JP2017225277A - 可変磁束型回転電機及び永久磁石の製造方法 - Google Patents

可変磁束型回転電機及び永久磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電動機としての機能を有する回転電機の出力を確保しながら、力率を向上させる。【解決手段】回転磁界を生成するための固定子巻線を有する固定子と、d軸磁路を形成する複数の永久磁石が嵌装された回転子コアを有し、固定子との間でエアギャップを形成する回転子とを備える可変磁束型回転電機であって、永久磁石は、磁極中心における回転子3の外周面からの深さが、端部における回転子1の外周面からの深さよりも浅く配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、可変磁束型回転電機及び永久磁石の製造方法に関する。
従来、埋込磁石型同期電動機の回転子において、無負荷時に、永久磁石から出る漏れ磁束が主磁束とは逆方向に流れて回転子内部で循環するように形成された漏れ磁束路を有する回転子構造が知られている(特許文献1参照)。この埋込磁石型同期電動機は、漏れ磁束路を有することで、無負荷時における主磁束成分の磁束量を低減させる。これにより、主磁束成分の影響により生じる固定子の鉄損が低減されるので、電動機の効率が向上する。
特開2010−273416号公報
しかしながら、電動機の効率を向上させることを目的として漏れ磁束路を設けたことで、主磁束成分の磁束量が低減されるため、出力が低下してしまうという問題があった。
本発明は、電動機としての機能を有する回転電機の出力を確保しながら、効率(力率)を向上させることができる技術を提供することを目的とする。
本発明による可変磁束型回転電機は、回転磁界を生成するための固定子巻線を有する固定子と、d軸磁路を形成する複数の永久磁石が嵌装された回転子コアを有し、固定子との間でエアギャップを形成する回転子と、を備える。永久磁石は、磁極中心における回転子3の外周面からの深さが、端部における回転子1の外周面からの深さよりも浅く配置される。
本発明によれば、磁極中心における永久磁石と回転子外周面との距離が回転子周方向における永久磁石端部と回転子外周面との距離よりも短くなるように永久磁石が回転子に配置されるので、電動機としての機能を有する回転電機の出力を確保しながら、効率(力率)を向上させることができる。
図1は、第1実施形態の可変磁束型回転電機の軸方向に垂直な断面図である。 図2は、可変磁束漏れモータの特性を説明するための図である。 図3は、図1を、図1中で示すq軸を中心に拡大した図である。 図4は、第1実施形態の可変磁束型回転電機においての固定子巻線に流れる電流とトルクとの関係を示す特性図である。 図5は、第1実施形態の可変磁束型回転電機においての固定子巻線に流れる電流とトルク定数との関係を示す特性図である。 図6は、回転電機の特性を示したd-q座標系のベクトル平面図である。 図7は、図1を、図1中で示すd軸を中心に拡大した図である。 図8は、回転電機の回転速度とトルクとの関係を示す図である。 図9は、本実施形態の可変磁束型回転電機を軸方向に垂直な断面図である。 図10は、円筒形状の永久磁石を示す図である。 図11は、永久磁石の着磁方向を示す図である。 図12は、回転子コア上に形成されたブリッジ部および漏れ磁束路の形状を説明するための図である。 図13は、回転子コア上に形成された漏れ磁束路の形状を説明するための図である。 図14は、第1変形例を表した図である。 図15は、第2変形例を表した図である。 図16は、第3変形例を表した図である。 図17は、第4変形例を表した図である。
[一実施形態]
図1は、第1実施形態の可変磁束型回転電機100の軸方向に垂直な断面図であって、構成全体の4分の1を示す図である。全体構成の残りの4分の3の部分は、図1で示す部分構成が連続的に繰り返される。本実施形態の可変磁束型回転電機100は、円環形状をなす固定子1と、固定子1と同心円状をなし、かつ、固定子1との間にエアギャップ13を有するように配置された回転子2と、回転子2に嵌装された複数の永久磁石3とを備え、電動機或いは発電機を構成する。
固定子1は、リング状の固定子コア11と、固定子コア11から内周側に向けて突起する複数のティース8と、隣接するティース8間の空間であるスロット9とからなる。ティース8には、固定子巻線10が巻き回される。固定子コア11は、例えば軟磁性材料である電磁鋼板により形成される。
回転子2は、回転子コア12を有している。回転子コア12は、透磁率の高い金属製の鋼板を円環状に打ち抜き加工して形成された多数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成された、いわゆる積層鋼板構造により円筒形に形成されている。また、回転子コア12の、固定子1と対向する周辺部の近傍には、周方向に沿って、複数の永久磁石3が互いに等間隔で、且つ、互いに隣接する永久磁石の極性が異極性となるように設けられている。なお、本実施形態の可変磁束型回転電機100に係る回転子コア12は、図1で示す部分構成から推察されるとおり、周方向に沿って8個の永久磁石が設けられた8極構造を有する。
また、回転子2は、隣接する永久磁石3が構成する各磁極間に、回転子コア12を形成する電磁鋼板を打ち抜き加工することで形成される空間部分である磁気的障壁4、5を有する。磁気的障壁4、5は、電磁鋼板よりも磁気抵抗が大きい。したがって、磁気的障壁4、5は、永久磁石3が回転子2上に構成する磁気回路において、磁石磁束に対する磁束障壁として作用する。図で示す通り、磁気的障壁4(第1の磁気的障壁)は、回転子コア12の外周寄りの位置に、回転子2の外周側よりも回転中心側の方が幅の狭い略三角形状に形成される。磁気的障壁5(第2の磁気的障壁)は、隣接する磁極間の中央と、永久磁石3の周方向端部との間で、かつ、磁気的障壁4よりも回転中心側の領域に、永久磁石3の周方向端部から、隣接する磁極間の中央側に向かって、永久磁石3が嵌装された空隙が延設して形成される。
ただし、磁気的障壁4、5の形状は、後述する技術的効果を奏する限り、図で示す形状に限定されるものではない。また、回転子2には、磁気的障壁4、5が図示のように形成されていることにより、ある一磁極を構成する永久磁石3から出た磁束が、隣接する他の永久磁石3が構成する磁極側へ漏洩する際の経路となる漏れ磁束路6が形成される。換言すると、漏れ磁束6は、磁気的障壁4と磁気的障壁5との間に設けられ、ある永久磁石3の回転子周方向端部と、隣接する他の永久磁石3の周方向端部とを繋ぐV形状の経路である。さらに、回転子2には、隣接する磁極間の中央部分に形成され、漏れ磁束路6と、磁気的障壁5の回転子内周側の領域とを連結するブリッジ部7が設けられている。
永久磁石3は、回転子コア12の対応部分に形成された空隙に嵌め込まれることにより回転子コア12に固定されている。また、永久磁石3は、回転子2の半径方向が磁化方向とされる。ここで、本実施形態では、永久磁石3の幾何学的な中心をd軸とし、d軸と電気的に直交する位置をq軸と定義する。なお、本実施形態の可変磁束型回転電機100は8極構造なので、d軸から機械角で22.5度の位置がq軸と定義される。なお、q軸と隣接する磁極間の中央とは一致するので、上述の磁気的障壁4、およびブリッジ部7は、q軸上に形成されているとも言える。
以上が、第1実施形態の可変磁束型回転電機100の基本となる構成である。ここで、本実施形態の詳細な説明の前に、本発明の対象である可変磁束型回転電機の基本原理について説明する。
本発明が対象とする可変磁束型回転電機は、固定子巻線に印加される負荷電流(ステータ電流)の作用によって、回転子が備える永久磁石から出る磁束の一部(漏れ磁束)の磁路を変化させることができることを特徴とする。この特徴により、当該回転電機は、ステータ電流を制御することでステータ鎖交磁束を受動的に変化させることができるので、回転子が備える永久磁石の磁力を電流制御によって見かけ上可変にすることができる。このような特性から、本発明の対象である可変磁束型回転電機は、可変漏れ磁束モータとも呼ばれる。
図2は、可変磁束漏れモータの一部分を示した構成図であって、可変磁束漏れモータの作動の概要を説明するための図である。ただし、図2で示す可変磁束漏れモータが有する各構成の形状および配置は、作動の概要を説明するために示した一般的なものであるので、基本的な構成を除く詳細部分は本願発明と異なる。
図2で示す可変磁束漏れモータは、固定子101と、固定子101との間にエアギャップを形成して配置される回転子102とを備える。そして、回転子102は、永久磁石103と、磁気的障壁104、105(フラックスバリアともいう)と、ある永久磁石103が構成する磁極側から隣接する他の永久磁石103が構成する磁極側へ磁気的障壁104、105間を経由して連結された漏れ磁束路106とを有する。なお、図の左側に示す矢印の指す方向は、回転子102の回転方向を示している。
図2で示す磁路方向15は、固定子101が備える固定子巻線に電流を通電しないときの漏れ磁束の流れる方向を示している。図2で示すように、回転子内において、永久磁石103から出た磁束の一部は、漏れ磁束路106を通って、隣接する異極側へ漏洩する。
このため、永久磁石103から出る固定子101側への主磁束成分の磁束量、すなわちステータ鎖交磁束が相対的に低減されるので、永久磁石103の磁力が見かけ上弱くなる。これにより、ステータ鎖交磁束によって発生する鉄損を低減することができる。この効果は、特に、低負荷、高速領域における回転電機の効率を改善する上で有効となる。
他方、磁路方向20は、固定子巻線に電流を通電しているときの磁束の流れる方向を示している。ステータ電流が流れることで、永久磁石103から出た磁束は、磁路方向20が指し示すとおり、回転子102の回転方向の固定子側へ引き寄せられる。このため、固定子巻線に電流を通電しないときには回転子102内で漏れ磁束として漏洩していた磁束をステータ鎖交磁束へと効率よく変換できる。これにより、回転電機は、永久磁石103から出る磁束が漏洩していない状態と同等の高トルクを出力することができる。
このように、回転子に構成される磁極間に漏れ磁束路を設け、ステータ電流を制御することで回転子内漏れ磁束を変化させることで、ステータ鎖交磁束が受動的に変化する特性(漏れ磁束特性)を有する回転電機を可変磁束型回転電機(可変漏れ磁束モータ)という。
以上が本発明の対象となる可変磁束型回転電機の基本原理である。以下、本発明に係る第1実施形態の可変磁束型回転電機100が有する各構成の形状および配置の詳細について図面等を参照して説明する。
図3は、第1実施形態の可変磁束型回転電機100の軸方向に垂直な断面から見た構成図であって、図1中で示すq軸を中心に拡大した図である。図3を参照して、本実施形態の可変磁束型回転電機の構成と、その構成から得られる特性について説明する。
磁気的障壁5は、上述の通り、磁気的障壁4よりも回転中心側の領域に、永久磁石3の周方向端部からq軸側に向かって、永久磁石3が埋設された空隙が延設するように構成されている。回転子コア12上に形成された漏れ磁束路6の磁気抵抗は、回転子コア12の空間部分である磁気的障壁5の磁気抵抗よりも小さいため、永久磁石3から出た磁束は当該永久磁石3の異極側へ漏洩されず、漏れ磁束路6を経由して隣接する他の永久磁石3の異極側へ漏洩する。
また、上述の通り、漏れ磁束路6の磁束流入出部14は、エアギャップ13の近傍に配置されている。これにより、固定子巻線に通電する電流制御により、漏れ磁束路6を流れる磁束を制御しやすい。
また、本実施形態に係る可変磁束型回転電機100は、無負荷時或いは低負荷時のように固定子巻線10に通電する電流Iが小さい場合には漏れ磁束路6を経由して流れる漏れ磁束が発生するので、永久磁石3からの磁石磁束により生じる逆起電力を減少させ、回転子2に生じるトルクTrを低減させる。他方、回転電機を高速回転させるために固定子巻線に通電する電流Iを増大させると、漏れ磁束が低減され、固定子側に鎖交する主磁束成分が相対的に増加するので、トルクTrを高くすることができる。すなわち、本実施形態に係る可変磁束型回転電機の電流IとトルクTrは、図4の点線で示すように、電流Iの増加と共にトルクTrの変化率が増加する。
換言すれば、本実施形態に係る可変磁束型回転電機100は、トルクTrが、トルク定数KTと電流Iにより、Tr=KT×Iで表されるときに、トルク定数KTが電流Iの関数KT=Kt(I)であって、固定子コア11のコア材料の磁気飽和点以下の領域にて、「d(Kt(I))/dI≧0」なる関係を備えている。
従って、固定子1に電流を印加すると、磁石磁束と固定子巻線との鎖交量(ステータ鎖交磁束)が増加して、トルク定数が大きくなる。このため、低トルク域ではステータ鎖交磁束が減少するので鉄損が低減され、誘起電圧も低下するので可変速範囲が拡大される。なお、回転子2における磁気回路は永久磁石3の磁極中心に対して略対称に形成されているので、回転子2の回転方向によらずほぼ同等の特性が得られる。
さらに、上記した「d(Kt(I))/dI≧0」なる関係は、回転子2内での磁石磁束分布において無負荷状態における磁石磁束の異極への漏洩量が、固定子1が備える固定子巻線10への電流印加により減少し、かつ、最小のトルク定数KT_minに対して最大のトルク定数KT_maxが10%以上大きく設定されることを示す。すなわち、図5の点線で示す曲線のように、固定子巻線10に電流Iが通電されない無負荷時には、トルク定数KTは最小値KT_minに設定され、電流Iが大きくなるとトルク定数KTは最大値KT_maxに設定される。そして、最小のトルク定数KT_minに対して最大のトルク定数KT_maxが10%以上大きく設定される。このように設定することにより、追加の構造物や特別な制御方法を用いることなく、固定子1に対する通常の電流制御により磁石磁束を制御することができる。
またさらに、回転子コア12上における磁気的障壁4、5と、永久磁石3の配置により、q軸の磁気抵抗の方がd軸の磁気抵抗よりも小さく設定されている。より具体的には、一つの永久磁石3が形成する磁極の周方向幅と、磁気的障壁4、5の回転子周方向幅および径方向幅との相対量を調整することにより、q軸の磁気抵抗の方がd軸の磁気抵抗よりも小さく設定されている。このため、本実施形態の回転子2は、d軸方向のインダクタンスLdとq軸方向のインダクタンスLqとが、Ld<Lqなる関係を有する逆突極性を有している。なお、回転子周方向において、隣接するq軸間における永久磁石3の幅が占める割合をより大きくする、あるいは、磁気的障壁4、5の回転子周方向幅あるいは径方向幅をより小さくすることで、逆突極性に係る突極比は大きくなる。
本願発明に係る可変磁束型回転電機100は、上述したような構成及び特性を有する可変磁束型回転電機に対して、力率(皮相電力に対する有効電力の割合)および出力(回転速度とトルクとの積)の向上を目的とする種々の工夫を施してなされたものである。以下、詳細を説明する。
ここで、力率を向上させるためには、図6中における力率角θを小さくする必要がある。図6は、回転電機の特性を示したd-q座標系のベクトル図であって、Iは電流ベクトル、Vは電機子電圧ベクトル、Ψaは永久磁石3の磁石磁束、λは電機子鎖交磁束ベクトル(ステータ鎖交磁束ベクトル)を表している。そして、力率角θ[rad]は、電機子電圧ベクトルVに対する電流ベクトルIの遅れ位相角であり、力率はcosθで表される。図6のベクトル図において、力率角θを出来るだけ0°(cosθ=1)に近づけて、電圧ベクトルVの位相と電流ベクトルIの位相差を小さくすることで、皮相電力と有効電力とがほぼ等しくなり、理想的な力率を得ることができる。
また、図中のδは、電機子鎖交磁束ベクトルλのd軸からの進み位相角[rad]を表している。そして、電機子電圧ベクトルVの位相は、図で示す通り、電機子鎖交磁束ベクトルλに対して常に90°進む。したがって、上記の通り力率角θを小さくするためには、位相角δを小さくすることで電機子鎖交磁束ベクトルλを磁石磁束Ψaに近づければよく、そのためには、d軸方向のインダクタンスLd及びq軸方向のインダクタンスLqの少なくとも一方を小さくすればよい。
そのためになされた工夫について、以下、図面等を参照して説明する。
図3に戻って説明する。図3から分かるように、本実施形態における回転子2が備える永久磁石3の固定子1側(回転子2外周側)の側面は、回転子外周側に向けて凸な円弧形状を有する。そして、永久磁石3の磁極中心部分(d軸上の部分)における回転子2の外周面からの埋込深さHdは、永久磁石3の回転子周方向端部における回転子2の外周面からの埋め込み深さHeよりも小さい。すなわち、回転子2における永久磁石3は円弧形状を有し、Hd<Heなる関係が成立するように配置される。換言すると、永久磁石3は、磁極中心における回転子2の外周面からの深さが、端部における回転子2の外周面からの深さよりも浅く配置される。なお、Heは、回転子外周側であって、回転子周方向端と、回転子外周とを最短で結ぶ線の長さと定義する。永久磁石3がこのように配置されることにより得られる効果について、図7を用いて説明する。
図7は、可変磁束型回転電機100を軸方向に垂直な平面から見た構成図でる。
図示のように、永久磁石3が円弧形状を有し、Hd<Heなる関係が成立するように配置されることで、回転子コア12上に形成されるq軸磁束の磁路が狭まる。そうすると、永久磁石3は、回転子コア12よりも磁気抵抗が高いので、q軸磁束に対する磁気抵抗が高まり、q軸インダクタンスLqが低下する。この結果、誘起電圧(逆起電力)が小さくなるので、力率を向上させることができる。また、図6を参照すれば、q軸インダクタンスLqが小さくなることにより、d-q座標系のベクトル図における力率角θが小さくなり、力率を向上させることができる。
図8は、回転電機の回転速度とトルクとの関係を示す図であって、本実施形態の可変磁束型回転電機100の出力向上効果を説明するための図である。本実施形態の可変磁束型回転電機100は、上記のとおり力率が大きくなることによって、特に最高出力領域(図のb)において入力電力に対する出力を従来よりも向上させることができる。
また、磁極中心付近における永久磁石3の位置が固定子1側に近づくので、最大トルク領域(図のa)では従来よりもマグネットトルクを大きくすることができる。
また、更なる効果として、永久磁石3の回転子外周側の側面が円弧形状を有することにより、従来の平板形状に比べ、回転子2の回転に伴う起磁力空間分布が正弦波状(sin波)に近づくので、固定子1における磁束密度の高調波成分が抑制され、鉄損を低減させることができる。
以上を前提に、本実施形態に係る永久磁石3の形状のより詳細な規定を図9を参照して説明する。
図9は、本実施形態の永久磁石3の形状を説明するための図である。図9で表されるのは、本実施形態の可変磁束型回転電機100を軸方向に垂直な平面から見た構成図であって、構成全体の四分の一を示す図である。
図示のとおり、回転子コア12の半径をRとし、永久磁石3の回転子外周側の側面の曲率半径をrとし、永久磁石3の回転子外周側の側面の中心角度をθとし、回転子2上において、隣接するq軸間で表される一磁極分の中心角度をφとした場合に、永久磁石3は、θ>φ、かつ、R>2rが成立するように構成される。
永久磁石3が「θ>φ」を満たすように構成されることで、回転子周方向において、隣接するq軸間における永久磁石3の幅が占める割合(磁極率)が大きくなるので、トルクが大きくなる。さらに、「R>2r」を満たすように構成されることで、円弧形状の永久磁石3の回転子外周側の側面にかかる外径半径が小さくなるので、永久磁石3の回転子周方向端部における回転子外周からの埋め込み深さが、永久磁石3の磁極中心部(d軸)よりも大きくなるように規定できる。これにより、回転子2の回転に伴う起磁力空間分布を正弦波状(sin波)に近づかせることができるので、固定子1における磁束密度の高調波成分を抑制し、鉄損を低減させることができる。
また、永久磁石3が、「R>2r」を満たすように構成されることで、永久磁石3と磁束流入出部14との位置関係が規定され、永久磁石3から出た磁束が漏れ磁束路6に漏洩しやすくなる。また、磁束流入出部14が固定子1側に近く、永久磁石3から出た磁束が固定子1側へ引き寄せられやすくなるので、上述の漏れ磁束特性を向上させることができる(図2の磁路方向15、20参照)。
また、永久磁石3は、永久磁石3の回転子外周側の側面が単一の曲率であって、その中心角度θが、360/n(n=2以上の自然数)を満たすように形成される。ここで、上述したような円弧形状の永久磁石は、製造過程において、図10で示すような円筒形状の永久磁石30から切り出されて形成される。より具体的には、例えば、永久磁石3は、熱間圧延加工によって製造された円筒状の永久磁石30を長手方向に例えば図示する点線に沿って分割して形成される。
したがって、永久磁石3の回転子外周側の側面の中心角度θが「360/n(n=2以上の自然数)」を満たし、360°を割り切れる角度にすることにより、円筒型の永久磁石30から永久磁石3を無駄なく切り出すことができるので、永久磁石3を歩留り良く製造することができる。
また、熱間圧延加工で形成された永久磁石30から切り出されるため、切削等による仕上げ作業をほとんど要しないので、余分な材料費や加工費がかからず、ネットシェイプで低コストに永久磁石3を製造することができる。
また、永久磁石3は、製造過程において着磁される際、着磁方向が永久磁石3の半径方向(ラジアル方向)となるように着磁される。これにより、図11で示すように、磁化方向が円弧形状の永久磁石3のラジアル方向に揃うので、永久磁石3の起磁力を正弦波に近づかせることができるので、鉄損を減少させることができる。
続いて、図12、図13を参照して、本実施形態の回転子コア12上に形成される磁気回路に対して、回転子2が回転する際に発生する応力に対する機械的強度(回転強度)の観点からなされた工夫について説明する。
図12は、回転子コア12上に形成されたブリッジ部7および漏れ磁束路6の形状を説明するための図である。磁気的障壁4、5は、上述の通り、回転子コア12上に形成された空間部分である。そのため、回転子コア12上において磁気的障壁4、5が占める面積が増えると、回転強度は低下する。そこで、本実施形態の回転子2は、回転子周方向に隣接する永久磁石3の磁極間(q軸)において、回転子コア12において永久磁石3の外周側の領域と内周側の領域とをつなぐブリッジ部7を有する。ブリッジ部7がこのように形成されることで、永久磁石3から出た磁束が自身の異極側へ漏洩する漏れ磁束を磁気的障壁5によって抑制しつつ、回転子2の回転強度を確保することができる。
また、図12に示すとおり、ブリッジ部7の回転子周方向幅をαとし、漏れ磁束路6の通路幅をβとした場合に、ブリッジ部7および漏れ磁束路6は、α≧βが成立するように形成される。ブリッジ部7の周方向幅βをこのように規定することにより、d軸の磁気抵抗の大きさを一定以上に確保し、d軸インダクタンスLdを小さくすることができるので、回転子2のリラクタンストルクを確保できるとともに、上述の漏れ磁束特性を向上させることが可能となる。
図13は、漏れ磁束路6の構成を説明するための図である。図示のように、漏れ磁束路6における磁束流入出部14と、ブリッジ部7のq軸上の一点とを、漏れ磁束路6と平行に結んだ線を線Aとする。この場合、漏れ磁束路6は、線Aとq軸とがなす角γが45°以下となるように形成される。また、隣接する漏れ磁束路6における磁束流入出部14と、ブリッジ部7のq軸上の一点とを、漏れ磁束路6と平行に結んだ線を線Bとした場合に、漏れ磁束路6は、線Aと線Bとがなす角が90°以下となるように形成される。
漏れ磁束路6が「γ≦45°」を満たすように構成されることで、回転子2の高回転時において、磁気的障壁4、5等の空気層端部を形成する回転子コア12(図中の点線丸部分等)にかかる応力を小さくすることができるので、回転子2の回転強度を大きくすることができる。なお、角γを小さくするほど、漏れ磁束路6が回転子径方向に向くので、回転子2の回転強度をより大きくすることができる。
以上、一実施形態の可変磁束型回転電機100は、回転磁界を生成するための固定子巻線10を有する固定子1と、d軸磁路を形成する複数の永久磁石3が嵌装された回転子コア12を有し、固定子1との間でエアギャップ13を形成する回転子2と、を備える。永久磁石3は、磁極中心における回転子3の外周面からの深さHeが、端部における回転子1の外周面からの深さHdよりも浅く配置される。これにより、回転子2におけるq軸磁路の磁気抵抗が高まり、q軸インダクタンスLqが小さくなるので、力率が向上し、回転電機への入力電力に対する出力を大きくすることができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100によれば、回転子コア12は、d軸磁路と電気的に直交するq軸磁路上にあって、回転子コア12の外周寄りに設けられた磁気的障壁4と、q軸磁路と回転子周方向における永久磁石端部との間にあって、磁気的障壁4よりも回転子コア12の回転中心側に設けられた磁気的障壁5と磁気的障壁4と磁気的障壁5との間に設けられ、ある一磁極を構成する永久磁石3から出た磁束が隣接する他の永久磁石3が構成する磁極側へ漏洩する経路となる漏れ磁束路6と、q軸磁路上にあって、周方向に隣接する磁気的障壁5間に形成され、回転子コア12における永久磁石3の内周側の領域と漏れ磁束路6とを繋ぐブリッジ部7と、を有する。これにより、永久磁石3から出た磁束が自身の裏面へ短絡する漏れ磁束を磁気的障壁5によって抑制しつつ、回転子2の回転強度を確保することができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100によれば、ブリッジ部7の幅をαとし、漏れ磁束路の通路幅をβとした場合に、ブリッジ部7および漏れ磁束路6は、α≧βが成立するように形成される。。これにより、逆突極性に係るリラクタンストルクを確保することができるので、トルクを大きくすることができるとともに、漏れ磁束特性を向上することができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100が備える永久磁石3は、回転子外周側の側面形状が、略円弧形状となるように構成される。これにより、永久磁石3の回転子外周側の形状に応じて、永久磁石3の起磁力空間分布が正弦波状に近づくので、鉄損を減少することができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100が備える永久磁石3は、回転子コアの半径をRとし、永久磁石の回転子外周側の側面の曲率半径をrとし、永久磁石の回転子外周側の側面の中心角度をθとし、回転子の一磁極分の中心角度をφとした場合に、永久磁石3は、θ>φ、且つ、R>2rが成立するように構成される。これにより、永久磁石3の形状が規定され、永久磁石3の起磁力空間分布が正弦波状に近づくので、鉄損を減少することができる。またさらに、永久磁石3と磁束流入出部14の位置関係が規定され、永久磁石3から出た磁束が磁束流入出部14に入りやすくなるので、漏れ磁束特性を向上させることができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100によれば、永久磁石3の回転子外周側側面の中心角度は、360を2以上の自然数で除した値である。これにより、永久磁石30から永久磁石3を切り出す際の歩留まりを良くすることができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100によれば、永久磁石3の着磁方向は、回転子外周側の側面の半径方向である。これにより、永久磁石3の磁化方向が半径方向となり、起磁力が正弦波形状に近づくので、鉄損を減少させることができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100によれば、漏れ磁束路6における永久磁石3側の磁束流入出部14と、ブリッジ部7におけるq軸磁路上の一点とを、漏れ磁束路6と平行に結んだ線を線Aとした場合に、漏れ磁束路6は、線Aとq軸磁路とがなす角が45°以下となるように形成される。これにより、磁気的障壁4、5に係る空気層端部の回転子コア12にかかる応力を小さくすることができるので、回転子2の回転強度を大きくすることができる。
また、一実施形態の可変磁束型回転電機100が備える永久磁石3は、熱間圧延加工によって製造した円筒状の永久磁石30を長手方向に分割加工して形成される。これにより、永久磁石3の製造工程において、切削加工等による仕上げ作業工程を削減できるので、製造コストを低減することができる。
−変形例−
以下では、これまで説明した一実施形態の可変磁束型回転電機100の変形例を図面を参照して説明する。
−第1変形例−
図14は、第1変形例の可変磁束型回転電機100を説明する図である。本例の永久磁石3は、上述した一実施形態の永久磁石3とは、回転子外周側の側面形状が異なる。具体的には、本例の永久磁石3は、永久磁石3の磁極中心部分(d軸上の部分)における埋込深さHdが、回転子周方向端部における埋め込み深さHeよりも小さい点は変わらないものの、永久磁石3の磁極中心部分と、回転子周方向端部とが直線で結ばれるV字形状を有する。この変形例のように、本発明に係る可変磁束型回転電機100における永久磁石3の固定子外周側の形状は、永久磁石3の磁極中心部分が回転子外周側に突出した凸形状であって「Hd<He」なる関係が成立するかぎり、種々の形状で構成されても良い。
以上、第1変形例の可変磁束型回転電機100は、永久磁石3は、回転子外周側の側面形状が、回転子外周に向かって凸型となるように構成される。これにより、回転子2におけるq軸磁路の磁気抵抗が高まり、q軸インダクタンスLqが小さくなるので、力率が向上し、回転電機への入力電力に対する出力を大きくすることができる。また、永久磁石3の回転子外周側の形状に応じて、永久磁石3の起磁力空間分布が正弦波状に近づくので、鉄損を減少することができる。
−第2変形例−
図15は、第3変形例の可変磁束型回転電機100を説明する図である。本例の永久磁石3は、第1変形例で説明したのと同様に「Hd<He」なる関係が成立するとともに、磁極中心における回転子径方向の厚みWdが、回転子周方向端部における回転子径方向厚みWeより大きい。すなわち、第3変形例の永久磁石3は、「Wd>We」なる関係が成立するように構成される。このような形状であっても、永久磁石3の形状に応じて、永久磁石3の起磁力空間分布が正弦波状に近づくので、鉄損を減少することができる。
以上、一実施形態の可変磁束型回転電機100によれば、永久磁石3は、磁極中心における回転子径方向の厚さWが、端部における回転子径方向厚みよりも大きい。これにより、永久磁石3の起磁力空間分布が正弦波状に近づくので、鉄損を低減することができる。
−第3変形例−
図16は、第3変形例の可変磁束型回転電機100を説明する図である。本例の永久磁石3は、永久磁石3aと永久磁石3bとから構成される。そして、永久磁石3a、3b間に、回転子コア12において、永久磁石3の回転子外周側と回転子内周側を回転子径方向に連結するブリッジ部16が形成される。このように、永久磁石3が回転子周方向に二つ以上に分割されており、永久磁石3を構成する各磁石間が、回転子コア12によって径方向につながることで、回転子2の回転強度を向上させることができる。
以上、第3変形例の可変磁束型回転電機100によれば、一磁極を構成する永久磁石3は、回転子1の周方向において2つ以上に分割されて構成される。これにより、一磁極を構成する永久磁石3における磁石間でもブリッジが形成されるので、回転電機の回転強度を向上することができる。
−第4変形例−
図17は、第4変形例の可変磁束型回転電機100を説明する図である。本例の回転子コア12には、永久磁石3と磁気的障壁5との間に、幅Aを有する幅狭のブリッジ部17が形成されている。これにより、永久磁石3と磁気的障壁5との間でも、永久磁石3の回転子外周側と回転子内周側とが回転子コア12によって径方向につながることで、回転子2の回転強度を向上させることができる。
また、幅Aは、磁束バイパス路6の磁束流入出部14の幅Cよりも小さく設定されている。したがって、永久磁石3から出た磁束が、磁路16を経由して該永久磁石3の異極側へ漏洩する際の磁気抵抗よりも、磁束バイパス路6を経由して隣接する他の永久磁石3の異極側へ漏洩する際の磁気抵抗の方が小さくなる。このため、永久磁石3から出る磁束のうちの漏れ磁束の多くが漏れ磁束路6に流れるので、上述の漏れ磁束特性を低減させることもない。
以上、第4実施形態の可変磁束型回転電機100は、磁気的障壁5と永久磁石の周方向端部との間に、回転子コア12における永久磁石3の内周側の領域と外周側の領域とをつなぐブリッジ部17を有する。これにより、永久磁石3と磁気的障壁5との間でもブリッジが形成されるので、回転電機の回転強度を向上することができる。
本発明は、上述した一実施形態に限定されることはない。例えば、回転電機にブリッジ部16、或いはブリッジ部17が形成された場合は、回転子2の回転強度が向上するので、ブリッジ部7が必ずしも形成される必要はなく、隣接極間の磁気的障壁5が連接されてもよい。
また、本発明にかかる可変磁束型回転電機100は、一実施形態、および第1〜第4変形例の説明において上述した特徴を矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせて構成されてもよい。
1…固定子
2…回転子
3…永久磁石
4…磁気的障壁
5…磁気的障壁
6…漏れ磁束路
7…ブリッジ形状部(ブリッジ部)
10…固定子巻線
12…回転子コア
13…エアギャップ

Claims (12)

  1. 可変磁束型回転電機であって、
    回転磁界を生成するための固定子巻線を有する固定子と、
    d軸磁路を形成する複数の永久磁石が嵌装された回転子コアを有し、前記固定子との間でエアギャップを形成する回転子と、を備え、
    前記永久磁石は、磁極中心における前記回転子の外周面からの深さが、端部における前記回転子の外周面からの深さよりも浅く配置される、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  2. 請求項1に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記回転子コアは、
    前記d軸磁路と電気的に直交するq軸磁路上にあって、前記回転子コアの外周寄りに設けられた第1の磁気的障壁と、
    前記q軸磁路と回転子周方向における前記永久磁石端部との間にあって、前記第1の磁気的障壁よりも前記回転子コアの回転中心側に設けられた第2の磁気的障壁と、
    前記第1の磁気的障壁と前記第2の磁気的障壁との間に設けられ、ある一磁極を構成する前記永久磁石から出た磁束が隣接する他の永久磁石が構成する磁極側へ漏洩する経路となる漏れ磁束路と、
    前記q軸磁路上にあって、周方向に隣接する前記第2の磁気的障壁間に形成され、前記回転子コアにおける前記永久磁石の内周側の領域と前記漏れ磁束路とを繋ぐブリッジ部と、を有する、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  3. 請求項2に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記ブリッジ部の幅をαとし、
    前記漏れ磁束路の幅をβとした場合に、
    前記ブリッジ部および前記漏れ磁束路は、α≧βが成立するように形成される、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の可変磁束型回転電機であって、
    一磁極を構成する前記永久磁石は、前記回転子の周方向において2つ以上に分割されて構成される、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記永久磁石は、回転子外周側の側面形状が、回転子外周に向かって凸型となるように構成される、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記永久磁石は、回転子外周側の側面形状が、略円弧形状となるように構成される、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  7. 請求項6に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記回転子コアの半径をRとし、
    前記永久磁石の回転子外周側の側面の曲率半径をrとし、
    前記永久磁石の回転子外周側の側面の中心角度をθとし、
    前記回転子の一磁極分の中心角度をφとした場合に、
    前記永久磁石は、θ>φ、且つ、R>2rが成立するように構成される、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  8. 請求項6または7に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記永久磁石の回転子外周側側面の中心角度は、360を2以上の自然数で除した値である、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記永久磁石の着磁方向は、回転子外周側の側面の半径方向である、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記漏れ磁束路における前記永久磁石側の磁束流入出部と、前記ブリッジ形状部における前記q軸磁路上の一点とを、当該漏れ磁束路と平行に結んだ線を線Aとした場合に、
    前記漏れ磁束路は、前記線Aと前記q軸磁路とがなす角が45°以下となるように形成される、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の可変磁束型回転電機であって、
    前記永久磁石は、磁極中心における回転子径方向の厚さが、端部における回転子径方向厚みよりも大きい、
    ことを特徴とする可変磁束型回転電機。
  12. 請求項6〜10のいずれか一項に記載の可変磁束型回転電機が備える永久磁石の製造方法であって、
    前記永久磁石は、熱間圧延加工によって製造した円筒状の永久磁石を長手方向に分割加工して形成される、
    ことを特徴とする永久磁石の製造方法。
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