JP5752260B2 - 永久磁石埋込型電動機の回転子、及びこの回転子を用いた電動機、及びこの電動機を用いた圧縮機、及びこの圧縮機を用いた空気調和機 - Google Patents

永久磁石埋込型電動機の回転子、及びこの回転子を用いた電動機、及びこの電動機を用いた圧縮機、及びこの圧縮機を用いた空気調和機 Download PDF

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Description

本発明は、永久磁石埋込型電動機の回転子、及びこの回転子を用いた電動機、及びこの電動機を用いた圧縮機、及びこの圧縮機を用いた空気調和機に関する。
従来、界磁とステータが相対的に回転運動をする電動機において、第1永久磁石を挟み、第1永久磁石よりも残留磁気の小さい第2永久磁石が位置するように回転方向に並べて界磁極を形成し、且つ、界磁極からステータへ到る磁束密度は、前記第1永久磁石による磁束密度よりも第2永久磁石による磁束密度が低くなるように、ステータに対して第1永久磁石と第2永久磁石とを配置し、第1永久磁石として希土類磁石を用い、第2永久磁石としてフェライト磁石を用いることにより、コストの増加を抑制しつつ、電動機の小型軽量化を図る技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開昭57−101553号公報
しかしながら、例えば、Nd−Fe−B(ネオジム−鉄−ボロン)系の希土類磁石の残留磁束密度は、フェライト磁石の残留磁束密度の約3倍に達するので、上記従来技術では、第1永久磁石による磁束密度が第2永久磁石による磁束密度よりも高くなり過ぎ、ロータの外周面に生じる磁束密度分布の強弱差が大きくなり、電動機の発生トルクのリップルが増加して音振動が増加する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コストの増加を抑制しつつ、永久磁石埋込型電動機の小型軽量化および低騒音化を図ることができる回転子、及びこの回転子を用いた電動機、及びこの電動機を用いた圧縮機、及びこの圧縮機を用いた空気調和機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる回転子は、複数枚の電磁鋼板を積層して形成される回転子鉄心と、前記回転子鉄心の周方向外周部に沿って、軸心を中心とする等角度間隔で配置され、平板であり、幅広面に直交して平行配向された1極あたり1個の第1の永久磁石と、横断面形状が前記第1の永久磁石の周方向端部から前記回転子鉄心の外周面に向かう弓形状を成す湾曲板であり、湾曲面に直交してラジアル配向され、前記第1の永久磁石よりも残留磁束密度が小さく、前記第1の永久磁石と共に磁極を形成する1極あたり2個の第2の永久磁石と、前記回転子鉄心の外周面と前記第1の永久磁石および前記第2の永久磁石との間に形成され、磁極の中心線を基準として前記回転子鉄心の外周面に沿って対称形を成す複数個のスリット孔と、を備えたものである。
本発明によれば、コストの増加を抑制しつつ、永久磁石埋込型電動機の小型軽量化および低騒音化を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる回転子を適用した永久磁石埋込型電動機の横断面図である。 図2は、実施の形態にかかる回転子の横断面図である。 図3は、希土類磁石およびフェライト磁石の磁化方向を示す図である。 図4は、フェライト磁石の横断面形状の一例を示す図である。 図5は、回転子鉄心の1極あたりの拡大図である。 図6は、実施の形態にかかる回転子を4極構成とした場合の横断面図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかる永久磁石埋込型電動機の回転子、及びこの回転子を用いた電動機、及びこの電動機を用いた圧縮機、及びこの圧縮機を用いた空気調和機について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、実施の形態にかかる回転子を適用した永久磁石埋込型電動機の横断面図である。また、図2は、実施の形態にかかる回転子の横断面図である。
図1に示すように、永久磁石埋込型電動機1は、固定子巻線(図示せず)が巻回された複数のティース部4がスロット部5を介して軸心を中心とする等角度間隔で周方向に配置された固定子2と、回転子鉄心6の軸心に回転エネルギーを伝達するためのシャフト7が焼嵌、圧入等により連結され、軸心を中心として回転子鉄心6の外周面と固定子2の内周面との間のエアギャップ8を介して回転自在に保持された回転子3とを備えている。なお、図1に示す例では、固定子2のティース部4およびスロット部5は、それぞれ9個ずつ構成された例を示しているが、これらティース部4およびスロット部5の構成数は、これに限らず、9個未満であっても9個以上であってもよい。
図2に示すように、回転子鉄心6には、回転子鉄心6の中心軸に向かって凸形状となるように、1極あたり1個の磁石挿入孔9が形成されている。その磁石挿入孔9の周方向中央部に、例えば、Nd−Fe−B(ネオジム−鉄−ボロン)系の1極あたり1個の希土類磁石(第1の永久磁石)10が挿入され、その希土類磁石10を挟み1極あたり2個のフェライト磁石(第2の永久磁石)11が挿入され、これら1個の希土類磁石10および2個のフェライト磁石11により1つの磁極が構成される。なお、回転子3の磁極数は、2極以上であればいくつでもよいが、図2では、回転子3の磁極数が6極の場合を例示している。
図3は、希土類磁石およびフェライト磁石の磁化方向を示す図である。図3中に示す矢印は、希土類磁石10およびフェライト磁石の磁化方向を示している。希土類磁石10は、横断面形状が周方向に長い長方形状をなす平板であり、幅広面に直交して平行配向されている。
フェライト磁石11は、横断面形状が希土類磁石10の周方向端部から回転子鉄心6の外周面に向かう弓形状をなす湾曲板であり、湾曲面に直交してラジアル配向されている。
図4は、フェライト磁石の横断面形状の一例を示す図である。本実施の形態では、フェライト磁石11の横断面形状が図4に示すリング状の一部となるような弓形状としている。
なお、フェライト磁石11の磁化方向の厚さは、希土類磁石10の磁化方向の厚さよりも厚くなるように構成されている。このフェライト磁石11の磁化方向の厚さは、希土類磁石10の磁化方向の厚さに対して、2倍以上とするのがより好ましい。本実施の形態では、一例として希土類磁石10の磁化方向の厚さを2mm程度、フェライト磁石11の磁化方向の厚さを5mm程度としている。
図5は、回転子鉄心の1極あたりの拡大図である。回転子鉄心6には、上述した磁石挿入孔9の他に、回転子鉄心6の外周面と磁石挿入孔9との間に、磁極の中心線を基準として回転子鉄心6の外周面に沿って対称形を成す複数個のスリット孔12が形成されている。なお、図5に示す例では、1極あたりの各スリット孔12が磁極の中心線の遠心方向の1点に収束する方向に向けて形成された例を示しているが、1極あたりの各スリット孔12が互いに平行になるように形成されていてもよいし、逆に遠心方向に発散する方向に向けて形成されていてもよい。
また、回転子鉄心6には、シャフト7が焼嵌、圧入等により連結されるシャフト孔13、および複数個の貫通孔14が形成されている。この貫通孔14には、当該回転子3を圧縮機モータに適用した場合に、冷媒や冷凍機油を通過させるために設けられている。なお、貫通孔14の数、位置、および形状は、図5に示す態様以外であってもよい。
また、磁石挿入孔9は、希土類磁石10およびフェライト磁石11を挿入した際に、磁石挿入孔9の周方向両端部に空隙15が生じるように形成されている。本実施の形態では、この空隙15の遠心方向の幅は、回転子鉄心6の外周面と固定子2の内周面との間のエアギャップ8と同程度となるようにしている。この空隙15により、回転子鉄心6の外周面と空隙15との間に薄肉部16が形成される。
さらに、磁石挿入孔9は、希土類磁石10を挿入した際に、希土類磁石10の角部が回転子鉄心6に接するように、ストッパー部17が形成されている。このストッパー部17は、希土類磁石10の軸側の両角部あるいはその軸側の両角部に対向する両角部のうちのいずれか一方あるいは両方が回転子鉄心6に接するように形成されていればよい。
回転子鉄心6は、上述した磁石挿入孔9、複数個のスリット孔12、シャフト孔13、および複数個の貫通孔14が形成されるように、薄板の電磁鋼板(例えば、0.1〜1.0mm程度の板厚の無方向性電磁鋼板)を金型で打ち抜き、所定数(複数枚)積層して形成される。なお、上述した薄肉部16の厚さは、回転子鉄心6を形成する電磁鋼板の厚さと同程度(本実施の形態では、約0.35mm程度)となるようにしている。
図6は、実施の形態にかかる回転子3を4極構成とした場合の横断面図である。上述した例では、回転子3の磁極数が6極である例について説明したが、例えば、図6に示すように、回転子3を4極構成とすることも可能である。なお、図6に示す回転子3の各構成部は図2に示す回転子3と同一であるので、ここでは説明を省略する。
上述したように、本実施の形態では、回転子鉄心6の中心軸に向かって凸形状となるように、1極あたり1個の磁石挿入孔9を形成し、その磁石挿入孔9の周方向中央部に、例えば、Nd−Fe−B(ネオジム−鉄−ボロン)系の1極あたり1個の希土類磁石10を挿入し、その希土類磁石10を挟み1極あたり2個のフェライト磁石11を挿入し、これら1個の希土類磁石10および2個のフェライト磁石11により1つの磁極を構成している。
一般に、永久磁石の周りを鉄で囲んだ場合、永久磁石から発生した磁束は、固定子に鎖交せず、自己磁石内で短絡してしまうエネルギーロスを発生してしまう。そのため、磁極を複数の磁石で構成することは、各磁石の自己短絡磁束を増やすこととなり好ましくない。本実施の形態では、1個の希土類磁石10および2個のフェライト磁石11を一体の磁石挿入孔9に挿入しているため、各磁石の自己短絡磁束が抑制され、各磁石から発生した磁束は、磁極表面を共通磁路として効率良く固定子2に鎖交する。このため、各磁石の大きさを小さくすることができ、コストの増加を抑制した永久磁石埋込型電動機を得ることができる。
また、マグネットトルクは、磁極から生じる磁束密度と、固定子の巻線により生じる電機子磁束密度との積で発生するため、双方の磁束密度が正弦波分布に近いほど、発生トルクに含まれる高調波成分が低減し、低騒音な電動機が得られる。
本実施の形態におけるNd−Fe−B系の希土類磁石10の残留磁束密度は、フェライト磁石11の残留磁束密度に対して約3倍に達し、回転子3の外周面に発生する磁束密度の強弱差が大きくなるため、本実施の形態では、回転子鉄心6の中心軸に向かって凸形状となるように形成し、希土類磁石10の両隣にフェライト磁石11を挿入することにより、希土類磁石10の磁束がフェライト磁石11の前面に周り込めるようにし、回転子3の外周面の磁束密度分布の強弱差を緩和して正弦波分布に近づけている。
また、q軸(各磁極間中心部)およびd軸(各磁極中心部)の磁気突極性が大きい電動機は、その磁気突極性により振動が生じるため、騒音が大きくなる。本実施の形態では、回転子鉄心6の外周面と磁石挿入孔9との間に、磁極の中心線を基準として回転子鉄心6の外周面に沿って対称形を成す複数個のスリット孔12を形成することにより、q軸磁束を通り難くし、磁気突極性による振動の発生を抑制している。
さらに、このスリット孔12により、回転子3の外周面の磁束密度分布の強弱差がより緩和されて正弦波分布に近づき、発生トルクに含まれる高調波成分が低減する。
また、一般に、磁路の狭い磁極境界付近に永久磁石を配置すると、回転子鉄心の磁極境界付近が磁気飽和し、隣接磁極への短絡磁束および自己短絡磁束が発生するため、永久磁石の磁束を有効に利用することができない。
また、磁石挿入孔において固定子との距離が最も近くなる周方向両端部に配置された永久磁石は、固定子からの反磁界による影響を最も受け易く減磁し易い。
上述したように、Nd−Fe−B系の希土類磁石の残留磁束密度は、フェライト磁石の残留磁束密度に対して約3倍に達するため、フェライト磁石よりも希土類磁石の磁束を有効に利用し、且つ、固定子からの反磁界による影響を受け難くすることにより、電動機の高効率化や小型化に寄与することができる。
本実施の形態では、希土類磁石10よりも残留磁束密度が小さいフェライト磁石11を磁極境界付近に配置し、希土類磁石10を磁極境界付近から離して配置することにより、希土類磁石10による隣接磁極への短絡磁束および自己短絡磁束を抑制し、希土類磁石10による磁束を有効に利用すると共に、固定子2からの希土類磁石10への反磁界による影響を抑制し、希土類磁石10が減磁に対して強くなるように構成している。
なお、希土類磁石の減磁を防ぐ他の手法として、ジスプロシウム(Dysprosium:Dy)の含有量を増やして保磁力を向上させる手法が挙げられるが、このDyはレアアースであり、希土類磁石の価格高騰の要因となっている。本実施の形態では、上述したように希土類磁石10が減磁に対して強くなるような構成としているので、Dyの含有量が少なくより安価な保磁力の小さい希土類磁石10を使用することができる。
また、本実施の形態では、希土類磁石10およびフェライト磁石11を挿入した際に、磁石挿入孔9の周方向両端部、つまり、磁極境界付近に空隙15が生じるようにしている。この空隙15により、回転子鉄心6の外周面と空隙15との間に薄肉部16が形成され、この薄肉部16によりフェライト磁石11による隣接磁極への短絡磁束および自己短絡磁束をも抑制している。また、この空隙15は、磁気抵抗として作用するため、フェライト磁石11をも減磁に対して強くなる構成となる。
さらに、本実施の形態では、フェライト磁石11の磁化方向の厚さが希土類磁石10の磁化方向の厚さよりも厚くなるように、より好ましくは、このフェライト磁石11の磁化方向の厚さを希土類磁石10の磁化方向の厚さに対して2倍以上としている(ここでは、例えば、希土類磁石10の磁化方向の厚さを2mm程度、フェライト磁石11の磁化方向の厚さを5mm程度)。フェライト磁石11の磁化方向の厚さを厚くすることにより、フェライト磁石11の残留磁束密度が高くなり、均一な磁束密度分布が得られ、且つ、フェライト磁石11の磁気抵抗が大きくなり、より減磁に対して強い構成となる。
また、本実施の形態では、フェライト磁石11の横断面形状を希土類磁石10の周方向端部から回転子鉄心6の外周面に向かう弓形状をなす湾曲板としている。これにより、フェライト磁石11の表面積が大きくなり、フェライト磁石11の磁力が強化されるので、電動機の発生トルクを同等とする条件下では、希土類磁石10の大きさを小さくすることができる。
また、本実施の形態では、希土類磁石10を挿入した際に、希土類磁石10の角部が回転子鉄心6に接するように、ストッパー部17が形成されている。これにより、希土類磁石10が周方向に固定される。さらに、希土類磁石10を圧入、接着等により固定するようにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態の永久磁石埋込型電動機の回転子によれば、回転子鉄心の中心軸に向かって凸形状となるように、磁石挿入孔を形成し、回転子鉄心の外周面と磁石挿入孔との間に、磁極の中心線を基準として回転子鉄心の外周面に沿って対称形を成す複数個のスリット孔を形成し、磁石挿入孔の周方向中央部に、希土類磁石を挿入し、その希土類磁石を挟み希土類磁石よりも残留磁束密度が低いフェライト磁石を挿入して1つの磁極を構成するようにしたので、磁力の異なる複数の磁石を用いることにより生じる回転子の外周面の磁束密度分布の強弱差が緩和されて正弦波分布に近づくと共に、回転子鉄心の外周面と磁石挿入孔との間に形成されたスリット孔によりq軸磁束が通り難くなり、磁気突極性による振動の発生が抑制され、さらに、このスリット孔により、回転子の外周面の磁束密度分布の強弱差がより緩和されて正弦波分布に近づき、発生トルクに含まれる高調波成分が低減するため、永久磁石埋込型電動機の低騒音化を図ることができる。
また、1個の希土類磁石および2個のフェライト磁石を一体の磁石挿入孔に挿入して1つの磁極を構成することにより、各磁石の自己短絡磁束が抑制されるので、各磁石の大きさを小さくすることができ、コストの増加を抑制した永久磁石埋込型電動機を得ることができる。
また、希土類磁石よりも残留磁束密度が小さいフェライト磁石を磁極境界付近に配置し、希土類磁石を磁極境界付近から離して配置することにより、希土類磁石による隣接磁極への短絡磁束および自己短絡磁束が抑制され、希土類磁石による磁束を有効に利用することができ、また、固定子からの希土類磁石への反磁界による影響が抑制され、希土類磁石を減磁に対して強くすることができるので、Dyの含有量が少なくより安価で保磁力の小さい希土類磁石を使用することができ、コストの増加を抑制しつつ、永久磁石埋込型電動機の小型軽量化を図ることができる。
また、希土類磁石およびフェライト磁石を挿入した際に、磁石挿入孔の周方向両端部、つまり、磁極境界付近に空隙が生じるようにしたので、この空隙が磁気抵抗として作用することにより、フェライト磁石をも減磁に対して強くすることができ、また、回転子鉄心の外周面と空隙との間に薄肉部が形成されるので、この薄肉部によりフェライト磁石による隣接磁極への短絡磁束および自己短絡磁束をも抑制することができる。
さらに、フェライト磁石の磁化方向の厚さが希土類磁石の磁化方向の厚さよりも厚くなるようにしたので、フェライト磁石の残留磁束密度が高くなり、均一な磁束密度分布が得ることができ、且つ、フェライト磁石の磁気抵抗が大きくなり、フェライト磁石をより減磁に対して強くすることができ、信頼性の高い高品質な電動機を構成することができる。
また、フェライト磁石の横断面形状を希土類磁石の周方向端部から回転子鉄心の外周面に向かう弓形状を成す湾曲板とすることにより、フェライト磁石の表面積が大きくなり、フェライト磁石の磁力が強化されるので、電動機の発生トルクを同等とする条件下では、希土類磁石の大きさをより小さくすることができ、コストの増加をより抑制しつつ、永久磁石埋込型電動機のさらなる小型軽量化を図ることができる。
また、希土類磁石を挿入した際に、希土類磁石の角部が回転子鉄心に接するように、ストッパー部を形成したので、希土類磁石が周方向に固定され、回転子の製造時において回転子鉄心に希土類磁石を挿入した際に、希土類磁石が周方向に動くのを防止することができる。
なお、上述した実施の形態では、希土類磁石およびフェライト磁石の軸方向の大きさについては触れていないが、例えば、希土類磁石の軸方向の大きさを小さくすれば、電動機のサイズをより小型化することが可能となる。また、固定子における巻線周長を短縮することができ、より高効率且つ安価な電動機を得ることが可能となる。
また、上述した実施の形態にかかる回転子の構成は、フェライト磁石を希土類磁石の磁束補助分として利用するだけでなく、残留磁束密度の高い希土類磁石の発生磁束を有効に利用することのできる構成としているので、希土類磁石の磁束の有効利用率を高めたことによる希土類磁石量削減効果も得られる。
さらに、上述した実施の形態では、永久磁石埋込型電動機に適用可能な回転子について説明しているが、本実施の形態にかかる回転子を電動機に適用すれば、コストの増加を抑制しつつ、当該電動機の小型化、低騒音化、および高品質化が可能となる。
また、上記の電動機を圧縮機に適用すれば、コストの増加を抑制しつつ、当該圧縮機の小型化、低騒音化、および高品質化が可能となる。
また、上記の圧縮機を空気調和機に適用すれば、コストの増加を抑制しつつ、当該空気調和機の小型化、低騒音化、および高品質化が可能となる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
1 永久磁石埋込型電動機
2 固定子
3 回転子
4 ティース部
5 スロット部
6 回転子鉄心
7 シャフト
8 エアギャップ
9 磁石挿入孔
10 希土類磁石(第1の永久磁石)
11 フェライト磁石(第2の永久磁石)
12 スリット孔
13 シャフト孔
14 貫通孔
15 空隙
16 薄肉部
17 ストッパー部

Claims (10)

  1. 複数枚の電磁鋼板を積層して形成される回転子鉄心と、
    前記回転子鉄心の周方向外周部に沿って、軸心を中心とする等角度間隔で配置され、平板であり、幅広面に直交して平行配向された1極あたり1個の第1の永久磁石と、
    横断面形状が前記第1の永久磁石の周方向端部から前記回転子鉄心の外周面に向かう弓形状を成す湾曲板であり、湾曲面に直交してラジアル配向され、前記第1の永久磁石よりも残留磁束密度が小さく、前記第1の永久磁石と共に磁極を形成する1極あたり2個の第2の永久磁石と、
    前記回転子鉄心の外周面と前記第1の永久磁石および前記第2の永久磁石との間に形成され、磁極の中心線を基準として前記回転子鉄心の外周面に沿って対称形を成す複数個のスリット孔と、
    を備えた永久磁石埋込型電動機の回転子。
  2. 前記第1の永久磁石および前記第2の永久磁石は、1極あたり1個の磁石挿入孔に挿入された請求項1に記載の永久磁石埋込型電動機の回転子。
  3. 前記第1の永久磁石は希土類磁石であり、前記第2の永久磁石はフェライト磁石である請求項1に記載の永久磁石埋込型電動機の回転子。
  4. 前記第2の永久磁石の磁化方向の厚さは、前記第1の永久磁石の磁化方向の厚さよりも厚い請求項1に記載の永久磁石埋込型電動機の回転子。
  5. 前記第2の永久磁石の磁化方向の厚さは、前記第1の永久磁石の磁化方向の厚さに対して、2倍以上である請求項4に記載の永久磁石埋込型電動機の回転子。
  6. 前記磁石挿入孔は、前記第1の永久磁石および前記第2の永久磁石を挿入した際に、該磁石挿入孔の周方向両端部に空隙が生じるように形成され、
    前記回転子鉄心の外周面と前記空隙との間に薄肉部が形成される請求項1に記載の永久磁石埋込型電動機の回転子。
  7. 前記磁石挿入孔は、前記第1の永久磁石を挿入した際に、前記第1の永久磁石の軸側の両角部あるいは前記軸側の両角部に対向する両角部のうちのいずれか一方あるいは両方が前記回転子鉄心を形成する電磁鋼板に接するように形成された請求項1に記載の永久磁石埋込型電動機の回転子。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転子を備えた電動機。
  9. 請求項8に記載の電動機を備えた圧縮機。
  10. 請求項9に記載の圧縮機を備えた空気調和機。
JP2013542720A 2011-11-07 2011-11-07 永久磁石埋込型電動機の回転子、及びこの回転子を用いた電動機、及びこの電動機を用いた圧縮機、及びこの圧縮機を用いた空気調和機 Expired - Fee Related JP5752260B2 (ja)

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