JP5746758B2 - 電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法及びその製造装置並びにフッ化アルミン酸アルカリ塩の除去方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法及びその製造装置並びにフッ化アルミン酸アルカリ塩の除去方法及びその装置に関する。
一般に、物質の抽出、精製、又は製造においては、目的とする物質以外にも副生成物が発生するのが常である。それと同時に、この副生成物を除去する技術についても、物質の製造等を行う技術と同様、研究が進められている。
この副生成物は例を挙げると枚挙にいとまがないが、一例を挙げるとするならば、半導体製造工程において、フッ酸を使用することに起因して発生するフッ化カルシウムスケールが挙げられる(例えば特許文献1参照)。
このフッ化カルシウムスケールは、半導体製造工程回収水を再利用する超純水製造装置における逆浸透膜の目詰まりの原因となったりする。この特許文献1においては、従来、フッ化カルシウムスケールを除去するために使用されていた高濃度のEDTAに代わり、リン酸系の薬剤を用いてフッ化カルシウムスケールを除去している。
また、別の副生成物の例を挙げるとするならば、石炭又は他の灰分含有有機物質を高温・高圧の部分酸化急冷ガス化システムでガス化させる際に発生する、シリカ、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムを成分として含有するスケールも挙げられる(例えば特許文献2参照)。
特許文献2においては、上記のスケールは金属表面に付着している。このスケールに対し、無機酸塩水溶液をNaOH中和溶液で中和させながら、スケールを除去している。このようにすることにより、スケールが付着していた金属の腐食を防止している。
上記の技術以外にも、物質の製造を行う技術の一つとして、近年、ガラス基板をエッチングにより加工する技術が知られるようになっている。このガラス基板については、特にディスプレイ用カバーガラスや携帯電子機器等の筐体用ガラスのような電子機器用カバーガラス(以降、これらを総称してMCGとも言う。)としての用途が急増している。この用途としては、例えば、携帯電話などのように、液晶パネル、有機ELパネル等の画像表示パネルを備えた携帯型電子機器では、画像表示パネルを保護するためのものが挙げられる。
このようなMCGは、例えば、次のように作製される(例えば特許文献3〜5参照)。まず、金属酸化物を含有するガラス基板をウエットエッチングにより所定形状に切断して、小片化された板状のガラス基板を作製する。
次に、この小片化されたガラス基板を熔融塩に浸漬する。ガラス基板をこの化学強化用の熔融塩に浸漬させることにより、ガラス基板の表面近傍において、ガラス中に含まれるアルカリ金属と熔融塩に含まれるアルカリ金属イオン同士の交換が行われる。その結果、ガラス基板の表面近傍に圧縮応力層を形成することができる。
このイオン交換の後、化学強化されたガラス基板の表面を水や水溶液で洗浄する。そして、化学強化されたガラス基板の表面に、必要に応じて、反射防止膜等の各種の機能膜を成膜する。このようにして、MCGは形成されている。
特開2000−202445号公報 特表2000−513048号公報 特開2010−168270号公報 国際公開第2009/078406号 特開2009−167086号公報
MCGは外装部品であるため、耐傷性や優れた強度が要求されることから、化学強化処理が必須となる。それゆえ、MCGを構成するガラス成分としてLiOやNaO等のアルカリ金属成分を含有するガラスが用いられる。さらに、より良好な化学強化特性(短時間での処理、深い圧縮応力、イオンの交換速度の向上といった効果)を得るため、ガラス組成にはAlを比較的高濃度で添加する必要がある。したがって、半導体製造工程等で行われるエッチングとは異なり、MCGの製造過程にあっては、特定の成分を含むガラス組成物に対してフッ酸(HF)を含有するエッチング液で処理するため、フッ化アルミン酸アルカリ金属塩といった特殊な副生成物が形成される。
ここで挙げたMCGを製造する過程で生成された副生成物についてX線回折測定を行い、この副生成物が有するXRDパターンを分析した(図3)。その結果、この副生成物は、LiAlF、NaAlF(氷晶石)、及びLiNa(AlF(クライオリチオナイト)のいずれか又はそれらの組み合わせであると推察される。
このフッ化アルミン酸アルカリ金属塩スケールは、ガラス基板中に含まれるアルカリ金属(LiやNa)及び酸化アルミニウム(Al)、並びにガラス基板のエッチングに用いられるフッ酸(HF)により発生していると考えられる。
以下、これらの副生成物をまとめて「フッ化アルミン酸スケール」とも言う。
ガラス基板のエッチングにより発生するこれらのフッ化アルミン酸スケールは、MCGの製造工程を大きく阻害する原因となっている。このフッ化アルミン酸スケールは、製造工程の効率を著しく減少させるだけではなく、フッ化アルミン酸スケールの除去を行う際に創傷の危険を伴うという問題も抱えている。この問題について、以下、詳述する。
まず、シャワーエッチング方式によるエッチング装置において、フッ化アルミン酸スケールがエッチングシャワーノズル内に析出し、堆積する。その結果、エッチング溶液の流れを阻害し、噴霧不良を引き起こすおそれがある。
更に、シャワーノズル内のみならず、その外周部にも堆積する。そして、エッチング装置におけるガラス基板の搬送部、ギア及び軸受にもフッ化アルミン酸スケールが析出する。その結果、エッチング装置における駆動負荷が増加し、搬送不良や駆動系の破損に至るおそれがある。
また、このフッ化アルミン酸スケールは、テフロン(登録商標)被覆のエッチング溶液貯留槽の温調などにも析出する。その結果、温度制御が困難になるおそれがある。
それにとどまらず、配管内、流路切り替えバルブ、圧送ポンプ、流量計等あらゆる配管内に析出する可能性を有しており、実際に析出及び堆積が生じている。その結果、エッチング溶液の流量の減少やバルブの開閉不良等、深刻な問題を引き起こすおそれがある。
エッチング装置の制御不良の原因をこれだけ有する副生成物であるにもかかわらず、現在のところ、この副生成物を薬剤等で化学的に除去する有効な手段は見つかっていない。
通常、MCGの製造に用いられるエッチング装置は、ガラス基板をエッチングするためにフッ酸などフッ素系のエッチング溶液が硫酸や硝酸等の酸性溶液と共に使用される。そのような状況下で、フッ化アルミン酸スケールは発生している。つまり、フッ化アルミン酸スケールは、フッ酸、硫酸、硝酸などの混酸に対して難溶もしくは不溶となっており、溶解除去の困難性に拍車をかけている。
なお、フッ化アルミン酸スケールアルカリは、市販の洗剤でも除去することができない。それどころか、洗剤にはナトリウム等のアルカリ成分を含むものが多く、このアルカリ成分と電離したフッ化アルミン酸イオンとが結合して、塩すなわちスケールの発生が進行してしまう。さらに、水洗しただけでも、液性が酸性から中性になるため、副生成物の析出が増大する。
結局のところ、フッ化アルミン酸スケールを除去するためには、機械的な除去を行うほか手段がなかった。この機械的な除去について具体的に言うと、まず、エッチング溶液貯留槽からエッチング溶液を抜き取る。その後、エッチング溶液貯留槽に水を入れてエッチング装置を稼働する。そして、エッチング装置内のpHを、清掃者がフッ化アルミン酸スケールに触れても大丈夫な程度に調整する。そうした後、エッチング装置を分解清掃する。
この清掃においては、ヘラやハンマー、高圧水洗などによる機械的な除去を行っている。このフッ化アルミン酸スケールの外形は鋭利な結晶になっており、この清掃の最中に、フッ化アルミン酸スケールが清掃者の保護具を貫通し、清掃者に深い傷を与えてしまうおそれがある。
更に悪いことに、このフッ化アルミン酸スケールの清掃に要する時間としては、エッチング装置の稼働日1〜2日間につき、1日以上もの清掃時間を要することになってしまう。なぜなら、エッチングで除去したガラスの量に対し10〜40%もの量のフッ化アルミン酸スケールが析出・堆積することになってしまうためである。これは、エッチング装置の稼働日1日間あたりに換算すると、数キログラム〜数十キログラムという極めて多量なフッ化アルミン酸スケールが1日間に生じるという計算になる。
つまり、清掃に要する時間が長くなればなるほど、エッチング装置の稼働を停止せざるを得なくなり、MCG製造の歩留まりが著しく低下してしまう。それと同時に、清掃者の創傷のリスクが著しく増大してしまう。
以上のように、MCGの製造、ひいてはガラスに対してエッチング処理を行う工程においては、従来の特許文献1や2で発生する副生成物に比べ、製造工程に対してはるかに悪影響を与える。そのため、ガラスに対してエッチングを用いる技術において、上記の課題の解決は喫緊の事項となっている。
そこで本発明の目的は、電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置としてのエッチング装置がフッ化アルミン酸スケールを除去する機構を有することで、エッチング装置の稼働を停止する必要なくフッ化アルミン酸スケールを化学的に除去でき、しかもエッチング装置を安全に清掃することにある。また、本発明の目的は、エッチング装置を連続的に稼働させ、生産効率を向上させることにある。
本発明者は、上述の目的を達成できる電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法及びその製造装置並びにフッ化アルミン酸スケールの除去方法及びその装置について検討した。その際、フッ化アルミン酸スケールが酸性状況下では溶解しない点について検討した。
本発明者らが検討を重ねた結果、フッ化アルミン酸スケールは酸性状況下で溶解しないのではなく、単なる混酸に対して溶解しないだけであり、酸性状況は必要ではないかという知見を得た。そして、従来だと溶解できなかった酸性状況のまま、金属イオンを含む酸性の電解質溶液でフッ化アルミン酸スケールを処理することにより、フッ化アルミン酸スケールを化学的にしかも速やかに除去するという手段を想到した。
以上の知見に基づいて成された本発明の態様は、以下の通りである。
本発明の第1の形態は、
ガラス基板を酸性のエッチング溶液によりエッチングするエッチング工程と、
耐酸性物質に付着した化合物であって、前記エッチング工程により生じ、かつ前記エッチング工程により酸性となった前記フッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去工程と、
を有することを特徴とする電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法である。
本発明の第2の形態は、第1の形態に記載の発明であって、
前記除去工程の後に、前記エッチング工程を再度行うことを特徴とする。
本発明の第3の形態は、第1又は第2の形態に記載の発明であって、
前記電解質溶液は、硫酸アルミニウム水溶液又は硝酸アルミニウム水溶液であることを特徴とする。
本発明の第4の形態は、第1ないし第3の形態のいずれかに記載の発明であって、
前記エッチング溶液は、フッ酸及び硫酸を含む溶液であることを特徴とする。
本発明の第5の形態は、第1ないし第4の形態のいずれかに記載の発明であって、
前記フッ化アルミン酸アルカリ塩は、前記フッ酸及び硫酸を含む溶液を用いて、酸化アルミニウムを含有する前記ガラス基板をエッチング装置内にてエッチングすることにより生じたものであり、
前記除去工程は、前記電解質溶液を前記エッチング装置内にて循環させることにより行われることを特徴とする。
本発明の第6の形態は、第1ないし第5の形態のいずれかに記載の発明であって、
前記フッ化アルミン酸アルカリ塩はLiAlF、NaAlF、及びLiNa(AlFのいずれか又はその組み合わせであることを特徴とする。
本発明の第7の形態は、
ガラス基板を酸性のエッチング溶液によりエッチングするエッチング溶液供給手段と、
耐酸性物質に付着した化合物であって、前記エッチング溶液との接触により生じ、かつ前記エッチング溶液によって酸性となったフッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去手段と、
を有することを特徴とする電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置である。
本発明の第8の形態は、第7の形態に記載の発明であって、
前記エッチング溶液及び前記電解質溶液を前記製造装置内にて各々独立して循環させる循環手段を更に有することを特徴とする。
本発明の第9の形態は、第7又は第8の形態に記載の発明であって、
前記エッチング溶液は、フッ酸及び硫酸を含む溶液であって、
前記フッ酸及び硫酸を含む溶液により、酸化アルミニウムを含有する前記ガラス基板をエッチングすることを特徴とする。
本発明の第10の形態は、
耐酸性物質に付着したフッ化アルミン酸アルカリ塩を酸性溶液により処理する酸処理工程と、
前記酸処理工程により酸性となった前記フッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去工程と、
を有することを特徴とするフッ化アルミン酸アルカリ塩の除去方法である。
本発明の第11の形態は、
耐酸性物質に付着したフッ化アルミン酸アルカリ塩に対して酸性溶液を供給する酸性溶液供給手段と、
前記酸性溶液供給手段から供給される前記酸性溶液によって酸性となった前記フッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去手段と、
を有することを特徴とするフッ化アルミン酸アルカリ塩の除去装置である。
本発明によれば、電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置としてのエッチング装置がフッ化アルミン酸スケールを除去する機構を有することで、エッチング装置の稼働を停止する必要なくフッ化アルミン酸スケールを化学的に除去することができ、しかも、エッチング装置を安全に清掃できる。その結果、エッチング装置を連続的に稼働させることができ、生産効率を向上させることができる。
本実施形態における電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置の概略図である。 本実施例におけるフッ化アルミン酸スケールの溶解量(縦軸)と経過時間(横軸)との関係を示すグラフである。 酸化アルミニウムを含有するガラスをフッ酸及び硫酸を含む酸性溶液によりエッチングする際の副生成物についてX線回折測定を行って得られたXRDパターンを示す図である。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態においては、電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置10(以下製造装置10とも言う。)の基本構成を示す図として初めに図1を用い、次の順序で説明を行う。
1.電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置の構成
A)製造装置の概要
B)エッチングを行う処理槽本体
C)エッチング溶液供給手段
D)除去手段
E)循環手段
2.製造装置が具備するスケールの除去機構(スケールの除去方法)の説明
A)溶液の準備
B)エッチング工程
C)スケールの除去工程
i)処理槽、及びエッチング溶液槽に関連しない配管の洗浄
ii)エッチング溶液槽、及びエッチング溶液槽に関連する配管の洗浄
D)再洗浄の準備
3.実施の形態における特徴部分の詳述
4.実施の形態による効果
5.変形例
なお、実際の製造装置においては、図1の記載の構成以外にも多くの構成が存在する(例えば、廃液ライン、新液供給ライン、各種フィルター、水洗用給水ライン、加熱ライン、冷却ライン、等々)。ただ、本実施形態の特徴を明確かつ簡潔に伝えるべく、電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置の一例として、図1に記載のエッチング装置の構成に焦点を当てて説明する。
また、エッチングによるガラスの加工としては、種々の加工が知られている。例えば、一枚板のガラス板にマスクを施してエッチングすることで、所定の形状のガラス板が切離され小片化することができる(外形加工)。この外形加工には、ガラス板を切離しない程度に、エッチングにより表面の一部を除去する加工も含まれる。また、一枚板のガラス板を機械加工により小片化あるいは形状加工を行った後、機械加工に起因する加工面端部のダメージ層をエッチングにより除去できる。また、小片化されたガラス板の主表面を、エッチングにより加工できる。
さらに、エッチングの方式としては、例えば、シャワーエッチング方式や浸漬方式が知られている。シャワーエッチング方式は、例えば、ガラス基板をローラーで搬送しながら上方及び/又は下方から、シャワーノズルにてエッチング溶液を噴出させてガラス基板をエッチングする方式である。シャワーエッチング方式は、上記のガラスの外形加工や主表面加工に好適である。浸漬方式は、処理槽内のエッチング溶液中にガラス基板を浸漬させエッチングする方式である。浸漬方式は、外形加工、チャンファリング加工、主表面加工のいずれにも好適である。
本実施形態においては、エッチングにより上記のフッ化アルミン酸アルカリ塩が生成する工程であれば、上記のガラスの加工方法やエッチングの方式には限定されず、以下に示す製造装置10及びスケールの除去機構(スケールの除去方法)が適用できる。
また、以降の記載においては、説明の便宜上、フッ化アルミン酸アルカリ塩については、「フッ化アルミン酸スケール」以外にも、単に「スケール」とも言う。
<1.電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置の構成>
A)製造装置の概要
まず、本実施形態における製造装置10は、酸化アルミニウムを含有するガラス基板をフッ酸及び硫酸を含むエッチング溶液によりエッチングするために用いられるエッチング装置である。
この製造装置10は、処理槽1、エッチング溶液槽2、電解質溶液槽3、ポンプ4、第1バルブ21、第2バルブ22、第3バルブ33及び第4バルブ34を具備している。
なお、ポンプ4は、エッチング溶液槽2又は電解質溶液槽3から処理槽1へと溶液を輸送するためのものである。
また、エッチング溶液槽2からポンプ4へとエッチング溶液を輸送すべく、エッチング溶液槽2とポンプ4との間には第1バルブ21が設けられている。その上で、処理槽1からの使用済みエッチング溶液をエッチング溶液槽2へと戻すべく、第2バルブ22が設けられている。
それと同様に、電解質溶液槽3からポンプ4へと電解質溶液を輸送すべく、電解質溶液槽3とポンプ4との間には第3バルブ33が設けられている。その上で、処理槽1からの使用済み電解質溶液を電解質溶液槽3へと戻すべく、第4バルブ34が設けられている。
以上の構成により、製造装置10内において、エッチング溶液を循環させる場合と、金属イオンを含む酸性の電解質溶液を循環させる場合とを、適宜選択できる構成となっている。
その結果、上記の製造装置10にて析出及び堆積するはずのスケール(LiAlF、NaAlF(氷晶石)、及びLiNa(AlF(クライオリチオナイト)のいずれか又はその組み合わせ)を、化学的に溶解除去することができる。
B)エッチングを行う処理槽
本実施形態における処理槽1は、公知のものであり、ガラスに対するエッチングを行うことができるものであれば、どのような方式のものであっても構わない。本実施形態においては、一例として、電子機器用カバーガラスとなるガラス基板を処理槽内でエッチングする場合について説明する。なお、浸漬方式の場合、複数の基板を重ねることにより、複数の基板を同時に浸漬させるのが、作業効率の向上という点で好ましい。
このガラス基板の組成については、酸化アルミニウムを含有するものであれば良い。一例を挙げると、SiO−Al−LiO−NaO−ZrO系、SiO−Al−LiO−ZrO系、SiO−Al−NaO−ZrO系等の組成を有するガラス基板が挙げられる。
上記処理槽1は、上記エッチング溶液槽2及び電解質溶液槽3と連通し、各々の溶液を処理槽1内に導くための開口を有している。それと同時に、上記処理槽1内にて各々の溶液が使用された後、使用済みの溶液を処理槽1外に排出するための開口も備えている。この開口は上記エッチング溶液槽2及び電解質溶液槽3と連通する槽を選択可能である。
なお、どの方式を用いるにせよ、処理槽1の内壁及び関連部材の少なくとも主表面は耐酸性物質によって形成されている。ガラス基板に対して酸性のエッチング溶液によるウエットエッチングを行うため、エッチング装置内のいたるところで酸性溶液と接触する可能性があり、酸性溶液による腐食を防止するためである。
この耐酸性物質としては、金属部品に対してテフロン(登録商標)樹脂による表面コーティングが行われたものが挙げられる。また、関連部材そのものを樹脂製にしても構わない。
なお、以降に説明するエッチング溶液槽2、電解質溶液槽3、ポンプ4、第1バルブ21、第2バルブ22、第3バルブ33及び第4バルブ34についても、酸性のエッチング溶液と接触する可能性がある場合、少なくとも主表面は耐酸性物質となっている。
従来だと、この耐酸性物質に上記スケールが付着し、MCG、即ち、電子機器用カバーガラスの製造工程に大きな影響を与えていた。
C)エッチング溶液供給手段
本実施形態においては、エッチング溶液供給手段は、ガラス基板に対しエッチング溶液を供給することに加え、エッチング工程により生じて耐酸性物質に付着したフッ化アルミン酸アルカリ塩を酸性にする。図1を用いて具体的に説明すると、エッチング溶液槽2から、第1バルブ21そしてポンプ4を経由して、処理槽1へとエッチング溶液を供給する。本実施形態においては、この一連の供給機構を、エッチング溶液供給手段と言う。
本実施形態において、このエッチング溶液は、酸化アルミニウムを含有するガラス基板をエッチングするだけでなく、フッ化アルミン酸スケールを除去するための前処理を行うことができる。
このエッチング溶液は、具体的には、少なくともフッ酸を含むものであれば特に限定されず、例えば、フッ化アンモニウム(NHF)、フッ化水素アンモニウム(NH)等が含まれてもよい。ただ、フッ酸と混合させる酸性溶液については、塩酸だと塩素ガスが発生して制御が困難であること、硝酸だと耐酸性物質である樹脂を腐食させてしまうおそれがあることから、硫酸を選択するのが好ましい。また、フッ酸及び硫酸の混酸を用いた場合、上記スケールが発生しやすくなる可能性もあり、その方が本実施形態の効果をさらに倍増させられることも期待できる。なお、必要に応じて、界面活性剤等の各種の添加剤が添加されていてもよい。
一方、処理槽1にてエッチングに用いられた使用済みのエッチング溶液は、処理槽1から第2バルブ22を介してエッチング溶液槽2へと輸送されることになる。そして、必要に応じてエッチング溶液の再生又は排出と追加を行う。その上で、再び、エッチング溶液槽2から、第1バルブ21そしてポンプ4を経由して、処理槽1へとエッチング溶液を供給する。
D)除去手段
本実施形態においては、除去手段は電解質溶液供給手段を有している。電解質溶液供給手段は、エッチング溶液供給手段と同様の機構であり、この電解質溶液供給手段により、フッ化アルミン酸アルカリ塩に対して金属イオンを含む酸性の電解質溶液を供給する。図1を用いて具体的に説明すると、電解質溶液槽3から第3バルブ33そしてポンプ4を経由して、処理槽1へと、金属イオンを含む酸性の電解質溶液を供給する。本実施形態においては、この一連の供給機構を、除去手段と言う。
この電解質溶液は、上記スケールに含有されるフッ化アルミン酸アルカリ塩を溶解させて除去するための溶液である。そして、この溶液は、金属イオンを含む酸性の電解質溶液である。以降、本実施形態における「金属イオンを含む酸性の電解質溶液」を、説明の便宜上、単に「電解質溶液」とも言う。
この金属イオンとしては特に限定されないと考えられるが、現在のところスケールを溶解する効果が確認されているのは、鉄イオンやアルミニウムイオンである。この両者のうち、スケールの溶解速度が速いという点で、アルミニウムイオンが更に好ましい。
また、金属イオンと共に存在するイオンとしては、酸性となるイオンならば特に限定されないと考えられるが、現在のところスケールを溶解する効果が確認されているのは、硫酸イオンや硝酸イオンである。先にも述べたが、樹脂の腐食のしにくさという点で、硫酸イオンを用いるのが更に好ましい。
そのため、「金属イオンを含む酸性の電解質溶液」としては、硫酸アルミニウム水溶液や硝酸アルミニウム水溶液が好ましく、特に硫酸アルミニウム水溶液の方がより好ましい。
なお、C)エッチング溶液供給手段と同様、必要に応じて、界面活性剤等の各種の添加剤が添加されていてもよい。
一方、処理槽1にてスケールの除去に用いられた使用済みの電解質溶液は、処理槽1から第4バルブ34を介して電解質溶液槽3へと輸送されることになる。そして、必要に応じて電解質溶液の再生又は排出と追加を行う。その上で、再び、電解質溶液槽3から、第3バルブ33そしてポンプ4を経由して、処理槽1へと電解質溶液を供給する。
E)循環手段
本実施形態における循環手段は、C)エッチング溶液供給手段やD)除去手段から供給される溶液を、製造装置10内にて循環させる機構のことを指す。つまり、図1において、図示しないインターフェイス(制御盤等)で製造装置10を操作する場合、エッチング溶液供給手段を稼働させることを選択すると、第1バルブ21及び第2バルブ22が開き、第3バルブ33及び第4バルブ34が閉じる。そして、ポンプ4が稼働し、エッチング溶液槽2→第1バルブ21→ポンプ4→処理槽1→第2バルブ22→エッチング溶液槽2→第1バルブ21→・・・というように、エッチング溶液が循環する。後述するが、このとき、処理槽1ではガラス基板に対するエッチングが行われる。本実施形態では、エッチング溶液が循環する機構を「エッチングモード」とも言う。
逆に、除去手段を稼働させることを選択すると、第3バルブ33及び第4バルブ34が開き、第1バルブ21及び第2バルブ22が閉じる。そして、ポンプ4が稼働し、電解質溶液槽3→第3バルブ33→ポンプ4→処理槽1→第4バルブ34→電解質溶液槽3→第3バルブ33→・・・というように、電解質溶液が循環する。後述するが、このとき、エッチング工程で生じたフッ化アルミン酸スケールの除去が行われる。本実施形態では、電解質溶液が循環する機構を「除去モード」とも言う。
また、本実施形態においては、この一連の循環機構を、循環手段と言う。本実施形態における循環手段は、エッチング溶液及び電解質溶液を製造装置10内にて各々独立して循環させている。すなわち、製造装置10内において、製造工程の一部であるエッチングモードとスケールを除去する除去モードとをバルブ等により切り替えることができる。
<2.製造装置が具備するスケールの除去機構(スケールの除去方法)の説明>
以下、本実施形態に係る電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法において用いられるスケールの除去方法について、上記にて説明した製造装置を用いて説明する。
A)溶液の準備
まず、エッチング溶液及び電解質溶液を、エッチング溶液槽2及び電解質溶液槽3に各々入れる。エッチング溶液槽2に入れられるエッチング溶液は前回のエッチング工程で用いられた溶液であっても良い。このとき、ポンプ4は稼働を停止させておき、第1バルブ21〜第4バルブ34は全て閉じておく。なお、具体的なエッチング溶液及び電解質溶液については、上述の通りである。
B)エッチング工程
溶液の準備を行った後、製造装置をエッチングモードに切り替え、ガラス基板に対しエッチング処理を行う。このとき、製造装置10内の各所には、前回のエッチング工程あるいは本エッチング工程によりフッ化アルミン酸アルカリ塩(スケール)が析出・堆積している。したがって、このエッチング工程において、析出・堆積したスケールとエッチング溶液とが接触する。エッチングモードにおけるポンプ4やバルブの具体的な動作については、E)循環手段で説明した通りである。
このエッチング工程では、エッチング溶液としてフッ酸及び硫酸の混酸を用いるため、エッチング溶液と接触したフッ化アルミン酸スケールは酸性となる。したがって、ガラス基板へのエッチング工程が終了した後、そのまま後のC)スケールの除去工程を行うことができる。なお、エッチング工程とは別に、フッ化アルミン酸スケールを酸性とする酸処理工程を設けても良い。
C)スケールの除去工程
エッチング工程に引き続いて、スケールの除去工程を行う。この際、スケールは酸性状態に維持されている。
i)処理槽1、及びエッチング溶液槽2に関連しない配管の洗浄
まず、E)循環手段で説明した通り、製造装置をエッチングモードから除去モードへ切り替える。すなわち、第3バルブ33及び第4バルブ34を開き、第1バルブ21及び第2バルブ22を閉じる。そして、ポンプ4が稼働し、電解質溶液槽3→第3バルブ33→ポンプ4→処理槽1→第4バルブ34→電解質溶液槽3→第3バルブ33→・・・というように、電解質溶液を循環させる。この洗浄により、エッチング溶液槽2に関連する配管以外の部分に対し、万遍なく電解質溶液で洗浄を行う。なお、電解質溶液による洗浄の前に(エッチングモードから除去モードへの切り替えの際に)、酸性状態を維持するという条件付きで、必要なら適宜水による洗浄を加えても良い。その洗浄は、電解質溶液の循環手段と同様に洗浄液を循環させても良い。
ii)エッチング溶液槽、及びエッチング溶液槽に関連する配管の洗浄
次に、エッチング溶液槽2からエッチング溶液を排出する(排出機構は図示せず)。なお、電解質溶液によるエッチング溶液槽2の洗浄の前に、酸性状態を維持するという条件付きで、必要なら適宜水による洗浄を加えても良い。その洗浄は、エッチング溶液の循環手段と同様に洗浄液を循環させても良い。
適宜洗浄を加えた後、電解質溶液槽3からエッチング溶液槽2へと電解質溶液を輸送する(輸送機構は図示せず)。その後、第1バルブ21及び第2バルブ22を開き、第3バルブ33及び第4バルブ34を閉じる。そして、ポンプ4を稼働させ、「電解質溶液」を、エッチング溶液槽2→第1バルブ21→ポンプ4→処理槽1→第2バルブ22→エッチング溶液槽2→第1バルブ21→・・・というように循環させる。
このように除去装置10を除去モードで稼働させることにより、図1に示す溶液の全ての輸送経路において、電解質溶液を循環させることができる。その結果、全ての輸送経路において、スケールを溶解することができる。
なお、スケール除去工程の際の、溶液の入れ替え及び洗浄の頻度としては、スケールの析出量に応じて適宜決定される。例えば、溶液は一連の除去工程によりスケールが除去されると、その都度廃棄してもよいし、複数回使用することもできる。また、洗浄の頻度は定期的に実施してもよいし、スケールの析出量をモニタリングしながら、所定値を超えたときに洗浄するようにしてもよい。
D)再洗浄の準備
最後に、空になった電解質溶液槽3に「エッチング溶液」を補充する。そして、エッチング工程を再開して、電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造を行う。つまり、洗浄の前では「エッチング溶液槽2」「電解質溶液槽3」だった構成が、再び洗浄を行う際には、その役割が逆転する。つまり、洗浄前後で中身の溶液を入れ替えることにより、「エッチング溶液槽2」と「電解質溶液槽3」の役割が入れ替わる。
以降、スケールの除去方法を実施する度に、上記のA)〜D)の工程を繰り返す。
<3.実施の形態おける特徴部分の詳述>
以上、電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法およびその製造装置について説明し、その中で、エッチング工程により生じたフッ化アルミン酸アルカリ塩の除去方法及びその装置について説明した。以下、それらにおいて特徴となる部分と、従来技術(特に特許文献1及び2)との相違について詳述する。
まず、本実施形態における特徴部分の一つとして、これまで溶解が極めて困難と考えられていたフッ化アルミン酸アルカリ塩(LiAlF、NaAlF、及びLiNa(AlF)を溶解対象としていることが挙げられる。本実施形態では、酸化アルミニウムを含有するガラス基板を、フッ酸を含むエッチング溶液を用いてエッチングしているため、フッ化アルミン酸アルカリ塩が析出してしまい、その対策が必要となるからである。
半導体製造工程に関し、フッ酸を使用することに起因して発生するフッ化カルシウムスケールを除去する特許文献1の技術においては、リン酸系の薬剤を用いてフッ化カルシウムスケールを除去している。
しかしながら、特許文献1の従来技術の位置づけのEDTAや、特許文献1に記載のリン酸系の薬剤では、よほどの高濃度の薬剤でないと、本実施形態におけるスケール(フッ化アルミン酸アルカリ塩)を溶解することは不可能である。しかも、仮に溶解できたとしても、溶解速度が遅すぎるため、エッチング工程によって発生するスケールの量に対し、処理が追いつかない。そのため、実際のエッチング装置におけるスケール除去工程において実用とすることができない。
一方、高濃度の薬剤を高温とすることで溶解速度を向上させることも考えられる。しかしながら、本実施形態におけるエッチング装置は、上述の通り、各部材の少なくとも主表面に対して耐酸性物質として樹脂がコーティングされている。つまり、特許文献1の薬剤を高温としてしまうと、エッチング装置内において耐熱性に劣る樹脂が使用されている部分において腐食や変形が発生してしまう。それにより、結局、エッチング装置の駆動が妨げられるおそれもある。
また、石炭又は他の灰分含有有機物質を高温・高圧の部分酸化急冷ガス化システムでガス化させる際の技術であって、その際に発生する、シリカ、フッ化カルシウム、及びフッ化マグネシウムを成分として含有するスケールを除去する特許文献2の技術においては、硝酸アルミニウム溶液を用いてスケールを溶解している。
しかしながら、特許文献2は、チタン又はステンレス鋼のような金属の表面に付着したスケールを除去するための技術である。スケール除去を行う場所がチタン又はステンレス鋼の表面である関係上、酸性溶液を用いることができない。仮に酸性溶液を用いてしまうと、金属表面に腐食が発生してしまう。
また、石炭又は他の灰分含有有機物質を高温・高圧の部分酸化急冷ガス化システムでガス化させる際の技術では、本実施形態で扱うようなフッ化アルミン酸アルカリ塩(LiAlF、NaAlF、及びLiNa(AlF)が発生することがない。そのため、特許文献2においてフッ化物を含有するスケールと言っても、特許文献2の記載からでは本実施形態のスケールが生成されることはないから、上記のフッ化アルミン酸アルカリ塩(LiAlF、NaAlF、及びLiNa(AlF)には対応できるとは到底読み取ることができない。なお、これは、特許文献1についても同様のことが言える。
そして、本実施形態における別の特徴部分は、フッ化アルミン酸アルカリ塩を予め酸性(即ちpH<7.0)にしておくことである。上述の通り、フッ化アルミン酸アルカリ塩は、硫酸や硝酸のような酸性溶液には不溶であることが知られていた。そのような状況下で、あえて、フッ化アルミン酸アルカリ塩を酸性になるような酸処理(例えば、エッチング処理)を行った。その上で、金属イオンを含む酸性の電解質溶液とフッ化アルミン酸アルカリ塩とを接触させたのである。
つまり、従来の常識では不可能と考えられていた状況下において、後述の実施例に示すように、フッ化アルミン酸アルカリ塩であるスケールを速やかにエッチング装置から除去することができる。
<4.実施の形態による効果>
ここで挙げた電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法およびその製造装置においては、以下の効果を奏する。
即ち、ガラス基板に対してエッチング工程を行った際の副生成物として析出及び堆積されるフッ化アルミン酸スケールを、本来溶解しなかったはずの酸性条件下に置く。酸性条件にするという下ごしらえをした上で、金属イオンを含む酸性の電解質溶液に、同じく溶解しなかったはずの酸性条件のフッ化アルミン酸スケールを接触させる。
その結果、エッチング工程の支障となるフッ化アルミン酸スケールを化学的に除去することができる。
しかも、金属イオンを含む酸性の電解質溶液をエッチング装置内にくまなく行きわたらせることにより、化学的なスケール除去が可能となる。そのため、分解除去が困難な装置内の部材であっても、それに付着したフッ化アルミン酸スケールを溶解除去することができる。また、エッチング装置において、「エッチングモード」と「除去モード」とを切り替えることにより、効率良くかつ容易にスケールを除去することができる。
ガラス基板に対してエッチングを用いる技術において、上記の課題の解決は喫緊の事項となっていた。しかしながら、本実施形態に記載の方法を行ったり装置を稼働したりすることにより、エッチング装置の稼働を停止する必要がなくなり、製造工程の効率を著しく向上させることができる。そればかりか、清掃者が機械的な除去を行わないで済むため、フッ化アルミン酸スケールの除去を行う際の創傷の危険を皆無とすることができる。
その結果、ガラス基板ひいては電子機器用カバーガラスの製造の歩留まりを向上させることが可能となり市場競争力を上昇させることができるという大きな効果を奏する。
なお、本実施形態において用いられる電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置の一例としてのエッチング装置は、ガラス基板に対するウエットエッチングに用いられる装置に対して適用することができる。また、このウエットエッチングで作製されるガラス基板は、様々な用途に使用することができる。特に、画像表示パネルと、画像表示パネルの画像表示面側に設けられたMCGと、を少なくとも備えた携帯型電子機器、特に携帯電話のMCGとして用いられる。
<5.変形例>
なお、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
本実施形態においては、上記の内容以外の変形例について列挙する。
本実施形態においてはガラス基板を例示したが、別に基板でなくとも本発明の思想は適用し得る。つまり、酸化アルミニウム(Al)を含むガラスシート、インゴット、ブロック等にも適用できる。更に言うと、酸化アルミニウム以外の化合物であってアルミニウムを含有するガラスであれば本発明の思想を適用し得る。
また、本実施形態におけるガラス基板は、1枚のガラス基板を加工対象としても良いし、予め複数枚のガラス基板を積層加工しておいて、それを1枚のガラス基板として加工を行っても良い。
また、本実施形態においては、ガラス基板へのエッチング工程によりフッ化アルミン酸スケールを酸性にする場合について述べたが、もちろんエッチング工程とは別にフッ化アルミン酸スケールを酸性にする工程(酸処理工程)を設けても良い。また、エッチング溶液槽2と電解質溶液槽3の溶液の輸送経路において、共通した配管及びポンプ4を用いるのではなく、完全に独立した構成を有していても構わない。つまり、エッチング工程で用いるエッチング溶液を循環させる循環手段と、スケール除去工程で用いる電解質溶液を循環させる循環手段とを別々に設けても構わない。更に言えば、エッチングを行うための装置と、スケールの除去を行うための装置を別個独立で設けていても構わない。このようなスケールの除去を行うための装置は、酸性溶液供給手段と、除去手段と、を有している。酸性溶液供給手段は、エッチング溶液供給手段の代わりに、フッ化アルミン酸スケールを酸性にする。このような装置は、例えば、フッ化アルミン酸スケールが付着した部品等を個別に洗浄するのに好適である。
(実施例1)
以下、実施の形態にて述べた<2.製造装置が具備するスケールの除去機構(スケールの除去方法)の説明>に従って、本実施例について説明する。
A)溶液の準備およびB)エッチング工程
まず、酸化アルミニウムを含有するガラスをフッ酸及び硫酸を含む酸性のエッチング溶液によりエッチングした後のエッチング装置を準備した。つまり、既にエッチング工程が終了しているエッチング装置を準備した。なお、ここで用いたフッ酸は12wt%、そして硫酸は8wt%としていた。
C)スケールの除去工程
エッチング装置内に存在する厚さ1mmのスケール片を3gずつに分解し、電解質溶液中へと、そのスケール片を静置させ、経過時間に対するスケール片の溶解量を調べた。
なお、本実施例における電解質溶液は、表1に記載のように、40℃の硝酸アルミニウム九水和物(Al(NO・9HO)水溶液30g(濃度41wt%)を用いた。
また、本実施例にて用いたスケール片のpHは3.5(pH7未満)であり、酸性を示していた。
(実施例2〜4)
実施例2〜4においては、硝酸アルミニウム九水和物の濃度を表1のように変更させた点を除き、実施例1と同様の手法で、経過時間に対するスケール片の溶解量を調べた。
(比較例1〜3)
比較例1〜3においては、硝酸アルミニウム九水和物以外の物質であって、金属イオンを含まない酸性溶液を電解質溶液の代わりに用いた。そして、表1に記載の濃度とした。それ以外は、実施例1と同様の手法で、経過時間に対するスケール片の溶解量を調べた。
(実施例5〜8)
実施例5〜8においては、硝酸アルミニウム九水和物の重量(ひいては電解質溶液の重量、濃度、硝酸アルミニウムのwt%及びモル量)並びにスケール片の重量を表2のように変更させた点を除き、実施例1と同様の手法でスケール片の溶解量を調べた。
(実施例9〜13)
実施例9〜13においては、硝酸アルミニウム九水和物の代わりに、硫酸アルミニウム14〜18水和物の重量(ひいては電解質溶液の重量、濃度、硝酸アルミニウムのwt%及びモル量)並びにスケール片の重量を表3のように変更させた点を除き、実施例1と同様の手法で、経過時間に対するスケール片の溶解量を調べた。
(評価結果)
実施例1〜13における、フッ化アルミン酸スケールの溶解量(縦軸)と経過時間(横軸)との関係を示すグラフを図2に示す。なお、図2(a)は実施例1〜4のデータを示し、図2(b)は実施例5〜8のデータを示し、図2(c)は実施例9〜13のデータを示す。
いずれのデータにおいても、スケール片は良好に溶解していた。また、経過時間が小さいころの初期の溶解速度は、電解質溶液の濃度に対してあまり変動がないことがわかった。その結果、溶解するスケールの量に対して、十分多い量の硝酸アルミニウム又は硫酸アルミニウムを投入するのが効果的であることが分かった。
なお、比較例1〜3においては、経過時間が20時間過ぎても、実施例1〜4に比べて1/10の溶解量しか示さず、スケール片の実質的な溶解は確認できなかった。
1 処理槽
2 エッチング溶液槽
21 第1バルブ
22 第2バルブ
3 電解質溶液槽
33 第3バルブ
34 第4バルブ
4 ポンプ
10 製造装置

Claims (11)

  1. ガラス基板を酸性のエッチング溶液によりエッチングするエッチング工程と、
    耐酸性物質に付着した化合物であって、前記エッチング工程により生じたフッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去工程と、
    を有することを特徴とする電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  2. 前記除去工程の後に、前記エッチング工程を再度行うことを特徴とする請求項1に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  3. 前記電解質溶液は、硫酸アルミニウム水溶液又は硝酸アルミニウム水溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  4. 前記エッチング溶液は、フッ酸及び硫酸を含む溶液であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  5. 前記フッ化アルミン酸アルカリ塩は、ッ酸及び硫酸を含む溶液を用いて、酸化アルミニウムを含有する前記ガラス基板をエッチング装置内にてエッチングすることにより生じたものであり、
    前記除去工程は、前記電解質溶液を前記エッチング装置内にて循環させることにより行われることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  6. 前記フッ化アルミン酸アルカリ塩はLiAlF、NaAlF、及びLiNa(AlFのいずれか又はその組み合わせであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  7. ガラス基板を酸性のエッチング溶液によりエッチングするエッチング溶液供給手段と、
    耐酸性物質に付着した化合物であって、前記エッチング溶液との接触により生じ、かつ前記エッチング溶液によって酸性となったフッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去手段と、
    を有することを特徴とする電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置。
  8. 前記エッチング溶液及び前記電解質溶液を前記製造装置内にて各々独立して循環させる循環手段を更に有することを特徴とする請求項7に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置。
  9. 前記エッチング溶液は、フッ酸及び硫酸を含む溶液であって、
    前記フッ酸及び硫酸を含む溶液により、酸化アルミニウムを含む前記ガラス基板をエッチングすることを特徴とする請求項7又は8に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造装置。
  10. 耐酸性物質に付着したフッ化アルミン酸アルカリ塩を酸性溶液により処理する酸処理工程と、
    前記酸処理工程により酸性となった前記フッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去工程と、
    を有することを特徴とするフッ化アルミン酸アルカリ塩の除去方法。
  11. 耐酸性物質に付着したフッ化アルミン酸アルカリ塩に対して酸性溶液を供給する酸性溶液供給手段と、
    前記酸性溶液供給手段から供給される前記酸性溶液によって酸性となった前記フッ化アルミン酸アルカリ塩を、金属イオンを含む酸性の電解質溶液で除去する除去手段と、
    を有することを特徴とするフッ化アルミン酸アルカリ塩の除去装置。
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