JP5754833B2 - 内径測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳鉄管等の管体の内径を測定する内径測定装置に関する。
管体の内径を測定する際には、以前は接触式変位センサを用いて測定していたが、特に、鋳鉄管の受口部等のように内径寸法が軸方向で変化する場合は、芯出し作業や、センサの位置調整作業に手間がかかることから、非接触式のレーザ変位センサを用い、芯出し作業や位置調整作業を不要としたレーザ方式の内径測定装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。レーザ変位センサは、測定対象物に向けてレーザ光を発射する発光部と、測定対象物で反射したレーザ光の反射光を受光する受光部を備え、発射されたレーザ光の測定対象物での反射点までの距離を検出するものである。
特許文献1に記載された内径測定装置は、一対のレーザ変位センサをレーザ光が同一方向に発射されるように配置し、所定位置で両レーザ光を正反対方向に反射させる一対の直角反射ミラーを配置して、これらのレーザ変位センサと直角反射ミラーを一体的に、レーザ光発射方向およびミラー反射方向にそれぞれ直角をなす方向に移動させるようにし、一対の直角反射ミラーを管体に挿入して、この直角をなす方向に移動させることにより、一対のレーザ変位センサで測定される最大内径部分を検索し、この最大内径部分で測定された値を管体の内径寸法としている。
特許文献2に記載されたものは、光軸が同一の点を共有し、外側に向かってレーザ光を照射する3つの発光素子と、被測定対象で乱反射したレーザ光の一部を受ける3つの受光素子のそれぞれを対となし、これらの発光素子と受光素子をセンサヘッド部に組み込んだレーザ変位センサを管体に挿入し、各受光素子で検出された測定対象物の3つの位置から、三角形の正弦定理と余弦定理に基づいて、管体の内径寸法を演算するようにしている。
特開2000−105106号公報 実用新案登録第3078078号公報
特許文献1に記載された内径測定装置は、直角反射ミラーのみを管体に挿入し、レーザ変位センサを管体に挿入しなくても内径を測定できるので、小径の管体の内径測定にも用いることができるが、一対のレーザ変位センサと直角反射ミラーを一体化した検出器を、レーザ光発射方向とミラー反射方向とに直角な方向に移動させて、最大内径部分を検索する必要があるので、内径寸法の特定に手間がかかる問題がある。特に、鋳鉄管の受口部等のように内径寸法が軸方向で変化する管体を測定する場合は、検出器を管体の軸方向にも移動させて、軸方向の各点で、このように内径寸法を特定する必要があり、非常に手間がかかる。
特許文献2に記載されたものは、発光素子と受光素子を組み込んだセンサヘッド部を管体内の任意の断面位置に設定するのみで内径寸法を演算することができ、簡単に内径を測定できるが、発光素子と受光素子を組み込んだセンサヘッド部は外径断面寸法が大きくなるので、このような外径断面寸法の大きいセンサヘッド部を挿入できる大径の管体にしか使用できない問題がある。
そこで、本発明の課題は、小径の管体にも使用可能で、内径寸法が軸方向で変化する管体でも簡単に内径を測定できるレーザ方式の内径測定装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る内径測定装置は、鋳鉄管からなる管体の軸方向外側に、周方向の3箇所で、レーザ光を管体の軸方向と平行に管体内へ向けて発射する発光部と、管体内から戻る発射されたレーザ光の反射光を受光する受光部を備え、発射されたレーザ光の反射点までの距離を検出するレーザ変位センサを配置し、その同一のレーザ変位センサの発光部と受光部は、管体の径方向において発光部を内側にして離れて位置し、前記管体内の軸方向同一断面に、前記レーザ変位センサを配置した3箇所の周方向位置と合致させて、前記発光部から発光された軸方向と平行なレーザ光を、軸方向と直角に外方の前記管体の内径面に向けて方向転換するとともに、その配置した管体の軸方向外側へ向けて方向転換する方向転換手段を配置し、この方向転換手段で前記管体の軸方向外側へ向けられた反射光の一部を、前記周方向位置を合致させたレーザ変位センサの受光部で受光して、前記レーザ変位センサで検出されるレーザ光の反射点までの距離から、前記管体の内径面でのレーザ光の反射位置を求め、これらの求められた管体の内径面の同一断面内での3点の反射位置から、この3点を結ぶ三角形に外接する円の直径を演算する演算手段を設けて、この演算手段で演算された円の直径を前記管体の内径として測定するものとした構成を採用した。
すなわち、管体の軸方向外側で、レーザ光を管体の軸方向と平行に管体内へ向けて発射する発光部と、管体内から戻る発射されたレーザ光の反射光を受光する受光部を備え、発射されたレーザ光の反射点までの距離を検出するレーザ変位センサと、管体内の軸方向同一断面で、発光部から発光された軸方向と平行なレーザ光を、軸方向と直角に外方の管体の内径面に向けて方向転換するとともに、外方に向けられたレーザ光の管体の内径面での反射光の一部を、レーザ変位センサを配置した管体の軸方向外側へ向けて方向転換する方向転換手段とを、管体の周方向の3箇所に周方向位置を合致させて配置し、各レーザ変位センサで検出されるレーザ光の反射点までの距離から、管体の内径面でのレーザ光の反射位置を求め、これらの求められた管体の内径面の同一断面内での3点の反射位置から、この3点を結ぶ三角形に外接する円の直径を演算する演算手段を設けて、この演算手段で演算された円の直径を管体の内径として測定するものとすることにより、小径の管体にも使用可能で、簡単に内径を測定できるようにした。
前記3点の反射位置を結ぶ三角形に外接する円の中心は、三角形のいずれか二つの辺の中点を通る垂線の交点として求めることができる。したがって、この求めた円の中心と三角形のいずれかの頂点との距離が円の半径となり、同一断面内での3点の反射位置の座標から、三角形に外接する円の直径を演算することができる。
前記管体内の軸方向同一断面に配置された周方向3箇所の方向転換手段を、前記管体の軸方向に延び、先端側が管体に挿入される1本のアームの先端側の周りに取り付け、このアームを前記管体の軸方向に移動させる手段と、この移動したアームの軸方向移動位置を検出する手段とを設けることにより、周方向3箇所の方向転換手段を確実に軸方向同一断面に維持して、内径寸法が軸方向で変化する管体でも簡単に内径を測定することができる。
前記管体の軸方向外側に配置された周方向3箇所のレーザ変位センサを、前記アームの基端側の周りに、前記先端側に取り付けられた各方向転換手段の周方向位置と合致させて取り付けることにより、各レーザ変位センサと方向転換手段の周方向位置を、確実に合致させて維持することができる。
前記管体の軸方向に延びるアームを、軸方向と直角方向に駆動する手段を設けることにより、管体の径寸法に応じてアームの径方向位置を調整し、アームの先端側を容易に管体に挿入することができる。
前記アームの表面を黒色にすることにより、反射光の一部がアームの表面で反射して受光部に入射し、外乱となるのを防止することができる。
前記アームを軸方向に移動させたときに、前記レーザ変位センサで検出されるレーザ光の反射点までの距離が複数の検出値を有する際に、移動直前の単一の検出値と最も近い検出値を、前記レーザ光の反射点までの距離と判定することにより、多重反射による外乱を除去することができる。
前記アームを軸方向に移動させたときに、前記周方向3箇所の全てのレーザ変位センサの受光部で前記反射光が受光され始める軸方向位置を、または、全てのレーザ変位センサの受光部で受光されていた反射光が一部で欠落し始める軸方向位置を、前記管体の管端位置として判定することにより、管端面に突出する文字表記等の検出による管端位置の誤検知を防止することができる。
前記レーザ変位センサの受光部の入口に、この受光部と前記周方向位置を合致させた方向転換手段とを結ぶ直線よりも外径側から入射するレーザ光を遮る遮光板を設けることにより、管体の内径面の傾斜面等で乱反射した反射光の一部が直接受光部に入射し、外乱となるのを防止することができる。
前記レーザ光の方向転換手段をミラーまたはプリズムとし、前記管体内の軸方向同一断面におけるこれらのミラーまたはプリズムの径方向外方側の角を落とすことにより、軸方向同一断面に配置された周方向3箇所の方向転換手段の外径断面寸法を小さくして、より小径の管体の内径測定に使用することができる。
前記方向転換手段で軸方向と直角に外方の管体の内径面に向けて方向転換される各レーザ光の光軸が一点で交わるようにした場合は、三角形の余弦定理と正弦定理を利用して、前記三角形に外接する円の直径を演算することができる。勿論、前述したように、三角形の二辺の中点を通る垂線の交点から円の中心を求め、外接する円の直径を演算することもできる。
すなわち、図6に示すように、3点の反射位置をA、B、C、各レーザ光の光軸が交わる点をOとする。この点Oと△ABCの各頂点A、B、Cとを結ぶ各線分0A、OB、OCの長さをa、b、c、△ABCの各辺AB、BC、CAの長さをd、e、fとし、∠AOBをα、∠BOCをβ、∠COAをγとすると、各△0AB、△0BC、△0CAについて、余弦定理によって、つぎの(1)〜(3)式が得られる。
=a+b−2ab・cosα (1)
=b+c−2bc・cosβ (2)
=c+a−2ca・cosγ (3)
つぎに、△ABCについて、∠BACをθとすると、余弦定理によって(4)式が、正弦定理によって(5)式が得られる。
cosθ=(d+f−e)/2df (4)
sinθ=e/D (5)
ここに、cosθ+sinθ=1であるので、この式に(4)式と(5)式を代入して整理すると、つぎの(6)式が得られる。
=e/{1−(d+f−e)/4d} (6)
この(6)式に(1)〜(3)式を代入することにより、円の直径Dを、各長さa、b、cと各角α、β、γの関数として、演算することができる。
前記各長さa、b、cは、各レーザ変位センサの検出値に対して、同一周方向位置のレーザ変位センサと方向転換手段間の距離(既定値)を差し引くとともに、各方向転換手段の点Oからのずらし量(既定値)を加算した値となり、各角α、β、γは、各方向転換手段の周方向位置から決まる既定値となる。したがって、各レーザ変位センサの検出値から△ABCに外接する円の直径、すなわち、管体の内径を求めることができる。
本発明に係る内径測定装置は、管体の軸方向外側で、レーザ光を管体の軸方向と平行に管体内へ向けて発射する発光部と、管体内から戻る発射されたレーザ光の反射光を受光する受光部を備え、発射されたレーザ光の反射点までの距離を検出するレーザ変位センサと、管体内の軸方向同一断面で、発光部から発光された軸方向と平行なレーザ光を、軸方向と直角に外方の管体の内径面に向けて方向転換するとともに、外方に向けられたレーザ光の管体の内径面での反射光の一部を、レーザ変位センサを配置した管体の軸方向外側へ向けて方向転換する方向転換手段とを、管体の周方向の3箇所に周方向位置を合致させて配置し、各レーザ変位センサで検出されるレーザ光の反射点までの距離から、管体の内径面でのレーザ光の反射位置を求め、これらの求められた管体の内径面の同一断面内での3点の反射位置から、この3点を結ぶ三角形に外接する円の直径を演算する演算手段を設けて、この演算手段で演算された円の直径を管体の内径として測定するものとしたので、小径の管体にも使用可能で、簡単に内径を測定することができる。
内径測定装置の実施形態を示す正面断面図 (a)、(b)は、それぞれ図1のIIa−IIa線とIIb−IIb線に沿った断面図 図1のレーザ変位センサとプリズムでのレーザ光の光路を示す一部省略正面図 (a)、(b)は、それぞれ図3のレーザ変位センサの受光部で検出されるピークの例を示すチャート図 図1の内径測定装置で管体の内径測定を開始する状態を示す正面断面図 三角形に外接する円の直径の求め方を説明する模式図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。この内径測定装置は、図1および図2(a)、(b)に示すように、横向きにセットされた管体20の軸方向に先端側が挿入されるアーム1に、その基端側の周りの周方向3箇所で、アーム1の先端側へ向けたレーザ変位センサ2を取り付け、その先端側の周りの周方向3箇所で、各レーザ変位センサ2と周方向位置を合致させて、方向転換手段としてのプリズム3を取り付けたものである。図示は省略するが、各レーザ変位センサ2は、その検出出力を演算する演算装置に接続されている。
前記アーム1の基端側は、水平な管体20の軸方向と直角な上下方向に昇降駆動する縦向きのボールねじ4のナット4aに取り付けられ、ボールねじ4は、管体20の軸方向に駆動する横向きのボールねじ5のナット5aに取り付けられており、ボールねじ5を駆動して、プリズム3を取り付けたアーム1の先端側を管体20内で軸方向に移動させ、管体20の内径を連続的に測定するようになっている。なお、この実施形態では、測定対象の管体20は、内径寸法が軸方向で変化する受口部20aを有する小径の鋳鉄管とされ、管端面には、メーカや品番を明示する文字表記20bが突出するように設けられている。
前記各ボールねじ4、5は、サーボモータ4b、5bで駆動され、サーボモータ4bを駆動することにより、アーム1の先端が管体20に挿入されるように高さ位置を調節され、サーボモータ5bを駆動することにより、アーム1の先端側が管体20に挿入される。アーム1の先端は、周囲に取り付けられたプリズム3が管体20と接触しない範囲で、管体20内の任意の断面位置に挿入することができる。また、ボールねじ5で駆動されるアームの軸方向位置は、サーボモータ5bの回転を検出するエンコーダ(図示省略)で間接的に検出され、後述するように測定される管体20の内径寸法と、その軸方向位置とを対応付けることができるようになっている。
図2(a)、(b)に示すように、前記アーム1は逆さ向きの正三角形断面とされ、レーザ変位センサ2とプリズム3は、正三角形断面とされたアーム1の各側面に、それぞれ120°の位相で軸方向同一断面に取り付けられており、アーム1の基端側に取り付けられた3つのレーザ変位センサ2の外径断面寸法は、管体20の内径寸法よりも大きくなっている。アーム1の先端側に取り付けられた3つのプリズム3は、管体20内の軸方向同一断面での外径断面寸法を小さくするために、径方向外方側の角に、コーナカット部3aが設けられている。また、アーム1の表面は、後述する反射光の一部がアーム1の表面で反射して、レーザ変位センサ2の受光部2bに入射しないように、黒色に塗装されている。なお、レーザ変位センサ2とプリズム3の3箇所の周方向位置は、必ずしも120°の位相である必要はなく、任意の周方向位置とすることができる。また、レーザ変位センサ2の軸方向位置は、必ずしも軸方向同一断面内でなくてもよい。
図3に示すように、前記レーザ変位センサ2は、アーム1の先端側の同一周方向位置のプリズム3に向けて、レーザ光を管体20の軸方向と平行に発射する発光部2aと、このプリズム3から戻るレーザ光の反射光を受光する受光部2bとを備えている。プリズム3は、発光部2aから発射されたレーザ光を、外方の管体20の内径面に向けて軸方向と直角に方向転換するとともに、外方の管体20の内径面で反射した反射光の一部を、アーム1の基端側の同一周方向位置のレーザ変位センサ2の受光部2bに向けて方向転換する。このとき、発光部2aと受光部2bは、管体20の径方向において発光部を内側にして離れて位置しているため、発光部2aから発射された管体20の軸方向と平行なレーザ光と管体20の内径面で反射した反射光の受光部2bに至る一部は、図3にように異なる光路を通ることとなる。各レーザ変位センサ2は、発射されたレーザ光がプリズム3で直角に屈曲する光路に沿った管体20の内径面での反射点までの距離を検出する。図3は、説明を簡単にするために、アーム1の上側面に取り付けたレーザ変位センサ2とプリズム3についてのみ示したが、他の側面に取り付けた各レーザ変位センサ2とプリズム3も同じ構成であり、各発光部2aから発射されたレーザ光も、同様の光路で受光部2bに戻る。
前記レーザ変位センサ2は、発光部2aの光源を赤色半導体レーザとし、受光部2bの受光素子にCCDを用いて、受光した反射光の入射位置から、レーザ光の反射点までの距離を検出するものとされ、細かいサンプリング周期で反射点までの距離の変化を連続的に測定できるようになっている。
図3に示したように、前記受光部2bの入口には、同一周方向位置のプリズム3と受光部2bとを結ぶ直線よりも外径側から入射する光を遮る遮光板6が取り付けられており、管体20の内径面で乱反射した反射光が、直接入射するのを防止するようになっている。
また、前記レーザ変位センサ2で検出されるレーザ光の反射点までの距離は、図4(a)に示すように、正常時には単一のピークの検出値として検出されるが、この状態からアーム1を軸方向に少し移動させて、管体20の内径の軸方向での測定位置を変えたときに、図4(b)に示すように、複数のピークの検出値が検出されることがある。このような場合は、直前の図4(a)におけるピークの検出値と最も近いピークの検出値を本来の反射点までの距離と判定し、他の検出値は、多重反射によるものとして除去するようになっている。
図2(b)に示したように、前記各プリズム3で管体20の内径面に向けて方向転換されるレーザ光の光軸は、管体20の断面の点Oで交わるようになっている。前述したように、各レーザ変位センサ2は、プリズム3で直角に屈曲するレーザ光の光路に沿った管体20の内径面での反射点までの距離を検出するが、前記演算装置は、各レーザ変位センサ2で検出された反射点までの距離から、同一周方向位置の各レーザ変位センサ2とプリズム3間の距離を差し引くとともに、各プリズム3の点Oからのずらし量を加算して、点Oから管体20の内径面でのレーザ光の反射点A、B、Cまでの距離a、b、cを求める。この実施形態では、各レーザ変位センサ2が軸方向同一断面内に配置されているので、各レーザ変位センサ2とプリズム3間の距離は同一となる。また、3つのプリズム3が120°の位相で配置されているので、図6に示した各角α(∠AOB)、β(∠BOC)、γ(∠COA)は、いずれも120°となる。
前記演算装置は、図6に示したように、レーザ光の反射点A、B、Cを頂点とする△ABCに外接する円の直径Dを管体の内径として、前述したように、(6)式に(1)〜(3)式を代入した演算式から、検出された各長さa、b、cと、設定された各角α、β、γの値から管体20の内径を演算する。この実施形態では、各プリズム3で方向転換されるレーザ光の光軸が一点Oで交わるようにしたが、各レーザ光の光軸は、必ずしも一点で交わらなくてもよい。この場合は、△ABCの任意の二辺の中点を通る垂線の交点から円の中心を求める方法で、反射点A、B、Cの各座標から円の直径Dを演算することができる。
前記管体20の内径の測定に当たっては、図5に示すように、ボールねじ4のサーボモータ4bを駆動して、アーム1の高さ位置を管体20の内径寸法に合わせて調節し、こののち、ボールねじ5のサーボモータ5bを駆動して、アーム1を管体20に向かって前進させ、その先端を管体20に挿入する。このとき、一部のレーザ変位センサ2が管端面に突出する文字20bを検出することがあるが、演算装置は、全てのレーザ変位センサ2から検出出力が入力されたときに、そのときのプリズム3が取り付けられたアーム1の先端位置を管端位置と判定し、管体20の内径の演算を開始する。この実施形態では、管体20の内径寸法が軸方向で変化する受口部20aの終了位置まで、管体20の内径が連続的に測定される。
上述した実施形態では、レーザ光の方向転換手段をプリズムとしたが、方向転換手段は反射ミラーとすることもできる。
上述した実施形態では、測定される管体を横向きにセットし、アームを水平方向に管体に挿入するようにしたが、管体を縦向きにセットし、アームを垂直方向に管体に挿入することもできる。また、測定される管体は真直な直管に限らず、曲がり管やバルブの受口等とすることもできる。
1 アーム
2 レーザ変位センサ
2a 発光部
2b 受光部
3 プリズム
3a コーナカット部
4、5 ボールねじ
4a、5a ナット
4b、5b サーボモータ
6 遮光板
20 管体
20a 受口部
20b 文字表記

Claims (4)

  1. 鋳鉄管からなる管体(20)の軸方向外側に、周方向の3箇所(A、B、C)で、レーザ光を管体(20)の軸方向と平行に管体(20)内へ向けて発射する発光部(2a)と、管体(20)内から戻る発射されたレーザ光の反射光を受光する受光部(2b)を備え、発射されたレーザ光の反射点までの距離を検出するレーザ変位センサ(2、2、2)を配置し、その同一のレーザ変位センサ(2)の前記発光部(2a)と受光部(2b)は、前記管体(20)の径方向において発光部(2a)を内側にして離れて位置し、
    前記管体(20)内の軸方向同一断面に、前記レーザ変位センサ(2、2、2)を配置した3箇所の周方向位置と合致させて、前記発光部(2a)から発光された軸方向と平行なレーザ光を、軸方向と直角に外方の前記管体(20)の内径面に向けて方向転換するとともに、その外方に向けられたレーザ光の管体(20)の内径面での反射光の一部を、前記レーザ変位センサ(2)を配置した管体(20)の軸方向外側へ向けて方向転換する方向転換手段(3)を配置し、
    前記管体(20)の軸方向に延び、先端側が管体(20)に挿入される1本のアーム(1)の先端側の周りに前記方向転換手段(3)を取り付けるとともに、そのアーム(1)の基端側の周りに前記レーザ変位センサ(2、2、2)を取り付け、このアーム(1)を前記管体(20)の軸方向に移動させる手段と、この移動したアーム(1)の軸方向移動位置を検出する手段とを設け、
    前記方向転換手段(3)で前記管体(20)の軸方向外側へ向けられた反射光の一部を、前記周方向位置を合致させたレーザ変位センサ(2)の受光部(2b)で受光して、前記レーザ変位センサ(2)で検出されるレーザ光の反射点までの距離から、前記管体(20)の内径面でのレーザ光の反射位置を求め、これらの求められた管体(20)の内径面の同一断面内での3点の反射位置から、この3点を結ぶ三角形に外接する円の直径を演算する演算手段を設けて、この演算手段で演算された円の直径を前記管体(2)の内径として測定するものとし、
    かつ、前記アーム(1)を軸方向に移動させたときに、前記周方向3箇所の全てのレーザ変位センサ(2)の受光部(2b)で前記反射光が受光され始める軸方向位置を、または、全てのレーザ変位センサ(2)の受光部(2b)で受光されていた反射光が一部で欠落し始める軸方向位置を、前記管体(20)の管端位置として判定するようにした内径測定装置。
  2. 前記管体(20)の軸方向に延びるアーム(1)を、軸方向と直角方向に駆動する手段を設けた請求項1に記載の内径測定装置。
  3. 前記アーム(1)を軸方向に移動させたときに、前記レーザ変位センサ(2)で検出されるレーザ光の反射点までの距離が複数の検出値を有する際に、移動直前の単一の検出値と最も近い検出値を、前記レーザ光の反射点までの距離と判定するようにした請求項1又は2に記載の内径測定装置。
  4. 前記レーザ変位センサ(2)の受光部(2b)の入口に、この受光部(2b)と前記周方向位置を合致させた方向転換手段とを結ぶ直線よりも外径側から入射するレーザ光を遮る遮光板(6)を設けた請求項1乃至のいずれかに記載の内径測定装置。
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