JP2005210803A - 円弧状永久磁石の製造方法、埋め込み磁石型の回転子の製造方法 - Google Patents

円弧状永久磁石の製造方法、埋め込み磁石型の回転子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】端部まで良好に異方化した円弧形状の永久磁石を提供する。
【解決手段】半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体を、半径方向に沿って切断して円弧状磁性体100a〜100jを得る。これら円弧状磁性体100a〜100jの半径方向に沿って着磁して円弧状永久磁石を得る。円弧状磁性体100a〜100jは、半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体をその半径方向に沿って切断して得られるので、磁化容易軸と半径方向との整合性は周方向端部においても優れている。よって半径方向に着磁して得られた円弧状永久磁石は、その磁化方向と半径方向との整合性は周方向端部においても優れている。
【選択図】図2

Description

本発明は、埋め込み磁石型の回転子の製造技術に関する。また、例えば埋め込み磁石型同期モータの回転子の製造に採用可能な円弧状永久磁石の製造技術にも関する。
埋め込み磁石型同期モータにおいて、埋め込み用磁石としては、例えばフェライト磁石、ネオジム系希土類磁石が採用されている。
フェライト磁石の最大エネルギー積は小さい。よってフェライト磁石を埋め込み用磁石として採用する場合、総磁束量を稼ぐべく、その磁極表面積を大きく採ることが望ましい。かかる観点もあって、埋め込み用磁石のフェライト磁石は円弧形状が主流である。円弧形状のフェライト磁石を製造する場合、円弧形状のまま磁場を与えつつ焼成することにより、異方化を行う。但し、異方化の方向により収縮度合いが異なるため、収縮による変形を見込んだ形状の金型を用いて焼成を行う。
ネオジム系希土類磁石を埋め込み用磁石として採用する場合、その形状を平板とする場合が多い。ネオジム系希土類磁石は最大エネルギー積が大きいため、少ない量で必要な磁束量を確保することが可能なためである。また平板の形状は、コストの観点からも有利である。
なお、本発明に関連する技術を開示するものとして、下記文献がある。
特開2001−169514号公報 特開平10−193335号公報 特開平10−202649号公報 ダイドー電子、「NEOQUENCH-DR ラジアル異方性リング磁石」カタログ
埋め込み磁石同期モータにて、更なる小型化の要求から、円弧形状のネオジム系希土類磁石を使用することも検討されている。
円弧形状のネオジム系希土類磁石を製造する場合も、フェライト磁石の場合と同様、所定の形状の金型にて焼結を行う。磁石の寸法精度を得るための後加工を容易にし、スクラップ量を小さくするためである。
しかしながら、このような製造方法においては端部の異方化が困難である。またボンド磁石は形状を任意に製造し易いが、等方性の場合が多く、また非磁性体であるバインダを混合する理由で、最大エネルギー積が低下する傾向にある。
埋め込み磁石同期モータの場合、埋め込み用磁石の端部にて減磁が発生し易いので、端部での磁気異方性が高めて減磁耐力を増大させることが望ましい。特にボンド磁石を埋め込み用磁石に採用すれば、コギングトルクの増大をも招来する可能性があり、着磁に一定の工夫を施す必要がある(特許文献1等)。
本発明は、端部まで良好に異方化した円弧形状の永久磁石を提供することを目的とする。またかかる永久磁石を採用した埋め込み磁石型の回転子を提供することを目的とする。
この発明の第1の態様は、円弧状永久磁石の製造方法である。そして(a)半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体(100)を、前記半径方向に沿って切断して円弧状磁性体(100a〜100j)を得るステップと、(b)前記円弧状磁性体の前記半径方向に沿って着磁して円弧状永久磁石(200,200a〜200d)を得るステップとを備える。
この発明の第2の態様は埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして(a)半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体(100)を、前記半径方向に沿って切断して円弧状磁性体(100a〜100j)を得るステップと、(b)前記円弧状磁性体の凸側を中心軸側に向けて回転子(300)の内側に設けるステップと、(c)前記円弧状磁性体の前記半径方向に沿って着磁して円弧状永久磁石(200,200a〜200d)を得るステップとを備える。
この発明の第3の態様は、第2の態様にかかる埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして前記ステップ(b)において、前記円弧状磁性体(100a〜100j)の周方向についての端部(201a,202a)の面(203a,204a))が、前記回転子(300)の外周面(310)と略平行に配置される。
この発明の第4の態様は埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして(a)半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体(100)を、前記半径方向に沿って切断して円弧状磁性体(100a〜100j)を得るステップと、(b)前記円弧状磁性体の前記半径方向に沿って着磁して円弧状永久磁石(200,200a〜200d)を得るステップと(c)前記円弧状永久磁石の凸側を中心軸側に向けて回転子(300)の内側に設けるステップとを備える。
この発明の第5の態様は、第4の態様にかかる埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして前記ステップ(c)において、前記円弧状永久磁石(200,200a〜200d)の周方向についての端部(201a,202a)の面(203a,204a))が、前記回転子(300)の外周面(310)と略平行に配置される。
この発明の第6の態様は、第2の態様乃至第5の態様のいずれか一つにかかる埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして前記ステップ(a)において、前記円弧状磁性体(100a〜100j)の円弧角として、前記回転子の極数で360°を除した結果を180°から減じた角度を採用して切断する。
この発明の第7の態様は、第2の態様乃至第6の態様のいずれかにかかる埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして前記ステップ(a)において、前記円環状磁性体(100)を等分して切断する。
この発明の第8の態様は、第7の態様にかかる埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして前記ステップ(a)において、前記円環状磁性体(100)を4等分して切断する。
この発明の第9の態様は、第7の態様にかかる埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして前記ステップ(a)において、前記円環状磁性体(100)を6等分して切断する。
この発明の第10の態様は、第3の態様又は第5の態様にかかる埋め込み磁石型の回転子の製造方法である。そして前記円弧状磁性体(100)はネオジム系希土類磁石を用いる。
この発明の第1の態様によれば、円弧状磁性体は、半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体をその半径方向に沿って切断して得られるので、磁化容易軸と半径方向との整合性は周方向端部においても優れている。よって半径方向に着磁して得られた円弧状永久磁石は、その磁化方向と半径方向との整合性は周方向端部においても優れている。
この発明の第2の態様及び第4の態様によれば、円弧状永久磁石の周方向端部においても、その半径方向と磁化異方性との整合性が高いので、磁束量が高い。またその磁束を回転子の表面の極中心部に集中させることができる。よってこれを設けた埋め込み磁石型の回転子は、これを採用する電動機の出力や効率を高めることができる。
この発明の第3の態様及び第5の態様によれば、円弧状永久磁石の周方向端部の面から発生する磁束が低いので、コギングトルクを低減することができる。また当該端面と回転子の外周面との間の隙間を小さくし易い。
この発明の第6の態様によれば、円弧状永久磁石の周方向端部と、これが対峙する位置での回転子の外周面とは、ほぼ直角となる。よって回転子の極間の磁路を確保しつつ、円弧状永久磁石の表面積を大きく採ることができる。
この発明の第7の態様によれば、円環状磁性体から無駄を小さくして円弧状磁性体を得ることができる。
この発明の第8の態様によれば、表面磁石型と同程度に、永久磁石の表面積を有する埋め込み磁石型の回転子を得ることができる。
この発明の第9の態様によれば、表面磁石型よりも広く、永久磁石の表面積を有する埋め込み磁石型の回転子を得ることができる。
この発明の第10の態様によれば、円弧状永久磁石の最大エネルギー積を大きくでき、固定子歯部先端から回転子に流れる磁束を円弧状永久磁石の周方向端部が妨げないように、円弧状永久磁石を薄く製造することができる。
第1の実施の形態.
図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形態にかかる、円弧形状の永久磁石を製造する工程を示す図である。図1、図2は斜視図であり、図3は平面図である。
まず半径方向(図1中に鎖線で示される中心軸に直交する方向)に磁化容易軸を有する円環状磁性体100を得る(図1)。円環状磁性体100は例えばネオジム系希土類磁石であり、例えば商品名「NEOQUENCH-DR」(ダイドー電子製)を採用することができる。例えば非特許文献1の第2ページにはNd−Fe−Co−B溶湯を超急冷してNd−Fe−Co−B薄片(flakes)を得る工程、flakesをコールドプレス(Cold pressing)する工程、Cold pressed materialをホットプレスする工程、後方押出しをしてFinal productを得る工程が順次に図示されている。
そして非特許文献1の第1ページには「NEOQUENCH-DRは、超急冷によって粉末化した薄片をホットプレスしてバルク化した後、高度な熱間押出し加工により成形したネオジム磁石です。微細な結晶流を保ったままホットプレス、熱間塑性加工を行い、理論密度に近い高密度と高いラジアル配向度を実現しました。」とある。また2001年4月現在でかかる製造方法が可能であることも非特許文献1に記載されている。このようにして半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体100を得ることが可能である。
次に円環状磁性体100を半径方向に沿って切断して複数の円弧状磁性体を得る(図2)。図2(a)では円環状磁性体100を4等分して円弧状磁性体100a〜100dを得た場合を、図2(b)では円環状磁性体100を6等分して円弧状磁性体100e〜100jを得た場合を、それぞれ示している。
切断に際しては任意の方法を選択することができ、例えば特許文献2,3に記載された切断方法を適用できる。切断角度については、最終的な磁石形状により決まるが、後述するように、スクラップ量が極小となる角度を採用することが望ましい。また切断後、切断面等の研磨や、表面処理を行う処理を行ってもよい。
そして円弧状磁性体の半径方向に沿って着磁して、円弧状永久磁石200を得る(図3)。図3において破線矢印は着磁用の磁束を示している。着磁用の磁束は反対向きでもよい。図3では4等分して得られた円弧状磁性体100a(100b,100c,100d)に対して着磁する場合を例示しているが、6等分して得られた円弧状磁性体100e〜100jを着磁する場合も同様である。
円弧状磁性体100a〜100jは、半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体100を、その半径方向に沿って切断して得られるので、磁化容易軸と半径方向との整合性は端部においても優れている。よって半径方向に着磁して得られた円弧状永久磁石200は、その磁化方向と半径方向との整合性が端部においても優れている。このようにして、端部まで良好に異方化した円弧形状の永久磁石を得ることができる。円弧状永久磁石200の周方向端部においても、その半径方向と磁化異方性との整合性が高いので、磁束量を高めることができる。特に固定子に埋設した場合、固定子からの磁界の影響を強く受ける周方向端部の減磁耐力も高い。また、周方向にわたって磁気特性や形状が均一となるという利点を有する。
しかも真円度、円筒度も優れているため、寸法精度が良好である。よって従来のように円弧形状のまま焼成して製造する場合と比較して、上述のようにして製造した円弧状永久磁石200の方が、埋め込み用永久磁石を埋設するために埋め込み磁石型の回転子において設けられる穴(以下「磁石埋設用穴」)とこれに埋め込まれる埋め込み用磁石との間の隙間は小さくできる。
円弧状磁性体の半径方向に沿って着磁する方法としては、公知の手法を採用できる。例えば円弧状磁性体を、回転子の磁石埋設用穴に埋設する。そして、この回転子の外側から、回転子磁極数と同数でコイルが巻回された凸極を有する着磁ヨークを被せ、当該コイルに着磁電流を流す。かかる技術は例えば特許文献1において従来技術として示される。あるいは回転子と共に電動機を構成する固定子のコイルにおいて集中巻が採用されている場合には、固定子のコイルに着磁電流を流してもよい。
第2の実施の形態.
図4は、本発明の第2の実施の形態にかかる埋め込み磁石型の回転子300の構造を示す断面図であり、回転子300の回転軸に垂直な断面が示されている。回転子300の内側には磁石埋設用穴301a〜301dが、中心には回転軸が挿入される回転軸挿入穴302が、それぞれ設けられている。回転子300は積層した電磁鋼板等からなる回転子鉄芯300aを備えており、回転子鉄芯300aに磁石埋設用穴301a〜301dや回転軸挿入穴302が穿たれている。磁石埋設用穴301a〜301dにはそれぞれ円弧状永久磁石200a〜200dが埋め込まれている。
かかる回転子300は以下のように製造される。まず、第1の実施の形態において示された製造方法によって得られた円弧状磁性体100a〜100dの凸側を、中心軸側に向けて、回転子300の内側に設けられた磁石埋設用穴301a〜301dに埋め込む。その後、必要であれば軸方向両端に端板を配し、ボルトやリベット等にて回転子鉄心300aを締結する。図4ではボルトを挿入するためのボルト挿入穴303a〜303dが回転子鉄芯300aに設けられている場合が図示されている。
上述のように、円弧状磁性体100a〜100dの寸法精度は良好であるので、磁石埋設用穴301a〜301dと、これらのそれぞれに埋め込まれる円弧状磁性体100a〜100dとの間の隙間は小さくできる。
次に円弧状磁性体100a〜100dを着磁して、それぞれ円弧状永久磁石200a〜200dにする。着磁工程は、第1の実施の形態で説明したように、着磁ヨークに巻回されたコイル、又は固定子に巻回されたコイルに電流を流すことで実現できる。
円弧状磁性体100a〜100dを回転子300に埋め込む前に着磁し、円弧状永久磁石200a〜200dを得てから、これらを磁石埋設用穴301a〜301dに埋設することも可能である。しかし円弧状永久磁石200a〜200dと回転子鉄芯300aとが強力に引き合うので、円弧状磁性体100a〜100dを回転子300に埋め込んでから着磁する方が、作業は容易となる。
かかる回転子300は、図示しない固定子に内包される。そして固定子に巻回されたコイルに対し、所定の波形を有する電流を流して回転磁界を発生させる。当該回転磁界と、回転子300の円弧状永久磁石200a〜200dによる磁束との相互作用によりマグネットトルクが発生する。更に回転磁界と、回転子鉄芯300aの逆突極性に起因して発生するリラクタンストルクも発生する。これら二つのトルクにより、回転軸を中心として回転子300が回転する。
円弧状永久磁石200a〜200dの凸側を中心軸側に向けて、回転子300内部に埋設するので、永久磁石の磁極表面積を大きく採ってマグネットトルクを増大させることができる。しかも磁束を回転子300の表面の極中心部に集中させることができるので、回転子300を採用する電動機の出力や効率を高めることができる。またリラクタンストルクに影響するd軸インダクタンスとq軸インダクタンスの比を大きくできるので、リラクタンストルクも増大させることができる。よって同一体積の回転子において、より大きいトルクを出すことが可能となる。
逆に同一トルクを出すのであれば、大幅な小型化が可能となる。例えば、本実施の形態の場合、同一の永久磁石の磁極面積を確保するのであれば、平板磁石を用いた場合に比べ、回転子外径を70%程度へと小径化することが可能である。
第3の実施の形態.
図5は、本発明の第3の実施の形態にかかる埋め込み磁石型の回転子300の構造の一部を拡大して示す断面図であり、回転軸に垂直な断面が示されている。本実施の形態では第2の実施の形態において更に、円弧状永久磁石200aの周方向についての端部(以下「周方向端部」と称す)201a,202aが、回転子鉄芯300aの外周面310に対し略直交している。図示しないが、第1の実施の形態で示された他の円弧状永久磁石200b〜200dについてもそれらの周方向端部201a,202aが、回転子鉄芯300aの外周面310に対し略直交する。これにより、回転子300の極間の磁路を確保しつつ、円弧状永久磁石200a〜200dの表面積を大きく採ることができる。
また、円弧状永久磁石200aの周方向端部201a,202aの面(以下「周方向端面」)203a,204aと固定子鉄芯300aの外周面310とは略平行である。換言すれば、円弧状永久磁石200a〜200dの周方向端面、つまり円環状磁性体100を4等分して切断する際の切断面が、円環状磁性体100の略半径方向となる。
円弧状永久磁石200a〜200dの形状をこのようにすることにより、円弧状永久磁石200a〜200dの周方向端部の面から発生する磁束はほとんどない。従って円弧状永久磁石200a〜200dの磁束は、円弧面から発生することとなり、コギングトルクが小さく、トルク脈動低減効果をも有する。
円弧状永久磁石200aの周方向端面203a,204aから磁束が発生しないので、もしも周方向端部の面201a,202aが広い場合、固定子歯部先端から回転子300へと磁束が流れにくくなるかもしれない。しかしネオジム系希土類磁石など、最大エネルギー積の大きい材料を用いれば、薄い永久磁石が実現できるため、そのような弊害を回避できる。
また、円弧状永久磁石200aの周方向端面203a、204aと回転子鉄心300aの外周面310との間にある部分311を薄くし易く、部分311における磁束の漏れを小さくすることもできる。これは円弧状永久磁石200b〜200dと回転子鉄心300aの外周面310との間にある部分についても同様である(図示省略)。
ここで、円弧状永久磁石200の周方向端部が、回転子鉄芯300aの外周面310に対し略直交するためには、極数をPとして、円弧状永久磁石200の円弧角は、略(180−360/P)度となる。4極の場合は略90度、6極の場合は略120度となる。
4極の場合、永久磁石の円弧角が90°であるので、磁極面積は表面磁石型と同等となる。6極の場合、磁極面積は表面磁石型よりも広くなる。いずれの場合も、平板状の場合よりも永久磁石の磁極面積を広くできる。
平板型磁石又は表面磁石型に対する磁極面積の優位性でいえば、極数が増すほど増大するが、次の理由で、4極又は6極が好適である。
すなわち、円環状磁性体100を切断、分割して円弧状磁性体100a〜100jを得るので、円環状磁性体100の無駄を小さくするには、nを2以上の整数とした時、永久磁石の円弧角は、略(360/n)度が望ましい。これを満たすのは、4極の場合と6極の場合のみである。
なお、2極の場合は、逆円弧形状の永久磁石を埋設することは困難であり、表面磁石型以上に磁極面積を増大させることは困難である。
固定子については、集中巻、分布巻等、各形態を適用できる。また巻線方式についても、3相巻線でインバータ駆動をするのが一般的であるが、これらに限定されるものではない。
本発明の第1の実施の形態において円弧形状の永久磁石を製造する工程を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態において円弧形状の永久磁石を製造する工程を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態において円弧形状の永久磁石を製造する工程を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態において埋め込み磁石型の回転子の構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態において埋め込み磁石型の回転子の構造の一部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
100 円環状磁性体
100a〜100j 円弧状磁性体
200,200a〜200d 円弧状永久磁石
201a,202a 周方向端部
203a,204a 周方向端面
300 回転子
310 外周面

Claims (10)

  1. (a)半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体(100)を、前記半径方向に沿って切断して円弧状磁性体(100a〜100j)を得るステップと、
    (b)前記円弧状磁性体の前記半径方向に沿って着磁して円弧状永久磁石(200,200a〜200d)を得るステップと
    を備える、円弧状永久磁石の製造方法。
  2. (a)半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体(100)を、前記半径方向に沿って切断して円弧状磁性体(100a〜100j)を得るステップと、
    (b)前記円弧状磁性体の凸側を中心軸側に向けて回転子(300)の内側に設けるステップと、
    (c)前記円弧状磁性体の前記半径方向に沿って着磁して円弧状永久磁石(200,200a〜200d)を得るステップと
    を備える、埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  3. 前記ステップ(b)において、前記円弧状磁性体(100a〜100j)の周方向についての端部(201a,202a)の面(203a,204a))が、前記回転子(300)の外周面(310)と略平行に配置される、請求項2記載の埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  4. (a)半径方向に磁化容易軸を有する円環状磁性体(100)を、前記半径方向に沿って切断して円弧状磁性体(100a〜100j)を得るステップと、
    (b)前記円弧状磁性体の前記半径方向に沿って着磁して円弧状永久磁石(200,200a〜200d)を得るステップと
    (c)前記円弧状永久磁石の凸側を中心軸側に向けて回転子(300)の内側に設けるステップと、
    を備える、埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  5. 前記ステップ(c)において、前記円弧状永久磁石(200,200a〜200d)の周方向についての端部(201a,202a)の面(203a,204a))が、前記回転子(300)の外周面(310)と略平行に配置される、請求項4記載の埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  6. 前記ステップ(a)において、前記円弧状磁性体(100a〜100j)の円弧角として、前記回転子の極数で360°を除した結果を180°から減じた角度を採用して切断する、請求項2乃至請求項5のいずれか一つに記載の埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  7. 前記ステップ(a)において、前記円環状磁性体(100)を等分して切断する、請求項2乃至請求項6のいずれか一つに記載の埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  8. 前記ステップ(a)において、前記円環状磁性体(100)を4等分して切断する、請求項7記載の埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  9. 前記ステップ(a)において、前記円環状磁性体(100)を6等分して切断する、請求項7記載の埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
  10. 前記円弧状磁性体(100)はネオジム系希土類磁石を用いる、請求項3及び請求項5のいずれか一つに記載の埋め込み磁石型の回転子の製造方法。
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