JP5744695B2 - 建設機械のフィルタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は建設機械のフィルタ装置に係り、特にフィルタに対して清掃処理が行われる建設機械のフィルタ装置に関する。
一般に油圧ショベル等の建設機械では、エンジンを冷却するための熱交換機を有している。この熱交換機は、エンジンにより駆動される冷却ファンにより生成される冷却風により冷却される。また熱交換機の冷却風の吸い込み側にはフィルタが設けられており、熱交換機に設けられた冷却フィンが目詰まりすることを防止している。
ところで建設機械は、粉塵が多く舞う稼働環境で使用される場合が多い。このため、熱交換機を覆うフィルタも目詰まりが頻繁に発生し、フィルタに詰まった粉塵の除去を行う必要がある。従来では、このフィルタに詰まった粉塵の除去を行うには、熱交換機からフィルタを取り外し、建設機械の機体外部でフィルタから粉塵を除去することが行われていた(特許文献1参照)。
図6は、従来のフィルタに詰まった粉塵を除去する作業を説明するため図である。フィルタ100は、通常は熱交換機101の冷却風の吸い込み側に取り付けられている。同図に示す例では、フィルタ100は熱交換機101に設けられたフック102にスライド装着されると共に、上部を蝶ボルト107を用いて熱交換機101に固定する構造となっている。
よって、フィルタ100に詰まった粉塵の除去を行うには、蝶ボルト107を取り外し、フィルタ100をフック102に沿って上方にスライドさせることにより熱交換機101から取り外し、続いてエンジン室103からフィルタ100を機体外部に取り出し、機体外部において粉塵を除去する必要があった。
特開2006−052689号公報
従来のフィルタ装置は、フィルタ100に詰まった粉塵の除去を行うためにはフィルタ100を熱交換機101から取り外す必要がある。このため従来のフィルタ装置では、この取り外しの際にフィルタ100が振動してしまい、図7に示すようにフィルタ100に付着した粉塵105がエンジン室103内に落下してしまうという問題点があった。
このため、従来ではフィルタ100の清掃と共に、エンジン室103に落下した粉塵105の清掃処理を行う必要があり、その作業が面倒であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、フィルタの清掃作業の容易化及び省力化を図った建設機械のフィルタ装置を提供することを目的とする。
上記の課題は、第1の観点からは、
エンジン室を囲む外装体の側部に形成されたメンテナンス用開口部と、前記メンテナンス用開口部を開閉するメンテナンス用ドアとを有する建設機械に設けられ、
冷却風により冷却される熱交換装置の冷却風上流側に配設されるフィルタを有する建設機械のフィルタ装置であって、
前記フィルタを前記メンテナンス用ドアの内側に配設すると共に、
前記フィルタを、前記メンテナンス用開口部を覆う第1の位置と、前記エンジン室から引き出された第2の位置との間で回転移動可能な構成とし、
前記メンテナンス用ドアの回転軸を前記メンテナンス用開口部の一側部に設けると共に、前記フィルタの回転軸を前記一側部と反対側の他側部に設けたことを特徴とする建設機械のフィルタ装置により解決することができる。
開示の建設機械のフィルタ装置によれば、フィルタをエンジン室から引き出された第2の位置に移動できるため、この第2の位置でフィルタに詰まった粉塵の清掃を行えるため、清掃処理を容易に行うことができる。また、第1の位置はエンジン室に形成された開口部を覆う位置であるため、フィルタを第1の位置から第2の位置に移動しても、フィルタに付着した粉塵がエンジン室内に落下することはなく、清掃処理の省力化を図ることができる。
図1は、本発明の第1実施形態であるフィルタ装置を搭載した建設機械を示す側面図である。 図2は、本発明の第1実施形態であるフィルタ装置を搭載した建設機械のエンジン室の断面図である。 図3は、本発明の第1実施形態であるフィルタ装置の斜視図である。 図4は、本発明の第1実施形態であるフィルタ装置の横断面図である。 図5は、本発明の第2実施形態であるフィルタ装置の横断面図である。 図6は、従来の一例であるフィルタ装置を説明するための斜視図である。 図7は、従来のフィルタ装置で発生する問題点を説明するための断面図である。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1は本発明の第1実施形態である排気装置を設けた建設機械を示している。本実施形態では、建設機械として小旋回タイプの小型油圧ショベル1を例に挙げて説明する。この小旋回タイプの小型油圧ショベル1は、キャブ8に対しエンジン室17のY2方向の延出量が小さく設定されている。
小型油圧ショベル1は、大略すると自走可能なクローラ式の下部走行体2と、この下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより略構成されている。また、上部旋回体3の前部側には作業アタッチメント4が設けられている。
この作業アタッチメント4は、ブーム6、アーム9、及びバケット10等を有している。ブーム6は、後述の旋回フレーム5に俯仰動可能に取り付けられている。アーム9は、ブーム6の先端側に回動可能に取り付けられている。また、バケット10は、アーム9の先端側に回動可能に取り付けられている。
ブームシリンダ12は、旋回フレーム5とブーム6との間に配設されている。このブームシリンダ12により、ブーム6は旋回フレーム5に対して俯仰動する。アームシリンダ13は、ブーム6とアーム9との間に配設されている。このアームシリンダ13により、アーム9はブーム6に対して回動動作する。更にバケットシリンダ14は、バケット10とアーム9との間に配設されている。このバケットシリンダ14により、バケット10はアーム9に対して回動する。
上部旋回体3は、下部走行体2上に旋回機構16を介して旋回自在に設置されている。この上部旋回体3には、図1に加え図2に示すように、旋回フレーム5、キャブ8、カウンタウエイト15、エンジンフード17a、外装カバー(外装体)18、エンジン20、マフラ30等が配設されている。
キャブ8は旋回フレーム5上に設けられており、その内部には運転席(図示せず)が設けられている。オペレータはキャブ8内の運転席に着座し、小型油圧ショベル1の運転操作を行う。
カウンタウエイト15は、作業アタッチメント4との重量バランスをとる機能を奏する。またエンジンフード17a、外装カバー18は、エンジン20、熱交換機24、ポンプ27、フィルタ装置35A等を覆うものである。
次に、エンジン室17内の構成について説明する。
図2は、エンジン室17の内部構成を示す概略構成図である。同図に示されるように、カウンタウエイト15、エンジンフード17a、外装カバー18に囲まれたエンジン室17内には、エンジン20、冷却ファン23、熱交換装置24、ポンプ27、及びフィルタ装置35A等が配設されている。
エンジン20は、旋回フレーム5に配設されたエンジン取付座21の上部に、マウント22を介して支持されている。マウント22は防振マウントであり、エンジン20で発生する振動が旋回フレーム5に伝達されるのを防止している。
エンジン20のX1方向側(図中左側)には、冷却ファン23が配設されている。また、冷却ファン23のX1方向側には、熱交換装置24が配設されている。
冷却ファン23は、エンジン20により回転駆動される。冷却ファン23が回転駆動されることより、外気が冷却風としてエンジン室17に取り込まれる。熱交換装置24は、このエンジン室17に取り込まれた冷却風により冷却される。
冷却風は、図2において右側に向け流れる。よって、図中矢印X1方向側が冷却風上流側となり、図中矢印X2方向が冷却風下流側となる。
熱交換装置24は、エンジン20内を流れる冷却水を冷却するラジエータ、ブームシリンダ12、アームシリンダ13、バケットシリンダ14等の油圧機器の作動油の放熱をするためのオイルクーラ及びエンジンに供給される過給空気を冷却するためのインタークーラが並設されたラジエータユニット24Aと、図示しない燃料タンクに戻る余剰燃料を冷却する燃料クーラ24Bと、エアコン用のコンデンサ24Cとを有した構成されている。燃料クーラ24B及びコンデンサ24Cは、ラジエータユニット24Aの冷却風上流側に配設されている。
エンジン室17内の熱交換装置24の冷却風上流側には、バッテリー46及び電装品47が配設されている。外装カバー18の熱交換装置24の周囲には隔壁58が形成されている。熱交換装置24は、隔壁58とシール等を介して気密に接した構成とされている。また、エンジンフード17aも、隔壁58とシール等を介して気密に接した構成とされている。
よって隔壁58により、エンジン室17はエンジン20及び熱交換装置24等が収納された第1空間部55と、熱交換装置24の冷却風上流側に形成される第2空間部56とに画成される。この第1空間部55と第2空間部56は、隔壁58に形成された開口部58aにより連通されており、この開口部58aを塞ぐように熱交換装置24が配設されている。
これにより、冷却ファン23により生成される冷却風は、フィルタ装置35Aと熱交換装置24のみを通過し、第2空間部56から第1空間部55に向け流れる構成となる。
ポンプ27は、エンジン20の冷却ファン23が配設された側と反対側(冷却風下流側)に配設されている。ポンプ27は、作業アタッチメント4を駆動するブームシリンダ12、アームシリンダ13、バケットシリンダ14等の油圧源である。このポンプ27もエンジン20により駆動される。
エンジン20から排出された排気ガスは、排気マニホールド28及び排気管29を介してマフラ30に導入される。マフラ30は、エンジン20のX2方向側の上部位置に固定ブラケット33を介して固定されている。排出ガスの排気騒音は、マフラ30内に形成された複数の部屋内で膨張及び圧縮を繰り返し進行することにより消音される。
また、マフラ30の排気端部にはテールパイプ31が設けられている。マフラ30で消音処理が行われた排気ガスはテールパイプ31から機体外部に排出される。
次に、主に図3及び図4を用いて、フィルタ装置35Aについて説明する。
フィルタ装置35Aは、フィルタ36とフレーム38とを有している。このフィルタ装置35Aは、熱交換装置24の冷却風上流側を覆うよう配設される。
本実施形態では、エンジン室17(外装カバー18側部)にメンテナンスを行うためのメンテナンス用開口部18aが形成されている。また、外装カバー18には、このメンテナンス用開口部18aを開閉するメンテナンス用ドア19が設けられている。
このメンテナンス用ドア19は、メンテナンス用開口部18aの図中左側に配設されたヒンジ37により外装カバー18に対して矢印A1,A2方向に回転可能に取り付けられている。メンテナンス用ドア19がA1方向に回転されることによりメンテナンス用開口部18aは開かれ、メンテナンス用ドア19がA2方向に回転されることによりメンテナンス用開口部18aは閉じられる。
また、メンテナンス用ドア19は、多数の冷却風取り入れ口19aが形成されている。熱交換装置24の冷却風は、この冷却風取り入れ口19aから第2空間部56内に取り込まれる。前記した熱交換装置24は、メンテナンス用開口部18aと対向する位置に配置されている。よって、冷却風取り入れ口19aから取り入れられた冷却風は、熱交換装置24に流入される。
フィルタ装置35Aを構成するフィルタ36は、熱交換装置24の冷却風上流側に配設される。具体的には、フィルタ36はメンテナンス用ドア19の内側に配設さる。
前記のようにメンテナンス用ドア19は、メンテナンス用開口部18aを開閉するものである。メンテナンス用ドア19が閉じられた状態において、フィルタ36はメンテナンス用ドア19の内側で、メンテナンス用開口部18aを覆うよう構成されている。
メンテナンス用ドア19には冷却風取り入れ口19aが形成されており、よって冷却風取り入れ口19aから取り入れられた冷却風は、メンテナンス用開口部18a及び第2空間部56を通り熱交換装置24に流入する。この際、熱交換装置24の冷却風上流側に位置するメンテナンス用開口部18aをフィルタ36で覆うことにより、取り入れられた冷却風に含まれる粉塵はフィルタ36で捕集され、熱交換装置24に至ることを防止できる。
このフィルタ36は、フレーム38に装着されている。フレーム38は、矩形枠状の形状を有している。このフレーム38の内部に装着されることにより、フィルタ36はフレーム38に保持される。この保持状態において、フィルタ36は外周をフレーム38に囲繞された状態となり、フィルタ36とフレーム38は一体化する。
フレーム38は、ヒンジ39を介して外装カバー18に固定されている。よって、フレーム38はヒンジ39を中心として図中矢印B1,B2で示す方向に回転可能な構成となっている。
このフレーム38がB2方向に移動した状態で、フレーム38に保持されたフィルタ36はメンテナンス用開口部18aを覆う位置(第1の位置)に位置するよう構成されている。フィルタ36が第1の位置にあるとき、フィルタ36はメンテナンス用開口部18aを気密に封止している。よって、冷却風取り入れ口19aを介して冷却風がメンテナンス用開口部18aを通過する際、冷却風に含まれる粉塵はフィルタ36で捕集される。
前記のように、フレーム38はヒンジ39により外装カバー18に固定されている。よって、フレーム38がヒンジ39を中心としてB1方向に回転することにより、フィルタ36は外装カバー18から引き出された位置(第2の位置)に移動することが可能な構成となっている。図3は、フレーム38(フィルタ36)が第2の位置に回転移動した状態を示している。
ここで、メンテナンス用ドア19とフレーム38の外装カバー18への取り付け位置に注目する。メンテナンス用ドア19は、図3においてメンテナンス用開口部18aの左側部(一側部)に設けられたヒンジ37により外装カバー18に回転可能に貼り付けられている。これに対し、フレーム38はメンテナンス用開口部18aの右側部(他側部)に設けられたヒンジ39により外装カバー18に回転可能に貼り付けられている。
従って、メンテナンス用ドア19の回転軸とフレーム38の回転軸は、メンテナンス用開口部18aを挟んで離間した構成となる。これにより、メンテナンス用ドア19とフレーム38は観音開きする構成となり、よって回転時においてメンテナンス用ドア19とフレーム38とが干渉することを防止することができる。また、フレーム38が締められた際にメンテナンス用ドア19がフィルタ36に干渉することがないため、フィルタ36によりメンテナンス用開口部18aを確実に封止(シール)することができる。
なお、フレーム38には把持部38aが設けられているため、フレーム38の開閉操作を容易に行うことができる。
次に、上記構成とされたフィルタ装置35Aにおいて、フィルタ36に粉塵が詰まったときの清掃処理について説明する。
フィルタ36の清掃処理を行うには、先ず作業者はエンジン室17のメンテナンス用ドア19を矢印A1方向に回転し、メンテナンス用開口部18aを開放する。この状態で、フィルタ36はメンテナンス用開口部18aを覆った状態(第1の位置にある状態)を維持している。また、冷却風取り入れ口19aから取り込まれた冷却風に含まれていた粉塵は、フィルタ36の手前の面(図4に符号36aで示す面)にのみ付着している。
続いて、作業者は把持部38aを把持し、フレーム38(フィルタ36)をヒンジ39を中心として矢印B1で示す方向に回転させる。これにより、フレーム38(フィルタ36)は、第1の位置から外装カバー18の外部の位置(第2の位置)に引き出される。
このフィルタ36を第1の位置から第2の位置に引き出す際、フィルタ36に振動が印加されてフィルタ36から粉塵70が落下する可能性がある。しかしながら、第1の位置から第2の位置にフィルタ36が回転する際、フィルタ36は外装カバー18(エンジン室17)の外部を移動する。よって、フィルタ36から粉塵70が落下してもエンジン室17の外部で落下するため、粉塵70がエンジン室17内に侵入するようなことはない。
次に作業者は、把持部38aを操作しフレーム38を小刻みに揺動(B1,B2方向に回転)させる、またはフィルタ36の内面側から圧縮空気を吹き付けることにより、フィルタ36を揺動させる。これによりフィルタ36に付着していた粉塵70は落下する。
そして、フィルタ36に付着していた粉塵70が落下し、フィルタ36の目詰まりが解消すると、作業者はフィルタ36(フレーム38)を第2の位置から第1の位置へ移動させ、再びフィルタ36によりメンテナンス用開口部18aを覆う処理を行う。次に、作業者はメンテナンス用ドア19をA2方向に回転させることにより、メンテナンス用ドア19によりメンテナンス用開口部18aを閉める。以上の一連の処理により、清掃処理は終了する。
上記のように本実施形態に係るフィルタ装置35Aは、フィルタ36をメンテナンス用開口部18aからエンジン室17の外部に引き出して清掃処理を行うため、引き出す際に粉塵70がエンジン室17内に落下することはない。よって、従来必要であったエンジン室17内の清掃処理を不要することができ、フィルタ36の清掃処理の容易化及び省力化を図ることができる。
また清掃処理中、フィルタ36はフレーム38及びヒンジ39により外装カバー18に支持された状態となっている。このため、作業者がフィルタ36(フレーム38)を第1の位置と第2の位置との間で移動させる処理、及びフィルタ36を振動させて粉塵70を落下させる処理において、作業者はフィルタ36を持つ必要はなく、これによっても清掃処理を容易に行うことができる。
図5は、本発明の第2実施形態であるフィルタ装置35Bを示している。
なお、図5において、図1乃至図4を用いて説明した第1実施形態であるフィルタ装置35Aと対応する構成については同一符号を付し、その説明は省略するものとする。
前記した第1実施形態に係るフィルタ装置35Aでは、フィルタ36を保持するフレーム38をヒンジ39を用いて外装カバー18に対して回転可能な構成とし、これによりフィルタ36を外装カバー18の外部に引き出す構成とした。



これに対して本実施形態に係るフィルタ装置35Bは、メンテナンス用開口部18aにフィルタホルダ40を固定し、このフィルタホルダ40に対してフィルタ36がスライド移動可能な構成としたことを特徴とするものである。
フィルタ36は、図中矢印C2方向にスライドさせることによりフィルタホルダ40に装着される。この装着位置(第1の位置)にある状態で、フィルタ36はメンテナンス用開口部18aを覆う状態となる。よって、冷却風取り入れ口19aを介して流入する冷却風に含まれる粉塵は、フィルタ36により捕集される。
また、メンテナンス用ドア19を開いた状態で、フィルタ36をフィルタホルダ40に対してC1方向にスライドさせることにより、フィルタ36はエンジン室17(外装カバー18)から引き出された位置(第2の位置)に移動する。この際、粉塵が付着した面36aはエンジン室17に対して外側に向いた状態を維持しつつスライドするため、この付着した塵埃がエンジン室17内に侵入するようなことはない。
また、フィルタ36はフィルタホルダ40から引き出す際、スライドに伴い第2の位置において係止される構成とされている。よって、フィルタ36がフィルタホルダ40から容易に抜け出るようなことはない。
なお、この係止位置において、更に強く引き出し処理を行うことにより、フィルタ36はフィルタホルダ40に対して離脱可能な構成となっている。よって、フィルタ36の交換処理を行う場合には、上記のように係止位置において更に強く引き出す処理を行う。
フィルタ36に対する塵埃の除去処理は、フィルタ36が第2の位置にある状態で行う。この状態では、フィルタ36はフィルタホルダ40に支持された状態を維持している。
上記のように本実施形態に係るフィルタ装置35Bにおいても、フィルタ36をフィルタホルダ40から引き出す際に粉塵がエンジン室17内に落下することはない。よって、従来必要であったエンジン室17内の清掃処理を不要することができ、フィルタ36の清掃処理の容易化及び省力化を図ることができる。
また清掃処理中、フィルタ36はフィルタホルダ40に支持されるため、作業者はフィルタ36を持つ必要はなく、これによっても清掃処理を容易に行うことができる。よって、第2実施形態に係るフィルタ装置35Bにおいても、前記した第1実施形態に係るフィルタ装置35Aと同様の作用効果を実現することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
具体的には、上記した実施形態では本願発明を小型油圧ショベル1に適用した例について説明したが、本願発明はフィルタを有する各種建設機械についても適用可能なものである。
1 小型油圧ショベル
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 アタッチメント
5 旋回フレーム
6 ブーム
8 キャブ
9 アーム
15 カウンタウエイト
16 旋回機構
17 エンジン室
17a エンジンフード
18 外装カバー(外装体)
18a メンテナンス用開口部
19 メンテナンス用ドア
20 エンジン
23 冷却ファン
24 熱交換装置
24A ラジエータユニット
24B 燃料クーラ
24C コンデンサ
30 マフラ
35A,35B フィルタ装置
36 フィルタ
38 フレーム
40 フィルタホルダ
46 バッテリー
47 電装品
55 第1空間部
56 第2空間部
58 隔壁

Claims (2)

  1. エンジン室を囲む外装体の側部に形成されたメンテナンス用開口部と、前記メンテナンス用開口部を開閉するメンテナンス用ドアとを有する建設機械に設けられ、
    冷却風により冷却される熱交換装置の冷却風上流側に配設されるフィルタを有する建設機械のフィルタ装置であって、
    前記フィルタを前記メンテナンス用ドアの内側に配設すると共に、
    前記フィルタを、前記メンテナンス用開口部を覆う第1の位置と、前記エンジン室から引き出された第2の位置との間で回転移動可能な構成とし、
    前記メンテナンス用ドアの回転軸を前記メンテナンス用開口部の一側部に設けると共に、前記フィルタの回転軸を前記一側部と反対側の他側部に設けたことを特徴とする建設機械のフィルタ装置。
  2. エンジン室を囲む外装体の側部に形成されたメンテナンス用開口部と、前記メンテナンス用開口部を開閉するメンテナンス用ドアとを有する建設機械に設けられ、
    冷却風により冷却される熱交換装置の冷却風上流側に配設されるフィルタを有する建設機械のフィルタ装置であって、
    前記フィルタを前記メンテナンス用ドアの内側に配設すると共に、
    前記フィルタを、前記メンテナンス用開口部を覆う第1の位置と、前記エンジン室から引き出された第2の位置との間でスライド移動可能な構成とし、
    前記メンテナンス用ドアの回転軸を前記メンテナンス用開口部の一側部に設けると共に、前記フィルタは前記メンテナンス用ドアの回転軸を設けた前記メンテナンス用開口部の一側部と反対側の方向に第1の位置からスライド移動可能であって、第2の位置で係止可能であることを特徴とする建設機械のフィルタ装置。
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