旋回保持状態(旋回用電動機21が非作動で、旋回用電動機21以外の何れかの油圧アクチュエータが作動中の状態)、すなわち、旋回停止状態にあり、ダイナミックブレーキ20A及びメカニカルブレーキ23は共にONの状態にある。これにより、ダイナミックブレーキ20Aは、旋回機構2がパーキング状態にあるときと同様、旋回機構2を旋回させようとする外力が発生した場合には、その外力に応じた大きさの旋回制動力を発生させる。その結果、外力の一部がダイナミックブレーキ20Aによって打ち消され、外力の残りの部分がメカニカルブレーキ23によって打ち消されて、旋回機構2に作用する旋回トルクは、ゼロのまま推移する。
以上の構成により、旋回制動系SYS1を搭載するハイブリッド式ショベルは、第一ブレーキとしてのダイナミックブレーキ20Aと第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23とを併用する。これにより、旋回用電動機21のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、旋回用電動機21を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させることができる。また、メカニカルブレーキ23のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、メカニカルブレーキ23の寿命を延長させることができる。
次に、図6を参照しながら、旋回制動系の別の例である旋回制動系SYS2について説明する。なお、図6は、旋回制動系SYS2の構成を示すブロック図である。図6において、図2に示す構成部品と同等の部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
旋回制動系SYS2は、ダイナミックブレーキの代わりにゼロ速度制御又は位置制御と制動制御とを用いることによって、旋回用電動機21を第一ブレーキとして機能させる点で、図4の旋回制動系SYS1と相違する。具体的には、旋回制動系SYS2は、図4のダイナミックブレーキ20Aを省略した点で、図4の旋回制動系SYS1と相違するが、その他の点で図4の旋回制動系SYS1と共通する。
なお、ゼロ速度制御とは、旋回制動系において速度指令値としてゼロを生成することにより、旋回用電動機21が速度ゼロを維持するという制御である。これにより、パーキング状態及び旋回保持状態において、旋回用電動機21が外力によって旋回しようとしても、旋回速度がゼロになるように旋回用電動機21を駆動して旋回速度をゼロに維持することができる。旋回用電動機21の旋回速度をゼロに維持するということは、旋回用電動機21を回転させないことであり、旋回機構2は一定の角度位置に維持される。
また、位置制御とは、旋回制動系において変化する前の旋回用電動機21の角度位置を位置指令値として与えることで、旋回制動トルクにより角度位置を所定値に維持するという制御である。これにより、パーキング状態及び旋回保持状態において、レゾルバ22によって検出される旋回用電動機21の角度位置が外力により変化しようとしたらその変化を打ち消すように、旋回用電動機21の角度位置を所定値に維持することができる。
また、制動制御とは、旋回機構2を減速させる場合にインバータ20により旋回用電動機21を電動発電機として機能させ現在の旋回方向とは逆向きのトルクを発生させる制御である。
旋回制動系SYS2を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係は、図5に示す、旋回制動系SYS1を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係と同様である。
具体的には、図5に示すように、時刻t0〜時刻t1の期間では、旋回機構2はパーキング状態にあり、第一ブレーキとしてのゼロ速度制御又は位置制御と第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23とは共にONの状態にある。これにより、ゼロ速度制御又は位置制御は、旋回機構2を旋回させようとする外力が発生した場合には、その外力に応じた大きさの旋回制動力を発生させる。その結果、外力の一部がゼロ速度制御又は位置制御によって打ち消され、外力の残りの部分がメカニカルブレーキ23によって打ち消されて、旋回機構2に作用する旋回トルクは、ゼロのまま推移する。
また、図5に示すように、時刻t3〜時刻t4の期間では、旋回機構2を減速させるため、第一ブレーキとしての制動制御と第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23とは共にONの状態となる。具体的には、制動制御は、現在の旋回速度に応じて、発生させる旋回制動力を変化させる。制動制御が発生させる旋回制動力は、図5(B)の負の方向に急激に増大した後、旋回速度がゼロに近づくにつれて徐々に減少し、その後、ゼロに至る。一方、メカニカルブレーキ23が発生させる旋回制動力は、この期間、所定の値に維持される。なお、メカニカルブレーキ23が発生させる旋回制動力は、制動制御が発生させる旋回制動力と同様、変化させられてもよい。
また、図5に示すように、時刻t4以降の期間では、旋回機構2は旋回保持状態にあり、第一ブレーキとしてのゼロ速度制御又は位置制御と第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23とは共にONの状態にある。これにより、ゼロ速度制御又は位置制御は、旋回機構2がパーキング状態にあるときと同様、旋回機構2を旋回させようとする外力が発生した場合には、その外力に応じた大きさの旋回制動力を発生させる。その結果、外力の一部がゼロ速度制御又は位置制御によって打ち消され、外力の残りの部分がメカニカルブレーキ23によって打ち消されて、旋回機構2に作用する旋回トルクは、ゼロのまま推移する。
以上の構成により、旋回制動系SYS2を搭載するハイブリッド式ショベルは、第一ブレーキとしてのゼロ速度制御若しくは位置制御又は制動制御と第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23とを併用する。これにより、旋回用電動機21のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、旋回用電動機21を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させることができる。また、メカニカルブレーキ23のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、メカニカルブレーキ23の寿命を延長させることができる。
次に、旋回制動系の更に別の例である旋回制動系SYS3について説明する。なお、旋回制動系SYS3の構成は、図4に示す旋回制動系SYS1と同じであってもよく、図6に示す旋回制動系SYS2と同じであってもよい。
旋回制動系SYS3は、旋回機構2が減速状態にある場合に第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23をOFF状態にする点で、旋回制動系SYS1、SYS2と相違するが、その他の点で旋回制動系SYS1、SYS2と共通する。
ここで、図7を参照しながら、旋回制動系SYS3を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係について説明する。なお、図7(A)は、旋回機構2の旋回速度の推移を表し、図7(B)は、第一ブレーキが出力する旋回駆動トルクの推移を表し、図7(C)は、旋回ブレーキのON・OFF状態の推移を表す。また、図7(C)の点線は、第一ブレーキとしてのダイナミックブレーキ、ゼロ速度制御、位置制御、又は制動制御のON・OFF状態の推移を表し、図7(C)の一点鎖線は、第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23のON・OFF状態の推移を表す。
なお、旋回制動系SYS3を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係は、パーキング状態、加速状態、定速状態、及び旋回保持状態では、旋回制動系SYS1、SYS2を用いた場合と同じであるため、その説明を省略する。
本実施形態では、時刻t3〜時刻t4の期間において旋回機構2を減速させるため、第一ブレーキとしてのダイナミックブレーキ又は制動制御がONの状態となり、第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23がOFFの状態となる。具体的には、ダイナミックブレーキは、例えばコントローラ30によるPWM(Pulse Width Modulation)制御に応じて、発生させる旋回制動力を変化させる。或いは、制動制御は、例えば現在の旋回速度に応じて、発生させる旋回制動力を変化させる。ダイナミックブレーキ又は制動制御が発生させる旋回制動力は、図7(B)の負の方向に急激に増大した後、旋回速度がゼロに近づくにつれて徐々に減少し、その後、ゼロに至る。一方、メカニカルブレーキ23は、旋回機構2が減速している間は旋回制動力を発生させることはなく、時刻t4において旋回機構2が旋回保持状態となった場合に、旋回制動力を発生させる。
以上の構成により、旋回制動系SYS3を搭載するハイブリッド式ショベルは、第一ブレーキとしてのダイナミックブレーキ、ゼロ速度制御、位置制御、又は制動制御と第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23とを併用する。これにより、旋回用電動機21のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、旋回用電動機21を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させることができる。
また、旋回制動系SYS3を搭載するハイブリッド式ショベルは、旋回機構2が減速状態にある場合には、第一ブレーキのみを用いて旋回制動力を発生させるようにする。その結果、ショベルは、第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23の摩耗等を更に抑制でき、メカニカルブレーキ23の寿命を更に延長することができる。
次に、図8を参照しながら、旋回制動系の更に別の例である旋回制動系SYS4について説明する。なお、図8は、旋回制動系SYS4の構成を示すブロック図である。図8において、図2に示す構成部品と同等の部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態では、旋回用電動機21の回転軸に第二ブレーキとしての旋回ブレーキ用油圧モータ40の回転軸が機械的に連結される。旋回ブレーキ用油圧モータ40は、ポート40aとポート40bとを有する油圧モータである。
ここで、ポート40aとポート40bを閉鎖して作動油が流れないようにしておくと、旋回ブレーキ用油圧モータ40の回転軸は回転することができない。旋回ブレーキ用油圧モータ40の回転軸は旋回用電動機21の回転軸に機械的に連結されている場合には、旋回ブレーキ用油圧モータ40の回転軸が回転できなくなると、旋回用電動機21の回転軸も回転できなくなり、旋回機構2も旋回できなくなる。したがって、旋回ブレーキ用油圧モータ40のポート40aとポート40bを閉鎖して作動油が流れないようにすることで、旋回機構2はブレーキがかけられた状態となり、旋回ブレーキ用油圧モータ40は、旋回機構2を旋回停止状態に維持することができる。
また、旋回ブレーキ用油圧モータ40には油圧回路50が接続されており、油圧回路50により旋回ブレーキ用油圧モータ40における作動油の流れが制御される。
油圧回路50は、リリーフ弁52A、52B及び逆止弁54A、54Bを有する。リリーフ弁52A、52B及び逆止弁54A、54Bは、ポート40aに繋がる油路50a、ポート40bに繋がる油路50b内の油圧が高くなり過ぎないように、油圧を逃がすために設けられる。例えば、上部旋回体3に作用する外力(旋回力)が大きくなり、油路50b内の油圧が過度に上昇してリリーフ弁52Bのリリーフ圧を超えると、高圧の作動油はリリーフ弁52Bから流れ出て、逆止弁54Aを通り、油路50aに流れる。これにより、油路50b内の油圧は低下し、リリーフ弁52Bのリリーフ圧以下に保たれる。油路50a内の油圧が過度に上昇した場合も同様に、油路50a内の油圧は、リリーフ弁52Aのリリーフ圧以下に保たれる。このため、旋回制動系を構成する部品の損傷を防止することができる。
また、本実施形態では、旋回ブレーキ用油圧モータ40と旋回用電動機21との間に断続機70が設けられている。
断続機70は、例えばクラッチのように、二つの部材を互いに係合させて回転力を伝達する状態と、二つの部材の係合を解除して回転力を伝達できない状態とを有する。すなわち、断続機70は、コントローラ30からの信号により、旋回ブレーキ用油圧モータ40の回転軸と旋回用電動機21の回転軸とを連結した状態と、切り離した状態とを切り替えることができる。したがって、旋回ブレーキ用油圧モータ40でブレーキをかけるときには、旋回ブレーキ用油圧モータ40の回転軸と旋回用電動機21の回転軸とを断続機70により連結した状態とする。一方、旋回用電動機21を駆動して上部旋回体3を旋回駆動するときには、旋回ブレーキ用油圧モータ40の回転軸と旋回用電動機21の回転軸とを断続機70により切り離した状態とする。
本実施形態では、旋回ブレーキ用油圧モータ40によるブレーキをかけた状態を常態とし、旋回ブレーキ用油圧モータ40によるブレーキが不要とされる場合に、旋回ブレーキ用油圧モータ40を旋回用電動機21から切り離す。
なお、本実施形態では、旋回ブレーキ用油圧モータ40を旋回用電動機21に連結することで、旋回用電動機21にブレーキをかけ、結果として旋回機構2にブレーキをかけているが、旋回ブレーキ用油圧モータ40を上部旋回体3又は旋回機構2に直接連結してもよい。
また、本実施形態では、第二ブレーキとしてのメカニカルブレーキ23に加えて第二ブレーキとしての旋回ブレーキ用油圧モータ40を採用するが、メカニカルブレーキ23は省略されてもよい。
また、メカニカルブレーキ23は、旋回ブレーキ用油圧モータ40と同じタイミングでON・OFFが切り替えられてもよく、旋回ブレーキ用油圧モータ40とは異なるタイミングでON・OFFが切り替えられてもよい。また、メカニカルブレーキ23及び旋回ブレーキ用油圧モータ40は、旋回機構2の状態等の所定の条件に応じて使い分けられてもよい。具体的には、パーキング状態、旋回保持状態でメカニカルブレーキ23が用いられ、減速状態で旋回ブレーキ用油圧モータ40が用いられてもよい。
また、旋回制動系SYS4を用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係は、旋回制動系SYS1〜SYS3の何れかを用いた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係と同じであってもよい。
以上の構成により、旋回制動系SYS4を搭載するハイブリッド式ショベルは、ダイナミックブレーキ、ゼロ速度制御、位置制御、又は制動制御を第一ブレーキとして使用し、且つ、メカニカルブレーキ23及び旋回ブレーキ用油圧モータ40のうちの少なくとも一方を第二ブレーキとして使用する。これにより、旋回用電動機21のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、旋回用電動機21を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させることができる。
次に、図9を参照しながら、旋回保持状態で過度の外力が生じた場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係について説明する。なお、ここで使用される旋回制動系は、旋回制動系SYS1〜SYS4の何れであってもよい。また、図9(A)は、旋回機構2の旋回速度の推移を表し、図9(B)は、第一ブレーキが出力する旋回駆動トルクの推移を表し、図9(C)は、旋回ブレーキのON・OFF状態の推移を表す。また、図9(B)の点線は、旋回保持状態において旋回機構2に作用する外力(旋回力)を表し、図9(B)の一点鎖線は、旋回保持状態において旋回機構2に作用する旋回ブレーキによる旋回制動力を表す。また、図9(C)の点線は、第一ブレーキのON・OFF状態の推移を表し、図9(C)の一点鎖線は、第二ブレーキのON・OFF状態の推移を表す。
図9の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係は、パーキング状態、加速状態、定速状態、及び減速状態では、旋回制動系SYS3を用いた場合と同じであるため、その説明を省略する。なお、パーキング状態、加速状態、定速状態、及び減速状態における旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係は、旋回制動系SYS1、SYS2、又はSYS4を用いた場合と同じであってもよい。
図9では、時刻t4以降の期間において旋回機構2が旋回保持状態となり、第一ブレーキがONの状態にあり、第二ブレーキがOFFの状態にある。ここで、旋回機構2に対して外力が加わった場合を説明する。外力により第一ブレーキに加わるトルク(−E1)の絶対値が、予め定められた閾値(E1)以下の場合には、旋回制動系は、外力により第一ブレーキに加わるトルク(−E1)と等しいトルクを、第一ブレーキにより逆方向へ旋回駆動トルク(E1)として発生させる。
一方、外力により第一ブレーキに加わるトルク(−E2)の絶対値が、予め定められた閾値(E1)よりも大きい場合には、旋回制動系は、第一ブレーキの旋回駆動トルク(E1)だけでは不十分であるため、第二ブレーキを動作させ、不足分のトルク(E2−E1)を作用させる。その結果、旋回機構2は、外力(−E2)の影響を打ち消して、旋回保持状態を維持することができる。
なお、本実施形態では、旋回制動系は、外力(−E2)が消失した後も第二ブレーキをON状態のまま維持しているが、外力(−E2)が消失したときに第二ブレーキをOFF状態に切り替えてもよい。
また、本実施形態では、旋回機構2が旋回保持状態の場合に、第一ブレーキをONの状態にし、第二ブレーキをOFFの状態にしておき、所定値を超える外力が発生した場合に、第二ブレーキをONの状態に切り替える。しかしながら、本発明はこれに限定されることはない。別の実施形態では、旋回機構2が旋回保持状態の場合に、第一ブレーキをOFFの状態にし、第二ブレーキをONの状態にしておき、所定値を超える外力が発生した場合に、第一ブレーキをONの状態に切り替えるようにしてもよい。
上述のように機能する旋回制動系を搭載するハイブリッド式ショベルは、所定値を超える外力が発生している場合に、第一ブレーキと第二ブレーキとを併用する。これにより、旋回保持状態において、旋回用電動機21のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、旋回用電動機21を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させながらも、旋回機構2の外力による旋回を確実に抑制することができる。
次に、図10〜図12を参照しながら、本発明の別の実施形態によるハイブリッド式ショベルについて説明する。
図10は、本発明の別の実施形態によるハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。図10では、図2と同様、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細実線でそれぞれ示されている。
図10の駆動系は、メカニカルブレーキの代わりに、磁性流体ブレーキを備える点で、図2の駆動系と異なるが、その他の点で共通する。そのため、共通点の説明を省略しながら、相違点を詳細に説明する。
磁性流体ブレーキは、旋回変速機24の内部に潤滑油として存在する磁性流体を用いたブレーキであり、主に、インバータ20B、コイル24A、及びスイッチ20Cで構成される。
インバータ20Bは、蓄電系120からコイル24Aに供給される電力を制御する。具体的には、インバータ20Bは、キャパシタ19に蓄えられた直流電力、又は、DCバス110にある直流電力を交流電力に変換してコイル24Aに供給する。このようにして、インバータ20Bは、コイル24Aに供給される交流電流の大きさを調節できる。なお、コイル24Aには、直流電流が供給されてもよい。
コイル24Aは、旋回変速機24の外周に巻きつけられるコイルであり、電流の供給を受けて磁場を発生させ、旋回変速機24の内部にある磁性流体に磁力を及ぼす。その結果、磁性流体の粘性抵抗を高め(粘性損失を増大させ)、旋回変速機24の回転軸の回転を抑制することによって旋回用電動機21の回転軸21Aの回転を抑制する。
スイッチ20Cは、旋回用電動機21が発生させる電流をコイル24Aに直接供給するか否かを切り替える。具体的には、スイッチ20Cは、例えば常態が閉成であり、コントローラ30から駆動信号を受けて開成する。スイッチ20Cが開成されると、旋回用電動機21の三相配線はコイル24Aから切り離され、旋回用電動機21が発生させる電流は、コイル24Aに流れない。一方、スイッチ20Cが閉成されると、旋回用電動機21の三相配線はコイル24Aに接続され、旋回用電動機21が発生させる電流は、コイル24Aに流れる。
図11は、旋回用電動機21が回生運転を行う場合、すなわち旋回機構2が減速状態にある場合の電流の状態を示す図である。
減速状態において、旋回用電動機21は、電動発電機として回生運転を行い、回生電流を発生させることによって旋回制動力を発生させながら第一ブレーキとして機能する。旋回用電動機21が発生させた回生電流は、例えば、図11に示すようにインバータ20で直流電流に変換され、蓄電系120のキャパシタ19に供給される。このとき、コイル24Aは、インバータ20Bの制御の下で、蓄電系120から電力の供給を受ける。具体的には、旋回用電動機21が発生させた回生電流、又は、キャパシタ19に蓄えられた電力等に由来する、DCバス110を経由した直流電流が、インバータ20Bで交流電流に変換され、コイル24Aに供給される。その結果、コイル24Aは励磁され、旋回変速機24の内部にある磁性流体は、コイル24Aが発生させた磁場によって粘性抵抗が高められる。粘性抵抗が高められた磁性流体は、旋回変速機24の回転を抑制し、ひいては旋回用電動機21の回転を抑制する。このようにして、磁性流体ブレーキは、第二ブレーキとして機能する。
なお、本実施形態では、減速状態において、蓄電系120からの直流電流がインバータ20Bによって交流電流に変換された上でコイル24Aに供給される。しかしながら、本発明はこれに限定されることはない。例えば、蓄電系120からの直流電流は、インバータ20Bを経由することなく、すなわち、交流電流に変換されることなくそのまま直流電流としてコイル24Aに供給されてもよい。
図12は、旋回機構2が旋回保持状態にある場合に外力(旋回力)を受けたときの電流の状態を示す図であり、図11に対応する。旋回機構2が旋回保持状態にある場合、スイッチ20Cは、例えば、コントローラ30からの駆動信号が途絶えることで閉成する。
旋回保持状態の場合であっても、旋回用電動機21が外力によって旋回させられると、旋回用電動機21は、電動発電機として発電することによって旋回制動力を発生させながら第一ブレーキとして機能する。旋回用電動機21が発生させた電流は、例えば、図12に示すようにインバータ20に向かうことなくそのままコイル24Aに供給される。その結果、コイル24Aは励磁され、旋回変速機24の内部にある磁性流体は、コイル24Aが発生させた磁場によって粘性抵抗が高められる。粘性抵抗が高められた磁性流体は、旋回変速機24の回転を抑制し、ひいては旋回用電動機21の回転を抑制する。このようにして、磁性流体ブレーキは、第二ブレーキとして機能する。
なお、旋回保持状態では、旋回用電動機21が発生させた電流がそのまま交流電流としてコイル24Aに供給される。しかしながら、本発明はこれに限定されることはない。例えば、旋回用電動機21が発生させた交流電流は、直流電流に変換された上でコイル24Aに供給されてもよい。
また、本実施形態では、磁性流体ブレーキは、コイル24Aを主な構成要素として構成される。しかしながら、本発明はこれに限定されることはない。例えば、インバータ20B、スイッチ20C、及びコイル24Aの代わりに、永久磁石を旋回変速機24に近づけたり旋回変速機24から遠ざけたりする機構を採用してもよい。この機構は、例えば、電力の供給を受けているときに永久磁石を旋回変速機24に近づけ、電力の供給を受けていないときに永久磁石を旋回変速機24から遠ざける。永久磁石が近づくと、旋回変速機24の内部にある磁性流体は、永久磁石が発生させた磁場によって粘性抵抗が高められる。粘性抵抗が高められた磁性流体は、旋回変速機24の回転を抑制し、ひいては旋回用電動機21の回転を抑制する。このようにして、磁性流体ブレーキは、第二ブレーキとして機能する。この場合、ハイブリッド式ショベルは、ダイナミックブレーキ20Aを備えるようにしてもよい。
以上の構成により、図10に示す駆動系を搭載するハイブリッド式ショベルは、第一ブレーキとしての旋回用電動機21と第二ブレーキとしての磁性流体ブレーキとを併用する。これにより、旋回用電動機21のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、旋回用電動機21を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させることができる。
また、磁性流体ブレーキは、制動時に磁性流体の粘性を高めることで機能する非接触式ブレーキであるため、ギアに対する激力の発生を抑制することができ、長寿命である。また、磁性流体を用いるため、油圧回路系を必要とせずに油圧ブレーキ特性を持たせることができ、また、ダンピング制御を必要とせずに粘性特性を持たせることもできる。
なお、旋回用電動機21を第一ブレーキとし、磁性流体ブレーキを第二ブレーキとして使用する場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係は、図5、図7、及び図9のそれぞれで表される関係の何れが採用されてもよい。
また、図10の駆動系は、メカニカルブレーキを省略するが、磁性流体ブレーキとメカニカルブレーキとを第二ブレーキとして併用する構成であってもよい。
次に、図13を参照しながら、本発明の更に別の実施形態によるハイブリッド式ショベルについて説明する。
図13は、本発明の更に別の実施形態によるハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。図13では、図2と同様、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは太実線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は細実線でそれぞれ示されている。
図13の駆動系は、メカニカルブレーキ23を備える点、及び、磁性流体ブレーキの代わりに渦電流ブレーキを備える点で、図10の駆動系と異なるが、その他の点で共通する。そのため、共通点の説明を省略しながら、相違点を詳細に説明する。
渦電流ブレーキは、旋回変速機24を構成するプラネタリギア機構のプラネタリキャリア上に渦電流を発生させて旋回制動力を発生させるブレーキであり、主に、インバータ20B、コイル24B、及びスイッチ20Cで構成される。
インバータ20Bは、蓄電系120からコイル24Bに供給される電力を制御する。具体的には、インバータ20Bは、キャパシタ19に蓄えられた直流電力、又は、DCバス110にある直流電力を交流電力に変換してコイル24Bに供給する。このようにして、インバータ20Bは、コイル24Bに供給される交流電流の大きさを調節できる。なお、コイル24Bには、直流電流が供給されてもよい。
コイル24Bは、旋回変速機24を構成するプラネタリギア機構のプラネタリキャリアの近傍に設置されるコイルであり、電流の供給を受けて磁場を発生させ、金属製のプラネタリキャリアに磁力を及ぼす。その結果、プラネタリキャリアの内部に渦電流を発生させ、プラネタリキャリアの回転、ひいては旋回変速機24の回転軸の回転を抑制することによって旋回用電動機21の回転軸21Aの回転を抑制する。
スイッチ20Cは、旋回用電動機21が発生させる電流をコイル24Bに直接供給するか否かを切り替える。具体的には、スイッチ20Cは、例えば常態が閉成であり、コントローラ30から駆動信号を受けて開成する。スイッチ20Cが開成されると、旋回用電動機21の三相配線はコイル24Bから切り離され、旋回用電動機21が発生させる電流は、コイル24Bに流れない。一方、スイッチ20Cが閉成されると、旋回用電動機21の三相配線はコイル24Bに接続され、旋回用電動機21が発生させる電流は、コイル24Bに流れる。
ここで、図14を参照しながら、渦電流ブレーキの具体例について説明する。なお、図14は、旋回変速機24を構成するプラネタリギア機構の構成を示す図である。プラネタリギア機構は、主に、入力軸に結合されるサンギアと、サンギアと係合する第一ピニオンギア及び第二ピニオンギアと、第一ピニオンギア及び第二ピニオンギアと係合するリングギアと、第一ピニオンギア及び第二ピニオンギアを回転可能に支持し且つ出力軸に結合されるプラネタリキャリアとで構成される。
コイル24Bは、プラネタリギア機構の筐体内において、プラネタリキャリアの近傍に、プラネタリキャリアと非接触の状態で配置される。
減速状態において、旋回用電動機21は、電動発電機として回生運転を行い、回生電流を発生させることによって旋回制動力を発生させながら第一ブレーキとして機能する。旋回用電動機21が発生させた回生電流は、例えば、インバータ20で直流電流に変換され、蓄電系120のキャパシタ19に供給される。このとき、コイル24Bは、インバータ20Bの制御の下で、蓄電系120から電力の供給を受ける。具体的には、旋回用電動機21が発生させた回生電流、又は、キャパシタ19に蓄えられた電力等に由来する、DCバス110を経由した直流電流が、インバータ20Bで交流電流に変換され、コイル24Bに供給される。その結果、コイル24Bは励磁され、旋回変速機24のプラネタリキャリアは、コイル24Bが発生させた磁場によって渦電流を発生させる。発生した渦電流は、旋回変速機24の回転を抑制し、ひいては旋回用電動機21の回転を抑制する。このようにして、渦電流ブレーキは、第二ブレーキとして機能する。
なお、本実施形態では、減速状態において、蓄電系120からの直流電流がインバータ20Bによって交流電流に変換された上でコイル24Bに供給される。しかしながら、本発明はこれに限定されることはない。例えば、蓄電系120からの直流電流は、インバータ20Bを経由することなく、すなわち、交流電流に変換されることなくそのまま直流電流としてコイル24Bに供給されてもよい。
旋回保持状態の場合であっても、旋回用電動機21が外力によって旋回させられると、旋回用電動機21は、電動発電機として発電することによって旋回制動力を発生させながら第一ブレーキとして機能する。旋回用電動機21が発生させた電流は、例えば、インバータ20に向かうことなくそのままコイル24Bに供給される。その結果、コイル24Bは励磁され、旋回変速機24のプラネタリキャリアは、コイル24Bが発生させた磁場によって渦電流を発生させる。発生した渦電流は、旋回変速機24の回転を抑制し、ひいては旋回用電動機21の回転を抑制する。このようにして、渦電流ブレーキは、第二ブレーキとして機能する。
なお、旋回保持状態では、旋回用電動機21が発生させた電流がそのまま交流電流としてコイル24Bに供給される。しかしながら、本発明はこれに限定されることはない。例えば、旋回用電動機21が発生させた交流電流は、直流電流に変換された上でコイル24Bに供給されてもよい。
また、本実施形態では、渦電流ブレーキは、コイル24Bを主な構成要素として構成される。しかしながら、本発明はこれに限定されることはない。例えば、インバータ20B、スイッチ20C、及びコイル24Bの代わりに、永久磁石をプラネタリキャリアに近づけたりプラネタリキャリアから遠ざけたりする機構を採用してもよい。この機構は、例えば、電力の供給を受けているときに永久磁石をプラネタリキャリアに近づけ、電力の供給を受けていないときに永久磁石をプラネタリキャリアから遠ざける。永久磁石が近づくと、プラネタリキャリアは、永久磁石が発生させた磁場によって渦電流を発生させる。発生した渦電流は、旋回変速機24の回転を抑制し、ひいては旋回用電動機21の回転を抑制する。このようにして、渦電流ブレーキは、第二ブレーキとして機能する。この場合、ハイブリッド式ショベルは、ダイナミックブレーキ20Aを備えるようにしてもよい。
以上の構成により、図13に示す駆動系を搭載するハイブリッド式ショベルは、第一ブレーキとしての旋回用電動機21と第二ブレーキとしての渦電流ブレーキとを併用する。これにより、旋回用電動機21のみを旋回ブレーキとして使用する場合に比べ、旋回用電動機21を旋回ブレーキとして使用する際の電力消費を低減させることができる。
また、渦電流ブレーキは、非接触式ブレーキであるため長寿命であり、旋回変速機24の潤滑油によってコイル24Bが冷却されるため効率的でもある。さらに、プラネタリキャリアを用いるため、ブレーキディスクのような慣性体を必要とせずに構成され、省スペース、省資源を実現できる。
なお、旋回用電動機21を第一ブレーキとし、渦電流ブレーキを第二ブレーキとして使用する場合の旋回速度、旋回トルク、及び旋回ブレーキタイミングの関係は、図5、図7、及び図9のそれぞれで表される関係の何れが採用されてもよい。
また、図13の駆動系は、メカニカルブレーキ23を併用するが、メカニカルブレーキ23を省略してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施形態では、エンジン11と電動発電機12とを油圧ポンプであるメインポンプ14に接続してメインポンプを駆動する、いわゆるパラレル型のハイブリッド式ショベルに本発明を適用した例について説明した。しかしながら、本発明は、エンジン11で電動発電機12を駆動し、電動発電機12が生成した電力を蓄電系120に蓄積してから蓄積した電力のみによりメインポンプ14を駆動する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド式ショベルにも適用することもできる。この場合、電動発電機12は、エンジン11によって駆動させることによる発電運転のみを行なう発電機としての機能を備えている。
また、エンジンが搭載されずに電動機のみで油圧ポンプを駆動する電気式ショベルにも本発明を適用することができる。この場合、蓄電系120には、コンバータを介して外部電源が接続され、蓄電系120の蓄電部(キャパシタ19)には、その外部電源から電力が供給されて充電される。
1・・・下部走行体 1A、1B・・・油圧モータ 2・・・旋回機構 3・・・上部旋回体 4・・・ブーム 5・・・アーム 6・・・バケット 7・・・ブームシリンダ 8・・・アームシリンダ 9・・・バケットシリンダ 10・・・キャビン 11・・・エンジン 12・・・電動発電機 13・・・変速機 14・・・メインポンプ 15・・・パイロットポンプ 16・・・高圧油圧ライン 17・・・コントロールバルブ 18A・・・インバータ 19・・・キャパシタ 20・・・インバータ 20A・・・ダイナミックブレーキ 20Aa1、20Aa2・・・スイッチ 20Ab1、20Ab2・・・短絡用電線 20B・・・インバータ 20C・・・スイッチ 21・・・旋回用電動機 21A・・・回転軸 22・・・レゾルバ 23・・・メカニカルブレーキ 24・・・旋回変速機 24A、24B・・・コイル 25・・・パイロットライン 26・・・操作装置26 26A、26B・・・レバー 26C・・・ペダル 27、28・・・油圧ライン 29・・・圧力センサ 30・・・コントローラ 40・・・旋回ブレーキ用油圧モータ 40a、40b・・・ポート 50・・・油圧回路 50a、50b・・・油路 52A、52B・・・リリーフ弁 54A、54B・・・逆止弁 70・・・断続機 100・・・昇降圧コンバータ 110・・・DCバス 111・・・DCバス電圧検出部 112・・・キャパシタ電圧検出部 113・・・キャパシタ電流検出部 120・・・蓄電系 SYS1〜SYS4・・・旋回制動系

Claims (8)

  1. 旋回機構を旋回駆動する旋回用電動機と、
    前記旋回用電動機による旋回制動力を発生させる第一ブレーキと、
    前記第一ブレーキとは独立して旋回制動力を発生させる第二ブレーキと、を備え、
    記第一ブレーキと前記第二ブレーキとを併用して前記旋回機構を減速させる
    ことを特徴とするショベル。
  2. 油圧アクチュエータを備え、
    前記旋回用電動機が非作動で且つ前記油圧アクチュエータが作動中の場合に、前記第一ブレーキと前記第二ブレーキとを併用する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のショベル。
  3. 前記第一ブレーキは、前記旋回用電動機の三相配線を短絡させることによって、或いは、前記旋回用電動機をゼロ速度制御又は位置制御することによって、旋回制動力を発生させる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のショベル。
  4. 前記第一ブレーキ及び前記第二ブレーキの一方による旋回制動力が前記旋回機構を旋回停止状態で保持するのに十分でない場合に、前記第一ブレーキ及び前記第二ブレーキのうちの他方による旋回制動力を発生させて前記第一ブレーキと前記第二ブレーキとを併用する、
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のショベル。
  5. 前記旋回機構が減速状態にある場合に前記第一ブレーキによる旋回制動力と前記第二ブレーキによる旋回制動力とを常に併用する、
    とを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のショベル。
  6. 前記第二ブレーキは、パーキングブレーキである、
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のショベル。
  7. 前記第二ブレーキは、旋回ブレーキ用油圧モータを用いたブレーキである、
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のショベル。
  8. 前記第二ブレーキは、磁性流体を用いたブレーキ、又は、渦電流を用いたブレーキである、
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のショベル。
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