JP5744140B2 - エレベータの群管理システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、カウンタウエイトの積載量を変更可能なエレベータの群管理システムに関する。
トラクション式のエレベータでは、巻上機のシーブに巻き架けられたメインロープの一端部に乗りかごが吊り下げられ、他端部にカウンタウエイトが吊り下げられている。巻上機の駆動によりシーブが回転すると、メインロープを介して乗りかごとカウンタウエイトが互いに反対方向に昇降動作する。
通常、このようなトラクション式のエレベータにおいて、カウンタウエイトの重さは、乗りかごの定格荷重の50%で釣り合うように定められている。この状態をオーババランス率(以下、OB率と称す)50%と呼ぶ。OB率とは、カウンタウエイトの質量と釣り合う乗りかごの積載率のことを言う。
OB率50%でカウンタウエイトと乗りかごが釣り合っている状態では、巻上機に負荷がかからないため、最も少ない電力で乗りかごを運転することができる。しかしながら、乗りかごの積載荷重は常に一定というわけではなく、乗客の人数によって変動する。カウンタウエイトと乗りかごとのバランスが崩れると、例えば乗りかごがカウンタウエイトより重い状態で乗りかごを上昇方向に運転する場合に電力を要する。乗りかごがカウンタウエイトより軽い状態で乗りかごを下降方向に運転する場合も同様であり、電力を要する。このように、電力を必要とする運転のことを「力行運転」と呼んでいる。
一方、乗りかごがカウンタウエイトより重い状態で乗りかごを下降方向に運転する場合には、乗りかごの重みを利用できるので電力を必要としない。乗りかごがカウンタウエイトより軽い状態で乗りかごを上昇方向に運転するも同様であり、電力を必要としない。このように、電力を必要としない運転のことを「回生運転」と呼んでいる。なお、回生運転で生じた電力は、抵抗等で消費する場合と電源側に戻す場合(消費電力がマイナスになる)の両方がある。
ここで、近年の省電力化の要求に伴い、カウンタウエイトの積載量を変更可能なエレベータが提案されている。このようなエレベータのことを「フレキシブルカウンタウエイト型エレベータ(FCW型エレベータ)」と呼んでいる。このFCW型エレベータでは、乗りかごの積載荷重に合わせてカウンタウエイトの積載量を適宜変更することで省電力化を図ることができる。
なお、カウンタウエイトの積載量を変更する方法としては、例えばカウンタウエイトに液体タンクを設け、その液体タンク内に液体を注入あるいは排出する方法がある。また、カウンタウエイトに付加的な錘を着脱可能に取り付ける方法などがある。
特開2008−162782号公報 特開2009−215049号公報 特開2012−56692号公報 特許第484951号公報
ここで、複数台のFCW型エレベータを有する群管理システムでは、各エレベータ(号機と称す)のカウンタウエイトの積載量を同じ重さに調整することで、システム全体の消費電力を低減している。
ところが、例えば朝の出勤時間帯に各号機の運転範囲を低層ゾーンに分けて運転することがある。このような分割運転では、低層ゾーンと高層ゾーンで基準階のかご内荷重は同じでも、平均的なかご内荷重は異なる。このため、各号機で理想的な積載量が合わず、消費電力を低減できない。
本発明が解決しようとする課題は、分割運転の時間帯における各号機のカウンタウエイトの積載量を適正化してシステム全体の省電力化を図ることのできるエレベータの群管理システムを提供することである。
本実施形態に係るエレベータの群管理システムは、複数台の号機を有し、これらの号機にはカウンタウエイトの積載量を変更可能な機構が設けられたエレベータの群管理システムにおいて、特定の時間帯に上記各号機の運転範囲を少なくとも2つのゾーンに分けて分割運転する運転制御手段と、この運転制御手段によって上記各号機を分割運転する前に上記各ゾーン毎に消費電力量が最も少なくなる上記カウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして求める適正ウエイト決定手段と、この適正ウエイト決定手段によって得られたゾーン別の適正ウエイトに基づいて上記各号機の上記カウンタウエイトを所定の位置に移動させて積載量を変更するウエイト制御手段とを具備し、上記適正ウエイト決定手段は、ゾーン別に上記各号機の停車パターンと上記特定の時間帯における各階の平均的なかご内荷重を運転条件として設定する条件設定手段と、この条件設定手段によって設定された運転条件に従って、上記各号機の上記カウンタウエイトの積載量を所定の範囲を順次変更しながら運転したときの消費電力量を算出する消費電力算出手段とを有し、上記消費電力算出手段によって算出された消費電力量が最も少なくなる上記カウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして決定する
また、本実施形態に係るエレベータの群管理システムは、複数台の号機を有し、これらの号機にはカウンタウエイトの積載量を変更可能な機構が設けられたエレベータの群管理システムにおいて、特定の時間帯に上記各号機の運転範囲を少なくとも2つのゾーンに分けて分割運転する運転制御手段と、この運転制御手段によって上記各号機を分割運転する前に上記各ゾーン毎に消費電力量が最も少なくなる上記カウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして求める適正ウエイト決定手段と、この適正ウエイト決定手段によって得られたゾーン別の適正ウエイトに基づいて上記各号機の上記カウンタウエイトを所定の位置に移動させて積載量を変更するウエイト制御手段とを具備し、上記ウエイト制御手段は、上記特定の時間帯以外のときに上記各号機の上記カウンタウエイトの積載量を交通状況に応じて同じ重さに制御し、上記特定の時間帯のときに上記各号機の上記カウンタウエイトの積載量を上記ゾーン別の適正ウエイトに基づいて個別に制御する。
図1は一実施形態に係るエレベータの全体構成を示す図である。 図2は同実施形態におけるエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。 図3は同実施形態における群管理制御装置の適正ウエイト決定処理を示すフローチャートである。 図4は同実施形態における群管理制御装置の運転処理を示すフローチャートである。 図5は同実施形態における低層ゾーンでの各階のかご内荷重の変化を示す図である。 図6は同実施形態における高層ゾーンでの各階のかご内荷重の変化を示す図である。 図7は同実施形態におけるゾーン別の適正ウエイトの求め方を説明するための図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は一実施形態に係るエレベータの全体構成を示す図であり、ここではフレキシブルカウンタウエイト(FCW)を備えたエレベータの構成が概略的に示されている。
昇降路11内にエレベータの乗りかご12とカウンタウエイト(吊り合い錘)13が設けられており、それぞれに図示せぬガイドレールに昇降動作可能に支持されている。乗りかご12とカウンタウエイト13はロープ14で接続されており、巻上機15の駆動により、互いに反対方向に昇降動作する。
図1の例では、2:1ローピング形式で乗りかご12とカウンタウエイト13が支持されており、ロープ14の一端は昇降路11の上部にヒッチ16により固定されている。ロープ14の他端側は、乗りかご12の底部に設けられたシーブ17を介して巻上機15に巻き架けられている。巻上機15に巻き架けられたロープ14の他端は、カウンタウエイト13に設けられたシーブ18を介して昇降路11の上部にヒッチ19により固定されている。
ここで、カウンタウエイト13には、積載量を可変可能な機構が設けられている。具体的には、カウンタウエイト13の上部にサブウエイト搭載部20が設けられており、このサブウエイト搭載部20にサブウエイト供給部21から供給される少なくとも1個以上のサブウエイト22が積載される。また、このサブウエイト供給部21は、サブウエイト搭載部20に積まれたサブウエイト22を回収する機能も兼ね備えている。
サブウエイト供給部21は、昇降路11の最上部付近に設置されている。カウンタウエイト13の積載量を変更するときは、乗りかご12を下降させ、カウンタウエイト13をサブウエイト供給部21の設置位置まで移動させる。この状態で、図示せぬサブウエイト供給部21の駆動機構が動作し、サブウエイト22が1つずつサブウエイト搭載部20に供給されるか、あるいは、サブウエイト搭載部20に積まれたサブウエイト22が回収される。
なお、サブウエイト搭載部20やサブウエイト供給部21などの各機構の具体的な構成については本発明とは直接関係しないため、ここではその詳しい説明を省略するものとする。
図2は同実施形態におけるエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。
建物内に複数台のエレベータが並設されている。これらのエレベータは、図1に示したようなフレキシブルカウンタウエイト(FCW)を備えている。
なお、以下では、各エレベータのことを「号機」と呼ぶ。図1の例では、A,B,C,Dの4台の号機が群管理された構成が示されているが、群管理の対象は4台に限らず、何台でも良い。
群管理制御装置30は、乗場呼びやかご呼びに応答して各号機の運転を制御する。「乗場呼び」とは、各階の乗場に設置された乗場呼び釦の操作により登録される呼びの信号のことである。この乗場呼びには、登録階と行先方向(上方向/下方向)の情報を含む。「かご呼び」とは、乗りかご内に設けられた行先階釦の操作により登録される呼びの信号のことである。このかご呼びには、行先階の情報を含む。
この群管理制御装置30には、本発明を実現するための機能構成として、運転制御部31、かご内荷重集計部32、ウエイト制御部33、停車パターン記憶部34、かご内荷重記憶部35、適正ウエイト記憶部36、適正ウエイト決定部37、消費電力テーブル38、ゾーン切替制御部39が備えられている。
なお、ここでは便宜上、運転制御部31、かご内荷重集計部32、ウエイト制御部33、停車パターン記憶部34、かご内荷重記憶部35、適正ウエイト記憶部36、適正ウエイト決定部37、消費電力テーブル38、ゾーン切替制御部39の全てを群管理制御装置30に配置して記述したが、必ずしも同一装置に配置する必要はなく、別々の装置に配置する構成であっても良い。
運転制御部31は、乗場呼びが登録された際に、各号機の中の最適な号機を選出して乗場呼びの登録階に応答させる割当制御などを行う。また、この運転制御部31は、特定の時間帯に各号機の運転範囲を少なくとも2つのゾーンに分けて運転するゾーン分割運転を行う。ゾーン切替制御部39は、時間帯などに応じて停車パターン記憶部34からゾーン分割運転時の各号機の停車パターンを選定する。
上記特定の時間帯には、各号機が満員に近い状態で基準階から一方向に運転する頻度が高い混雑時間帯(例えば、朝の出勤時間帯)が含まれる。
かご内荷重集計部32は、各号機のかご内荷重を各階毎に集計する。各号機のかご内荷重は、後述する各号機の乗りかご41a〜41dに設置された荷重計42a〜42dによって計測される。
ウエイト制御部33は、各号機のかご制御装置40a〜40dを介して各号機のカウンタウエイトの積載量を制御する。具体的には、各号機毎に図1に示したカウンタウエイト13をサブウエイト供給部21の設置位置まで移動させることで、サブウエイト22の増減により積載量を変更する。また、このウエイト制御部33は、後述する適正ウエイト記憶部36によって得られたゾーン別の適正ウエイトに基づいて各号機のカウンタウエイトを所定の位置に移動させて積載量を変更する。
停車パターン記憶部34は、各号機の停車パターンを記憶している。この場合、平常運転時には各号機が同じ階に停車するが、ゾーン分割運転に切り換えられると、ゾーン別に各号機の停車パターンが異なる。
なお、停車パターン記憶部34には、各号機の停車パターンとして実際に停車しうる階の全て止まるようにセットされるとは限らない。すなわち、ゾーン分割運転の例として、1階〜8階(低層)と、1階,9階〜14階(高層)の2通りに分けたといすると、実際には2〜8階からの上方向の乗場呼びに、高層の号機を応答させたり、高層の号機が1階以外で応答してからは全ての階でかご呼びを許可することがある。つまり、途中階で乗車した利用者が、どの階にでも行けるように制御を行うことがある。本実施形態では、そのような特別な動きの考慮はせず、基準階で大多数の利用者を乗せ、本来のサービス階で降ろしていく、典型的な停車パターンがセットされているものとする。
かご内荷重記憶部35は、かご内荷重集計部32によって集計された各号機のかご内荷重を記憶する。このかご内荷重記憶部35に記憶された各号機のかご内荷重の情報は、停車パターン記憶部34に記憶された各号機の停車パターンの情報と共に適正ウエイト決定部37に与えられる。
適正ウエイト記憶部36は、適正ウエイト決定部37によって決定された適正ウエイトを記憶する。この適正ウエイト記憶部36に記憶された適正ウエイトはウエイト制御部33に与えられ、ゾーン分割運転時に各号機のカウンタウエイトの積載量を変更する際に参照される。
適正ウエイト決定部37は、各号機を分割運転する前に各ゾーン毎に消費電力量が最も少なくなるカウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして求める。
詳しくは、適正ウエイト決定部37は、条件設定部37aと消費電力算出部37bとを有する。条件設定部37aは、ゾーン別に各号機の停車パターンと特定の時間帯における各階の平均的なかご内荷重を運転条件として設定する。消費電力算出部37bは、条件設定部37aによって設定された運転条件に従って各号機のカウンタウエイトの積載量を所定の範囲を順次変更しながら運転したときの消費電力量を算出する。適正ウエイト決定部37は、この消費電力算出部37bによって算出された消費電力量が最も少なくなるカウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして決定し、適正ウエイト記憶部36に記憶する。
消費電力テーブル38には、予め各号機が運転したときに消費される電力の情報が記憶されている。具体的には、かご内荷重、カウンタウエイト積載量、運転距離、運転方向の組み合わせ毎にそのときに消費される電力の概算値が記憶されている。なお、この消費電力テーブル38には、回生運転で生じた電力を抵抗等で消費する場合は0、電源側に戻す場合は負の値が設定される。
各号機のかご制御装置40a,40b,40c,40dは、群管理制御装置30からの指示に従って各号機の運転を制御する。なお、図2では、各号機の構成が簡略的に示されているが、実際には図1のような構成を有し、カウンタウエイトの積載量を可変可能である。
次に、本システムの動作について説明する。
ここでは、(a)適正ウエイト決定処理と、(b)運転処理に分けて説明する。なお、以下の各フローチャートで示される処理は、コンピュータである群管理制御装置30が所定のプログラムを読み込むことにより実行される。
(a)適正ウエイト決定処理
図3は群管理制御装置30の適正ウエイト決定処理を示すフローチャートである。この適正ウエイト決定処理は、例えば毎日の未明に定期的に実行され、その日の最適なカウンタウエイト積載量をゾーン別に決める。
まず、群管理制御装置30の適正ウエイト決定部37にゾーン別の停車パターンとゾーン分割時間帯における各号機毎の各階の平均かご内荷重が設定される(ステップS11,S12)。なお、ゾーン別の停車パターンは停車パターン記憶部34に記憶されており、各号機の平均かご内荷重はかご内荷重記憶部35に記憶されている。各号機の各階の平均かご内荷重は、かご内荷重記憶部35に記憶された各号機毎の各階のかご内荷重の集計値から得られる。
いま、1階〜14階の建物において、朝の出勤時間帯に「1階〜8階」の低層ゾーンと「1階,9階〜14階」の高層ゾーンに分割して運転する場合を想定する(図5および図6参照)。
低層ゾーンはA号機,B号機(乗りかご14a,14b)、高層ゾーンはC号機,D号機(乗りかご14c,14d)が運転サービスを行う。なお、1階は基準階であり、各号機が運転サービスを行う。
このような場合、低層ゾーンの停車パターンとして1階〜8階が設定され、これらの階に対するA号機とB号機の平均かご内荷重が設定されることになる。また、高層ゾーンの停車パターンとして1階,9階〜14階が設定され、これらの階に対するC号機とD号機の平均かご内荷重が設定されることになる。
適正ウエイト決定部37は、各号機の停車パターンと各階の平均的なかご内荷重を運転条件とし、この運転条件に従って各号機のカウンタウエイトの積載量を所定の範囲を順次変更しながら運転したときの消費電力量を算出する。(ステップS13)
具体的に説明すると、例えばカウンタウエイトの積載量の可変範囲がG1〜G5の5段階あるとした場合に、まず、最小値G1から順に積載量を変えながら、各号機をゾーン別の停車パターンで1周運転させたときの消費電力量を求める。なお、実際に各号機を動かすのではなく、コンピュータ内のシミュレーションで各号機を仮想的に動かして、そのときの消費電力量を求める。
この場合、朝の出勤時間帯を想定しているので、図5に示すように、低層ゾーンに属する号機(A号機,B号機)は、基準階である1階で満員に近い状態で出発し、その後、各階で少しずつ乗客を降車させて8階まで上方向に運転する。また、8階まで上ると、以後は無人に近い状態で1階まで下方向に運転する。なお、図5の例では、横軸の中心よりも右側が上りとして運転する場合のかご内荷重、左側が下りとして運転する場合のかご内荷重(いずれも定格に対する相対量)を示している。図6の例も同様である。
一方、図6に示すように、高層ゾーンに属する号機(C号機,D号機)は、基準階である1階で満員に近い状態で出発し、そのまま9階まで直行した後、各階で少しずつ乗客を降車させて14階まで上方向に運転する。また、14階まで上ると、以後は無人に近い状態で1階まで下方向に運転する。
ここで、消費電力テーブル38には、予め消費電力に関する情報(かご内荷重、カウンタウエイト積載量、運転距離、運転方向の組み合わせ毎にそのときに消費される電力の概算値)が記憶されている。適正ウエイト決定部37は、上記のような低層ゾーンと高層ゾーンの運転で消費される電力量をこの消費電力テーブル38を参照して求める(ステップS13)。なお、消費電力テーブル38を用いずに、その都度、所定の計算式に従って消費電力量を求めても良い。
このようにして、適正ウエイト決定部37は、カウンタウエイトの積載量をG1から順に変えながら消費電力量を求めていく。積載量を最大値G5まで変えて消費電力量を求めると、適正ウエイト決定部37は、G1〜G5の中で最も消費電力量が少なかった積載量を当該ゾーンにおける適正ウエイトとして取得し、適正ウエイト記憶部36に記憶する(ステップS14)。他のゾーンがあれば(ステップS15のYes)、適正ウエイト決定部37は、そのゾーンについて上記同様にして適正ウエイトを求める。
すなわち、図7に示すように、低層ゾーンでは、A号機とB号機を基準階の1階と2〜8階の各階に停車させたときの1周の消費電力量を求める。高層ゾーンでは、C号機とD号機を基準階の1階と9〜14階の各階に停車させたときの1周の消費電力量を求める。それぞれのゾーンでカウンタウエイトの積載量を変えながら消費電力量を繰り返し求め、最も消費電力量が少なくなる積載量を当該ゾーンでの適正ウエイトとする。
ここで、例えば低層ゾーンでは、最も消費電力量が少なくなる積載量がG2のときであれば、G2が低層ゾーンの適正ウエイトとして決定される。また、例えば高層ゾーンでは、最も消費電力量が少なくなる積載量がG4のときであれば、G4が高層ゾーンの適正ウエイトとして決定される。
なお、図中の「80%」などの表記は各階を出発するときのかご内荷重の期待値(過去の運用実績から算出した値)である。また、乗りかごに示された矢印は、これから動く方向、階段状のグラフは時間とともに変化するかご位置を示す。
一般的には、低層ゾーンでは、号機が基準階を出てすぐに降車開始となるため、平均的なかご荷重は少なく、適正ウエイトとしての積載量は少なめとなる。一方、高低層ゾーンでは、号機が基準階を出て直ぐには降車開始とならないため、平均的なかご荷重は重く、適正ウエイトとしての積載量は多めとなる。つまり、高層ゾーンと低層ゾーンで各階の需要にアンバランスがあっても、ゾーン別にカウンタウエイトの積載量を適正化しておけば省電力化を図ることができる。
なお、図3では、すべての積載量(G1〜G5)について消費電力量を求めて、その中から適正ウエイトを選ぶようにしたが、毎日適正ウエイトの値は大きく変わるものではないので、例えば前日の適正ウエイトとして用いられた積載量を基準にしてその前後の積載量についてだけ消費電力量を求めて、その中で適正ウエイトを選ぶようにしても良い。
(b)運転処理
図4は群管理制御装置30の運転処理を示すフローチャートである。この運転処理は、平常運転とゾーン分割運転に分けられる。
平常運転では、群管理制御装置30の運転制御部31は、各階で登録された乗場呼びに対して各号機を対象として割当制御を行い、各号機の中の最適な号機を応答させるなどして、各階を運転サービスする(ステップS21)。このとき、各号機のカウントウエイトの積載量は同じ値に調整されている。
ここで、ゾーン分割時間帯の所定時間前(例えば10分前)になると(ステップS22のYes)、群管理制御装置30のウエイト制御部33は、適正ウエイト記憶部36に記憶されたゾーン別の適正ウエイトに基づいてゾーン別に各号機のカウントウエイトの積載量を適正化する(ステップS23)。
すなわち、朝の出勤時間帯で低層ゾーンと高層ゾーンに分割して運転する場合に、低層ゾーンに属するA号機とB号機のカウントウエイトの積載量を低層ゾーン用として設定された適正ウエイトに変更する。また、高層ゾーンに属するD号機とE号機のカウントウエイトの積載量を高低層ゾーン用として設定された適正ウエイトに変更する。
なお、カウントウエイトの積載量は、図1で説明したように、各号機毎にカウンタウエイト13をサブウエイト供給部21の設置位置まで移動させ、サブウエイト22の増減によって変更する。
ゾーン分割時間帯の所定時間前に変更するのは、ゾーン分割時間帯に入ってから変更したのでは遅いからである。そこで、例えば10分前になったら、呼び待ちで待機している号機から順番にカウントウエイトの積載量を変更していくものとする。
ゾーン分割時間帯になると(ステップS24のYes)、運転制御部31は、ゾーン分割運転に切り替え、各号機をゾーン別に運転する(ステップS25)。このとき、運転制御部31は、各号機のかご内荷重や移動距離を実績データとして記録しておき、次の日に適正ウエイトを決めるときの参考とする(ステップS26)。
ゾーン分割時間帯が終了すると(ステップS27のYes)、平常運転に切り替えられ(ステップS28)、各号機のカウントウエイトの積載量が平常運転用に戻される(ステップS29)。
このように本実施形態によれば、所定の時間帯にゾーン分割運転を行う場合において、各号機のカウントウエイトの積載量をゾーン別に適正化しておくことで、各ゾーンの各階の需要に応じた運転を効率的に行って省電力化を図ることができる。特に、朝の出勤時間帯のようにゾーン間で各階の需要にアンバランスが大きく生じるような場合に有効であり、システム全体としての消費電力を低減することができる。
なお、上記実施形態では、低層ゾーンと高層ゾーンの2つに分割して運転する場合を例にして説明したが、2つ以上のゾーンに分割して運転する場合でも同様であり、それぞれのゾーンで各号機のカウントウエイトの積載量を適正化しておくことで、システム全体の省電力化を図ることができる。
また、ゾーン分割運転を行う時間帯についても、朝の出勤時間帯に限らない。例えば退勤時間帯や昼食時間帯など、各階の需要が大きく変わる時間帯であればゾーン分割運転により効率的に乗客を運ぶことができ、その際に各号機のカウントウエイトの積載量を適正化しておくことで、システム全体の省電力化を図ることができる。
ただし、昼食時間帯では、その時間帯の開始時と終了時とで需要が異なる。例えば食堂が上の階にある場合には、開始時にアップピークの混雑となり、終了時にダウンピークの混雑となる。このような場合、昼食時間帯の期間全体を1つと考え、アップピークの混雑とダウンピークの混雑の両方に平均的に望ましい積載量を適正ウエイトとして決定する。これは、昼食時間帯の開始時と終了時の間隔が短く、その間に積載量を適宜変更することが難しいからである。
また、退勤時間帯のようにダウンピークの時間帯では、各号機の目的階が基準階であることが多いので、ゾーンの幅を変更しても乗客に迷惑をかけることはない、そこで、ダウンピークの時間帯では、ゾーンの幅についても適宜変更して省電力化を図るようにしても良い。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、分割運転の時間帯における各号機のかご内平均荷重を考慮して各号機のカウンタウエイトの積載量を適正化してシステム全体の省電力化を図ることのできるエレベータの群管理システムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…昇降路、12…乗りかご、13…カウンタウエイト、14…ロープ、15…巻上機、16…ヒッチ、17…シーブ、18…シーブ、19…ヒッチ、20…サブウエイト搭載部、21…サブウエイト供給部、22…サブウエイト、30…群管理制御装置、31…運転制御部、32…かご内荷重集計部、33…ウエイト制御部、34…停車パターン記憶部、35…かご内荷重記憶部、36…適正ウエイト記憶部、37…適正ウエイト決定部、37a…条件設定部、37b…消費電力算出部37b、40a,40b,40c,40d…かご制御装置、41a,41b,41c,41d…乗りかご、42a,42b,42c,42d…荷重計。

Claims (4)

  1. 複数台の号機を有し、これらの号機にはカウンタウエイトの積載量を変更可能な機構が設けられたエレベータの群管理システムにおいて、
    特定の時間帯に上記各号機の運転範囲を少なくとも2つのゾーンに分けて分割運転する運転制御手段と、
    この運転制御手段によって上記各号機を分割運転する前に上記各ゾーン毎に消費電力量が最も少なくなる上記カウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして求める適正ウエイト決定手段と、
    この適正ウエイト決定手段によって得られたゾーン別の適正ウエイトに基づいて上記各号機の上記カウンタウエイトを所定の位置に移動させて積載量を変更するウエイト制御手段とを具備し、
    上記適正ウエイト決定手段は、
    ゾーン別に上記各号機の停車パターンと上記特定の時間帯における各階の平均的なかご内荷重を運転条件として設定する条件設定手段と、
    この条件設定手段によって設定された運転条件に従って、上記各号機の上記カウンタウエイトの積載量を所定の範囲を順次変更しながら運転したときの消費電力量を算出する消費電力算出手段とを有し、
    上記消費電力算出手段によって算出された消費電力量が最も少なくなる上記カウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして決定することを特徴とするエレベータの群管理システム。
  2. 複数台の号機を有し、これらの号機にはカウンタウエイトの積載量を変更可能な機構が設けられたエレベータの群管理システムにおいて、
    特定の時間帯に上記各号機の運転範囲を少なくとも2つのゾーンに分けて分割運転する運転制御手段と、
    この運転制御手段によって上記各号機を分割運転する前に上記各ゾーン毎に消費電力量が最も少なくなる上記カウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして求める適正ウエイト決定手段と、
    この適正ウエイト決定手段によって得られたゾーン別の適正ウエイトに基づいて上記各号機の上記カウンタウエイトを所定の位置に移動させて積載量を変更するウエイト制御手段とを具備し、
    上記ウエイト制御手段は、
    上記特定の時間帯以外のときに上記各号機の上記カウンタウエイトの積載量を交通状況に応じて同じ重さに制御し、
    上記特定の時間帯のときに上記各号機の上記カウンタウエイトの積載量を上記ゾーン別の適正ウエイトに基づいて個別に制御することを特徴とするエレベータの群管理システム。
  3. 上記特定の時間帯は、上記各号機が満員に近い状態で基準階から一方向に運転する頻度が高い混雑時間帯を含むことを特徴とする請求項1または2記載のエレベータの群管理システム。
  4. 上記適正ウエイト決定手段は、
    上記特定の時間帯の前半と後半で需要が異なり、途中で閑散となる状況にない場合に、当該時間帯の期間全体で消費電力量が最小となる上記カウンタウエイトの積載量をゾーン別の適正ウエイトとして決定することを特徴とする請求項1または2記載のエレベータの群管理システム。
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