JP4805974B2 - 液圧制御装置及びこれを含む建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は、建設機械用液圧制御装置及びこれを含む建設機械に関する。
従来より、駆動機構の一部を電動化したハイブリッド型の建設機械が提案されている。このような建設機械では、上部旋回体を旋回させるための旋回機構の動力源として電動機を備え、この電動機の力行運転で旋回機構を加速(駆動)するとともに、旋回機構を減速(制動)する際に回生運転を行い、発電される電力をバッテリに充電している(例えば、特許文献1参照)。また、この特許文献1に記載された建設機械は、旋回機構以外の駆動機構を油圧で駆動するために油圧ポンプを備えるが、この油圧ポンプを駆動するためのエンジンに増速機を介して発電機を接続し、発電で得る電力をバッテリの充電と旋回機構の電動機の駆動に用いている。
また、駆動機構をエンジンの出力のみで動作させる非ハイブリッド型の建設機械において、メインリリーフバルブの設定圧力又はそれより僅かに低い圧力をコントローラ内で検知し、該圧力を作業者が意図的に数秒間持続させることにより、メインリリーフバルブのリリーフ圧をある一定時間設定圧力より上昇させ、しかる後に自動的にリリーフ圧力を設定圧力に復帰させる自動昇圧回路が知られている。
特開平2004−036303号公報 実開平4−121503号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載される構成では、メインリリーフバルブのリリーフ圧をある一定時間設定圧力より上昇させるが、その一定時間の間、メインリリーフバルブから液圧アクチュエータへ供給される流量が減少するので、液圧アクチュエータの作動速度の低下(ひいては液圧アクチュエータにより動作されるブームやアーム等の作動部材の作動速度の低下)が生じてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、液圧アクチュエータの作動速度の低下を防止しつつ、リリーフバルブのリリーフ圧を増加することができる建設機械用液圧制御装置及びこれを含む建設機械等の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の局面によれば、エンジンに接続されると共に、バッテリからの電力に基づいて動作する電動機に接続されるポンプと、該ポンプからの液圧により動作する液圧アクチュエータを備えた建設機械における液圧制御装置であって、
昇圧制御時に、前記ポンプと前記液圧アクチュエータの間に設けられるリリーフバルブのリリーフ圧を増加させると共に、前記エンジンの出力に前記電動機の出力を付加して前記ポンプの出力を増加させることを特徴とする、液圧制御装置が提供される。
本発明の第2の局面によれば、エンジンと、バッテリと、前記バッテリからの電力に基づいて動作する電動機と、前記電動機及びエンジンに接続されるポンプと、ポンプからの液圧により動作する液圧アクチュエータと、ポンプと液圧アクチュエータの間に設けられるリリーフバルブと、前記ポンプの吐出側の液圧を検出する圧力センサと、液圧制御装置とを備える建設機械であって、
前記ポンプをエンジンのみを動力源として作動させる第1のモードと、
前記ポンプをエンジン及び電動機の双方を動力源として作動させる第2のモードとを備え、
前記制御装置は、前記第1のモード時において、前記圧力センサで検出される液圧が所定閾値を超えた場合に、前記リリーフバルブのリリーフ圧を増加させると共に、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えを許可することを特徴とする、建設機械が提供される。
本発明の第3の局面によれば、エンジンに接続されると共に、バッテリからの電力に基づいて動作する電動機に接続されるポンプと、該ポンプからの液圧により動作する液圧アクチュエータを備えた建設機械における液圧制御方法であって、
昇圧制御を行うべきか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて昇圧制御を行うべきと判定された場合に、前記ポンプと前記液圧アクチュエータの間に設けられるリリーフバルブのリリーフ圧を増加させるリリーフ圧増加ステップと、
前記リリーフ圧増加ステップに後続して実行され、前記エンジンの出力に前記電動機の出力を付加して前記ポンプの出力を増加させるステップとを含むことを特徴とする、液圧制御方法が提供される。
本発明によれば、液圧アクチュエータの作動速度の低下を防止しつつ、リリーフバルブのリリーフ圧を増加することができる建設機械用液圧制御装置及びこれを含む建設機械等が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本実施例の液圧制御装置を含む建設機械100を示す側面図である。
この建設機械100の下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が搭載されている。また、上部旋回体3には、ブーム4、アーム5、及びバケット6と、これらを油圧駆動するためのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9に加えて、キャビン10及び動力源が搭載される。
図2は、本実施例の液圧制御装置を含む建設機械100の構成を表すブロック図である。この図2では、機械的動力系を二重線、高圧油圧ラインを実線、パイロットラインを破線、電気駆動・制御系を一点鎖線でそれぞれ示す。
エンジン11と、電動発電機12は、ともに減速機13の入力軸に接続されている。また、この減速機13の出力軸には、メインポンプ14及びパイロットポンプ15が接続されている。メインポンプ14には、高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続されている。高圧油圧ライン16には、リリーフバルブ70が設けられる。リリーフバルブ70は、リリーフ圧が可変のバルブであり、リリーフ圧は、ソレノイドバルブ74の切り替えにより通常リリーフ圧pから、通常リリーフ圧pよりも高い昇圧時リリーフ圧pに増加される。ソレノイドバルブ74の切り替えは、後述のコントローラ30により制御される。また、高圧油圧ライン16には、高圧油圧ライン16の油圧を検出する圧力センサ72が設けられる。圧力センサ72は、メインポンプ14の吐出口からコントロールバルブ17までの高圧油圧ライン16の任意の位置に配置されてよい。圧力センサ72は、高圧油圧ライン16内の油圧を表す電気信号を出力し、この電気信号は、コントローラ30に入力される。
コントロールバルブ17は、本実施例の建設機械100における油圧系の制御を行う制御装置であり、このコントロールバルブ17には、下部走行体1用の油圧モータ1A(右用)及び1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9が高圧油圧ラインを介して接続される。
また、電動発電機12には、インバータ18を介してバッテリ19が接続されており、また、バッテリ19には、インバータ20を介して旋回用電動機21が接続されている。
旋回用電動機21の回転軸21Aには、レゾルバ22、メカニカルブレーキ23、及び旋回減速機24が接続される。また、パイロットポンプ15には、パイロットライン25を介して操作装置26が接続される。
操作装置26には、油圧ライン27及び28を介して、コントロールバルブ17及び圧力センサ29がそれぞれ接続される。この圧力センサ29には、本実施例の建設機械100の電気系の駆動制御を行うコントローラ30が接続されている。
このような本実施例の建設機械100は、エンジン11、電動発電機12、及び旋回用電動機21を動力源とするハイブリッド型の建設機械である。これらの動力源は、図1に示す上部旋回体3に搭載される。以下、各部について説明する。
エンジン11は、例えば、ディーゼルエンジンで構成される内燃機関であり、その出力軸は減速機13の一方の入力軸に接続される。このエンジン11は、建設機械100の運転中は常時運転される。
電動発電機12は、力行運転及び回生運転の双方が可能な電動機であればよい。ここでは、電動発電機12として、インバータ20によって交流駆動される電動発電機を示す。この電動発電機12は、例えば、磁石がロータ内部に埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnetic)モータで構成することができる。電動発電機12の回転軸は減速機13の他方の入力軸に接続される。
減速機13は、2つの入力軸と1つの出力軸を有する。2つの入力軸の各々には、エンジン11の駆動軸と電動発電機12の駆動軸が接続される。また、出力軸にはメインポンプ14の駆動軸が接続される。例えば後述の昇圧制御を行う場合等には、電動発電機12が力行運転を行い、電動発電機12の駆動力が減速機13の出力軸を経てメインポンプ14に伝達される。これによりメインポンプ14の駆動がアシストされる。一方、エンジン11の負荷が小さい場合は、エンジン11の駆動力が減速機13を経て電動発電機12に伝達されることにより、電動発電機12が回生運転による発電を行う。電動発電機12の力行運転と回生運転の切り替えは、コントローラ30により、エンジン11の負荷等に応じて行われる。
メインポンプ14は、コントロールバルブ17に供給するための油圧を発生するポンプである。この油圧は、コントロールバルブ17を介して油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9の各々を駆動するために供給される。
パイロットポンプ15は、油圧操作系に必要なパイロット圧を発生するポンプである。この油圧操作系の構成については後述する。
コントロールバルブ17は、高圧油圧ラインを介して接続される下部走行体1用の油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9の各々に供給する油圧を運転者の操作入力に応じて制御することにより、これらを油圧駆動制御する油圧制御装置である。
インバータ18は、上述の如く電動発電機12とバッテリ19との間に設けられ、コントローラ30からの指令に基づき、電動発電機12の運転制御を行う。これにより、インバータ18が電動発電機12の力業を運転制御している際には、必要な電力をバッテリ19から電動発電機12に供給する。また、電動発電機12の回生を運転制御している際には、電動発電機12により発電された電力をバッテリ19に充電する。
バッテリ19は、インバータ18とインバータ20との間に配設されている。これにより、電動発電機12と旋回用電動機21の少なくともどちらか一方が力行運転を行っている際には、力行運転に必要な電力を供給するとともに、また、少なくともどちらか一方が回生運転を行っている際には、回生運転によって発生した回生電力を電気エネルギーとして蓄積するための電源である。尚、バッテリ19は、充放電可能なバッテリであれば種類は任意であり、鉛バッテリ、ニッケル水素バッテリ、リチウムイオンバッテリや電気2重層キャパシタ等の容量性負荷から構成されてもよい。
インバータ20は、上述の如く旋回用電動機21とバッテリ19との間に設けられ、コントローラ30からの指令に基づき、旋回用電動機21に対して運転制御を行う。これにより、インバータ20が旋回用電動機21の力業を運転制御している際には、必要な電力をバッテリ19から旋回用電動機21に供給する。また、旋回用電動機21が回生運転をしている際には、旋回用電動機21により発電された電力をバッテリ19へ充電する。
旋回用電動機21は、力行運転及び回生運転の双方が可能な電動機であればよく、上部旋回体3の旋回機構2を駆動するために設けられている。力行運転の際には、旋回用電動機21の回転駆動力の回転力が旋回減速機24にて増幅され、上部旋回体3が加減速制御され回転運動を行う。また、上部旋回体3の慣性回転により、旋回減速機24にて回転数が増加されて旋回用電動機21に伝達され、回生電力を発生させることができる。ここでは、旋回用電動機21として、PWM(Pulse Width Modulation)制御信号によりインバータ20によって交流駆動される電動機を示す。この旋回用電動機21は、例えば、磁石埋込型のIPMモータで構成することができる。これにより、より大きな誘導起電力を発生させることができるので、回生時に旋回用電動機21にて発電される電力を増大させることができる。
なお、バッテリ19の充放電制御は、バッテリ19の充電状態、電動発電機12の運転状態(力行運転又は回生運転)、旋回用電動機21の運転状態(力行運転又は回生運転)に基づき、コントローラ30によって行われる。
レゾルバ22は、旋回用電動機21の回転軸21Aの回転位置及び回転角度を検出するセンサであり、旋回用電動機21と機械的に連結することで旋回用電動機21の回転前の回転軸21Aの回転位置と、左回転又は右回転した後の回転位置との差を検出することにより、回転軸21Aの回転角度及び回転方向を検出するように構成されている。旋回用電動機21の回転軸21Aの回転角度を検出することにより、旋回機構2の回転角度及び回転方向が導出される。
メカニカルブレーキ23は、機械的な制動力を発生させる制動装置であり、旋回用電動機21の回転軸21Aを機械的に停止させる。このメカニカルブレーキ23は、電磁式スイッチにより制動/解除が切り替えられる。この切り替えは、コントローラ30によって行われる。
旋回減速機24は、旋回用電動機21の回転軸21Aの回転速度を減速して旋回機構2に機械的に伝達する減速機である。これにより、力行運転の際には、旋回用電動機21の回転力を増力させ、より大きな回転力として旋回体へ伝達することができる。これとは逆に、回生運転の際には、旋回体で発生した回転数を増加させ、より多くの回転動作を旋回用電動機21に発生させることができる。
旋回機構2は、旋回用電動機21のメカニカルブレーキ23が解除された状態で旋回可能となり、これにより、上部旋回体3が左方向又は右方向に旋回される。
操作装置26は、旋回用電動機21、下部走行体1、ブーム4、アーム5、及びバケット6を操作するための操作装置であり、レバー26A及び26Bとペダル26Cを含む。レバー26Aは、旋回用電動機21及びアーム5を操作するためのレバーであり、上部旋回体3の運転席近傍に設けられる。レバー26Bは、ブーム4及びバケット6を操作するためのレバーであり、運転席近傍に設けられる。また、ペダル26Cは、下部走行体1を操作するための一対のペダルであり、運転席の足下に設けられる。
この操作装置26は、パイロットライン25を通じて供給される油圧(1次側の油圧)を運転者の操作量に応じた油圧(2次側の油圧)に変換して出力する。操作装置26から出力される2次側の油圧は、油圧ライン27を通じてコントロールバルブ17に供給されるとともに、圧力センサ29によって検出される。
レバー26A及び26Bとペダル26Cの各々が操作されると、油圧ライン27を通じてコントロールバルブ17が駆動され、これにより、油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9内の油圧が制御されることによって、下部走行体1、ブーム4、アーム5、及びバケット6が駆動される。
なお、油圧ライン27は、油圧モータ1A及び1Bを操作するために1本ずつ(すなわち合計2本)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9をそれぞれ操作するために2本ずつ(すなわち合計6本)設けられるため、実際には全部で8本あるが、説明の便宜上、1本にまとめて表す。
圧力センサ29では、レバー26Aの操作による、油圧ライン28内の油圧の変化が圧力センサ29で検出される。圧力センサ29は、油圧ライン28内の油圧を表す電気信号を出力する。この電気信号は、コントローラ30に入力される。
コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)及び内部メモリを含む演算処理装置で構成される。コントローラ30は、液圧制御装置として機能し、本実施例の建設機械100の駆動制御を行う。この建設機械100の駆動制御は、以下で詳説する昇圧制御を含む。
コントローラ30は、メインポンプ14の動力源の観点から大きく分けて2つのモードで、建設機械100の駆動制御を行う。第1のモードでは、コントローラ30は、電動発電機12を非作動状態に維持し、又は、電動発電機12を回生運転で作動させる。従って、第1のモードでは、メインポンプ14は、エンジン11の出力のみを用いて動作する。第2のモードでは、コントローラ30は、電動発電機12を力行運転で作動させる。従って、第2のモードでは、エンジン11及び電動発電機12が作動状態となり、メインポンプ14は、エンジン11の出力及び電動発電機12の出力の双方を用いて動作する。
図3は、本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御の一例を示すフローチャートである。
ステップ300では、圧力センサ72の出力信号に基づいて、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えたか否かを判定する。所定の閾値pthは、通常リリーフ圧pと同一であってもよいが、通常リリーフ圧pより僅かに小さい値に設定される。例えば、通常リリーフ圧pを35Mpaとすると、所定の閾値pthは、33Mpaに設定されてよい。高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えた場合には、ステップ302以降の昇圧制御が開始され、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えない場合には、今回周期の処理ルーチンはそのまま終了する。ステップ300の処理は、第1のモード時において、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えるまで、所定周期毎に繰り返し実行される。
ステップ302では、バッテリ19からの放電が可能か否かを判定する。バッテリ19からの放電が可能か否かは、バッテリ19の充電状態(SOC)に基づいて判定されてもよい。例えば、バッテリ19のSOCが規定範囲60−80%内である場合には、バッテリ19からの放電が可能と判定され、バッテリ19のSOCが規定範囲外である場合には、バッテリ19からの放電が可能でないと判定されてよい。本ステップ302において、バッテリ19からの放電が可能と判定され場合には、ステップ304に進み、バッテリ19からの放電が可能でないと判定された場合には、ステップ314に進む。
ステップ304では、ソレノイドバルブ74を介してリリーフバルブ70のリリーフ圧を通常リリーフ圧pから昇圧時リリーフ圧p(>p)に切り替える。
ステップ306では、インバータ18に指令を送り電動発電機12を力行運転で動作させる。これにより、上述の第2のモードが形成され、メインポンプ14は、エンジン11の出力及び電動発電機12の出力の双方を用いて動作する。この第2のモードでは、メインポンプ14は、電動発電機12の出力によりアシストされるので、エンジン11の出力のみを用いる第1のモードに比べて、高出力を発生することが可能である。ステップ306の処理が終了すると、ステップ308に進む。
ステップ308では、上記ステップ304でリリーフバルブ70のリリーフ圧を昇圧時リリーフ圧pに切り替えた時点からの時間t、即ち昇圧制御継続時間tが所定時間(本例では、一例として8秒)を超えたか否かを判定する。昇圧制御継続時間tが所定時間を超えた場合には、ステップ310に進む。他方、昇圧制御継続時間tが所定時間を超えない場合には、ステップ304に戻り、昇圧制御が維持される。即ち、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに増加され、且つ、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされた状態が維持される。
ステップ310では、ソレノイドバルブ74を介してリリーフバルブ70のリリーフ圧を昇圧時リリーフ圧pから通常リリーフ圧pに切り替える。ステップ310の処理が終了すると、ステップ312に進む。
ステップ312では、インバータ18に指令を送り電動発電機12の力行運転を停止する。これにより、電動発電機12の出力によるアシストが終了し、上述の第1のモードが復帰される。ステップ312の処理が終了すると、今回の昇圧制御が終了し、次回の昇圧制御に備えてステップ300に戻ることになる。
ステップ314では、ソレノイドバルブ74を介してリリーフバルブ70のリリーフ圧を通常リリーフ圧pから昇圧時リリーフ圧p(>p)に切り替える。ステップ314の処理が終了すると、ステップ316に進む。即ち、バッテリ19からの放電が可能でない場合には、上述の第2のモードは形成されず、それに代えて、リリーフバルブ70のリリーフ圧の増加処理のみが実行される。
ステップ316では、上記ステップ314でリリーフバルブ70のリリーフ圧を昇圧時リリーフ圧pに切り替えた時点からの時間t、即ち昇圧制御継続時間tが所定時間(本例では、一例として8秒)を超えたか否かを判定する。昇圧制御継続時間tが所定時間を超えた場合には、ステップ318に進む。他方、昇圧制御継続時間tが所定時間を超えない場合には、ステップ314に戻り、そのままの状態が維持される。即ち、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに増加された状態が維持される。
図3に示す昇圧制御によれば、バッテリ19からの放電が可能な状況下で、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えると、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられると共に、上述の第2のモードが形成され、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされる。
図4は、図3に示した本実施例の昇圧制御時におけるメインポンプ14の出力特性を示す図(p−Q線図)である。
図4には、第1のモード時のメインポンプ14のp−Q特性が、曲線Mで示されている。ここでは、一例として、エンジン11は、第1のモード時及び第2のモード時のいずれにおいても同一の一定馬力の特性で運転することとする。
ここで、第1のモード時において高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えると、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられるので、通常リリーフ圧pよりも右側の出力特性が実現可能となる。この際、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされない場合には、図4の曲線Pに示すように、第1のモード時のメインポンプ14の特性曲線Mに沿った出力特性となるので、高圧油圧ライン16内の流量は、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthより大きくなるに従って、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthとなった時点の流量Qthに比べて徐々に減少していく。従って、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えた際に、単にリリーフバルブ70のリリーフ圧を昇圧時リリーフ圧pに切り替えるだけの構成では、昇圧制御時の圧力の上昇に伴って高圧油圧ライン16内の流量が低減して、各種シリンダ7,8,9や油圧モータ1A,1Bの作動速度の低下(ひいてはブーム4、アーム5、バケット6等の作動部材の作動速度の低下)を招いてしまう。
これに対して、図3に示した本実施例の昇圧制御によれば、上述の如くバッテリ19からの放電が可能である場合に、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされるので、昇圧制御時の圧力の上昇に伴って生じうる各種シリンダ7,8,9や油圧モータ1A,1Bの作動速度の低下(ひいてはブーム4、アーム5、バケット6等の作動部材の作動速度の低下)を防止することができる。即ち、図3に示した昇圧制御では、第1のモード時において高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えると、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられると共に、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされる。メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされると、例えば図4に示すP、Pのような出力特性を実現することができる。例えば図4に示すPのような出力特性によれば、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthとなった時点(昇圧制御開始時)の流量Qthを維持しつつ、高圧油圧ライン16内の油圧を昇圧時リリーフ圧pまで上昇させることが可能である。また、図4に示すPのような出力特性によれば、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthとなった時点(昇圧制御開始時)の流量Qthから徐々に流量を増加させつつ、高圧油圧ライン16内の油圧を昇圧時リリーフ圧pまで上昇させることが可能である。
尚、図4に示すPのような出力特性を実現するための電動発電機12のアシスト時の仕事率Pは、次のようにして決定されてもよい。
仕事率P=(Qth−Q)×p (式1)
ここで、pは、現在の高圧油圧ライン16内の油圧であり、圧力センサ72の出力信号に基づくものであってよい。Qは、第1のモード時における高圧油圧ライン16内の油圧pのときの流量であり(図4参照)、高圧油圧ライン16内の油圧pthのときの流量Qthと同様、第1のモード時におけるメインポンプ14の既知のp−Q特性Mから導出される。この場合、上記ステップ306において、コントローラ30は、圧力センサ72の出力信号に基づいて現在の高圧油圧ライン16内の油圧pを監視しつつ、上記の式1を用いて仕事率Pを算出し、当該算出した仕事率Pが実現されるように、インバータ18を制御する。
また、図4に示すPのような出力特性を実現するための電動発電機12のアシスト時の仕事率Pは、次のようにして決定されてもよい。
仕事率P=(Qth+K×Δp−Q)×p (式2)
ここで、Kは、流量Qの増加勾配を決めるための定数であり、例えば図4に示す例では、K=ΔQ/(p−pth)であってよい。Δpは、昇圧制御開始時の高圧油圧ライン16内の油圧pthからの圧力変化量であり、現在の高圧油圧ライン16内の油圧pから、昇圧制御開始時の高圧油圧ライン16内の油圧pthを差し引いて導出される。即ちΔp=p−pthとして算出される。この場合も、上記ステップ306において、コントローラ30は、圧力センサ72の出力信号に基づいて現在の高圧油圧ライン16内の油圧pを監視しつつ、上記の式2を用いて仕事率Pを算出し、当該算出した仕事率Pが実現されるように、インバータ18を制御する。
尚、昇圧制御時の電動発電機12のアシスト特性は、第1のモード時に比べて流量が増加される限り、任意の特性であってよい。例えば上記式2の係数KをΔpに応じて可変することで、昇圧制御時の電動発電機12のアシスト特性を非線形の特性にしてもよい。また、上記の式(1)や式(2)は、あくまで電動発電機12のアシスト特性の考え方の例を理論的に示すものであり、実際には各種の損失が存在するので、かかる損失を考慮して電動発電機12のアシスト特性が決定されてよい。
図5は、本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御のその他の一例を示すフローチャートである。
図5に示す昇圧制御は、上述の図3に示した昇圧制御に対して、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられるときの圧力(昇圧制御開始時の圧力)と、電動発電機12によるアシスト開始時の圧力とが異なる点が主に異なる。以下では、図3に示した昇圧制御に対して異なる処理を主に説明し、その他の同一であってよい処理の説明は適宜省略する。
ステップ500では、圧力センサ72の出力信号に基づいて、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth1を超えたか否かを判定する。所定の閾値pth1は、通常リリーフ圧pより僅かに小さい値に設定される。例えば、通常リリーフ圧pを35Mpaとすると、所定の閾値pth1は、33Mpaに設定されてよい。高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth1を超えた場合には、ステップ502以降の昇圧制御が開始され、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pthを超えない場合には、今回周期の処理ルーチンはそのまま終了する。ステップ500の処理は、第1のモード時において、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth1を超えるまで、所定周期毎に繰り返し実行される。
ステップ502及びステップ504の処理は、図3に示したステップ302及びステップ304と同一であってよく、ステップ504の処理が終了すると、ステップ505の処理が実行される。
ステップ505では、圧力センサ72の出力信号に基づいて、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth2を超えたか否かを判定する。所定の閾値pth2は、通常リリーフ圧pと同一であってもよく、所定の閾値pth1より僅かに大きい値に設定される。例えば、通常リリーフ圧pを35Mpaとし、所定の閾値pth1を33Mpaとすると、所定の閾値pth2は、34Mpaに設定されてよい。高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth2を超えた場合には、ステップ506に進み、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth2を超えない場合には、ステップ506をスキップしてステップ508に進む。
ステップ506乃至ステップ518の処理は、図3に示したステップ306乃至ステップ318と同一であってよい。
図5に示す昇圧制御によれば、バッテリ19からの放電が可能な状況下で、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth1を超えると、先ず、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられ、その後、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth2を超えると、上述の第2のモードが形成され、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされる。
図6は、図5に示した本実施例の昇圧制御時におけるメインポンプ14の出力特性を示す図(p−Q線図)である。図6には、第1のモード時のメインポンプ14のp−Q線図が、曲線Mで示されている。ここでは、一例として、エンジン11は、第1のモード時及び第2のモード時のいずれにおいても同一の一定馬力で運転することとする。
図5に示した昇圧制御では、第1のモード時において高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth1を超えると、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられ、更に、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth2を超えると、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされる。メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされると、例えば図6に示すP、Pのような出力特性を実現することができる。例えば図6に示すPのような出力特性によれば、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth2となった時点(アシスト開始時)の流量Qth2を維持しつつ、高圧油圧ライン16内の油圧を昇圧時リリーフ圧pまで上昇させることが可能である。また、図6に示すPのような出力特性によれば、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth2となった時点(アシスト開始時)の流量Qth2から高圧油圧ライン16内の流量を徐々に増加させつつ、高圧油圧ライン16内の油圧を昇圧時リリーフ圧pまで上昇させることが可能である。
尚、図6に示すPのような出力特性を実現するための電動発電機12のアシスト時の仕事率Pは、次のようにして決定されてもよい。
仕事率P=(Qth2−Q)×p (式3)
ここで、pは、現在の高圧油圧ライン16内の油圧であり、圧力センサ72の出力信号に基づくものであってよい。Qは、第1のモード時における高圧油圧ライン16内の油圧pのときの流量であり、高圧油圧ライン16内の油圧pth2のときの流量Qth2と同様、第1のモード時におけるメインポンプ14の既知のp−Q特性Mから導出される。この場合、上記ステップ506において、コントローラ30は、圧力センサ72の出力信号に基づいて現在の高圧油圧ライン16内の油圧pを監視しつつ、上記の式3を用いて仕事率Pを算出し、当該算出した仕事率Pが実現されるように、インバータ18を制御する。
また、図6に示すPのような出力特性を実現するための電動発電機12のアシスト時の仕事率Pは、次のようにして決定されてもよい。
仕事率P=(Qth2+K×Δp−Q)×p (式4)
ここで、Kは、流量Qの増加勾配を決めるための定数であり、例えば図6に示す例では、K=ΔQ/(p−pth2)であってよい。Δpは、アシスト開始時の高圧油圧ライン16内の油圧pth2からの圧力変化量であり、現在の高圧油圧ライン16内の油圧pから、アシスト開始時の高圧油圧ライン16内の油圧pth2を差し引いて導出される。即ちΔp=p−pth2として算出される。この場合も、上記ステップ506において、コントローラ30は、圧力センサ72の出力信号に基づいて現在の高圧油圧ライン16内の油圧pを監視しつつ、上記の式4を用いて仕事率Pを算出し、当該算出した仕事率Pが実現されるように、インバータ18を制御する。
尚、昇圧制御時の電動発電機12のアシスト特性は、第1のモード時に比べて流量が増加される限り、任意の特性であってよい。例えば上記式4の係数KをΔpに応じて可変することで、昇圧制御時の電動発電機12のアシスト特性を非線形の特性にしてもよい。また、上記の式(3)や式(4)は、あくまで電動発電機12のアシスト特性の考え方の例を理論的に示すものであり、実際には各種の損失が存在するので、かかる損失を考慮して電動発電機12のアシスト特性が決定されてよい。
図7は、本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御のその他の一例を示すフローチャートである。
図7に示す昇圧制御は、上述の図3に示した昇圧制御に対して、昇圧スイッチ76がオンされた場合に昇圧制御が開始される点が主に異なる。以下では、図3に示した昇圧制御に対して異なる処理を主に説明し、その他の同一であってよい処理の説明は適宜省略する。
ステップ700では、昇圧スイッチ76がオンされたか否かを判定する。昇圧スイッチ76(図2参照)は、例えば建設機械100のキャビン10内の適切な位置に設置される機械式スイッチであってよい。昇圧スイッチ76は、常態でオフであり、ユーザは、例えば作業中により大きな圧力でブーム4やアーム5等を動かしたいときに、昇圧スイッチ76をオンにする。本ステップ700において、昇圧スイッチ76がオンされた場合には、ステップ702以降の昇圧制御が開始され、昇圧スイッチ76をオンされない場合には、今回周期の処理ルーチンはそのまま終了する。ステップ700の処理は、第1のモード時において、昇圧スイッチ76をオンされるまで、所定周期毎に繰り返し実行される。
ステップ702乃至ステップ718の処理は、図3に示したステップ302乃至ステップ318と同一であってよい。
図7に示す昇圧制御によれば、バッテリ19からの放電が可能な状況下で、昇圧スイッチ76がオンされると、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられると共に、上述の第2のモードが形成され、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされる。
図8は、本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御のその他の一例を示すフローチャートである。
図8に示す昇圧制御は、上述の図5に示した昇圧制御に対して、昇圧スイッチ76がオンされた場合に昇圧制御が開始される点が主に異なる。以下では、図5に示した昇圧制御に対して異なる処理を主に説明し、その他の同一であってよい処理の説明は適宜省略する。
ステップ800では、昇圧スイッチ76がオンされたか否かを判定する。昇圧スイッチ76(図2参照)は、例えば建設機械100のキャビン10内の適切な位置に設置される機械式スイッチであってよい。昇圧スイッチ76は、常態でオフであり、ユーザは、例えば作業中により大きな圧力でブーム4やアーム5等を動かしたいときに、昇圧スイッチ76をオンにする。本ステップ800において、昇圧スイッチ76がオンされた場合には、ステップ802以降の昇圧制御が開始され、昇圧スイッチ76をオンされない場合には、今回周期の処理ルーチンはそのまま終了する。ステップ800の処理は、第1のモード時において、昇圧スイッチ76をオンされるまで、所定周期毎に繰り返し実行される。
ステップ802及びステップ804の処理は、図5に示したステップ502及びステップ504と同一であってよく、ステップ804の処理が終了すると、ステップ805の処理が実行される。
ステップ805では、圧力センサ72の出力信号に基づいて、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth3を超えたか否かを判定する。所定の閾値pth3は、通常リリーフ圧pと同一であってもよいが、通常リリーフ圧pより僅かに小さい値に設定される。例えば、通常リリーフ圧pを35Mpaとすると、所定の閾値pth3は、33Mpaに設定されてよい。高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth3を超えた場合には、ステップ806に進み、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth3を超えない場合には、ステップ806をスキップしてステップ808に進む。
ステップ806乃至ステップ818の処理は、図5に示したステップ506乃至ステップ518と同一であってよい。
図8に示す昇圧制御によれば、バッテリ19からの放電が可能な状況下で、昇圧スイッチ76がオンされると、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられ、その後、高圧油圧ライン16内の油圧が所定の閾値pth3を超えると、上述の第2のモードが形成され、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされる。
尚、明らかであるが、上述した図3、図5,図7及び図8に示した昇圧制御は、同時並列的に実行されるものではなく、選択的に実行される例として記載されている。例えば、上述した図3又は図5に示した昇圧制御は、昇圧スイッチ76を備えていない建設機械100において実行されるのに好適である。但し、上述した図3、図5,図7及び図8に示した昇圧制御は、状況に応じていずれか1つが選択して実行されるように構成されてもよい。
以上説明した本実施例によれば、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
本実施例によれば、上述の如く、昇圧制御時に、リリーフバルブ70のリリーフ圧が昇圧時リリーフ圧pに切り替えられると共に、メインポンプ14が電動発電機12の出力によりアシストされるので、昇圧制御時の圧力の上昇に伴って生じうる各種シリンダ7,8,9や油圧モータ1A,1Bの作動速度の低下(ひいてはブーム4、アーム5、バケット6等の作動部材の作動速度の低下)を防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例において、エンジン11は、高出力モードと、標準出力モードと、低出力モードといったように、ユーザにより選択されたモードで動作するように構成されてもよい。この場合、エンジン11が高出力モードで動作している場合に限り、上述の昇圧制御が実行されるようにしてもよい。或いは、高出力モード以外のモードで動作している場合に、先ず高出力モードに移行した上で、上述の昇圧制御が実行されるようにしてもよい。
また、上述した実施例では、圧力センサ72は、メインポンプ14の吐出口からコントロールバルブ17までの高圧油圧ライン16に設けられているが、例えばロードセンシング回路を有する構成の場合には、圧力センサ72は、油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9のうちの最大の油圧をシャトル弁を介して導く油路に設けられてもよい。
また、上述した実施例では、ブーム4、アーム5、バケット6、及び下部走行体1の各々の操作が圧力センサ29で検出される形態について説明したが、ブーム4、アーム5、バケット6、及び下部走行体1の各々の操作は、コントロールバルブ17又は油圧ライン27に設けられた圧力センサによって検出され、操作量に応じた電気信号がコントローラ30に送られるように構成してもよい。
本実施例の液圧制御装置を含む建設機械100を示す側面図である。 本実施例の液圧制御装置を含む建設機械100の構成を表すブロック図である。 本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御の一例を示すフローチャートである。 図3に示した本実施例の昇圧制御時におけるメインポンプ14の出力特性を示す図である。 本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御のその他の一例を示すフローチャートである。 図5に示した本実施例の昇圧制御時におけるメインポンプ14の出力特性を示す図(p−Q線図)である。 本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御のその他の一例を示すフローチャートである。 本実施例のコントローラ30により実行されてよい昇圧制御のその他の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 下部走行体
1A、1B 油圧モータ
2 旋回機構
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
7 ブームシリンダ
8 アームシリンダ
9 バケットシリンダ
10 キャビン
11 エンジン
12 電動発電機
13 減速機
14 メインポンプ
15 パイロットポンプ
16 高圧油圧ライン
17 コントロールバルブ
18 インバータ
19 バッテリ
20 インバータ
21 旋回用電動機
22 レゾルバ
23 メカニカルブレーキ
24 旋回減速機
25 パイロットライン
26 操作装置
26A、26B レバー
26C ペダル
27 油圧ライン
28 油圧ライン
29 圧力センサ
30 コントローラ
70 リリーフバルブ
72 圧力センサ
74 ソレノイドバルブ
76 昇圧スイッチ
100 建設機械

Claims (10)

  1. エンジンに接続されると共に、バッテリからの電力に基づいて動作する電動機に接続されるポンプと、該ポンプからの液圧により動作する液圧アクチュエータを備えた建設機械における液圧制御装置であって、
    昇圧制御時に、前記ポンプと前記液圧アクチュエータの間に設けられるリリーフバルブのリリーフ圧を増加させると共に、前記エンジンの出力に前記電動機の出力を付加して前記ポンプの出力を増加させることを特徴とする、液圧制御装置。
  2. 前記ポンプの吐出側の液圧を検出する圧力センサが接続され、
    前記圧力センサで検出される液圧が所定閾値を超えた場合に、前記昇圧制御を実行する、請求項1に記載の液圧制御装置。
  3. 前記ポンプの吐出側の液圧を検出する圧力センサが接続され、
    前記圧力センサで検出される液圧が所定の第1閾値を超えた場合に、前記リリーフバルブのリリーフ圧を増加させ、更に、前記圧力センサで検出される液圧が前記第1閾値よりも高い所定の第2閾値を超えた場合に、前記エンジンの出力に前記電動機の出力を付加して前記ポンプの出力を増加させる、請求項1に記載の液圧制御装置。
  4. ユーザからの昇圧指示が入力される入力部が接続され、
    前記入力部にユーザからの昇圧指示が入力された場合に、前記昇圧制御を実行する、請求項1に記載の液圧制御装置。
  5. 前記昇圧制御を所定時間だけ維持し、該所定時間経過後、前記ポンプを前記エンジンの出力のみで駆動する状態に復帰させると共に、前記リリーフバルブのリリーフ圧を、増加させる前の元のリリーフ圧に復帰させる、請求項1に記載の液圧制御装置。
  6. 前記ポンプの流量が所定の一定流量に維持されるように、前記エンジンの出力に付加される前記電動機の出力を制御する、請求項1に記載の液圧制御装置。
  7. 前記ポンプの流量が圧力の上昇と共に増加するように、前記エンジンの出力に付加される前記電動機の出力を制御する、請求項1に記載の液圧制御装置。
  8. エンジンと、バッテリと、前記バッテリからの電力に基づいて動作する電動機と、前記電動機及びエンジンに接続されるポンプと、ポンプからの液圧により動作する液圧アクチュエータと、ポンプと液圧アクチュエータの間に設けられるリリーフバルブと、前記ポンプの吐出側の液圧を検出する圧力センサと、液圧制御装置とを備える建設機械であって、
    前記ポンプをエンジンのみを動力源として作動させる第1のモードと、
    前記ポンプをエンジン及び電動機の双方を動力源として作動させる第2のモードとを備え、
    前記制御装置は、前記第1のモード時において、前記圧力センサで検出される液圧が所定閾値を超えた場合に、前記リリーフバルブのリリーフ圧を増加させると共に、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えを許可することを特徴とする、建設機械。
  9. 前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えは、前記リリーフバルブのリリーフ圧を増加させると同時に実行され、又は、前記圧力センサで検出される液圧が所定閾値よりも高い第2の閾値を超えたときに実行される、請求項8に記載の建設機械。
  10. エンジンに接続されると共に、バッテリからの電力に基づいて動作する電動機に接続されるポンプと、該ポンプからの液圧により動作する液圧アクチュエータを備えた建設機械における液圧制御方法であって、
    昇圧制御を行うべきか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて昇圧制御を行うべきと判定された場合に、前記ポンプと前記液圧アクチュエータの間に設けられるリリーフバルブのリリーフ圧を増加させるリリーフ圧増加ステップと、
    前記リリーフ圧増加ステップに後続して実行され、前記エンジンの出力に前記電動機の出力を付加して前記ポンプの出力を増加させるステップとを含むことを特徴とする、液圧制御方法。
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