JP2005325883A - 作業車両のハイブリッド駆動システム - Google Patents

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小平 龍
Shuji Ohira
修司 大平
Masami Ochiai
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Abstract

【課題】コントロール弁で生じるエネルギー損失を最少に押さえ、システム効率を向上するとともに、操作性能を維持することができ、しかも低コスト、低燃費である作業車両のハイブリッド駆動システムを提供する。
【解決手段】コントロール弁3,6からの戻りライン33,34の下流に油圧モータ12,15を設置し、油圧モータ12,15により発電機11,16を駆動する。発電機/電動モータ17が電動モータとして機能するとき、発電機11,16で発生した電力は優先的に発電機/電動モータ17の駆動に使用され、エンジン1をアシストする。アクチュエータ4,5の流入側の圧力を監視し、その圧力が同じになるように発電機11,16の発電量を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油圧ショベルやホイルローダなど建設機械、テレハンドラー等の作業機械などの作業車両のハイブリッド駆動システムに関する。
油圧ショベル等の建設機械に代表される作業車両の駆動システムは、一般に、エンジンにより駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される第1及び第2アクチュエータを含む複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1及び第2コントロール弁を含む複数のコントロール弁とを備えている。操作者はコントロール弁の操作によりバルブ絞り量(開口面積)を調整し、アクチェータへの圧油の流量を制御する。
コントロール弁がセンターバイパスタイプ(オープンセンタタイプとも言う)である場合、コントロール弁の中には、油圧ポンプからアクチェータに圧油を供給するメータイン流路、アクチェータからタンクに圧油を戻すメータアウト流路、油圧ポンプからタンクヘ圧油を戻すセンターバイパス流路の3つの流路があり、それぞれの流路には可変絞りが設けられている。
また、近年、駆動システムの電動化或いはハイブリッド化が検討されており、例えば2003年9月19日自動車技術会秋期学術講演会において発表された、社団法人自動車技術会・学術講演会・前刷集No.86−03、1〜6頁、「ハイブリッドショベルの動力源制御システムの開発」には、エンジンの電力を一旦全て電力に変換し、電気でアクチェータと同数の油圧ポンプを駆動するハイブリッドシステムが提案されている。
更に、特開2000−136806号公報には、アクチュエータからコントロール弁を迂回してタンクヘと圧油が流れる経路に油圧ポンプ/モータを設置し、その油圧ポンプ/モータに発電機/モータを連結したハイブリッドシステムが記載されている。アクチュエータの駆動時、アクチュエータからの戻り油は油圧ポンプ/モータを駆動して発電機/モータを回転させ、電気を発生させる。この電気はバッテリに貯蓄される。圧油エネルギーの再生時には、バッテリに蓄積された電力によって発電機/モータを駆動して油圧ポンプ/モータを駆動し、油圧ポンプ/モータからの圧油をアクチュエータを駆動する際の補助として用いる。
社団法人自動車技術会・学術講演会・前刷集No.86−03、1〜6頁、「ハイブリッドショベルの動力源制御システムの開発」 特開2000−136806号公報
しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。
作業車両に搭載される一般的な油圧駆動システムでは、操作性をよくするためにコントロール弁での損失がかなり大きくなる。その原因は次のようである。
1)アクチェータの摩擦力の影響やアクチェータ内のキャビテーションの発生を防ぐために、アクチェータが動く場合にコントロール弁のメータアウト側に常に所定の絞り量を持たせ、アクチュエータ出側に最低圧力を保持する必要がある。
2)例えば、油圧ショベルのブームとバケットを同時に駆動するときなど、負荷が異なる複数のアクチェータを同時に動かす場合、油圧ポンプが1つであるため、もし、複数のアクチュエータに対応するコントロール弁の絞り量が同じであれば、油圧ポンプの圧油は負荷の軽いアクチェータ(例えばバケット用のアクチュエータ)だけに流れ、負荷の大きなアクチェータ(例えばブーム用のアクチュエータ)を駆動できなくなるおそれがある。それを防止するために、負荷の軽いアクチュエータ側のコントロール弁のメータアウト絞りの開口面積を負荷の大きなアクチュエータ側のコントロール弁のメータアウト絞りの開口面積より小さくする必要があり、その結果、負荷の軽いアクチュエータ側のコントロール弁に余分な絞り損失が発生する。負荷の差が大きければ大きいほどその損失は大きくなる。
3)油圧ポンプから吐出した圧油の流量がアクチェータで必要とされる流量より多い場合、余った分の流量はセンターバイパスラインを介してタンクに戻される。その流量は少ないが、圧力が高いため、消費エネルギの面では無視できないレベルである。
また、エンジンの燃料効率(燃費)はエンジン回転数と負荷トルクに影響される。一般的な油圧駆動システムでは、エンジンが直接油圧ポンプを駆動しているため、油圧ポンプの負荷が変わるとエンジンの負荷トルクも変わり、エンジンの燃料効率が悪くなることがある。
上記「ハイブリッドショベルの動力源制御システムの開発」に記載のハイブリッドシステムは省エネの面でよいが、部品点数が大幅に増え、生産コストの面で現実的とはいえない。
特開2000−136806号公報に記載のハイブリッドシステムでは、上記1)と3)の損失を回収可能である。しかし、複数のアクチュエータからの戻り油を1つの油圧モータに導き、発電機/モータを駆動しているので、上記2)で述べたように、負荷の異なるアクチュエータを同時に動かすとき、油圧ポンプの圧油は負荷の軽いアクチェータ(例えばバケット用のアクチュエータ)だけに流れ、負荷の大きなアクチェータ(例えばブーム用のアクチュエータ)を駆動できなくなるおそれがある。また、負荷圧の差の損失を回避することもできない。
また、特開2000−136806号公報に示したエネルギの再利用方法では、油圧システムから回収した電力を一旦バッテリに蓄積し、その後、発電機/モータを駆動して油圧モータをポンプ駆動し、エンジン駆動によるポンプ流量をアシストする。この方法では、大容量のバッテリが必要でありかつバッテリの充放電が頻繁となり、バッテリコストが高くなり、バッテリ寿命も短くなる。
本発明の目的は、コントロール弁で生じるエネルギー損失を最少に押さえ、システム効率を向上するとともに、操作性能を維持することができ、しかも低コスト、低燃費である作業車両のハイブリッド駆動システムを提供することである。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される第1及び第2アクチュエータを含む複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1及び第2コントロール弁を含む複数のコントロール弁とを備えた作業車両のハイブリッド駆動システムにおいて、前記第1及び第2コントロール弁の少なくとも一方のメータアウト流路を経由したアクチュエータからの戻り油をタンクに流す経路に設けられた少なくとも1つの油圧モータと、前記油圧モータにより駆動される少なくとも1つの発電機と、前記第1及び第2アクチュエータの流入側の圧力が同じになるように前記発電機の発電量を制御する制御手段とを備えるものとする。
このように油圧モータと発電機と制御手段を設け、第1及び第2アクチュエータの流入側の圧力が同じになるように前記発電機の発電量を制御することにより、上記一方のコントロール弁のメータアウト流路の絞りの開口面積を従来よりも大きくしたとき、上記一方のコントロール弁に係わるアクチュエータが負荷の軽いアクチュエータであり他方のコントロール弁に係わるアクチュエータが負荷の大きなアクチュエータである場合にも、第1及び第2アクチュエータの両方に第1及び第2コントロール弁の操作信号に応じた流量の圧油を供給することができ、操作性能を維持することができる。また、上記一方のコントロール弁のメータアウト流路の絞りの開口面積を従来よりも大きくすることができ、かつ従来の圧力損失分を電気に変換するので、コントロール弁で生じるエネルギー損失を最少に抑え、システム効率を向上することができる。
また、発電機で発生した電力で油圧ポンプを駆動してエンジンをアシストすることで、エンジンの負荷トルクの変動を少なくすることができ、これによりエンジンはいつも燃費が良く、高効率の状態で働くことが可能になる。
また、発電機で発生した電力で油圧ポンプを駆動してエンジンをアシストすることで、同じパワーの作業車両に対して従来よりも小型のエンジンを使用することができ、燃料消費量が減るとともにコストも下げることができる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記少なくとも1つの油圧モータは前記第1及び第2コントロール弁に対応して設けられた第1及び第2の2つの油圧モータを含み、前記少なくとも1つの発電機は前記第1及び第2油圧モータにより駆動される第1及び第2の2つの発電機を含み、前記制御手段は、前記第1及び第2アクチュエータの流入側の圧力が同じになるように前記第1及び第2発電機のトルクを制御する。
これにより第1及び第2アクチュエータのどちらが低負荷側となった場合でも、第1及び第2アクチュエータの両方に第1及び第2コントロール弁の操作信号に応じた流量の圧油を供給することができ、操作性能を維持することができる。
(3)また、上記(1)において、好ましくは、前記第1及び第2コントロール弁は中立時に前記油圧ポンプからの圧油をタンクに流すセンターバイパス流路を備えるセンターバイパスタイプであり、前記少なくとも1つの油圧モータは前記センターバイパス流路を経由した戻り油をタンクに流す経路にも位置している。
これにより油圧ポンプから吐出した圧油の流量がアクチェータで必要とされる流量より多く、余った分の流量がセンターバイパスラインを介してタンクに戻される場合でも、その圧油のエネルギーを回収することができ、更にシステム効率が向上する。
(4)また、上記(1)において、好ましくは、前記油圧ポンプを駆動するエンジンと、前記油圧ポンプに連結された発電機兼電動モータと、蓄電装置とを更に備え、前記制御手段は、前記発電機で回収された電力を優先的に前記発電機兼電動モータの駆動に使用するように回収電力の配分を制御する。
これにより回収された電力の大部分が直接エンジンをアシストして油圧ポンプを駆動するので、大きなバッテリで頻繁に大電流で充、放電することを避けられ、バッテリのコストダンと寿命延長することが可能である。
(5)また、上記(4)において、好ましくは、前記制御手段は、前記エンジンの必要負荷トルクを演算し、その必要負荷トルクが前記エンジンの最適負荷トルクより低いときは前記エンジンがその最適負荷トルクで駆動するよう制御する。
これによりエンジンが最適の負荷状態で働く頻度が増え、システム効率を更に向上することができる。
1)従来、コントロール弁に掛け捨てられたエネルギを回収でき、システム効率を向上することができる。
2)回収したエネルギー(電力)でエンジンの駆動をアシストすることで、エンジンの負荷トルクの変動を少なくすることができ、これによりエンジンはいつも燃費が良く、高効率の状態で働くことが可能になる。
3)同じパワーの作業車両に対して従来よりも小型のエンジンを使用することができ、燃料消費量が減るとともにコストも下げることができる。
4)他の形式のハイブリッドシステムに比べ、部品点数の増加が少なく、コストを抑えることができる。
5)コントロール弁での絞り損失が大幅に減らせるため、冷却システムの負荷も改善でき、機械のコスト低減と性能向上に貢献できる。
6)第1及び第2アクチュエータのどちらが低負荷側となった場合でも、第1及び第2アクチュエータの両方に第1及び第2コントロール弁の操作信号に応じた流量の圧油を供給することができ、操作性能を維持することができる。
7)油圧ポンプから吐出した圧油の流量がアクチェータで必要とされる流量より多く、余った分の流量がセンターバイパスラインを介してタンクに戻される場合でも、その圧油のエネルギーを回収することができ、更にシステム効率が向上する。
8)回収された電力の大部分が直接エンジンをアシストして油圧ポンプを駆動するので、大きなバッテリで頻繁に大電流で充、放電することを避けられ、バッテリのコストダンと寿命延長することが可能である。
9)エンジンが最適の負荷状態で働く頻度が増え、システム効率を更に向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
<実施の形態1>
本発明の第1の実施の形態を図1〜図Xにより説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる作業車両のハイブリッド駆動システムを示す図である。ハイブリッド駆動システムは、エンジン1と、このエンジン1により駆動される油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2の吐出油により駆動される第1及び第2油圧アクチュエータ4,5と、油圧ポンプ2から油圧アクチュエータ4,5に供給される圧油の流れを制御する第1及び第2コントロール弁3,6とを備えている。第1及び第2油圧アクチュエータ4,5は例えば油圧ショベルのブーム及びバケットを駆動する油圧シリンダである。油圧ポンプ2の吐出ライン32には油圧ポンプ2及び吐出ライン32を含む圧油の供給回路の最高圧を制限するメインリリーフ弁7が設けられている。
コントロール弁3,6はセンターバイパスタイプ(オープンセンタタイプとも言う)であり、コントロール弁3,6の中には、図2に示すように、油圧ポンプ2から油圧アクチェータ4,5に圧油を供給するメータイン流路3mi,6mi、油圧アクチェータ4,5からタンクTに圧油を戻すメータアウト流路3mo,6mo、油圧ポンプ2からタンクヘ圧油を戻すセンターバイパス流路3cb,6cbの3つの流路がある。メータイン流路3mi,6miにはメータインの可変絞り3A,6A、メータアウト流路3mo,6moにはメータアウトの可変絞り3B,6B、センターバイパス流路3cb,6cbにはセンターバイパスの可変絞り3C,6Cが設けられている。
図1に戻り、油圧ポンプ2の吐出ライン32はコントロール弁3,6のメータイン流路3mi,6miの入口ポートにパラレルに接続されるとともに、コントロール弁3,6のメータイン流路3mi,6miの出口ポート及びメータアウト流路3mo,6moの入口ポートはアクチュエータ4,5に接続されている。コントロール弁3,6のメータアウト流路3mo,6moの出口ポートは戻りライン33,34を介してタンクTに接続されている。
コントロール弁3,6のセンターバイパス流路3cb,6cbはコントロール弁3,6の中立時に油圧ポンプ2からの圧油をタンクTに流すためのものであり、コントロール弁3のセンターバイパス流路3cbの入口ポートはセンターバイパスライン31aを介して油圧ポンプ2の吐出ライン32に接続され、コントロール弁3のセンターバイパス流路3cbの出口ポートはセンターバイパスライン31bを介してコントロール弁6のセンターバイパス流路6cbの入口ポートに接続され、コントロール弁6のセンターバイパス流路6cbの出口ポートはセンターバイパスライン31cを介してタンクTに接続されている。センターバイパスライン31cには戻りライン34からセンターバイパスライン31c側への圧油の逆流を防止する逆止弁14が設けられている。
また、ハイブリッド駆動システムは、コントロール弁3からの戻りライン33の下流に設置された油圧モータ12と、コントロール弁6からの戻りライン34及びセンターバイパスライン31cの下流に設置された油圧モータ15と、油圧モータ12,15にそれぞれ連結され、油圧モータ12,15により駆動される発電機11,16と、油圧ポンプ2に連結された発電機/電動モータ17と、蓄電装置19(バッテリ若しくはキャビステンス)と、発電機11,16と発電機/電動モータ17と蓄電装置19間の電力の授受を制御する電気制御装置(インバータ/コンバータ)18とを備えている。
ハイブリッド駆動システムは、更に、コントローラ20と、油圧ポンプ2の吐出圧力を検出する圧力センサ101、油圧モータ12,15の入口圧力を検出する圧力センサ102,109、コントロール弁3,6の操作パイロット圧を検出する圧力センサ103,106、油圧アクチュエータ4,5のボトム側の圧力を検出する圧力センサ104,108、油圧アクチュエータ4,5のロッド側の圧力を検出する圧力センサ105,107、エンジン1の回転数(回転速度)を検出する回転数センサ110の各種センサとを有し、コントローラ20はそれらセンサからの信号と、電気制御装置18の内部信号としての蓄電装置19の充電量(SOC:state of charge)及び発電機11,16の発電量を入力し、所定の演算処理を行い、コントロール弁3,6、発電機11,16、発電機/電動モータ17、エンジン1、蓄電装置19を制御する。
油圧ポンプ2はエンジン1と発電機/電動モータ17により駆動される。発電機/電動モータ17は必要なときに発電機として機能し、エンジン1により駆動され、発生した電力は蓄電装置19にに充電される。油圧ポンプ2からの吐出油はコントロール弁3,6のメータイン流路3mi,6mi及びメータイン可変絞り3A,6Aを通して油圧アクチュエータ4,5に流入する。油圧アクチュエータ4,5からの戻り油はコントロール弁3,6のメータアウト流路3mo,6mo及びメータアウト可変絞り3B,6Bを通して油圧モータ12,15を駆動する。油圧モータ12,15は更に発電機11,16を駆動して発電する。発電機11,16で発生した電力は電気制御装置18に送られ、コントローラ20の制御により発電機/電動モータ17を駆動するか、蓄電装置19に充電される。
操作者は、図示しない操作レバーを操作し、コントロール弁3,6に操作信号である操作パイロット圧を付与して油圧アクチェータ4,5の移動方向と移動速度を制御する。このとき、操作パイロット圧に応じてコントロール弁3,6の各可変絞りの絞り量が調整され、油圧アクチェータ4,5ヘ流れる圧油の流量が調整される。これと同時に、操作者の意志として、操作パイロット圧が圧力センサ103,106により検出され、コントローラ20に送られる。コントローラ20はその信号と、油圧ポンプ2の吐出圧力を検出する圧力センサ101の信号、油圧モータ12,15の入口圧力を検出する圧力センサ102,109の信号、油圧アクチュエータ4,5のボトム側の圧力を検出する圧力センサ104,108の信号、油圧アクチュエータ4,5のロッド側の圧力を検出する圧力センサ105,107の信号に基づいて発電機11,16の発電指令を出力し、油圧モータ12,15の入口圧力をそれぞれ制御する。
図3はコントロール弁3,4のメータアウト流路3mo,6moの絞り(メータアウトの可変絞り3B,6B)の開口面積特性をメータイン流路3mi,6miの絞り(メータインの可変絞り3A,6A)及び従来のメータアウト流路の絞り(メータアウト可変絞り)の開口面積特性と比較して示す図である。図中横軸がコントロール弁3,4のスプールストローク(バルブストローク)であり、縦軸が絞りの開口面積である。また、従来のコントロール弁3のメータアウト可変絞りの開口面積特性に符号3B0を付し、従来のコントロール弁6のメータアウト可変絞りの開口面積特性に符号6B0を付している。
前述したように、本実施の形態では、第1及び第2油圧アクチュエータ4,5は例えば油圧ショベルのブーム及びバケットを駆動する油圧シリンダであり、油圧アクチュエータ4の負荷(ブーム)が油圧アクチュエータ5の負荷(バケット)よりも大きい場合を想定している。負荷の異なる2つのアクチュエータを1つの油圧ポンプ2の吐出油で同時に駆動する場合、もし、コントロール弁3,6のメータイン可変絞り及びメータアウト可変絞りの開口面積特性(絞り特性)が同じであれば、油圧ポンプ2の吐出油は負荷の小さいアクチュエータ5側に主として流れ、負荷の大きいアクチュエータ4が動けなくなる可能性がある。これを防止するため、従来は、負荷の小さい側のコントロール弁6の開口面積を負荷の大きい側のコントロール弁3の開口面積より大きくなるように開口面積特性3B0,6B0を設定していた。この場合、コントロール弁6に余分の絞り損失が発生する。この絞り損失は、負荷の差が大きければ大きいほど大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、コントロール弁3,6のメータアウト可変絞り3B,6Bの開口面積特性は例えば同じであり、かつ従来のコントロール弁の特性3B0,6B0よりも開口面積が大きくなるように設定されている。
図4は、コントローラ20で行われる制御内容の概要を示す図である。
コントロール弁3,6を切り換えるための操作信号(圧力センサ103,106により検出される操作パイロット圧)の値をI1,I2とすると、I1=0,I2=0は中立時(非作動時)である。I1>0,I2>0は油圧アクチュエータ4,5の駆動が伸び方向であって、油圧アクチュエータ4,5が負荷を上方に駆動するときであり、I1<0,I2<0は油圧アクチュエータ4,5の駆動が縮み方向であって、油圧アクチュエータ4,5が負荷を下方に駆動するときである。これらの信号はコントローラ20に入力され(ブロック10)、コントローラ20はその操作信号値に応じて駆動システム制御を行う(ブロック20)。この駆動システム制御には図4に示したような三つの制御が含まれる。
<第一の制御>
第一の制御はコントロール弁3,6の制御である(ブロックB30)。この制御では、コントロール弁3,6のスプールを操作信号I1,I2に比例的に移動させ、コントロール弁3,6内の各流路の開口方向と開口量(可変絞りの開口面積)を制御し、コントロール弁3,6を通過する流量を調整する(ブロックB32)。
<第二の制御>
第二の制御は発電機11,17の制御である(ブロックB40)。この制御は、圧力センサ101,102,109,104,108,105,107により油圧ポンプ2の吐出圧力、油圧モータ12,15の入口圧力、油圧アクチュエータ4,5のボトム側の圧力、油圧アクチュエータ4,5のロッド側の圧力をセンシングし(ブロックB42)、発電機11,16の発電量(トルク)を調整して油圧アクチュエータ4,5の流入側の圧力が同じになるように油圧モータ12,15の入口圧力をそれぞれ制御する(ブロックB44)。
<第三の制御>
第三の制御はパワーユニットの制御、即ち、エンジン1、蓄電装置19、発電機/電動モータ17における再生パワーの使用配分制御である(ブロックB50)。この制御では、回転数センサ110、圧力センサ101と電気制御装置18によりエンジン回転数、油圧ポンプ2の吐出圧力(ポンプ圧)、蓄電装置19の充電量(SOC)、発電機11,16の発電量(回収電力)をセンシングし(ブロックB52)、操作信号とポンプ圧とエンジン回転数より油圧ポンプ2の吐出流量(ポンプ流量)を求めてポンプ必要パワーWpを算出し(ブロックB54)、ポンプ必要パワーWpを満足できる前提でかつ蓄電装置19の充電量と回収電力を合わせ考慮し、エンジン1の負荷状態が最高効率点で働くようにエンジン1、蓄電装置19、発電機/電動モータ17を制御する。
上記第一の制御は公知の制御であるので、詳細は省略する。上記第二及び第三の制御の詳細を以下に説明する。
図5は第二の制御の詳細を示すフローチャートである。
まず、操作信号I1を用いて油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)4の動作方向を判定し、下記の如く動作方向指標値Cyaを求める(ステップS100)。
I1>0 → Cya=1 (油圧シリンダ4は伸び)
I1=0 → Cya=0 (油圧シリンダ4は非作動)
I1<0 → Cya=−1(油圧シリンダ4は縮み)
次に、油圧アクチュエータ4の負荷Dpaを下記式により計算する(ステップS110)。
Dpa=(Pa1−Pa2)×Cya
Pa1:油圧アクチュエータ4のボトム側の圧力
Pa2:油圧アクチュエータ4のロッド側の圧力
同様に、操作信号値I2を用いて油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)5の動作方向を判定し、下記の如く動作方向指標値Cyaを求める(ステップS120)。
I2>0 → Cyb=1 (油圧シリンダ5は伸び)
I2=0 → Cyb=0 (油圧シリンダ5は非作動)
I2<0 → Cyb=−1(油圧シリンダ5は縮み)
油圧アクチュエータ5の負荷Dpbを下記式により計算する(ステップS130)。
Dpb=(Pb1−Pb2)×Cyb
Pb1:油圧アクチュエータ5のボトム側の圧力
Pb2:油圧アクチュエータ5のロッド側の圧力
次いで、油圧アクチュエータ4,5の負荷Dpa,Dpbの大小を判定し(ステップS140)、Dpa>Dpbであれば、油圧モータ12の入口圧力を次のように設定する(ステップS150)。
P1m=Pamin
ここでPaminは油圧アクチュエータ4が安定して動作することのできる最小値であり、事前に決められた値である。
次いで、油圧モータ15の入口圧力を次のように設定する(ステップS170)。
P2m=(Dpa−Dpb)+Pamin
ステップS140の判定結果がDpa>Dpbでない場合は、油圧モータ15の入口圧力を次のように設定する(ステップS160)。
P2m=Pbmin
ここでPbminは油圧アクチュエータ5が安定して動作することのできる最小値であり、事前に決められた値である。
次いで、油圧モータ12の入口圧力を次のように設定する(ステップS180)。
P2m=(Dpa−Dpb)+Pbmin
以上のように油圧モータ12,15の入口圧力の設定値が決まると、油圧モータ12,15の入口圧力をその設定値に近づけるのに必要な発電機11又は16の発電トルクを演算し、電気制御装置18に指令を送る(ステップS190,S200)。電気制御装置18はその指令を受け、その発電トルクが得られるよう発電機11又は16の発電量を制御する。
上記第二の制御を、操作信号I1,I2の組み合わせと積極駆動か慣性駆動かを考慮した動作例で説明する。
1)I1=0,I2>0又はI2<0
この場合は油圧アクチュエータ5の単独操作になり、制御するのは発電機16だけになる。上記フローチャートでは次のような処理が行われる。
I1=0であるためCya=0(ステップS100)。よって、油圧アクチュエータ4の負荷はDpa=0(ステップS110)となる。
I2>0又はI2<0であるためCyb=1又は−1(ステップS120)。よって、油圧アクチュエータ5の負荷はDpb=(Pb1−Pb2)又は−(Pb1−Pb2)となる(ステップS130)。
1−1)積極駆動時
油圧アクチュエータ5が負荷を積極駆動するときは、Dpb>0であるためDpa<Dpbであり、油圧モータ15の入口圧力はP2m=Pbminと設定される(ステップS140,S160)。そして、油圧モータ15の入口圧力がその設定値に近づくよう発電機16の発電量を制御する(ステップS190,S200)。
油圧モータ15の入口圧力がある一定の値にあるとき、油圧アクチュエータ5の動作が摩擦など外部要因の影響を受けにくくなり、動作の安定性に貢献できる。しかし、油圧モータ15の入口圧力が大き過ぎると、油圧ポンプ2の吐出圧力も高くなり、全体的な損失が大きくなるとともに、油圧アクチュエータ5の最大駆動力も小さくなる。油圧モータ15の入口圧力をPbminに設定することにより最小の損失で最大駆動力を確保しつつ、油圧アクチュエータ5を安定して動作させることができる。
1−2)慣性駆動時
油圧アクチュエータ5が負荷の自重(慣性)により動かされるとき、つまり慣性駆動時は、Dpb<0であるためDpa>Dpbであり、油圧モータ15の入口圧力はP2m=(Dpa−Dpb)+Paminと設定される(ステップS140,S170)。そして、油圧モータ15の入口圧力がその設定値に近づくよう発電機16の発電量を制御する(ステップS190,S200)。これにより油圧アクチュエータ5の逸走を防止しつつ、最小の損失で油圧アクチュエータ5を安定して動作させることができる。
2)I2=0,I1>0又はI1<0
上記1)と同様の考えで発電機11が制御される。
3)I1>0,I2>0
この場合は、第1及び第2の2つの油圧アクチュエータ4,5を同時に伸び方向に駆動するときである。上記フローチャートでは次のような処理が行われる。
I1>0であるためCya=1(ステップS100)。よって、油圧アクチュエータ4の負荷はDpa=(Pa1−Pa2)となる(ステップS110)。
同様にI2>0であるためCyb=1(ステップS120)。よって、油圧アクチュエータ5の負荷はDpb=(Pb1−Pb2)となる(ステップS130)。
3−1)油圧アクチュエータ4,5が共に積極駆動時
第1及び第2油圧アクチュエータ4,5が前述したように油圧ショベルのブーム及びバケットを駆動する油圧シリンダであるとすると、油圧アクチュエータ4の負荷(ブーム)の方が油圧アクチュエータ5の負荷(バケット)よりも大きい。この場合は、油圧アクチュエータ4のボトム側(入側)の圧力Pa1と油圧アクチュエータ5のボトム側(入側)の圧力Pb1はPa1>Pb1となるので、低負荷側である油圧アクチュエータ5に操作信号の要求より多めの流量が流れ、高負荷側の油圧アクチュエータ4(ブーム)を駆動することができなくなるおそれがある。このような問題を回避するために、本実施の形態ではP2mがP1mより高めになるように制御してPa1=Pb1となるように制御する。
つまり、上記フローチャートでは次のような処理が行われる。
油圧アクチュエータ4の負荷(ブーム)の方が油圧アクチュエータ5の負荷(バケット)よりも大きいため、Dpa>Dpbである。よって、油圧モータ12,15の入口圧力P1m,P2mは次のように設定される(ステップS140,S150,S170)。
P1m=Pamin
P2m=(Dpa−Dpb)+Pamin
油圧モータ12,15の入口圧力が上記設定値に近づくよう発電機11,16の発電量を制御する(ステップS190,S200)。
このように油圧モータ12,15の入口圧力P1m,P2mが制御される結果、油圧アクチュエータ4,5の入側の圧力(ボトム側の圧力)Pa1,Pb2は次の値になるように制御される。
Pa1=Dpa+P1m=Dpa+Pamin
Pb1=Dpb+P2m=Dpb+{(Dpa−Dpb)+Pamin}
=Dpa+Pamin=Pa1
よって、Pa1=Pb1となるように制御される。このように油圧アクチュエータ4の負荷を補正することにより、第1及び第2油圧アクチュエータの駆動速度が操作信号の値I1,I2に比例し、オペレータの思い通りに負荷を駆動することができ、優れた複合操作性能が得られる。
3−2)油圧アクチュエータ4,5の一方が積極駆動、他方が慣性駆動時
例えば油圧アクチュエータ4が積極駆動で、油圧アクチュエータ5が慣性駆動であるとき、Dpa>Dpbである。よって、油圧モータ12,15の入口圧力P1m,P2mは次のように設定される(ステップS140,S150,S170)。
P1m=Pamin
P2m=(Dpa−Dpb)+Pamin
油圧モータ12,15の入口圧力が上記設定値に近づくよう発電機11,16の発電量を制御する(ステップS190,S200)。
これにより最小の損失で最大駆動力を確保しつつ、油圧アクチュエータ4,5を安定して動作させるとともに、油圧アクチュエータ5の逸走を防止することができる。
油圧アクチュエータ4が慣性駆動で、油圧アクチュエータ5が積極駆動であるときも、結局、上記と同様に発電機11,16が制御され(ステップS140,S160,S180,S190,S200)、最小の損失で最大駆動力を確保しつつ、油圧アクチュエータ4,5を安定して動作させるとともに、油圧アクチュエータ4の逸走を防止することができる。
4)I1<0,I2>0
この場合は、第1油圧アクチュエータ4を縮み方向に駆動し、第2油圧アクチュエータ5を伸び方向に駆動するときである。上記フローチャートでは次のような処理が行われる。
I1<0であるためCya=−1(ステップS100)。よって、油圧アクチュエータ4の負荷はDpa=−(Pa1−Pa2)となる(ステップS110)。
また、I2>0であるためCyb=1(ステップS120)。よって、油圧アクチュエータ5の負荷はDpb=(Pb1−Pb2)となる(ステップS130)。
4−1)油圧アクチュエータ4,5が共に積極駆動時
油圧アクチュエータ4を縮み方向に積極駆動するため、油圧アクチュエータ4のロッド側の圧力Pa2がボトム側の圧力Pa1より高くなる。つまり、Pa1<Pa2である。よって、上記ステップS110で計算される油圧アクチュエータ4の負荷Dpaは正の値となる。よって、Dpa>Dpbとなり、この場合も、I1>0,I2>0の3−1)の場合と同様に発電機11,16の発電量が制御され、第1及び第2油圧アクチュエータの駆動速度が操作信号I1,I2に比例し、オペレータの思い通りに負荷を駆動することができ、優れた複合操作性能が得られる。
4−2)油圧アクチュエータ4,5の一方が積極駆動、他方が慣性駆動時
例えば油圧アクチュエータ4が積極駆動で、油圧アクチュエータ5が慣性駆動であるときは、この場合も上記ステップS110で計算される油圧アクチュエータ4の負荷Dpaは正の値となる。よって、Dpa>Dpbとなり、I1>0,I2>0の3−2)の場合と同様に発電機11,16の発電量が制御され、最小の損失で最大駆動力を確保しつつ、油圧アクチュエータ4,5を安定して動作させるとともに、油圧アクチュエータ5の逸走を防止することができる。
油圧アクチュエータ4が慣性駆動で、油圧アクチュエータ5が積極駆動であるときも、結局、上記と同様に発電機11,16が制御され(ステップS140,S160,S180,S190,S200)、最小の損失で最大駆動力を確保しつつ、油圧アクチュエータ4,5を安定して動作させるとともに、油圧アクチュエータ4の逸走を防止することができる。
5)I1>0,I2<0
上記4)と同様に発電機11,16の発電量が制御され、同様の作用が得られる。
第三の制御には3つの制御ポイントがある。
1)再生電力の優先利用。発電機11,16で回収された電力は優先的に発電機/電動モータ17を駆動するのに用い、エンジン1をアシストする。これによってシステム設計時にエンジン1は従来より小出力仕様とすることが可能である。また、蓄電装置19の充放電頻度を減らすことで、再生された電力による蓄電装置19の負担を最小限にすることができる。残余の電力がある場合は、蓄電装置19に充電する
2)エンジン1を最適の負荷状態で働かす。エンジン1の燃料効率特性図を図6示す。エンジン1が最適な負荷状態(最適負荷トルクTeo、回転速度Ne)で働くと燃料の効率(燃費)が高くなる。このためにエンジン1の必要負荷トルクを演算し、その必要負荷トルクがエンジン1の最適負荷トルクTeoより低いときはエンジン1がその最適負荷トルクとなるよう制御し、発電機11,16で回収された電力及び発電機/電動モータ17で生じた電力の少なくとも一部を蓄電装置19に充電する
3)蓄電装置19(バッテリ若しくはキャパスタンス)の充放電制御。バッテリの充放電は基本的にエンジンパワーWe+再生パワーWmと負荷パワーWpの差に合わせて、パワー不足の時に放電し、パワーが余ったときに充電する。但し、バッテリの充電量(SOC:state of charge)が低過ぎても(<SOCmin)、高すぎても(>SOCmax)、バッテリの性能及び寿命に良くないので、SOCがその範囲を超えた場合に、バッテリの充電若しくは放電を優先的に行なう。
図7は上記の制御原則に基づく第三の制御の詳細を示すフローチャートである。
システム起動時、まずコントローラ20は蓄電装置(以下、バッテリという)の充電量SOCをチェックし(ステップS300)、充電量SOCがバッテリ使用可能範囲の下限値SOCmin未満であると、エンジン1が発電機/モータ17を駆動して発電し、バッテリ19に充電する(ステップS310)。バッテリ19の充電量がSOCmin以上になると、正規の制御を開始する。
正規の制御において、まず、コントローラ20は操作信号I1,I2、油圧ポンプ2の吐出圧力Ps、エンジン1の回転速度Neを読み込み(ステップS320)、それらの値に基づいて油圧ポンプ2の吐出流量Qsを計算する(ステップS330)。次いで、
Wp=Ps×Qs
により油圧ポンプ2に必要なパワー(馬力)Wpを計算する(ステップS340)。
一方、電気制御装置(インバータ/コンバータ)18では発電機11,17により回収された電気パワー(回収電力)Wmが計測されており(ステップS350)、コントローラ20はその回収電力Wmを読み込み、
We=Wp−Wm
により、回収電力Wmを優先使用する場合にエンジン1及びバッテリ19側で必要とするパワーWeを計算する(ステップS360)。
次いで、必要パワーWeの全てをエンジン1が出力した場合のエンジン1の出力トルク(予測トルク)Teを、
Te=We/Ne
により計算する(ステップS370)。
次に、予測トルクTeと、図5に示したエンジン燃費特性における最適負荷トルクTeoとを比較する(ステップS380)。TeがTeoより小さいければ、バッテリ19の充電量SOCがバッテリ19の最大容量SOCmaxより小さいかどうか(バッテリ19が充電可能な状態かどうか)を更に見る(ステップS390)。充電量SOCが最大容量SOCmaxより小さければ、エンジン1の出力トルクを最適負荷トルクTeoとする処理を行う(ステップS400)。つまり、エンジン1の出力パワーWecは、
Wec=Teo×Ne
に設定する。余った分の動力はバッテリ19に充電する。このときのバッテリの充電パワーWbcは、
Wbc=Ne(Teo−Te)
となる。
一方、ステップS390の判断でバッテリ19の充電量SOCが最大容量SOCmaxより大きい場合は、バッテリ19の放電を優先する処理を行う(ステップS410)。この場合、バッテリ19の放電パワーWbcは、
Wbc=Wbout
と設定する。Wboutはバッテリ19の特性により予め決めた放電効率が最も高い放電パワーである。エンジン1の出力パワーWecは、
Wec=We−Wb
と設定する。
ステップS380の判断でTe>Teoの場合、バッテリ19の充電量SOCが最小容量SOCminより小さいかどうか(バッテリ19をが放電可能な状態かどうか)を更に見る(ステップS420)。バッテリ19の充電量SOCが最小容量SOCminより大きければ(SOC>SOCminであれば)、エンジン1の出力トルクを最適負荷トルクTeoとする処理を行う(ステップS430)。つまり、エンジン1の出力パワーWecは、上記ステップS400と同様、
Wec=Teo×Ne
と設定する。また、パワーの不足分をバッテリ19から放電する。このときのバッテリ19の出力する放電パワーWbcは、
Wbc=Ne(Te−Teo)
となる。
一方、ステップS420の判断でバッテリ19の充電量SOCが最小容量SOCminより小さければ、更にエンジン1の予測トルクTeがエンジン1が出力可能な最大トルクTemaxより大きいかどうか(エンジン1が予測トルクTeを出力可能かどうか)を見る(ステップS440)。TeがTemaxより小さければ、まず、バッテリ19の充電を優先する処理を行う(ステップS450)。この場合、バッテリ19の充電パワーWbcは、
Wbc=Wbin
と設定する。Wbinはバッテリ19の特性により予め決めた充電効率が最も高い充電パワーである。エンジン1の出力パワーWecは、
Wec=Wbin+We
と設定する。
一方、ステップS440の判断でTe>Tmaxである場合は、エンジン1の出力パワーを上限に維持する処理を行う(ステップS460)。つまり、エンジン1の出力パワーWecは、
Wec=Wemax
と設定される。Wemaxはエンジン1の最大出力パワーであり、Wemax=Temax×Neである。バッテリ19の充電パワーWbcは、
Wbc=0
に設定される。
以上のようにステップS400,S410,S430,S450,S460のいずれかでエンジン出力パワーWecとバッテリ充電パワー或いは放電パワーWbcが設定されると、エンジン1及び電気制御装置18に制御指令を出力し、エンジン1の実際の出力パワー及びバッテリ19の実際の充電パワー或いは放電パワーがそれら設定値となるようエンジン1及びバッテリ19を制御する(ステップS500)。また、このとき、発電機/モータ17が回収電力Wmで駆動されるよう発電機/モータ17を制御する。
以上のように構成した本実施の形態によれば、下記の効果が得られる。
1)従来、コントロール弁3,6に掛け捨てられたエネルギを回収でき、システム効率を向上することができる(第二の制御)。
2)回収したエネルギー(電力)でエンジン1の駆動をアシストすることで、エンジン1の負荷トルクの変動を少なくすることができ、これによりエンジン1はいつも燃費が良く、高効率の状態で働くことが可能になる(第三の制御)。
3)同じパワーの作業車両に対して従来よりも小型のエンジン1を使用することができ、燃料消費量が減るとともにコストも下げることができる(第三の制御)。
4)他の形式のハイブリッドシステムに比べ、部品点数の増加が少なく、コストを抑えることができる(第二及び第三の制御)。
5)コントロール弁3,6での絞り損失が大幅に減らせるため、冷却システムの負荷も改善でき、機械のコスト低減と性能向上に貢献できる(第二の制御)。
6)第1及び第2アクチュエータ4,5のどちらが低負荷側となった場合でも、第1及び第2アクチュエータ4,5の両方に第1及び第2コントロール弁3,6の操作信号に応じた流量の圧油を供給することができ、操作性能を維持することができる(第二の制御)。
7)油圧ポンプから吐出した圧油の流量がアクチェータで必要とされる流量より多く、余った分の流量がセンターバイパスラインを介してタンクに戻される場合でも、その圧油のエネルギーを回収することができ、更にシステム効率が向上する(第二の制御)。
8)回収された電力の大部分が直接エンジン1をアシストして油圧ポンプ2を駆動するので、大きなバッテリで頻繁に大電流で充、放電することを避けられ、バッテリのコストダンと寿命延長することが可能である(第三の制御)。
9)エンジン1が最適の負荷状態で働く頻度が増え、システム効率を更に向上することができる(第三の制御)。
<実施の形態2>
本発明の第2の実施の形態を図8により説明する。図中、図1に示す部分と同等のものには同じ符号を付している。
図8において、本実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に比較して、油圧アクチェータ4に対応する回収用の油圧モータ12及び発電機11と、圧力センサ102が設けられていない点が相違する。また、油圧アクチュエータ4側のコントロール弁3は従来と同様なバルブであり、メータアウト流路の絞りは図3に符号3B0で示すような開口面積特性を有している。
本実施の形態では、システムの負荷パターンによっては最適のコスト/操作性能が得られる。例えば、油圧アクチュエータ4の負荷が油圧アクチュエータ5の負荷よりも大となる作動状態が大部分である負荷パターンの場合は、本実施の形態のように低負荷側に油圧モータ15と発電機16を設け、油圧アクチュエータ4,5の流入側の圧力が同じになるように発電機16の発電量を制御することにより、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、油圧アクチェータ4のメータアウト回路のエネルギが回収ができなくなるため、その分、システムの効率の改善効果が少なくなるが、第1の実施の形態に比べ部品点数を減らすことができるため、システムコストを更に低減できる効果がある。
<実施の形態3>
本発明の第3の実施の形態を図9により説明する。図中、図1に示す部分と同等のものには同じ符号を付している。
本実施の形態では、第1の実施の形態に比較して、第3の油圧アクチェータ8とそれを制御するコントロール弁9が追加されている。また、油圧ポンプ2の吐出ライン32はコントロール弁3,6,9のメータイン側の入口ポートにパラレルに接続されるとともに、コントロール弁3,6,9のアクチュエータ側のポートはアクチュエータ4,5,9に接続されている。コントロール弁3,6、9のメータアウト側の出口ポートは戻りライン33,34,35を介してタンクTに接続されている。
コントロール弁6の下流側のセンターバイパスライン31cはコントロール弁9のセンターバイパス流路の入口ポートに接続され、コントロール弁9のセンターバイパス流路の出口ポートはセンターバイパスライン31dを介してタンクTに接続されている。センターバイパスライン31dには戻りライン34,35からセンターバイパスライン31d側への圧油の逆流を防止する逆止弁14が設けられている。油圧モータ15はコントロール弁3からの戻りライン33、コントロール弁9からの戻りライン35及びセンターバイパスライン31dの下流側に設置されている。
本実施の形態は、油圧アクチェータ6,8の負荷の差が大きくない場合、或いは油圧アクチュエータ5,8が同時に操作する頻度が比較的に少ない場合に最適のコスト/操作性能が得られる。また、エネルギの回収効率が損することなく、部品点数を減らすことができる。
本発明の第1の実施の形態に係わる作業車両のハイブリッド駆動システムを示す図である。 コントロール弁内の流路と絞りを模式的に示す図である。 コントロール弁のメータアウト流路の絞り(メータアウトの可変絞り)の開口面積特性をメータイン流路の絞り(メータインの可変絞り)及び従来のメータアウト流路の絞り(メータアウト可変絞り)の開口面積特性と比較して示す図である。 コントローラで行われる制御内容の概要を示す図である。 コントローラが行う第二の制御の詳細を示すフローチャートである。 エンジンの燃料効率特性図である。 コントローラが行う第三の制御の詳細を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係わる作業車両のハイブリッド駆動システムを示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係わる作業車両のハイブリッド駆動システムを示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 油圧ポンプ
3,6 コントロール弁
4,5 油圧アクチェータ
8 油圧アクチェータ
9 コントロール弁
11,16 発電機
12,15 油圧モータ
14 チェック弁
17 発電機/モータ
18 電気制御装置(コンバータ/インバータ)
19 蓄電装置(バッテリ、キャパスタンス)
20 コントローラ
101 油圧ポンプ2圧力センサ
102 油圧モータ12入口圧力センサ
103 コントロール弁3操作信号I1
104 アクチェータ4ボトム側圧力センサ
105 アクチェータ4ロット側圧力センサ
106 コントロール弁6操作信号I2
107 アクチェータ5ロッド側圧力センサ
108 アクチェータ5ボトム側圧力センサ
109 油圧モータ15入口圧力センサ

Claims (5)

  1. 油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される第1及び第2アクチュエータを含む複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1及び第2コントロール弁を含む複数のコントロール弁とを備えた作業車両のハイブリッド駆動システムにおいて、
    前記第1及び第2コントロール弁の少なくとも一方のメータアウト流路を経由したアクチュエータからの戻り油をタンクに流す経路に設けられた少なくとも1つの油圧モータと、
    前記油圧モータにより駆動される少なくとも1つの発電機と、
    前記第1及び第2アクチュエータの流入側の圧力が同じになるように前記発電機の発電量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする作業車両のハイブリッド駆動システム。
  2. 請求項1記載の作業車両のハイブリッド駆動システムにおいて、
    前記少なくとも1つの油圧モータは前記第1及び第2コントロール弁に対応して設けられた第1及び第2の2つの油圧モータを含み、
    前記少なくとも1つの発電機は前記第1及び第2油圧モータにより駆動される第1及び第2の2つの発電機を含み、
    前記制御手段は、前記第1及び第2アクチュエータの流入側の圧力が同じになるように前記第1及び第2発電機のトルクを制御することを特徴とする作業車両のハイブリッド駆動システム。
  3. 請求項1記載の作業車両のハイブリッド駆動システムにおいて、
    前記第1及び第2コントロール弁は中立時に前記油圧ポンプからの圧油をタンクに流すセンターバイパス流路を備えるセンターバイパスタイプであり、前記少なくとも1つの油圧モータは前記センターバイパス流路を経由した戻り油をタンクに流す経路にも位置していることを特徴とする作業車両のハイブリッド駆動システム。
  4. 請求項1記載の作業車両のハイブリッド駆動システムにおいて、
    前記油圧ポンプを駆動するエンジンと、前記油圧ポンプに連結された発電機兼電動モータと、蓄電装置とを更に備え、
    前記制御手段は、前記発電機で回収された電力を優先的に前記発電機兼電動モータの駆動に使用するように回収電力の配分を制御することを特徴とする作業車両のハイブリッド駆動システム。
  5. 請求項4記載の作業車両のハイブリッド駆動システムにおいて、
    前記制御手段は、前記エンジンの必要負荷トルクを演算し、その必要負荷トルクが前記エンジンの最適負荷トルクより低いときは前記エンジンがその最適負荷トルクで駆動するよう制御することを特徴とする作業車両のハイブリッド駆動システム。
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