JP5752179B2 - 工作機械とロボットを制御する制御装置 - Google Patents
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Description
(2)工作機械100において、ロボット200の作業が必要となった場合には、加工プログラム22の中で、Mコードなどのロボット作業用コードを実行する。
(3)工作機械制御手段40では、加工プログラム22内においてロボット作業指示用コードが実行されると、これをラダープログラム実行手段60に通知する。
(5)ロボット制御装置3では、ロボット制御手段50が動作指令信号のONを検出したら、ロボットプログラム52の中の該当する指示に基づいてロボット200を制御する。ロボット200の動作が完了したら動作完了信号をONする。
(6)工作機械制御装置2のラダープログラム実行手段60では、ラダープログラム62の指示に従い、動作完了信号のONを検出したら工作機械制御手段40に通知する。工作機械制御手段40は、これを受けて加工プログラム22に基づいた工作機械100の制御を続行する。
特許文献2には、数値制御工作機械において、ロボットハンドを数値制御工作機械の工具取付部に取付けて、NC言語を用いてロボットハンドの位置の制御及びハンドの開閉を可能とする技術が開示されている。
このような情報のやりとりにあたってはラダープログラムが用いられている。ラダープログラムには工作機械の基本的な制御を行う処理が含まれているため、これを編集することができるのは工作機械メーカに限られており、ユーザが編集することはできない。そのため、工作機械メーカが、工作機械とロボットがどのように連携するかの仕様を決定し、その仕様を実現するラダープログラムを提供している。
また、ユーザから見ると、連携の仕組みはラダープログラムで実現されているためユーザが機能を追加することはできず、拡張性に欠けるものとなっている。ユーザからの作業指示は、Mコードなどの数字の形式で行うこととなるが、加工プログラムからロボットプログラムに何種類の作業指示を出すことができるかは、工作機械メーカが決めた仕様に依存しており、それに沿った作業指示しか出すことはできず、ユーザが後から作業指示の種類を追加することはできない。
また、加工プログラムとロボットプログラムは互いに独立しているため、特に工作機械とロボットが同時に動作する場合などに、工作機械とロボットがどのように動作するのかをプログラムから理解することが難しいことがある。プログラムから工作機械とロボットの動作を理解することが難しいと、動作の確認に時間がかかり、ユーザの立ち上げ作業の負担が増える。
特許文献2に開示されている技術は、ロボットハンドを工作機械の工具取付け位置に取り付け、NC言語でロボットハンドの位置の制御およびハンドの開閉を可能とする技術を開示しているが、ロボットハンドにロボットという用語は使用されているものの、工作機械の工具取付部に取付けられて、数値制御工作機械の制御軸によって制御、駆動されるものであって、工作機械の一部であるものと解釈するのが自然である。また、ロボットハンドの動作範囲は工作機械の制御軸の動作範囲に限られるため、ユーザが、ロード/アンロード作業だけでなく、加工に関連する諸作業をこのロボットハンドで実施することは困難である。
また、ユーザは工作機械とロボットがどのように連携動作するかを、加工プログラムを作成することで指示することができる。そのため、工作機械メーカがあらかじめ作成したラダープログラムに起因する仕様上の制約を受けることがない。
さらに、加工プログラムの中に工作機械用命令文とロボット用命令文が併記されるため、工作機械とロボットがどのように連携して動作するかを、加工プログラムから容易に理解することができる。
また、同時開始手段を備えたことにより、指定された範囲において、工作機械とロボットを同時に制御開始することが可能となる。
すなわち、請求項2に係る発明では、待合せ手段を備えたことにより、指定された範囲において、工作機械とロボットのうちの両方の動作が終了するのを待った上で次の制御を行うことが可能となる。
図1は本実施形態における構成を示した図である。制御装置1には、加工プログラム入力手段10と、加工プログラム保存手段20と、加工プログラム分配手段30と、工作機械制御手段40と、ロボット制御手段50とを備えている。
加工プログラム入力手段10では、工作機械用命令文とロボット用命令文の双方を含む加工プログラム22が入力される。
加工プログラム保存手段20では、加工プログラム入力手段10から入力された加工プログラム22が保存される。そして、実際に加工を行う際には、作業者が加工プログラム保存手段20で保存された加工プログラム22の中から動作させる加工プログラム22を選択して加工を指示する。
工作機械用命令文が転送された工作機械制御手段40は命令文に従って工作機械100を制御し、ロボット用命令文が転送されたロボット制御手段50は命令文に従ってロボット200を制御する。これにより、工作機械用命令文とロボット用命令文の双方を含む加工プログラム22で工作機械100とロボット200の双方を制御することができる。
また、加工プログラム22を加工プログラム入力手段10により入力することなく、外部で作成した加工プログラム22が記憶された記憶媒体を接続して読み取ることで入力したり、ネットワーク経由で読み取るようにすることもできる。
図3は、第2、第3、第4の実施形態における構成を示した図である。制御装置1が備えている加工プログラム分配手段30に、順次実行手段32、同時開始手段34、待合せ手段36を備えた点が、第1の実施形態と異なっている。
図4、図5、図6に基づいて第2の実施形態を説明する。図4は、工作機械用命令文とロボット用命令文の双方を含んだ加工プログラム22の例である。このような加工プログラム22が転送されてきた場合に、加工プログラム分配手段30では、加工プログラム22を上から1行ずつ逐次読み取り、工作機械用命令文であれば工作機械制御手段40に転送して工作機械100の制御を指示し、ロボット用命令文であればロボット制御手段50に転送してロボット200の制御を指示する。
同様に、ロボット用命令文の次に工作機械用命令文が記載されている場合、ロボット制御手段の制御が終了してから工作機械制御手段に対して工作機械用命令文を転送して工作機械の制御を指示する。
これにより、図5の動作タイミングに示されているように、命令文の対象が工作機械からロボットに変化する場合、工作機械の動作が終了してからロボットの動作が開始する。同様に、命令文の対象がロボットから工作機械に変化する場合、ロボットの動作が終了してから工作機械の動作が開始する。
・(ステップSA1)加工プログラムから命令文を1文読み取る。
・(ステップSA2)命令文の読み取りが成功したかどうかを判定する。成功した場合(YES)はステップSA3に進み、成功しなかった場合(NO)は終了する。
・(ステップSA3)読み取った命令文が、その直前の行の命令文と制御の対象が同じかどうかを判定する。同じ場合(YES)はステップSA6に進み、異なる場合(NO)はステップSA4に進む。
・(ステップSA5)直前の行の制御の終了を待つ。
・(ステップSA6)命令文の制御の対象が工作機械かどうかを判定する。工作機械の場合(YES)はステップSA7に進み、工作機械ではなくロボットの場合(NO)はステップSA8に進む。
・(ステップSA7)工作機械制御手段に命令文を転送して工作機械の制御を指示し、ステップSA1に戻る。
・(ステップSA8)ロボット制御手段に命令文を転送してロボットの制御を指示し、ステップSA1に戻る。
次に、図7、図8に基づいて第3の実施形態を説明する。図7は、工作機械用命令文とロボット用命令文の双方を含み、同時開始のための命令文を含んだ加工プログラム22の例である。図7に示されている加工プログラムでは、工作機械とロボットを同時に動作させる場合、加工プログラムにおいて、同時に動作させる命令文を、「指定範囲開始」および「指定範囲終了」の2つの命令文で挟むことで指定している。
加工プログラム分配手段は、加工プログラムを上から1行ずつ逐次読取るが、「指定範囲開始」命令文を読み取ると、「指定範囲終了」命令文までの間にある命令文を工作機械制御手段およびロボット制御手段に転送する。その後、工作機械制御手段に対する工作機械の制御の開始と、ロボット制御手段に対するロボットの制御の開始を同時に指示する。
次に、図9、図10に基づいて第4の実施形態を説明する。図9は、第4の実施形態の加工プログラム22の例である。加工プログラムにおいて、「指定範囲開始」および「指定範囲終了」の2つの命令文で挟んでいる点は第3の実施形態と同様であるが、その次の命令文として「待合せ」命令文がある点が第3の実施形態と異なっている。「指定範囲終了」命令文の後に「待合せ」命令文があった場合には、「指定範囲開始」から「指定範囲終了」までに挟まれた工作機械用命令文とロボット用命令文のうち、動作が遅く終わる方の動作の終了を待って、その次の命令文が開始される。図10は、本実施形態の動作タイミングを示した図であり、「指定範囲開始」から「指定範囲終了」までに挟まれた命令文である工作機械用命令文2、工作機械用命令文3、ロボット用命令文1、ロボット用命令文2が行われ、工作機械の動作、ロボットの動作のうち、終了時点が遅いロボット用命令文2の動作が終了した後に、次の命令文である工作機械用命令文4が開始される。
・(ステップSB1)加工プログラムから命令文を1文読み取る。
・(ステップSB2)命令文の読み取りが成功したかどうかを判定する。成功した場合(YES)はステップSB3に進み、成功しなかった場合(NO)は終了する。
・(ステップSB3)読み取った命令文が、「指定範囲開始」命令かどうかを判定する。「指定範囲開始」命令の場合(YES)はステップSB10に進み、それ以外の命令の場合(NO)はステップSB4に進む。
・(ステップSB5)直前の行の制御が終了したかどうかを判定する。終了した場合(YES)はステップSB7に進み、終了していない場合(NO)はステップSB6に進む。
・(ステップSB6)直前の行の制御の終了を待つ。
・(ステップSB8)工作機械制御手段に命令文を転送して工作機械の制御を指示し、ステップSB1に戻る。
・(ステップSB9)ロボット制御手段に命令文を転送してロボットの制御を指示し、ステップSB1に戻る。
・(ステップSB11)読み取った命令文が「指定範囲終了」命令かどうかを判定する。「指定範囲終了」命令の場合(YES)はステップSB15に進み、それ以外の命令の場合(NO)はステップSB12に進む。
・(ステップSB12)命令文の制御の対象が工作機械かどうかを判定する。工作機械の場合(YES)はステップSB13に進み、工作機械ではなくロボットの場合(NO)はステップSB14に進む。
・(ステップSB13)工作機械制御手段に命令文を転送し、ステップSB10に戻る。
・(ステップSB14)ロボット制御手段に命令文を転送し、ステップSB10に戻る。
・(ステップSB16)加工プログラムから命令文を1文読み取る。
・(ステップSB17)命令文は「待合せ」命令かどうかを判定する。「待ち合わせ」命令の場合(YES)はステップSB18に進み、それ以外の命令の場合(NO)はステップSB1に戻る。
・(ステップSB18)工作機械制御手段とロボット制御手段の制御は完了したかどうかを判定する。完了した場合(YES)はステップSB1に戻り、完了していない場合(NO)はステップSB19に進む。
・(ステップSB19)工作機械制御手段とロボット制御手段の制御の完了を待つ。
2 工作機械制御装置
3 ロボット制御装置
10 加工プログラム入力手段
20 加工プログラム保存手段
22 加工プログラム
30 加工プログラム分配手段
32 順次実行手段
34 同時開始手段
36 待合せ手段
40 工作機械制御手段
50 ロボット制御手段
52 ロボットプログラム
54、64 信号
60 ラダープログラム実行手段
62 ラダープログラム
100 工作機械
200 ロボット
Claims (2)
- 少なくとも1台の工作機械と少なくとも1台のロボットとを制御する制御装置であって、
少なくとも1つの工作機械用命令文と少なくとも1つのロボット用命令文とを含む加工プログラムを前記制御装置に入力する加工プログラム入力手段と、
前記加工プログラム入力手段で入力された加工プログラムを前記制御装置に保存する加工プログラム保存手段と、
工作機械用命令文に基づいて工作機械を制御する工作機械制御手段と、
ロボット用命令文に基づいてロボットを制御するロボット制御手段と、
前記加工プログラム保存手段により保存されている加工プログラムに含まれている工作機械用命令文を前記工作機械制御手段へ転送し、ロボット用命令文を前記ロボット制御手段へ転送する加工プログラム分配手段と、を備え、
前記加工プログラム分配手段が、
加工プログラムで予め指定された範囲に含まれている命令文について、工作機械用命令文は前記工作機械制御手段に転送し、ロボット用命令文は前記ロボット制御手段に転送し、
その後で、前記工作機械制御手段に対する転送された命令文に基づく制御の開始の指示と、前記ロボット制御手段に対する転送された命令文に基づく制御の開始の指示とを、同時に行う、同時開始手段を持つことにより、工作機械とロボットを同時に制御開始する
ことを特徴とする制御装置。 - 前記加工プログラム分配手段が、
前記工作機械制御手段における転送された命令文に基づく制御の完了と、前記ロボット制御手段における転送された命令文に基づく制御の完了との、双方が行われるまで待つ、待合せ手段を持つことにより、工作機械とロボットの双方の制御の終了を待ってから次の制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
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