JP5754378B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5754378B2
JP5754378B2 JP2011550873A JP2011550873A JP5754378B2 JP 5754378 B2 JP5754378 B2 JP 5754378B2 JP 2011550873 A JP2011550873 A JP 2011550873A JP 2011550873 A JP2011550873 A JP 2011550873A JP 5754378 B2 JP5754378 B2 JP 5754378B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
ink
epoxy resin
mass
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011550873A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011089939A1 (ja
Inventor
山田 晃久
晃久 山田
平野 肇志
肇志 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2011550873A priority Critical patent/JP5754378B2/ja
Publication of JPWO2011089939A1 publication Critical patent/JPWO2011089939A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5754378B2 publication Critical patent/JP5754378B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/1433Structure of nozzle plates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14209Structure of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1607Production of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/1609Production of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1623Manufacturing processes bonding and adhesion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14362Assembling elements of heads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14491Electrical connection

Description

本発明はインクジェットヘッドの製造方法に関し、詳しくは、紫外線硬化性及び熱硬化性を併せ持つ接着剤を用いたインクジェットヘッドの製造方法に関する。
液体を微小な液滴の状態で吐出可能な液体噴射ヘッドは、例えば、記録紙上にインク滴を吐出して画像等を記録するインクジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッド等として広く普及してきている。
インクジェットヘッドの代表的なインク吐出方式としては、加圧室に配置された電気抵抗体に電流を流し、発生した熱によりインク中の水を気化膨張させインクに圧力を加えて吐出させる方法、と加圧室を構成する流路部材の一部を圧電体にするか、流路部材に圧電体を設置し、複数のノズルに対応する圧電体を選択的に駆動することにより、各圧電体の動圧に基づいて加圧室を変形させてノズルから液体を吐出させる方法がある。
近年、インクジェットヘッドは高密度化のために、隣接ノズルの間隔がますます狭くなってきている。例えば、180dpi(本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す)のノズル密度でのノズルとノズルの間隔は、140μmとなる。この場合、140μmの間に70μmの圧力室隔壁が存在すると、圧力室の幅は70μmになる。ノズルが外面から圧力室側に向かい広がり、その圧力室側での内径を40μmとすると、隔壁の端部からノズルまでの距離は15μmしかない。ノズルプレートを記録素子基板や流路部材等に接着する際、接着剤を硬化するための加熱処理を施すと、この加熱操作により接着剤の粘度が低下して流れやすくなるため、近接して存在しているノズル部に流れ込み、ノズル部の一部、あるいは最悪の場合には全域を塞いでしまう結果を招くことになる。特に、適用するインクが、接着剤を膨潤したり溶解する特性を有している場合には、接着剤の耐インク性を高めなければならない。そのためには接着剤を硬化する際に高温で加熱して接着剤のガラス転移点を高めることが有効であるが、接着剤を高温にすると粘度が低下して、上記のノズル部を塞ぐという傾向はより増大する。
この様なノズル領域への接着剤の流れ込みを防止する観点で、接着剤の塗設量を少なくした場合、流路部材の表面に凹凸があったり、ゴミが付着しているとノズルプレートと流路部材の間に接着剤の存在しない空隙が生じ、そこを伝わってインクが漏れることがある。これに対し、接着剤の付与量を多くすると、部材の間隙からはみ出す接着剤の量が多くなりノズル領域に接着剤が流れ込んでしまい、空隙をなくすこととノズルへの流れ込みをなくすことの両立が困難であった。
はみ出した接着剤の流れ込みを防止する方法として、例えば、流路部材とノズルプレートとを光カチオン重合開始剤および特定の熱カチオン重合開始剤を含有する接着剤で接着し、はみ出した接着剤に、紫外線を照射して第一次硬化を行い、次いで加熱処理をして光の当たらなかった部分を硬化し、インクジェット記録ヘッドを製造する方法が開示されている(特許文献1参照。)。これにより、はみ出した接着剤の流れ込み防止と耐インク性を向上ができるが、それでもこのような光カチオン重合開始剤と熱カチオン重合開始剤を両方含有するエポキシ樹脂では、まだ熱重合開始剤による光重合の阻害が完全には解消されず、出射はするが、接着剤の流れ込みによる出射の曲がりが発生する。また、光に対する感度が低いことから、接着剤の流動を停止させるために、長時間の光照射が必要となり、作業効率が劣るといった問題があった。
流路部材とノズルプレートの接合は、転写により流路部材に接着剤を薄く塗布し該接着剤塗布面にノズルプレートを位置決めして乗せることにより行われる。その際、接着剤とノズルプレートの間の空隙は、接着剤がノズルプレートを濡らすことにより、時間と共に解消されていく。
しかし、特許文献1の接着剤は空隙の解消速度が遅く、ボイドが無くなるまで長時間放置しておかなければならず、作業効率上の問題があった。
また、本願の目的の1つである広範囲な溶剤インクに対する耐久性を満足するためには、更に熱重合による硬化を進めて架橋度を向上することが求められていた。
特許文献2には光カチオン重合開始剤と重付加型のアミン硬化剤のマイクロカプセルを併用した1液型のエポキシ接着剤により、光硬化により仮止め後、加熱硬化して接着性を向上できることが記載されているが、インクジェットヘッドの製造に使用した場合、インクに対する耐久性が不十分である。特に、溶剤インクや高アルカリ性インクを吐出する場合は高い耐久性が必要とされるが、このような高腐食性のインクに対する耐久性については記載されていない。
特許文献3には、ナフタレン型液状エポキシを含有する液状エポキシ樹脂、無機充填剤、光カチオン重合開始剤およびマイクロカプセル化された熱重合開始剤を有するエポキシ組成物が、低エネルギー紫外線照射後に、低温の加熱だけで硬化することが記載されている。しかし、光照射だけで十分に硬化を進めることは記載されていない。
特開2009−148965号公報 国際公開第06/115231号パンフレット 特開2008−115338号公報
本発明の目的は部材を接合した部分の接着剤に空隙がなく、作業効率が高く、不要な部分に接着剤が流れ込むことがなく、貼合性が良好で、接着力の耐溶剤性の良好なインクジェットヘッドの製造方法を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.全エポキシ樹脂に対して4〜45質量%のノボラック型エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂、光カチオン重合開始剤およびマイクロカプセル化された熱硬化剤を含有する接着剤により複数の部材を接着する工程が、一方の部材に接着剤を塗布する工程、複数の部材を貼り合わせる工程、接着剤のはみ出した部分に光を照射する工程、及び加熱工程を順に有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
2.前記接着剤がシランカップリング剤を含有することを特徴とする前記1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
3.前記接着剤が脂環式エポキシ化合物を含有することを特徴とする前記1または2のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
4.前記熱硬化剤が熱アニオン重合開始剤であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
5.前記一方の部材に接着剤を塗布する工程において、塗布された接着剤の厚みが1〜25μmであることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
本発明により、接着剤が流路へ流れ込むことによる出射不良がなく、作業効率が高く貼合性が良好で、部材と接着剤の剥離によりインク流路からインクの漏れることがなく、溶剤インクに対しても耐久性が優れたインクジェットヘッドの製造方法を提供することができた。
チップの斜視図 ヘッドチップの後面を示す背面図 圧力室の断面図
以下本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、エポキシ樹脂、光カチオン重合開始剤および熱硬化剤を含有する接着剤により複数の部材を接着する工程が、一方の部材に接着剤を塗布する工程、複数の部材を貼り合わせる工程、接着剤のはみ出した部分に光を照射する工程、及び加熱工程を順に有するインクジェットヘッドの製造方法において、前記エポキシ樹脂がノボラック型エポキシ樹脂を含有し、前記熱硬化剤がマイクロカプセル化されていることを特徴とするインクジェットヘッド製造方法により、接着剤が流路へ流れ込むことによる出射不良がなく、インク流路からインクの漏れることがなく、溶剤インクに対しても耐久性が優れたインクジェット記録ヘッドを実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明のインクジェット記録ヘッドと、インクジェット画像記録に適用するインクジェットインクの詳細について説明する。
(インクジェット記録ヘッド)
はじめに、本発明のインクジェット記録ヘッドの基本的構成例について、図を交えて説明する。
図1はインクジェット記録ヘッドの一例を示す分解斜視図で、図2はヘッドチップの後面を示す背面図である。
図1において、1はヘッドチップ、2はヘッドチップ1の前面に接合されるノズルプレート、3はヘッドチップ1の後面に接合される配線基板である。
なお、本明細書においては、ヘッドチップ1のノズル側に当たる液体が吐出される側の面を「前面」といい、その反対側の面を「後面」という。ヘッドチップ1は、本発明に係る流路部材に相当し、図1においては、インクの流れ方向は、下から上である。
本発明でいうヘッドチップ1は、例えば、圧電体からなる流路部材11と圧力室(インク供給路)12とが交互に並設され構成されている。圧力室12の形状は、両側壁が互いに平行に形成されている。ヘッドチップ1の前面及び後面にそれぞれ各圧力室12の出口と入口とが配置されると共に、各圧力室12は入口から出口に亘る長さ方向で大きさと形状がほぼ変わらないストレートタイプである。
このヘッドチップ1において、各圧力室12は2列となる圧力室列を有している。各圧力室列はそれぞれ8個の圧力室12からなるが、ヘッドチップ1中の圧力室列を構成する圧力室12の数は何ら限定されない。
ヘッドチップ1は、複数の溝を有する圧電体101と蓋材102を接合して形成される。圧電体101の溝の表面は、図1において斜線で示した金属層13からなる駆動電極が形成されている。
金属層13は、インクによる腐食を防止する目的で、透明な絶縁層により被覆されていることが好ましい。
ヘッドチップ1の後面には、各圧力室12の金属層13から引き出された接続電極14(電圧印加用電極)が形成されている。接続電極14の形成は、蒸着又はスパッタリングによって行うことができる。
ノズルプレート2は、ヘッドチップ1の各圧力室12の出口に対応する位置にそれぞれノズル21が開設されており、接続電極14が形成されたヘッドチップ1の前面に接着剤を用いて接合される。従って、各圧力室12の入口、出口及びノズル21が直線状に配置される。
配線基板3は、ヘッドチップ1の各金属層13に図示しない駆動回路からの駆動電圧を印加する配線を接続するための板状の部材である。この配線基板3に用いられる基板には、非分極のPZTやAlN−BN、AlN等のセラミックス材料からなる基板、低熱膨張のプラスチックやガラスからなる基板、ヘッドチップ1に使用されている圧電体の基板材料と同一の基板材料を脱分極した基板等を用いることができる。好ましくは、熱膨張率の差に起因するヘッドチップ1の歪み等の発生を抑えるため、未分極のPZTを基準にして±3ppm以内の熱膨張係数の差を持つ材料を選定することである。
配線基板3を構成する基板は1枚板状のものに限らず、薄板状の基板材料を複数枚積層して所望の厚みとなるように形成してもよい。
この配線基板3は、ヘッドチップ1の後面よりも大きな面積を有しており、ヘッドチップ1の圧力室12の並び方向(圧力室列方向)と直交する方向(図中のB方向)に延び、ヘッドチップ1からそれぞれ大きく張り出しており、各張り出し端が図示しないFPC等を接続するための配線電極33となっている。また、配線基板3は、ヘッドチップ1の圧力室12の並び方向(図中のA方向)にもそれぞれ大きく張り出している。
配線基板3のほぼ中央部には開口部32が貫通形成されている。この開口部32は、ヘッドチップ1の後面に臨む全圧力室12の入口側開口部を露呈させることができる程度の大きさに形成されている。
開口部32の形成方法としては、基板材料に応じて、ダイシングソーで加工する方法、超音波加工機で加工する方法、焼結前のセラミックスを型成形し、焼成する方法、サンドブラストにより形成する方法等が採用できる。
配線基板3のヘッドチップ1との接合面側となる表面に、ヘッドチップ1の後面に形成された各接続電極14と同数及び同ピッチ(W1+W2)で配線電極33(電圧印加用電極)が形成され、開口部32の周縁から配線基板3の外縁まで至っている。この配線電極33は、FPC等が接合される際、FPC等に形成されている各配線と電気的に接続し、駆動回路からの駆動電圧を接続電極14を介して圧力室12内の金属層13に印加するための電極として機能する。
なお、配線基板3の表面には、配線電極33の他に、ヘッドチップ1と配線基板3の間が接着剤により密閉されるために配線電極33の間に駆動に関与しないダミー電極36aが形成され、ヘッドチップ1を位置決めするための位置決め用パターン38が形成されている。この位置決め用パターン38は、ヘッドチップ1との接合時にはヘッドチップ1の後面に形成された位置決め用パターン39と嵌合し、ヘッドチップ1の位置決めを行う際に使用される。
このようにして形成されたヘッドチップ1と配線基板3は、両者の接着面にそれぞれ接着剤を塗布した後、図1に示すように、ヘッドチップ1の各接続電極14と配線基板3の各配線電極33とを電気的に接続するように位置合わせして重ね合わせ、所定温度及び所定時間で加熱及び加圧して接着剤を硬化させる。
また、ヘッドチップ1の前面には、ノズル21が形成されたノズルプレート2を前記接着剤で接着する。これによりインクジェット記録ヘッドが得られる。
以上の他に、本発明に係る接着剤は、ヘッドチップに対する、配線基盤の接着や、マニホールドの接着等に適用することができる。
図3は、本発明の1例として、ノズルプレートとヘッドチップとを、接着剤により接着した状態を示す断面図である。
図3を用いて、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法について説明する。
1)流路部材とノズルプレートとを接合する工程
図3は、図1に示したインクジェット記録ヘッドにおけるヘッドチップ1と、ヘッドチップ1の前面に接合されるノズルプレート2を、本発明に係る接着剤にて接合した状態を示してある。
はじめに、ヘッドチップ1のノズルプレートを接着する面に、前記接着剤15を、転写法などを用いて、所望量を付与する。接着剤の付与量として、特に制限はないが、付与したときの湿潤膜厚として、1.0μm以上、25.0μm以下であることが好ましい。接着剤の付与量が1.0μm以上であれば、ヘッドチップ1とノズルプレート2との間の接着の耐久性を向上することができる。また、25.0μm以下であれば、接着剤の付与量が過剰になることなく、接着剤溢れ等を防止することができ、ノズル領域への滲み出しを防止できる。
接着剤の付与量は、接着剤を付与したチップの質量からチップの質量を差し引いて求めた接着剤の質量を、接着剤の比重で割り接着剤の容量をもとめ、更にチップの接着面の面積で割ることにより求められる。
流路部材11は、いずれの材料で構成されていても良く、例えば、圧電材料、シリコン等を挙げることができるが、本発明においては、流路部材を含むインク供給路が圧電体(圧電性セラミックス)から構成されていることが好ましい。
流路部材を構成する圧電性セラミックスとしては、従来公知の任意のものを採用できるが、PZT、PLZT等のセラミックスで、主にPbOx、ZrOx、TiOxの混合微結晶体に、ソフト化剤又はハード化剤として知られる微量の金属酸化物、例えばNb、Zn、Mg、Sn、Ni、La、Cr等の酸化物を含むものが好ましい。
PZTは、チタン酸ジルコン酸鉛であり、充填密度が大きく、圧電性定数が大きく、加工性が良いので好ましい。PZTは、焼成後、温度を下げると、急に結晶構造が変化して、原子がズレ、片側がプラス、反対側がマイナスという双極子の形の、細かい結晶の集まりになる。こうした自発分極は方向がランダムで、極性を互いに打ち消しあっているので、更に分極処理が必要となる。
分極処理は、PZTの薄板を電極で挟み、シリコン油中に漬けて、10〜35kV/cm程度の高電界を掛けて、分極する。この分極処理による圧電性は、PZTにおいては、一般的に、200℃近傍をキュリー点として、これ以上の温度を与えると消失してしまう。
本発明においては、ヘッドチップ1とノズルプレート2との接着面少なくとも一方に、酸処理、プラズマ処理またはUV処理を施すことが好ましい。プラズマ処理は、真空チャンバー中にノズルプレート、ヘッドチップ等を置き、Ar、N及びOから選ばれる少なくとも1つまたはそれらの混合ガスを注入し、外部からの電磁界で、プラズマ状態にする処理であり、表面のエッチング性を高めるために、CF等のフッ素系炭化水素ガスを用いても良い。酸処理は、塩酸などの水溶液に接着面を浸漬することにより実施できる。また、UV処理は紫外線発光ランプを直接ノズルプレートや流路部材に照射する処理であり、オゾンでのクリーニング効果を出すために、O雰囲気下でも良い。このように接着面をプラズマ処理、酸処理及びUV処理をすることにより、有機物汚染を洗浄除去でき、接着面全体への接着剤のぬれ性を向上させ、微小な泡残り等の接着不良を排除でき、それにより、インク漏れや接着不良をなくし、安定なインクジェット記録ヘッドを製造できる。
圧電体101は、例えば、厚さ1mmの基体の一面に微小な溝部(例えば、長さ:3mm、高さ:360μm、巾:70μm)が加工されている。この基体の加工面に蓋部材102を接合(接着)することにより、インク流路となる圧力室(長さ:3mm、高さ:360μm、巾:70μm)が溝部に形成される。圧力室の一端は配線基盤およびフィルタユニットを含むマニホールドを介してインク貯蔵部に連結され、他端はインク吐出口(ノズルプレート)と連結される。
本発明においては、インク室を形成する流路部材11が、インク供給路面側に金属層13を有している。
金属層13は、流路部材(圧電体)の駆動電極として作用するものであって、該金属層を形成する金属は、Ni、Co、Cu、Al、Sn、Cr等があり、電気抵抗の面からはAlやCuを用いることが好ましいが、腐食や強度、コストの面からNiが好ましく用いられる。また、Alの上に更にAuを積層した積層構造としてもよい。
金属層13の形成は、蒸着法、スパッタリング法、めっき法、CVD(化学気相反応法)等の真空装置を用いた方法等によって金属被膜を形成する方法が挙げられるが、めっき法によるものが好ましく、特に無電解めっきにより形成することが好ましい。無電解めっきによれば、均一且つピンホールフリーの金属被膜を形成することができる。めっき膜の厚みは0.5〜5μmの範囲が好ましい。
また、ノズルプレート材料としては、レーザー光によるアブレーションが可能な材料や異方性エッチングが可能な材料が用いられ、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリサルフォン等の樹脂シートやシリコンを好ましく用いることができるが、特に、撥インク層を表面に設ける際に掛ける高温に耐えられ、レーザーによる精密なノズル加工が可能なポリイミドから構成されることが好ましい。
2)流路部材のインクを供給する側から光を照射して硬化する工程
上記工程にて、ノズルプレート2とチップ1とを接着剤15で接合した後、接着剤に光エネルギーを照射して、第一の硬化処理を行う。
本発明においては、光照射により接着剤を硬化する際には、光照射をするインク供給路12面が、金属層13で形成されていることが好ましい。この様な金属面を備えたインク供給路12を構成することで、図3に示す様に、インクの供給側である矢印Aで示す方向から、照射光源より光を照射した際に、照射した光が、金属面で反射し、奥深くに位置する接着剤層15に届くまでの減衰が小さく、硬化に必要な光エネルギーを供給することができる。
接着剤の硬化に用いる照射光源としては、特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される光源が好ましい。紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、特に波長365nmの紫外線を発光する高圧水銀ランプが好ましい。
3)加熱処理を施すことで該接着剤を硬化する工程
上記工程2)で、光照射により、接着剤層15の第一次硬化を行った後、熱エネルギーを付与して、より強固な接着剤層とするためと光が当たらなかった部分を硬化するための第二次硬化処理を行う。この加熱工程を施されることにより、接着剤は目的とする耐溶剤性に達することができる。
インクジェットヘッドは被記録媒体との間に狭い間隙を保ちつつ、非記録媒体に対して相対的に移動する。非記録媒体にうねり等の凹凸がある場合は、インクジェットヘッドが移動するときに被記録媒体にノズルプレートが接触する可能性がある。特に、インクジェットヘッドが長期間使用されて、使用されている接着剤がインクの溶剤により膨潤すると、このような接触によりノズルプレートが剥がれることがある。このような問題を改善するためには接着力を強くすることと溶剤インクに長期間浸漬したときの接着剤の膨潤を小さくすることが有効である。
接着剤を硬化するときの加熱温度としては、接着剤の種類により、かつインクジェット記録ヘッドの構成部材に影響を与えない範囲で、適宜選択されるが、加熱工程の最高温度は、60℃から150℃の範囲である。
熱エネルギーの付与手段としては、電気オーブンまたはインクジェット記録ヘッドに圧着して加熱することができる加熱具が好ましく、例えば、ホットプレート、リボンヒーター等が挙げられる。また、加熱処理時に、少なくとも圧電体部を冷却する手段として、アルミニウムブロックに冷水を循環させて冷却させる手段を併用することが好ましい。本発明において、加熱工程の温度は、接着剤自身の温度の測定が困難なので、代わりにオーブンや加圧具などの温度を測定し、代用する。
《接着剤》
本発明のインクジェット記録ヘッドを製造する際に適用する接着剤は、エポキシ樹脂、光カチオン重合開始剤および熱硬化剤を含有し、前記エポキシ樹脂がノボラック型エポキシ樹脂を含有し、前記熱硬化剤がマイクロカプセル化されていることを特徴とする。
(熱硬化剤)
本発明に係る熱硬化剤としては、例えば、エポキシモノマーを重付加または熱重合させるための、一級または二級のポリアミン、熱カチオン重合開始剤、熱アニオン重合開始剤等が挙げられるが、中でも熱カチオン重合開始剤および熱アニオン開始剤が好ましく、熱アニオン重合開始剤が更に好ましい。
以下、前記熱硬化剤の添加量は、エポキシ樹脂100質量部に対して添加される量を質量部で表記する。
熱カチオン重合開始剤としては、3フッ化ホウ素アミン錯体、スルホニウム塩、アルミニウム錯体などが用いられる。これらのうち3フッ化ホウ素アミン錯体がこのましく、特に下記一般式(I)の化合物が耐溶剤性の高い接着剤硬化物が得られる点で好ましい。
前記一般式(I)において、Rは水素原子またはアルキル基を表し、好ましくは水素原子を表す。R、R、Rは、各々水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはハロゲン原子を表す。
R、R〜Rで表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、2−メチルペンチル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、1−プロピルブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基等を挙げることができる。
〜Rで表されるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等を挙げることができ、アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等を挙げることができる。また、ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等を挙げることができる。
次いで、本発明に係る一般式(I)で表される熱カチオン重合開始剤の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物のみに限定されるものではない。
本発明に係る好ましい熱カチオン重合開始剤は、下記に列挙するアニリン誘導体と、三フッ化ホウ素との錯体化合物が挙げられる。
〈アニリン誘導体〉
化合物1:2−クロロアニリン
化合物2:3−クロロアニリン
化合物3:4−クロロアニリン
化合物4:3−クロロ−4−フルオロアニリン
化合物5:2,5−ジメチルアニリン
化合物6:3,4−ジメトキシアニリン
化合物7:2−エチルアニリン
化合物8:4−エチルアニリン
化合物9:N−エチルアニリン
化合物10:3,4−ジクロロアニリン
化合物11:3,5−ジクロロアニリン
化合物12:3−フルオロアニリン
化合物13:4−フルオロアニリン
化合物14:2−フルオロ−4−メチルアニリン
化合物15:4−フルオロ−3−メチルアニリン
化合物16:4−メトキシ−2−メチルアニリン
化合物17:3,4−ジフルオロアニリン
化合物18:4−ブチルアニリン
化合物19:N−メチルアニリン
化合物20:2,4,6−トリブロモアニリン
化合物21:2,3,4−トリフルオロアニリン
化合物22:2,3,6−トリフルオロアニリン
化合物23:2,4,6−トリフルオロアニリン
化合物24:2,3,4−トリフルオロアニリン
化合物25:2,4,6−トリメチルアニリン
化合物26:2,4,5−トリメチルアニリン
化合物27:N−ベンジルアニリン
化合物28:4−クロロアニリン
化合物29:2−クロロアニリン
化合物30:4,4′−メチレンビスアニリン
化合物31:3−フェノキシアニリン
化合物32:4−ブトキシアニリン
化合物33:4−ブトキシアニリン
化合物34:3,4−ジメトキシアニリン
化合物35:アニリン
本発明に係る一般式(I)で表される熱カチオン重合開始剤は、当該業者で公知の合成方法に従って合成することができる。また、化合物35のアニリンと3フッ化ホウ素の錯体はポリエチレングリコール溶液としてPTIJapanよりBAK1171の商品名で市販されている。
また、一般式(I)で表される熱カチオン重合開始剤は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜30質量部添加することが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
これらの熱カチオン重合開始剤はマイクロカプセル化して前記接着剤に添加することが出来る。熱カチオン重合開始剤のマイクロカプセルの添加量はエポキシ樹脂100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、2〜25質量部であることが更に好ましい。
熱アニオン重合開始剤としては、イミダゾール類、3級アミン類などが用いられ、特にイミダゾール類が好ましく用いられる。イミダゾールとしては、具体的には1−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
これらは、マイクロカプセル化されて、前記接着剤に添加される。
熱アニオン重合開始剤のマイクロカプセルとしては、例えば、HXA−3932(イミダゾール系熱重合開始剤をMMAでマイクロカプセル化、平均粒径2μm、旭化成ケミカルズ(株)製)、HX−3741(イミダゾール系熱重合開始剤をMMAでマイクロカプセル化、平均粒径5μm、旭化成ケミカルズ(株)製)、HX−3722(イミダゾール系熱重合開始剤をMMAでマイクロカプセル化、平均粒径2μm、旭化成ケミカルズ(株)製)等が市販されている。
これらの熱アニオン重合開始剤のマイクロカプセルは、エポキシ樹脂100質量部に対して1〜100質量部添加することが好ましく、より好ましくは10〜80質量部である。
(光カチオン重合開始剤)
本発明において、カチオン重合性モノマーを光重合させるための光カチオン重合開始剤(光重合開始剤)としては、公知のあらゆる光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C 、PF 、AsF 、SbF 、CFSO 塩を挙げることができ、第2にスルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、第3にハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、第4に鉄アレン錯体を挙げることができる。例えば、ジアリルヨードニウムやトリアリルスルホニウムのヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネートまたはペンタフルオロフェニルボレート塩などが挙げられ、イルガキュア−261(BASFジャパン社製)、SP−150、SP−170(以上、ADEKA社製)、PI2074やUVI−6992(ダウケミカル製)などの商品名で市販されている。
光カチオン重合開始剤は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部添加することが好ましく、より好ましくは2〜6質量部である。
(エポキシ樹脂)
本発明に係る接着剤に適用可能なエポキシ化合物(エポキシ樹脂)としては、エポキシ基を有する化合物のモノマー及びそのオリゴマーのいずれも使用できる。具体的には、従来公知の芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物及び脂肪族エポキシ化合物が挙げられる。なお、以下エポキシ化合物とは、モノマーまたはそのオリゴマーを意味する。
本発明においてエポキシ化合物は、芳香族エポキシ化合物をエポキシ化合物中、70〜99質量%以上含有することが好ましい。
(芳香族エポキシ化合物)
前記芳香族エポキシ化合物として好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルである。前記芳香族エポキシ化合物はノボラック型エポキシ樹脂を含有し、他に例えば、ビスフェノールAまたはそのポリアルキレンオキサイド付加体の、ジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAまたはそのポリアルキレンオキサイド付加体の、ジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにビスフェノールF型エポキシ樹脂の少なくとも1種を含有することが出来る。ここでポリアルキレンオキサイドとしては、ポリエチレンオキサイド及びポリプロピレンオキサイド等が挙げられる。
前記エポキシ樹脂のうち、70〜99質量%が前記芳香族エポキシ化合物であることが、インクに対する耐久性の点から好ましい。
(ノボラック型エポキシ樹脂)
前記ノボラックエポキシ樹脂は、ノボラック樹脂の水酸基とエピクロリヒドリンとの反応により生成した1分子中に複数のグリシジル基を有する化合物である。1分子中のエポキシ基の数は分布を持っており、その平均値は合成条件により異なるが、1分子中のエポキシ基数の平均は3以上が好ましい。
市販品としては、jER152(フェノールノボラックエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製)、jER154(フェノールノボラックエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPICLON N−660(クレゾールノボラックエポキシ樹脂、DIC(株)製)等が挙げられる。
前記エポキシ樹脂のうち、5〜50質量%がノボラック型エポキシ樹脂であることが好ましい。5質量%以上がノボラック型エポキシ樹脂であれば、空隙の解消性が優れると共にインクに対する高い耐久性が得られ、また、ノボラック型エポキシ樹脂が50質量%以下であれば、空隙の解消性が優れる。
ノボラック型エポキシ樹脂が5質量%以上であると空隙の解消性が優れる理由としては、5%以上のノボラック型エポキシ含有によりマイクロカプセルの溶解を抑制することにより接着剤の粘度上昇が防止されるためと考えられる。
(脂環式エポキシ化合物)
本発明においては、前記ノボラック型エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂が、更に脂環式エポキシ化合物を含有することが、高い光感度を得られる点で好ましい。
脂環式エポキシ化合物としては、少なくとも1個のシクロヘキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。具体的には(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3′,4′−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ビス−(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物の添加量は全エポキシ樹脂に対し1〜50質量%であることが好ましい。1質量%以上であれば光感度が高く短時間の照射で流れ込みが抑えられ、同じ照射量であれば非含有の接着剤に比べ更に流れ込みが防止される。50%以下であれば高い耐久性が得られる。
(シランカップリング剤)
前記接着剤は、接着力の耐久性を向上できる点から、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
シランカップリング剤の好ましい化合物例としては、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤の添加量はエポキシ樹脂100質量部に対し0.5〜5質量部が好ましい。0.5質量部以上であれば、接着力の耐久性に優れ、5質量部以下であれば、室温保存で粘度上昇が小さく、可使時間を長く出来る。
《インクジェットインク》
本発明のインクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置を用いて画像形成する際に適用可能なインクジェットインクとしては、特に制限はなく、水性インクジェットインク、非水性インクジェットインク、ワックスインク、活性硬化型インクジェットインク等を挙げることができるが、その中でも、本発明のインクジェット記録ヘッドの優れた特性をいかんなく発揮できる観点から、有機溶剤の含有率が全溶媒の50%以上100%以下であるインクジェットインク、更には樹脂成分に対する溶解能の高い溶解度パラメーター(SP値)が16.0以上、21.0以下の有機溶媒を、全有機溶媒の30質量%以上100%以下含有するインクジェットインクを用いた画像形成に適用することが好ましい。
(有機溶媒)
近年、様々な用途(例えば、屋外看板や電子部品製造など)にインクジェット記録方式を用いる例が増えてきた。例えば、屋外看板用では、受像シートの材料である塩化ビニルを溶解する溶媒を含有するインクジェットインクが用いられる。電子部品製造用では様々な化合物を溶解するため、インクジェットインクには樹脂に対して溶解性の高い溶媒が用いられる。このような樹脂溶解性の高い溶媒を用いても、インクジェット記録ヘッドとして強度が保たれることが必要である。
本発明に係るインクジェット記録装置は、全溶媒の50%以上、100%以下が有機溶媒で構成されているインクジェットインクに適合することが好ましい。
本発明でいう有機溶媒の溶解度パラメーター(SP値)とは、分子凝集エネルギーの平方根で表される値で、R.F.Fedors, Polymer Engineering Science,14,p147(1974)に記載の方法で計算することができる。単位は(MPa)1/2であり、25℃における値を指す。本発明で規定するSP値を有する有機溶媒としては、例えば、J.Brandup,E.H.Immergu共編「Polymer Handbook」第3版(John Wily&Sons)1989年、VII/526〜539頁にも記載されている。
以下に、溶解度パラメーター(SP値)が16.0(MPa)1/2以上、21.0(MPa)1/2以下の有機溶媒の一例を示すが、これら例示化合物に限定されることはない。なお、括弧内の数値は、SP値((MPa)1/2)を表す。
アミルアセテート(16.0)、エチレングリコールジエチルエーテル(17.0)、エチルプロピオネート(17.2)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(17.4)、メチル−2−ペンタンジオールモノエチルエーテル(17.4)、エチレングリコールジメチルエーテル(17.6)、ジエチレングリコールモノラウレート(17.8)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(17.8)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(17.8)、ブチルプロピオネート(18.0)、エチルアセテート(18.6)、エチレングリコールメチルエチルアセテート(18.8)、トリプロピレングリコール(18.8)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(19.0)、エチル−2−ヘキサンジオール−1,3(オクチレングリコール)(19.2)、ブチルラクテート(19.2)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(19.4)、エチレングリコールモノブチルエーテル(19.4)、シクロヘキサノン(20.3)、エチルラクテート(20.5)、アニソール(19.4)等。
(その他のインク添加剤)
本発明に係るインクジェットインクには、上記有機溶媒の他に、各種添加剤を含有させることができる。
本発明に係るインクには色材が含有することができ、色材の色相としては、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ブルー、グリーン、レッドのインクを形成する色材が好ましく用いられる。
本発明に係るインクでは、色材が染料である染料インク、あるいは色材がインクジェットインクを構成する溶媒に不溶で、微細な顔料粒子を含む分散系を形成する顔料インク、あるいは色材が着色した高分子ポリマーの分散体からなる分散インク等の種々のインクジェット用インクに適用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《マイクロカプセルの作製》
〔マイクロカプセル1の作製〕
(イミダゾールエポキシ付加物の作製)
ビスフェノールエポキシF型エポキシ樹脂100質量部と、2−メチルイミダゾール100質量部を、200質量部のメタノールとトルエンの1/1混合溶媒中で、80度3時間反応させた後、減圧下180℃で溶媒を減圧留去し、固体状の化合物を得た。
(固体硬化剤の作製)
100質量部の得られた化合物を溶融し、これに1質量部の2−メチルイミダゾールを混合し、室温に冷却後粉砕して平均粒径2μmの固体硬化剤を得た。
(マイクロカプセル硬化剤の作製)
次に、200質量部のビスフェノールエポキシF型エポキシ樹脂に、上記の固体硬化剤を100質量部、水を2質量部、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)5質量部を添加し、常温で3時間攪拌した後、45℃で24時間反応を行い、マイクロカプセル1を得た。
〔マイクロカプセル2の作製〕
(プレポリマーの調製)
蒸留水150質量部に、37%ホルムアルデヒド水溶液100質量部、メラミン33質量部、炭酸水素ナトリウム15質量部、炭酸ナトリウム15質量部を添加して、70℃で30分反応させ、メラミンプレポリマーを調製した。
(マイクロカプセル硬化剤の作製)
次に、トルエン25質量部に3フッ化ホウ素アニリン錯体硬化剤25質量部を添加して得た調製液50質量部を、蒸留水95質量部とポリビニルアルコール(PVA)5質量部の混合液中に添加し、乳化混合してエマルジョン状態にとした。乳化後、前述のメラミンプレポリマーを20質量部加え、70℃3時間界面重合させて懸濁液を得た。この懸濁液を濾過、乾燥し、マイクロカプセル2を得た。
《インクジェット記録ヘッドの作製》
〔インクジェット記録ヘッド1の作製〕
(ヘッドチップの作製)
図1〜図3に記載の構成からなるヘッドチップを下記の方法に従って作製した。
PZT(チタン酸ジルコン酸鉛、厚さ700μm、キュリー温度210℃)と、PZT(厚さ150μm、キュリー温度210℃)を、分極方向が反対向きになるように、接着剤を用いて接合した。次いで、厚さ150μmのPZTの表面及び裏面にレジスト層を転写してレジスト層を設けた後、140μmピッチで表面から深さ300μm、幅70μmの溝を長さ30mmにわたり切り、512本の圧力室溝を形成した。次いで、メッキ法により溝の表面に厚さ1μmのニッケル層を形成し、次いで圧力室壁頂上部のレジスト及び裏面のレジストを、レジスト上のニッケルメッキ層と共に剥離した。
圧力室壁頂上部分のレジストを剥がした面にカバープレート(厚さ700μmの脱分極したPZT)を接合し複数のインク流路を有するチップを形成した。このチップ2枚をカバープレートが外側になるように、インク流路が互いに平行になるように接着し、2列の流路列を有するチップを形成した。次いで、流路の方向と直行する方向に沿って2mm間隔で切断し、L=2mmの複数のヘッドチップを形成した。
このようにして作製されたチップは、圧電素子からなる駆動壁と流路が交互に並設されている。
各流路内の駆動電極に駆動回路から駆動電圧を印加するための配線基板を接続できるようにするため、各駆動電極をチップの外面に引き出した。すなわち、上記切断面のうち後面にレジストを転写し露光現像によりパターンを形成した後、アルミを蒸着し、レジストを除去することにより引き出し電極を形成した。
また、配線基板は、ヘッドチップの各駆動電極に図示していない駆動回路からの駆動電圧を印加する配線を接続するための板状の部材として設けた。この配線基板に用いられる基板は、熱膨張率の差に起因するヘッドチップの歪みの発生を抑えるため、ヘッドチップとの熱膨張係数の差が±1ppm以内となるようガラス板を選定した。
また、配線基板のほぼ中央部に、開口部を貫通形成した。この開口部は、ヘッドチップの全チャネルの入口側を露呈させることができる程度の大きさで形成した。この開口部を設けることにより、ヘッドチップの後面に配線基板を接合した状態で、この開口部を通して、ヘッドチップの全駆動壁、全チャネル及び全駆動電極を覗くことができる。
また、配線基板のヘッドチップとの接合面側となる表面に、ヘッドチップの後面に形成された各接続電極と同数及び同ピッチで配線電極が形成され、各配線接続部まで延びている。この配線電極は、FPCが接合される際、FPCに形成されている各配線と電気的に接続し、FPCの配線を介して供給される駆動回路からの駆動電圧を、接続電極を介してチャネル内の駆動電極に印加するための電極として機能する。
配線基板は各配線電極がチップの各接続電極と電気的に接続すると共に、開口部がチップの全流路を露呈させるように、位置合わせされ異方性導電性接着剤によりチップの後面に接合した。後で、FPC接合するための配線電極をマスキングテープで保護し、駆動電極を含む圧力室内面および引き出し電極を含む断面の露呈部にポリパラキシリレンからなる保護膜を形成し、ヘッドチップを作製した。
(ノズルプレートの接着)
上記作製したヘッドチップの前面に、下記接着剤1を5μmの厚さで転写塗布した。次いで、光学顕微鏡で観察しながら、ヘッドチップの接着剤を塗布した面に、ノズルプレート(100μm厚のポリイミドに、直径30μmのノズル孔を形成したもの)を所定の位置に接合した。次いで、室温にて高圧水銀ランプを照射量5000mJ/cmでヘッドチップ後面から照射した後、下記硬化条件1で接着剤1を硬化させた。
なお、該照射量は、ヘッドチップに接着剤を塗布する前の段階で、チップの前面に365nmの光を測定する光量計を当て、上記の通りにチップ後面から高圧水銀ランプを照射して測定した光量をチップの開口率で除した値(ノズルプレートの接合時にノズルプレートが受ける照射量に相当)である。
配線基板の配線電極にFPCを接合し、配線基板の後面に共通インク室を接合しインクジェット記録ヘッド1を作製した。共通インク室から配線基板の開口部を通してチップの圧力室にインクを導入し、外部駆動回路からFPCを通して駆動電圧を印加できるようにした。
(接着剤1)
jER807(ビスフェノールF型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン製) 90質量部
jER152(ノボラック型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン製)
10質量部
UVI6992(光カチオン重合開始剤;ダウ・ケミカル製) 4質量部
マイクロカプセル1(マイクロカプセル型熱アニオン重合開始剤)
40質量部
(硬化条件1)
100℃のオーブンに1時間投入し、加熱硬化した。
(硬化に要する照射量の測定)
前記ヘッドチップの前面に塗布した厚みで、接着剤をPETフィルムに塗布して、高圧水銀灯により紫外線を、時間を変化させ照射した。ステンレスのスパーテルを押し付け、粘着性が無くなった最小の時間から照射量を算出した。
前記照射量が低いほど、感度が高い。
(接着剤の空隙解消性の評価)
前記(ノズルプレートの接着)において、ノズルプレートをチップの所定の位置に接合してから、チップとノズルプレートの間の接着剤がノズルプレートを濡らすことにより、ノズルプレートと接着剤の間の空隙が無くなる様子を観察した。
○:3分以内に接着剤が浸透し、空隙が無くなった。
△:3分を越えて30分以内に、空隙が無くなった。
×:30分を越えても空隙が無くならなかった。
〔インクジェット記録ヘッド2〜24の作製〕
接着剤1の作製において、エポキシ樹脂、光カチオン重合開始剤、熱硬化剤およびシランカップリング剤の種類と添加量を表1、2のように変え、接着剤2〜21を作製した。なお、表1、2に記載した添加量は質量部を意味する。
上記インクジェット記録ヘッド1の作製において、接着剤および塗布の厚さを表1、2のように変化させた他は同様にして、インクジェット記録ヘッド2〜24を作製した。
ただし、インクジェット記録ヘッド24は接着剤21を用い紫外線照射後に110℃で3時間加熱した。
接着剤2〜21に用いたエポキシ樹脂、重合開始剤およびシランカップリング剤を以下に記す。
jER807:ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製
jER828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製
jER152:フェノールノボラックエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製
jER154:フェノールノボラックエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製
EPICLON N−660:クレゾールノボラックエポキシ樹脂、DIC(株)製
セロキサイド2021:3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、ダイセル化学工業(株)製
UVI6992:光カチオン重合開始剤、ダウ・ケミカル社製
アデカオプトマーSP−170:光カチオン重合開始剤、(株)ADEKA製
アデカオプトンCP−77:熱カチオン重合開始剤、(株)ADEKA製
マイクロカプセル1(上記により作製)
マイクロカプセル2(上記により作製)
2−メチルイミダゾール(熱アニオン重合開始剤)
3フッ化ホウ素アニリン(熱カチオン重合開始剤)
シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
上記ヘッドの作製に関し、以下の評価基準で評価を行い、結果を表3に記した。
《出射性の評価》
上記作製した各インクジェット記録ヘッドについて、酢酸ブトキシエチルとシクロヘキサノンの70:30混合溶液からなるインクを導入し、ヘッドに駆動回路よりパルス信号送ることによりインクを出射して、ノズル間の出射状態を観察した。
○:全てのノズルからインクが出射した。出射角度は全て±1度の範囲内
△:全てのノズルからインクが出射した。出射角度が±1度の範囲を超えるノズルがある
×:接着剤が流れ込んで出射しないノズルがある。
《接着力の耐久性評価》
ヘッドにシクロヘキサノン(SP値:20.3)又はアニソール(SP値:19.4)からなるインクを充填し、保管中に蒸発してヘッド内のインクが無くならないように、インクインレットに栓をし、ノズル面をキャップして、60℃のオーブンに1ヶ月間入れ保管した。ヘッドをオーブンから取り出して、各インクジェット記録ヘッドのノズルプレートの端部をピンセットで挟んで引っ張った。ノズルプレートが剥がれなかったヘッドは更に1ヶ月(合計2ヶ月)同様に保管した。2ヶ月で剥がれなかったヘッドは更に1ヶ月間(合計3ヶ月)、同じインクを充填し同様に保管した後、ピンセットで引っ張り試験を行った。
◎:3ヶ月保管してもピンセットが滑ってノズルプレートが剥がれなかった
○:2ヶ月保管しても剥がれなかったが、3ヶ月保管したら剥がれた
△:1ヶ月保管しても剥がれなかったが、2ヶ月保管したら剥がれた
×:1ヶ月の保管で剥がれた。
表1〜3に記載の結果より明らかなように、本発明の接着剤と硬化方法とをインクジェットヘッドのノズルプレートの接着に用いることにより、ノズルプレートの貼合性に優れ、接着剤の流れ込みによる出射不良が無く、溶剤インクを長期間使用しても接着の耐久性に優れていることが分かる。
1 ヘッドチップ
11 流路部材
12 圧力室
13 金属層
14 接続電極
2 ノズルプレート
21 ノズル
3 配線基板
31 配線接続部
32 開口部
33 配線電極
36a ダミー電極
35 接合領域

Claims (5)

  1. 全エポキシ樹脂に対して4〜45質量%のノボラック型エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂、光カチオン重合開始剤およびマイクロカプセル化された熱硬化剤を含有する接着剤により複数の部材を接着する工程が、一方の部材に接着剤を塗布する工程、複数の部材を貼り合わせる工程、接着剤のはみ出した部分に光を照射する工程、及び加熱工程を順に有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記接着剤がシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記接着剤が脂環式エポキシ化合物を含有することを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記熱硬化剤が熱アニオン重合開始剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 前記一方の部材に接着剤を塗布する工程において、塗布された接着剤の厚みが1〜25μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
JP2011550873A 2010-01-22 2011-01-08 インクジェットヘッドの製造方法 Active JP5754378B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011550873A JP5754378B2 (ja) 2010-01-22 2011-01-08 インクジェットヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010011662 2010-01-22
JP2010011662 2010-01-22
PCT/JP2011/050225 WO2011089939A1 (ja) 2010-01-22 2011-01-08 インクジェットヘッドの製造方法
JP2011550873A JP5754378B2 (ja) 2010-01-22 2011-01-08 インクジェットヘッドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011089939A1 JPWO2011089939A1 (ja) 2013-05-23
JP5754378B2 true JP5754378B2 (ja) 2015-07-29

Family

ID=44306742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011550873A Active JP5754378B2 (ja) 2010-01-22 2011-01-08 インクジェットヘッドの製造方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP2527151B1 (ja)
JP (1) JP5754378B2 (ja)
WO (1) WO2011089939A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11919308B2 (en) 2019-10-30 2024-03-05 Konica Minolta, Inc. Inkjet head and production method for inkjet head

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6187126B2 (ja) * 2013-10-15 2017-08-30 デクセリアルズ株式会社 電気接続材料
JP7110126B2 (ja) * 2019-01-10 2022-08-01 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド、インクジェット装置、及びインクジェットヘッドの製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0924613A (ja) * 1995-07-11 1997-01-28 Canon Inc 液体噴射記録ヘッド、液体噴射装置および液体噴射記録ヘッドキット
JP2003238770A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物及びインクジェットヘッド製造方法
JP2007182027A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Canon Inc インクジェット記録ヘッドの製造方法、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット装置
JP2008149521A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Canon Inc 液体吐出ヘッド及びその製造方法
JPWO2006115231A1 (ja) * 2005-04-22 2008-12-18 株式会社スリーボンド 硬化性樹脂組成物およびそれを用いた接着部品の製造方法
JP2009148965A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録ヘッド

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0924613A (ja) * 1995-07-11 1997-01-28 Canon Inc 液体噴射記録ヘッド、液体噴射装置および液体噴射記録ヘッドキット
JP2003238770A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物及びインクジェットヘッド製造方法
JPWO2006115231A1 (ja) * 2005-04-22 2008-12-18 株式会社スリーボンド 硬化性樹脂組成物およびそれを用いた接着部品の製造方法
JP2007182027A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Canon Inc インクジェット記録ヘッドの製造方法、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット装置
JP2008149521A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Canon Inc 液体吐出ヘッド及びその製造方法
JP2009148965A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録ヘッド

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11919308B2 (en) 2019-10-30 2024-03-05 Konica Minolta, Inc. Inkjet head and production method for inkjet head

Also Published As

Publication number Publication date
EP2527151A1 (en) 2012-11-28
EP2527151A4 (en) 2015-07-22
EP2527151B1 (en) 2019-03-13
WO2011089939A1 (ja) 2011-07-28
JPWO2011089939A1 (ja) 2013-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2586808B1 (en) Sealant, inkjet recording head using sealant, and method for manufacturing the same
JP5776698B2 (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドの製造方法
US8158336B2 (en) Process for making a micro-fluid ejection head structure
JP5173273B2 (ja) インクジェットヘッド用封止剤、インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
US8439483B2 (en) Liquid ejection head and method of producing the same
JP5754378B2 (ja) インクジェットヘッドの製造方法
EP1805023A2 (en) Process for making a micro-fluid ejection head structure
JP2006257350A (ja) 接着剤組成物、インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法
US6830646B2 (en) Radiation curable resin layer
US9004648B2 (en) Inkjet printheads containing epoxy adhesives and methods for fabrication thereof
JP2009148965A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP7276490B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法
US11340529B2 (en) Dry film formulation
JP2010253707A (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JP5104026B2 (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JP2009166309A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法
US8968832B2 (en) Ink-jet print head having improved adhesion with time, its process of manufacturing and its use in combination with a water-based ink containing acidic species
US6783918B2 (en) Radiation curable resin layer
JP5388817B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP4987318B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JPH0924614A (ja) 液体噴射記録ヘッド用保護膜材料および該保護膜材料を用いた液体噴射記録ヘッドおよび液体噴射記録ヘッドキット
JP2014094529A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法
JP2018161810A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130415

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130820

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130820

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140819

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5754378

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150